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都市対抗のベストナインを選んでみた(2023)

トヨタ自動車の優勝で終わった2023年の都市対抗。
そんな大会のベストナインを個人的に選んでみました。

ピッチャー
嘉陽宗一郎(トヨタ自動車)

出どころの見づらいフォームから角度のあるストレート、カットボール・SFFなどの小さく曲がる変化球を駆使した投球で、Honda戦と日本通運戦では1失点完投。決勝のヤマハ戦でも6回1失点と抜群の投球をみせた。昨秋の日本選手権のMVPに続いて、都市対抗での橋戸賞と、社会人野球No1投手の座をゆるぎない。
20230715トヨタ自動車 嘉陽

キャッチャー
細川勝平(王子)

初戦となった北海道ガス戦ではほーウランを放ち、三菱重工East戦では決勝打となる2点タイムリー2ベースを含む3安打の活躍。守備面でも投手陣を巧みにリードして4試合で3失点という成績を残し、チームをベスト4に導いた。
20230723王子 細川

ファースト
樺澤健(トヨタ自動車)

今年都市対抗10年表彰を受けた強打者は、当初は代打の切り札として起用されており、ENEOS戦では決勝打となるタイムリーを放つと、日本通運戦でも代打でタイムリー。準決勝からはスタメンに名を連ね、JR東日本戦ではタイムリーを含む2安打を放ち、大会通じて打率.500をマーク。
20230715トヨタ自動車 樺澤

セカンド
永濱晃汰(ヤマハ)

JR東日本東北戦では3安打の活躍をみせ、続く三菱自動車岡崎戦では決勝打となるタイムリー2ベースを放ちお立ち台に上がり、大会通じて打率.313をマーク。守備でも軽快な動きをみせて、セカンド・ショートをこなし、投手陣を盛り立てた。
20230723ヤマハ 永濱

サード
北村 祥治 (トヨタ自動車)

2回戦のENEOS戦では貴重な同点タイムリーを放つなど、準決勝までの4試合では全て1安打ずつをマーク。そして決勝のヤマハ戦では初回に貴重な2ランホームランを放つなど3打点の活躍。主将としても、常勝軍団を統率し、2度目の都市対抗制覇に導いた。
20230715トヨタ自動車 北村

ショート
和田佳大(トヨタ自動車)

佐藤とともにトヨタの鉄壁二遊間を構成し、三遊間の深い打球をアウトにするなど、チームの先輩である源田のように好守を連発。打っても初戦となったHonda戦ではタイムリーを含む3安打の活躍をみせるなど、こちらでも高い貢献をみせた。
20230720トヨタ自動車 和田

外野
徳本健太朗(トヨタ自動車)
コンパクトな打撃でヒットを量産し、初戦のHonda戦と準決勝のJR東日本戦で2安打を放つと、決勝のヤマハ戦では4打数4安打5出塁と大暴れ。ともに大会トップとなる5盗塁、5得点をマークして、優勝したトヨタのチャンスメーカーとしての活躍ぶりが光った。
20230720トヨタ自動車 徳本

多木裕史(トヨタ自動車)
Honda戦では左中間に先制の2点タイムリーを放つなど3打点をあげる活躍をみせると、準決勝のJR東日本戦でも先制の犠牲フライ+3安打の活躍。5番打者としてチームトップの5打点をあげて、自らの10年表彰に花を添える活躍をみせた。
20230720トヨタ自動車 多木

網谷圭将(ヤマハ)
ヤマハの4番を務めた元DeNA戦士は、JR東日本東北戦で2ランホームランを含む4安打4打点の大活躍をみせるなど、決勝までの5試合の全てでヒットを放ち、打率.421マーク。チームを準優勝に導き、敢闘賞を受賞した。
20230723ヤマハ 網谷

DH
井貝星良(東海理化)
今大会躍進をとげた東海理化において、強打の2番DHとして活躍。JR四国戦では初回に1番打者が出塁した後にバントをせずに、そのまま2ランホームランを放ち、チームの大量得点の口火を切り、3試合全てでヒットを放ち打率.333をマークした。
20230720東海理化 井貝



以上です。異論は認めます。


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バイタルネット×ENEOS

7/14 都市対抗野球大会1回戦
バイタルネット×ENEOS @東京ドーム

試合経過

2023年の都市対抗開幕戦は、昨年の都市対抗を制したENEOSに、北信越代表のバイタルネットが挑む。ENEOSは昨年の大会で5試合全てに登板した柏原、バイタルネットは左腕の江村の先発で試合が始まった。

王者に対してバイタルネットは2回表、1死から5番嘉瀬がチーム初ヒットを放つと、大橋・大野も連続レフト前ヒットで続き1死満塁。ここで迎えた8番のルーキー宮内も、ストレートをライトに弾き返して2者が生還。バイタルネットがいきなり4連打で、2点を先制する。
20230714バイタルネット 宮内
先制の2点タイムリーを放ったルーキー宮内

バイタルネットの先発江村は、球速がアップしており、初回には150㌔をマークし3者凡退。しかし2回には先頭の山崎を歩かせてしまうと、注目の度会からは三振を奪うも、そこから連続四死球で満塁のピンチ。ENEOSはここで村上がセンターへの犠牲フライを放ち1点を返すと、瀬戸西が四球を選んで再び満塁とし、さらに瀧澤も最後は際どい変化球を見極めて、押し出しで同点に追いつく。
20230714バイタルネット 江村
初回のインパクトは抜群であったバイタルネット先発の江村

すぐ追いついたENEOSは、4回表の守備ではキャッチャー柏木が難しい体勢からストライク送球で三振ゲッツー。さらには瀬戸西が難しい三遊間の高いバウンドのゴロをアウトにするなど、守備で好プレーをみせて、流れを呼び込む。

するとENEOSは5回裏、直前の開会式で選手宣誓もした主将川口のライト線への2ベースを起点に、四球と度会の今大会初安打で1死満塁のチャンスを作る。ここで6番小豆澤の放った打球は、強烈なライトへのライナーとなり、3塁ランナーの川口がタッチアップで生還して、ENEOSが勝ち越しに成功する。
20230714ENEOS 川口
勝ち越しの起点となったENEOS主将の川口

グランド整備、さらには応援合戦明けの6回表、5回から登板していたENEOSの 2番手加藤に対して、バイタルネットは4番梅田がレフトフェンス直撃の2ベース。続く5番嘉瀬も、初球のカーブを右中間へ持っていき、タイムリー2ベースでバイタルネットがすかさず同点に追いつく。

しかし6回裏には、ついに前年度王者が力を見せつける。ENEOSは9番瀬戸西がライト線に2ベースを放つと、1番瀧澤はレフト線へタイムリー2ベースを放ち勝ち越し。さらに川口のタイムリーに、丸山もヒットで続いて、バイタルネットの2番手西納をKO。代わった松田からも、山崎のヒットで満塁とすると、度会のショートゴロの間に1点を追加し、とどめは6番小豆澤が右中間へ3ランホームランで、この回一挙6得点をあげる。
20230714ENEOS 瀧澤
勝ち越しのタイムリー2ベースを放った瀧澤

8回にも小豆澤・柏木の連続2ベースで追加点をあげたENEOSは、2番手の加藤が4回1失点の好投、最終回は関根が締めて、終盤はバイタルネット打線を完璧に抑えて、開幕戦を勝利した。
20230714ENEOS 加藤
2番手として4回1失点の好投をみせた加藤


2024720バイタルネット×ENEOS
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください


前回王者の都市対抗開幕戦というのは難しいものだ。予選がない分、熾烈な戦いを経験できておらず、また補強選手もいないので、前回王者が開幕戦で敗れるということも少なくない。過去にはENEOSで都市対抗連覇を経験している大久保監督は、それを熟知してか、盤石の戦いぶりをみせた。まずスタメンをみると、今年JABA大会などで起用されていた山田・与倉・片山のルーキートリオはベンチスタートで、補強選手を除けば、昨年の都市対抗決勝とほぼ同じ布陣で、先発にも経験豊富な柏原を添えた。大きくリードを奪った後も、加藤を続投させ、最終回には関根が登板。柏原→加藤→関根とチームの3本柱のリレーで、バイタルネット打線を封じた。まさに盤石の戦いぶりで、ENEOSは都市対抗連覇を目指す。
20230714ENEOS 関根
最終回のマウンドに上がり盤石リレーを締めた関根

敗れたバイタルネットだが、中盤まではENEOSと互角の戦いを見せた。そんなチームの中で、谷元(中日)以来のプロ入りが期待できる選手が2人いち。先発の江村はもともとキレのあるボールが武器の左腕であったが、球速が大きくアップし、この試合ではMAX150㌔をマーク。単なる150㌔でなく、ボールに横の角度があり、スライダーとのコンビネーションも光った。2回以降はややスピードも落ちるなど課題もあったが、プロでも左の中継ぎとして使えそうだ。もう1人が入社直後から4番捕手を務め、2年目の今年ドラフト解禁となる梅田。大学4年秋には神宮大会を制した経験豊富な捕手は、この試合でもレフトフェンス直撃の2ベースを放つなど打撃も魅力。やはりプロ野球選手を輩出すると、チームも注目され、いい新人も入ってくるなど好循環になるので、バイタルネットが今後ENEOSのようなチームを倒すためにも、2人のドラフト指名に期待したい。
20230714バイタルネット 梅田
今年のドラフト候補のバイタルネットの4番キャッチャー梅田


Pickup Player
小豆澤誠 ENEOS セカンド
~試合を決定づける3ランを含む4打点~
ENEOSは小豆澤が5回に試合を決定づける3ランホームランを放つなど4打点の活躍をみせた。

170cm70kgという小柄な部類の内野手である小豆澤は、もともとは守備力が魅力の内野手。飛龍では2年秋に1番セカンドとして東海大会に出場し、3年夏は聖隷クリストファーに敗れるも、その秋に中日からドラフト1位指名を受けた鈴木翔太から先頭打者弾を含む3安打を放っている。上武大に進学すると、2年春からセカンドのレギュラーを獲得し、いきなりベストナインも受賞。4年春にはショートを務め、打率.438の活躍で首位打者、さらにはMVPをs受賞・上武大では全日本大学野球選手権に3度、明治神宮大会に2度と全国大会も多く経験。同級生には宮川(西武)や島田(阪神)がいた。

2018年にENEOSに入社すると、1年目は主にショート、2年目からはセカンドのレギュラーとして活躍。課題であった打力も、スイングの力強さが増して、3年目の都市対抗では3番打者を務めるようになる。昨年の都市対抗では主に7番セカンドを務め、決勝戦ではホームランも放つなどして優勝に貢献した。鉄壁の守備力は健在で、本職はセカンドの度会も外野を守るなど、毎年入ってくる有望新人にもポジションを明け渡すことなく、今年で7年目を迎える。

今年の都市対抗開幕戦でも6番セカンドとして出場した小豆澤は、第1打席では四球を選び、押し出しで同点のホームを踏んだ。同点の1死満塁で迎えた第3打席では、カウント2B2Sからのストレートをライトへはじき返した。強烈な打球ではあったが、ライトの守備範囲でアウトとなったものの、3塁ランナーの川口がヘッドスライディングでホームインして、勝ち越しの犠牲フライ(ライナー?)となった。再度同点に追いつかれるも、3点をあげて、なおお2死1・3塁という場面で迎えら第4打席では、左腕の松田に対してカウント2B2Sからの甘く入ったカーブを捉えると打球は右中間スタンドに飛び込む3ランホームランで試合を決定づけた。第5打席でも右中間に2ベースを放ち、続く柏木のタイムリー2ベースで生還。この試合の小豆澤は、3打数2安打4打点3得点という活躍で、開幕戦勝利に貢献した。

もう7年目を迎えるが持ち味の守備力は健在で、打力に関しては小柄ながらどんどんパワーアップをみせている小豆澤。社会人野球選手としてはまだまだ脂ののった状態で、連覇を目指すENEOSとしては欠かせない選手の1人である。
20230714ENEOS 小豆澤1

20230714ENEOS小豆澤 2


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2023年の社会人野球ドラフト候補を勝手にランク付け(都市対抗前)

ドラフト候補の一覧+ランク付けは、ラスト社会人野球編です。

Sランク:ドラフト1位筆頭
Aランク:ドラフト上位候補
Bランク:志望届出せば指名確実
Cランク:ドラフト境界線

※は今年ドラフト解禁の選手


~Sランク~
度会隆輝(ENEOS)外※

~Aランク~
竹田祐(三菱重工West)投※

~Bランク~
権田琉成(TDK)投※
古田島成龍(日本通運)投※
川船龍星(日本通運)投※
山内慧(JR東日本)外※
片山楽生(NTT東日本)投※
津田啓史(三菱重工East)内※
松本健吾(トヨタ自動車)投※
城野達哉(西濃運輸)捕※
久保田拓真(パナソニック)捕※


~Cランク~
大西蓮(JR東日本東北)内※
小玉佳吾(SUBARU)内※
長谷川稜佑(JFE東日本)投※
廣澤優(JFE東日本)投
岡野佑大(Honda)投※
峯村貴希(Honda)内※
清水力斗(日本通運)投※
木村翔大(日本通運)内※
小谷野楽夕(JR東日本)投
北野樹(JR東日本)内
多田裕作(NTT東日本)投
皆川喬涼(東京ガス)投※
古屋敷匠真(セガサミー)投※
北川智也(セガサミー)内
黒川貴章(セガサミー)内※
高杉勝太郎(明治安田生命)投※
中島隼也(鷺宮製作所)投
関根智輝(ENEOS)投
加藤三範(ENEOS)投
丸山壮史(ENEOS)内※
森圭名(三菱重工East)投※
池内瞭馬(三菱重工East)投※
藤村哲之(東芝)投
粂直輝(東芝)投※
澤柳亮太郎(ロキテクノ富山)投※
相羽寛太(ヤマハ)内※
佐藤勇基(トヨタ自動車)内
高島泰都(王子)投※
柳橋巧人(JR東海)投※
加藤優弥(日本製鉄東海REX)投
中川拓紀(Honda鈴鹿)内※
武田登生(日本新薬)内※
若林将平(日本新薬)外※
藤本舜(日本生命)外※
泉口友汰(NTT西日本)内※
猪原隆雅(ミキハウス)外※
石黒佑弥(JR西日本)投
藤井拓海(四国銀行)内※
高橋聖人(Honda熊本)投※


20230609ENEOS 度会
昨年高卒2年目で橋戸賞を獲得した度会は、ドラフト解禁となる今年は間違いなくドラフトの目玉となる

20230430三菱重工West 竹田
投手では三菱重工Westのエース竹田が1番の注目株だ



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東邦ガス×楽天イーグルス【練習試合】

3/4 練習試合
東邦ガス×楽天イーグルス @お倉ヶ浜総合公園野球場

試合経過

プロ野球はキャンプが終わり、この試合の前日から、各チームの本拠地に戻ってのオープン戦が始まっている。一方本拠地の仙台がまだ寒い楽天の2軍は、まだ日向でキャンプを行なっており、この日は東邦ガスとの練習試合を行った。

楽天は1回裏、東邦ガスの先発のエース辻本に対して、武藤・石原の連打でチャンスを作ると入江の死球で満塁。6番の台湾の大学から逆輸入で入団したルーキー永田は、フルカウントから外のボールを見極め、押し出しで楽天が先制。楽天は3回裏にも武藤がエラーで出塁すると、4番正随がレフト線へタイムリー2ベース。さらに入江がヒットで続いて1・3塁とすると、永田がレフトに犠牲フライを放ち3ー0とリードを広げる。楽天の先発の塩見は、実績のある投手だけあって、さすがという投球で、ランナーを出しても動じることなくピンチを防ぎ、4回無失点の好投をみせた。
20230304楽天 塩見
4回無失点の好投を見せた楽天の先発塩見


楽天は5回から2番手で藤井が登板。2020年のドラフト会議で指名された後に開催された都市対抗では、ENEOSのリリーフ投手として東邦ガスを5回無失点に抑えており、東邦ガスとしては何としてもリベンジをしたい左腕だ。そんな藤井に対して、1死から大木がしぶとくライト前に落として出塁すると、四球などで2死1・2塁として迎えた3番宮下は、バットを折りながらも三遊間を破り、大木が生還して東邦ガスが初得点。今年からショートにも挑戦している、ほぼフルメンバーといえるこの試合では3番に起用された、期待の高卒2年目が結果で応えた。
20230304東邦ガス 宮下2
3番起用にこたえタイムリーを放った宮下

東邦ガスは7回表にも、向井・大木と下位打線の連打から1死1・3塁のチャンスを作ると、2番比嘉がライトへ犠牲フライ。さらにバッテリーミスと四球で2死1・3塁と一気に同点・逆転のチャンスを作ると、ここは藤井が踏ん張り、4番若林を3球三振に抑えてピンチを脱した。
20230304楽天 藤井
楽天の2番手として登板した藤井

この東邦ガスの反撃ムードを作ったといえるのが、関西学生野球連盟から加入した新人の2投手であろう。4回から登板した近畿大出身の左腕大石が2イニングを1安打無失点に抑えると、6回から登板した同志社大出身の高橋も同じく2イニングを1安打無失点に抑えた。さらに8回からは加藤が登板して、自慢の威力のあるストレートで楽天打線を圧倒。結局4回以降は楽天に追加点を与えなかった。
20230304東邦ガス 高橋
2回無失点の好投を見せた東邦ガスのルーキー高橋

東邦ガスは9回表、先頭の9番大木がこの試合3本目のヒットとなる右中間への2ベースを放ち、バッテリーミスで3塁へ進む。1死3塁で迎えた比嘉は前進守備のショート正面のゴロでランナー動けず。2死となったところで楽天は3番手として清宮をマウンドに送り、東邦ガスの3番宮下は強烈な打球を放つも、レフト正面でダイレクトキャッチ。東邦ガスは追いつくことはできず、練習試合の特別ルールで行われた9回裏にエラー絡みで1点を追加した楽天が4ー2で勝利した。


20230304東邦ガス×楽天
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください


この試合で東邦ガスのスタメンには、比嘉・西脇・虎谷・向井と4人もの亜細亜大出身選手が名を連ね、途中からも代走で木村、リリーフで加藤が出場した。昨年は加藤ー向井のバッテリーが入社し、今年も西脇が入社するなど、ここ最近亜細亜大→東邦ガスというルートがさらに確立されてきている印象がある。対する楽天も、彼らの先輩(木村だけは後輩)であり、現役ドラフトで広島から移籍してきた正随が4番に座り、2打席目にはレフト線へタイムリー2ベースを放ち、先輩、そしてプロとしての威厳をみせるなど、まさに亜細亜大祭りであった。
20230304楽天 正随
楽天の4番としてタイムリーを放った亜細亜大出身の正随

東邦はルーキー投手陣が好投を見せたのは上述の通り。ただ野手に関しても、浦口、西脇の2人がスタメン出場。浦口は1番打者として持ち前の俊足で内野安打を放ち、盗塁も決め、そして1番目だったのは打席での粘りである。追い込まれてからも、狙ったかのようにファールで粘る打撃を、塩見・藤井といったNPBでも1軍クラスの投手相手にできたのは、大きなアピールポイントだった。5番とクリーンアップの一角を務めた西脇は、1打席目で強烈なレフト前ヒットを放つと、バンドも決めたりと器用な部分も見せた。守備もスタメンのセカンドからサード→ファーストとマルチにこなした。この2人な加えて、3番ショートで出場した宮下は高卒2年目。打ってはタイムリーを放ち、今年から挑戦しているショートではフライのエラーこそあったものの、三遊間の難しい打球を2つ捌き、見せ場を作った。今年の東邦ガスは、若返りの予感がしており楽しみだ。
20230304東邦ガス 宮下
今年から東邦ガスのショートを務める宮下


Pickup Player
加藤竜馬 東邦ガス 投手
~ドラフト解禁年にポテンシャル枠から脱却なるか~
東邦ガスの4番手として8回からマウンドにあがった加藤は、プロ相手に強烈なインパクトを残した。

加藤は大阪偕星では本格的に投手を始めたのは2年夏からであるが、2年秋はチームの主将兼エースとして、翌春のセンバツを制する大阪桐蔭相手に2-3と善戦(加藤は3失点完投)。そのあとは腰痛もあり、3年夏は4番ライトとして出場した。亜細亜大に進学すると、またもや腰痛に苦しみ、リーグ戦デビューは3年秋と遅かったものの、4年春のリーグ戦では神宮で151㌔をマークした。ただ1個上には平内(巨人)・内間(楽天)、同期に岡留(阪神)、1個下に青山(西武)とハイレベルな亜細亜大投手陣において、投球の安定感に課題がある加藤は、結果的に大学通算9試合11イニングしいう登板機会に終わってしまった。それでもスピードに加えて、185㎝96㎏(当時)という体格の良さ、身体能力の高さなどからポテンシャルを評価されており、ドラフト候補として名があがるほどの投手であった。昨年東邦ガスに加入し、JABA長野大会やJABA四国大会では登板も成績は残せておらず、2大大会での登板もなく、ドラフト解禁年となる2年目を迎えた。

この試合では8回から4番手としてマウンドに上がると、代打堀内に対してストレートで押してファールでカウントを稼ぐと、最後もストレートで空振りの三振。永田・江川もストレートで押して打ち取り、わずか8球で三者凡退とした。特別ルールで行われた9回裏も引き続きマウンドに上がると、エラーでランナーを出して、村林のヒット→ワイルドピッチで1点を献上してしまい、2回1安打2奪三振1失点(自責点0)という内容であった。ただその結果以上に目を引いたのはやはりそのストレートで縦に角度があり、この試合では球速表示はなかったもののスピードも出ており、さらにそのストレートをやや力を抜いたようなフォームから繰り出していることも厄介であり、楽天の各打者は完全に振り遅れていた。変化球も大きく曲がるスライダーとフォークを持っており、三振を奪える球であった。

この試合でのインパクトは大きく、正直この試合の内容だけをみれば、ドラフトの上位候補である。あとはこのピッチングが安定してできるかが鍵となってくる。安定さえしてくれば、ずっとポテンシャル枠でのドラフト候補であった加藤が、いよいよ即戦力のドラフト候補に浮上してくることだろう。
20230304東邦ガス 加藤


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2023年の社会人野球選手ドラフト候補を勝手にランク付け

ドラフト候補の一覧+ランク付けは、ラスト社会人野球編です。

Sランク:ドラフト1位筆頭
Aランク:ドラフト上位候補
Bランク:志望届出せば指名確実
Cランク:ドラフト境界線

※は今年ドラフト解禁の選手

~Sランク~

~Aランク~
度隆輝(ENEOS)外※
松本健吾(トヨタ自動車)投※
竹田祐(三菱重工West)投※

~Bランク~
権田琉成(TDK)投※
峯村貴希(Honda)内※
古田島成龍(日本通運)投※
川船龍星(日本通運)投※
山内慧(JR東日本)外※
片山楽生(NTT東日本)投※
関根智輝(ENEOS)投
久保田拓真(パナソニック)捕※


~Cランク~
鈴木大貴(TDK)投
齋田海斗(TDK)外
大西蓮(JR東日本東北)内※
安里海(日立製作所)投※
林明良(エイジェック)投
小玉佳吾(SUBARU)内※
長谷川稜佑(JFE東日本)投※
片山皓心(Honda)投
米倉貫太(Honda)投
清水力斗(日本通運)投※
木村翔大(日本通運)内※
小谷野楽夕(JR東日本)投
北野樹(JR東日本)内
多田裕作(NTT東日本)投
井上大成(NTT東日本)外※
皆川喬涼(東京ガス)投※
北川智也(セガサミー)内
黒貴章(セガサミー)内※
加藤三範(ENEOS)投
丸山壮史(ENEOS)内※
森圭名(三菱重工East)投※
津田啓史(三菱重工East)内※
藤村哲之(東芝)投
粂直輝(東芝)投※
澤柳亮太郎(ロキテクノ富山)投※
相羽寛太(ヤマハ)内※
佐藤勇基(トヨタ自動車)内
城野達哉(西濃運輸)捕※
若林将平(日本新薬)外※
井奥勘太(パナソニック)投※
藤本舜(日本生命)外※
泉口友汰(NTT西日本)内※
石黒佑弥(JR西日本)投
藤井拓海(四国銀行)内※
高橋聖人(Honda熊本)投※


20220729ENEOS 度会
昨年は高卒2年年目ながら橋戸賞も受賞し、満を持して今年解禁をむかえる度会(ENEOS)

20220626トヨタ自動車 松本
日本選手権では1安打完封勝利をあげ、一躍ドラフトの目玉に浮上した松本(トヨタ自動車)


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