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秋の神奈川総括(2016)

関東ではいち早く神奈川の秋季大会が終わりました。
ってことで簡単に総括を…。


エース不在の強豪
この秋の神奈川はとにかく投手力不足。横浜・桐光学園・桐蔭学園・横浜隼人はいずれも強力な攻撃陣を擁するも軒並み、エース不在で投手陣には苦しみました。

桐光・桐蔭・隼人は以下のように前チームから経験のあるエース候補を擁していたものの機能せず…多くの投手を起用して、調子のいい投手が投げてくれれば(=つまりエースを作らない)という戦法でした。しかしいずれのチームもその戦法では、隼人の青山や桐光の大工原のように好投しても、次の試合捕まるというケースが目立ち、大量失点で敗退することとなりました。

桐光:大工原→球速が出ず不調
桐蔭:徳永→ケガなのかベンチ外
隼人:秋元→肩肘に不安があるのかファーストのみで出場


一方、前チームでは藤平・石川という強大な2本柱がいたために、経験のある投手がいなかった横浜は1年生左腕の板川を先発に添えました。そしてリリーフを務めていた塩原が不調なこともあり、基本的には板川オンリーの采配。板川は投げる度に成長をしていき、失点も計算できるようになりました。まだまだいきない乱れるなど不安定なところがあり、決勝戦では増田・万波のピッチャーを試すなどしていましたが、エース板川とは呼べるようになりました。

打線の力もありますが、エースを作らずに戦った敗退した前者3チームと、エースを作って関東大会にコマを進めた横浜に大きな差が出てしまいました。


ただこれらのチームは強力打線という武器は持っているので、桐光・桐蔭・隼人も冬を越してエースが確立されれば、横浜・慶応に匹敵する存在となれるでしょう。

20160917横浜 板川2
横浜のエースへと成長した板川


夏準優勝の経験を生かし、安定した戦いで神奈川を制した慶応
上記の4チームとは対照的に、エース森田が健在で全ての試合で4失点以内と安定した戦いを見せたのが慶応。エース森田の他に、夏3ホーマーの4番正木、1年生ながら核弾頭を務めた下山、バッティングセンスがありクリーンアップを務めていた綿引と前チームの主軸が残り、本命とされていましたが、その評判通りの戦いぶりで神奈川を制覇しました。

エース森田は得意のスライダーだけでなく、ストレートで押すピッチングもできるようになり、4番の正木は秋も4ホーマーで、最後はなかなか勝負してもらえませんでした。ショートのレギュラーを獲得した1年生の宮尾の守備は一級品でトップバッターとしても機能したのは非常に大きかったと思います。

20160918慶応 正木
秋4ホーマーの正木

存在感稀薄の東海大相模
横浜と並ぶ神奈川の雄、東海大相模は桐光学園に敗れてベスト16止まり。桐光学園に敗れたという結果だけ見れば仕方ないとも言えますが、球速の出ない大工原から1点しか奪えずに敗退というのは厳しいところでした。

現1年生は昨夏の甲子園優勝を見て入ってきたこともあり、戦力層はおそらく神奈川No1。投手時はエース安里が好投するも、打線の核となる選手がいないという状態でした。1年生ながら夏に4番も経験した森下にその核としての期待がかかります。

20160727東海大相模 安里
東海大相模の新エース安里


古豪復活と新鋭校
横浜商大は久しぶりにベスト4まで進出して存在感を発揮しました。夏1回戦のサヨナラ負け
悔しさを晴らすがごとく、平塚学園にサヨナラ勝ち。またサヨナラ弾を浴びた左腕の古野が背番号9ながらも実質上のエースとしてチームをけん引しました。決して速いボールを投げられるわけではないですが、テイクバックの小さな独特のフォームと緩急で相手打線を翻弄して、強力打線のチーム相手にどうなるかは楽しみでした。それだけにノーゲームの翌日ということもありましたが、背番号1の鹿島を先発させて初回に7点を取られてしまった準決勝の慶応戦は残念でした。

元桐蔭学園の土屋監督が昨年から指揮をとる、通信制の学校の星搓国際湘南は鎌倉学園・向上をやぶってのベスト8。この2チームを完封したMax142㌔右腕のエース本田の好投が光りました。しかし横浜戦では萎縮した部分もあるのか、本来のピッチングができずに8失点…。試合は敗れはしましたが、最後は2点差まで詰め寄るなどして、この秋の神奈川に大きな爪痕を残しました。

20160917星槎国際湘南 本田2
2完封をあげた本田


関東大会に向けて
全国でもNo1といえるほどの激戦区と言われながら、秋の関東大会ではここ5年ほど4強入りしたチームがなく、2年連続でセンバツ出場校0という状態…。

色々あった秋の神奈川ですが、終わってみれば慶応・横浜という当初から最も実力があると目されていた2チームが関東大会出場。今年ころはこの2チームが躍進し、センバツで神奈川のチームが活躍するところを見たいものです。


秋の神奈川ベストナイン
勝手に選んでみました。異論は認めます。

【投手】森田(慶応)
【捕手】寺山(慶応)   
【一塁手】秋元(横浜隼人)
【二塁手】宮澤(横浜商大)
【三塁手】山崎(横浜)
【遊撃手】宮尾(慶応) 
【外野】正木(慶応)・増田(横浜)・万波(横浜)


以上おしまい。
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テーマ : 高校野球
ジャンル : スポーツ

大阪桐蔭☓関大北陽【秋季大阪大会】

大阪桐蔭は今年の夏は3回戦で関大北陽に1-2で敗れて甲子園出場を逃しました。それから2カ月ちょっと…秋季大阪大会の3回戦でまたこの2チームが激突しました。


スタメン

大阪桐蔭
1 CF 藤原 8
2 LF 宮崎 12
3 RF 山本 7
4 3B 山田 11
5 1B 福井 5
6 2B 坂之下 4
7 SS 泉口 6
8 C 岩本 2
9 P 徳山 1


関大北陽
1 2B 桝谷 4
2 3B 飯田 5
3 RF 川崎 9
4 1B 岡崎 3
5 CF 辻崎 8
6 LF 岩井 1
7 SS 宮内 6
8 C 坂本 2
9 P 佐藤 10


試合経過

【1回裏】関大北陽は先頭の桝谷がライト前で出塁し、送ってクリーンアップの前にチャンスを作ります。しかし3・4番の川崎・岡崎は大阪桐蔭先発の徳山のストレートに詰まらされて、キャッチャーフライとレフトフライに倒れます。(大0-0関)

【2回表】大阪桐蔭は4番山田がチーム初ヒットで出塁。2死2塁となってから、ショート後方に上がった泉口の打球がショートのエラーとなり1点先制。岩本の四球で2死1・2塁とすると、9番徳山・1番藤原に連続タイムリーが飛び出します。(大3-0関)

【3回裏】徳山は先頭の佐藤(9番ピッチャー)にストレートの四球を与えると、1死後にも連続死球を与えるなど急遽コントロールを乱して、満塁とされます。しかしここで立ち直り、ショートゴロの間に1点は失うも、続くバッターもライトフライに打ちとって、自ら招いたピンチを最少失点で切り抜けます。(大3-1関)

【5回表】ヒットで出塁した山本が、サードゴロの間に2塁まで進むと、5番キャプテン福井がレフト前にタイムリーヒットを放ちます。(大4-1関)

【6回表】先頭の岩本が右中間への2ベースで出塁。徳山が送りバントを決めると。1番藤原がレフト線にタタイムリーを放って、1点追加。(大5-1関)

【8回表】北陽はこの回から3番手投手(左腕)をマウンドにあげるが、ここまで14安打を放ちながらも5点しかとれていなかった打線が火を吹き返す。先頭の徳山のヒットを皮切りにチャンスを作ると、山本・福井・徳山にそれぞれ2点タイムリーが飛び出し、この回一挙7点をあげてコールド圏内とします。その裏を徳山が無得点に抑えて、大阪桐蔭が12-1(8回コールド)で関大北陽を破り、夏のリベンジを果たしました。

0 3 0 0 1 1 0 7   12
0 0 1 0 0 0 0 0   1

大 ○徳山ー岩本
関 ●佐藤・久保・沖・辻ー坂本

20160923大阪桐蔭 岩本

好リードに加えて、4出塁3得点の岩本

20160923大阪桐蔭 藤原
巧なバットコントロールで2安打2打点の活躍の藤原

20160923関大北陽 桝谷
関大北陽で1人2安打と気を吐いたキャプテン桝谷


スコア

大阪桐蔭
20160923大阪桐蔭スコア

関大北陽
20160923関大北陽スコア

Topic

2年の軸はやはりこの人
大阪桐蔭のスタメンには前の試合に続いて1・2・4番に1年生が名を連ねた。そんな1年生が活躍する一方、西谷監督は前の試合後に「2年生に軸になる選手が出てきてほしい」というコメントを残してた。

その2年生の軸の最有力候補がこの福井。前チーム時から出場経験があり、夏の関大北陽戦でもスタメン出場していた。新チームではキャプテンも務めていて、当初はこの福井が4番を務めるものだと思っていたが、フタを開けてみれば4番の座も、サードのポジションも1年生の山田に奪われた形だ。

この日の福井は最初の打席で先制点につながる送りバントを決めると、3打席目にはボールをしっかりひきつけてチーム4点目となるレフト前タイムリー。第5打席にも前進守備の二遊間を抜く2点タイムリーを放った。4打数2安打3打点という結果以上に、今日はいいところで福井が仕事をした。

ただ西谷監督に「チームの軸」として認めてもらうには、この活躍をもっと続ける必要がある。キャプテンとしてチームの内面だけでなく、打撃面でも正真正銘の軸となっていくように…福井の活躍にこれからも注目していきたいと思います。

20160923大阪桐蔭 福井
2安打3打点の活躍のキャプテン福井

根尾はこの秋は外野?
中学時代に146㌔をマークしたとして、話題になっていた根尾。この秋は背番号9としてベンチ入りしていますが、前の試合に続いてベンチスタートでした。この日はイニングの合間にレフトのキャッチボール相手として登場。1年生だからというのもあるけど、これは完全に野手の仕事ですよね?ブルペンでは誰か投げていましたが(音だけなので誰かは不明)、どうやら根尾はブルペンには入っていないようでした。現状では少なくとも徳山・香川・横川…根尾という立ち位置の気がします。

ただもともとバッティングも西谷監督に高く評価されていて、そこからの背番号9。外野のポジションを争うであろう宮崎は2回戦ではホームランを放ったものの、この日はポテンヒット1本に、2番打者としてバントの不安定さも露呈しました。次の試合は外野のスタメン根尾を見れる可能性もあるかもしれません。

20160923大阪桐蔭 根尾
注目の根尾はこの日はキャッチボールのみの外野の登場


今回もフェンスピタッのシフトは…
夏は外野がほぼフェンス近くまで下げるシフトで大阪桐蔭相手に外野フライの山を築き、勝利につなげた関大北陽。この日も夏に続いて大阪桐蔭相手に同様のシフトを引きました。しかし今回はこのシフトが機能せず…19安打のうち16安打が単打であり、外野フライも8個、外野の頭を越えるような打球も少なく、このシフトは今回は成功しませんでした。

大阪桐蔭の打線はまだまだ前チームのようにパワーのある打線でないようです。それでも藤原らを中心にシュアなバッティングでヒットを打てるバッターが揃っていて、打線のレベルとしては決して前チームに見劣りせず、やはり現チームにこのシフトはあっていなかったのかなと思います。

そもそも関大北陽として完全に力負け。ただ前チームも春に負けた後、夏に大阪桐蔭にリベンジを果たしています。今年の神田以北もこの敗北を糧に是非とも大阪桐蔭にリベンジできるチームに成長してほしいものです。


Pickup Player
徳山壮磨 大阪桐蔭2年 ピッチャー
打ってもよしのまさに大阪桐蔭のエース
この秋から大阪桐蔭のエースナンバーを背負うのが徳山。前チームから高山に次ぐ存在とし活躍し、高山が欠場した春大では背番号1をつけ、夏も2番手として活躍、関大北陽戦にも登板があった投手です。

徳山の武器は大きめテイクバック(藤浪に似ている?)から放たれるMax145㌔のストレート。単に球速があるというだけでなく、打者の手元で伸びるようなストレートが特徴的であるために、打者を詰まらせることもできます。手元の計算では変化球は15%ほどであり、そのほとんどがスライダーであったため、ストレートを中心にスライダーとのほぼ2球種で関大北陽打線を抑えたことになります。

最大のピンチは3回で、突如乱れて9番バッター(ピッチャーに)ストレートの四球を与えると、その後2個の死球で満塁。しかしここで立ち直ると、この回を内野ゴロ間の1点のみに切り抜けます。ただそのピンチの後は4~6回をパーフェクトに抑えるなど、調子も徐々に上がってきたようで、最後の方は点がとられる雰囲気がなかったですね。またこれが夏のリベンジにかける思いか、点差がついても他のピッチャーを投げさせることなく、徳山が完投。8回までですが、被安打5の1失点という

そしてバッティングの方も4打数4安打3打点という見事な活躍で自らを援護。打順は9番ですが、バッティングでも非凡なとこを魅せ、これぞ強打の大阪桐蔭のエースという活躍でした。そしてピッチャーらしく送りバントもきっちりと1球で決めたところも、能力の高さがうかがえます。

まだまだ打線の中心がはっきりしていない中、この試合のようにピッチャーも含めて全てのバッターがヒットを打って、全体的に底上げしていくということは必要だと思います。そんな大阪桐蔭の新エースの投打にわたる活躍にこれからも期待です。

20160923大阪桐蔭 徳山
完投勝利+4安打の活躍の徳山
(ここらへんのテイクバックの形が先輩の藤浪に似ていないですか?)

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ジャンル : スポーツ

明石商☓神戸国際大付【秋季兵庫大会】

神戸国際大付はここのところ2年連続で夏は準決勝で明石商に4-5に敗れて敗退。秋季大会のベスト8をかけた1戦は、そんな因縁の対決となりました。

スタメン

明石商
1 CF 竹内 8
2 RF 後藤 9
3 1B 来田 3
4 LF 右田 17
5 2B 田城 16
6 3B 辻家 4
7 SS 倉見 6
8 C 山本 2
9 P 加田 11


神戸国際大付
1 CF 中谷 16
2 2B 後藤 4
3 3B 森田 8
4 C 猪田 2
5 RF 片岡 9
6 LF 大丸 13
7 SS 田淵 6
8 1B 荒木 3
9 P 岡野 10


試合経過

【1回表】明石商は後藤の四球と、来田のヒットで1死1・2塁。右田のサードゴロの間で進塁して2死2・3塁としますが、5番田城もサードゴロに倒れて無得点。(明0-0神)

【1回裏】神戸国際も2番後藤が四球で出塁すると、4番猪田がもう少しでホームランというレフトフェンス直撃の2ベースを放ち、後藤が生還。さらに続く片岡のセカンド内野安打をセカンド田城がファーストに暴投で猪田もホームインします明0-2神)

【2回表】先頭の辻家が四球で出塁すると、続く倉見はバスターで前進してきたサードの頭を抜くヒットで1・2塁。山本が送って1死2・3塁とします。9番加田はバントの構えをしては相手を揺さぶると、カウント2B1Sからサードランナースタート。加田はバントするのではなく、打ってショートゴロとなり、明石商がランナー3塁からのエンドランで1点を返します。(明1-2神)

【3回表】後藤が四球で出塁すると、登録変更でベンチに入ってから4番を務める右田がライトオーバーの3ベースを放ち、同点に追いつきます。さらに逆転チャンスでしたが、ここは田城が三振に倒れて同点止まりです。(明2-2神)

【4回裏】この回先頭の荒木がセンター前で出塁し、4回表からリリーフ登板した黒田(2年)が送って1死2塁。続く中谷がレフト線に弾き返し、神戸国際大付が勝ち越しに成功します。(明2-3神)

【7回裏】この回から明石商のマウンドには背番号1の左腕近藤(2年)。しかし近藤は後藤・森田の連続内野安打と四球で1死満塁のピンチを背負います。しかしここで神戸国際は満塁にも関わらず、この日2安打の片岡に謎のスリーバントスクイズを命じてファールで三振。大丸もレフトフライに倒れ、追加点を奪えません。(明3-4神)

【8回表】4回からリリーフした黒田に抑え込まれていた明石商打線ですが、この回は先頭の竹内が四球で出塁。キャッチャーからの牽制球の暴投で2進しますが、今度はキャッチャーからセカンドへの牽制球で完全に戻れずに、そのままサードへスタートという形。ボールを受けたショートが3塁へ送球し、タイミングはアウトに見えましたが、判定はセーフ。1死3塁から、3番来田の打席で再びエンドランを決行し、明石商が同点に追いつきます。(明3-3神)

【9回裏】先頭の後藤がヒットで出塁すると、前の回のピンチから登板した桑田(2年)は猪田・片岡にも連続四球を与えてしまい、1死満塁とサヨナラのチャンス。しかしここで桑田が制球を戻すと、大丸が浅いライトファールフライ、田淵はサードゴロに倒れて試合は延長戦に突入します。(明3-3神)

【11回裏】またもや先頭の後藤がヒットで出塁。森田はバントの構えも四球となり、続く猪田は死球を受けて無死満塁。5番片岡はショートフライで1死。続く大丸は満塁で2回凡退しているので、代打北山(2年)。北山が見事センターに犠牲フライを放ち、神戸国際大付がサヨナラ。神戸国際大付が因縁の対決を5-4(延長11回サヨナラ)で制して、ベスト8進出です。


011000010003
200100000014
明 加田・近藤・●桑田ー山本
神 岡野・○黒田ー猪田

20160923明石商 加田
明石商の先発加田は6回3失点まとめあげた

20160923神戸国際大付 猪田
先制のタイムリーを含む3打数2安打で打線を牽引した4番猪田

20160923神戸国際大付 後藤
サヨナラのホームを踏んで喜ぶ後藤


スコア

明石商
20160922明石商スコア

神戸国際大付
20160923神戸国際大付スコア


Topic

3度目の満塁の正直
最後は何とかサヨナラ勝ちした神戸国際大付であったが、スタンドから見ている我々には「やっとか…」というサヨナラであった。8回表に同点に追いつかれてから、8回裏・9回裏・11回裏と実に3回も満塁のチャンスがあった
<8回裏>後藤:ショート内野安打→森田:バントヒット→猪田:四球
<9回裏>後藤:センター前→(森田:送りバント)→猪田:四球→片岡:四球
<11回裏>後藤:レフト前→森田:四球→猪田:死球
いずれのチャンスも後藤を起点に、相手の四死球が絡んで中軸で満塁にするという展開であった。

結局、8・9回の満塁のチャンスで凡退した大丸に代打を送って、北山の犠飛で勝利したのだが、この内容に神戸国際大付は決して満足できるものではなかった。普通サヨナラ勝ちのあとは、スタンドに喜びながら挨拶するものだが、この日は田淵主将「すいませんでした」という言葉の後にスタンドへの挨拶があった。

ただ神戸国際大付の実力は認めるべきもので、個人的には現在の兵庫ではNo1であると思った。その実力に、この苦い経験を糧にして、是非ともセンバツを目指してほしいものだ。

20160923神戸国際大付 後藤2
3回の満塁のチャンスは全て後藤のヒットから始まった


経験0からのスタート
秋・春と兵庫大会優勝、秋・春ともに近畿大会ベスト4、センバツベスト8と昨年躍進をとげた明石商。しかし春はベンチ入りが全員3年生になるなど、その躍進を直接経験したメンバーはほぼいない(唯一経験したと言えるのがセンバツではスタメン出場していた、現キャプテンの後藤くらい)。新チームはまさに0からのスタートであった。

新チームは前チームとは異なり、1年生が6人ベンチ入りしているらしく(名簿上は2人なので…)、この日もバッテリーと4番が1年生であった。前チームを支えた吉高・小西・大西らも1年秋からレギュラーであり、やはりそういった経験も必要なのであろう。

ただこれらの経験不足からか実力はまだまだ。特に投手陣はまだエースと呼べる存在がいない。先発の加田はまぁまぁのピッチングをしたとは思うがそれでも3失点、近藤・桑田に関してはコントロールが悪すぎて、11回まで点をとられなかったのが不思議な状態だ。ただ実力が数段上の神戸国際大付相手に延長戦まで持ち込んだ粘りは評価できるもので、そこのところは前チームの経験を受け継げているのかな?と思った。

20160922明石商 後藤
2年生で唯一甲子園を経験した後藤がキャプテンとしてチームを牽引する


スクイズエンドラン?
明石商といえばバント野球。この日もバントも使用したが、3点のうち2点はランナーサードからエンドランという奇策で得点を奪った。

まず2回表1死2・3塁。バッターの加田は最初2球ほどバントの構えから見逃しをした。こうやって散々揺さぶって、外せなくなったところで実際にスクイズをやってくるのが明石商であるが、このケースはカウント2B1Sから3塁ランナースタート、加田がボール気味の球を打ってショートゴロにして得点を奪った。

さらに1点差で追いかける8回表にも、1死3塁カウント3B2Sから、3塁ランナーがスタートし、来田がインコースのボール気味の球を何とか当ててサードゴロにして、点を奪った。これには相手投手の黒田も笑うしかいない(実際に笑っていた)という状態であった。

両方のケースとも、3塁ランナーのスタートはピッチャー投げてすぐという感じでなかったが、もし空振りでもしようものなら挟まれてた可能性が高いもので、まさにスクイズエンドランであった。中学野球くらいまでならこういいう作戦はよくあるが、高校野球、それもこのレベルでスクイズエンドランをするチームはなかなかないであろう。それでも見事に成功させて、2点を奪った明石商にはアッパレをあげてたい。ひょっとしたらセーフティスクイズのように、この後ブームになるかもしれないし…w

20160923明石商 来田
インコールのボールをうまくフェアゾーンに転がしエンドランを決める来田


Pickup Player
黒田倭人 神戸国際大付2年 ピッチャー
相手に流れを渡さなかったエース左腕

この日の神戸国際大付の先発は背番号10の右腕:岡野。指にかかった球は140近く出ているだろう右の本格派であったが、3回に同点に追いつかれると、青木監督は4回からエース左腕の黒田をマウンドに送った。

黒田はストレートは130㌔ほどであるが、テイクバックの小さなフォームからそれをテンポよく投げ込む。そして最大の武器はスライダーであり、これが低めのストライクゾーンからボールゾーンになるところにコントロールよく決まる。明石商はこの球に手が出てしまっていたために、黒田はおそらくそんなに三振をとるタイプのピッチャーではないのだろうが、8回で8個の三振を喫していた。

黒田は4・5回を3人ずる抑えるなど、明石商に傾きかけていた流れを見事に止めた。8回に再び同点に追いつかれるも、これもランナーが守備のミスで3塁まで進み、そこで予想外のエンドランという得点で全くもって打たれてはいなかった。そして同点に追いつかれても淡々と明石商打線を抑え続けてサヨナラ勝ちにつなげた。神戸国際大付打線がチャンスを逃し続けても、流れが明石商にいかなかったのは、明石商打線が全く持って黒田から点をとれる気配がなかったからである。

結局4回~11回の8イニングで1失点(自責点0)という素晴らしい内容であり、そもそも黒田先発にしていたら楽勝だったのでは…という内容だった。おそらく準々決勝・準決勝と近畿大会が決まるまでは先発黒田がほぼ投げぬくことになるのであろう。

20160923神戸国際大付 黒田
4回からリリーフして8イニングを自責点0に抑えた黒田


余談

神戸国際大付の応援がかっこいい
何か聞いててそう思ったのです。よく見ると…高校野球にしては珍しくドラムセット使っていました。だから都市対抗の応援みたいな感じになっててかっこよかったのですね。個人的には大好きな応援です。ただ今日の明石トーカロは行けていましたが…甲子園にもドラムセットって持ち込めるのかな?

テーマ : 高校野球
ジャンル : スポーツ

銚子商☓東海大市原望洋

3連休最終日は千葉へ遠征。お目当ては千葉の本命、プロ注目のエース金久保率いる東海大市原望洋です。

スタメン

銚子商
1 CF 加瀬 8
2 SS 宮内 6
3 3B 松山 5
4 C 伊藤 2
5 1B 押樽 3
6 2B 大木 4
7 RF 近藤 7
8 P 平野 11
9 LF 熱田 20


東海大市原望洋
1 C 宍倉 2
2 SS 藤本 6
3 LF 荒川 7
4 RF 塚本 9
5 1B 大野 3
6 P 金久保 1
7 2B 鯨井 4
8 3B 樋口 5
9 CF 塚越 8


試合経過

【2回表】銚子商は先頭の押樽があわやホームランというセンターオーバーの2ベースで出塁。バントで送った後、7番近藤の打席でスクイズを仕掛けあるも、アウトコースのボールになるスライダーを空振りで、3塁ランナータッチアウトとなります。(銚0-0望)

【2回裏】1死から6番金久保がソロホームランを放ち東海大市原望洋が先制。さらに樋口のヒットと塚越の四球でチャンスを作ると、1番宍倉が三遊間を破るタイムリーを放ちます。(銚0-2望)

【3回裏】先頭の塚本がライトオーバーの2ベースで出塁。続く大野はバントを2球失敗するも、ヒッティングに切り替えると1・2塁間を抜くタイムリーヒット。金久保がヒットで続いたところで、銚子商はピッチャーを古谷(1年)にスイッチするも、四球で満塁とすると、9番塚越がライト前タイムリー。これをライト近藤が後逸したために、走者一掃となります。続く宍倉の初球にスクイズを仕掛けますが、これはキャッチャーフライゲッツーとなります。(銚0-6望)

【4回裏】藤本の四球・荒川のヒットで1死1・2塁のチャンスを作ると、5番大野がライト線へタイムリー2ベース。金久保・樋口もタイムリーで続いて、この回も4点を加えて、コールド規定の10点差をつけます。(銚0-10望)

【5回表】後がない銚子商は、先頭の大木が三遊間を破り出塁。ワイルドピッチと内野ゴロで3塁まで進むと、前の回から登板の葛西(2年)がライト前にタイムリーヒットを放って、ひとまずコールドを免れます。(銚1-10望)

【5回裏】先頭の宍倉がライト前で出塁すると、藤本が送って1死2塁。3番荒川のセンター後方に上がった打球はセンター取れず(記録はヒット)、宍倉がホームインして再び10点差がついてコールド。東海大市原望洋が11-1(5回コールド)で銚子商を下しました。

0 0 0 0 1 1
0 2 4 4 1 11

銚 ●平野・古谷・葛西ー伊藤
望 ○金久保ー宍倉

20160919銚子商 押樽
金久保からあわやホームランというセンターオーバー2ベースを放った押樽

20160919東海大市原望洋 金久保2
5回1失点の好投をみせた金久保

20160919東海大市原望洋 荒川
コールド決定となるサヨナラタイムリーを放った荒川


スコア

銚子商
20160919銚子商スコア

東海大市原望洋
20160919東海大市原望洋スコア


Topic

本命が本領発揮
プロ注目のエース金久保を中心に、昨春の千葉大会を制したチームのメンバーが多く残る東海大市原望洋。この秋は千葉の本命として挙がっていました。しかし1次予選では志学館に敗れて、敗者復活戦を勝ち抜いての本線出場。またこれまであまり大差をつけた試合がないなど、本領を発揮できていない状態でした。

しかしこの日は打っては相手の3投手から5回途中まで12安打10得点、エース金久保も5回1失点とまとめてコールド勝ち。相手が銚子商だったので、ここまで圧倒的になるとは思っていませんでした。

準決勝の専大松戸(or習志野)はありますが、準々決勝で当たる予定であったライバルの木更津総合はこの日千葉英和に敗退。本命として関東大会出場への視界が良好になってきました。


打っても金久保
ピッチャーとしてプロ注目の金久保ですが、この日はバットでも見せました。まず2回の第1打席に右中間スタンドへ先制のソロホームラン。第2打席は無死1塁という場面だったのですが、ピッチャーにも関わらず送りバントはせずに、強攻に出てレフト前ヒットでチャンスを広げます。第3打席でも1・2塁間を破るタイムリーヒットを放って、この日は全て初球打ちで3打数3安打2打点の活躍でした。

金久保は昨秋は1番セカンドで出場していたほどの選手なので、もともとバッティングには力があります。春以降は投手に重きをおいていましたが、投げないときも是非守備につかせたい選手で、個人的には3番とかに置きたいです。

投げては5回1失点も被安打6と、金久保にしてはまだまだな投球内容。ボール自体は悪くないのですが、新相棒の宍倉のリードが単調なこともあり、早めのカウントからストレートを狙い打たれていました。スライダーやカットボールなどは打たれていなかったので、これをカウント捕るのに使っていたらよかったのかな…と。

金久保の投打に渡る活躍に今後も期待です。

20160919東海大市原望洋 金久保1
先制ホームランを含む3打数3安打と打つほうでも活躍の金久保


意地をみせた背番号1だが…
銚子商はこの日、1年生左腕の平野を先発とし、2番手として送り込んだのも同じ1年生の古谷であった。1回戦で館山総合相手に完投勝利をおさめた背番号1の葛西は、10点ビハインドの4回裏途中から登板。塚越をセンターフライに打ち取って凌ぐと、続く5回表には1死3塁で打席が回ってきます。初球を振りぬくと打球は1・2塁間を抜け、コールド回避となるタイムリーヒットを放ちます。

しかし5回裏にもそのままマウンドに上がると1死2塁から荒川に超スローカーブを打たれ、センターの守備も…というところであったがこれがサヨナラのタイムリー2ベースとなるコールド負け。土壇場で意地を見せた背番号1であったが、すぐさま強打の望洋打線につかまってしまった。

結局銚子商は3人投手全員が望洋打線につかまったことになる。正直なところ、レベルの高いチームを抑えるには、3投手ともまだまだ球威が足りていない。投手陣というチームの課題を解消すべく、冬場のトレーニングを頑張ってほしい。

20160919銚子商 葛西
4回途中から登板した背番号1の葛西

Pickup Player
藤本誠啓 東海大市原望洋2年 ショート
シニア時代から金久保をささえる守備の要
東海大市原望洋の新チームは守備も大きな武器だ。前チームからのレギュラーに加え、守備固めで出場していた選手もレギュラーになり、この試合ではキャッチャーの宍倉を除いて、ほぼパーフェクトな守備を見せた。

その守備の中心的存在が前チームからショートのレギュラーを務める藤本だ。藤本の守備は派手さこそないものの、動きにスピードがあり、無駄がなくスムーズで安心してみていられるショートだ。エースの金久保とはシニア時代からのチームメイトで、昨秋は二遊間を組んでいた。春以降に二遊間を組むことになった鯨井とのコンビも見事なもので、シートノックを見ていてもゲッツー処理の流れは本当に素晴らしかった。この日の見せ場はランナー1塁での三遊間のショートゴロで難なくセカンドに送球してアウトにしたが、これが普通の選手ならバックハンドやスライディングキャッチを要するような打球であった。

打撃面でも1打数1安打2四球1犠打と2番としての仕事を見事に果たした。小柄な選手ではあるが、バットをしっかりと振りぬくことができて、勢いのある打球も放つ。シニア時代からエースの金久保を支える守備の要に、攻守で今後も期待です。

20160919東海大市原望洋 藤本
堅守の東海大市原望洋の中核を担うショート藤本

テーマ : 高校野球
ジャンル : スポーツ

慶応×横浜創学館【秋季神奈川大会】

神奈川の準々決勝の最後の試合。慶応:森田、創学館:川井という神奈川を代表するであろう(他がレベル低いからってのもあるが…)左右のエースの対決です。

スタメン

慶応
1 SS 宮尾 6
2 2B 矢澤 4
3 1B 綿引 3
4 RF 正木 9
5 3B 下山 5
6 LF 森野 7
7 CF 新美 8
8 C 寺山 2
9 P 森田 1


横浜創学館
1 LF 斎藤 17
2 CF 目黒 7
3 SS 佐藤未 6
4 C 佐藤優 2
5 RF 大川 9
6 3B 浅見 14
7 1B 8
8 P 川井 1
9 2B 清水 4


試合経過

【1回裏】創学館は先頭の斎藤が詰まりながらもライト前ヒット。バントと四球で1死1・2塁と森田を攻め立てます。しかしここで森田が本領を発揮し、4番佐藤優・5番大川を連続三振に仕留めます。(慶0-0創)

【2回表】慶応はこの回先頭の正木が、川井のスライダーをとらえレフトスタンドに吸い込まるホームランで先制。(慶1-0創)

【4回表】先頭の矢澤が左中間フェンス直撃の2ベース。綿引が送った後、正木は敬遠気味に歩かされて1死1・3塁。続く下山の3球目にスクイズを仕掛けるも、これを川井が気迫のダイビングでキャッチし、ゲッツーでピンチを切り抜けます。(慶1-0創)

【5回表】先頭の森野がストレートをスタンドに運ぶソロで追加点を奪う。(慶2-0創)

【6回裏】死球で出塁した佐藤未がファーストゴロで2進。5番大川が左中間を破るタイムリー2ベースを放ち初得点。浅見も続いて1死1・3塁と一気に同点・逆転のチャンスとしますが、7番関はピッチャーゴロ併殺打で1点止まり。(慶2-1創)

【7回表】1死から主将の新美がレフト線への2ベースで出塁。2死となるも、森田のヒョロヒョロと上がった打球はライトの前に落ちるタイムリーとなり1点を追加。(慶3-1創)

【9回表】先頭の森野が左中間への2ベースで出塁。新美が送ると、寺山がセンターへ犠牲フライを放ちます。(慶4-1創)

慶応の森田は点を取られた後、7回以降は3人ずつで抑えるぱふぇっくとピッチング。両エースが完投するも、慶応が4-1で横浜創学館を下して準決勝進出です。

0 1 0 0 1 0 1 0 1 4
0 0 0 0 0 1 0 0 0 1
慶 ○森田ー寺山
創 ●川井ー佐藤優


20160918慶応 正木1
先制ホームランをはなった正木

20160918慶応 森田2
1失点完投勝利をあげた森田

20160918横浜創学館 大川
タイムリーを含む2安打の活躍の大川


スコア

慶応
20160918慶応スコア


横浜創学館
20160918横浜創学館スコア


Topic

神奈川No1左腕
まずは創学館のエース左腕川井。いかにもTHEサウスポーといった感じのピッチャーで、腕を長く使って角度のあるキレのいいストレートを右バッターのインコースに投げ込むことのできる。スライダーなどの変化球も曲がりが大きく、またこの日は夏にはあまり使っていなかったチェンジアップも多く投げていた。決して甘い球が多いわけではないが、この日は甘く入ったところを見事慶応打線に長打にされてしまったことが敗因となった。

4点はとられてしまったが、雨というコンディション+相手は優勝候補筆頭の慶応ということを考えればいいピッチングであったといえる。東海大相模の安里との比較にはなるだろうが、神奈川No1左腕といえる投球であった。

20160918横浜創学館 川井
創学館のエース川井も4失点ながら雨の中を完投した


神奈川No1右腕
夏の準優勝投手の慶応のエース右腕森田。この日は森田のMAXの140㌔までは出ていなかったであろうが、ストレートに威力があり、最大の武器のスライダーよりもストレートで押す場面が多く、ストレートにこだわりを持っているように見えた。やや不安定感があった1・2回を凌ぐと、後は盤石の投球。まだまだ余裕があるようで、ピンチになると、ギアをアップさせたようなピッチングで、1点をとられた後の7~9回もギアをあげて打者9人パーフェクトピッチングを見せた。

全体的に見て、やはり夏の準優勝を経験してさらに強くなったと感じた。神奈川のNo1右腕、いや神奈川No1投手といっても問題ないであろう。

20160918慶応 森田1
1失点完投勝利の森田


痛かったW佐藤のノーヒット
創学館敗北の1番の要因は打線が沈黙したこと。そしてその打線の中でも前チームからの主軸である、3番佐藤未・4番佐藤優の2人がノーヒットに抑えられてしまったことが大きかった。

夏は5番を打ち、初戦の横浜商大戦のサヨナラ逆転ホームランが記憶に新しい佐藤未は新チームでは3番。この日は2四死球と慶応バッテリーから1番警戒されているようであった。ただ残りの2打席は森田のストレートの前に力のない内野ゴロに打ち取られてしまった。

前チームから4番を務める斎藤優は最初の2打席は三振と完全に抑え込まれた。その後の2打席もやっと当たるようになったという感じで内野ゴロ2つ。4番としての仕事を全くもって果たせなかった。

佐藤未はファースト→ショート、佐藤優はサード→キャッチャーとともに核となるポジションにコンバートされて、守備の負担が大きくなったことも影響しているかもしれないが、創学館としてはこの2人が打たないと始まらない。

20160918横浜創学館 佐藤優
4打数2三振ノーヒットに終わってしまった4番の佐藤優

もう勝負してもらえない正木
夏の大会で東海大相模からの2発を含む3ホーマーを放って準優勝に貢献し、その名を轟かせた慶応の4番正木。この秋季大会でもこれまで3ホーマーと勢いはとどまるところを知りません。そしてこの日の第1打席で川井のスライダーを捉えて今大会4本目のホームラン。これが扱いが完全に怪物に変わりました。

2打打席目・3打席目はともにチャンスで回ってきたのですが、創学館バッテリーは基本アウトコースのボールゾーン。手出してくれたらラッキーくらいの実質上の敬遠です。最終打席はランナー1塁のみでしたが、これも来るのは厳しいコースばかり。結局ショートゴロに打ち取られてしまいました。

見ている側からいえば残念ですし、本人もフラストレーションが溜まるでしょうが、これも超強打者の宿命。これを乗り切って土続けることになれば、慶応から谷田(JX-ENEOS)を越えるスラッガーが誕生するかもしれません。

20160918慶応 正木2
今大会早くも4ホーマー目を放った正木
※夏を越えた球児なのに、なぜここまで肌が白いのかが不思議


Pickup Player
森野壮真 慶応2年 外野手
昨秋期待の1年生が復活

昨秋の慶応は初戦から横浜隼人という不運もあり、秋は1回戦敗退。秋季大会(本線)は1試合で終わってしまいました。そんな1試合の中でも収穫と言われたのが、1番ファーストでスタメン出場し、横浜隼人に一矢報いるホームランを放った森野(当時1年)であった(ちなみにそのときのファーストの控えは現4番の正木)。

そして期待された春・夏であったが森野の名を聞くことはほとんどなかった。夏は名簿には背番号13として載っていたものの、登録変更でベンチ外。チームの神奈川準優勝をスタンドで見ることとなりまいした。そんな森野が新チームでは背番号7として、レギュラーを獲得しました。

この日は6番でスタメン出場した森野の最大の見せ場は第2打席。フルカウントからの7球目のストレートを振り切ると打球はライトフェンスを越えてホームラン。9回にも先頭打者で左中間に2ベースを放ち、貴重なダメ押し点を演出しました。身長は169㎝ですが、しっかりとフルスイングできるバッターでパンチ力がありました。

ただ打った2打席以外はいずれも変化球で三振。打ったのも2球ともストレートで変化球の対応などにはまだ不安を残すようです。とはいえ昨年の期待の1年生がやっと藩領発揮。慶応打線に重要なピースが加わりました。

20160918慶応 森野
ついに期待の森野が覚醒か!?

テーマ : 高校野球
ジャンル : スポーツ

平塚学園×横浜商大【秋季神奈川大会】

神奈川の準決勝2日目。第1試合は平塚学園×横浜商大です。

スタメン

平塚学園
1 RF 持田 9
2 CF 上田 8
3 LF 神部 7
4 SS 増田 6
5 3B 千葉 5
6 2B 中島 4
7 1B 原田 3
8 C 加藤 2
9 P 柿木 1


横浜商大
1 2B 宮澤 4
2 CF 三澤 8
3 LF 相ケ瀬 7
4 C 梅田 2
5 RF 黒田 11
6 SS 山下 6
7 P 古野 9
8 3B 5
9 1B 近藤 3


試合経過

【2回表】平塚学園は千葉の牽制死などで2死ランナー無しとなるも、ここから原田・加藤の連打で2死1・3塁。しかし9番柿木は三振に倒れて無得点。(平0-0商)

【3回表】1番持田がヒットで出塁すると、バントとワイルドピッチで3進。3番神部が右中間にタイムリー2ベースを放ち先制します。(平1-0商)

【3回裏】先頭の9番近藤がライトオーバーの2ベース、送って1死3塁。三澤の打球は変な回転がかかってピッチャーを抜けるも、サードランナーがスタートを切れずに、ショートがリカバリーして2死。相ケ瀬が四球で、2死1・3塁で4番梅田を迎えます。梅田の打球は強烈でしたが、セカンドライナーで得点できず。(平1-0商)

【8回表】ヒットで出塁した持田を送って1死2塁。横浜商大はここで古野から背番号1の鹿島(2年)にピッチャー交代。鹿島は神部・千葉をフライに打ち取り、ピンチをしのぎます。(平1-0商)

【9回裏】先頭梅田の打球は左中間へ。レフト神部がダイビングキャッチを試みるも、ボールはグラブからこぼれ2ベース。鹿島の代打:末石(2年)が送って1死3塁とすると、続く山下が三遊間を破るタイムリーでついに同点。古野が送って2死2塁とサヨナラのチャンスを迎えますが、ここは柿木が踏ん張って清水を三振に仕留め、延長戦へ突入します。(平1-1商)

【10回表】前の回に代打を出した関係で、ピッチャーは河野(2年)に交代。しかし先頭の代打:野口にファースト強襲ヒットを浴びると、バントの後に上田にもレフト前ヒットを浴びて1死1・3塁のピンチ。続く神部にも初球を捉えらえるも、この強烈な打球はショートの正面で6-4-3のダブルプレーとなります。(平1-1商)

【10回裏】平塚学園もピッチャーに代打を出した関係で、この回からファーストを守っていたサウスポーの原田がマウンドに上がります。1死から1番宮澤にヒットを許すと、横浜商大は迷いなく送って2死2塁で主将の3番相ケ瀬を迎えます。相ケ瀬は2B2Sからの変化球に何とか食らいつくと打球は左中間に落ちて、宮澤がホームイン。横浜商大が2-1(サヨナラ)で平塚学園を下してベスト4進出です。

0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 1
0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 2

平 柿木・●原田ー加藤
商 古野・鹿島・○河野ー梅田


20160918平塚学園 神部
先制タイムリーを放った神部

20160918横浜商大 山下
9回に同点タイムリーを放った山下

20160918横浜商大 相ケ瀬
変化球に食らいついてサヨナラタイムリーとする相ケ瀬

スコア

平塚学園
20160918平塚学園スコア

横浜商大
20160918横浜商大スコア


Topic
夏のリベンジを
夏は横浜創学館と激戦の末にサヨナラ負けを喫して、初戦敗退となってしまった横浜商大。この日もその試合と同じく8回までビハインドも最終回に何とか追いつくという展開でした。しかし夏はここでエース大浦(3年)に代打を出してしまった関係で、その直後に投手陣が逆転サヨナラ弾を浴びました。この日も同点に追いつくために好投していた鹿島に代打を送りました。代わった河野は決していい内容とは言えませんでしたが、バックも強烈な打球をゲッツーにするなど盛り立てて無失点で凌ぐと、その裏にサヨナラ勝ちと夏と同じようなゲームを見事ものにしました。

夏の悔しい経験が生かせた試合だったと思います。そして準決勝の相手は慶応☓横浜創学館の勝者。夏の逆転勝ちの立役者であるエース川井と、逆転サヨナラ弾の佐藤未も残っていることですし、是非とも横浜創学館に上がってきてもらってリベンジをしたいところでしょう(まぁ創学館は負けてしまいましたが…)。

20160918横浜商大 河野
10回を抑えて勝ち投手となった河野


あと1本が出ずに投手陣見殺しの平塚学園

平塚学園のエース柿木は小柄ながらも、腕を思いっきり振って投げるキレのいいストレートと縦に大きく曲がるスライダー(?)で緩急をきっちりとつけたピッチング。3回を除くとほぼピンチらいしいピンチもない見事なピッチングでしたが、球数が100球を越えた9回にはやや疲れも見えたか、同点タイムリーを浴びてしまいました。

柿木は9回で降板すると、代わった原田が10回にサヨナラタイムリーを浴びます。原田は体は小さく細身であるが、こちらもキレのいいストレートと大きなカーブで緩急のつけられる好投手であった。しかし試合の流れが完全に横浜商大にいったところを止めることはできなかった。

この敗北で投手陣を責めることはできず、原因はチャンスはありながらも追加点をとれずに、流れを相手に渡してしまった打撃陣にある。得点圏にランナーを進めたのは10回中7回、先頭バッターが出塁したのが10回中6回であったので、これで1点という結果が全てを物語っているのではないでしょうか?

20160918平塚学園 柿木
9回1失点と見事なピッチングをみせた柿木


明暗分かれた1年生コンビ
1年生ながらも前チームからそれぞれサード・ライトのレギュラーとして活躍していた千葉と持田。新チームではチームの核として活躍が期待される2人の結果は明暗が分かれてしまいました。

1番で出場した持田は4打数2安打。アウトになった中にも強烈なピッチャーライナーがあり、しっかりとボールを捉えることができていていました。放った2安打はいずれも回の先頭打者で、バントも決めていたので、1番として見事チャンスメイクの役割を果たせたと言えます。

一方5番で出場した千葉は第1打席は死球で出塁するも牽制死。2打席目以降は全てランナーがいる場面で回ってきますが、三振・セカンドゴロ併殺・セカンドフライと散々な内容。上記の「あと1本が出なかった打線」の最大の戦犯となってしまいました。

それでも武器のフルスイングはできていましたし、1年生ながら春には4番にも抜擢された打者に対する期待は高いです。来年の春には是非とも真の4番を打つ姿が見たいものです。

20160918平塚学園 千葉
この試合では大ブレーキとなってしまった千葉だが、フルスイングは魅力


Pickup Player
古野伊織 横浜商大高2年 ピッチャー兼外野手
夏の悔しさを人1倍味わった左腕が好投
夏の大会、上記のように横浜商大はエース大浦に代打を送り、9回表に逆転に成功した。そしてその裏にマウンドに上がったのが背番号18をつけた2年生サウスポーの古野であった。しかしこの場面は重すぎたか、先頭に四球を与えると、ライトへ2ベースを浴びて無死2・3塁。続く相手4番打者は何とか三振に取るも、最後はサヨナラ逆転ホームランを浴びた。

あれから2カ月、古野は背番号9だが実質上のエースとして、この日の先発マウンドに上がっていた。球速はないものの、テイクバックの小さなフォームとカーブなどの緩急を有効に使うことで、時々ストレートに遅れているバッターもいた。また牽制もうなく、ランナーを1度刺し、盗塁も1つも許さなかった。3回に1点は失うも、度々迎えるピンチを粘りのピッチングで凌ぎ、8回途中1失点の好投でエースとしての役割は果たした。

打っても3打数2安打に、あわやセーフティ成功という送りバントも決め、打撃面でも起用さを見せつけた。マウンドを降りた後もライトに回るなど、打つほうでも期待されている。

夏の悔しさを1番知る男の活躍にこの後も期待です。

20160918横浜商大 古野
8回途中まで1失点の好投をみせた古野


余談
987654321
今日の平塚学園のスタメンです。
20160918平塚学園オーダー

打順1番からポジションが98765421と見事に降順になっていました。
珍しい…。


テーマ : 高校野球
ジャンル : スポーツ

横浜×星槎国際湘南【秋季神奈川大会】

関東の中ではいち早く秋季大会が進んでいる神奈川。今日ははやくも準々決勝で、元桐蔭学園の土谷監督率いる星槎国際湘南と平田体制2年目を迎える横浜の試合をお送ります。

スタメン

横浜
1 2B 斎藤 4
2 SS 渡辺 6
3 CF 増田 8
4 RF 万波 9
5 C 福永 2
6 LF 長南 7
7 1B 市村 13
8 P 板川 1
9 3B 山崎 5


星槎国際湘南
1 CF 小倉 8
2 RF 有賀 9
3 1B 松下 3
4 C 田島 2
5 LF 大城 7
6 SS 神尾 6
7 3B 桜木 5
8 P 本田 1
9 2B 金子 4


試合経過

【1回表】横浜は先頭の斎藤がヒットで出塁、続く渡辺のバントを本田がハンブルして1・2塁、増田が送って2・3塁とすると、4番万波のセンター前タイムリーヒットで2点を先制します。(横2-0星)

【3回表】増田のセンター前ヒット、万波のレフト線への2ベースで1死2・3塁のチャンスを作ると、新主将の福永がセンターに犠牲フライを放って、1点追加。(横3-0星)

【5回表】先頭の山崎が3塁線を破る2ベース、斎藤のバントが内野安打となり、無死1・3塁。ここで渡辺がスクイズを決めて、まず1点。増田が四球を選んで1死1・2塁となると、4番万波はフルカウントからのストレートを右中間スタンドに運ぶ3ランホームラン。
(横7-0星)

【6回表】またもや先頭の山崎がレフト前ヒットで出塁して、盗塁。斎藤のヒットで3塁へ行き、1度は止まるも、相手の中継プレーの乱れを確認すると再スタートして、ホームイン。(横8-0星)

【7回裏】6回まで横浜先発の板川に2安打に抑えられてきた星槎国際湘南だが、この回に2点以上をとらいないとコールド負けになってしまう。しかしここで板川が急に乱れだし、連続四球。その直後の初球を代打の杉田(2年)が捉えると左中間フェンス直撃の2ベースとなり、星槎国際湘南が初得点。横浜はピッチャーを塩原(2年)に代えるも、神尾・桜木に連続タイムリーが飛び出すなどしてコールド回避。連続セカンドゴロで2死となるも、そこから小倉・有賀の連打で再び満塁のチャンスを作ると、主砲の松下がセンターへ2点タイムリー。星槎国際湘南がコールド負けどころか一気に2点差に詰め寄ります。(横8-6星)

【8回裏】勢いづいた星槎国際湘南は神尾と桜木のヒットで1死1・3塁と一気に同点のチャンスを作り出します。本田がショートフライに倒れると、続く辻の打席で重盗をしかけます。キャッチャー福永はサードを牽制したために、タイミング的にはセーフで2・3塁にすればいいところを、1塁ランナーが2塁直前で止まってわざと挟まれます。挟まれた間にホームを狙った神尾は、ショートからの送球でタッチアウトとなり、星槎国際湘南が痛いミスで同点のチャンスを逃します。(横8-6星)

7回途中からマウンドに戻った板川は9回も無得点に抑え、横浜が8-6で逃げ切り、星槎国際湘南を破りました。

20160917横浜 斎藤
この日1番に昇格した斎藤は3安打の活躍

20160917横浜 万波2
5回に3ランを放つ万波

20160917星槎国際湘南 松下
7回に満塁から2点タイムリーを放つ松下



スコア

横浜
20160917横浜スコア

星槎国際湘南
20160917星槎国際湘南スコア



Topic

コールド直前の落とし穴
法政二戦は延長、相洋戦は再試合とギリギリの勝利が続いた横浜。しかしKの試合は6回までで8-0、不安視されていた投手陣もエースの板川が被安打2の無失点と好投を見せ、まさに盤石といった状態であった。

しかし7回になると、6回まで四球は1つしか与えていなかった板川が急にストライクが入らなくなる。松下・田島の3・4番相手に1級しかストライクがとれずに連続四球。そして次の打者にストライクを取りにいった初球を、左中間フェンスまで運ばれるという最悪のピッチングであった。

しかし変わった塩原はもっとヒドく、打者7人にヒット5本を浴びる有様。わざわざ長南を下げてまで、板川を残しておいた平田監督の策が功を奏し、板川がマウンドに戻って何とかこの回を終わらせるという始末であった。板川は8・9回もヒットは浴びるものの、四球は出さないピッチングで、あの7回はいったい何が起きたのだろうという感じであった。

結局2点差という形になってしまい、横浜のギリギリ勝利は3試合連続となった。投手陣という弱点がまた顕著になってしまった。打線も2点差に迫られた後の8・9回にはチャンスを作りながらも得点できなかったところは厳しく評価したい。それでも神奈川のベスト4まで来たというのはスゴいところだが、こんな野球をしていては関東で勝つのは厳しいであろう。

20160917横浜 板川
横浜のエース板川はコールド目前の7回に突如乱れた


新4番万波 大爆発
横浜の新チームの4番は、夏の神奈川大会準決勝で4番を務めた増田でなく、期待の1年生の万波が務めている。その万波であるが、この日は3安打5打点と見事なまでにその役割を果たした。

第1打席はいきなり1死2・3塁という見せ場でやってくる。追い込まれた後のアウトコースのストレートを何とか当てたという感じのバッティングであったが、打球は凄まじいスピードでセンターに抜けていく2点タイムリー。続く第2打席も変化球にタイミングを外されて当てただけという形だが、またもや凄まじいスピードの打球がレフト線に飛び、チャンスを広げて3点目につなげた。そして第3打席、追い込まれてからアウトコースのストレートをしっかりひきつけてスイングすると、打球は右中間フェンスを越えるという右バッターには最も難しい位置に飛び込む3ラン。序盤の万波は本当に怪物であった。

ただその反面まだまだ粗いところもある。その後2打席はバットが下からできるような感じで内野フライと自分の打席ができなくなった。走塁面でもキャッチャーからの牽制でセカンドで刺されるなどミスもあった。まだまだ修正点もありそうだが、それでも万波がこんなに早くモノになるとは思ってもいなかったし、まず横浜の4番として合格点を与えたい。そしてこれらを改善して、真の横浜の4番としてさらなる飛躍にも期待したい。

20160917横浜 万波1
3安打5打点の活躍の新4番万波


チームの半分以上が1年生
この日の横浜のスタメンは5人と半分以上が1年生。ベンチ入りを見ても20人中11人が1年生とチームの半分以上が1年生で構成されているのがこの横浜の新チームである。ただ神奈川大会はベンチ入りが25人まで認められているので、そこを20人までとするのは謎が残るところだ。

そして数だけでなく、チームのヒット16本中12本が1年生などしっかりと結果も残して見せた。その分チームとして脆い面があるのも事実かもしれないが、それよりはまだまだ成長する可能性の大いにあるチームという視点で見ていきたいと思う。

20160917横浜 長南
万波とともに1年生の核として期待される長南


2点差も本来の野球はできなかった星槎国際湘南
この秋季大会で鎌倉学園・向上という強豪校を撃破した新興勢力の星槎国際湘南だが、横浜という神奈川の壁に弾き返されることとなった。2点差という結果だけ見れば、健闘したと称賛すべきものであるが、果たしてその内容はどうであろうか?

まず鎌倉学園・向上と連続完封して、ベスト8進出の最大の立役者であったエース本田。Max142㌔のストレートが評判であったが、この日のストレートは目視であるが130前半~中盤ほどで140㌔には遠く及んでいなかった。それでも淡々とポーカーフェイスで横浜打線に立ち向かい、7~9回は無失点に抑える投球を見せたが、結局8失点という結果は惨敗といえる。

打撃陣も7回の攻撃は素晴らしかったが、これは横浜投手陣の乱調によるものが大きく、本来の姿である板川からは全然打てていない。

そういう意味では星槎国際湘南にとっては本来の力を全然発揮できなかった試合であった。

20160917星槎国際湘南 本田
連続完封の本田であったが、この日は横浜打線につかまった


Pickup Player
山崎拳澄 横浜1年 サード
早くも遠藤の後継者を発見
横浜は前チームから多くの下級生がベンチ入りしていたために、各ポジションはこいつになるんだろうな~というのはたいていが予想でき、新チームのポジションも大概が予想通りであった。ただその中で唯一予想が難しかったのがサード。市村あたりかな~と思っていましたが、そのサードのレギュラーを掴んだのは1年生の山崎でした。

この日の山崎は前の試合から打順を下げて9番サードでスタメン出場。打っては3打数2安打1犠打という活躍。この2安打はともにランナー無しの場面でしたが、それぞれ得点につながり、特に5回の3塁線を破る2ベースは4得点の口火を切る形になりました。唯一アウトとなった第1打席でも、(結果は三振であったが)5球粘るなど打者としてのいやらしさを見せて、「本当にいい9番」といった活躍でした。

守っても相手4番田島の三遊間への強烈な打球をスライディングキャッチするというファインプレーを見せ、また3塁線のベース付近の打球も難なく処理して見せるなど非常に守備は固いと感じました。

山崎はそんなに体の大きな選手ではないですが、これらの活躍を見ると、前サードの遠藤(3年)を思い出します。強打者の揃う横浜打線において、ホームランなどはないものの繋ぎの面で重要な役割を果たした遠藤。今日の試合を見る限りではその後継者が早くも見つかったようです。

20160917横浜 山崎2
打撃に加えて攻守も光ったサード山崎


余談

まさに桐蔭学園?
昨年から元桐蔭学園の土屋監督を迎えて、徐々に力をつけてきている星槎国際湘南ですが、ユニフォームまでどこか桐蔭学園に似ていますね…wただ今大会では本家:桐蔭学園を上回るベスト8の成績。通信制の高校として、クラーク国際に次ぐ甲子園出場を狙っています。

20160917星槎国際湘南 田島
星槎国際湘南のユニフォームはどことなく桐蔭学園に似ている
(写真は4番の田島)

テーマ : 高校野球
ジャンル : スポーツ

この秋の神奈川は本命不在?

関東ではいち早くベスト8が揃いました。
・星槎国際湘南
・横浜
・横浜隼人
・桐光学園
・横浜商大
・平塚学園
・慶応
・横浜創学館

ところがこの秋、日本一の激戦区といわれる神奈川に本命がいないという事態になっている。例年ならどの高校が関東にいっても通用するというレベルなのだが、今年はどこもいまひとつ波に乗れていない…。


まず神奈川といえば横浜。3番の増田(2年)やこの秋から4番に座る万波(1年)ら打線は強力で、ほとんどの選手が前チームからベンチ入りして出場機会があったために経験値も豊富だ。ただその分、藤平・石川という強力な2枚看板がいた分、投手陣には経験がなく、エース左腕の板川(1年)は初戦で公立校相手に6失点KO、2番手の塩原(2年)も法政二戦で9回から登板すると5点差を追いつかれるなど不安定…で、法政二は延長戦の末、相洋は再試合の末勝ち進むなどギリギリの戦いが続いている。ここにきてやっと板川のぴチングが安定したきた反面、投球回数がかさんできて疲労が残っていないかは不安である。

その横浜と当たるのが、元桐蔭学園の土屋監督が昨年就任した星槎国際湘南。前チームからエースの本田(2年)、4番の松下(1年)とチームの中心が残り、鎌倉学園・向上を撃破するなど今1番勢いがあるといえる。横浜戦では本田が横浜打線相手にどれだけ粘れるかが鍵になってくるだろう。


東海大相模を破ってベスト8に進出した桐光学園は、近年の成績をみても安定感でいえば1番である。夏に先発として経験を積んだ大工原(2年)がエースとして降臨し、野手陣も渡部(2年)・斎藤(2年)ら前チームからのレギュラーが多く残る。あとは前チームの中川のようなチームの柱が欲しいところである。

20160730桐光学園 大工原
東海大相模相手に8回途中まで1失点の好投をみせたエース大工原


横浜隼人は選手層が厚く、4番白井を中心に攻撃力が武器。不安視されていた投手も青山(1年)が桐蔭学園を完封するなど良好であったが、次の立花学園戦では9回2死まで負けていたなどこちらも安定感がない。もはやホームの保土ヶ谷で、鬼門の準々決勝(6期ぐらい連続でベスト8止まりだよな…)を勝ち抜けるか!

20160416横浜隼人 白井
大所帯横浜隼人の中で4番に座る白井


横浜商大平塚学園はくじ運に恵まれたこともあり、ここまで順調な勝ち上がり。このあとの強豪校との対戦で真価が問われる。

このどこもイマイチという中であえて本命をあげるとすれば慶応であろう。エース森田(2年)・3発を放った4番の正木(2年)・バッティングセンスに優れる5番の綿引(2年)・核弾頭の下山(1年)と夏の準優勝チームの主軸が残っている。神奈川高野連のHPで誤って敗退と書かれるも、実際は日大藤沢をコールドで破っていたなど新チームも実力は十分。横浜・東海大相模・桐光学園などの強豪とは逆のブロックという強運も見方していて、関東大会に最も近いチームである。

20160727慶応 森田
夏の準優勝投手の森田


その慶応にとっての唯一の不安要素が、横浜創学館のエース:川井であろう。前チームからエースを務めるこの左腕はストレートのキレ・コーナーに投げ分けるコントロール・大きく曲がる変化球とピッチャーとしての要素を備えていて、神奈川のピッチャーの中でもトップクラスの実力をもつ。タイプとしてはまさに横浜の石川に近い。1発勝負のトーナメントなので、この川井が慶応打線を抑えるということも十分に考えられる。


そんなわけで例年以上に読めない神奈川…。ここ2年ほど神奈川を勝ち抜いたチームはセンバツには出ていないので、こんなわたしの前評判なんか打ち消して2校センバツに出るくらいに頑張ってほしいものです。

天気が少し不安ですが、土日で準々決勝の4試合は全て保土ヶ谷で観戦する予定なので、できる限りにレポートはしていきたいと思います。

テーマ : 高校野球
ジャンル : スポーツ

九州共立大×日本経済大【福岡六大学野球リーグ】

夏休みで九州に旅行に行っていたのですが、その最終日に我がままを言って九州共立大の試合を観戦させてもらったので、レポートします。

スタメン

九州共立大
1 SS 望月 東大阪大柏原 1
2 2B 大久保 青豊 4
3 RF 早野 自由ヶ丘 31
4 1B 片山 門司学園 2
5 DH 仲宗根 興南 28
6 LF 橋本恭 石見智翠館 29
7 3B 矢次 南陽工 6
8 C 緒方 樟南 9
9 CF 久留米商 24
  P 岩本 常葉菊川 18


日本経済大
1 RF 福岡第一 1
2 2B 黒岩 明豊 9
3 SS 瀬口 神村学園 10
4 1B 山崎 日星 2
5 LF 吾妻 市和歌山 8
6 3B 稲垣拓 市和歌山 5
7 CF 田中 飯塚 8
8 C 西 古賀竟成館 37
9 DH 原征 津名 34
  P 有明 11


試合経過

【1回表】九共大は先頭の望月がファースト強襲ヒットで出塁。四球とバントで1死2・3塁となり、片山のセカンドゴロで望月はホームを狙うもタッチアウト。仲宗根が四球を選び満塁となるも、ここは森が踏ん張って橋本恭を三振に取り、初回を無失点で凌ぎます。(九0-0日)

【1回裏】日経大の1番張は、3球目の変化球を捉えると打球はレフトスタンド後方のネットに直撃。張の先頭打者ホームランで日経大が先制します。(九0-1日)

【2回表】先頭の矢次がヒットで出塁し、バントとファーストゴロで3進。1番望月の打席で森がワイルドピッチで、九共大が同点に追いつきます。(九1-1日)

【3回裏】1死から張が四球で出塁。しかし張はピッチャーが投げる前にスタートを切ってしまいタッチアウトと思いきや、岩本がプレートを外さずにセカンドへ投げたためにボーク。張は瀬口のセンター前ヒットで生還し、日経大が勝ち越しに成功します。(九1-2日)

【5回裏】原・黒岩と1年生2人のヒットで1死1・3塁のチャンスを作ると、3番瀬口が左中間を破るタイムリー3ベース。山崎の四球を挟んで、吾妻がライト線へタイムリー2ベースを放ち、岩本をノックアウト。代わった當山(1年:名護)からも、稲垣拓がタイムリーを放ち、この回一挙4点をあげます。(九1-6日)

【6回表】4番片山がレフトスタンドにソロを放ちます。(九2-6日)

【9回表】矢次・代打の黒川(3年:浜田商)が打ち取られて2死。しかし九共大はここから2四球と望月のヒットで満塁とし、ホームランが出れば同点というチャンスを作ります。日経大はここで170球を越えた森から左腕の東野(2年:福岡第一)にスイッチ。東野が早野をファーストゴロに打ち取りゲームセット。日本経済大が6-2で九州共立大を下しました。

20160911日本経済大 張
先頭打者ホームランを放った張
(タイプ的にも高校の先輩の陽に似ている)

20160913日本経済大 瀬口
2本のタイムリーで3打点の活躍の主将:瀬口

20160911九州共立大学 片山
6回に1発を放った4番片山


スコア

九州共立大
20160911九州共立大学スコア

日本経済大
20160913日本経済大スコア


Topic

日経大ペースを作り出したベンチ
初回のピンチを防ぐと、その裏に先頭打者ホームラン。1度は追いつかれるも、相手のミス(ボーク)に乗じて勝ち越すと、5回にはビックイニングを作り逃げ切り。九州共立大が有利と思われていた試合は、終始日経大ペースとなった。

この日経大のペースを作り出した要因の1つはベンチの雰囲気だ。福岡六大学は会場がこの日の福岡工業大球場や九州共立大球場であるためにスタンドも狭く、それだからか関係ないのかベンチ外の部員による応援などはない。よって試合中は出場選手やベンチの選手の声が響き渡り、それが試合の雰囲気ともなっていた。

そんな中聞こえてくるのは日経大のベンチからの声が大半。1つ1つのプレーに対し、ベンチから怒号にも似た歓声が飛び、球場を支配していた。まぁ中には野次みたいなものも多くて、審判に注意されていたりもしたが、それでも構わずと声を出し続けていた。

この試合の結果は、九共大と日経大のベンチの声の差ともいえる結果であった。


プロ注目の岩本はまさかのKO
この試合の1番の注目はドラフト候補にもあがる九共大の先発:岩本。188㎝の大型右腕で、ホームまでの距離が近いのではないか?と思わせるほどストレートには威力があった。コントロールもいいという評判の投手であったが、この日は制球がイマイチで5回途中まで5四死球。甘くはいった球も多くみられ、それを日経大打線に連打されていた。また投球前に走ったファーストランナーに対して、プレートを外さずに2塁へ送球をしてボークなど、投球回りに関しても課題を残した。

5回途中6失点でKOというのはドラフトを控える岩本にとっては厳しい結果である(スカウトらしき人はスタンドにはいなかったが…)。そもそも本来はエースであるはずの岩本が2戦目で投げているということからも、状態は決してよくはないのだろう。正直現在の力から言えばプロ入りは厳しい。ただ岩本という素材で見れば、フォームや投球回りなどまだまだ改善点もあり、その分伸びしろが大きいといえる。

そこの点をどうスカウトは判定するか…ドラフト会議まであと1ケ月半である。

20160911九州共立大学 岩本
注目の岩本であったが5回途中KO

ついに望月はショートに
東大阪大柏原が当時2年の藤浪を擁する大阪桐蔭を大逆転で破り、甲子園初出場を果たした際に1年生ながら1番レフトとしてスタメンに名を連ねていた望月。高校時代はずっと外野手であったが、九州共立大に進学してからは内野にコンバート。春のリーグ戦は主にサードとして出場していましたが、この秋のリーグ戦からはショートを務めています。

この日はショートの守備機会はあまりなかったので、練習を見ても動き自体は可もなく不可もなくといった感じでしたが、肩の強さなどの素材としてはいいものを持っていることは確認できました。春ショートのベストナインを獲得した矢次をわざわざサードにコンバートしてのショートなので、期待の高さも感じられます。そしてショートでも実力を発揮できれば、来年には3拍子揃ったショートとしてドラフト候補にも十分上がってくるのではないでしょうか?

20160911九州共立大学 望月
この秋からショートを守る望月



Pickup Player
森祐樹 日本経済大2年 ピッチャー
188㎝対決を制した2年生右腕
この試合の主役の座を岩本から奪ったのは、身長が同じ188㎝で85㌔の大型右腕、日経大の先発の森であった。有明高校(熊本)時代は1個上の大竹(早稲田大3年)や同期の多良木の善(東芝)と投げあった投手で、日本経済大では入学時から登板していて、kの秋は先発2番手を務めている。

この日は序盤こそコントロールに苦しんだものの、その後は徐々に調子を上げていった。ストレートは140㌔くらいだと思うが、重さが感じられ、特に右バッターのインコース、左バッターのアウトコースのボールは素晴らしかった。この他にチェンジアップも有効であったが、スライダーは本格派としてはもう少しキレが欲しいかなといった感じであった。

とはいえ強豪の九州共立大相手にあと1アウトで完投、9回途中まで2失点と見事なピッチング。まだ2年生ということもあり、このまま経験を積んでいけば2年後にはドラフト候補と言われる存在になる可能性は十分にある。

20160913日本経済大 森
9回途中まで2失点の好投を見せた森

テーマ : 大学野球
ジャンル : スポーツ

横浜商業×桐蔭学園【秋季神奈川大会】

天気が危ぶまれる中、2回戦の横浜商(通称Y校)×桐蔭学園という好カードを見るべく、横浜薬科大スタジアム(通称:ハマヤク)までやってきました。ノックはシートノックでなくベンチ前ノックにしたにも関わらず、ノックが終わってさぁ試合開始というときにやっとグランドに土を入れだす無能っぷりで開始はだいぶ遅れましたが、無事にプレーボールです。

スタメン

横浜商
1 SS 桜井 6
2 2B 木暮 4
3 LF 山口 7
4 3B 山本 5
5 1B 内田 13
6 C 2
7 CF 岡庭 8
8 RF 深野 9
9 P 上野 1


桐蔭学園
1 LF 鈴木 14
2 C 2
3 SS 土田 6
4 CF 柿崎 1
5 1B 南木 3
6 RF 村井 8
7 2B 佐藤 4
8 P 島村 11
9 3B 中倉 15




試合経過

【1回表】横浜商は木暮の死球と山口の内野安打で1死1・2塁のチャンスを作ると、4番山本が先制のタイムリー。続く代打の内田(5番は偵察要因だったよう)のヒットで満塁とすると、6番恵の犠牲フライで2点目。岡庭は四球で再び満塁となると、島村は深野にも連続四球を与え、押し出しで3点目を献上します。(横3-0桐)

【1回裏】桐蔭学園も鈴木の死球と土田の内野安打で1死1・2塁。4番柿崎のファーストゴロで2死2.3塁とすると、5番南木がレフトへ2点タイムリーを放ち、すぐさま1点差まで詰めます。(横3-2桐)

【3回裏】2死から柿崎が四球で出塁→盗塁でチャンスメイクをすると、南木が今度はライト前にタイムリーを放ち、桐蔭学園が試合を振り出しに戻します。(横3-3桐)

【4回表】2・3回と立ち直りの兆しを見せていた島村ですが、上野のヒットから2死1・2塁のピンチを招くと、桐蔭学園ベンチはピッチャーを小諸(2年)にスイッチ。しかしこの小諸が大乱調で、山口の左中間に2点タイムリー2ベース→死球→ライト前ヒット
→死球(押し出し)で1死もとれずに降板します。(横6-3桐)

【5回裏】桐蔭学園は林のヒット、土田のレフト線へポトリと落ちる2ベースで無死2・3塁のチャンス。4番柿崎は敬遠気味に歩かされ、横浜商はタイムリー2本の南木との勝負を選択します。この南木を浅いセンターフライに打ち取ると、続く村井には犠牲フライを打たれるも、この回を最少失点で凌ぎます。(横6-4桐)

【7回裏】先頭の林が右中間に3ベースを放つと、土田の犠牲フライで桐蔭学園が1点差に迫ります。(横6-5桐)

【8回表】1番桜井が死球で出塁→盗塁でチャンスメイク。ここで桐蔭学園は好投の石渡から左腕の瀧口(1年)にスイッチ。しかし瀧口は3番山口が1・2塁間を破られ、横浜商が点差を2に広げます。(横7-5桐)

【8回裏】横浜商は先発の上野から小林(2年)にピッチャーをスイッチ。しかし小林は村井・代打の吉原(1年)の連打でいきなりピンチを招くと、石渡の犠牲フライで1点差。さらに中倉にタイムリーを浴びて同点とされます。さらに高田(2年)にエンドランを決められて1死1・3塁になったところで、横浜商は松山(2年)にスイッチ。しかしこれが流れなのか、林の打球は打ち取られながらもショート内野安打となり、桐蔭学園がついに逆転に成功します。(横7-8桐)

【9回表】桐蔭学園は線番号1の柿崎をマウンドに送ります。柿崎は勢いのある球で簡単に2死をとるも、岡庭にヒットを浴びると、ここから制球を乱し、続く代打八幡(2年)には死球で1打逆転のピンチを招きます。続く代打の稲妻(1年)に対しても、ストライクが入らずカウントは3B1S。5球目のインコースのストレートは際どいボールで、四球だと思った稲妻は1塁へ走り出すも、少し時間差で審判はストライクのコール。ただこれを見て四球だと思い、3塁へスタートしてしまった2塁ランナーが3塁でタッチアウトでゲームセット。何とも後味の悪い終わり方になってしまいましたが、桐蔭学園が8-7と逆転で横浜商を破りました。

20160904桐蔭学園 南木
序盤に2本のタイムリーで3打点をあげた南木

20160904桐蔭学園 石渡
4回のピンチからリリーフし好投、打撃でも同点打を放つなど活躍した石渡

20160904横浜商 山口
3安打3打点の活躍をみせた山口

スコア
横浜商
20160904横浜商スコア

桐蔭学園
20160904桐蔭学園スコア


Topic

エース不在の桐蔭学園
桐蔭学園は勝利したものの、結局この試合で5人の投手を使った。
【先発:島村】2回以降は立ち直るも、初回は押し出しを含む3四死球。
【2番手:小諸】は球が抜けていて、2安打2死球を浴びて1死もとれずに降板。
【3番手:石渡】前日の先発に続きの登板だが、4イニングで1失点(これもつぎの瀧口がタイムリーを浴びた)と、なんで交代させたのかわからないほどいいピッチング。
【4番手:瀧口】タイムリーを浴びた後、センターライナーでチェンジとなり、まともに打ち取ることなく降板。
【5番手:柿崎】2死とってからストライクが入らなくなり、最後は相手のミスでなんとかアウトを取る。

上記のように石渡以外は出る投手出る投手イマイチで、本来はエースと期待された左腕の徳永(2年)がベンチ外というのも影響しているだろうが、地区大会では背番号1を欠番にして戦ったというのも納得がいくほどだ。ちなみに余談だが、ベンチ外にはソフトバンクの工藤監督の次男(左腕)もいる。

桐蔭学園は現在の大川監督が就任して以降、継投が多く、大黒柱といった感じのエースがいない。
これは
①大黒柱がいないから継投せざるを得ない
②継投ばっかりしているから大黒柱といえるほどのエースが育たない
の2通りが考えられるが、
・この夏のエース小川隼人や、その前のエース田村(国学院大1年)は大黒柱となる素質はあった
・土谷前監督時には斎藤(明治大)、藤岡(福井ミラクルエレファンツ)、石垣(セガサミー)、船本(JX-ENEOS)、能馬(新日鐵住金鹿島)とったドラフト候補にあがる投手がいた
ということを考えると②が濃厚である。

もうこの秋は石渡を中心に、調子のいい投手で戦うしかないだろうが、来年の春以降は多少リスクを背負ってでも、エースといえる存在を育てていかないと、強豪ひしめく神奈川を制するのは難しいのではないだろうか?

20160904桐蔭学園 島村
先発した島村だが、その役割を果たすことはできなかった


桐蔭学園を苦しめた迷采配
上述のように投手の育成について疑問を投げさせてもらったが、この試合では節々で??と思わせる采配があった。
①キャッチャー林は何回もベンチを見るも、初回乱調の島村を続投
→その後に押し出しの四球を与える
②2打席目で1番バッターに代打
→代打がゲッツーでチャンスをつぶす
③立ち直りかけた島村交代
→2番手の小諸は1アウトもとれずに降板
④好投の石渡に代えて、1年生左腕瀧口を投入
 (相手は左打者の山口だったが、前の打席は石渡の前に三振)
→瀧口がタイムリーを打たれ、再び点差が広がる
⑤そんな瀧口をなぜかそのまま打席に向かわたと思ったら、3球目に代打を送る
→代打吉原は2ベースを打つも、だったら1球目から代打を出せばよい
⑥石渡をわざわざセカンドに残したのに、最終回は柿崎をマウンドに
→柿崎は2死からストライクが入らなくなる

最終的には勝ったからよかったですが…
こんなことしていたら横浜隼人→日大→横浜→東海大相模と続く強敵を倒すのは厳しいでしょう。

頭下げてでも、土屋さんに戻ってきてもらったら?


試合巧者のY校
Y校の相性で親しまれる神奈川の公立の伝統校:横浜商業。この日も2回戦にも関わらず、スタンドには多くの応援が来ていました。

攻撃面では初回に3点、追いつかれた直後の4回にまた3点、1点差に迫られた8回に追加点と、いい場面で効果的に得点を重ねることができていました。投げてはサイドスローのエース上野が粘りのピッチングで強打の桐蔭学園打線に打たれはするものの、1イニング2点以内に抑え、リードしたまま終盤を迎えます。しかしそんな上野もそろそヤバいという空気が出てくると、右の正統派の小林を投入。しかし正統派に強いのが強豪校で、小林は桐蔭学園打線につかまり逆転を許しました。

上野がそのまま投げていたら…というところでもありましたが、徐々に桐蔭学園打線もあってきていましたし、非常に難しい決断だったと思います。とはいえ桐蔭学園をあと1歩まで追い詰めた戦いぶりは見事で、序盤~中盤にかけては試合巧者ぶりが感じられました。

20160904横浜商 上野
7回まで桐蔭学園相手に粘りのピッチングを見せた上野


エースで4番で背番号1
地区大会では空きとなっていた背番号1をつけたのは、主将で4番の柿崎。まさにチームを背負う存在となりました。

個人的には柿崎はこの世代では神奈川でも3本の指にはいるほどの強打者だと思っている。実際りのこの試合も、横浜商バッテリーはストライクゾーンで勝負する気はなかったように見えるし、タイムリー2本を放っている南木が次に控えていても、柿崎を堂々と敬遠したのはその実力を認めてのことでしょう。ただ今日の柿崎はなかなか勝負してくれないイライラからかボール気味の球を強引に引っ張るような打撃でノーヒット。盗塁・四球・進塁打といったところではチームに貢献しましたが、強打者としての攻められかたの対応はまだまだのようでした。

そして1点リードの最終回にはマウンドへ。前チームから登板機会があり、ストレートの威力などは今日投げた5人の中でもずば抜けていました。簡単に2死をとり、「こんなんなら早く出してよ」と思った矢先、いきなりストライクが入らなくなりなど、球の威力はあるものの、はやりまだ不安定さは残るようです。ただ現在の投手陣で、横浜や東海大相模クラスを抑えるとなると、そのポテンシャルが1番あるのは柿崎だとも感じました。

まだまだ不安定な桐蔭学園の新チームですが、主将で4番でエース(?)の柿崎が引っ張っていくしかないと思います。

20160904桐蔭学園 柿崎
主将で4番で背番号1の柿崎


Pickup Player
林汰河 桐蔭学園 キャッチャー
巧打の走れる2番キャッチャー
2番キャッチャーという打順はあまりないが、体はそれほど大きくないものの、ミート力と走力を兼ねそろえる左打者の林はまさにその2番キャッチャーが似合う選手である。この日は1打席目で送りバントを決めると、3・4打席目ではいずれも回の先頭打者で難しいをヒットにしてチャンスメイク。5打席目は当たりはよくないものの俊足を飛ばして、決勝のタイムリー内野安打とした。

守っては苦労しながらも、5人のタイプの異なった投手陣をリード。肩もいい部類だが、それよりも捕ってから投げるまでが早いキャッチャーで許した盗塁は1個のみであった。

この林は全チームの結成当時から秋・春と正捕手であったが、夏は先輩の鶴岡にレギュラーを奪われた。鶴岡はがっちりとした体格でパワーのある、ある意味キャッチャーとしては正統派というような選手であった。その悔しさをバネに新チームでは正捕手の座を確固たるものにしている、巧打で走れる新型のキャッチャー林の活躍に今後も注目です。

20160904桐蔭学園 林
決勝打を放つなど走攻守での活躍が光ったキャッチャー林


テーマ : 高校野球
ジャンル : スポーツ

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