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国大武道大×JR東日本【オープン戦】

3/21 オープン戦
国際武道大×JR東日本 @JR東日本柏グランド

試合経過

国際武道大とJR東日本のオープン戦は、国際武道大:板川、JR東日本:山田という、ともに2018年のU18日本代表に選出された左腕どうしの先発で幕を開けた。しかしこの日のJR東日本柏グランドは、3塁→1塁方向への風が非常に強く、左腕だとスライダーがほぼ横方向には曲がらないような状況であった。そんな悪条件の中でうまくコントロールができていなかったのが山田で、2回表には先頭の鮎ケ瀬に3ボールから死球、続く藤本にも四球を与えてしまうと、さらに続く吉田将の打球をショート吉澤がエラーしてしまい無死満塁のピンチを招いてしまう。山田は8番菅井は3球三振に仕留めるも、続く9番友永(国際武道大出身で元中日の友永翔太の弟)に三遊間を破られてしまい、国際武道大が先制する。
20200322国際武道大 友永
先制タイムリーを放った友永

山田は3回にも1死から柄澤に四球を与えてしまったところで降板。風という悪条件はあったものの先発して3回途中で降板というのは残念であった。ただ今年から背番号11を背負うなど期待の高さもうかがえ、またストレートはこの試合で登板した投手陣の中でも最速の146㌔をマークするなど、そのポテンシャルの高さは見せつけた。
20200322JR東日本 山田
3回途中で降板となったもののポテンシャルの高さは見せつけた山田

一方の国際武道大の板川は、強風の中でも安定した投球で3回までJR東日本打線をノーヒットに抑える。しかし4回の先頭打者の金子に四球を与えてしまうと、金子は自慢の俊足ですかさず盗塁を決めてチャンスメイク。JR東日本は1死1・2塁となってから5番丸子が強烈な打球で1・2塁間を破り、金子がホームに返って1-1の同点に追いつく。
20200322JR東日本 丸子
同点タイムリーを放つ丸子

ただ板川が打たれたヒットはこの1本のみ。丸子の後も服部を三振に仕留めるなど、横浜高のエースとしての意地か東海大相模勢(杉崎・服部)は完全に封じこめるなどして、4回1安打1失点というピッチング。今年からエースナンバーである背番号18を背負い、まさにJR東日本のエース伊藤と同じ道(横浜の左腕エース→国際武道大→背番号18を背負う)を歩みつつある。
20200322国際武道大 板川
4回1安打1失点の好投をみせた板川

試合は5回から両チームともに継投に入る。JR東日本は5回を宮本、6回を山口裕、7回を須永、8回を柴田紘、9回を西田を1イニングずつのリレー。特に最終回の西田は、先頭打者に振り逃げを許してしまい、2盗を決められて無死2塁というピンチを背負うも、後続の3人を打ち取って、国際武道大打線に得点を許さなかった。オフに手術を受けたこともあり、元気な姿をみせてくれたのは好材料であり、チームとしての10年連続プロ入りの最有力といえる。
20200322JR東日本 西田
手術明けながら最終回を無失点に抑えた西田

国際武道大は5回から2番手の原田がマウンドに上がった。左のサイドスローからクロスに入ってくるストレートは130㌔中盤~後半であるが、フォームの出所の見づらさや、球の荒々しさも重なって、「スピードそれだけしか出ていないの?」と思える球であった。特に左バッターに対しては遠く見えるアウトコースにこの球を集めていたが、たまにインコースに来るともうお手上げという状態であった。原田は結局8回まで投げて、JR東日本に2塁を踏ませずに、4回2安打無失点という素晴らしい投球であった。最終回は今度はサイド右腕の山本が力のあるストレートを武器に、左の強打者の丸子から三振を奪うなど力投をみせて3人で締めた。
20200322国際武道大 原田
4回無失点の好リリーフを見せた原田

両チームともに投手陣が踏ん張り、試合は1-1の引き分けに終わった。

20200321国際武道大×JR東日本
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください


国際武道大は昨年である意味1つの時代が終わったといえる。国際武道大に2度の全日本大学野球選手権優勝をもたらすなど、1年春からレギュラーとして活躍していた勝俣(→オリックス)・豊田(→日立製作所)・磯網(→日本通運)・三河(→TDK)のカルテッドが卒業。前チームからのレギュラーである鮎ケ瀬・柄澤が中心にはあるのだろうが、やはり主軸といえる打者がまだおらず、打線に関していえば力不足感が否めない。そういう打線であるが、まだオープン戦だからかこの試合ではバントは使わないという方針であったようだが、それが見事に裏目に出てしまい、初回にいきなり1番湯浅が出塁した後に、2番梅田が併殺というようにランナーを進めることができなかった。
20200322国際武道大 柄澤
前チームからのレギュラーで新チームで攻守の中心として期待される柄澤

一方の投手陣に関していえば、昨年から下級生投手が投げていたこともあり、心強い。この試合で好投した原田・板川の2年生左腕2人はそれぞれ背番号が11と18と期待の高さがうかがえる。この試合ではベンチ入りしていなかったが、吉田良・尾身という昨春の先発2枚もおり、またこの試合のベンチにも菊池・塩原といった高校時代からネームバリューのある投手も控えていた。前チームとは正反対に打線がまだまだなところを、投手陣が補うという形で戦っていくことになるだろう。

JR東日本も1失点と成績だけを見れば投手陣は良かった。ただ山口・須永を中心に、本来もっているポテンシャルから見れば、球の力はまだまだという印象だ。JR東日本は最近は高卒の有力投手を獲得するなど、本当にポテンシャルの高い投手が揃い、最年長は大卒3年目を迎える西居・柴田叡・宮本という若い投手陣。まだ本当の意味で信頼できる投手は伊藤と西田くらい。今日投げた投手の中からそのレベルに上がる者が出てくることを期待したい。

またJR東日本はこの試合ではルーキー3人がスタメン出場。中でも注目だったのはセカンド杉崎である。東海大相模・東海大とともに名門で1年春からショートストップを担った逸材。JR東日本では正ショートであった東條が勇退したために、その穴を杉崎がそのまま埋めるのかと思われたが、この試合では杉崎はセカンドでフル出場。途中からセカンドのレギュラーともいえる主将の嘉数が入っても、ショート嘉数・セカンド杉崎という布陣になっていたので、JR東日本は杉崎を正セカンドとして起用していく方針なのかもしれない。
20200322JR東日本 杉崎
ずっと慣れ親しんだショートでなく、この試合はセカンドでフル出場を果たした杉崎


Pickup Player
柴田紘佑 JR東日本 投手?
~まさかまさかの投手転向?~
この試合1番の衝撃は、JR東日本の8回のマウンドに柴田紘が上がったことであった。

柴田は八王子高時代から強肩強打の捕手として活躍。1年夏から正捕手を務めると、1個上の末吉(武蔵HB)らとバッテリーを組み、3年春夏にはともに東京ベスト8まで進出した。東京国際大でも正捕手として活躍し、4年春には4番捕手主将としてチームを牽引。昨年JR東日本に入社すると、4月のJABA静岡大会では正捕手渡辺の負傷もあり、全試合でスタメンマスクを被る。6月には巨人との練習試合で5打点をあげるなどアピールを続けると、7月の都市対抗ではヤマハ戦で代打で出場して逆転タイムリーを放つ活躍していた。

2年目の今年はいよいよ正捕手の座を奪うべく渡辺に挑戦…と思われていたが、この試合で柴田の姿はブルペンでも受ける側でなく、投げる側にあった。正直これを見たときは、「遊んでるの?」と思った。ただ徐々に捕手を座らせて投球を行うと、そのまま8回のマウンドに上がった。

柴田のフォームは上体もまだ高く、テイクバックが小さく、いかにもキャッチャーやってましたというフォーム(まぁずっとキャッチャーだったので当たり前だが…)。ただそのフォームだけにバッターからすると出処も見づらく、またタイミングも取りづらそうであり、143㌔をマークしていたストレートはそれ以上に感じられたことだろう。柴田は先頭打者に四球を与えてしまうも、続く福里には2球ストレートでバントのファールを誘うと、最後はスライダーで空振り三振。5番鮎ケ瀬にはヒットを浴びて1・2塁とピンチを背負うも、ここからそのスライダーの割合を増やすと、これが効果的であり藤本をスライダーで三振。最後は吉田将もスライダーショートゴロに打ち取りこの回を無失点で切り抜けマウンドを降りた。ストレートにある程度力があるのは予想できたが、スライダーに関しては転向直後なのに想像以上の球であった。

捕手のときから2塁への送球が何でその低さで届くのか!?というくらいノビのある素晴らしいものがあり、その肩を生かして投手をやらせてみたいというのも分かららなくはない。ただ社会人になってから捕手が投手転向というのは聞いたことがない。上述のようにルーキーの捕手としては1年目で上々のスタートも切っていたので、この転向には疑問が残る。ただ1年目も都市対抗以降は離脱していたとの噂もあり、膝などのケガで捕手より負担の少ないポジションとして投手に転向しているのでは?と個人的には考える。実際にJR東日本は肩を痛めて投げられなかった吉永を野手としてテスト(その後はまた投手に戻ったが)したりと前例もある。

JR東日本の投手陣は豊富でポテンシャルも高いが、実際の試合となるとまだ信頼のおける投手というのは少ないのは実情。そういう意味では、今日は1イニングのみであったが投手としても可能性は大いに感じられた柴田が入り込む余地は十分にあり、個人的にもリリーフで使ったら非常に面白そうだと感じた。社会人になってから転向した異色の投手が、今後どのようになっていくのか期待しながら見ていきたいと思う。

20200322JR東日本 柴田紘
捕手から転向して、1イニングを無失点に抑えた柴田紘



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テーマ : 社会人野球
ジャンル : スポーツ

慶応大×Honda【オープン戦】

3/20 オープン戦
慶応大×Honda @慶応大下田グランド

試合経過

ホームであるがこの試合では先攻となった慶応大の主将がいきなり見せた。1番瀬戸西はHonda先発の米倉の初球を捉えると、打球はバックスクリーンよりややライト側に飛び込む先頭打者ホームラン。今年はプロ入りを目標に掲げる慶応大の新主将にとって、堅実な守備や走塁は魅力的な一方、バッティングに関していえば力強さが足りないところはあったが、そんな不安を払拭させる見事な一振りであった。慶応大は2回にも若林のヒットから2死1・2塁のチャンスを作ると、9番の上田が米倉の変化球をうまくライト前に運ぶタイムリーを放つ。
20200320慶応大 瀬戸西
初球先頭打者ホームランを放った瀬戸西

Hondaは4回から2番手として、Honda熊本から移籍してきた伊藤がマウンドに上がる。しかし慶応大は福井のヒットに続いて、上田がセーフティバントを決めて1・2塁のチャンスを作ると、瀬戸西の強烈な打球をショート中村将が後逸してしまい、福井がホームイン。2番古川の打球はライト北岡がスライディングキャッチでするも、これが犠牲フライとなり、慶応大がリードを4点に広げる。

慶応大の先発はプロ注目の本格派右腕の木澤。この試合ではMax150㌔をマークしたストレートに加え、縦のスライダー・カットボール・カーブ・SFFと変化球も多彩で、ストレートだけでなくこれらをうまく操れるようになったあたりは成長していると感じた。特に圧巻だったのは3・4回でともに、ここ1番というところで決めた球がいいところに決まり、2三振ずつを奪った。
20200320慶応大 木澤
慶応大の先発のプロ注目の木澤

しかし5回には落とし穴が待っていて、先頭の檜村がライト前ヒット、さらにライブした打球をライト正木が後逸していまい、無死3塁というピンチを迎えると、ここから藤野・布袋と連続死球を与えてしまい無死満塁。1番中村将には2エラーの汚名返上とばかりに、レフト前にタイムリーを浴びてしまい初失点。なおも無死満塁であったが、ここから切り替えられた木澤は2番津田をストレートのみ3球で三振に仕留めると、3番北岡をセカンドゴロ併殺に仕留めて、この回を最少失点で切り抜ける。木澤は志願して6回まで投げて、4安打1失点8奪三振という内容でネット裏のスカウトも満足の内容であったことだろう。
20200320Honda 中村将
木澤からの唯一の得点となるタイムリーを放った中村将

慶応大打線は6回にも瀬戸西・古川の1・2番コンビの連打とワイルドピッチで1死2・3塁のチャンスを作ると、3番下山がうまく三遊間を抜いて、これにレフトのエラーも重なって2点を追加。8回にも古川・下山の2年生コンビの連打から満塁のチャンスを作ると、5番若林の犠飛と6番渡部遼のファースト強襲のタイムリーで2点を追加。7番嶋田もヒットで続くと慶応大は社会人チーム相手に何と先発全員安打を達成する。
20200320慶応大 古川
6・8回の2得点ではともに起点となった2番古川

慶応大の2番手生井にも7回は抑えられたHonda打線であったが、8回裏には新人の津田がレフトポール際にソロホームランを放つ。ただこれでも一矢報いたというくらいで、試合は8-2と慶応大が大きくリードを奪ったまま最終回を迎える。
20200320Honda 津田1
8回にソロホームランを放った津田

9回裏、慶応大のマウンドには3番手として丸谷が上がるものの、1死から檜村・藤野に連続四球を与えてしまう。続く布袋のサードゴロを併殺を焦ったのかサード下山が後逸してしい、Hondaが1点を返す。それでも1番中村将はレフトフライに打ち取り、慶応大は勝利まであと1死としたものの、2番津田は変化球をうまくセンター前に運ぶタイムリー。3番北岡はファーストゴロでゲームセットと思いきや、今度はファースト角谷がエラーすると、続く代打高山には押し出しの死球。慶応大にとっては最悪の流れとなり、オープン戦にも関わらず思わず堀井監督がマウンドに駆け付けたほどであった。ただそれでも流れは止まらず、5番の慶応大OBの山本瑛がレフト前に2点タイムリーを放ち、7-8とついに1点差に迫る。ここで迎えるのはこの試合ノーヒットと当たっていなかった守屋であるが、守屋は初球を振りぬくと打球は左中間スランドに吸い込まれる逆転のサヨナラ3ラン。Hondaが9回裏に6点差をひっくり返す大逆転劇で勝利を収めた。
20200320Honda 守屋2
サヨナラ3ランを放った守屋

20200320慶応大×Honda
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください


Hondaは大学生が相手ということもあり、この試合では辻野・吉田・井上・鈴木といった主力陣はお休みで、スタメンには津田・中村将・檜村と3人の新人内野手が名を連ねた。Hondaは松田(ロッテ)と木浪(阪神)とショートを守れる主力内野手が2人同時にプロ入りしてしまい、昨年は本職はサードの太田がショートの1番手となっていた。さらに太田とともにショートも務めていた西銘は今年からアナライザーとなってしまい、ショートの補強は急務であった。この試合では中村将がショートを守ったが、檜村・津田も本職はショートであり、レギュラー獲得に向けたアピールが始まった。

まず中村将は亜大時代はどちらかというとセカンドや外野が多く、まだショートに不慣れなこともありエラーを2個喫してしまった。ただ動きは非常に機敏であり、5回には嶋田のセンターに抜けようかという当たりを横っ飛びでキャッチして、素早く送球してアウトにするというファインプレーをみせた。亜細亜大仕込みだけあってガッツのあるプレイヤーで、走塁に関しては俊足もさることながらその姿勢も素晴らしい。檜村は本来はショートの候補筆頭であり、こちらは打力のある大型ショートタイプ。この試合でもバットでは2安打を放ち大きくアピールした。ただ1番アピールに成功したのは2番の津田で、8回にはソロホームランを放ち、9回には低めの難しい変化球をセンター前に運ぶなど2安打2打点の活躍で逆転勝ちに大きく貢献したといえる。3人ともそれなりの結果が出せたのはHondaにとっては好材料であろう。
20200320Honda 津田2
ルーキー3人の中でホームランにタイムリーと1番アピールに成功した津田

慶応大は新チームを牽引する塾高勢の活躍が目立った。先発した木澤、1番瀬戸西、3番下山、4番正木とチームの中核をなす
センスは、いずれも慶応高出身の選手であり、6回1失点の好投をみせた木澤に加えて、瀬戸西は先頭打者ホームランを含む2安打、下山3安打、正木も2安打とそれぞれがしっかりと結果を出した。この4人を中心に躍動した慶応大は、8回までに先発全員安打を達成するなど8-2と完勝ムード。主力はお休みで新人が多いとはいえ、その新人も檜村・藤野・朝山ら昨年まで慶応大の前に立ちはだかっていた東京六大学の主力選手たちというレベルの社会人チーム相手に。この戦いぶりは素晴らしかった。
20200320慶応大 下山
3安打で打線を牽引した下山

ただ最終回には関しては脆さを露呈してしまった。マウンドに上がった丸谷は経験が少ないのに、2年生ながら昨年からのレギュラーである下山、ファーストの4年生角谷がエラーで足を引っ張ってしまったのは痛い。この流れに完全に飲み込まれた丸谷も褒められる内容ではないが、結果的には最終回の8点はすべて自責点でないということで、この2つのエラーの大きさを物語っている。今年から就任した堀井監督にしてみれば、8回までの天国から一気に9回で地獄に落とされたような気分であろう。選手の能力の高さでいえば、今年も東京六大学でトップクラスなだけに、このようなところを詰めていき、優勝を逃さないようにしたいところだ。


Pickup Player
守屋元気 Honda キャッチー
~最後に一振りで大逆転を完結~
Hondaの大逆転を完結させたのは、この試合DHで出場していた守屋であった。

守屋は春日部共栄時代から強肩強打の捕手として名を馳せていて、1年秋から正捕手となると、2年春からは3番を務めるなどチームの主力に成長。2年冬にはオーストラリア遠征の埼玉県選抜では4番捕手を務め、エース小島(ロッテ)とバッテリーも組んだ。3年夏には埼玉大会で打率.577の活躍で優勝に貢献。決勝では市立川越の好左腕の上篠から3安打を放つも、死球を受けてしまい、痛み止めを飲みながら甲子園に臨むも、初戦ではその年のセンバツを制した龍谷大平安を撃破した。

プロからも注目されたが、東海大に進学すると、1年春から10試合でスタメンマスクを被るなど、1年春・2年春・2年秋はともに正捕手格として活躍し、大学日本代表の候補合宿にも参加した。しかし頃から1個下の後輩である海野(ソフトバンク)が正捕手として台頭してきて、3年春以降は控え捕手となってしまった。

Hondaに入社すると、1年目から途中出場ながら都市対抗にも出場し、東海大時代からの同期である青島とのバッテリーも組んだ。しかしHondaでは正捕手には社会人日本代表でもある辻野が降臨していて、さらに今年は立教大からプロ入りも噂された藤野が入社するなど捕手争いは熾烈を極めている状態。よってこの試合も藤野がスタメンマスクを被り、守屋は打力を生かしてDHでの出場となった。

守屋は1打席目は死球を受けるも、2・3打席目は木澤の前に連続三振。木澤のストレートに対して、初球からフルスイングしていく様は見ていて気持ちいいものがあったが、結果にはつながらなかった。最終回の先頭打者として回ってきた第4打席でもサードフライに倒れてしまい、残念ながらこの試合は守屋にとっては全くいいところがなく終わってしまうと思われた。それでも相手のミスもあり、味方が繋いで。7-8と1点ビハインドの2死満塁という場面で、守屋にまさかの第5打席が回ってきた。守屋はここでも積極的に初球から振りに行くと、ライナー性の打球はそのまま左中間のフェンスを越える逆転サヨナラ3ランホームラン。結果が出なかった4打席目とは裏腹に、最後の一振りで最高の仕事をはたし、Hondaの大逆転劇を完結させた。

上述のようにHondaの正捕手への道は容易ではない。ただこの試合の活躍で守屋にとっては、代打やDHでの出場といった幅が広がってきたことは事実であろう。肩力でいえばハイレベルなものを持っているので、あとはバットで結果を出しつつも、リード面で斉唱して、Hondaの正捕手へと突き進んでほしい。

20200320Honda 守屋1
DHでの起用に応えサヨナラ3ランを放つ守屋


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オールフロンティア×セガサミー【オープン戦】

3/15 オープン戦
オールフロンティア×セガサミー @セガサミー野球場

試合経過

2回表オールフロンティアは、この試合ではDHで出場していた浅賀(本来は正捕手)がセンター前ヒット出塁すると、眞崎が送ってチャンスを広げると、8番森岡は3塁線を見事に破るタイムリー2ベースを放ち先制。オールフロンティアは3回にも齋藤・浅賀のヒットで2死1・2塁とすると、続く眞崎の打球はライナーであるがショート正面でチェンジと思いきや、これをショート中川が弾いてしまい満塁。生き返ったオールフロンティアは7番高橋が三遊間を破り2点目をあげると、これでセガサミーの先発横田は完全にリズムを崩したか森岡にはストレートの四球を与えてしまい押し出し。9番柳瀬の打球はショートゴロであったが、またもや中川の送球がショーバンとなってしまいファーストが取れず、(これはファーストも悪いが)中川の2個目のエラーでオールフロンティアが4-0とリードを広げる。
20200315オールフロンティア 森岡
先制のタイムリーを放った森岡

オールフロンティアの先発はルーキーの登坂。登坂がコンパクトに腕を振りぬき繰り出すストレートは140㌔を超えていて、これがうまくコーナーに決まり、このストレートを中心に大きく曲がるスライダーとのコンビネーションで3回までセガサミー打線を無安打9人で抑え込む。しかし4回に変化球の割合を増やした登坂にセガサミー打線が襲い掛かり、北川の初ヒットを皮切りに、平田もヒットで続き、さらにタッチアップで2死2・3塁のチャンスを作ると、5番北阪は低めのボールをうまくすくいあげ、打球はセンターの頭上を越えるタイムリー2ベースとなり、セガサミーは2点を返す。
20200315オールフロンティア 登坂
3回まではセガサミー打線をノーヒットに抑えた先発の登坂

オールフロンティアは5回表、浅賀が早くもこの試合で猛打賞となる2ベースを放ちチャンスを作ると、セガサミーは横田が左バッターの眞崎を抑えて、右バッターの高橋を迎えるところで、マウンドに2番手として元巨人の田中を送るという実戦さながらの継投を見せる。田中は寒い中半袖でマウンドに上がると、サイドからMax148㌔のストレートを繰り出し、このピンチを凌いでセガサミーに流れをもってくる。すると5回裏にセガサミーは高本がヒットで出塁して、代走政野が北川の右中間フェンス直撃のタイムリー2ベースで生還して、セガサミーが3-4と1点差に迫って、試合は前半戦を終える。
20200315セガサミー 田中
セガサミーの2番手の元巨人田中

オールフロンティアは6回表、前の回は完璧なリリーフであった田中に対して、田中・関・齋藤の1~3番が3連打で満塁のチャンスを作る。すると4番に座るルーキーの飯塚は、インコースのボールを1・2塁間に運ぶという器用さをみせるタイムリーヒットを放つ。さらに浅賀の打球は定位置より前のライトフライであったが、この打球に1塁ランナーが飛び出してしまう。しかしファーストはホームの中継に入っていたために、誰も1塁のベースカバーはおらず、ライトがファーストに投げれずに困っている隙に、1度はタッチアップを諦めた3塁ランナーの関がホームを陥れる好走塁をみせて、オールフロンティアが6-3と突き放す。
20200315オールフロンティア 飯塚
タイムリーを放った4番のルーキー飯塚

それでもセガサミーは6回からマウンドに上がったオールフロンティア2番手の南木を攻めて、根岸・須田のヒットと四球で満塁のチャンスを作ると、8番政野が押し出しの四球を選び、さらに続く西村のショートゴロ併殺崩れの間にもう1点を加えて、5-6と再び1点差に迫る。さらに7回裏には北川がこの試合3安打目となるヒットで出塁すると、3番平田がセンターフェンス直撃のタイムリーを放ち、セガサミーが6-6とついに試合を振り出しに戻す。
20200315セガサミー 平田
同点タイムリーを放った平田

セガサミーは7・8・9回と東→横山→陶久と3投手がノーヒットで抑え、同点のまま9回裏の攻撃を迎える。オールフロンティのマウンドには前の回からリリーフエースの金子が上がっていたが、この回先頭の北川は四球を選び、またもや出塁すると、続く平田のバントをファースト飯塚が悪送球して無死2・3塁。4番根岸は申告敬遠で歩いて、無理満塁という絶好のサヨナラのチャンスを作ると、5番の北阪のライトフライで。3塁ランナー北川が俊足でタッチアップしホームイン。セガサミーが北阪のサヨナラ犠飛で7-6で勝利した。
20200315セガサミー 北阪
サヨナラ犠飛を含む3打点の活躍をみせた北阪

20200315オールフロンティア×セガサミー
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください


オールフロンティアは序盤は見事な試合運びであった。打線は大きな当たりを打てる選手は少ないが、序盤は3安打を放った5番浅賀を中心に、ともに2安打の関・齋藤といった昨年からの経験者を中心に打線につながりがあり、飯塚・高橋といった新人もタイムリーヒットを放った。まだまだ若い打線であるが、セガサミーの横田・田中といった経験が十分な投手を見事に攻略して試合を優位に進めたのは評価できる点であった。
20200315オールフロンティア 浅賀
3安打を放ち打線につながりをもたらせた浅賀

そのオールフロンティアの若い打線はこの試合のスタメンも半分以上が新人という状況。新人の活躍は頼もしい限りだが、HPを見る限りは昨年から残っている野手は7人のみで、ある意味新人を使わざるを得ない状況である。オールフロンティアが都市対抗出場を目指すのであれば、やはり社会人野球の場に慣れた選手の力が必要。特にエース高橋が補強選手としても参戦して、昨年の都市対抗では同地区のJFE東日本が優勝し、南関東の都市対抗出場枠は1個増えているために、オールフロンティアにとっても今年は大きなチャンス。それだけに大幅なチームの入れ替えは楽しみもあるが、何かよくない事態がチームに起きた可能性もあり、不安の方が大きい。

セガサミーもこの試合ではルーキー3人がスタメンで出場し、特に1番ショートの中川と3番nセンター平田については1年目から十分にレギュラーとして期待できる2人である。中川はこの試合では打っては3打数ノーヒット、守備では2エラーと散々な結果であったが、188㎝の大型ショートはそのポテンシャルが高く、大学時代には日本代表候補合宿に3度も参加した実績をもあり、セガサミーでも背番号1を背負う期待度の高さである。平田はこの試合ではいずれも得点に絡む2安打を放ち、特にセンターフェンス直撃のタイムリー2ベースはもう少しでホームランというあたり、最終回にはサヨナラにつながるバントを決めるなど打撃面でしっかりと結果を残した。この試合では本間・市根井といった外野の主力はベンチスタートであったが、このままいけば最後の1枠を平田が仕留められると思わせる活躍であった。新人が加わって非常に戦力に厚みが増したという印象で、西田監督に代わった新制セガサミーは非常に楽しみである。
20200315セガサミー 中川
期待の大型ショート中川


Pickup Player
北川智也 セガサミー サード
~セガサミーの攻撃の起点はこの人~
3得点をあげるなどして、この試合でセガサミーの攻撃の起点となったのは2番の北川であった。

北川は福井工大福井では、ヒットを量産しつつ小柄ながらパンチ力もある打撃と俊足を生かして、2年春のセンバツに1番ショートとして出場。開幕戦でその年のセンバツを制した智弁学園の村上(東洋大)の前に完封負けを喫した。2年秋からはチームの主将も務め、打率.426に加えて1番打者ながらチームトップの16打点をあげる活躍で北信越大会制覇に貢献し、3年春にも2年連続でのセンバツ出場を果たした。高卒でセガサミーに入社すると、1年目から代走などで出場機会を得て、2年目となった昨年からサードでの出場機会も増え、3年目を迎える今年は本格的にレギュラー定着を狙っている。

この試合でも2番サードで出場した北川は2回の第2打席でセカンドに強烈な打球を放つと、これをセカンドが後逸し、チーム初となるヒットをマーク。走塁でも、持ち前の俊足を生かして根岸のレフトフライで2塁→3塁へタッチアップを成功させて得点につなげるなど、ノーヒットピッチングを続けていた登坂の攻略の起点となる貴重な1打であった。2死2塁で迎えた第2打席では、もう少しでホームランという右中間フェンス直撃のタイムリー2ベース。7回裏の先頭打者として迎えた第4打席でもセンターヒットを放ち、猛打賞をマークすると、同点のホームを踏んだ。この日の北川の打撃の内容だと、同点の9回裏の先頭打者として北川が立つだけで大きな期待が持て、この打席ではボール球を強振してしまう場面も見られたが、最終的には粘った末に四球を選んで出塁。最後は北阪の犠牲フライでサヨナラのホームを踏んだ。4打数3安打1打点3得点という活躍で、見事にセガサミー打線の攻撃の起点となった。

高卒3年目で今年はドラフト解禁となる北川。身長が166㎝と小柄なところはネックであるが、それでもヘッドスピードの速いスイングで十分に長打も打てるバッターであり、守備力・走力も兼ねそろえているので、今年の活躍次第ではドラフトの指名もあり得るであろう。

20200315セガサミー 北川2

20200315セガサミー 北川1
3安打3得点の活躍でセガサミーの攻撃の起点となった北川



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テーマ : 社会人野球
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JR東日本東北×駒澤大【オープン戦】

3/7 オープン戦
JR東日本東北×駒澤大 @駒澤大グランド

まだ寒い東北から出てきて、JR東日本の柏グランドを拠点に関東遠征中のJR東日本東北が、西村監督の古巣(元駒大の監督)である駒澤大と対戦した。

試合経過

序盤は駒大先発の竹本が圧巻のピッチングをみせる。竹本はバランスのいいフォームからコンパクトに腕を振りぬき、147㌔をマークしたストレートに加えて、カットボール・縦のスライダー・フォークといった変化球を操る。特に変化球を中心にカウントを稼いで最後はズバっとストレート、あるいはストレートで攻めて最後は縦に鋭く曲がるスライダーという2つのパターンで三振を量産。相手が社会人のJR東日本東北とあっても、今日の絶好調の前には手も出ずに1巡目はパーフェクト6三振。5回には鈴木琉がやっとチーム初ヒットを放つも、竹本の前に5回1安打9奪三振無失点と完璧に抑えられてしまう。投手陣が課題の駒大にとって、今年はいよいよ竹本がエースとして君臨してくれそうなのは大きな収穫だ。
20200307駒澤大 竹本
5回1安打9奪三振無失点と完璧なピッチングをみせた竹本

JR東日本東北の先発加藤は対照的に粘りのピッチング。2回には林琢に2ベースを浴びると、続く与倉にもライト前ヒットを浴びるが、ホームらを狙った林琢をライト安西が好返球で刺す。4回は駒大を3者凡退に抑えるも、1~3回は毎回ランナーを背負うも、カットボールやSFFも駆使しながら勝負どころでは駒大打線を打ち取り、4回まで無失点の好投をみせる。5回に登板したエース西村に続く存在として期待されているだけに、先発としてまずまずの内容ではあっただろう。
20200307JR東日本東北 加藤
ランナーを出しながらも4回無失点に抑えた加藤

こうして5回まで0-0のまま進んだ試合は、グランド整備明けの6回に動く。駒大は6回から2番手として山本をマウンドに上げるが、先頭の冨田のショートゴロは緒方の送球がショートバウンドとなりファーストが捕球できずに出塁。昨年までの外野からショートに復帰した緒方は、送球がショーバンとなるエラーがこの試合2個目であり、ファーストの問題もあるがこれから鍛えたいところだ。JR東日本東北は1死1塁から2番夷塚が右中間に2ベースを放ち、冨田が1塁から一気に生還して先制点をあげる。
20200307JR東日本東北 夷塚
先制打を放った夷塚

JR東日本東北には7回表にも、鈴木琉が四球で出塁してワイルドピッチで進塁して2死2塁とチャンスを作り。8番坪倉・9番冨田の新人コンビを迎える。8番坪倉は追い込まれながらもファールで粘ると、しぶとく三遊間を破り1・3塁とチャンスを広げ、続く9番冨田も同じにようにしぶとく三遊間を破るタイムリーを放ち2点目をあげる。

ただ駒大は7回裏、先頭の途中出場の山ノ井が右中間に2ベースを放つと、続く6番前田も同じように右中間に2ベースを放ち1点を返す。さらにJR東日本東北の工藤を攻めて、与倉のヒットと死球で1死満塁と同点、さらには逆転のチャンスを作る。ここで迎えるのはここまで3出塁と当たっていた1番緒方であったが、センターフライで3塁ランナー動けず。工藤は力のあるストレートで小園を打ち取って、JR東日本東北はかろうじてリードを保つ。
20200307駒澤大 前田
駒大の初得点となるタイムリーを放った前田

するとJR東日本東北は9回表、1死から冨田がヒットで出塁して盗塁を決めると、途中出場の小山がセンターオーバーにタイムリー2ベースを放ち3点目。さらに鈴木聖がヒットで繋いだところで、凱旋試合となる駒大出身の菅野を代打に送るもファーストゴロ。ただこの追加点は大きく、これで楽になったのか8回から登板していた新人の坂田が最終回を3者三振で締めて勝利を収めた。
20200307JR東日本東北 坂田
最終回を3者三振で締めた坂田

20200307JR東日本東北×駒澤大
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください


駒澤大にしてみれば非常にもったいない試合になった。打線はチャンスにあと1本が出ずに無得点…。また3回には1塁ランナーの緒方がレフトフライで飛び出してしまい併殺になる、5回には牽制死が2個あり、6~8回は3イニング連続で残塁が2個以上。相手を上回る10安打を放ちながらも1得点にとどまってしまった。この試合では主軸に当たりがなかった一方、レギュラーを争うメンバーにヒットが出ていた。現状駒大ではライトとDHが決まっていない状態だが、この試合ライトでスタメン起用された与倉は2安打の活躍で、DHで起用された林も右中間フェンス直撃の2ベースにセーフティバントと器用さが光った。途中からレフトに入った山ノ井も、得点のきっかけとなる2ベースを放ち、攻撃陣の層が厚くなってきているのは心強い。
20200307駒澤大 林
2安打を放ちDHでの起用に応えた林

JR東日本東北は若い選手が、台頭しつつあると感じた。今年から3年目の大保が主将に就任し、主力の薗部をベンチに置いて臨んだこの試合では、高卒2年目の西藤を4番に置き、レフトには高卒3年目の鈴木琉、さらに8・9番には坪倉・冨田という新人を起用した。坪倉(佛教大)と冨田(八戸学院大)の2人は不思議な縁で、この2人は昨年の全日本大学野球選手権の初戦で対戦。八戸学院大が9回まで3点をリードしていたが、佛教大がそこからまさかの逆転勝ちを収めると、その勢いに乗った佛教大は見事決勝まで昇りつめた。佛教大の正捕手の坪倉は6人の多彩な投手陣をリードし、打っても18打数7安打の打率.389という成績で一躍ブレークを果たした。おそらくだが初戦の八戸学院大が大逆転の展開になっていなければ、この大会で一気に注目を集めた坪倉の運命も変わってかもしれない。
20200307JR東日本東北 坪倉
この試合では捕手としてフル出場したルーキーの坪倉

JR東日本東北は投手陣も非常に若く、最年長のエース西村が31歳であるが、それ以外の投手はみんな25歳以下という若手中心の構成。そういう意味では意外なことに上から2番目となる大卒3年目の加藤が先発で4回無失点、5回を最年長の西村、そして3番手で登板した高卒3年目の工藤は2回で5安打を打たれるも、その躍動感のあるフォームと球の勢いはスカウトも気になるところだろうし、8回に登板した新人の坂田は国際武道大ではあまり名前を聞かなかったが、この試合では最終回を3者三振で仕留める活躍をみせた。
20200307JR東日本東北 工藤
期待したくなる投球をみせた工藤


Pickup Player
冨田日南登 JR東日本東北 セカンド
~全得点に絡んで新人がレギュラー争いにアピール~
この試合でJR東日本東北の3得点全てに絡んだのが、新人ながらスタメンに起用された冨田であった。

冨田は高校時代は三沢商のショートとして活躍。3年夏には3番ショートとして、青森大会決勝では八戸学院光星をサヨナラで破って甲子園出場。この試合で7回には三遊間のゴロをダイビングキャッチして、3塁で刺すスーパープレーをみせている(動画)。甲子園の初戦で花咲徳栄に大敗するも、自身は2ランホームランを放ち、全国の舞台でインパクトを残した(ちなみにこれが青森の公立校では甲子園初ホームランだったらしい)。

八戸学院大に進学すると、3年春にはベストナイン(サード)を獲得。北東北大学野球春季リーグはちょうど冨田が3年時まで富士大が10連覇と黄金期であったが、4年春にはその富士大を抑えて八戸学院大がリーグ制覇。全日本大学野球選手権には6番サードとして出場し、上述の通り佛教大との激戦の末に敗れた。

今年からJR東日本東北に入社する冨田は、この試合では9番セカンドでスタメン出場。6回の第2打席では三遊間の深いところにゴロを放つと、これがショートの悪送球につながり、先制のホームを踏んだ。続く7回にも2死1・3塁の場面で打席が回ってくると、しぶとく三遊間を破り、チームに2点目をもたらすタイムリーヒット。9回に回ってきた第4打席では初球を捉えると、鋭い打球にセカンドが二遊間抜けるのを止めるがやっとという状態。これで出塁した冨田は、2盗を決めると、小山のタイムリー2ベースで3点目のホームを踏んだ。つまりこの試合の冨田は2得点1打点という活躍で、JR東日本東北があがた3得点全てに大きくかかわっていることになる。

JR東日本東北のセカンドのレギュラーはおそらく、この試合の相手である駒大から入って、今年が2年目となる菅野。その座を小山らと争うことになるだろう。この試合はまだオープン戦であり、菅野や薗部といった主力はあえてスタメンから外していると思われる。そういう意味でレギュラーへの道のりは容易ではないが、若い選手が躍動しているJR東日本東北において、またいい新人が入ってチーム内を活性化させていることは事実であろう。

20200307JR東日本東北 冨田1
20200307JR東日本東北 冨田2
3得点全てに絡む活躍をみせたルーキーの冨田


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JX-ENEOS新加入選手

社会人野球の新加入選手の7回目はJX-ENEOSです。

【捕手】
嘉門裕介(横浜商大)
【内野手】
篠原涼(筑波大)
安本竜二(法政大)
佐々木勝哉(立正大)

エースで4番の平沼(現;日本ハム)を中心として、2016年のセンバツを制した敦賀気比。その時の1番サード主将であった篠原、正捕手であった嘉門がJX-ENEOSでは再びチームメイトとなる。嘉門は身長は大きくないもののがっしりとした体格の捕手で、横浜商大では1年秋にフレッシュマン賞を受賞し、3年春にはベストプレイヤー賞、主将も務めた4年春にはベストナインを受賞。打撃もパンチ力があり、4年時にはチームの中軸を担うまでに成長した。篠原は筑波大でもヒットメーカーとして活躍し、4年夏には大学日本代表の正サードも務めた。実力もさることながら、敦賀気比とつっく馬代だけでなく、U18日本代表・大学日本代表でも主将を務めたリーダーシップにも注目である。
20190420横浜商大 嘉門
↑嘉門(横浜商大)
20190907筑波大 篠原
↑篠原(筑波大)

大学日本代表で篠原とサードのレギュラーを争ったのが安本。静岡高時代から強打の内野手として注目されていたが、法政大でレギュラーを獲得したのは4年春。ただそのシーズンには、5戦連続ホームランを放つなど、6本塁打16打点の活躍でベストナインを受賞し、一気に大学日本代表まで昇りつめた。秋のシーズンは不振で、ドラフト指名漏れとなったが、大学時代と同じ武蔵小杉のグランドで2年後のドラフトを目指したい。佐々木は185㎝85㎏の大型スラッガーで、立正大では3年春にファーストのレギュラーを獲得すると、3年秋には神宮大会制覇を経験。4年秋には打率.342、3本塁打の活躍をみせ、ベストナインを受賞している。
20190519法政大 安本
↑安本(法政大)
20190910立正大 佐々木勝
↑佐々木(立正大)

3年連続で都市対抗出場を逃した名門を再建すべく、同チームで3度の都市対抗制覇を成し遂げた大久保監督が復帰。さらに新主将には2年目の川口が就任するなど、まさに新たなスタートを切ったENEOS。このような年には新人が多いものだが、ENEOSとしては少ない4人でそれも全員野手。やはりチームを再建するには即戦力でエース格となれる投手が欲しかったところであった。また野手4人も個々のレベルは高く期待できるが、4人中3人がファースト・サードをまもる内野手としてのは偏っているともとれる。まぁスカウトの段階では大久保監督の復帰も決まっていなかっただろうし、致し方ないところはあるが、大久保監督にはまず現戦力でのやりくりが求められそうだ。



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