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桐蔭学園×横浜商大【秋季神奈川大会3回戦】

9/15 秋季神奈川大会3回戦
桐蔭学園×横浜商大@バッティングパレス相石スタジアムひらつか

試合経過

20180915桐蔭学園×横浜商大
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください

1回表、桐蔭学園は1死から2番山本がしぶとくセカンドの横を破るヒットで出塁。続く3番森は横浜商大のエース進藤のストレートを強振すると打球はライトの頭上を越えるタイムリー3ベースヒットとなり桐蔭学園が先制する。

桐蔭学園の先発は背番号12の左腕伊禮であったが、この伊禮が初回を3者三振と最高の立ち上がりを見せると、その後も横浜商大打線をノーヒットに抑えるピッチング。一方の進藤も2回以降はランナーを背負いながらも要所を締め、試合は桐蔭学園が1-0とリードしたまま5回を迎える。

5回裏、横浜商大は1死から7番露木がチーム初ヒットで出塁。続く進藤の送りバントをサード川久保がファンブルしてしまい1死1・2塁。さらに9番吉田の1・2塁間の打球もファースト神田一がはじいてしまい、そのボールがセカンド後方を転々とする間に露木がホームインして横浜商大が同点に追いつく。ファーストの神田一・サードの川久保と背番号2桁の1年生が連続エラー。特に川久保は3回にもエラーをしており、ノックの際に先輩がやたら声をかけていたあたりからも守備は不安要素であったようで、その不安が表に出てしまった。

実際にはヒットを1本打たれただけの伊禮であったがリズムを崩したか…続く1番平田にストレートの四球を与えてしまい満塁となったところで、桐蔭ベンチはマウンドに背番号1の長谷川を送り込む。迎えるはスイッチヒッターであるために打席を右→左に変えた2番勝良は、長谷川の威力のあるストレートの前に簡単に追い込まれてしまうも、決めに来た変化球にうまく合わせるとこれがセンター前タイムリー。横浜商大が主将の1打で逆転に成功した。
20180915横浜商大 勝良
4回裏に勝ち越しのタイムリーを放った横浜商大の主将勝良

しかしグランド整備を挟んで直後の6回表に桐蔭打線が目覚める。山本・上川のヒットと四球で満塁のチャンスを作ると、ここで代打山崎がレフトへ強烈な2点タイムリーヒットを放ち桐蔭学園が再逆転。1年夏から登板を重ね、新チームではエースの期待もかかっていた山崎であるが、投手としてでなくここはバットで見事に結果を残した。さらに川久保のヒットで再び満塁とすると、9番山本・1番冨田も連続レフト前タイムリーで続いて3点を追加。四球で三度満塁となると、3番森の強烈な打球をショート露木がはじいてしまい2点を追加。とどめは4番上川にもタイムリーが飛び出して、横浜商大のピッチャー交代も功を奏さずに桐蔭学園はこの回一挙9点をあげる。
20180915桐蔭学園 山崎
代打で登場して逆転のタイムリーを放った桐蔭学園の山崎

桐蔭学園はこの回7本のヒットを放ったが、全部がシングルヒットでうち6本はレフト前ヒット。常に2塁にランナーがいたこともあり、ショートの横をライナー性で破るものが多く、お手本のようなバッティングであった。桐蔭打線はいわゆるスラッガーといわれるような打者がいる打線でないが、各自が忠実なバッティングができていて、繋がりのあるいい打線となっていた。


桐蔭学園は7回表にも2死2塁から9番清水がライト線にしぶとく落として追加点。これで清水は9番ながらこの試合では3打点の活躍。守備面でも右バッターに伊禮のインコースを意識させたリードは見事であったし、結果的に横浜商大打線を2安打に抑えたのは大きかった。これで点差を9とした桐蔭学園は5回途中から登板した背番号1の長谷川が6回・7回は3人ずつ抑えてコールド勝ちを納めた。
20180915桐蔭学園 清水
9番打者ながら3打点の活躍をみせた桐蔭学園の清水



まず敗れてしまった横浜商大だが、エースの進藤はポテンシャル的にはなかなかの投手であった。ゆったりと足をあげて体をやや捻るフォームはバッターから見るとタイミングが取りづらく、体にバネがあってそこから繰り出すストレートにはノビがあった。これに小さく曲がるスライダーとSFF(?)を交えたピッチングであった。ここにもっとストレート系でない変化球が加わってくると、持ち前のストレートがいいと思う。ただ本当にストレートはいいものがあったので、一冬越えると楽しみなピッチャーであった。ただ逆に言うと打線は3安打のみ、進藤降板後は桐蔭打線の勢いを止められないなど進藤以外にはポジティブなものがなかったゲームであった。
20180915横浜商大 進藤
ストレートにはノビがありこれからが楽しみな横浜商大のエース進藤

桐蔭学園は6回に打線が素晴らしくつながったのが勝因。代打山崎が逆転タイムリー。9番清水が3打点というようにどこからでも点がとれる打線であるが、中心となるのはやはり3番の森だ。1年夏からレギュラーを掴み、前チームでも3番を打つなど経験も豊富な森は新チームでは3番ショート主将とまさにチームの中心。1打席目に進藤のストレートを強振してライトオーバーの先制タイムリーは桐蔭打線の中でも今日1の当たりであったし、6回にショートに放った打球は記録がエラーというのが可哀そうなくらい強烈であった。守備も非常に落ち着いていて、身のこなしもよく、送球は正確でショートとしての能力も高く、盗塁も決めるなどまさに走攻守揃ったプレイヤー。チームを関東大会などに導くことができれば、自ずと森もドラフト候補となってくることだろう。
20180915桐蔭学園 森2
主将も務め走攻守で桐蔭学園の中心となる森

桐蔭投手陣は完全に守備に足をひっぱられたことによる失点のみであり、伊禮→長谷川と見事なピッチングであった。2人とも夏に登板していたが、それよりスケールアップした印象である。伊禮の詳細はPickUpPlayerの欄で欠くとして、長谷川も大胆なフォームから繰り出すストレートは回転がよく、威力も十分であった。背番号1ながら法政二戦に続いてのリリーフという起用もピッチングスタイルにはあっていると感じた。

20180915桐蔭学園 長谷川
大胆なフォームと威力のあるストレートを武器に好リリーフをみせた長谷川

強豪と言われた桐蔭学園も2013年に齋藤(明治大→西武)を擁して出場した2013年春以来関東大会の舞台からは遠ざかっている。しかしこの秋は横浜・東海大相模・桐光学園・慶応という近年の神奈川の主役たちがこぞって反対の山であり、この4チームを倒さなくても関東大会に行けるという幸運なくじ。是非ともこの機会に関東大会に出場し、ついてはセンバツ出場を狙いたいところだ。


Pickup Player
伊禮海斗 桐蔭学園2年 ピッチャー
~~
桐蔭学園にとって先発の伊禮のピッチングは非常に素晴らしく5回途中で降板してしまったのは惜しいくらいであった。

2年夏から背番号15としてベンチ入りを果たした左腕である伊禮は準々決勝の慶応戦でも2番手として登板を果たすなど活躍。この秋は背番号12を背負い、法政二戦でもリリーフとして登板。これらの起用法と、左のサイド気味のスリークウォーターというタイプ的な意味合いも重なってリリーフというイメージがあった。

だがこの試合では先発のマウンドに立つと、いきなり初回を3者三振に斬って取る最高の立ち上がり。さらに4番城重からも三振を奪って4連続とするなど、3回までに打者10人から6個の三振を奪って見せた。このうち5個が右バッターからであり、角度のあるストレートを右バッターの足元に投げ込んで意識させて、最後はアウトコースで仕留めるというピッチング。球速が凄くあるわけではないが、コンパクトなフォームでボールがいきなりくるような感じがあり、打者には球速以上の勢いが感じられたことであろう。またストレートに限らず、スライダーやスローカーブなどでもしっかりと腕が振れていたのも良かった。

4回まで商大打線をノーヒットに抑えていた伊禮だが、5回に初ヒットを浴びると、そこから内野の連続エラーで失点。さらに四球を与えてしまったところで降板となった。おそらく継投は片平監督の中では既定路線であったことなのだろうが、また背番号12というあたりからもまだまだ信頼は勝ち取れていないのか…ただ個人的には「ここで代えてしまうのは非常にもったいない…」と思うほど伊禮のピッチングは素晴らしかった。結果的には4回1/3で2失点(自責点0)という内容であったが、そんな数字以上に商大打線を圧倒していた。

ちょうど前の関東大会に出場したときも、齋藤(明治大→西武)という伊禮と同じくらいの腕の位置から投げる左腕がエースであった。今日の内容だと今後も伊禮先発は大いにありそうであり、今日のようなピッチングができるかが桐蔭学園が関東大会に出場できるかを大きく左右することだろう。

20180915桐蔭学園 伊禮
先発起用に応えて5回途中まで自責点0の好投をみせた伊禮


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U18日本代表反省会

「第12回 BFA U18アジア選手権」に参加していたU18日本代表の戦いが終わった。自国開催であるにも関わらず、韓国・台湾に敗れて3位という結果は残念な限りである。で今日は簡単にではあるがここで今大会の反省点をメンバー選考&起用という点から書いていきたいと思う。


甲子園組に偏ったメンバー構成
今回のメンバーは18人中17人が夏の甲子園出場組であり、不出場組は市川(明徳義塾)のみであった。もともとは甲子園後のU18日本代表は甲子園組のおまけという意味合いが強かったが、近年では甲子園不出場組からも力のある選手を選出して、まさに代表というチームを作り上げてきただけに今年の1人というのは極めて少ないといえる。

近年のメンバーのうち夏の甲子園不出場組のメンバー
2018年:市川(明徳義塾)
2017年:三浦(福岡大大濠)、古賀(福岡大大濠)、鯨井(東海大市原望洋)、清宮(早稲田実業)、安田(履正社)、井上(日大三)
2016年:島(東海大市原望洋)、佐藤(中京大中京)、鈴木(静岡)
2015年:高橋純(県立岐阜商)、森下(大分商)、勝俣(東海大菅生)、津田(浦和学院)、宇草(常総学院)、
2014年:高橋(前橋育英)、小島(浦和学院)、栗原(春江工)、岸田(報徳学園)、吉田(履正社)、浅間(横浜)

強い選手がいたからといって甲子園に出られる世界でもないので、まともにその世代の上位18人を選べば、甲子園に出られなかった選手がそれなりに入ってくるはずだ。よって今回の1人というのは甲子園組に極めて偏ったメンバー選考であったといえる。

甲子園出場組は疲労もあり、また打者でいえば木製バットで練習する期間は短くなる。そういう意味では予選敗退組から有力選手を選んで合宿でもしておき、それに甲子園組を加えてチームを作るというやり方もありではないだろうか?

20180828高校日本代表 市川
夏の甲子園不出場組から唯一の選出となった市川(明徳義塾)


裏目に出てしまった吉田の起用
今大会では注目の吉田は韓国戦に先発したもののは3ランを浴びてしまい、台湾戦でもリリーフ登板するも直後に勝ち越しを許してしまい2試合とも敗け投手となった。ご存知の通り吉田は甲子園での881球という大熱投の疲労を考慮されて、代表合流直後も別メニューが続いていて、対外試合登板は1イニングのみという形で韓国戦の先発マウンドにあがった。甲子園での吉田の投球はこの世代でもNo1に近いものであったが、今大会の吉田は本調子でなかった。もちろん結果論であるが吉田の先発、さらには台湾戦でのリリーフ起用は見事に裏目と出てしまったのである。


疑いたくなる朝日監督の存在
よって今回の大会では甲子園のメンバーが多く選ばれ、その中でも甲子園で活躍した選手を積極的に起用するという形であった。こうなると100回記念大会ということもあり例年以上に盛り上がった甲子園の余波をキープすることができ、さらに吉田が投げればまた世間の注目は増し、甲子園を主催していた朝日新聞社や取材するメディアにとっては好都合なものなのだ。

もちろん永田監督が「直前で甲子園で活躍していた選手こそ、そのままの流れで代表に臨むことがベストであると判断したのかもしれない。そんな起用が失敗したいまではこの起用は本当に永田監督の判断だけなのか?他からの圧力などなかったのか?と疑いなくはなってしまう。


投手多すぎなメンバー構成
今大会は18人まで選手を登録することができたが、その構成は投手8人・野手10人というものであった。ただ実際にフタを開けてみると主要な試合(韓国・台湾戦)は吉田・柿木を中心に板川・根尾のみの登板であり、その他の試合に関しては実力差があったので正直誰が投げても良かったということだろう。もともとこのような展開は想像できたことであり、投手8人というのは若干多すぎたような気もする。

一方の打線は野尻を入れても11人のみであり、控えは2人しかないという状態なので試合途中で代打を送ることも容易にできずに、打てなくてもスタメンを変えられるほどのバリエーションがなかった。このように野手が貧窮している一方で、投手では奥川・渡辺・山田・市川は出番が少なかったので、野手と投手の人数比もミスったといえる。

個人的にはマウンドにも上がれる野手を何人かいれおいて、香港戦・スリランカ戦などはその選手に投げてもらうというのがベストだったと思う。香港戦で先発した野尻は他の試合ではファーストで出場するなどまさにその選手であったが、もう何人かいてもいいのかなというところであり、やはり野村(花咲徳栄)が欲しかった。野村は高校球界屈指の右のスラッガーとして左打者の多い打線にアクセントはつかられただろうし、花咲徳栄のエースであるために投手としての実力も十分である。

20180828高校日本代表 野尻
投手登録ながら最終戦では4番を打つなど二刀流の活躍を見せた野尻(木更津総合)


新チームに影響をもたらせたメンバー選考
このアジア選手権が行われている一方、各地では春のセンバツ出場に向けた秋季大会がすでに始まっている。以前2年生でメンバーに選ばれた安楽の済美、高橋の前橋育英が早々に敗退するなどこの代表が秋への重荷になってしまったことが問題となった。それ以降は新チームのエースとなる2年生投手を選ぶのは敬遠されがちであった。今年は久しぶりに2年生として奥川が選ばれたが、星稜は投手層が非常に厚いのでまだ影響は少ないと思われる。ただ奥川はほとんど大会で投げていないので、ならなぜ招集した?とは思う。

ただし他のメンバーで秋季大会に大きく影響を及ぼしてしまったメンバーがいた。今回の首脳陣は咋春に報徳学園の監督を勇退した永田監督はフリーであるが、その他のコーチ陣は仲井間コーチ(八戸学院光星監督)、平川コーチ(北海監督)、小針コーチ(作新学院監督)と現役の高校の監督である。そのうち平川監督の北海は、監督不在のまま地区予選に臨んだのだが、2回戦で札幌日大に敗退。強豪どうしがいきなり2回戦でぶつかるというくじ運の悪さもあったが、北海は監督の不在のままセンバツ出場の可能性がなった。逆に平川監督にしてみれば、自分が夏の間にチームを空けていて戻ったら、もう次の春のセンバツの出場がなくなっているというわけだ。

これは非常に大きな問題であり、コーチのメンバーも常設化するなど、しっかりと選考して、特定のチームだけが秋に不利を被るというのは避けて欲しい。


以上です。
今回は残念な結果だったが、まぁ打たれてしまったもの、打てなかったものはしょうがないのでこれを次に生かして、できれば上記のようなことも考慮してメンバーを選考・起用して欲しいものです。


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横浜×三浦学苑【秋季神奈川大会2回戦】

9/8 秋季神奈川大会2回戦
横浜×三浦学苑@サーティフォー保土ヶ谷球場

センバツをかけた秋季大会が開幕。横浜の初戦はいきなりの三浦学苑であり、昨年の初戦と同じカードとなった。

試合経過

20180908横浜×三浦学苑
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください


横浜は1回表、先頭の小泉がストレートの四球で出塁すると、2番庄子もバントの構えをするも、三浦学苑のエース渡辺はストライクが入らずに連続四球。3番度会は何とか追い込むも、浮いたストレートをレフト前に運ばれしまい横浜が先制。さらに4番内海はライトフェンス直撃、5番冨田はセンターやや左中間よりのフェンス直撃のタイムリーを放ち横浜が追加点。渡辺はこの横浜クリーンパックの3連打に動揺してしまったか、持ち直すことができずに津田に死球を与えてしまうと、大手にもレフト線にタイムリー2ベース。続く及川の打席では高めにワイルドピッチを2つ記録するなど制球はさらに乱れてしまう。横浜は9番山口にもレフトフェンス直撃のタイムリー2ベースが飛び出し、何と1巡目をノーアウトのまま、フェンス直撃のタイムリー3本を含む8得点という結果で終わる。
20180908横浜 山口
レフトフェンス直撃のタイムリーで横浜の1巡目を締めくくった9番山口

2巡目に入っても小泉が2打席連続となるストレートの四球、庄子の打球は打ち取ってやっと1アウトかと思いきや。これがセンター・ショート・セカンドの間に落ちてしまい無死満塁となる。すると度会が2打席連続となるタイムリーを放ち2点を追加し、さらにこのイニング5個目となるワイルドピッチで11点目。ただ野球というのは流れのスポーツというように不思議なもので。ここから渡辺が内海・富田・津田と3人連続で打ち取って、長い長い初回の横浜の攻撃が終わる。

横浜の先発はついに横浜の背番号1を手にした左腕の及川。及川は思わぬ展開に登板までの時間が伸びてやや難しい入りとなってしまったが、三浦学苑の1~3番を3者連続三振に仕留めるという最高の立ち上がりをみせる。

1回の終わりの3人連続アウトで立ち直ったかのように思えた渡辺であったが、2回表にもいきなり大手・及川に連続四球、さらには2個のワイルドピッチも絡んで無死1・3塁。ここまで絶対的なエース渡辺の立ち直りにかけて我慢してきた三浦学苑ベンチだが、ここでついに2番手の長谷川をマウンドに送り込む。横浜は山口の内野安打、庄子のバントヒットで満塁としてから度会の犠牲フライと2点をあげるも、長谷川は捉えられた打球はなく、小泉・内海という横浜新チームの2トップから三振を奪うなど見事なピッチング。

長谷川は打者の手元で沈むようなカーブが持ち味であり、これで空振りを奪えていた。長谷川のストレートはそれほど球威があるわけでなかったが、投げっぷりのいいフォームもあり、このカーブのおかげでストレートも早く見せることができていていた。3・4回は横浜を無得点に抑えて、三振も計4個を奪う好投ぶりであった。
20180908三浦学苑 長谷川
2番手としてマウンドにあがり横浜打線相手に好投を見せた長谷川

しかしこのままでは終われない横浜打線は5回表に先頭の度会がこのカーブを捉えて2ベースで出塁。内海も同じくカーブをセンター前に運んで1・3塁とすると、富田のセカンドゴロの間に1点を加える。これで5回表終わって14点差とした横浜は、4回までノーヒットピッチングであった及川から木下にスイッチ。木下は威力のあるストレートを中心に、5回裏を2三振の3人で締めて横浜がコールド勝ちを納めた。
20180908横浜 木下
最終回を見事3人で締めた横浜2番手の木下



まず三浦学苑としてはエース渡辺がまさかの大乱調であった。140㌔を超えるストレートをもつ渡辺は前チームからエースであり、経験も十分であった。三浦学苑としては打線が横浜相手に簡単に打てないのはある意味想定済であり、チームのストロングポイントであるエース渡辺が横浜打線を抑えてロースコアに持ち込みたいところであった。それでも初回から球が高めに浮いていて、ストライクがとれるボールも高めの甘いゾーン。それを打たれるとますますストライクがとれなくなってしまい、1回は7四死球に5暴投という散々な内容であった。それでもベンチも渡辺への信頼は厚いようで復調にかけていたが、2回になっても同じであったことから交代に踏み切った。2番手の長谷川が上述の通り横浜打線相手に素晴らしい投球をみせただけに、渡辺にかけたことも結果的に裏目となってしまった。
20180908三浦学苑 渡辺
まさかの大乱調となってしまった三浦学苑のエース渡辺

横浜は甲子園出場により1次予選免除でこれが新チーム初の公式戦。甲子園でベンチ入りしていた選手たちに加えて、この試合でお披露目となった1年生の新戦力(富田と庄子)の活躍も目立った。他の並みいる強打者を抑えて5番に座った富田は、初回にセンターやや左中間よりのフェンス直撃のタイムリー2ベース。3回にもほぼ同じところに直撃に2ベースを放ち、この試合は3打点の活躍であった。庄子は非常に2番らしい選手で、2回には無死1・2塁から相手陣形の隙をつくファースト前への見事なセーフティバントを決めた。まさに前チームでいう遠藤の後継者のような存在であった。
20180908横浜 富田
横浜の5番に抜擢されて2ベース2本の活躍をみせた富田

注目のエース及川は結果的に4回ノーヒット7奪三振という圧巻のピッチング。甲子園ではストレートとスライダーのみであったが、この秋はチェンジアップも解禁したようでこの球もなかなかの代物であった(なんで甲子園で使わなかったのかと言いたくなるレベル)。あえて言えば4回にいきなり連続四球を出してしまったことは課題であるが、攻撃が長かったりと非常にリズムが掴みにくい中でよく投げたと思う。5回には2番手として木下が登板してノーヒットノーランリレー。この試合では黒須がベンチを外れる中で、松本とともに及川に次ぐ存在として収穫であった。横浜投手陣は球の威力でいえば全国トップクラスであるが、前チームでは秋・春ともにいきなり投手陣が総崩れで敗れただけに、あとは今日のようなピッチングで安定して続けられるかがキーとなってくるだろう。
20180908横浜 及川
4回を7奪三振ノーヒットに抑えた横浜のエース及川


Pickup Player
度会隆輝 横浜1年 セカンド
~1レベル上の3安打~
5回までで12安打を放った横浜打線の中にあって、1つレベルが上だと感じたのが3打数3安打の新3番度会であった。

度会は元ヤクルトの度会博文を父に持ち、兄の基輝(現:中央学院大)も拓大紅陵で主将を務めた注目の選手。佐倉シニア時代から注目されていて3年夏にジャイアンツカップを制覇すると、U-15代表としてアジアチャレンジマッチに臨み、打率.636(11の7)点6の活躍でMVPに輝いた。横浜でも平田監督が「天才的」と称するバッティングを武器に、1年春からベンチ入りを果たすと、1年夏の南神奈川大会初戦には2番レフトで出場し2安打の活躍。2戦目以降は代打として出場し、代打で5試合連続安打。特に南神奈川大会で1番苦戦した星槎国際湘南戦で放った勝ち越しのタイムリーヒットは値千金であった。甲子園でも愛産大三河戦では代打でヒットを放つデビューを果たしている。

新チーム初戦となったこの試合では3番セカンドでスタメン出場。第1打席では渡辺の高めに浮いたストレートをきっちりとレフトに弾き返す先制タイムリー。満塁で回ってきた第2打席では今度は引っ張ってライト前に2点タイムリー。第3打席では今度はセンターにきっちりと打ち返す犠牲フライと、持ち前のバットコントロールでそれぞれの方向に打ち分けた。そしてこの日の度会のバッティングで1番凄かったのが第4打席であり、初球の膝元のボールかもというコースのカーブを捉えるTとあわやホームランというライトフェンス直撃の2ベース。相手の長谷川の1番の武器であり、それまで横浜打線が手を焼いていたカーブを捉えたという意味でも非常に価値のある1打であった。

結局この試合では3打数3安打4打点という活躍。横浜打線自体が打ちに打ちまくった試合であったが、その中でも度会は難しい球もヒットにしていて、それでもってミスショットもないということで打撃のレベルは横浜打線の中でも1レベル上にあると感じた。この打撃ならば、もっと好投手が来ても同じように打てることであろう。

打撃だけでなく、50㍍は6.1秒の俊足も兼ねそろえて3拍子揃ったプレーが魅力の度会。セカンド守備でも特に問題はないと感じたが。最後はセカンドの守備は守屋と交代。森屋のセカンド守備がうますぎるということもあるが、守備面でもフル出場できるレベルにはなりたいところだ。ただ全体としては、この秋からレギュラーとなった横浜の次世代スターはまず順調なスタートを切ったと言える見事な活躍であった。

20180908横浜 度会
3打数3安打4打点とワンランク上のバッティングをみせた横浜の3番度会


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秋の神奈川の展望、シードはつけようよ…

いよいよ明日から秋季神奈川大会が開幕する。

まずは昨日の抽選結果から↓
2018年秋季神奈川大会組み合わせ
※神奈川高野連HPより

強豪校がひしめき、激戦区と言われる神奈川であるが、ここ数年はなんだかんだいって戦力でいえば横浜と東海大相模の2強時代であった。しかし今年の新チームではその2強に匹敵する戦力をもつのが桐光学園である。なんといっても前チームのスタメンが6~7人が2年生であり、そのメンバーで秋春と関東大会にも出場するほどの結果を残しているので経験は豊富だ。中でも谷村・冨田の左右2枚看板は1年夏からの2枚看板であり、とりわけ経験が豊富。大型スリーク右腕の谷村は威力のあるストレートでストライク先行のピッチングが持ち味で安定感抜群。冨田は鋭いスライダーが武器でフォームがそっくりなことから本物の松井裕樹2世である。秋には投手陣が崩れて敗れるチームも多いだけに、この投手陣の経験は大きなアドバンテージであろう。この2人加えてそれぞれ強打者として4番も経験した天野・安達の大型左腕2人も楽しみだ。野手陣は走攻守揃ったショートの楠本、ミート力が高く力強い打球を飛ばせる鈴木らが中心だが、4番に誰が座るのかが楽しみ。昨秋の4番天野、春の4番鵜沢・安達に、夏の4番鈴木と経験者はいるがみんな高いポテンシャルを持ちながらどこかまだ実力を発揮できていない感じである。彼らの中から前チームの山田のような打線の中心となれる選手が現れると非常に心強い。
20180428桐光学園 冨田
松井裕樹2世との呼び声高い桐光学園の左のエース冨田

横浜も下級生の頃からベンチに入っている選手が多く、個々の能力は高い。中でも新主将の内海は鋭いスイングが武器に、4番を務めた2年春の関東大会の明秀日立戦では9回に逆転ホームラン、甲子園では愛産大三河戦でランニングホームランなど実績も十分でまさにチームと中心となるだろう。内海と共に中心として期待される小泉は走攻守に高いレベルにあり、スタメン落ちした甲子園の悔しさを秋にぶつけて欲しい。度会は元ヤクルトの父を持つ野球センス抜群のセカンドで、夏の神奈川大会では代打で5試合連続安打をマークするなど勝負強さも兼ねそろえる。他にも守備力の高いショート津田や走攻守揃ったライトの大手など楽しみな1年生が多い。投手陣はU18日本大学候補にも選ばれた152㌔左腕の及川がエースで、これに黒須が次ぐ形。松本・木下の左右の1年生コンビも期待できる。いずれの投手も球の力は全国屈指なので、後は去年の秋のようにいきなり大崩れしなかだけがポイントとなる。
20180428横浜 内海
主将で打線の軸となる横浜の内海

ライバルの東海大相模は投手陣がバラエティーに富んでいる。センバツでは3試合に登板した独特のカーブが持ち味の左腕野口が中心となるだろうが、他にもMax144㌔の本格派右腕の遠藤、サイド右腕の紫藤、諸隈・山村の夏からベンチ入りした左右の1年生投手と数が揃っている。西川は1年生ながら186㎝90㎏という大型スラッガーで夏は4番を務めると保土ヶ谷球場の場外へホームランを放ち、その後も清宮以上と言われるペースでホームランを量産している。正捕手で主将を務める井上は打撃が好調で予選では4番を務めるなどまさにチームの要となった。夏にライトのレギュラーを掴んだ金城は走塁・守備が光るものがあり、さすがは巨人の金城2軍コーチの息子という感じだ。その器用さでショートとセンターどちらで出場するのか楽しみである。
20180427東海大相模 野口
新チームでは東海大相模のエースとして期待される野口

この3強を追う形となるのが春夏連続で甲子園出場を果たした慶応である。センバツの4番関と選手権大会の4番廣瀬はともに2年生であったために新チームの打線の軸となる。新主将も務める善波は明治大の善波監督の息子であり、前チームから正捕手を務めていてまさに扇の要となる。ここ3年生エースが夏に不調で代わりに2年生投手がエース格として頑張るという構図が続いていたが、生井・渡部の3年生左腕2枚看板で甲子園出場を果たしてしまった今年は目立った2年生投手がいない。田口あたりがエースになるだろうが。全体的に経験が少なく投手陣は課題といえる。
20180724慶応 善波
前チームから正捕手を務め、新チームでは主将も務める慶応の善波

他には山崎・森という投打の柱のいる桐蔭学園、エース左腕の佐藤をはじめとして投手陣が多く残る横浜創学館あたりが注目だが、いずれも上記の4チームとは戦力的に大きな差がある。


ただこの4チームの中から関東大会に行けるのは1チームのみという残念な抽選結果。上記の4チームは同じ山となってしまい準決勝までにつぶし合うという何とも残念な結果に…以下のように全体的にも右の山の方が強豪が揃ってし烈な戦いとなる。

(左の山) 鎌倉学園・弥栄・向上・桐蔭学園・法政二・横浜商大・日大藤沢・武相
(右の山) 相洋・東海大相模・横浜・横浜創学館・横浜隼人・星槎国際湘南・日大・慶応・平塚学園・相模原・桐光学園

逆に言えば左の山は本命不在の状況で、左の山に入ったチームにとっては3強と当たらなくても、関東大会への切符を手にできるという大チャンス。特に左上のブロックには強豪といわれるチームが少なく、鎌倉学園などは非常についている組み合わせだ。

秋は全くのシード無しでやっている神奈川なのでこういうこともあり得るのだろうけど、個人的には非常に残念だ。神奈川にとってもより強いチームを関東大会に送り込めないということは望ましくないだろうし、秋もシードつけようと神奈川さん…。



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夏の甲子園のベストナインを選んでみた【下級生編】

もう今さら遅いよと言われそうですが…
書きかけていたのと、このブログ上での高校野球の世代交代も含めてアップしてみます。

ということでこれからの秋の大会でも注目選手を見るという意味でも、下級生限定での夏の甲子園のベストナインを選んでみました(全体のベストナインはベスト8以上でしたが下級生はもっと対象範囲を広げています)。



ピッチャー
林優樹 近江2年

近江投手陣は「4本の矢」と言われていたが、先発にリリーフに全試合に登板した林が大黒柱であった。小柄ながら全身を使ったフォームから繰り出すストレートとチェンジアップを武器に計4試合で21回2/3で24奪三振4失点という見事な成績であった。
20180813近江 林


キャッチャー
有馬諒 近江2年

近江の扇の要として林を初めとしてバラエティーに富んだ投手をリードしてチームをベスト8に導くなど捕手としての総合力が高く、上の世代を含めてもNo1捕手と評価する人もいるほど。打撃でも勝負強さを発揮して、前橋育英戦ではサヨナラ打を放った。
20180813近江 有馬


ファースト
内海貴斗 横浜2年

愛産大三河戦ではラニングホームランを含む2安打、花咲徳栄戦ではビックイニングの口火を切るレフトへの2ベース、金足農の吉田からもヒットを放など、全試合でヒットを記録し4番が不調であった横浜打線を5番バッターとして支えた。
20180814横浜 内海


セカンド
該当者なし




サード
西村貫輔 高知商1年

ボールを的確にミートすることのできる打撃技術で山梨学院戦では大打撃戦に終止符を打つ決勝タイムリーを含む3打数3安打3打点、続く慶応戦でも初回に1番打者が出塁するとすかさずタイムリー3ベースを放つなど3打点をあげる活躍をみせた。
20180812高知商 西村


ショート
韮澤雄也 花咲徳栄2年

鳴門戦では逆転のきっかけとなるヒットを放ち、横浜戦でも先制タイムリー。その他にも四球を選んでチームへの貢献度の高い打撃に加えて、難しい体制でキャッチしても正確な送球でアウトにするショート守備先輩の岡崎を彷彿とさせた。
20180814花咲徳栄 韮澤


外野
住谷湧也 近江2年
常葉大菊川戦では2点タイムリー3ベースを含む3安打、金足農戦でも2試合続けて猛打賞をマークするなど大会通じて13打数10安打と大当たり。なぜかあまり注目されていないが打率.769は夏の甲子園史上最高打率(ベスト8以上が対象)である。
20180813近江 住谷


橋本吏功 花咲徳栄2年
小柄でさらにノンステップに近い打法であるが、強烈な打球を飛ばすことのできる1番打者として横浜戦ではホームランを含む3安打と同世代のライバルである及川を完全にカモにした打撃に加えて走力とセンター守備も光った。
20180814花咲徳栄 橋本史


太田翔梧 木更津総合2年
敦賀気比戦・興南戦ではそれぞれ2安打ずつを放ち、下関国際線でも3ベースを放って大会通じて打率.455の活躍。興南戦で初回にライトから好返球でホーム捕殺を記録したのも、試合の流れを左右する上で非常に貴重なプレーであった。
20180810木更津総合 太田


以上です。異論は認めます。


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