FC2ブログ

桐光学園×横浜隼人【秋季神奈川大会2回戦】

9/8 秋季神奈川大会2回戦
桐光学園×横浜隼人 @サーティ―フォー保土ヶ谷球場

試合経過

20190908桐光学園×横浜隼人
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください

秋季神奈川大会では、桐光学園と横浜隼人という屈指の強豪同士が対戦した。1回表、桐光学園は1番直井が左中間への2ベースで出塁。横浜隼人の先発梅田は2番馬込・3番安達という桐光打線の中でも屈指の強打者2人を打ち取って2死とするも、4番仲亀に死球を与えてしまうと、5番小沢輝に1・2塁間を破られ、桐光学園が先制。続く6番森田の左中間への大飛球は2点タイムリー2ベースとなり、桐光学園が初回に3点を先制する。
20190908桐光学園 森田
初回に2点タイムリー2ベースを放った森田

いきなりの重要な1戦とあって、桐光学園も初戦からエース安達がマウンドに上がると、3回までを9人で片づける素晴らしい立ち上げ離。一方の横浜隼人の梅田も2回以降は立ち直り、試合は桐光学園が3-0とリードのまま進んでいく。
20190908横浜隼人 梅田
2回以降は立ち直り桐光打線を無得点に抑えた梅田

5回表、桐光学園は先頭の9番内囿が死球で出塁し、直井が送って1死2塁のチャンスを作る。するとここで横浜隼人の水谷監督は、2番手として加藤をマウンドに送る。加藤は力のあるストレートで、2番馬込を押してレフトファールフライに打ち取ると、3番安達は敬遠気味に歩かせるも、4番仲亀を見事インコースのストレートで三振に仕留めて、このピンチを脱する。加藤はコントロールはまだまだで四球などでランナーを出すものの、勝負どころでは力のあるストレートで攻めてピンチを切り抜け、桐光学園のスコアに0を積み重ねていった。

横浜隼人の反撃は6回表、先頭の山下が四球で出塁すると、1死から4番笹沼の打球はライトの前へ。これをライト仲亀が前進するも、わずかに届かずに後逸…これが記録3ベースとなり、横浜隼人が1点を返す。さらに死球で1死1・3塁と一気に同点のチャンスを迎えるも、6番伊東のライトフライで、笹沼はタッチアップしてホームを狙うも、桐光学園はライト仲亀からの中継プレーでホームタッチアウトでピンチを凌いだ。
20190908横浜隼人 笹沼
反撃のタイムリーヒットを放つ4番笹沼

7回表の1死で、試合は降雨により中断。グランド整備を経て40分ほどして再開となった。中断となるとピッチャーにとっては調整が難しいところだが、加藤は1死からの再開で3番安達・4番仲亀を打ち取り、この回を3人で終える。しかし中断で加藤以上に投球がよくなったのが安達で、7・8回とそれぞれ2個ずつの三振を奪い、横浜隼人をノーヒットに抑えて反撃を許さない。
20190908桐光学園 安達2
7回以降さらにピッチングが冴えわたった安達

すると桐光学園は9回表、1死2塁から1番直井がライトオーバーのタイムリー3ベースを放ち、初回以来の得点となる待望の追加点。さらに3番安達の強烈な打球をショート渡邉が捕れずに(記録はエラー)2点目を献上すると、四球で満塁とされてから5番小沢輝がまるで1打席目のデジャヴのような1・2塁間を抜くタイムリー。桐光打線がついに加藤をとらえて3点を追加し、加藤をマウンドから引きずり下ろした。安達は9回裏も完璧に3人で抑えて、見事1失点完投勝利。桐光学園が初戦屈指の好カードを6-1で制して3回戦にコマを進めた。
20190908桐光学園 直井
貴重な追加点となるタイムリー3ベースを放った直井

20190908桐光学園 小澤
2本のタイムリーを含む3安打の活躍であった小澤輝



敗れた横浜隼人は打線は安達の前に完璧に抑えられてしまい、来年の春に向けて、選手層の厚い横浜隼人ならではの多くの入れ替えもありそうだ。その一方で投手陣は6失点を喫したものの、2番手加藤の好投は春に向けての好材料であった。2年夏にはほぼ全球ストレートで大磯を完封したことでも名をあげた加藤は、この日も自慢のストレートは威力抜群で桐光打線も押されているところは多くみられた。それに加えて投球練習では変化球を多めに投げるなどしていて、課題の改善にも取り組んでいるようで、その成果か8回には森田・浅見からともにスライダーで連続三振を奪っていた。制球面などほかにも課題は多く、だからエースとして期待されながらも、この秋は背番号11だったのだろうが、桐光打線を5~8回まで無得点に抑えたことは自信になったはずである。ぜひとも来年には横浜隼人の背番号1を背負うところが見たいものだ。
20190908横浜隼人 加藤
桐光打線を5~8回まで無得点に抑えた加藤

桐光学園は前チームからのレギュラーであり、新チームの打線の軸である2番馬込・3番安達・4番仲亀がノーヒットに抑えられたこともあり、やや苦戦した。特に前チームで鈴木を2番に置いたように、新チームでも前チームでは3番を打っていた馬込を強打の2番に置いていて、初回の無死2塁の場面でもバントはしなかったが結果は三振。新オーダーが力を発揮するのは次戦以降になりそうだ。それでも最終回には3点を追加し、終わってみれば快勝であった。前チームから強力投手陣の中でエース番号を背負った安達の存在は心強い限りであり、この秋も神奈川の中心となりそうだ。ただ唯一不安なのは、この秋の組み合わせである。初戦でいきなりの横浜隼人との決戦に勝利したものの、次の相手は春ベスト4の鎌倉学園、そこからはあくまで順当にいけばであるが、4回戦には慶応、準々決勝には横浜と名だたる強豪との対戦が待っている。初戦から息つく間もない対戦カードで、関東大会に出場するためにはこれらの強敵を全て撃破しなければいけないのは、くじ運の綾もあるが酷な話である。
20190908桐光学園 馬込
新チームでは強打の2番として期待のかかる馬込

にしてもここ最近横浜隼人はとにかく桐光学園に相性が悪いようで、桐光学園と横浜隼人は2015年秋から公式戦では全て準々決勝で4回対戦しているが、桐光学園が4連勝でうち3試合はコールド勝ち。桐光学園が近年は本当に力をつけてきているが、それにしてもというスコアである。そんな中でこの秋は初戦での対戦となったが、横浜隼人からしてみればその相性の悪さを払拭することができずに、5連敗となってしまった。


Pickup Player
安達壮汰 桐光学園2年 投手
~秋の戦いには心強い絶対的エース君臨~
横浜隼人を1失点完投した安達のピッチングは、その試合の結果以上に、この秋の桐光学園にとって心強い存在であった。

志村ボーイズ時代にはジャイアンツカップでベスト8に輝き、U15日本代表にも選出された安達は桐光学園に入学すると、まず持ち前の強打を武器に1年春から4番打者を務めた。1年夏には投手としても3試合に登板して、計12イニング投げて無失点であった。桐光学園の投手陣といえば、1学年上に1年夏からダブルエースを務める谷村・冨田がいたが、2年春にはこの2人を押しのけて背番号1を獲得すると、準決勝の横浜戦では投げては3失点完投勝利。打っても登板時以外は4番ファーストを務めるなど、打率.412の打点16という活躍ぶりで神奈川準Vに大きく貢献し、関東大会でも東農大三から完投勝利をあげた。2年夏もチームの中心として活躍するも、準決勝で日大藤沢に敗れてベスト4止まり。谷村・富田が抜けた新チームでは、より一層エースとしての責務も大きくなっていた。

この試合では初戦ながら、相手が横浜隼人ということで先発のマウンドに立った安達は初回から安定したピッチングを披露。ロッテ小島似のフォームは、右手でしっかりと壁をつくって、開くことなくシャープに腕を振り抜くことができていて、個人的には2020年世代でもNo1といえるフォームの美しさである。そこから繰り出すストレートは右打者のインコースにクロスファイア気味に決まり、変化球はスライダーを中心に、カーブ・チェンジアップをしっかりと操っていた。最初の3回を9人で締めた後、4~6回の中盤は毎回ヒットを許したが、ピンチの場面ではギアをあげた投球をみせ、失ったのは実質上の外野のエラーが絡んだ1点のみ。途中雨での中断があったにも関わらず、終盤の7回以降はさらに素晴らしいピッチングをみせ、5奪三振ノーヒットという内容で横浜隼人打線に反撃隙を与えなかった。終わってみれば、5安打9奪三振1失点完投勝利で初戦突破の立役者となった。

もう1つの魅力である打撃では、この秋は3番を務めるが、この試合では残念なことにノーヒット。ただ3打席目には敬遠気味に歩かせるなどその実力は相手チームも認めるところであり、また5打席目にはショートに強烈な打球を放っていて、記録をエラーにされたのはショート渡邉にとっては若干酷なほどの打球であった。

夏と違って、秋は土日にしか基本試合はないので、強力なエースが1人いれば勝てる。桐光学園は総合的な戦力では、横浜・東海大相模にはやや劣ると思われるが、エース安達の実力は神奈川の投手の中でもNo1ともいえるもので、秋にこういう投手がいることは非常に心強い。上述した通り桐光学園の組み合わせ的には大変ではあるが、安達の活躍次第では十分に秋の神奈川を制することもできるであろう。

20190908桐光学園 安達1
1失点完投勝利をあげた安達


ランキングに参加しています
よろしければクリックをお願いします↓
にほんブログ村 野球ブログ 高校野球へ
にほんブログ村

スポンサーサイト



テーマ : 高校野球
ジャンル : スポーツ

高校日本代表×大学日本代表【U18日本代表壮行試合】

8/26 高校U18日本代表壮行試合
高校日本代表×大学日本代表 @神宮球場

試合経過

20190826高校日本代表×大学日本代表
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください

今年も行われたU18日本代表の壮行試合は、U18W杯に出場する前の高校日本代表を、日米大学野球選手権を戦った大学日本代表が迎え撃つ形で行われた。甲子園を沸かせた球児たちに163㌔右腕の佐々木も登場とあって、神宮球場は超満員となった。

大学日本代表はスタメンは日米大学野球選手権とほぼ同じにで、先発にはエース森下とガチメンバー。その森下はストレートはMax151㌔をマークし、カットボールも140㌔を超えるなど、おおよそ高校生では見たことのないボールを投げ込み、初回を3人で斬って取る。しかし2回表、先頭の4番石川の打球は完全に打ち取ったものの、風の影響やセンター丸山の判断ミスもあり、センター前に落ちるポテンヒットとなり、石川は一気に2塁へ。ただ続く5番遠藤の打席で2塁ランナー石川を刺そうとキャッチャー海野が2塁へ送球するも、その間に石川は3塁へ…海野の送球はカバーに入ったセンター丸山が捕球しようとするもこれをファンブルすると、石川は一気に3塁を回ってホームイン。大学日本代表が先輩らしからぬミス連発で、高校日本代表に先制点を与えてしまう。
20190826大学日本代表 森下
大学日本代表の先発はエース森下暢

高校日本代表は4回表にも、大学日本代表3番手の村上から石川・遠藤の連打で1・2塁のチャンスを作ると、7番熊田が低めの変化球を巧みなバットコントロールでレフト前に運ぶタイムリーで2点目。内野手7人中6人が本職ショートという熾烈な争いの中で、スタメンショートの座を射止めた熊田が見事にバットでもその起用に応えた形となった。
20190826高校日本代表 熊田
大激戦のショートの座を射止めタイムリーという結果を残した高校日本代表の熊田

先発の佐々木が圧巻の3者凡退で1イニング目を終えた高校日本代表は、2回から宮城がマウンドに。宮城はMax148㌔のストレートとスライダーのコンビネーションで2・3回と大学日本代表を無得点に抑えるも、4回裏に捕まる。まずこの回先頭の3番柳町がうまくレフト線に流し打って2ベースで主将としてチームを出塁すると、4番牧のレフト前タイムリーヒット。牧はレフト遠藤のエラーも絡む間に2塁へ進むと、6番佐藤都がライト線にタイムリーを放ち同点。一気に2塁を狙った佐藤都はタッチアウトとなるものの、続く7番海野がレフトスタンドにホームランを放ち、大学日本代表が3-2と逆転に成功する。
20190826大学日本代表 海野
勝ち越しのホームランを放つ大学日本代表の海野

それでも高校日本代表は5回表、大学日本代表の4番手の内間から9番横山がヒットを放ち、坂下が四球を選んで2死ながら1・2塁のチャンスを作って4番石川を迎える。ここまでポテンヒットの2安打であった4番石川は、今度は内間のストレートを完璧に捉えると、打球はレフトフェンス直撃の逆転2点タイムリー2ベース。夏の甲子園制覇の立役者である履正社の4番井上が選出されないなど、俊足巧打の選手ばかりの高校日本代表の中で、唯一スラッガーとしてその力を認められて選出されたセンバツ優勝の立役者がその評判通りの打棒を見せつけた。
20190826高校日本代表 石川
逆転タイムリー2ベースを放つ高校日本代表の4番石川

ただ高校日本代表の4番が打てば、大学日本代表の4番も黙っていない。6回裏の先頭打者として打席にたった4番牧は、前の回からマウンドにあがった西のスライダーを捉えると、打球は打った瞬間にそれと分かるレフトスタンドへのホームラン。同点に追いついた大学日本代表は、7回は山崎・8回は吉田とともに日米大学野球選手権で活躍したセットアッパー勢が高校日本代表を3人ずつで片づけて、試合は4-4のまま最終回を迎える。
20190826大学日本代表 牧
同点ホームランを放った大学日本代表の4番牧

大学野球日本代表は9回表のマウンドにストッパーの伊藤を送るが、高校日本代表は先頭の代打武岡がライト線へ弾き返す2ベースでチャンスを作ると、熊田が送って1死3塁と勝ち越しのチャンスを向ける。ここで迎える途中からマスクを被っている山瀬に対し、永田監督は3球目にスクイズを仕掛けるも結果はファール。ただカウント2B2Sからの5球目に再びスクイズを仕掛けると、山瀬が150㌔のストレートをうまく転がして、武岡がホームに滑り込み高校日本代表が勝ち越しに成功する。
20190826高校日本代表 山瀬
20190826高校日本代表 武岡
9回に勝ち越しのスクイズを決める山瀬とホームインをはたす武岡

高校日本代表は8回から、3塁側スタンドから母校(習志野)の応援を受けて飯塚が登板していた。8回を3人で片づけた飯塚は、9回も先頭の佐藤都を三振。ただこのまま敗れるわけにいかない大学日本代表は続く古川が振り逃げで出塁すると、ワイルドピッチで2塁に進んで1打同点のチャンスを迎える。主将の篠原がセンター前に弾き返して同点。さらに篠原は3盗を決めて、サヨナラのチャンスを作りだす。ここで迎えたのは1番宇草であったが、壮行試合とはいえ勝負に徹した高校日本代表の永田監督はここで宇草を申告敬遠…。ただこの作戦が見事に的中して、飯塚が続く2番児玉を三振に仕留めて、試合は引き分けとなった。



お祭り色の強い壮行試合であるが、この試合はともに真剣そのものであった。特に例年はチームの解散式の意味合いも強かった大学日本代表はスタメンはベストメンバー。全員が試合には出たものの、投手陣の継投の順番も全日本大学野球選手権さながらで、野手も主力はフル出場し、結果の出せていない選手から代えられていった。逆転タイムリーを浴びた内間はイニングの途中にも関わらず、チームでの監督でもある生田監督にマウンドから降ろされ、実質上2個のエラーを犯し、1打席目にはチャンスで三振に倒れると2打席目には代打を送られるなど実戦さながらの交代劇であった。高校日本代表も最終回に2ストライクからのスクイズを含むバント3個、その裏には申告敬遠と勝ちにこだわった采配をみせた。

それでも胸を貸した形となった大学日本代表から、高校日本代表に伝えられたものもあると思う。特に9回裏に意地の同点タイムリーを放った篠原は、4年前の高校日本代表の主将。ちょうど篠原が高校日本代表の主将を務めた年から、この壮行試合が始まっている。試合後には今年のU18日本代表の主将である坂下と色々と話し込む姿も見られ、4年前に先輩たちから教わったことを今度は自分が伝える形となったのだろう。他にもエース森下、1番宇草、5番郡司の4人は4年前には壮行試合にU18日本代表として出場した選手であり、受け継がれていくものも感じた。そういった面で大学生→高校生に何か伝えていってくれれば、それは当人たちにとっても非常に価値のあるものになるだろう。
20190826大学日本代表 篠原
4年前は高校日本代表の主将、この日は大学日本代表の主将を務めた篠原

大学日本代表相手に引き分けと善戦した高校日本代表だが、本番に向けての課題も露呈した。1つは2本柱の状態で、甲子園の決勝まで戦って疲労の溜まっている奥川はこの試合では登板なし…先発した佐々木もマメができて予定を早めて1イニングで降板
とともに万全の状態で本番に臨めるとは言い難い状態。そうなるとこの試合でともに3イニングを投げて元気な姿をみせた宮城・西といった非甲子園組の活躍が序盤はキーになってきそうだ。
20190826高校日本代表 宮城
高校日本代表の2番手として3イニングを投げた宮城

もう1つは外野の守備である。この試合の高校日本代表はレフト遠藤、センター森、ライト横山という布陣で本職の外野手は横山のみ。チームではショートで外野をほとんどやっていなかった遠藤・森の左中間はこの試合でともにエラーを記録。また森は9回にバックホームのスローをしたときに足を痛めてベンチに下がる場面もあったので、不慣れなポジションをいきなりやらせることにより、ケガなども心配である。そもそもメンバー選考の段階から、鵜沼も含めて外野本職が2人のみだったので、分かっていた話ではあったが、その不安視されていた部分がこの試合では露呈してしまった。本番でも、この影響が出ないことを願うばかりである。
20190826高校日本代表 森
本職はショートだが大学日本代表ではセンターを務める森


Pickup Player
佐々木朗希 大船渡3年 投手
~令和の怪物が大舞台デビュー~
1イニングのみであったが、高校日本代表の先発の佐々木は神宮の舞台で大きなインパクトを残した。

佐々木は大船渡では1年夏から147㌔をマークし、注目されていた。190㎝という身長に対してやや細身であったが、トレーニングにより体重を増やして、2年夏には154㌔をマークし、また俊足強打の外野手としても活躍。2年秋より背番号1を背負うと、3年春にはU18日本代表の1次合宿に参加。ここで高校生史上最速となる163㌔をマークして「令和の怪物」と呼ばれるまでになった。この夏の岩手大会では2回戦で6回参考ながらノーヒットノーランを達成、4回戦の盛岡四戦では投げては160㌔をマークして12回2失点完投、打っては12回に決勝の2ランという投打に渡る活躍をみせ、準決勝でも一関商工を完封した。しかし連投となる決勝の花巻東戦では国保監督の方針のもと、佐々木の出場はなく…それが社会問題になるほどであった。

それでもその実力は誰もが認めるところであり、佐々木はU18日本代表に選出。この壮行試合では先発を任された。夏の岩手大会でも佐々木の登板する試合は満員になったようだが、大船渡では甲子園はおろか東北大会出場すらなかった佐々木にとっては、これが初の全国の舞台となった。

先発のマウンドにたった佐々木はいきなり152㌔のストレートで1番宇草をレフトフライに打ち取ると、2番小川の打席ではこの日最速となる156㌔をマークし、最後はスライダーで三振。3番柳町も152㌔のストレートで三振に仕留めて、初回を3者凡退で終わらせた。ただ本来は2イニング投げる予定であったが、右手中指にマメができたこともあり、この回で降板。それでも足を高く上げて、長い腕を使ったフォームから繰り出した球の威力は十分でコントロールも安定していて、圧巻の投球であったといえる。

この全国の舞台でも大学生を圧倒して、その実力は疑いの余地のないものだと証明した佐々木。U18日本代表でも主力となりえることは間違いない。あとは降板理由となったマメの状態が心配であり、また国保監督が甲子園を捨てる覚悟で大事に使ってきた逸材だけに、その起用法は難しいところである。

20190826高校日本代表 佐々木
初回を2奪三振パーフェクトに抑えた高校日本代表の先発佐々木


ランキングに参加しています
よろしければクリックをお願いします↓
にほんブログ村 野球ブログ 高校野球へ
にほんブログ村


テーマ : 高校野球
ジャンル : スポーツ

夏の甲子園のベストナインを選んでみた(2019)

履正社の優勝で終わった今年の夏の甲子園。
そんな大会のベストナインを個人的に選んでみました。
選考基準は今大会での活躍内容のみです。


ピッチャー
奥川恭伸 星稜3年

旭川大戦での完封に始まり、激戦となった智弁和歌山戦では14回1失点23奪三振をマークするなど、Max154㌔のストレートを武器に準決勝までは圧巻の自責点0。決勝では履正社打線にリベンジを許したが、今大会の主役であったことは間違いない。
20190813星稜 奥川

キャッチャー
野口海音 履正社3年

履正社の正捕手として清水・岩崎を巧みにリードし、また主将としてもチームを優勝に導いた。打っても津田学園戦でタイムリー2本、明石商戦でも2安打3打点、そして決勝では追いつかれた直後の8回表に奥川から決勝のタイムリーヒット。
20190813履正社 野口

ファースト
近藤遼一 八戸学院光星3年

智弁学園戦では先制のホームランを含む4安打4打点、続く準々決勝の海星戦でも先制ホームランを放ち、4試合で打率.643、2ホーマー7打点の活躍。予選で最多6ホーマーを放った打力を甲子園でも遺憾なく発揮した。
20190812八戸学院光星 近藤

セカンド
福本陽生 星稜3年

石川大会ではノーヒットでファーストのスタメンの座を失ったが、立命館宇治戦でセカンドとして起用されると2ベース2本を含む3安打の活躍。そして智弁和歌山戦ではタイブレークの14回に放ったサヨナラ3ランは今大会で最も価値のある一打であったともいえる。
20190813星稜 福本

サード
大栄陽斗 仙台育英3年

背番号1ながら登板時以外はサードを務めると、その高い打撃センスで、まずは飯山戦で3ベース2本を含む5打点の活躍。鳴門線でも猛打賞を記録すると、敦賀気比戦・星稜戦と全試合でマルチ安打を記録し、15打数10安打の打率.667をマーク。
20190809仙台育英 大栄

ショート
石井巧 作新学院3年

主将4番ショートと作新学院のまさに要としてチームをベスト8に導いた。守ってはピンチで際どい打球をことごとく処理して安定した送球でアウトにし、この甲子園から務める4番としても中京戦での先制3ランなど11打数5安打の打率.455と活躍。
20190811作新学院 石井

外野
井上広大 履正社3年
初戦の霞ヶ浦戦の第1打席でホームランを放つと、準々決勝の高岡商戦では2ランを含む5打点、決勝戦では奥川の浮いたスライダーを捉え3ラン。今大会で打率.429、3ホーマー14打点はともに大会最多であり、まさに今大会のMVPともいえる活躍をみせた。
20190813履正社 井上

桃谷惟吹 履正社3年
積極的なバッティングが持ち味の1番打者として準決勝までの5試合全てで第1打席にヒットを放ち、履正社強力打線を勢いづけた。霞ヶ浦戦では逆方向のライトスタンドへの先頭打者弾を含む2ホーマー、決勝でも奥川から2安打を放っている。
20190813履正社 桃谷

元謙太 中京学院大中京2年
初戦の北照戦では3安打を放ち、逆転の7回の口火を切った。作新学院戦でも同じく7回の攻撃の口火を切ると、8回には逆転満塁弾。守っては外野だけでなくファースト・投手、打順も3番~9番までマルチな役割でチームのベスト4入りに大きく貢献した。
20190811中京学院大中京 元

ちなみに各ポジションで他に候補にあがった選手は以下の通りです
投手:林(作新学院)
捕手:山瀬(星稜)、藤田(中京学院大中京)
一塁:内倉(履正社)、大高(星稜)、平泉(関東一)
二塁:池田(履正社)、中里(仙台育英)
三塁:重宮(明石商)、下山(八戸学院光星)
遊撃:内山(星稜)、渋谷(関東一)
外野:西川(履正社)、岡田(星稜)、福田(作新学院)、大久保(関東一)

以上です。異論は認めます。


ランキングに参加しています
よろしければクリックをお願いします↓
にほんブログ村 野球ブログ 高校野球へ
にほんブログ村


テーマ : 高校野球
ジャンル : スポーツ

八戸学院光星×智弁学園【全国高校野球選手権2回戦】

8/12 全国高校野球選手権2回戦
八戸学院光星×智弁学園 @阪神甲子園球場

試合経過

20190812八戸学院光星×智弁学園
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください


夏の甲子園も大会6日目に智弁学園が登場して、これで49校全てが登場。相手は開幕戦で誉を破って、今大会2試合目の八戸学院光星。ともに強打が持ち味の強豪どうしが、2回戦で激突した。

その強打をまず発揮したのは八戸学院光星。初回に2死から3番近藤がレフトスタンドに先制のホームラン。3回表に1番武岡のソロホームランで2点目をあげると、続く2番島袋・3番近藤も連打で続いてチャンスを作る。智弁学園の先発は注目の1年生右腕の小畠であったが、ここで早くも2番手として背番号1の山本をマウンドに送る。ただ山本も6番下山にタイムリーを浴びてしまい。八戸学院光星が4-0とリード。
20190812智弁学園 小畠
智弁学園の先発小畠は残念ながら3回途中KOとなってしまった

八戸学院光星の先発は背番号10の左腕横山。初戦は後藤が先発して5回無失点と好投したが、後藤は故障明けということもあり。この試合は横山が甲子園初マウンドとなった。横山は130㌔中盤のストレートに加えて、スライダー・カーブ・チェンジアップという変化球を操る、非常に左腕らしい投手。序盤はコントロールもよく強打の智弁学園打線を4回まで1安打無失点5奪三振と完璧に抑える。
20190812八戸学院光星 横山
八戸学院光星の先発の横山

智弁学園は5回裏、先頭の吉村がヒットで出塁すると、1死から山本のセカンドゴロで併殺を狙った伊藤の送球が暴投となり、1死2・3塁のピンチ。さらに1番塚本の4球目がワイルドピッチとなり、智弁学園が1点を返す。

それでも光星学院は6回表、先頭の伊藤がヒットで出塁してバントで送ると、横山が自らのバットで追加点をたたき出す。さらに武岡・島袋の連打で満塁とすると、3番近藤がレフト線にタイムリー2ベースを放ち、智弁学園の山本をKO。代わった1年生左腕の西村は原を歩かせて再び満塁とするも、ここから1年生らしからぬ度胸を発揮して、大江・下山を打ち取ってピンチを凌ぐ。ただこの回の3点で光星学院のリードは7-1と6点に広がり、勝負は決まったかに思えた。

ただ智弁学園は6回裏、先頭の3番坂下の強烈な打球はファーストが捕れず、ライト前ヒットとなったところを好走塁で2ベースとしてチャンスメイクすると、1年生4番前川がライトにタイムリーを放ちまず1点。ここから横山が制球を乱し、2四死球で満塁とすると、8番西村にも押し出し死球を与えてしまう。光星学院はマウンドに背番号1の山田を送るも、山田も塚本に2点タイムリーを浴びるなど勢いを止められない。智弁学園が打者一巡して坂下の打球がファーストのエラーを誘い1点差に迫ると、4番前川の強烈な打球はショートの手前でイレギュラーして左中間に抜ける2点タイムリー2ベース。ツキも味方した智弁学園がこの回一挙7点をあげて逆転に成功した。
20190812智弁学園 前川2
6回裏の攻撃で2本のタイムリーを放った智弁学園の4番前川

追う立場となった光星学院だが8回表、3番近藤がこの日4本目のヒットで出塁して2死2塁のチャンスを作ると、6番下山がレフト線にタイムリー2ベースを放って8-8の同点に追いつく。光星学院の2番手山田の球には光るものがあった。サイドスローからのストレートはMax144㌔をマークし、120㌔後半のスライダーは打者の手元で曲がり、130㌔前後のチェンジアップ(?)を操り、智弁学園打線から次々に三振を奪っていった。7回・8回はともにピンチを迎えるものの、無失点で切り抜け、試合は8-8のまま最終回を迎える。
20190812八戸学院光星 山田
7回以降は追加点を許さない八戸学院光星の背番号1の山田

9回表、光星学院は先頭の太山がヒットで出塁するも、山田はバント失敗で、武岡もライトフライをランナーを進められずに2死1塁。ただ2番島袋はライト前ヒットで1・3塁とチャンスを広げて、ここまで4安打4打点と大当たりの3番近藤を迎える。しかし光星学院はこの日全然当たっていたなかったこ4番原をすでに引っ込めてしまった状態であったために、智弁学園は1・3塁だが躊躇することなく近藤を敬遠を選択し、2死満塁で原の代わりにライトに入っていた4番澤波を迎える。すると澤波は初球を振り抜き、強烈な打球はファースト吉村を強襲、ボールがファールグラウンドを転がる間に2塁ランナーまでもが生還して光星学院が2点を勝ち越す。このリードを9回裏も山田が守り切って、光星学院が10-8と智弁学園との打撃戦を制した。
20190812八戸学院光星 澤波
勝ち越しタイムリーを放った八戸学院光星の澤波



予想通りの打撃戦となった試合を制した八戸学院光星。スコアでいえば2点差であったが、放ったヒットは智弁学園の倍以上の18本とその強力打線ぶりは際立っていた。武岡・近藤とうつべき選手がホームランを打ったのもさることながら、投手の横山・山田もタイムリーを放ち、決勝打は途中出場の澤波ということで選手層の厚さもみせた。また澤波の決勝打に関しては、当たっていなかったとはいえ青森大会で5ホーマーの4番原をベンチに下げるという決断を下した仲井監督の采配が見事に的中した形となった。

投手陣も6回こそ智弁学園にビックイニングを作られてしまったものの、これには守備の乱れや不運なイレギュラーなども含まれていて、それ以外のイニングでは1失点のみ。投手陣も5回まで1失点と見事に試合を作った左腕の横山、144㌔をマークしたリリーフエースの山田、この試合では登板がなかったがケガ明けといえ本来はエース右腕の後藤、サードの下山も青森大会の決勝では先発していて投手陣はバラエティに富んでいる。後藤がケガをしたときにはどうなるかと思ったが、山田を中心に投手陣が台頭してきて枚数も揃って、連戦に向けても心強い限りだ。

敗れた智弁学園も6回の攻撃は見事であり、奈良大会の奈良大附属戦で7点ビハインドから逆転した試合の再現とばかりに6点のビハインドを一時は跳ね返して見せた。ただやはりエースといえる存在のいない投手陣の不安がこの試合では露呈してしまい、打線の援護に応えることはできなかった。それでも先発の小畠、3番手でリリーフとして粘りのピッチングをみせた左腕の西村と1年生の2人が甲子園のマウンドを経験。打線も1年生4番前川をはじめとして、白石・山崎の外野手コンビに、正捕手の佐藤とスタメンの半分以上が下級生であり、不調でスタメンを外れたものの三田などの逸材も揃う。今回の敗戦の経験を是非とも新チームには繋げることができれば、来年の高校野球界の中心となれることだろう。
20190812智弁学園 西村
リリーフとして粘りの投球をみせた智弁学園の1年生左腕西村


Pickup Player
近藤遼一 八戸学院光星3年 ファースト
~強打爆発の4安打4打点~
強力光星打線の中でも、ひときわその打力が光ったのは4安打4打点の3番近藤であった。

近藤は175㎝90㎏という体格からのパワフルなスイングが武器の右スラッガー。八戸学院光星では2年秋より4番に座ると、秋の公式戦では打率.457、15打点、2ホーマーとチームの三冠王の活躍で、東北大会優勝に貢献。この夏は青森大会から3番を務めるが、これは田村(ロッテ)が3番であったように、最強打者を3番に置くという仲井監督の方針。6試合に3番打者として出場すると、6ホーマー20打点は甲子園出場全チームの中でトップの数字。甲子園の初戦でも誉戦でも、犠牲フライにタイムリー2ベースを放つ活躍をみせた。

この試合でも3番ファーストでスタメン出場した近藤は、初回に2死ランナー無しで回ってきた第1打席でいきなり高めに浮いたスライダーを捉えると打球はレフトスタンドに飛び込む先制ホームラン。さらに3回に無死2塁で回ってきた第2打席では今度はフルカウントからスライダーを捉えセンターに弾き返すタイムリーヒット。この1打で智弁学園の先発小畠をKOしたわけだが、小畠にとってみれば近藤はまさに天敵であったことだろう。1死満塁で回ってきた第4打席ではレフト線へ2点タイムリー2ベース。8回の先頭打者で迎えた第5打席でもレフト前ヒットを放ち同点のホームを踏んだ、ここまで打つと1死1・3塁で迎えた第6打席で敬遠されてしまうのは当然なことで、結局5打数4安打4打点の活躍。放ったヒット4本は全て得点に絡むという貢献度の高い打撃を披露した。

力強さはもともと折り紙付きであった近藤に、確実性が増してきた印象。右打者としては甲子園トップクラスのスラッガーの活躍に今後も注目していきたい。

20190812八戸学院光星 近藤
4安打4打点の活躍をみせた八戸学院光星のスラッガー近藤


ランキングに参加しています
よろしければクリックをお願いします↓
にほんブログ村 野球ブログ 高校野球へ
にほんブログ村


テーマ : 高校野球
ジャンル : スポーツ

花咲徳栄×明石商【全国高校野球選手権2回戦】

8/11 全国高校野球選手権2回戦
花咲徳栄×明石商 @阪神甲子園球場

試合経過

20190811花咲徳栄×明石商
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください

明石商の先発は、早くも来年度のドラフト候補との呼び声が高い2年生エース中森。中森は兵庫大会ではやや調子を落としていたとも聞いたが、この甲子園という舞台に合わせて再調整してきたのか、序盤は素晴らしいピッチングをみせる。ストレートはMax147㌔をマークして、これにスライダー・フォーク・チェンジアップといった変化球を交えて的を絞らせず、3回までは外野に打球を飛ばさせないパーフェクトピッチングをみせた。

しかし中盤にさしかかり、やや勢いのなくなってきた中森に対して、強打の花咲徳栄打線が牙をむく。4回表、花咲徳栄は1死から2番橋本吏がチーム初ヒットで出塁すると、韮澤と井上も連打と、咋夏の甲子園を経験したメンバーで満塁チャンスを作る。すると6番中井は押し出しの四球を選び花咲徳栄が先制する。
20190811花咲徳栄 中井
この試合2打点の活躍をみせた花咲徳栄の中井

ただ直後の4回裏、明石商はセンバツでは先頭打者弾にサヨナラ弾と観客を沸かせた1番来田が、今大会初ヒットで出塁。2番水上はカウント2B1Sからのストレートを塗り抜くと、打球は甲子園のバックスクリーンに吸い込まれる同点2ラン。花咲徳栄の先発の中津原は、左サイドから丁寧にボールを投げ込んで、毎回ランナーを出しながらも粘り強く得点を与えていなかったが、水上の一振りにやられてしまった。
20190811明石商 水上
バックスクリーンに逆転2ランを放った明石商の水上

ここから試合は追いつき、勝ち越しの接戦となる。花咲徳栄は6回表に橋本吏のヒットから2四死球で満塁とすると、6番中井の高いバウンドのサードゴロの間に橋本吏がホームインし同点。ただ明石商は6回裏にすぐさま、福井のヒットと韮澤のエラー(疑惑の判定)で1・3塁のチャンスを作ると河野のタイムリーで3ー2と勝ち越しに成功。それでも花咲徳栄は7回表、9番の菅原が「デッドボールじゃありませ自己申告」の後、レフトスタンドにソロホームランを放ち、3ー3と再び同点に追いつく。
20190811花咲徳栄 菅原
7回表に同点ホームランを放った花咲徳栄の菅原

花咲徳栄は7回裏から2番手の高森が登板するが、明石商は1番来田がいきなり左中間に2ベース。高森はまだ落ち着くことができなかったのか、続く水上のバント処理で1塁への送球が浮いてしまいオールセーフで無死1・3塁。ここで迎えるのは3番の主将重宮。明石商は兵庫大会の決勝ではこの3番重宮のスクイズで最終回に追いついて、甲子園にコマを進めていて、狭間監督は同様にスクイズのサインを出すも結果はファール。ただ打ち直しとなった重宮はスライダーを見事ライト前に運んで、明石商が4ー3とこの試合3度目のリードを奪う。ただなおも無死1・2塁のピンチは高森が岡田を併殺に打ち取るなどして切り抜け、明石商のリードは1点止まりとなる。
20190811明石商 重宮
7回裏に勝ち越しタイムリーを放った明石商の重宮

花咲徳栄は最終回、先頭の中井がヒットで出塁して、田村が送って1死2塁と1打同点のチャンスを迎える。代打の南はセンターフライに倒れるも、迎えるは前の打席でホームランを放っている菅原。菅原の放った打球はライト前にフラフラと上がるも、これをライト安藤が猛ダッシュでギリギリキャッチ。中森が粘りの投球で3失点完投。明石商が4ー3のまま逃げ切って、初戦突破を決めた。
20190811明石商 中森
3失点完投勝利をあげた明石商の中森



センバツベスト4の明石商と、一昨年のこの大会の王者である花咲徳栄という東西の強豪対決は、互いに譲らない見事な接戦であった。試合は花咲徳栄が勝っていてもおかしくないくらい拮抗していて、途中の疑惑の判定がなかったら〜、最後の菅原の打球がもう少し弱ければ〜と少しでも何かがズレていれば花咲徳栄が勝利していた可能性も大いにある。

ただ花咲徳栄として誤算だったのは、自慢の打線が中森を捉えきれなかったことだろう。今日の中森は立ち上がりは素晴らしかったが、当初は147㌔をマークしていたストレートも中盤以降はほとんどが140㌔前後となり、変化球主体のかわすピッチングとなっていた。実際にチャンスはそれなりに作っていたが、4回・6回ともに満塁から1得点のみと、各回で打線が爆発して複数得点といかなかった。夏に向けて投手陣もだいぶ整備されてきた花咲徳栄で当たったが、全国レベルではまだまだ。その中でも明石商打線を4点に抑えたのは合格点を与えてもいいが、自慢の打線が3点に止まってしまったことが敗因であろう。

勝利したは明石商は中森・来田の2年生の投打の主軸コンビが健在。中森は中盤以降は本来の投球ができてはいなかったが、粘りの投球で3失点完投。来田も2安打を放ち、この2安打がいずれも得点の起点となっており、1番打者らしい活躍を見せた。1年前の夏の甲子園の初戦では、八戸学院光星相手に延長戦で、中森がレフト前ヒットを打たれ、その打球をレフト来田がファンブルして決勝点を許すという苦い思いをした2人が、とりあえずはリベンジ成功。ただチームとしては、春と同じくこの2人に依存しているところが多いのは課題。特に投手陣の中森依存は気になるところで、この日も135球を投じて完投。どうしてもタイプ的に球数が多くはなるので、勝ち上がっていくにつれ連投となると辛いところはある。兵庫大会では中森以上のイニングを投げた左腕の杉戸が、次戦では先発して試合を作ってくれると心強い限りだ。
20190811明石商 来田
1番打者として2度も得点の起点となった明石商の来田


Pickup Player
水上桂 明石商3年 捕手
~バックスクリーンへの価値のある1発~
バックスクリーンへの逆転2ランを放つなど、明石商の扇の要である水上の攻守に渡る活躍が光った。

水上は本職は捕手であるが、明石商では1年秋からその打力を買われて内野手としても出場。1年秋の近畿大会では9番サード、2年春の近畿大会では6番捕手として出場していて、この時は春夏連覇を達成した大阪桐蔭相手に6-7と大健闘し、自らも根尾・柿木から2安打を放っている。2年夏は背番号13ながら2番ファーストとして西兵庫大会では打率.304の活躍をみせ。甲子園にも出場した。

2年秋からはチームの副主将もつとめ、本格的に正捕手となると、セカンド送球1.8秒の強肩と好リードで中森・宮口を支え近畿大会準V。打撃では引き続き2番を務め、1番来田とクリーンアップの橋渡し役を担い打率.355の活躍。3年春のセンバツでは準々決勝までの3試合は11打数5安打と当たっていたが、準決勝の東邦戦では石川の前に4打数ノーヒットでチームも敗れた。そんな水上が兵庫大会では打率.471をマークする活躍で、この夏も2番捕手として、3度目の甲子園の舞台に帰ってきた。

この試合での水上の見せ場は0-1と先制されて迎えた5回の第3打席。2死から来田がヒットで出塁して回ってきたところで、カウント2B1Sから甘く入ったストレートを捉えると打球はバックスクリーンに飛び込む逆転2ランとなった。3-3の同点の場面で迎えた第4打席ではきっちりと送りバントを決め、これに高森のエラーが重なり出塁。続く重宮の決勝タイムリーに繋げた。打撃では四球とバントもあったので、2打数1安打2打点という結果であった。

捕手としては中森の球が走っていた序盤は中森の力を生かしたリードをしていたが、中盤以降にストレートが走らなくなると変化球を多めにして、うまく凌いで3失点完投に繋げた。8回には同点のランナーであった井上の盗塁を、見事な送球で阻止して花咲徳栄のチャンスを摘んだのも大きかった。

捕手としても打者としても、また副主将としてもチームを支える存在である水上の活躍は、明石商がセンバツ以上の成績を残すためには必須である。

20190811明石商 水上2 20190811明石商 水上3
逆転2ランに好リードと攻守での活躍が光った明石商の水上


ランキングに参加しています
よろしければクリックをお願いします↓
にほんブログ村 野球ブログ 高校野球へ
にほんブログ村

テーマ : 高校野球
ジャンル : スポーツ

最新記事
ランキング
おススメ
カレンダー
08 | 2019/09 | 10
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 - - - - -
カテゴリ
プロフィール

ぶるーたす

Author:ぶるーたす
高校野球~社会人野球までアマチュア野球なら何でも好きです

アクセスカウンター
月別アーカイブ
検索フォーム
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

注目ブログ