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東都1部2部入替戦

東都の入替戦は中央大が勝って残留を決めたようです。

~大方の予想は青山学院が有利であったが~
開幕から8連敗であっさりと入替戦行きが決まってしまった中央大と、ハイレベルな立正大との接戦を制して2部優勝を果たした青山学院大学の戦い。大方の予想では青山学院が有利とみられていて、さらに初戦をとったのも青山学院でした。しかしそこから中央大が2戦連続完封し、残留という予想外の展開だ。

~逆転の立役者は鍬原~
その立役者は間違いなく、2戦目で完封勝利をあげて、流れを中央大に引き寄せた鍬原(3年:北陸)であろう。鍬原はMax152㌔のストレートが武器だが、コントロールなどに不安が残る投手。この春も先発は1回のみ(それも最下位きまった後)で、基本的にはリリーフで登板していた。

しかし先発の鍬原はリリーフのときとは異なり、ストレートのMaxは147㌔止まりも、アウトコースコントロールが素晴らしかった。リリーフ時はほとんどストレートであったが、スライダーをうまく使ってカウントを稼ぐことができていた。リリーフ時とは異なった、先発用のピッチングを見せたのであった。そして結果として7回までは外野へのヒットすら許さない好投で、見事に完封勝利。最終戦でも最後に抑えとして登板するなど、まさに大車輪の働きであった。

そんなナイスピッチングの鍬原だが、実はコンディションはよくなかったようだ…。


~実はコンディション不良の鍬原~

今季の中央大は、他チームが先発投手が確立できていない中、昨年からエース級の働きの村川(4年:浜田)と昨年の最後の方に先発の座を手にした伊藤(2年:都小山台)と先発が確立されていて前評判は高かった。しかしこの2人が不調でリーグ戦は最下位…。そんな事情もあり、先発経験の少ない鍬原だが、実は入替戦の1戦目の先発として予定されていた。しかし先週末に39℃を越える発熱があり、2戦目に回ったということであった。コンディション的にいいはずがない。

20160606中央大 鍬原
入替戦で大車輪の活躍をみせた中央大:鍬原


是非とも秋にはエース鍬原のもと、最下位争いでなく、首位争いをする中央大を見たいものだ。

一方、敗れてしまった青山学院にとってはまさかの展開…。一昨年までは非常にいい流れで来ただけに悔しさも大きいだろう。スタメンのメンバーを見ると甲子園で活躍したメンバーがズラリ(スタメンでぇは佐藤将意外は全員が甲子園出場した)と並んでいて、2部に置いておくには豪華すぎるメンツである。是非とも秋にもまた1部昇格チャレンジをしてほしいところだ。





【夏の代表予想】神奈川編

まだ東都の入替戦はやっていますが、全日本大学野球選手権も終わり、都市対抗の代表も出揃い、春季地方大会も終了し…春シーズンは終わりですね。ということで、夏に向けていきたいと思います。

今日から夏の甲子園をかけた各県の予選の展望+代表予想をしてきいたと思います。さすがに49全部はできないと思いますが、自分が見たところを中心にできるだけやっていきたいと思います。

まず1回目は神奈川です。

有力校
◎横浜
○東海大相模
△桐光学園・慶応・横浜隼人・平塚学園・桐蔭学園


横浜
渡辺前監督は後任の平田監督に最高の戦力を残してった。といっても過言でないほど戦力は充実している。秋は常総学院に敗れセンバツ出場こそ逃したものの、日本一の激戦区と名高い神奈川県内では秋・春と無類の強さを誇っている。

投手陣は全国レベルの左右2枚のピッチャーを擁する。Max152㌔でドラフト1位候補にもあがる右腕の藤平(3年)は、昨秋は素晴らしい球を投げながらもたまに甘いところにいき痛打されるケースもあったが、この春にかけてコントロールを含めて安定感が増し、ほぼ無敵状態だ。キレのいいストレートを左右に投げ分ける左腕の石川(3年)は春季大会では背番号1を背負うも、決勝の前橋育英戦でKOされるなどやや不安が残った。ただその後霞ヶ浦との練習試合では18三振を奪うなど、本来なら藤平以上といわれる安定感が戻ってくれば視角はない。

野手陣も昨年の神奈川準優勝のレギュラーが6人残る。その中心は村田(3年)・公家(3年)の両スラッガー。村田はこの春から4番に座るようになり、打球の速度が高校生離れしている。昨年の4番の公家はこの春から主将にも就任し、昨夏は.571を記録するなど神奈川No1打者との呼び声高い。藤平・石川の両投手も打撃能力が高く、中軸を打てる存在だ。そのほかにも各ポジションに強力な選手が揃っていて、レギュラー争いも激しい。あとは春ケガでベンチ外となった昨年のスーパー1年生の増田(2年)の復帰が待たれる。そして今年も角田・斎藤・長南・万波と4人1年生が春の関東大会に出場していて、彼らの活躍にも注目だ。

20160615横浜 村田
横浜新4番の村田


東海大相模
昨年の夏の覇者:東海大相模だが、そのレギュラーが全員3年生であったこともあり、新チームは秋・春と横浜の牙城を崩せずにいる。

投手陣は昨年からベンチ入りしている右腕の北村(3年)・左腕の山田啓(3年)が2枚看板を形成する。ともにストレートに威力があり、高い奪三振能力を誇るが、もう1ランク上にいくには四球を減らすなどコントロールを向上させたいところ。2年生にも鈴木(2年)・安里(2年)という左右のポテンシャルの高い投手がいあるので、彼らの覚醒にも期待したい。

野手は4番でキャッチャーの今江(3年)、昨年最もレギュラーに近かった主将の戸崎(3年)、藤平からホームランを放った山田啓らが中心になる。他にもサード加藤(3年)、レフト赤尾(3年)、センター加賀(3年)ら好選手は揃うが、チームを代表する絶対的な存在がいないのが気になるところ。ただショートの小松(1年)ら、昨夏の制覇により有望な1年生も加わり選手層は全国でもトップクラスであり、夏もニューフェイスの出現が期待できる。

20160615東海大相模 北村
エースの北村はどう横浜打線に立ち向かうか


桐光学園
松井裕樹(楽天)が2年生の夏以来、神奈川県内の全ての大会でベスト8以上と、激戦区の中で安定した成績を残しているのが桐光学園。今年は1年時から活躍するエース兼4番の中川(3年)が集大成を迎えるために、何としても甲子園に行きたいところである。

エースの中川はこの春、アンダースローからの速球がさらに威力を増した。課題は中川の負担を少なくするべく、2番手以降の石山(3年)・大河原(3年)・大工原(2年)のサススポートリオがいかに投げられるかである。理想としてはサウスポーが先発し、球の軌道が全く逆の右アンダーハンドの中川につなぐという形にしたい。

打線は中川と昨年からバッテリーを組む大坪(3年)が中心となり、延命(3年)・渡部(2年)らの上位打線がこの2人にいかにしてチャンスを回すかということがカギになってくる。また春季大会のようにバッテリーと1番の延命(3年)以外は全て2年生というように、若いチームであるので、彼らが勢いに乗ればチームとしてこれまで以上の力が発揮できるかもしれない。

20160615桐光学園 中川
4番兼アンダースローの中川


慶応
昨夏に敗れた桐光学園にリベンジを果たし、春ベスト4となった慶応。例年ほど強力な戦力ではないが、この春は4回戦の川崎北
戦以外全てが1点差の勝利と、投手陣を中心に接戦をモノにする野球ができている。

その投手陣は、184cmの長身から140㌔を越える速球を投げ込む右の本格派右腕の木澤(3年)が中心。昨夏は負傷のエー津留橋(慶応大)に代わってエース級の働きを見せ、経験も十分である。鋭いスライダーを武器にゲームメイク能力に定評のある森田(2年)との2本柱で勝ち上がりを目指す。

打線は例年に比べて小粒感はいなめないが、機動力を駆使し、チャンスでの強さを発揮している。主将で1番バッターの大串(3年)がその中心を担う。綿引・正木の2年生の3・4番コンビがもっと成長すればチームとしても、もう1ランク上のいけることであろう。

20160615慶応 綿引
主軸として期待される綿引


横浜隼人
昨秋は強力打線を武器に慶応・平塚学園などを撃破した横浜隼人。神奈川では5期連続ベスト8と準々決勝が鬼門となっているが、夏はその準々決勝で横浜と当たることになる。

打線は浅見(3年)・吉川(3年)の強打の1・2番が武器で、クリーンアップも小泉(3年)・高橋(3年)・白井(2年)と強打者が揃う。中でも浅見は昨年から1番に座り、神奈川でもトップクラスのミート力を誇り、長打も打てるチームの柱。浅見が打つか打たないかが打線の勢いを占う上でも重要になってくる。県内でもトップクラスの部員数を誇り、選手層は厚い。

投手陣は安定した投球のできる右腕の宇田川(3年)、左腕の金澤(3年)が春は中心となった。しかし横浜などの強豪を抑えるにはやはりダブル林の力が必要である。左腕の林明(3年)は、力強いストレートを武器に昨年の夏の準々決勝で横浜を7回まで1得点に抑えた。春は制球力を乱していたが、復調すれば間違いなくエースとなる存在である。林俊は194㎝から投げ下ろすストレートが武器。ポテンシャルは高く、制球力などが向上させればそう簡単には打てないだろう。

20160615横浜隼人 林明
林明がエースとして君臨できるかが大きなカギとなってくる

平塚学園
昨年圧倒的な強さで夏を制覇した東海大相模が、センバツに出れてなかったのは、当時1年生の平塚学園のエース高田に12回1得点と完璧に抑えらえたからである。夏も同じく東海大相模相手に8回まで2失点と接戦を演じた高田だが、最終学年になってからはいまいピリッとしていない。秋は横浜隼人に完全に打ちのめさせ、春も桐蔭学園の前に敗れた。ただ春は復活の兆しは見せており、球もちのよいストレートを堂々と放る姿が戻れば、トップクラスの高校を倒すことは十分にあり得る。

野手陣も一昨年の秋の優勝を経験した北岡(3年)・松本(3年)が中心となる打線に、春季大会で1番を打った持田(1年)、4番も任された千葉(1年)らスーパー1年生が加われば面白い。


桐蔭学園
斎藤(明大3年)を擁したチーム以来、神奈川のベスト4以上から遠ざかっているが、その実力は十分にある。

エースの小川は右サイドからの威力のあるストレートとスライダーが武器。近年の桐蔭学園はよく継投をする携行にあるが、福永(2年)・小諸(2年)の両2年左腕らが大きく成長しているようでなければ、基本は小川完投を基本線とすべきであろう。また桐蔭学園のピッチャー陣には、谷繁監督の次男、工藤監督の次男もおり、彼らがベンチ入りするかも注目される。

打線は昨年から中軸を打つ中(3年)が中心となるが、ミート力のある柿崎(2年)、パンチ力のある南木(2年)、走力もある捕手の林(2年)ら周りを固める2年生も勢いがあり注目である。


展望&代表予想
予想:横浜

今年は強豪校が割と順当にシードを獲得したため、組み合わせも偏ることなく分かれたという印象だ。そうであれば、実力で頭1つも2つも抜けている本命の横浜がそのままいくと予想する。ただそこは日本一の激戦区の神奈川。正直優勝候補に7校も上げなければいけない県なんて他にないだろう。横浜ですら甲子園に行くには横浜隼人→桐光学園→東海大相模or慶応と超強豪校を倒さなればいけない。同様に東海大相模も甲子園に行くには日大藤沢→川崎北→慶応→横浜と強豪を倒す必要がある。

あえていえば日大の山に入った桐蔭学園と平塚学園はやや抽選が有利かなと思う。逆に横浜の山に入ってしまった横浜隼人はし初戦から三浦学苑→法政二とあたり、準々決勝では横浜とやや酷な抽選結果になってしまったかと思う。

いずれにせよ日本一の激戦区、神奈川。横浜が前評判通りに制するのか、他チームがストップ・ザ・横浜を成し遂げるのか…。今年も全国でも有数の楽しみかつ酷な地区です。決勝は関東圏では1番遅く7/30。他の試合と被らないだろうから、外野席まで入場制限がかかるレベルだろうけど、浜スタの戦い(ファンの)に挑みますよ。

2016夏 神奈川 組み合わせ




テーマ : 高校野球
ジャンル : スポーツ

亜細亜大株暴落

全日本大学野球選手権の優勝で株が急上昇したのが中京学院大。今回のチームは中京・大垣日大など岐阜の高校出身者が中心となって戦いましたが、これで県外からも有望株が入ってくるようになるのではないでしょうか?

その一方で株が大暴落したと思われるのが亜細亜大。東都大学野球リーグの王者として準々決勝敗退というのもさることながら、原因は今大会のスター中京学院大の吉川(4年:中京)にあります。

練習が厳しいことで知られる亜細亜大。OBの赤星が「何億積まれても大学時代には戻りたくない…」と著書で書いたことでも有名ですね。

そんな環境からか有望選手でも亜細亜大に入学してから野球を辞めるという選手は少なくないみたいです。
有名どころだと…
・準優勝した常葉菊川の4番酒井
・藤浪(阪神)とともに春夏連覇した大阪桐蔭の4番田端
・その翌年の大阪桐蔭の4番近田
といったメンバーがそれに該当します。

今回の全日本大学野球選手権にも、亜細亜大から他大学に移りそこで活躍して今大会に出場した選手が2人いました。
■菅沼(日体大4年)
日大三では吉永(JR東日本)・横尾(日本ハム)・高山(阪神)らとともに夏の甲子園制覇。亜細亜大に入学したはずであったが、野球部の名簿には見られず…翌年1年遅れて日体大に入学。最終学年となる今季は4番打者として、首都大学野球リーグ制覇に貢献。
■野村(環太平洋大4年)
野村健二郎元広島監督の息子。崇徳高校から亜細亜大に入学すると、1年春のリーグ戦でいきなりスタメンデビュー。しかしその後出場機会を失うと、2年時には完全にベンチ外になる。3年時に叔父が監督を務める環太平洋大に移り、3番サードとしてリーグ優勝に貢献した。

日体大か環太平洋大が亜細亜大と対戦することになったら面白いな…と思ったいましたが、両チームとも初戦敗退…。

ところが有名ではなかったが同じ境遇の選手がもう1人いました。それが吉川です。吉川は高校3年当時に細亜大の入学が決まっていたようで、2月の亜細亜大の沖縄キャンプに参加。しかしここでリタイヤし、3月に中京学院に滑り込み、今に至るらしい。

そんな吉川率いる中京学院大が5-1で亜細亜大を破った。
亜細亜大の生田監督が言うように、番狂わせではなく、投打で中京学院大が1枚も2枚も上手であった試合だった。

亜細亜大は近年ではプロ輩出した選手や東都での結果からいうと、最も成功している大学の1つであると思うし、厳しい練習が必ずしも間違っているわけではないと思う。ただ亜細亜大入学を辞めて、バイト推奨という環境の中京学院に進学して、ノビノビと野球をやった吉川が、亜細亜大を倒した。それが全てではないが、今回の亜細亜大の配線は亜細亜大のやり方が否定されてしまう1つの結果なのだろう。

これは来年の新入生獲得に影響がないとは言えないであろう…。

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大学日本代表?

全日本大学野球選手権も終わって、追加メンバーが発表されて、大学日本代表候補が出そろいましたね。

投手
水野 東海大北海道 4 札幌日大
津森 東北福祉大 1 和歌山東
笠原 新潟医療福祉大 4 新津
伊藤 国際武道大 2 横浜
明治大 4 横浜
斎藤 明治大 3 桐蔭学園
田村 立教大 4 報徳学園
宮台 東京大 3 湘南
中村 亜細亜大 2 清峰
黒木 橘学苑 4 立正大
松本 日体大 2 明石商
青島 東海大北海道 2 東海大相模
佐々木 桜美林大 4 都日野
濱口 神奈川大 4 三養基
渡邊 横浜商大 3 富士学苑
栗林 名城大 2 愛知黎明
栁川 中京学院大 4 大垣日大
吉川 関西大 4 関大北陽
堀田 大阪学院大 4 松山商業
鈴木 奈良学園大 4 履正社
捕手
長坂 東北福祉大 4 健大高崎
吉田 上武大 2 智弁学園
牛島 明治大 4 門司学園
森川 法政大 4 桐蔭学園
小畑 立正大 3 北照
守屋 東海大 2 春日部共栄
大久保 福岡大 4 九産大九州
内野手
伊藤 東海大北海道 4 東海大四
楠本 東北福祉大 3 花咲徳栄
大山 白鴎大 4 つくば秀英
成田 中央学院大 4 湘南工科大付
佐野 明治大 4 広陵
小林 法政大 2 中京大中京
田口 東京大 3 学芸大付
北村 亜細亜大 3 星稜
山崎 国学院大 3 日章学園
京田 日本大 4 青森山田
種子島 筑波大 2 膳所
森下 東海大 4 東海大相模
吉川 中京学院大 4 中京
藤原 京産大 4 近江
宮本 奈良学園大 3 履正社
上田 関西国際大 4 福井工大福井
外野手
長澤 上武大 4 甲府工
島田 上武大 3 九州学院
佐藤拓 立教大 4 浦和学院
田中和 立教大 4 西南学院
大西 法政大 2 阪南大
森山 専修大 4 星稜
皆川 立正大 4 学法石川
濱元 神奈川大 4 柳川
辰巳 立命館大 2



辞退者
全日本大学野球選手権の出場選手


今回のメンバーの特徴は大きく以下3つです
①春季リーグで活躍した選手を大きく優遇
 -- 逆にこれまでの実績があっても春季リーグ不調の選手は選ばれない
②全日本大学野球選手権の出場者は優遇
 -- 大会後の追加メンバー13人
③4年生は冷遇
 -- なんでこいつ選ばれなかったってやつは大半が4年生

これらから思うに今回のメンバーは日本代表じゃなくて、オールスターだよね。
リーグで活躍した選手を揃えたわけだけど、これって日本代表というチームを強くするメンバーとは違うと思う。

プロ野球でいうと今年ブレイクした原口(阪神)がオールスターに出れそうだけど、きっとそれに関して文句言う人は少ないと思います。でも原口が侍Japanに選ばれたっていったら、「えっ!?」ってなりますよね?

大学の春のリーグ戦なんて2か月くらいのことで、試合はせいぜい10試合ちょっと。その中で色々なドラマがあるわけですが、調子やコンディションなどにより大きく成績が左右されます。これを数シーズン続ければホンモノなのですが、1シーズンだけ活躍というのはよくあることです。

本気で強いチームを作るというなら加藤(慶応大4年)や高橋(専修大3年)といった特徴のあるピッチャーや、石井(早稲田大4年)・久保田(国学院大4年)・笹川(東洋大4年)といった実績のある野手を選ぶべきです。


という日本代表という意味では異を唱えてみましたが、今回の日本代表は本当にベストの日本代表である必要があるのか?という話もあります。

今回の日本代表って、実はアメリカと親善試合やるだけなんですよね…。去年みたいに国際大会(ユニバーシアード)があるわけじゃないんです(ユニバーシアードはまた来年)。侍Japanでいえば、これは台湾との親善試合みたいなもので、WBCは来年です。となると将来を見え据えるなら原口が選ばれていてもいいかな?って感じにはなりますよね。昨日のBSの中継で横井監督がポロっと漏らしていましたが、本番は来年なんです。そうなると4年生が冷遇されて、津森・小林・大西・辰巳といったメンバーが選ばれたものも納得できなくはないですね…。

それともう1つ、彼は候補にしかすぎません。50人いますが、アメリカとの親善試合のメンバーは24人。つまり半分は平塚がおさらばとなるわけですね…。そう考えるとまだ候補なんだから、そこでグタグタ言ってもという話にもなります。


さて、今回のメンバーを否定したいのか、肯定したいのかわからなくなってきましたが、結論だけいうと、今回のメンバーは全然ベストとはいえないけど、そもそもそこまでベストである必要ないもないってことですw

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中京学院大おめでとう

全日本大学野球選手権は見事に中京学院大の優勝で幕を閉じました。

今日はBSで試合を見ていたのですが、昨日の激戦とは打って変わって終始安定した戦いぶりでしたね。
優勝おめでとうございます。

プロ注目の吉川(4年:中京)がばかりが注目されていましたが、個人賞を見てもわかる通り、栁川(4年:大垣日大)と山崎(4年:昭和第一学園)のバッテリーがしっかりしていたことが1番の優勝の要因かと思います。

以下PickUp Player方式で2人を紹介します。

栁川優太 中京学院大4年 ピッチャー
~全日本大学野球選手権制覇の最大の立役者~

高校は大垣日大で、2年春のセンバツで葛西(新日鐵東海Rex)の控えとして登板。3年生になると主戦の座を獲得するも、最後の夏は大垣商に4回戦で敗退。同期には同じく中京学院大の1番として活躍した戸田、専修大で正捕手となりつつまる上木、昨秋東海王者となった愛知大のショート竹中らがいる。中京学院大では2年から先発の座と射止め、この春はエースとしてリーグ戦で6勝、全日本大学野球選手権では4勝をあげた。

ストレートのMaxは143㌔だが、クロスステップのフォームから左右にコントロールよく投げ分ける。特に左バッターのアウトコースのストレートは素晴らしく、決まれば左バッターはお手上げであろう。変化球は縦のスライダー、緩めのカーブ、チェンジアップが中心。スライダーはバッターにより色々と投げ分けができるようであった。また今日の決勝戦は初球カーブでカウントを稼いでおり、まるで昨年の優勝投手の大竹(早稲田大3年)のようであった。連投となった決勝戦でもペースが落ちることなく、スタミナも十分である。

中央球界ではそこまで有名な投手ではなかったが、全日本大学野球選手権で最優秀投手賞を獲得し、大学日本代表の候補にも選ばれた。

20160606中京学院 栁川
中京学院大のエース:栁川


山崎善隆 中京学院大4年 キャッチャー
~実は大学で転向のキャッチャー~

西東京の昭和第一学園高校出身。最後の夏は4回戦で、川口(明大4年)率いる国学院久我山に1-6で敗退。山崎は1番ショートで出場していました。中京学院大でも当初は内野手で、2年春にはセカンドとしてリーグのベストナインに輝く。2年秋からキャッチャーへ転向して、3年秋にはキャッチャーでもベストナイン。ということで実は大学に入ってからキャッチャーに転向という異色の経歴なんですね。

そんなキャッチャー山崎ですが、今日の変化球を主体にした栁川のリードなどは見事でしたし、栁川の最優秀投手賞の獲得に大いに貢献しています。また今日6回に2死1・3塁から、左バッターなのに1塁ランナーを牽制で刺してピンチを脱するなど、キャッチャーとしての肩やセンスも兼ねそろえています。とても大学からキャッチャーに転向したとは思えない実力です。

打っても打率.471で吉川を抑えて首位打者に。そんなに派手さはないですが、きっちりとボールを打ち返すことができていました。またこのヒットもことごとくチャンスで放っていて、打点は7。チームの得点が20でしたから、チーム打点の1/3以上をあげていることになりますね。

そして主将としてチームを優勝に導いたという点も大いに評価できます。この打撃と守備、リーダーシップが評価され、全日本大学野球選手の最高殊勲選手賞(MVP)を獲得した。

20160606中京学院 山崎
最高殊勲選手賞(MVP)を獲得した中京学院大の主将の山崎



近藤監督も言っていたように、この2人のほかにも吉川・戸田(4年:大垣日大)ら4年生が積極的にチームを引っ張っていった結果が今回の優勝だと思います。今後はマーク等も一層キツくなるとは思いますが、それをかいくぐって是非とも秋にこの神宮の地に戻ってきてほしいものです。


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全日本大学野球選手権は明日が決勝

今日の準決勝で中京学院大、中央学院大とそれぞれわたしの予想していないほうが勝ちましたw
正直この決勝の組み合わせ当てるのって、レスターの優勝当てるのより難しい気がする。

明日の決勝は
中京学院大VS中央学院大

なんかややこしいわw

ちょっと調べてみたのですが、
中京学院大は中津川
中央学院大は我孫子
にあるみたいです。

真ん中っぽさではとりあえず中京学院大の勝利ですね☆


てのはおいて野球の話をします。

有利なのは勢い的に中京学院大かな?エースの石井(2年:中央学院大)が投げれば互角以上となりますが、無理っぽいのですしね…。

勝負のキーとなるポイントは以下の2つ
①吉川封じ
この大会は吉川の大会といわれるほどの注目。ただその反面、吉川を抑えてしまうと、中京学院大の勢いも球場の雰囲気も一気に抑えられますので、これが1つのポイントとってきます。

②先発投手
どちらも強打で点をとりまくるというタイプではないので、先発投手出来がカギを握ると思います。中京学院大は今日3イニングちょっとしか投げていない栁川(4年:大垣日大)がほぼ確定。中央学院大は非常に読みづらいのですが、中京学院大打線は左打者が7人もいるので、今日先発で7イニング好投した田辺(4年:岩倉)が連投するのではないかと思っています。今日やたらとキャッチボールしてましたし田辺の後輩の小串(3年:岩倉)の可能性も捨てきれないですが…。

まぁいずれにせよどちらが勝っても初優勝という意外ですが、楽しみな対決です。

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6/11 中京学院大×奈良学園大【全日本大学野球選手権】

大会初日に神宮に足を運んだ最大の理由は吉川が見たかったからである。ところが、桐蔭横浜大・亜細亜大と首都圏の強豪を撃破して、なんと準決勝までやってきました。対するは履正社コンビを筆頭に、近畿学生野球連盟を夢想中の奈良学園大学。どちらが勝っても初の決勝進出となる一戦です。

スタメン

中京学院大
CF 戸田 大垣日大 6
2B 中京 4
SS 吉川 中京 7
3B 石坂 中京 8
C 山崎 昭和第一 10
DH 塩山 5
1B 内藤 大垣日大 1
RF 影山 昭和第一 29
LF 坂之下 鵬翔 14
P 熊岡 松川 21


奈良学園大
LF 西田 報徳学園 24
1B 米満 敦賀気比 9
SS 宮本 履正社 8
3B 高橋 明徳義塾 6
CF 村上 北照 3
2B 中西 箕島 7
DH 中井 大商大堺 13
C 松木 常葉菊川 10
RF 菅田 京都共栄 44
P 鈴木 履正社 1


試合経過

《1回表》中京学院は2番南が四球で出塁→盗塁。続くプロ注目の吉川は3B2Sからのストレートを右中間に運び、中京学院が先制。2死後、主将の5番山崎にもタイムリーが飛び出します。(中2-0奈)

《1回裏》奈良学園大がすぐさま反撃に出ます。先頭の西田がセンター前ヒットで出塁すると、2番米満の初球にエンドラン。セカンドベースに入ろうとするショートに対し、三遊間にゴロを放って内野安打。宮本のセカンドゴロで2・3塁となると、4番高橋のセカンドゴロの間にまず1点。続く5番村上がレフトにタイムリーを放ち、奈良学園大があっという間に同点に追いつきます。(中2-2奈)

《4回裏》四球で出塁した高橋がワイルドピッチで2進。村上が2打席連続となるタイムリーを左中間に放ち、奈良学園大が逆転に成功します。(中2-3奈)

《6回裏》先頭の宮本が四球で出塁、高橋が三振で1死1塁となったところで中京学院大は熊岡→市川(4年:中京)にスイッチします。しかしこの市川が村上・中西に連打を浴び、宮本がホームイン。2死2・3塁となったところで、市川→エースの栁川にスイッチ。栁川が松木を三振に仕留め、この回を最少失点で凌ぎます。(中2-4奈)

《9回表》2回以降鈴木に完璧に抑えられていた中京学院打線が奮起します。1死から代打の大向(2年:花巻東)、坂之下、戸田の3連打で満塁のチャンス。続く南はサードゴロも、何とか併殺を逃れて、1点差2死1・3塁で吉川を迎えます。しかし奈良学園大は吉川を敬遠。2死満塁となったところで、4番石坂にセンター前の2点タイムリーを浴び、逆転を許します。(中5-4奈)

《9回裏》簡単に2死となるも、そこから米満がセンター前ヒットで出塁。さらに続く宮本の初球がワイルドピッチとなり、2死2塁とします。ここで中京学院バッテリーは宮本を敬遠し、2死1・2塁で4番高橋となります。しかし高橋はセカンドフライに打ち取られ万事休す。中京学院大が5-4で奈良学園大を破り、決勝進出です。

201600611奈良学園大 村上1
4回に勝ち越しタイムいりーを放った奈良学園大:村上

201600611中京学院大 栁川
3回1/3を無失点リリーフで勝利を呼び込んだ中京学院大:栁川

20160611中京学院大 石坂
9回に逆転タイムリーを放った中京学院大:石坂


スコア

中京学院大
20160611中京学院大スコア

奈良学園大
20160611奈良学園大スコア


Topic

明暗を分けた3番打者の敬遠
9回表、中京学院大は1点差に迫り、なおも2死1・3塁という場面で打席には吉川。球場全体が最高のボルテージを迎えた。吉川が中京学院打線で1番怖いバッターであるということは自明だが、敬遠してしまえば、逆転のランナーが2塁へいってしまう場面。そんなリスクを冒してでも、球場全体の冷たい視線にさらされながらも、奈良学園大のバッテリーは4球連続でアウトコースのボール球を投じた。

結果的に続く4番の石坂は2球目のカーブをセンター前に弾き返す逆転タイムリー。奈良学園大の敬遠は見事裏目に出てしまった。

しかしその裏、奈良学園大も2死2塁と同点のチャンスを作り出す。バッターは3番の宮本。前の試合ではサヨナラ満塁ホームランを放った、奈良学園大No1の打者に対し、中京学院はアウトコースにボールを投じ、敬遠という選択をとった。こちらも宮本を出すことで逆転のランナーを出してしまうという、とてもリスキーな選択であった。

結果は4番高橋をセカンドフライに打ち取り、中京学院大が勝利☆
両チームのリスキーな3番敬遠という選択が、見事に明暗を分けた結果であった。


エースは温存できたの?
決勝を見据えてか、この日の中京学院大の先発はエースの栁川ではなく、同じく4年生左腕の熊岡。しかし2番手市川がリードを2点に広げられ、なおも2・3塁のピンチの6回に栁川がマウンドへ向かった。松木を三振に斬って、ピンチをしのぐと7回以降もそのまま続投した。

この日の栁川は、まさに気合のこもったピッチングであった。淡々と投げる先発のときとは、違って球に力があるようで、ストレートは140㌔前後のものが多い(先発のときは135前後が多い)。三振も普段は多いタイプではないが、この日は3回1/3で6個。ボール球になるスライダーでとったものが2つあるが、残りの4個はストレートで空振りをとったものである。9回の逆転劇も、このエースの気合の入ったピッチングが呼んだものといっても過言でないだろう。

結局栁川がこの日投じたのは61球であるが、かなり力は入っていたと思う。果たして明日の決勝に向けて温存になったのか、ならなかったのか…。微妙なところであるが、いずれにせよ明日の先発が栁川であることは間違いないだろう。吉川ばかりに注目がいくが、中京学院大の決勝進出の最大の功労者である栁川のピッチングに明日も注目です。


主将のまさに力投
中京学院大が3人のピッチャーをつぎ込んだ一方、奈良学園大はエースで主将の鈴木が完投した。

鈴木の特徴として面白いのが、コントロールは決して悪くないのに、上に抜けた明らかなボールが結構見られるというところだ。一言で表すならば、「ストライクボールがはっきりしていることだ」という状態だ。こう言うとピッチャーにとってはよくないことに聞こえるが、鈴木の場合は投げそこないの変化球などがきっちりとボールになっていて、甘く入ることがない。きっちり投げられたボールでいいところでストライクはとれ、投げそこないはボールとなる。これは鈴木の長所であると思った。

この日の鈴木は、初回に2点こそとられえたものの徐々に調子を上げていき、3~6回は被安打0、2~8回を無失点。140㌔を越えるストレートに、チェンジアップ、縦に大きく曲がるカーブなどを武器に好投を続けていた。9回になっても球威は衰えることなく、攻めのピッチングをしていた。戸田・石坂のヒットはともに詰まっていたけど、きれいに二遊間に飛んでしまったというものであったし、南のサードゴロもあそこまで詰まっていなければ、併殺で終わっていたかもしれない。石坂に逆転打を浴びる前の球は、この日最速の145㌔をマークしていたし、スタミナが切れることなく、最後までにまさに力投をしていた。

あえていえば、吉川に対しても2打席目では全球ストレートで三振を奪うなど、いいピッチングができたいので、9回の場面でも勝負して欲しかったな…というところです(まぁベンチの指示だからしょうがないけど)。そんな力投もむなしく敗れてしまったのが残念だが、ぜひこのままのピッチングを貫いて、秋には神宮に戻ってきてほしいものだ。

201600611奈良学園大 鈴木
敗れはしたものの、見事9回を完投した奈良学園大のエース鈴木


Pickup Player

吉川尚輝 中京学院大4年 ショート
スターの宿命

もともとプロ注目のショートして有名な吉川であったが、この大会で全国に名を轟かせることとなった。リーグ戦で打率5割を越え、シュアなバッティングを見せつつも長打も打てる。走っては50㍍6秒を切り、リーグで3期連続盗塁王。守備範囲は広く、堅実・強肩も兼ねそろえていて文句なし。走攻守のどれをとっても一級品で華麗なプレーができ、まさにスターである。

吉川の大会になりつつある今回の大会であったが、さすが今日はもう終わったか…と思った。最終回の9回、吉川にまわるには3人出る必要があったが、2回以降それまで完璧に抑えられていた中京学院大打線にそれは望みづらい状態であった。しかし相手の鈴木が乱れたわけでもないのに、飛び出す連打。球場では徐々に吉川の打席への期待感が高まっていった。

そして仲間がなんとか繋いで、1点差で負けている2死1・3塁という最も面白い場面で吉川を迎えた。球場のボルテージも最高潮になる。しかし結果はご覧のように敬遠…。9回に打席が回ってくるのがスターの宿命であれば、そこで敬遠されてしまうのもスターの宿命なのである。

とはいえ、石坂の逆転タイムリーで何とか生き残った吉川。明日はいよいよ決勝戦である。優勝すれば、17打数7安打と打率4割越えという成績から見てもMVPの可能性もあり(栁川も有力だが)、まさに吉川の大会となることも現実味を帯びてきた。

201600611中京学院大 吉川
1回に先制タイムリーをはなつ吉川


余談
この日3安打2打点と大活躍だった奈良学園大の村上です。サングラスという反則な部分はありますが、センターを守る姿ですが、どことなくあの方に似ている気がします。

そう新庄剛!!

吉川だけでなく、こちらもスター要素は十分にありますよ。

201600611奈良学園大 村上2
センターをまもる奈良学園大の村上

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全日本大学野球選手権は明日が準決勝

ということで昨日ベスト4が揃ったのですが…顔ぶれが意外すぎる…。

明日の準決勝は亜細亜大×明治大の東都・東京六大学の決戦だと思っていましたが、どちらも敗退とは…。ベスト4に両方いないとかあるのかよ!?と過去を調べてみたら、一昨年もそうでしたね…wただその前は1998年までないのでやはり相当珍しいことではあります。

そして上武大以外は、
■プロ注目のショート:吉川(4年:中京)率いる中京学院
■鈴木(4年:履正社)と宮本(3年:履正社)と投打で履正社コンビの活躍が光る奈良学園
■日替わりで投手ヒーローが出てくる中央学院
■東北福祉大を大逆転で破った3年前の王者:上武大学
と本当に予想だにしないチームです。

ただこうなってくると以下の2点からやはり上武大が有利になってくるかと思います。

投手陣の豊富さ
準決勝・決勝は連戦ですからピッチャーの枚数が必要です。中京学院は柳川(4年:大垣日大)、奈良学園大は鈴木とここまでほぼエースの力投で勝ち上がってきました。中央学院は昨日の試合でエースの石井(2年:中央学院)が肘を痛めて降板したのが痛いですね…。となると山下(4年:須磨翔風)、宮川(3年:東海大山形)、寺沢(2年:佐久聖長)など先発できる投手を多くそろえる上武大は決勝にも余力が残っていそうだなと…。

経験
上武大以外のチームはこんな全国のベスト4という経験はないでしょう。そういう意味では3年前にこの大会を制覇し、以後全国大会上位の常連になってきている上武大のほうが上手かなと…。


とはいえ3年前の上武大も、ちょうどいまの中京学院や奈良学園のように、全国ではほぼ無名の大学ながら横田(セガサミー)というエース1枚で、次々に強豪を破り大会を制覇しました。もうこれだけ波乱の起きた大会ですから、第2の上武大がこの大会で出てくる可能性もなくはないですね。

とりあえず明日は神宮に生観戦に行きます!

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6/6 富士大×京都産業大【大学野球選手権】

大学野球選手権の初日。ともにプレーオフの末、リーグ優勝を果たして神宮に乗り込んできた北東北大学野球連盟代表の富士大VS関西六大学野球連盟代表の京都産業大の対決です。

スタメン

富士大
DH 水野 札幌日大 33
RF 長田 東北 8
2B 濱田 日体荏原 10
RF 東海大相模 6
3B 佐藤 北海 7
1B 伏見 木造 31
C 小林 仙台育英 1
SS 内間 浦添商 9
CF 椎名 橘学苑 3
P 小野 折尾愛真 18


京産大
CF 杉野 近江 35
SS 原井 福知山成美 30
LF 中北 奈良大付 33
3B 藤原 近江 3
C 福山 明石 1
DH 横山 龍谷大平安 22
1B 西川 龍谷大平安 34
2B 川上 高知 28
RF 岡村 徳島城東 9
P 川辺 東山 20


試合経過

《1回裏》京産大は先頭の杉野が小野の150㌔をセンター前に弾き返し、出塁。バントの後、2四球で満塁とする。5番で主将の福山はストレート2球で簡単に追い込まれるものの、3球目の甘くはいった変化球をセンター前に運び、2者生還。京産大が2点を先制する。(富0-2京)

《3回表》2死から1番水野が四球で出塁。続く2番長田がチーム初安打となる中間への3ベースを放ち、富士大が1点差に迫る。(富1-2京)

《6回表》この回から京産大のピッチャーは湯川(2年:久御山)に交代。すると先頭の4番楠がライト前ヒットで出塁。佐藤が送って1死2塁で、6番伏見の打球は平凡なサードゴロ。ここで2塁ランナーの楠はサード→ファーストの送球間に3塁を狙う、ファーストからの送球がショートバウンドになり、サードがはじいた間に楠は一気にホームへ!富士大が楠の好走塁で同点に追いつく。(富2-2京)

《6回裏》先頭の中北のセカンドフライが風の影響もありヒットとなると、続く藤原は綺麗なセンター前ヒット。福山が送って1死2・3塁となったところで、富士大は小野→西村(4年:北海)にピッチャーを交代。小野は横山・西川の平安コンビを三振・ライトファールフライと見事に抑え、京産大に勝ち越しを許さない。(富2-2京)

《8回表》1死1塁から6番伏見の放った打球は高いバウンドでサードの頭を越えるとレフト戦に転がり、2ベースとなる。ここでこの日は2三振と死球以外は当たっていない小林であったが、2球目のストレートをセンター前に弾き返し2者生還。富士大が逆転に成功します。(富4-2京)

6回のピンチを脱した西村はそのまま7~9回も京産大打線を抑え、富士大が4-2で京産大を破り、亜細亜大との2回戦に進出です。

20160606京産大 福山
先制の2点タイムリーをはなった京産大:福山

20160606富士大 楠
好走塁で同点のホームインを果たした富士大:楠

20160606富士大 小林
8回に決勝打を放つ富士大:小林


スコア

富士大
20160606富士大スコア

京産大
20160606京産大スコア



Topic

小野の現在の実力と素質
Max152㌔を誇り、スカウトからも注目される存在である小野。この日もいきなり初球から149㌔をマークするなど、評判通りのスピードボールを見せた。先頭の3球目には150㌔をマークするが、その球をヒットされると2四球で満塁とされ、タイムリーを浴びるなど初回は散々であった。

2回以降はコントロールも少し安定し、SFFを有効に使うことができてきたので、京産大打線を抑えていく。この日の小野は6三振を奪ったのだが、ストレートの空振りのものは0。150㌔をマークする速球派としては物足りないところだ。ただそれでもSFFの前の見せ球としては十分なものであり、またコーナーに決まればバッターは手が出ていなかった。

そういうわけで小野はスピードはあるものの、そのストレートの質・コントロール・安定度ではまだまだ。プロでやっていくのは厳しいだろう。ただそんな課題が多い分、これから伸びる余地も大きいということだ。プロのスカウトからすればたいそう複雑なところだろうが、その素質に惚れているという点では間違いないだろう。よって素質という観点から、小野は十分にドラフトにかかりうる存在であると個人的には結論付けたい。

20160606富士大 小野
先発したドラフト候補の富士大:小野


継投は裏目に…
京産大の先発の川辺は5回まで被安打1と好投していたものの、京産大は6回から湯川を投入し、継投に入った。結果的に、この湯川が同点に追いつかれ、3番手の熊山(3年:東海大仰星)が逆転打を浴びてしまった。川辺を5回くらいまでというは関西六大学のリーグ戦からやっていたことなのだが、今日の湯川と熊山(特に熊山)の出来を見ると、これは間違っていたのかなと思ってしまった。また湯川と熊山は非常に似たタイプの投手であり、これでは継投の効果も少なかったかもしれない。ブルペンでは左の島西(2年:鳥羽)らも練習していたが、打たれていても勝村監督は熊山を代える気はないようであった。おそらくこの3人以外のピッチャーはちょっと厳しいというのが現状なのであろう。

先発の川辺のストレートは140㌔に満たないものの、191㎝の長身から投げ下ろされているために角度もあり、富士大打線はとらえられずにいた。こちらも素質十分のピッチャーであたっため、もっと投げているところを見たかったという願望も含めて、「今日は川辺を代えるべきではなかった」と声高らかに言いたい。

20160606京産大 川辺
5回まで被安打1と好投した京産大先発の川辺


Pickup Player

西村拓真 富士大4年 ピッチャー
~流れを完全に引き寄せた好リリーフ~

北海高校では玉熊(法政4年)の控えとして活躍、富士大では1年目から出番があったのがこの西村。この日は6回1死2・3塁のピンチで登板すると、2球目からスライダーを4球続け横山を三振、西川をファーストフライに打ち取り、完全に投げれを富士大に引き寄せた。

西村はストレートは140㌔前後であったものの、上述のスライダーはキレがあり、コントロールもよかった。6回のチャンスを逃した京産大は、そのあと西村から点がとれる気配がなく、流れはずっと富士大にあった。これが8回の小林の勝ち越しタイムリーにもつながっていたと思う。

エースの小野は反対にコントロール・スライダー・完成度で勝負する西村。この凸凹な2人の継投で、是非とも亜細亜大にも挑んでほしいものだ。

20160606富士大 西村
3 2/3を無失点に抑え、勝ち投手となった富士大の西村

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6/4智弁学園和歌山×履正社【春季近畿大会】

春季近畿大会の準決勝2試合目。寺島率いる優勝候補筆頭の履正社と、地元和歌山県1位の智弁和歌山の戦いです。(これを見るために和歌山まで来たといっても過言でない)

スタメン

智弁和歌山
RF 北阪 5
2B 森本 4
CF 野口 8
SS 高垣 6
1B 文元 18
3B 17
LF 下村 7
C 門脇 2
P 1


履正社
CF 福田 8
2B 北野 4
1B 四川 5
3B 安田 3
C 井町 2
LF 石田 14
RF 山本 9
SS 若林健 6
P 山口 18




試合経過

《1回表》智弁和歌山は先頭の北阪が四球で出塁、3番野口の際に盗塁を決め、2死2塁で4番高垣を迎える。高垣は2B0Sから甘く入ったストレートをセンターに弾き返し、北阪がホームイン。地元の智弁和歌山が先制します。(智1-0履)

《1回裏》履正社は先頭の福田が初球をライト前ヒット。2番北野が送ると、3番四川が甘く入った変化球をたたくと、フラッと上がった打球はそのままライトスタンドへ。四川の一振りで履正社が早くも逆転します。(智1-2履)

《3回裏》2死から四川がセンター前で出塁すると。続く4番安田が高めに浮いた変化球をとらえる。打球は右中間のフェンスを越え、履正社が2本目の2ランでリードを広げる。(智1-4履)

《6回表》グランド整備明けの智弁和歌山は2死ランナーなしから4番高垣がレフトへのソロを放ち反撃の狼煙を上げる。(智2-4履)

《6回裏》1死から井町のヒット、代打:若林将(2年)の四球でチャンスを作ると、まずは7番山本がレフト前にタイムリーヒット。ここで智弁和歌山はピッチャーを黒原(2年)に交代。しかし若林健の四球で満塁となると、福田・北野・四川の1~3番が3連続タイムリーを放つなどして、この回一挙5点をあげる。(智2-9履)

《7回表》後がない智弁和歌山であるが、履正社の先発山口の前に三者三振。履正社が9-2(7回コールド)で智弁和歌山を破り、春季近畿大会の決勝に進出しました。

20160604智弁和歌山 高垣
タタイムリーにホームランと1人智弁和歌山打線で気を吐いた高垣

20160604履正社 安田
3回に2ランを放った履正社の4番安田

20160604履正社 山口
見事2失点完投勝利をあげた履正社の山口


スコア

智弁和歌山
20160604智弁和歌山スコア

履正社
20160604履正社スコア


Topic

秋からの成長を見せた履正社打線
秋は1-2大阪桐蔭、0-1阪南大と、打線が打てずに寺島(3年)の好投を見殺しにする形で、近畿大会出場を逃した履正社。だがこの春は見事な強力打線っぷりを見せている。

その打線の中心は四川・安田の2人のスラッガー。この日もこの2人にそれぞれ2ランホームランが飛び出し、試合を優位に進められた。またそれ以外の打者も激しい競争を勝ち抜いただけあって、どの打者も振りが鋭く、どこからでも点がとれる打線だ。6回裏には連打で一気に畳みかけ5得点、この5点が効いて結局コールド勝ちまでもっていくことができた。

さらに履正社打線はこの日はヒットを9本放ったのだが、そのすべてが得点に絡むという試合巧者っぷりも見せた。投手陣はもともと全国でもトップクラスだけに、打線に力がついてくると、いよいよ夏の大阪桐蔭との決戦に向けて視角はないです。


想像以上の山口
プロ注目のエース寺島はこの日は出場なし。秋は寺島が4番エースで孤軍奮闘していた状態だったので、そんな寺島抜きで智弁和歌山にコールド勝ちとは秋からの履正社のチームとしての成長がうかがえます。

代わりに先発を任されたのが山口。この投手もプロから注目されるほどの左腕ですが、実際に見てみるとストレートの威力は想像以上でした。これがしっかりと溜めを作ったスリークウォーターのフォームから放たれる角度のついた重い球なので、スピードは140くらいかと思いますが(紀三井寺球場はスピード表示なし)、それ以上の威力があります。それにうまい具合にスライダーなどの変化球を混ぜることができていたので、智弁和歌山打線ですら全然という感じでした。天敵:高垣がいたために2点を失ってしまいましたが、2点とれれたのを忘れるほど素晴らしいピッチングでした。

正直これだけ強力なサススポーが2枚もいた高校のチームは記憶にないですね…。

20160604履正社 寺島
寺島はブルペンで投げただけ…

智弁和歌山の夏への課題は投手陣
一方で完敗の智弁和歌山。2点に抑えられた打線もさることながら、夏に向けての1番の課題は投手陣かなと思いました。

今年の智弁和歌山のエースは軟投派の左腕:橋。序盤は2ランを浴びた以外は、履正社打線のタイミングをうまくはずすピッチングをできていましたが、6回にはついにつかまりました。2番手の黒原も似たタイプのピッチャーであるために、この勢いを止めるのは不十分であったかなと思います。

強打のイメージの智弁和歌山ですが、近年は蔭地野(ニチダイ)、吉川(JR西日本)、東妻(日体大)、斎藤(JR西日本)とプロも注目するような好投手を輩出してきました。それらと比べると今年のエース橋はだいぶ物足りないかなという印象です。橋自身の奮起も必要ですが、橋の後をリリーフする球に力のあるピッチャーがいるともっと形になるかと思います。加藤(2年)あたりが、そうなってくれると高嶋監督としても心強いことでしょう。

20160604智弁和歌山 橋
智弁和歌山のエース:橋

Pickup Player

四川雄翔 履正社3年 ファースト
~覚醒した打線の柱~

2年時から履正社で5番などを任され、新チームでは打線の柱として期待されていた四川。しかし昨秋は寺島が4番を打つこととなり、打線の不調が原因で近畿大会出場を逃した。

この日は3番打者として、まず逆転の2ランホームラン。2打席目はセンター前ヒット、4打席目は左中間へのタイムリー2ベースと、4打数3安打3打点と主軸としての役割を見事に果たした。最初のホームランもそうだが、そのあとのセンターへの2本のヒットこそ、四川の真骨頂であった。体重を落としたからだろうか?、スイングに柔軟性が出たようで、2本ともうまく合わせてセンター前にもっていった。それまでのパワーヒッターに加えて、アベレージヒッターも取得したようなイメージだ。

その点で4番を打つ安田よりは四川のほうが打者として優っている。3年生ということもあるし、履正社打線の柱は四川!!これで夏も頑張ってほしい。

20160604履正社 四川
3安打3打点の活躍をした履正社の3番四川


余談

そろそろ高嶋さんも…
智弁和歌山→慶応大→ロッテと進んで2011年に智弁和歌山に戻ってきた喜多コーチ。ノックを軽々こなす姿もだいぶ板についてきたと思います。今年で70歳の高嶋監督…ここ最近は甲子園でも上の方まで進出していないですし…そろそろ智弁和歌山の喜多監督が誕生する日も近い?

20160604智弁和歌山 喜多コーチ
試合前ノックをする智弁和歌山の喜多コーチ

テーマ : 高校野球
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