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2023年のドラフト1位12人予想(1月段階)

2023年の1発目として、今年のドラフト1位12人を、あくまで現段階での見立てにはなりますが、予想してみたいと思います。

①前田悠伍(大阪桐蔭) 投手
ストレートはMax148㌔をマークし、スライダー・2シーム・チェンジアップといった変化球も素晴らしく、コントロールも抜群と非の打ちどころがない左腕。近年の高校生では間違いなく完成度はNo1であり、2年春にはセンバツを制すると、2年秋にはチームを連覇に導くなど実績も十分。もはや完成度が高すぎて、伸びしろを危惧する声もあるが、それでもドラフト1位は固いと思われ、さらにセンバツで150㌔をマークするなど成長した姿を見せることができれば、競合も確実なレベルになるだろう。
20221118大阪桐蔭 前田

②平野大地(専大松戸) 投手
ストレートのMax151㌔は、来年の高校3年生世代では(現段階では)最速。ただ球が速いだけの投手でなく、スライダーやカーブといった変化球でしっかりとカウントもとれる。昨秋はコンディション不良などに見舞われてながらも、チームを関東大会準Vに導いており、本調子であれば、どれだけのピッチングを見せるのか、センバツでの投球が楽しみ。投手経験は少なく、まだまだ伸びしろもありそうで高校生右腕としてはNo1の評価であると思われる。
20220925専大松戸 平野

③佐々木麟太郎(花巻東) 内野手
花巻東の佐々木監督の息子としても注目され、183㎝117㎏という高校生は離れした体格から繰り出すスイングはすさまじいものがある。花巻東で1年春から主軸を務めると、高校通算は2年秋終了時点で106発を誇り、清宮(日本ハム)の持つ高校通算最多の111発の記録を更新することは確実な状況。ケガ多い、ここ最近は大一番で結果を出せていない、ファーストしか守れないなどの懸念点はあるものの、それでも高校生としては抜きんでた実力をもつスラッガーはであり、清宮レベルの評価が与えられると思われる。
20220323花巻東 佐々木


④真鍋 慧(広陵) 内野手
189cm91kgという体格を誇る左の大型スラッガーは、広陵では1年夏からクリーンアップを務め、昨秋は神宮大会で東海大菅生戦と大阪桐蔭戦でそれぞれホームランを放ち、高校通算は49発、チームを2年連続での神宮大会準優勝に導いた。ポジションは現在はファーストであるが、肩もよく、投手としても招待試合で142㌔をマークし、体格の割には走力もあり、プロでは他のポジションへの適用もできそうだ。佐々木という同じく超高校級の左のスラッガーが今年いることは、残念なところだが、2人ともドラフト1位になれる逸材である。
20221119広陵 真鍋

⑤西舘勇陽(花巻東→中央大) 投手
花巻東時代からその投手としての素質の高さを評価されていた右腕は、中央大に進学して、その素質が昨年ついに開花。春はリリーフエースとして活躍すると、入替戦から先発に回ってチームを1部残留に導き、秋はエースとして5勝1敗・防御率1.70という成績を残し、大学日本代表候補合宿にも参加。ストレートはMax155㌔をマークし、先発登板時でも150㌔超えを連発し、何といっても昨年からは安定感が出てきて、ゲームメイクにも定評が出てきおり、先発が欲しいチームにはうってつけであろう。
20220622中央大 西舘

⑥細野晴希(東亜学園→東洋大) 投手
東亜学園時代はどちらかというとキレで勝負するタイプの左腕であったが、東洋大進学後に球速がアップし、Max155㌔をマークするまでに成長。大きく曲がるスライダーをはじめとして、カットボールやSFFなども操り、奪三振率が高く、また1塁牽制も持ち味でスタートを切るのが難しい。2年春から東洋大のエース格として活躍し、3年春には東都2部の最優秀投手賞、3年春冬と大学日本代表候補にも選ばれた。成績以上にボールのすばらしさから、昨年でもドラフト1位と言われていた逸材である。
20220622東洋大 細野

⑦松本凌人(神戸国際大付→名城大) 投手
大胆なサイドスローのフォームから繰り出すストレートはMax151㌔をマークし、カットボールやSFFなど140㌔近いスピードで打者の手元で曲がる変化球も魅力。名城大では昨春はリーグ戦で5勝、防御率1.11という活躍でチームを優勝に導くと、全日本大学野球選手権では天理大から1失点完投勝利。秋はリリーフエースとして活躍し、神宮大会では3試合に登板して失点0の快投でチームは4強入り。リリーフとしての高い適正を示し、唯一無二の豪腕サイドスローとして欲しいチームは多いはずだ。
20210610名城大 松本

⑧上田大河(大商大高→大阪商業大) 投手
Max153㌔の力のあるストレートに、フォーク・カットボールが武器の本格派右腕は、大商大では3年秋までで通算防御率1.55と安定して好成績を収めており、夏には3年生ながら大学日本代表に選出され、ハーレムベースボールウィークではリリーフとして3試合無失点。秋のリーグ戦では3勝、防御率1.00という成績を残した。神宮大会では疲労からかスピードは出ていなかったものの、それでもゲームメイク能力を見せるつけ、先発でもリリーフでもこなせる右腕として人気は高い。
20221120大商大 上田

⑨進藤勇也(筑陽学園→上武大) 捕手
セカンド送球1.8秒の強肩に、落ち着いたリードが持ち味の捕手であったが、上武大に進学してからは打力もアップ。昨秋はリーグ戦で打率.364・4本塁打・15打点という数字を叩き出すなど、勝負強い4番打者として結果を残している。3年生ながら大所帯の上武大を率いる主将に就任したり、大学日本代表の正捕手を務めたりしており、大学生捕手としては近年で1番というレベルに達しつつある。昨年のドラフトでは即戦力捕手の指名が少なく、どのチームも欲している選手であり、進藤を獲得するのは1巡目でないと無理だと思われる。
20220611上武大 進藤

⑩上田希由翔(愛産大三河→明治大) 内野手
明治大では1年秋から4番を務めている左のスラッガーは、3年間で通算打率が3割を超えており、現役では最多の66安打・50打点をマーク。昨年も安定した成績を残し、春秋連続でベストナイン受賞・リーグ優勝を達成し、秋には神宮大会を制して日本一に輝いた。打つ方に目が行きがちだが、走力もあり、高校時代は投手としても注目されていた強肩で、ファースト・セカンド・サード・外野とどこでも守れるのも強みである。
20221120明治大 上田

⑪廣瀬隆太(慶応→慶応大) 内野手
東京六大学通算13発を誇る右のスラッガーは、昨年も春秋と連続ベストナインを獲得し、大学日本代表にも選出。打つだけでなく50㍍6.3秒と走力もあり、遠投110㍍の強肩で内野のスローイングはメジャーリーガーを彷彿させるなど身体能力が高い。成績を残しながらも、慶応大の堀井監督が「能力のほとんどを出し切れていない」というほどでの選手で、右のスラッガーということに加えて、ポテンシャルの高さから、ドラフトでは人気が出そうな選手である。
20220514慶応大 廣瀬

⑩度会隆輝(横浜→ENEOS) 外野手
高卒時には指名漏れを味わったものの、ENEOSに入社すると、高卒1年目からレギュラーとして活躍。持ち前のバットコントロールに加えて、体格もがっしりしてきて、フルスイングができるようになり、大きくパワーアップ。昨年の都市対抗では、打率.429に加えて、5試合で3ホーマーを放ってチームを優勝に導き、文句なしの橋戸賞を受賞。今年で高卒3年目と若いにも関わらず、これだけ打てる選手は貴重であり、1巡目で消えると予想される。
20220729ENEOS 度会


上記の他には、
東松快征(享栄) 投手
坂井陽翔(滝川第二) 投手
堀柊那(報徳学園) 捕手
武内夏暉(国学院大) 投手
常廣羽也斗(青山学院大) 投手
高太一(大阪商業大) 投手
松本健吾(トヨタ自動車) 投手
といった選手もドラフト1位候補になってくるとは思います。


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2022年のドラフト上位24人を予想してみる

ドラフト会議まであと3日ということで、今年もドラフト1位2位の計24人を予想してみたいと思います。

◆ドラフト1位
斉藤優汰 投 (苫小牧中央) ←広島が1位指名公言
安西叶翔 投 (常葉大菊川)
松尾汐恩 捕 (大阪桐蔭)
内藤鵬 内 (日本航空石川)
イヒア・イツネ 内 (誉) ←ソフトバンクが1位指名公言
浅野翔吾 外 (高松商) ←巨人が1位指名公言
曽谷龍平 投 (明桜→白鴎大) ←オリックスが1位指名公言
庄司康誠 投 (新潟明訓→立教大)
矢澤宏太 投外 (藤嶺藤沢→日体大) ←日本ハムが1位指名公言
山田健太 内 (大阪桐蔭→立教大)
蛭間拓哉 外 (浦和学院→早稲田大) ←西武が1位指名公言
吉村貢司郎 投 (日大豊山→国学院大→東芝)


◆ドラフト2位
門別啓人 投 (東海大札幌)
田中晴也 投 (日本文理)
山田陽翔 投外 (近江)
三塚琉生 外 (桐生第一)
西村瑠伊斗 外 (京都外大西)
金村尚真 投 (岡山学芸館→富士大)
青山美夏人 投 (横浜隼人→亜細亜大)
菊地吏玖 投 (札幌大谷→専修大)
野口泰司 捕 (栄徳→名城大)
友杉篤輝 内 (立正大淞南→天理大)
森下翔太 外 (東海大相模→中央大)
益田武尚 投 (嘉穂→北九州市立大→東京ガス)


20220831大学日本代表 曽谷
オリックスが1位指名を公言している曽谷(白鴎大)

20210515日体大 矢澤3
日本ハムが1位指名を公言している二刀流矢澤(日体大)

20220311高松商 浅野
巨人が1位指名を公言している浅野(高松商)

20220514早稲田大 蛭間
西武が1位指名を公言している蛭間(早稲田大)



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今年のドラフトは大阪桐蔭神宮大会世代に注目

昨年の明治神宮大会(高校の部)は、大阪桐蔭が制した。甲子園では春に3度、夏に5度優勝を果たしている大阪桐蔭であるが、意外なことにこの秋の日本一に輝くのは初めてのことであった。そもそも大阪桐蔭がこの神宮大会に出場するのも、まだ3回目であったのが、今年のドラフトはこの大阪桐蔭で神宮大会に出場した世代の選手が主役となりそうだ。

まず昨年神宮大会を制した、新高校3年生世代では、前チームからの唯一のレギュラーであるキャッチャーの松尾に注目だ。全国レベルの捕手が集まってくる大阪桐蔭において、1年秋にショート→捕手に転向したという異色の捕手であるが、2年秋には正捕手として甲子園に出場。強肩に加えて、もとはショートだっただけあり動きが非常に機敏な選手であり、打っても3番打者として
神宮大会決勝では2ホーマーを放つなど活躍し、捕手転向から1年足らずだが、高校生捕手ではNo1との呼び声が高くドラフト上位候補となる。他にも海老根はU15日本代表時代から定評のある強打に加えて、俊足・強肩で身体能力が高く、センター守備も一級品でドラフト候補となる。投手陣も秋は新2年生左腕の前田が実質上のエースであったが、183㎝でMax147㌔を誇る別所、188㎝でMax146㌔を誇る川原、186㎝左腕の川井と新3年生の3本柱もポテンシャルは十分で、今後の活躍次第では十分にドラフト候補となりえる。
20210926大阪桐蔭 松尾2
高校生捕手でNo1との呼び声高い松尾

前回神宮大会に出場したのは、2018年に春夏甲子園を連覇し、根尾・藤原らを擁して最強と言われた世代である。高卒で根尾(中日)・藤原(ロッテ)・横川(巨人)・柿木(日本ハム)と4人もプロ入りしたものの、残りの選手たちは今年で大学4年生を迎える。そんな中でも最注目なのは、大阪桐蔭では6番セカンドであった立教大の山田。1発もあることながら、安打数は東京六大学の現役トップで、1年春からの通算打率も3割越えで、パワーとアベレージを兼ね備える右打ちの大型セカンドとして、大学生の野手の中ではトップクラスの評価を得ている。この世代の主将で3番サードを務めていた中川も早稲田大では1年春からレギュラーを掴み、3年秋にはベストナインを獲得して、今年は主将を務める。ポジションもサード→セカンドに転向して、山田とのベストナイン争いも注目で、こちらもドラフト候補である。さらに1番打者を務めていた宮崎(立教大)は立教大の俊足強打のリードオフマン、2番を務めていた青地(同志社大)は昨秋に首位打者を獲得しており、こちらは即プロというタイプではないかもしれないが、実績十分でドラフト候補に入ってくる。さらに大阪桐蔭時代は内野の控えであったが、天理大では体重を10㎏アップさせて、昨秋は4割越えの打率をマークした俵藤にも注目だ。
20210516立教大 山田
東京六大学で現役No1の安打数を誇る大型内野手の山田

そして最初に大阪桐蔭で神宮大会に出場したのは、その2年前に当たる2016年世代。日本ハム入りしたエース高山を擁する世代は、神宮大会では初戦で早川(楽天)を擁する木更津総合に勝利するも、センバツでは早川にリベンジを喫して、夏も大阪大会で敗れるなど大阪桐蔭としては不遇の年となってしまった。そんな世代の選手たちは、今年社会人野球でいえば大卒2年目となり、まさにドラフト解禁を迎える。昨年の日本選手権決勝で対戦した三菱重工East3番中山は先輩の浅村を彷彿とさせる強打の右打ちのセカンドであり、大阪ガスの5番三井は186cm96kgからフルスイングが魅力の左のスラッガーであり、この2人は今年の社会人野手でもトップ2といえる存在だ。他にも都市対抗ではHonda熊本の4番としてサヨナラ弾を含む2ホーマーをマークして若獅子賞を獲得した古寺、日本新薬で1年目からレギュラーを獲得した大石もドラフト候補といえる存在。また吉澤(大阪ガス)や永廣(明治安田生命)も今年の活躍次第では可能性はある。
20210630三菱重工East 中山
昨年はルーキーながら三菱重工Eastの3番を務めた中山

大阪桐蔭で神宮大会に出場した3世代が、今年はちょうどドラフトイヤーを迎えることとなり、それぞれドラフト候補が目白押しな状態。今年のドラフト会議では大阪桐蔭戦士から何人が指名を受けるのか楽しみである。

まとめ
【大阪桐蔭選手の今年のドラフト候補】
◆新高校3年生世代
別所孝亮 投手
川原嗣貴 投手
河合泰志 投手
松尾汐恩 捕手
海老根優大 外野手

◆大卒世代
中川卓也(早稲田大) 内野手
山田健太(立教大) 内野手
俵藤夏冴(天理大) 内野手
宮崎仁斗(立教大) 外野手
青地斗舞(同志社大) 外野手
※同期は藤原(ロッテ)、根尾(中日)、柿木(日本ハム)、横川(巨人)

◆社会人解禁世代
吉澤一翔(大阪ガス) 内野手
中山遥斗(三菱重工East) 内野手
永廣知紀(明治安田生命) 外野氏
三井健右(大阪ガス) 外野手
大石航輝(日本新薬) 外野手
※同期は高山(日本ハム)


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今年のドラフトの目玉は本物の二刀流矢澤

大谷翔平の活躍により、野球界では「二刀流」という言葉がよく使われるようになった。投打での活躍が注目されるような選手がいれば、すぐに二刀流という言葉で形容されるようになった。ただ高校野球界などにおいては、このような活躍をする選手はおり、分業化が進んで数こそ減ったものの、強豪校でも4番ピッチャーという選手はまだまだ多い。

ただこれが高校野球から次のステージに進むとどうだろうか?プロ野球では、上原(日本ハム)や桑原(ソフトバンク)など二刀流挑戦の選手は出てきたものの、本当に投打で1軍で同時に活躍をみせた選手は大谷しかない。社会人野球でもいわゆる都市対抗に出場するようなチームでは同時にこなす選手は皆無である。

大学野球にはおいては、トップレベルでも二刀流というケースは少しはある。特にDHのない東京六大学野球などでは、もともと投手が打席に立つ機会が多いことから、打力のある投手が多く、高梨(早大→ENEOS→楽天→巨人)・山崎(明大→オリックス)がファースト、大石(早大→西武)がショートと打力のある投手が、先発登板しない試合で野手として出場したようなケースがあるが、野手としてもプロで注目されるようなレベルではなかった。逆に現在は野手となっている岡大海(明大→日本ハム→ロッテ)も、150㌔右腕として19試合に登板しているが、4年時には野手に専念して登板は1試合のみであった。
20210928ロッテ 岡
明治大時代は二刀流として活躍していた岡

DHのあるリーグでいえば二刀流というのはさらに希少で、近年でいえば岸(明徳義塾→拓殖大→徳島インディコソックス→西武)が、DHでスタメン出場して、途中からDHを解除してマウンドに上がり、二刀流として周囲を驚かせてみせた。ただ岸はその後、肩のケガで離脱し、首脳陣との確執もあって、拓殖大を退学してしまった。1度は野球から離れたものの、徳島インディコソックスに野手として加入して活躍し、ドラフト会議で西武から指名されたのは周知の通りである。
20211007西武 岸
拓殖大ではDH解除で登板もしていた岸

そもそもプロ野球で二刀流というのは投打の両方で、ずば抜けた能力をもっていなければいけない。大谷のように投手でもドラフト1位、野手でもドラフト1位という存在でなければ、どちらかに専念させられてしまうのだ。そうなると少なくとも近年の大学野球においては、そのような選手はおらず、結局は大谷のような二刀流は誕生しないわけである。

ところがそんな中で本物の二刀流のドラフト候補といえるのが、日体大の矢澤宏太だ。

矢澤は藤嶺藤沢時代から二刀流として注目されており、投げては148㌔左腕、打っては高校通算20発越え、俊足も武器という逸材で、高校のときにもプロ志望度を提出するも、ドラフト会議では指名漏れし、日体大に進学した。日体大では1年春からまず外野のレギュラーを掴み、2年秋には打率.368の活躍をみせてベストナインを受賞した。投手もこなしていたものの、日体大は吉田(ヤクルト)、森(中日)といった先輩がいたこともあり、登板は機械は最初の2年で3試合しかなかった。

ところが上記の2人が抜けた昨年、古城監督は矢澤をエースの座を託した。土日で試合の行われる首都大学東京連盟において、土曜日は矢澤が先発して、わざわざDHを解除して打席にも立つ。日曜日には4番DHとしてスタメン出場をするという、まさに本家大谷と同じような二刀流起用が始まった。その起用に応えた矢澤は投げては、防御率0.90という活躍を見せるものの、打率は.182と落ち込んで自援護できなかったこともあり、勝ち星は3に留まった。3年秋は防御率は2.00と春よりは悪くなったものの十分な数値をマークしてベストナイン(投手)を受賞し、打率は.300と本来の打撃も取り戻した。

上記の成績でも十分に凄いが、矢澤は身体能力が非常に高く、成績以上に期待の持てるプレイヤーである。まず投手としてはストレートは150㌔を越え、変化球は2種類のスライダーのみであるが、打者の手元で鋭く曲がって、三振の取れる投手である。打撃面では173㎝とどちらかというと小柄な部類の選手であるが、鋭いスイングでスタンドに放り込むことができる。また走っても昨年の大学日本代表候補合宿では、全体トップの50㍍5.8秒という記録をマークしている。まさに上述した、投手・野手それぞれ単体でもドラフト1位候補となれる選手である。

今年のドラフト会議では、矢澤がドラフト1位指名され、来年のキャンプでは投手と野手の両方をこなすという、まさに大谷の再来というべき形になることは、かなり現実味を帯びていると思う。大谷のように先発して、それ以外の試合ではDHとして主軸を務めるという形でもいいが、矢澤に関しては1番センターでスタメン出場して、左腕という特徴もいかしてセンターからリリーフのマウンドに上がるという形も合っていると思う。

いずれにせよ大谷以来の二刀流の逸材であることは確かで、最終学年を迎える今年のリーグ戦でどのような活躍をし、それに対してプロがどのような評価をするのかは楽しみである。

20210515日体大 矢澤3

20210515日体大 矢澤2
投打それぞれでもドラフト1位候補となりえる矢澤



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2021年ドラフトで意外すぎた指名

2021年のドラフト会議で、個人的にこれは意外であったという指名を、勝手にランキング方式で紹介していきます。

9位 北山亘基(京都産業大→日本ハム8位指名)
Max153㌔のストレートに、カットボール・スライダー・カーブ・チェンジアップといった多彩な変化球も冴えわたる、関西六大学野球連盟が誇る屈指の本格派右腕は、当初は上位指名も噂されるほどの逸材であった。ただこの秋のリーグ戦では開幕から4連敗と結果を残せずにおり、指名順位が下がることも予想はしていたが、支配下指名で全体の後ろから2番目、日本ハムからのドラフト8位という順位には正直驚いた。本来の実力が発揮できれば、8位で指名できた日本ハムは相当ラッキーであったといえる投手であろう。
20210924京産大 北山1


8位 野村勇(NTT西日本→ソフトバンク4位指名)
パンチ力があり、走力があり、内野ならどこでも、さらには外野も守れるユーティリティ性もあって、非常にいい選手である野村。ただ社会人3年目でドラフト解禁は昨年、二大大会では結果を残せていない、さらに直前の都市対抗予選では当初は4番に座っていたものの当たりがなく、最終的には9番に降格となるなど、ドラフト指名に向けて流れがいいとは言えず、野村の指名を予想していた人は少なかったと思う。さらに指名したのが、ソフトバンクというのも意外で、確かに右打ちの即戦力の内野手は補強ポイントであったものの、高卒選手の指名が多いチームであるために、大卒の社会人野手を指名したのはソフトバンクになってから初めてのようだ。
20201128NTT西日本 野村


7位 上川畑大悟(NTT東日本→日本ハム9位指名)
日本ハムのドラフト9位ということで、支配下選手の指名で最後に名前が呼ばれたのが上川畑。守備力が最大の魅力で、走力、ミート力も高いショートストップは、昨年はドラフト候補として注目されていたものの指名漏れ。そこから目立った上澄みはなく、今年もNTT東日本での打順は7番と下位を打っていたが、直前の都市対抗東京第2代表決定戦ではサヨナラ打を放ち最後にアピールに成功したのか指名を勝ち取った。ただ日本ハムは3位で全く同じタイプの水野(JR四国)も指名しており、9位という順位からいっても決して楽な道のりではないと思われる。
20210920NTT東日本 上川畑


6位 福永奨(国学院大→オリックス3位指名)
インサイドワークに優れ、セカンド送球1.8秒という東都トップの強肩も誇る捕手だが、3位という指名順位の高さには驚いた。捕手としての守備力は高く、また横浜高→国学院大で主将を務めたキャプテンシーもあるものの、打撃に関しては4年春までで通算打率.171という成績であった。同じ東都でいうと古賀(中央大)の方が打力も含めて、評価は高いというのが大方の予想であったが、その古賀よりも早く指名され、即戦力の捕手としてはNo1の評価とも受け取れる。この秋は4番に座るなど打力の向上も見られるものの、複数捕手制が主流となる現在では、即戦力の捕手として求められるのはもはや打撃より守備力という印象を受けた指名であった。
20210913国学院大 福永


5位 廣畑敦也(三菱自動車倉敷オーシャンズ→ロッテ3位指名)
社会人投手としてはNo1の実力者である廣畑に関しては、正直1位指名は固いと思っていたので、指名順位が3位というのは意外であった。帝京大ではいわゆるドラフト候補というレベルではなかったものの、昨年三菱自動車倉敷オーシャンズに入社するとストレートがMax154㌔をマークするなど力強さが増し、都市対抗では前年度王者のJFE東日本から完投勝利をあげるなどして若獅子賞を受賞。今年はチームの抑えも務めるなど、先発・リリーフどちらでもいけることも証明していたが、直前の都市対抗予選では打ち込まれたり、また今年は各チームがこぞって即戦力投手は左腕を取りに行ったあたりが順位を下げてしまった原因であろうか?
20201114三菱自動車倉敷オーシャンズ 廣畑2


4位 安田悠馬(愛知大→楽天2位指名)
愛知大学野球の2部に凄い選手がいると評判になっていたのが安田。直前の試合でも130㍍弾を放つなど、185㎝105㎏という体格からのパワフルな打球は規格外であり、また強肩が売りの捕手としても需要はある。ただ戦っている舞台が愛知の2部リーグなので、その実績には疑問点がついてしまうこともあり、2位という指名順位の高さは驚きであった。今年の楽天は1位の吉野に始まり、まるでヤクルトのように(まぁGMがヤクルト出身だし)、独自路線を貫いた、傍から見れば意外という指名のオンパレードであったが、その象徴となるのが、この安田であった。


3位 畔柳享丞(中京大中京→日本ハム5位指名)
センバツでみせたMax152㌔のストレートを武器とした、馬力のある投球はスカウトをうならせ、当初はドラフト1位候補と言われていた畔柳。ただそのセンバツで負傷し、復帰が遅れたことは懸念されたものの、夏には春夏連続の甲子園出場こそ逃したものの元気な姿を見せていたのでドラフト上位候補と思われていた。個人的にも高校生投手ではトップ3が小園・風間・森木、その次に来るのが達・畔柳と思っていたが、畔柳が指名されたのは5位というのは意外であった。やはり春に負ったケガの内容が、スカウトから見れば懸念されるようなものであったのだろうか?


2位 大竹風雅(東北福祉大→ソフトバンク5位指名)
失礼ながらこの選手については全く知らなかった。東北福祉大では公式戦では登板は2試合のみであり、昨年の冬には右肘を手術までしているという。185cm90kgという体格でMax150㌔、投手としての経験もまだ少ないということで、ソフトバンクが指名したからにはポテンシャルが高いのだろう。昨年も履正社では外野手だった田上を、ソフトバンクはドラフト5位で投手として指名しており、それに非常に被るところもある。それでも他チームなら指名していたか…という選手だ。東北福祉大では同期に右のエース椋木(オリックス1位)と左のエース三浦がいるが、ソフトバンクはこの三浦を育成4位で指名しており、まさに東北福祉大での実績と指名順位が逆転したような複雑な状況にもなっている。


1位 吉川 雄大(JFE西日本→楽天7位)
吉川は広陵ではエースとして、楽天ではチームメイトとなる太田とバッテリーを組んで甲子園に出場したものの、東海大では投手層の厚いチームにおいて登板は少なく、JFE西日本でも今年は日本選手権で登板なし、都市対抗予選でも登板無しということで決して主力といえる選手でもなかった。タイプとしても小柄だが非常に勢いのあるボールをコントロールよく投げる投手で、ポテンシャルを評価されてというような形でもなく、また解禁年は去年であって、タイミング的にもしっくりこない。ドラフト候補を紹介する媒体でも、残念ながら吉川を候補にいれたものはなかったであろう。ただ楽天の指名ということで、ちょうど高梨と被るものがある。高梨も当時はENEOSで全く公式戦での登板がなく、クビ寸前だったところを楽天が指名し、正直理由がさっぱり分からなかったが、そこから球界を代表する左のリリーフ投手に成長した。今回の吉川指名の理由も正直よく分からないが、楽天のスカウト陣は高梨と同じ何かを吉川に見たのかもしれない。
20210629JFE西日本 吉川



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