滑川総合×花咲徳栄 【秋季埼玉大会2回戦】

9/23 秋季埼玉大会2回戦
滑川総合×花咲徳栄@県営大宮球場

試合スコア
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
20170923滑川総合×花咲徳栄


滑川総合は2回表に5番鈴木がレフト線へ2ベースを放ち出塁すると、続く熊谷の打球をセカンドがトンネルして滑川総合が先制。しかし花咲徳栄は3回裏に羽毛田の2ベースとフィルダースチョイスで1死1・2塁のチャンスを作ると、1番野村がライトフェンス直撃のタイムリー2ベースで同点。さらに2・3塁から新井がセンター前に2点タイムリーを放ち逆転に成功する。

それでも滑川総合は直後の4回表に、無死1・2塁から5番鈴木が2打席連続の2ベースを放ち1点を返すと、なおも2・3塁でファーストがこの回2個目のエラー、カバーに入ったセカンドもボールが手につかず、2者が生還して一気に逆転を許す。追いつきたい花咲徳栄であるが、逆転の場面で完全に流れを逸してしまい、4~6回は無得点となる。

試合が動いたのは7回裏、花咲徳栄は先頭の松本が2ベースで出塁して、バントで送って1死3塁。ここで代打に島崎を来ると、島崎が前進守備を超えてレフト前に落ちるヒットを放ち、同点となる。

花咲徳栄は8・9回と野村がマウンドに上がって抑えて迎えた9回裏。先頭の倉持がセンター前ヒットで出塁すると、松本のバントをサードがエラー、羽佐田が今度は送りバントを決めて2・3塁とする。続く途中出場の杉本は三振に倒れるが、その次の田谷野の打球はセンター前にポトリと落ちるサヨナラタイムリー。花咲徳栄が苦しみながらも、サヨナラ勝ちで初戦突破した。

20170923滑川総合 鈴木
2ベース2本を含む3安打の活躍をみせた滑川総合の5番鈴木

20170923花咲徳栄 中田
3番手として登板し、2イニングを無失点に抑えた花咲徳栄の新背番号1の中田

20170923花咲徳栄 田谷野
サヨナラタイムリーを放つ花咲徳栄の正捕手の田谷野


Topic
◆チームとしてはまだまだ
夏の甲子園を制した花咲徳栄であるが、チームの始動が遅くなった上に、前チームからのレギュラーは野村のみという状態。そこはある程度は織り込み済みではあったが、それでもヒドあったというのが今日の印象であったで、滑川総合相手に7回までリードを許し、最後なんとかサヨナラ勝ちという有様であった。

特に守備面が非常に不安であった。この日は4失点したが、その全てがエラー絡みのもので投手陣の自責点は0。ファーストの新井とセカンドの羽佐田が2個ずつエラーをしてしまい、特に4回表に簡単な打球を2個逸らしてしまった新井は打っては3番で主将であるにも関わらず、その場で懲罰交代となってしまった。

投手陣も先発した右サイドの齋藤、2番手の左腕和田ともにピリっとしない内容で自責点は0であったもの、それぞれ3回、2回で交代というのも納得であった。3番手の背番号1をつける中田は結果を残したが、3人とも全国レベルの投手というわけではなく、まだエースは未定という状態で、結局最後は野村頼みとなってしまった。

花咲徳栄の新チームはまだまだという状態であり、今後の成長を見守っていきたいと思う。


◆新チームも4番は下級生
花咲徳栄は前チームで4番を打った野村が残ってるが、新チームの4番を務めるのは1年生の橋本であった。橋本は結果としてこの日は4タコに終わってしまったが、1打席目のサードライナー、2打席目のセンターフライ、4打席目のライトフライはいずれも打球としては悪いものではなく、それほど体が大きいわけではないがスイング自体も目を見張るものがあった。

花咲徳栄で下級生が4番を務めるのはこれで3チーム連続。先日プロ志望届を提出した西川は2年春のセンバツで、ベンチからいきなり4番に抜擢された。これは当時4番であった隈本の負傷の影響もあったが、そこから持ち前の打撃センスで結果を残し、隈本復帰後も4番を死守した。そしてその西川は最高学年になると3番をつとめ、代わりに4番に座ったのが野村である。野村も最初は不安定な部分があったが、春先から頭角を現してプロからも注目されるようになると、2年夏には甲子園優勝チームの4番として打率.520、ホームラン2本という成績を残した。

この2人に共通するのは、最初は「1年生4番なの…?」というところからのスタートであったことであり、まさに今年の橋本も現状はそのような感じだ。

20170923花咲徳栄 橋本
1年生ながら花咲徳栄の新4番となった橋本


◆王者を追い詰めた背番号20
滑川総合の先発は背番号20をつけたサイド気味の左腕の岡崎であった。岡崎は序盤から低めにストレートを集め、丁寧に花咲徳栄打線を打ち取っていくピッチング。3回裏に3点を失うも、4回以降は立ち直り、5回には注目の野村から三振を奪うなど6回まで花咲徳栄打線を4安打無四球に抑えた。

岡崎は7回裏に同点に追いつかれるも続投し、9回表2死1・2塁という勝ち越しのチャンスでもそのまま打席に立つなど、滑川総合はこの大事な1戦を全て岡崎に託した。最後はサヨナラ打を浴びてしまったが王者相手に9回途中4失点3回の3失点はサードのフィルダーズチョイス、9回もサードのバント処理ミスが影響していたために、守備の乱れさえなかれば…という素晴らしいピッチングであった。

20170923滑川総合 岡崎
王者相手に9回まで見事なピッチングをみせた滑川総合の岡崎


Pickup Player
野村佑希 花咲徳栄2年 外野
~唯一の経験者が投打でチームを牽引~
甲子園優勝でスタートも遅れ、経験の少ないチームを引っ張るのはやはり全チームからの唯一のレギュラーである野村であった。

野村は1年秋から花咲徳栄で4番ファーストを務めると、2年春以降に力を発揮しはじめ、2年春は4番レフトとして埼玉大会で4ホーマー、関東大会でも早実戦で3安打2打点の活躍をみせスカウトからも注目される右の強打者となる。2年夏は再び4番ファーストに戻り、甲子園で全試合4番としてホームラン2本(この時点で高校通算は29発)、打率.520の活躍で全国制覇に大きく貢献した。

新チームでの野村は強肩を生かしてポジションはライト、打順はチームを活性化される意味もあってか1番を務めている。滑川総合は野村に対して外野の守備位置がかなり下げたシフトで臨み、1打席目に放った本来の定位置付近の打球をセンターが前進してダイビングキャッチするほどであった。この日の野村の1番の見せ場は第2打席、1死1・2塁の場面で打席に立つと、あと少しでホームランというライトフェンス直撃の同点タイムリー2ベースを放った。第4打席もライトがフェンスに背中がつこうかという大飛球であり、いずれの打席ももっと引っ張ることができれいればスタンドインしていただろうという打球であった。

再び同点に追いついた後の8回表には4番手としてマウンドに上がる。やはり球威は他の投手と比べるとけた違いで、この日は自己最速にあと1㌔と迫る143㌔をマークした(日ハムのスカウトによると)らしい、ストレートもさることながら、落差があり低めに落ちる変化球(スライダー?)もレベルが高く、このワンバンするような変化球でいきなり小野寺・石山を2者連続三振に斬って取った。8回は完璧に3人で抑えた一方、9回はややピンチを招いてしまったが、それでも無失点で切り抜けチームに流れを呼び込んだ。まだ請求面ではやや不安はあるかもしれないが、現状花咲徳栄ではNo1のピッチャーであることは間違いない。上述の日ハム・今成スカウトも「自分の形で打てる可能性が高い子。格が違う。投げてもこの時期でこのレベルは素晴らしい。投打の軸で二刀流候補だ」と評価した。

チームとしての完成度はまだまだである花咲徳栄。この秋はやはり野村が投打にわたってチームを牽引していくことが必須となりそうである。

20170923花咲徳栄 野村1 20170923花咲徳栄 野村2
前チームから唯一のレギュラーである野村が花咲徳栄の新チームを牽引する。

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この秋の埼玉の注目選手と組み合わせ

今日から秋季埼玉大会が開幕しました。
そこでこの秋の埼玉の注目選手と大会の展望です。

注目選手↓
2017秋埼玉注目選手

20170723浦和学院 佐野
落差のスライダーは打てる気配のない浦和学院の佐野

20160710埼玉栄 渡部
強肩強打で埼玉栄を牽引する渡部

20170723花咲徳栄 野村
夏の甲子園優勝の4番打者が花咲徳栄新チームを投打で引っ張る

20160724春日部共栄 渡部
秋は打つ方でも注目の春日部共栄の186㎝左腕渡部



組み合わせ↓
2017秋_埼玉組み合わせ

今年の埼玉の中心となるのは浦和学院。春の関東大会優勝の立役者ともなった佐野・渡邊・近野のピッチャー3人が残り、打線も4番蛭間、1番矢野という核が残る。例年秋には絶対的な強さを発揮していることからも、この秋の埼玉の本命とみて間違いない。これを追うのは若生監督と同時に入学してきた米倉・渡部・海崎・茶屋らスーパー1年生が最終学年を迎える埼玉栄。これまで結果を残せずに来たが、この秋はシードにも選ばれいよいよ本領発揮といきたいところだ。

これを追うのが夏の甲子園王者の花咲徳栄と春日部共栄。花咲徳栄は甲子園優勝で新チームの始動が遅い上に、前チームからのレギュラーは4番だった野村のみという状態。さらにこの野村が1番を打っているということも、打線に元気ないのかな?と思わせてしまう。ただここ数年は浦和学院と双璧をなすほど確実に成績を残しているチームなので、フタを開けてみれば…ということも十分にある。春日部共栄は前チームから内藤・大木といった経験を積んだ投手陣が残っているので、安定した戦いが期待できそうだ。

この4チームに続くのは聖望学園と夏4強の山村学園であろうか?この2チームはそれぞれ浦和学院・埼玉栄と準々決勝で当たることになっていて、2強にとってもこの準々決勝がキーとなるだろう。にしても聖望学園は最近浦和学院のブロックに入りすぎだろ…。

以上です。
明日は県営大宮に行って、花咲徳栄・春日部共栄・浦和学院を観る予定でしたが…天気厳しそうかな?


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意外であった金成は社会人で桜井はプロという進路

日大三の桜井がプロ志望届を提出した。

これは桜井がU18日本代表から帰国したときに小倉監督が口にしていたことであり、同時に4番で150㌔左腕の金成が社会人へ進むことも明らかにされた。

夏の大会で東海大菅生に敗れた後は金成が「プロでやりたい」と言っていて、桜井についてはそういう報道はなかったので、てっきり金成はプロ、桜井は大学と思っていたために、この展開は正直意外であった。

そもそも日大三は知る人ぞ知る高校野球の名門であるが、大学進学が基本線であり、高卒即プロというのは珍しい。昨年は坂倉がプロ志望届を出し広島に入団したが、これは15年ぶりとなる高卒でのプロ入りであり、吉永・高山・横尾らの優勝した世代もプロ志望届を提出した選手は0であった。ちなみにその15年前は夏の甲子園を制し近藤・都築・内田・千葉と4人が高卒でプロ入りしたが、このうち活躍したといえるのは近藤のみということが、そもそも早稲田大・明大・日大・立正大といった名門大にツテがあって進学実績がいいことに重なって、ここのところの日大三の進学志向に影響したと思われる。

しかし坂倉は今季1年目からウエスタンで正捕手格として活躍し、打率も.298をマーク。高卒1年目の捕手として素晴らしい成績だ。桜井が即プロというのも、昨年同じレギュラーとして戦った先輩の1年目からの活躍が大きく影響していると想像できる。

日大三は進学志向であるために、近年ではこのような選手は記憶にないほど珍しい。

ちなみに進路としては
本命:JR東日本
対抗:東京ガス、JX-ENOS、Honda鈴鹿
といったところであろうか?

JR東日本は近年高卒選手を多くとっているし、田嶋が抜ける来年は投手は補強ポイント。吉永、鈴木という日大三のOBがいるのも可能性が強い。東京ガス、JX-ENOSは高卒選手を獲得する、地元関東の名門であり、可能性がある。Honda鈴鹿も同じタイプの佐藤や浦嶌といった高校での実績はないものの長身の素材型の投手を獲得した実績があり、畔上・金子という2人の元日大三主将がいる。


桜井・金成ともに投手・打撃の両面でプロ注目であったが、金成は投手でやりたいと発言していたし、桜井もやはり清宮・安田をキリキリ舞いにさせたスライダーがストロングポイントとなり、野手よりは指名順位が高そうだ。よって2人とも投手で上の世界で挑戦することになりそうだ。個人的に桜井は大学なら二刀流いけるんじゃないか?と思っていたが、プロだと厳しいだろう。

以上です。
日大三の注目の2人の進路について勝手に色々書かせていただきました。

20170521日大三 桜井3
プロ志望を表明した桜井

20170427日大三 金成
社会人に進むことが有力な金成


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敬愛学園×中央学院 【秋季千葉大会1回戦】

9/18 秋季千葉大会1回戦
敬愛学園×中央学院 @天台球場

試合スコア
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
20170918敬愛学園×中央学院


敬愛学園は初回、四球とバントエラー(記録はヒット)と中央学院先発の大谷の立ち上がりにつけ込み、1死2・3塁のチャンスを作るも4番・5番が倒れ無得点。対する中央学院は1回裏、先頭の宇田の2ベース→バント→四球で1死1・3塁のチャンス。ここで4番大谷は三振に倒れるも、5番池田がレフトスタンドに3ランを放ち先制。続く2回裏にも、川崎のヒットとバントFCでチャンスを作ると宇田の2本目の2ベースとワイルドピッチで2点を加える。

対する敬愛学園は3回裏、9番赤塚が3ベースで出塁すると、2番粟生の犠牲フライで1点を返す。しかし4回裏に無死1・2塁とされたところでエース篠崎が降板、代わった萩原が5番池田がスクイズを決められて再び点差を5点とされる。

敬愛学園は5回表に若井・粟生の連続長打で1点を返すも、直後の5回裏に2死2塁から宇田・田中・長沼に3連続タイムリーを浴びて点差を広げられるなど万事休す。6回裏にも池田の好走塁から1点を加えられてコールド負けとなった。


20170918中央学院 池田3
1回裏に3ランを放った中央学院の池田

20170918中央学院 大谷
7回2失点の好投をみせた中央学院エースの大谷

20170918敬愛学園 赤塚
大谷から3ベースを2本放つ活躍をみせた敬愛学園の赤塚

Topic
◆千葉の二刀流大谷は打では魅せられず
この試合の1番の注目はやはり千葉の二刀流大谷、こと中央学院のエースで4番の大谷拓海である。

まずマウンドに上がった大谷は以前よりやや腕の位置を下げて、よりスリークウォーターっぽさが増した印象だがストレートの威力は十分で、バックネット裏にスピードガンをもった人がいないのが残念であった。浮くボールも多く、コントロールはまだまだというところであるが、その高めのボールも手を出してもとうてい打てるものではなかった。スライダーもスピードがあり、低めにKまるとワンバンでも敬愛打線が手を出してしまうものであった一方、その低めにコンスタントに投げ切れなかったのは課題か?ただ中盤以降はこのスライダーでうまくカウントを稼ぐこともできていた。結局甘いボールもあり、許したヒット6本のうち5本が長打であり、2点を失ったが、それでも追加点を与えることなく、うまくまとめた。

ただ4番を務めた打撃では4打数ノーヒット3三振と、好調だった打線の中で唯一のブレーキとなった。積極的に振りに行くのは悪くないが、(リーチがある分届きそうだからか)アウトコースのボール球のストレートに手を出してしまっていたのがこの原因であっただろう。

打では結果を出すことのできなかった二刀流であるが、投球も含めて素材としては千葉No1といっても過言でない存在であることは十分に証明できたと思う。


◆昨年の準Vのチームよりもレベルは上
正直大谷のチームだと思っていた中央学院だが、フタを開けてみると打線は大谷が完全ブレーキだったにも関わらず、7回までで12安打10得点。大谷と9番手塚以外は全員がヒットを放ち、全体としてレベルの高い打線であった。特に2鋭い打球の2ベース2本を含む3安打2打点の1番宇田、大谷凡退のあとにランナーを返す働きをした4打点の5番池田は素晴らしかった。

昨年は秋季大会準V、関東大会では大谷が9回2死までノーヒットピッチングを見せて初戦突破しベスト8、21世紀枠候補にも選ばれるなどと躍進をとげた中央学院。しかしこの新チームはエース大谷も残り、その他の選手も含めて、前チームよりもレベルはワンランク上といえる。準決勝で当たる予定であった最大の関門:専大松戸が、同時刻に行われていた試合でまさかの初戦敗退。戦力も充実し、2年連続での関東大会への視界はかなり開けてきた。

20170918中央学院 宇田
2本の2ベースを含む3安打2打点の中央学院1番の宇田


◆臨時代走が代わる?
臨時代走のルールをご存知だろうか?「臨時代走に出る選手はバッテリーを除く直後の打者」だと思っていた。

この日中央学院の6番平野は頭部に死球を受けて、臨時代走として3番バッターの長沼が登場した(4番ピッチャー大谷、5番キャッチャー池田)。長沼は盗塁を決めてランナー2塁となりそのまましばらくプレーを続けたところでタイムがかかり、審判が何やらバックネット裏と話をした後、2塁ランナーは長沼→池田に代わった。

あとで高校野球特別規則(2017)を確認したところ、「投手を除く打者のうち、その時の打者を除く打撃を完了した直後の者」という記載があった。つまりキャッチャーは臨時代走の対象外でないというルールらしい。なぜかわからないがわたし個人も中央学院と同じように勘違いをしていたのでこの光景は???という感じであった。

ちなみに間違って送ってしまった臨時代走長沼のした盗塁はそのまま有効となったけど、これはよかったのだろうか?臨時代走の盗塁は記録上は元の選手のものとなるらしいから、まぁいいのかな?という考えもあるが…。

20170918中央学院 池田2
正規の臨時代走としてセカンドランナーとなった池田


Pickup Player
池田翔 中央学院2年 キャッチャー
~走攻守揃った千葉No1捕手~
やはり大谷が注目されてしまう中央学院であるが、その大谷の女房役である池田の活躍が目立った。

中央学院では1年秋から控え捕手としてベンチ入りしていた池田は、この秋から正捕手の座を獲得し、チームの主将も務める。この日の池田はまず5番打者を務める打撃で見せた。1死2・3塁のチャンスで4番大谷が三振してチームとして流れを失いかけた1回裏、カウント2B0Sからあまく入ったストレートを捉えると打球はレフトスタンドに飛び込む先制ホームラン。この1打がこの試合の流れを大きく中央学院に引き寄せたといえる。

ホームランとは正反対に、第3打席では1死1・3塁から3塁線にセーフティスクイズを決めた。第4打席でもライト前ヒットを放つと、今度は足で見せた。池田はキャッチャーでありながら走力もあり、上記の臨時代走事件でこの日3盗塁の長沼→池田にランナーが代わったわけだが、そのときもベンチから「ランナー速くなったぞ~」という声が上がっていた。その声の通り。バントで2塁に進んだ池田は、続く和田のやや定位置前くらいのセンターフライでタッチアップして3塁を陥れた。このあとワイルドピッチで生還したので、このタッチアップは結果的に1点分の価値のあるものとなった。

守っては大谷をリードし、7回2失点。敬愛打線がストレートに振りまけていないとみると、中盤からは変化球を多めにして、見事に敬愛学園の反撃を断った。またかなりの強肩ぶりで、回の合間の送球はかなりのスピードが出ていて、コントロールもよかった。この送球を見ていたからか、敬愛学園がこの日盗塁を試みることはなかった。

走攻守にわたる見事な活躍をみせた池田。個人的には千葉No1捕手といえる存在であると思った。

20170918中央学院 池田
走攻守でチームの勝利に貢献した中央学院の池田


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我孫子東×習志野 【秋季千葉大会1回戦】

9/18 秋季千葉大会1回戦
我孫子東×習志野 @天台球場

試合スコア
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
20170918我孫子東×習志野


習志野:飯塚、我孫子東:鶴岡の好投で始まった試合は、3回裏に習志野が石川のセーフティバントから2死1・3塁のチャンスを作ると4番柏木がつまりながらもセンター前に運んで先制。しかし直後の4回表に、我孫子東は竹塚が左中間を破る2ベースで出塁してバントで送ると、こちらも4番張が前進守備のセカンドの頭を超すタイムリーを放ち同点とする。

試合が動いたのはグランド整備明けの6回表、習志野はこの回から3番手の山下をマウンドに送るが、1死1塁から6番安本の右中間を深々と破るタイムリー2ベースで勝ち越し。さらにランナー根本に入れ替わった後、セカンド牽制でランナーを挟むも、セカンドからの送球がランナーに当たって転々とする間に根本がホームインし、我孫子東が2点のリードを奪う。

習志野は3回以降毎回先頭打者が出塁するも、走塁ミスなどが重なり得点ができない。8回裏に無死1・3塁から加瀬が盗塁→セカンド送球が暴投となり1点を返すも、なおも無死1・3塁という逆転のチャンスでまたもや走塁ミスが出て2死となり同点にすら追いつくことができなかった。

しかし終盤にかけて我孫子東の鶴岡に疲れが見え始めると9回裏、習志野は連続四球で無死1・2塁とすると続く川島の打球をショートがエラーし同点。さらに2・3塁というところで4番柏木がセンターに犠牲フライを放ちサヨナラ。夏準Vの習志野があわや初戦敗退という窮地からなんとか逆転勝利を収めた。

20170918我孫子東 安本
6回表に貴重な勝ち越しタイムリー2ベースを放った我孫子東の安本

20170918習志野 古谷
7回途中からパーフェクトリリーフをみせて勝利を呼び込んだ習志野4番手の古谷

20170918習志野 柏木2
サヨナラ犠牲フライを放つ習志野の柏木



Topic
◆走塁ミスで自滅寸前の習志野
習志野が大苦戦してしまった1番の要因は3回以降は毎回先頭打者が出塁したものの、走塁ミスでチャンスを潰してしまったことが大きかった。

4回裏:岡が盗塁で無死2塁とするも、続く根本のレフトフライで飛び出してゲッツー
5回裏:無死1・2塁でバッター2番という無理する必要のない場面で2塁ランナー石田がピッチャー投げる前にスタートを切り3塁アウト

そしてきわめつけが
8回裏:1点返して(1点ビハインドで)なおも無死1・3塁のチャンス
①ピッチャーゴロで3塁ランナー加瀬が飛び出して挟殺の末にアウト
②挟殺で十分に時間は稼いだが1塁ランナーの岡は3塁までいかない
③バッターランナーの田島は、前のランナーを見ずに岡のいる2塁までいき、追い出される形で岡が挟まれアウト
④これで2アウトだが、チェンジと勘違いした田島はベンチに戻ろうとする
→気付いた我孫子東はランナーをアウトにすべく1塁に送球するが、これが暴投となり、なぜか田島は2塁へ進む

まだ新チーム始まったばかりといえ、これだけの走塁ミスをすれば流れは当然なくなるし、よく勝ったという試合でした。


◆期待の背番号1であったが…
習志野は勝てば次の日に2回戦で市立船橋と対戦(千葉の公立最強決定戦?)が予定されているということで、この日の先発は背番号19の1年生飯塚。飯塚は3回まで素晴らしいピッチングであったが、4回に同点タイムリー浴びると、その後ボールが続いたところで降板となった。

代わりにマウンドにあがったのが背番号1の佐藤。佐藤はU-15 アジアチャレンジマッチメンバーに選ばれた逸材で、入学当初から期待されていたが、2年夏はベンチ外など力を発揮できずにいたが、最終学年となるこの秋に背番号1を獲得した。佐藤はいきなりライト前ヒットを浴びてピンチを広げてしまうが、続く打者を高めのストレートで三振ゲッツーに斬って取った。佐藤はやはりストレートに威力のあるピッチャーで、変化球もチェンジアップのようなフォーク、スライダー、カットボール(?)と見事なものであったが、いずれも高めに浮く球とストライクとがはっきりしていた。最初は高めのストレートに手を出してしまっていた我孫子東がこれを見送るようになると、真ん中付近の球を狙い打ちされ、続く5回表にも満塁のピンチを招いて何とか抑えるという内容であった。

結局何とか無失点であったが、この内容に小林監督は佐藤を諦め、6回からは3番手として山下を投入。ただ山下がさらに誤算であったというオチであり、最後はケガでもあったのだろうか登録変更でベンチ入りした古谷を投入して、何とか我孫子東を抑えた。

佐藤の交代は納得というピッチングであったが、球自体は素晴らしいものがるので、ぜひとも制球力をつけて習志野エースとなってほしい。

20170918習志野 佐藤
この秋の習志野の背番号1を背負う佐藤


◆習志野をあと1歩のところまで追い詰めた我孫子の大竹
我孫子のエース左腕の鶴岡は、右でを高くあげて体を後ろに傾けるという独特なフォーム。そうまさに早稲田大の大竹のようなフォームであった。このようなフォームなので、緩いカーブも混ぜたピッチングなのでストレートは球速以上に早く感じるようで、習志野の3番山本などは完全に振り遅れていた。ストレートの割合が多いという違いこそあったものの、ピッチングスタイルもまさに大竹であった。

鶴岡はランナーは出すものの勝負ところでは三振を奪うこともでき、習志野打線に得点を許さずに7回まで1失点の好投。しかし終盤は明らかに疲れてきて、球の威力もなくなり、最後は逆転を許してしまった。とはいえ8回・9回の3点はいずれもエラー絡み、特にショートの2個のエラーが痛く(7回裏にわざわざ我孫子東はショート代えたんだが…)、鶴岡の自責点は3回の1点のみ。習志野相手に8回2/3で自責点1というピッチングは称賛に値するものであろう。

20170918我孫子東 鶴岡
習志野をあと1歩のところまでおいつめた我孫子東のエース鶴岡


Pickup Player
柏木貞治 習志野2年 外野手
~全ての打席できっちりと仕事を果たした4番打者~
この試合振るわなかった習志野打線において、しっかりと自分の仕事を果たしたのが4番の柏木であった。

柏木は打力を武器にファーストor外野の控えとして、2年夏は背番号18でベンチ入り。しかし打席は1打席のみでチームの準Vには貢献できなかった。新チームではライトのレギュラーを獲得し、この日は4番として先発出場をはたした。

柏木は3回裏2死1・3塁で迎えた第2打席でつまりながらもセンター前に運ぶ先制のタイムリーヒット。続く第3打席でも早い打球で1・2塁間を抜いた。そして9回裏1死2・3塁で迎えた第5打席ではセンター後方にサヨナラの犠牲フライを放った。他の2打席は四球と死球であったので、2打数2安打2打点。ランナーのいない場面ではきっちりと出塁して、ランナーのいる場面ではきっちりと返すというまるでお手本のような活躍で、決して派手さはないものの習志野の新4番にふさわしい存在であることを証明した。

また終盤の追いかける場面では、柏木がネクストバッターサークルの各打者のところまでいって声をかける姿も目立ち、新4番として打線を引っ張っていくという姿勢もよく見られた。なんとか勝利はしたものの、色々と問題の多かった習志野新チームにはこのような存在の選手がきっと必要不可欠なことだろう。

20170918習志野 柏木
全打席できっちりと仕事を果たした習志野の新4番柏木


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