2017年春季関東大会総括+ベストナイン

5/20~茨城で開催されていた春季関東大会も終わりました。
ベスト4は浦和学院・日大三・作新学院・東海大相模とここ近年甲子園で優勝したことのある強豪校の顔ぶれとなったこの関東大会を簡単に総括します。

2年ぶりとなる春季関東大会の優勝を飾ったのは浦和学院。この春は埼玉大会の初戦の聖望学園戦で9回2死まで負けていたことを考えると、そこからまさかの大逆転で一気に関東の頂点まで上り詰めました。正直前評判は例年の浦和学院のチームと比べると高くなかったが、渡邊・近野・佐野の2年生投手陣が大活躍。渡邊or近野が先発して5回くらいまでを抑え、その後を実質エースの左腕佐野が抑えるというスタイルで、横浜→前橋育英→日大三→東海大相模とこれまた超強豪校を撃破しました。打線も注目4番蛭間は不調であったが、その他の打者はコンスタントにヒットを積み重ね、秋山らがチャンスでは勝負強さを発揮し、決勝戦では佐野のスクイズで決勝点を奪った。

準優勝の東海大相模は選手層の厚さを見せつけた。初戦から千葉敬愛の好投手の新原を2回でKOするなど、14得点を奪って5回コールド勝ちをするなど、4番森下を中心に打線が元気であった。準決勝の作新学院戦では3点ビハインドの最終回に追いつき、タイブレークでサヨナラという勝負強さも見せつけた。投手陣も秋田・大和田・安里の3年生トリオに加えて、作新学院戦で先発を務めた2年生の斎藤や、初戦でデビューを飾った1年生左腕の野口も経験を積んだ。

この両チームに共通するのは、複数の投手が登板し、その投手が見事に抑えて、勝負ところで打てたというところである。このような戦い方ができるチームは夏にも強いであろう。


作新学院は秋の優勝に続いて、この春もベスト4と、咋夏甲子園優勝の勢いのままに安定した戦いぶり。初戦の地元茨城の1位明秀日立に17-2と圧勝すると、2回戦では清宮率いる早実を破った。この2試合ともエース大関でなくて、2番手の篠原で勝ち上がったことも大きい。東海大相模に敗れたがこれも紙一重であり、上位2チームと遜色ない戦いを見せた。

日大三は対照的に内容はイマイチ。強力打線で専大松戸、霞ヶ浦を何とか倒したものの、専大松戸線、浦和学院戦に先発した注目のエース桜井はともにイマイチな内容で5・6回で降板。霞ヶ浦戦で先発した150㌔左腕の金成がある程度投げられたのは収穫だが、2番手の岡部も離脱した状態で投手陣の立て直しが課題となった。

その他では地元茨城で唯一勝利をあげた霞ヶ浦は、この大会から背番号1を背負う186㎝の本格派右腕の遠藤が見事なピッチング。打っても4番木村や3番に抜擢された丸山が大活躍をみせた。横浜も初戦では見事な戦いぶりを見せたが、浦和学院相手には12残塁の完封負けで、秋の雪辱を果たれた。それでもエース板川が成長し、2番手塩原も安定したピッチングで、万波も145㌔をマークするなど秋に課題であった投手陣は充実していた。注目の早実は相変わらずであったが、清宮が2試合連続ホームランを放つなど打線は活発であった。早実・日大三という東京大会の決勝で大打撃戦を繰り広げた2チームは、関東大会でも好投手を複数擁する花咲徳栄・専大松戸相手にそれぞれ10-9で勝利するなど、茨城の地でも西東京カーニバルを繰り広げた。


そんな関東大会の個人的なベストナインです↓

ピッチャー:佐野(浦和学院2)
4試合全てにリリーフ登板して、計11回1/3で17奪三振無失点という圧巻の内容。決勝戦では決勝点となるスクイズも決めた。

キャッチャー:秋山(浦和学院3)
堅実なリードで下級生投手陣をリードして優勝に導いた。打っても横浜戦での決勝打など11打数5安打4打点。

ファースト:清宮(早稲田実業3)
花咲徳栄戦で4安打に加えて高校通算94号、作新学院戦でも95号を放ち、大勢のファンの期待に応えた。

セカンド:石戸(作新学院3)
この関東大会から背番号4を背負い、早実戦でホームランを放つなど全試合で打点をあげた。

サード:矢野(浦和学院3)
浦和学院の1番打者として16打数7安打の活躍

ショート:木村(霞ヶ浦3)
初戦の白鴎大足利戦で、2点タイムリー2ベース2本に、逆方向のライトスタンドへのホームラン。

レフト:丸山(霞ヶ浦3)
本職の捕手でなく外野で起用されると、白鴎大足利戦でライトオーバー2ベース2本を含む3安打、日大三戦では金成から3ラン。

センター:森下(東海大相模2)
初戦で3回で猛打賞を達成するなど4打数4安打、作新学院戦ではタイブレークでサヨナラタイムリーヒット。

ライト:喜友名(東海大相模3)
初戦で2本のタイムリーヒット、作新学院戦では9回に貴重な3ベース、この大会から務めた主将としてもチームを準Vに導く


20170521浦和学院 佐野
4試合全てで無失点リリーフをみせて、この大会のMVPともいえる浦和学院の佐野



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日大三×専大松戸【春季関東大会】 ~得点の奪い合いで日大三が何とか逃げ切る~

5/21 春季関東大会2回戦
日大三×専大松戸 @水戸市民球場

早実との大激戦となった決勝で敗れたものの東京2位となった日大三。対する専大松戸は千葉大会優勝。好投手3人を擁して日大三の強力打線に挑んだ。

試合スコア
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
20170521日大三×専大松戸

専大松戸の先発濵名が肘の故障により7球でマウンドを降りることから始まったこの試合。日大三は2回に津原のタイムリーで先制するも、続く無死満塁のチャンスを生かせない。するとその裏に浅尾・稲取のヒットでチャンスを作ると、川上のスクイズで同点、ワイルドピッチで勝ち越し、昆野のタイムリーで突き放した。しかし今度は日大三がファーストエラーと2四球で満塁のチャンスを作ると、大塚のライト線への2点タイムリー2ベースで同点、続く津原にも2点タイムリーが飛び出し勝ち越し。さらに井上のタイムリー、エラー、押し出しとこの回に一挙8点をあげる。

それでも専大松戸は3回に浅尾のタイムリーと重盗、4回に今里の2点タイムリーで2点ずつを返して、4回で早くも7-9と2点差に詰め寄る。しかしここから両チーム打線に元気がなくなり、7-9のまま試合は8回を迎える。

8回表に日大三はマウンドを降りてライトに回っていた桜井がセンターバックスクリーン直撃のソロを放ち均衡を破るも、その裏に専大松戸が昆野の2点タイムリーで1点差に詰め寄り最終回を迎える。

専大松戸は最終回に2死から連打でチャンスを作るも、最後は6回からリリーフした日大三の2番手柿澤が石川を三振に仕留めて、ゲームセット。日大三が何とか逃げ切って準々決勝進出した。

20170521日大三 津原
2本のタイムリーを放ち3打点の津原

20170521専大松戸 昆野
こちらも2本のタイムリーを放ち3打点の昆野

20170521日大三 桜井2
8回にバックスクリーン直撃のソロを放った桜井


Topic
◆緊急登板のエース
専大松戸の先発は1年秋にはエースを務めていた背番号10の左腕濱名。しかし立ち上がりから変化球がおかしなくらい抜けていて、2番打者の2球目を投げたところで肘のアクシデントで降板。昨年もケガでエースの座を失っているだけに、非常に嫌な展開となってしまった。

代わってマウンドに上がったのは背番号1をつけけたエースの川上。川上は独特のテイクバックからMax145㌔のストレートを中心としてピッチング。緊急登板した初回は乗り切るも、2回に先制を許す。さらに3回には味方のエラーがきっかけであったが、2個の押し出しを含む6四死球を与え8点を失ってしまう。ただそこからは制球も安定して持ち直し、4~7回は日大三を無失点に抑える。8回に桜井にホームランを打たれて、その裏に代打を送られて降板した。

中盤以降は合格点を与えられる内容であったが、やはりトータルで見ると10失点は痛い。緊急登板に、味方のエラーと色々不運はあったが、それで抑えてこそエース。濵名が離脱して夏に間に合うかわからない状況で、川上にエースとして期待されるものもより大きくなる。

20170521専大松戸 川上
1回にいきなり緊急登板して8回までなげきったエース川上


◆きっかけはデカプリオ
注目の日大三の4番のデカプリオこと金成は、押し出しの四球は1個選んだものの、4打数ノーヒットと結果は残せなかった。しかしその193㎝101㎏という巨体で、意外な形で勝利に貢献した。

3回表に1死ランナー無しで打席に立った金成は、中途半端なバッティングでファースト前方のボテボテのゴロ。これをキャッチしたファースト今里はそのまま線上を走ってくる金成にタッチにいった。普通なら余裕でアウトという場面であったが、金成のパワーに負けてか?タッチにいった今里のグラブはその巨体にはじかれて、ボールはこぼれ落ちてセーフとなった。ここから日大三は打者1巡の猛攻で8得点。ここで金成がアウトになっていれば、2死ランナー無しとなるので、この8点もなかった可能性が高かった。

20170521日大三 金成
ノーヒットも意外な形で大量得点のきっかけを作った金成


◆流れが悪すぎた桜井
日大三のエース桜井はするも、打線に援護点をもらいながらも、どこかピリっとしないピッチング。ここぞという場面で制球が甘く、四球となってしまったり、タイムリーを浴びたりとピッチングの流れが非常によくない。ストレートはネット裏のスカウトのガンでは自己最速を更新する145㌔を記録。得意のスライダーは本当にストレートとの見分けが難しそうであり、5回までに7奪三振を奪ったが、ワンバンになってワイルドピッチになってしまう球も多かった。何とかリードはしていたものの、さすがに小倉監督も我慢できないといった感じで、6回の先頭打者に四球を出したところでピッチャーを代えた。結局5回0/3で7失点というなんとも不甲斐ない結果になってしまった。

ただバッティングでは、降板してライトに回った後の8回表にバックスクリーンに高校通算28号となるソロホームラン。結果的にこの10点目で勝ったこともあり、価値のある1発であった。

20170521日大三 桜井
援護をもらいながらも不甲斐ないピッチングとなってしまった桜井


Pickup Player
柿澤海大 日大三3年 ピッチャー
~咋秋ベンチ外から今の日大三に必要なピッチャーへ~
上記のようにエース桜井の投球がイマイチであったために、6回途中から2番手としてマウンドに上がったのか柿澤であった。柿澤は3年生ながら春の東京大会で背番号18として初めてベンチ入りした右腕。早実との決勝戦では先発の岡部が初回に緊急降板すると、2番手として6回までを投げ抜いた。岡部がこのときの負傷によりベンチを外れたために、この関東大会では背番号10に昇格した。

柿澤は重心を低くした躍動感のあるスリークウォーターのフォームからの投球であるために、名簿上は174㎝という身長も低く見えるくらい低い一からボールが来て、ストレートはやや浮き上がってくるようなボールとなる。6回・7回とは専大松戸をノーヒットに抑えるも、8回には連続四球からタイムリーを浴びて1点差に迫られた。9回にも長打が出れば逆転サヨナラというピンチを招くも、最後は石川を力のあるストレートで三振にとって、チームに勝利をもたらせた。

金成・井上という相模ボーイズ時代からのチームメイトが主力して活躍する一方、3年春になってやっと出場機会を掴んだ遅咲きの右腕。ただ2番手の岡部が離脱し、エース桜井もその力のあるボールからスタミナに不安がある限り、今の日大三にとって柿澤は必要不可欠な存在である。

20170521日大三 柿澤
6回からリリーフ登板して最後まで2失点で投げ切った柿澤


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東洋大が東都1部優勝

東都1部は昨日2位の国学院大が破れたことにより、東洋大の11年春以来、12季ぶりの優勝が決まった。11年春に優勝したときが主将鈴木、エース藤岡のロッテコンビ。それから2部降格なども経験して、久々の優勝である。

大黒柱のエース飯田
この春の優勝の最大の立役者といえば、やはりエースで主将の飯田(4常総学院)であろう。常総学院のエースとして3年夏に甲子園ベスト8、U18日本代表では松井(桐光学園→楽天)・安楽(済美→楽天)とともに先発投手を務めた。鳴り物入りで入学した東洋大では1年春から登板機会を得るも、その後は肩痛により離脱、3年生となった咋秋に本格的に復帰を果たし、今季はエースとして1戦目の先発を任され、先発5試合で43イニングと1試合8イニング以上投げるという鉄腕ぶり。4勝1敗、防御率1.64という大車輪の活躍でMVP・最優秀投手賞・ベストナイン(投手)とタイトルを総なめにした。

また主将としてもよくチームを牽引。開幕となった2週目にはいきなり中央大に2連敗というスタートとなってしまったが、そこから見事にチームを立て直して8連勝で優勝に導いた。また2戦目の先発を務め新人賞を獲得した村上(1智弁学園)とは、派手さはないものの回転のいいストレートとコントロールを武器にしたピッチング、高校時代から実績があり、1年春から神宮のマウンドを経験と共通点が多く、非常によいお手本となったのであろう。

20161020東洋大 飯田
主将でエースとして優勝の最大の立役者となりMVPも受賞した飯田
※写真は咋秋のもの


ポイントはやはり国学院大戦の連続ホームラン
この春のリーグは国学院大が豊富な投手陣をから開幕から3カード連続で勝ち点を獲得し、首位を走っていた。2位であった東洋大と国学院の首位攻防戦となった第6週の1戦目も、東洋大は国学院大の前に完封まであと1死というところまで追い込まれた。しかしここから3番田中(4帝京)、4番中川(PL学園)の連続ホームランで大逆転。これで勢いに乗った東洋大は、次戦でも国学院大を圧倒して首位浮上。一方国学院大はその翌週の亜細亜大にも敗れて、東洋大の最終戦を待つことなく、優勝を献上してしまった。これがまさにこの春のターニングポイントであったといえる。

田中・中川の2人は前チームからのレギュラーで優勝にあと1歩及ばなかった咋秋の悔しさを知っている。特に咋秋のV逸につながるエラーを犯してしまった田中はそのくやしさは人1倍である。そんな3・4番コンビが前述の連続ホームランなど打撃面でチームを牽引し、ともにこの春はベストナイン(セカンド中川、サード田中)という活躍ぶりであった。

20170510東洋大 田中
咋秋の悔しさをバネに3番打者として活躍した田中


台頭した新戦力
上述のように投打でチームの中心となったのは昨年からの経験者である。しかし今年からレギュラーとなった選手たちも素晴らしい活躍をみせた。

まず投手面では咋春のセンバツ準V投手の村上。期待の1年生は開幕当初こそ不安定な投球であったが、それでも2戦目の先発を任せられると専修大では初勝利を初完封で飾り、首位攻防の国学院戦でも6回2失点で見事2勝目をあげるなどしてリーグの新人賞を獲得した。

攻撃面では3・4番の脇を固める打者が大きく活躍した。竹原(3二松学舎大付)・古田(4天理)の1・2番コンビは打率も高いがともに10打点以上をマークするなどポイントゲッターとしての働きも大きかった。本職はキャッチャーながらファーストとして出場した5番佐藤(2聖光学院)は打率.483で見事に首位打者を獲得。その他に一般入試で入りながら、いきなりショートのレギュラーを獲得した小川(1霞ヶ浦)の活躍も見事であった。

20170510東洋大 佐藤
打率.483で首位打者を獲得した佐藤


大学野球選手権にむけて
東都の優勝チームとして来月からは大学野球選手権に進む東洋大、1回戦の相手は東海大北海道となった。この大会では東都勢は近年力を出すことができておらず、今季からは東都に与えられていたシードもなくなって、1回戦からの登場となった。今日の最終戦では飯田と並ぶ左のエースといわれていた片山翔も復活を果たして戦力もさらに充実し、大学野球選手権も楽しみである。


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横浜×浦和学院【春季関東大会】 ~浦学が完封リレーで秋のリベンジに成功~

5/21 春季関東大会2回戦
横浜×浦和学院 @水戸市民球場

関東大会は2日目。ひたちなか市民球場が清宮フィーバーに沸く中、もう片方の水戸市民球場でも横浜と浦和学院という関東屈指の強豪校どうしの対決。咋秋の関東大会の初戦でも対戦した両チームが、またもや関東の舞台で激突です。


試合スコア
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
20170521横浜×浦和学院

横浜は1回表に長南の内野安打を皮切りに2四球で2死満塁のチャンスを迎えるも、偵察要因の代打内海は三振。2回表にも先頭の板川が2ベースを放つも無得点。浦学はその裏に1死1・3塁のチャンスを迎えるも7番本田は4-6-3のダブルプレー。これ以降は毎回のようにランナーを出してチャンスを作るも無得点の横浜、板川の前にチャンスすら作れない浦学という構図のまま試合は前半戦を迎える。

しかし後半戦になると風向きが変わる。浦学は6回からリリーフした実質上のエース佐野が7回表の満塁のピンチを迎えるも万波をサードゴロに打ち取り凌ぐ。するとその裏に先頭の山本がライトフェンス直撃の2ベースで出塁。続く秋山がレフトオーバーの2ベースを放ち均衡を破る。さらに森川にもタイムリーが飛び出して浦学が2点目をあげる、勢いに乗る浦学は8回裏にも2死2塁から山本がライト前ヒットを放つが、ここはライト万波の好返球で横浜がピンチを凌ぐ。しかし8回・9回と佐野の前に3人ずつで抑えられた横浜打線は、結局12残塁で完封負け。浦学が渡邊→佐野の完封リレーで、咋秋のリベンジに成功した。

20170521横浜 板川
敗れはしたが8回2失点の好投をみせた板川

20170521浦和学院 山本
先制点のきっかけとなる2ベースを放った山本

20170521浦和学院 佐野
6回からリリーフした4イニング無失点の好投をみせた佐野


Topic
◆先発大抜擢に見事に応えた
この試合で浦学の先発マウンドにあがったのは2年生右腕の渡邊。咋秋に横浜相手に好リリーフを見せたこと、横浜打線には右バッターが多いのでサウスポーの佐野や清水より有利と考えたなどと理由はあるが、渡邊にとってはこれが公式戦初先発であった。

188㎝の大型右腕の渡邊はこの日はストレートはMax138㌔も序盤から四死球が多く毎回のようにピンチを招く。しかしこのピンチでは力を発揮し、勝負どころではストレートを際どいコースに投げ込んで見逃し三振を奪った。結局ランナーを出しすぎたこともあり、5回裏の攻撃で代打を送られて降板となってしまったが、それでも横浜相手に5回無失点は見事な内容。期待の大型右腕が活躍し、浦学の投手陣にさらに厚みが増す。

20170521浦和学院 渡邊
5回まで横浜打線を無失点におさえた渡邊


◆無念のバースデー
この日が誕生日であったのは横浜の4番増田。第2打席では3塁側のスタンドから「ハッピバースデ~」が流れていたが、そんな4番に対しての浦学からの祝福は悲痛なものであった。

初回の2死2塁の場面で勝負を避けられたのはまぁ致し方ない。2打席目と3打席目にはいずれも厳しいインコース攻めになって死球。2死1・2塁で迎えた第4打席でも四球となり、結局この試合は4打席全てが四死球で、増田は1回もバットを振ることなくチームの敗退を経験することとなってしまった。

ある意味忘れられない誕生日となってしまっただろう増田。このような状態を作ってしまった万波らまわりの打者も含めて、この悔しさをバネに横浜打線には夏に頑張ってほしい。

ちなみに増田といえば公式戦20試合連続安打中であったが、今日のこの結果で記録は途絶えることになるのかな?

◆実現、下野シニアバッテリー対決
この日横浜はケガの山崎を偵察要因に使い、浦学の先発投手に合わせてファーストを起用した。先発が右の渡邊であったために最初は左打者の内海が出場していたが、6回から浦学のピッチャーが左腕の佐野に代わったため、6回の先頭打者で内海に代わって右打者の角田を起用した。

実はこの2人はともに、最近リポDのCMで大谷と共演していたことでも有名な下野シニア(栃木)の同期で、シニア時代にはバッテリーを組んでいた間柄。そんな元バッテリー対決は1回目の対決では佐野が見事三振に斬って取る。そして2回目の対決は7回表に2死満塁という場面で回ってきた。この試合を左右するといっても過言でないこの場面でも、佐野が角田をライトフライに打ち取った。結局試合も個人対決も佐野の圧勝となった元バッテリー対決であった。

20170521横浜 角田
佐野のことは知り尽くしているはずの角田だが、この日は完璧に抑えられてしまった


Pickup Player
秋山拓海 浦和学院3年 キャッチャー
~関東大会でも勝負強さを発揮した正捕手~
浦和学院では1年秋よりベンチ入りし、2年秋の新チームから正捕手を務めるのが秋山。秋山はこれまでの西川(東洋大4)・田畑(中央大3)・西野(明治大2)・梶山(東洋大1)と毎年のように好捕手を輩出している浦和学院の今年の正捕手は、派手さはないものの、堅実な守備でこの日も、渡邊・佐野といった後輩の投手陣を好リード。横浜打線を完封したことに対する功績は大きい。

また打撃でも0-0のまま7回裏無死2塁で迎えた第3打席。当然のことながらバントと思たが、秋山はバントの構えを見せずに、放った打球はレフトの頭上をこえてレフトフェンス直撃の2ベース。貴重な先制のタイムリーを放った。埼玉大会では初戦の聖望学園戦で9回2死から同点のタイムリーを放った勝負強さをこの関東大会でも見せつけた。

近年埼玉大会では秋は3連覇中、春は5連覇中と絶対的な強さを誇る浦和学院。しかし夏となるとここ3年ほど甲子園には出場していない。3年ぶりの夏出場には、攻守の面でこの正捕手の活躍が欠かせない。

20170521浦和学院 秋山
完封リレーを演出し、先制打を放ったキャッチャー秋山



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横浜×土浦湖北【春季関東大会】 ~横浜が7回コールド発進、万波は投げては145㌔をマーク~

5/20 春季関東大会1回戦
横浜×土浦湖北 @ひたちなか市民球場

春の関東大会が茨城で開幕。開会式が行われた水戸市民球場→ひたちなか市民球場に移動した横浜(神奈川2位)と土浦湖北(茨城3位)の試合です。


試合スコア
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください

20170520横浜×土浦湖北

横浜は1回表にいきなり長南の先頭打者ホームランで先制。2・3回はノーヒットに抑えられるも、4回表に増田・万波でチャンスを作ると市村が2点タイムリー、さらに遠藤にもタイムリーが飛び出してこの回3点をあげる。

6回表にも市村の右中間へのタイムリー3ベース、塩原のスクイズ、代打角田のタイムリーで3点を奪って、この回で湖北のエース矢萩をKO。7回にも代わった池田を増田・万波・内海の3連打でKOすると、塩原の2打席連続スクイズや、遠藤の内野安打の間にも追加点をあげて、この試合3回目の1イニング3点。

投げては塩原が毎回ランナーを出しながらも安定したピッチングで、7回途中まで無失点。最後は万波がMax145㌔のストレートでアウト2個をとって完封リレー。横浜が7回コールドで、初戦突破。秋に続き関東大会で浦和学院と対戦することが決まった。


20170520土浦湖北 矢萩
3回まで1安打ピッチングであった湖北のエース矢萩であったが4回に捕まってしまった

20170520横浜 市村
2本のタイムリーで3打点の市村

20170520横浜 遠藤
3打数3安打1打点の遠藤


Topic
◆増田が公式戦では1年秋以来の三振
横浜の4番の増田はどちらかというと強打が目立つ打者であるが、実は1年秋の関東大会で常総学院の鈴木昭(現:法政大1年)に三振を喫して以来、なんと1年半もの間公式戦えは三振をしていないというスゴい記録であった。しかしこの日の第3打席、この日もまともに勝負してもらえない増田に対してはカウントは3B0S。そこからストライク→ファールでフルカウントになると、最後はアウトコースのややボール気味の球にバットが空を切ってしまった。

それでも次の第4打席では三遊間を破るヒットを放った。これで実は公式戦では20試合連続ヒットらしい。そちらも波の大きな高校生としてはスゴすぎる記録。そのうちの1つのスゴい記録は終わってしまったが、横浜の4番のもつもう1つのスゴい記録は継続中だ。

20170520横浜 増田
公式戦では1年秋以来の三振を喫してしまった増田


◆安定感抜群の塩原
関東大会初戦の横浜の先発は背番号10の塩原。この春神奈川大会ではエース板川と交互に先発をしていた右腕は、この日もMax141㌔のストレートを中心とした安定したピッチング。6回まで毎回ランナーを出すも、安定したピッチングで見ていてランナーが還る気がしなかった。

打撃面でも6回と7回に2度もスクイズを決めるなどしっかりと貢献。咋秋の不安定さが嘘のようなピッチングに、こういう投手が2あ番手としているとチームとして非常に心強いと思わせる内容であった。

20170520横浜 塩原
7回途中まで無失点の好投をみせた塩原


◆ピッチャー万波は145㌔
今日は塩原が完投かと思われた抑えればコールド勝ちという7回、塩原が先頭打者を三振に仕留めたところで、ライトを守っていた万波がマウンドに上がった。打者として注目されている万波だが、中学時代は138㌔をマークするなど投手としても活躍していて、咋秋に投手が課題であったときから投手も一部兼任していた。

マウンドに上がった万浪は、まるで野手がバッティングピッチャー始めたみたな感じで軽く投げているように見えたが、球速は145㌔をマーク(自己最速更新らしい)。またフォームもまだ固まっていそうではなかったが、189㎝の長い腕をいかしたスリークウォーター気味のフォームでこれも打ちづらそうであった。

スラッガーとしてのほうが名高い万波であるが、今日の内容を見る限り、まだまだ伸びしろがありそうであり、本格的に投手に専念すれば投手としても十分プロ入りを狙えるような存在だと感じた。

20170520横浜 万波
ピッチャーとしても145㌔をマークした万波


Pickup Player
長南有航 横浜2年 外野手
背番号18に奮起し、先頭打者ホームラン
咋春とともに1年生外野手としてデビューを飾った長南は、デビュー戦に1番で起用されるといきなりホームランを放つなど万波以上の活躍をみせいた。1年秋からは新チームでは中心として期待されていたが、打撃の調子が上がらずに打順は最終的には9番。この春も長南の調子は上がらずに、関東大会では1年生の小泉が背番号7、長南に与えられた背番号は18であった。

それでもこの初戦で1番打者として起用されると、プレイボール直後の打席で、長南の放った打球はライト後方へ上がる。ライトフライかと思われた打球は最後に伸びて、そのままライトフェンスを越える先頭打者ホームランとなり、チームに貴重な先制点をもたらした。ここまで期待されながらも長南自身とともに苦労してきたのだろうか、ベンチに戻ると長南本人以上に、平田監督が大喜びで長南を抱きしめていた。

長南は結局この試合3打数2安打で、点差がついたこともあり、他の選手に経験を積ませるためにお役御免。であるが、1番打者としてチームに勢いをつける見事な仕事をやってのけた。

ちなみにここまでずっと外野であった長南だが、この日はシートノックではレフトだけでなくショートも守っていた。体調不良なのかメンバー登録されている山崎がベンチ外で、この日は内野手が不足気味だったこともあるかもしれれなが、ひょっとしたら横浜に大型ショートが誕生する可能性もあるかもしれない。

20170520横浜 長南
先頭打者ホームランをはなった長南



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