亜細亜大×日本大【東都大学野球連盟】
5/10 東都大学野球連盟 第6週2日目
亜細亜大×日本大 @神宮球場
この週で勝ち点を取れなかったほうが、優勝の可能性がなくなるという亜細亜大×日本大の試合の2日目。前日には亜細亜大が勝利しているので、この日亜細亜大が勝てば、日大の優勝の可能性は消滅という試合です。
試合スコア
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください

日大は1回裏にコントロールの定まらない亜大先発の井上から2四死球で無死1・2塁のチャンスを作る。すると亜大は井上を早くもあきらめ、リーグ戦初登板の比嘉健をマウンドに送る。比嘉健はこのピンチを見事無失点で凌いで亜大に流れをもっていく。するとその直後の2回表に、2死2塁からこの日スタメンに抜擢された比嘉龍がしぶとく二遊間を破るタイムムリーを放ち亜大が先制する。
亜大は4回表にも1死2塁から手塚がセンター前にタイムリーを放ち追加点。対する日大も5回裏に、石井大のヒットとバント処理エラーからチャンスを作ると、上田のセカンドゴロの間に1点を返す。だがまた直後の6回表に亜大は頓宮・手塚・高橋の3連打にワイルドピッチも絡めて2得点をあげ、日大先発の田村をKOする。
日大は田村をリリーフした植谷がパーフェクトピッチングを見せるも、2回からリリーフした亜大嘉陽の安定したピッチングの前に8回裏にセカンドゴロの間に1点を返すのがやっと。亜大が逃げ切って優勝の可能性を残した一方、日大の秋春連覇の可能性は消滅した。

先制のタイムリーを放つ比嘉龍

2安打1四球で全ての得点に絡む活躍をみせた手塚

日大先発の田村孝は5回まで最少失点に抑えていたが、6回に2失点で降板となってしまった
Topic
◆球速を抑えてでもチームのためのピッチング
前日のリリーフに続き、この日2回から9回までロングリリーフで好投をみせて、チームの勝利の立役者となったのが嘉陽。ただそのピッチングの内容は少々意外なものであった。
今年で4年生となった嘉陽は、186㎝の長身から投げ下ろすMax147㌔のストレートが武器の右腕で、高橋遥とともに亜大の左右2枚看板としてプロからも注目されたいた。しかしこの日のピッチングは変化球が中心で、ストレートもほとんどがツーシームなのか130㌔前半で、Maxは140㌔止まりであった。それでも丁寧なピッチングで8回2失点(自責点1)と結果を残した。「今はスピードより抑えることの方が大事。どれだけチームのために犠牲になれるか。優勝を考えず次のカードへ、まず1勝を目指します」と嘉陽自身が述べていた通り、スピードを抑えてでもこれが今は1番チームのためとなるピッチングらしい。
生田監督の1・2年生に経験を積ませるとのもと、今週はリリーフに回った嘉陽。しかし来週国学院大相手に2連勝すれば2位に浮上し、その次の週に東洋大が勝ち点を落とせば優勝or優勝決定戦というところまできた。こうなると今週の成績も踏まえて、来週は嘉陽が先発で出てくることだろう。

2回からリリーフ登板し、最後まで2失点で投げ切った嘉陽
◆またもやパーフェクトリリーフで次は先発か?
6回に2点を奪われて、なおも無死3塁というピンチでマウンドにあがったのが2年生右腕の植谷。このピンチをセカンドゴロ→三振→三振で凌いだ。植谷は140㌔付近のストレートにスライダーのコンビネーションでコントロールもよく、その後も亜大打線を抑えていく。結局リリーフで計4イニングを投げたのだが、パーフェクト5奪三振というナイスピッチングであった。
先週は試合のなかった日大だが、先々週の専大戦の2回戦でも5回途中からリリーフした植谷がパーフェクトピッチング。2試合連続での快投で、来週はこの日4失点してしまった田村孝に代わって先発というのも大いにあり得ると感じた。

6回途中から最後までパーフェクトリリーフをみせた植谷
◆4安打の固め打ちで首位打者に
この日の日大打線は散発という感じで繋がりがなく、奪った得点もいずれも前進守備をひいていない状態でのセカンドゴロと打線に元気がなかった。その中で孤軍奮闘をみせたのが8番ファーストで出場した石井大であった。
常総学院ではその打棒を武器に1年春からレギュラーを務めた石井大は、2年目となる日大でも今期からファーストのレギュラーに定着。バッティングでは非常に柔らかさが加わったなという感じでこの日はレフト・センター・ライトとそれぞれのところにヒットを放ち4打数4安打の活躍。これでこの春のリーグ戦は32打数16安打の打率.500として、リーグの首位打者に躍り出た。
残りは各チームともに1週ずる。リーグ優勝の可能性がなくなってしまった日大にとって、石井大の首位打者という明るい話題は逃したくないところだ。

4打数4安打の活躍でリーグの首位打者に浮上した石井大
Pickup Player
比嘉健一郎 亜細亜大4年 ピッチャー
~まさかの1回リリーフで好投~
この日の亜大の先発は1年生左腕の井上であったが、立ち上がりからコンロトールが定まらず、いきなり死球→四球で無死1・2塁のピンチを招く。ここで生田監督は早くも井上をあきらめて、「井上の様子がおかしいので、あらかじめ準備させておいた」という4年生左腕の比嘉健を投入した。比嘉健はバントでまず1個アウトを取ると、4番八田をショートゴロ、5番土谷は四球で満塁としてしまうも、続く6番北阪をセンターフライに打ち取って初回の最大のピンチを防いだ。
比嘉健は小柄であるがトルネード気味のフォームからキレのいいストレートとスライダー・カーブ。チェンジアップなどを投げ込む左腕。沖縄尚学では宇良(国学院大準硬式)、山城(3亜細亜大)との3本柱とした活躍。2年秋の沖縄大会では背番号10ながら好投で沖縄準Vに貢献すると、以降九州大会からは背番号1を背負った。九州大会で優勝を果たし、明治神宮大会・センバツにも出場。3年夏も沖縄を制して、エースとして甲子園に出場した。
そんな輝かしい実績をもつ左腕であるが、亜大では厚い投手層にも阻まれ、これまで公式戦登板なし(新人戦は除く)。だが打撃投手を務めていて、コントロールの良さが目をひいたということで、今週からベンチ入りを果たしていた。なので背番号は4年生ながら36で、もちろんこの日が公式戦初登板。にも関わらず、いきなりの1回のピンチでリリーフ登板しての好救援は本当に見事であった。生田監督も「今日の勝因としては比嘉(健)が初回を0点に抑えてくれたこと」と称賛した。
亜大のこの春のリーグ戦の内容は芳しくなく、生田監督は「秋の事だけを考えて、1年生2年生でどれだけ秋に繋げられるかという」と発言していた生田監督。しかしまだ春のリーグ制覇の可能性も残している亜大。優勝のためには、この日遅咲きのデビューをかざった比嘉健や、2回~9回まで好リリーフを見せた嘉陽といった4年生の力が必要だ。

初回のピンチでリリーフ登板した見事に無失点で切り抜けた比嘉健
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亜細亜大×日本大 @神宮球場
この週で勝ち点を取れなかったほうが、優勝の可能性がなくなるという亜細亜大×日本大の試合の2日目。前日には亜細亜大が勝利しているので、この日亜細亜大が勝てば、日大の優勝の可能性は消滅という試合です。
試合スコア
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください

日大は1回裏にコントロールの定まらない亜大先発の井上から2四死球で無死1・2塁のチャンスを作る。すると亜大は井上を早くもあきらめ、リーグ戦初登板の比嘉健をマウンドに送る。比嘉健はこのピンチを見事無失点で凌いで亜大に流れをもっていく。するとその直後の2回表に、2死2塁からこの日スタメンに抜擢された比嘉龍がしぶとく二遊間を破るタイムムリーを放ち亜大が先制する。
亜大は4回表にも1死2塁から手塚がセンター前にタイムリーを放ち追加点。対する日大も5回裏に、石井大のヒットとバント処理エラーからチャンスを作ると、上田のセカンドゴロの間に1点を返す。だがまた直後の6回表に亜大は頓宮・手塚・高橋の3連打にワイルドピッチも絡めて2得点をあげ、日大先発の田村をKOする。
日大は田村をリリーフした植谷がパーフェクトピッチングを見せるも、2回からリリーフした亜大嘉陽の安定したピッチングの前に8回裏にセカンドゴロの間に1点を返すのがやっと。亜大が逃げ切って優勝の可能性を残した一方、日大の秋春連覇の可能性は消滅した。

先制のタイムリーを放つ比嘉龍

2安打1四球で全ての得点に絡む活躍をみせた手塚

日大先発の田村孝は5回まで最少失点に抑えていたが、6回に2失点で降板となってしまった
Topic
◆球速を抑えてでもチームのためのピッチング
前日のリリーフに続き、この日2回から9回までロングリリーフで好投をみせて、チームの勝利の立役者となったのが嘉陽。ただそのピッチングの内容は少々意外なものであった。
今年で4年生となった嘉陽は、186㎝の長身から投げ下ろすMax147㌔のストレートが武器の右腕で、高橋遥とともに亜大の左右2枚看板としてプロからも注目されたいた。しかしこの日のピッチングは変化球が中心で、ストレートもほとんどがツーシームなのか130㌔前半で、Maxは140㌔止まりであった。それでも丁寧なピッチングで8回2失点(自責点1)と結果を残した。「今はスピードより抑えることの方が大事。どれだけチームのために犠牲になれるか。優勝を考えず次のカードへ、まず1勝を目指します」と嘉陽自身が述べていた通り、スピードを抑えてでもこれが今は1番チームのためとなるピッチングらしい。
生田監督の1・2年生に経験を積ませるとのもと、今週はリリーフに回った嘉陽。しかし来週国学院大相手に2連勝すれば2位に浮上し、その次の週に東洋大が勝ち点を落とせば優勝or優勝決定戦というところまできた。こうなると今週の成績も踏まえて、来週は嘉陽が先発で出てくることだろう。

2回からリリーフ登板し、最後まで2失点で投げ切った嘉陽
◆またもやパーフェクトリリーフで次は先発か?
6回に2点を奪われて、なおも無死3塁というピンチでマウンドにあがったのが2年生右腕の植谷。このピンチをセカンドゴロ→三振→三振で凌いだ。植谷は140㌔付近のストレートにスライダーのコンビネーションでコントロールもよく、その後も亜大打線を抑えていく。結局リリーフで計4イニングを投げたのだが、パーフェクト5奪三振というナイスピッチングであった。
先週は試合のなかった日大だが、先々週の専大戦の2回戦でも5回途中からリリーフした植谷がパーフェクトピッチング。2試合連続での快投で、来週はこの日4失点してしまった田村孝に代わって先発というのも大いにあり得ると感じた。

6回途中から最後までパーフェクトリリーフをみせた植谷
◆4安打の固め打ちで首位打者に
この日の日大打線は散発という感じで繋がりがなく、奪った得点もいずれも前進守備をひいていない状態でのセカンドゴロと打線に元気がなかった。その中で孤軍奮闘をみせたのが8番ファーストで出場した石井大であった。
常総学院ではその打棒を武器に1年春からレギュラーを務めた石井大は、2年目となる日大でも今期からファーストのレギュラーに定着。バッティングでは非常に柔らかさが加わったなという感じでこの日はレフト・センター・ライトとそれぞれのところにヒットを放ち4打数4安打の活躍。これでこの春のリーグ戦は32打数16安打の打率.500として、リーグの首位打者に躍り出た。
残りは各チームともに1週ずる。リーグ優勝の可能性がなくなってしまった日大にとって、石井大の首位打者という明るい話題は逃したくないところだ。

4打数4安打の活躍でリーグの首位打者に浮上した石井大
Pickup Player
比嘉健一郎 亜細亜大4年 ピッチャー
~まさかの1回リリーフで好投~
この日の亜大の先発は1年生左腕の井上であったが、立ち上がりからコンロトールが定まらず、いきなり死球→四球で無死1・2塁のピンチを招く。ここで生田監督は早くも井上をあきらめて、「井上の様子がおかしいので、あらかじめ準備させておいた」という4年生左腕の比嘉健を投入した。比嘉健はバントでまず1個アウトを取ると、4番八田をショートゴロ、5番土谷は四球で満塁としてしまうも、続く6番北阪をセンターフライに打ち取って初回の最大のピンチを防いだ。
比嘉健は小柄であるがトルネード気味のフォームからキレのいいストレートとスライダー・カーブ。チェンジアップなどを投げ込む左腕。沖縄尚学では宇良(国学院大準硬式)、山城(3亜細亜大)との3本柱とした活躍。2年秋の沖縄大会では背番号10ながら好投で沖縄準Vに貢献すると、以降九州大会からは背番号1を背負った。九州大会で優勝を果たし、明治神宮大会・センバツにも出場。3年夏も沖縄を制して、エースとして甲子園に出場した。
そんな輝かしい実績をもつ左腕であるが、亜大では厚い投手層にも阻まれ、これまで公式戦登板なし(新人戦は除く)。だが打撃投手を務めていて、コントロールの良さが目をひいたということで、今週からベンチ入りを果たしていた。なので背番号は4年生ながら36で、もちろんこの日が公式戦初登板。にも関わらず、いきなりの1回のピンチでリリーフ登板しての好救援は本当に見事であった。生田監督も「今日の勝因としては比嘉(健)が初回を0点に抑えてくれたこと」と称賛した。
亜大のこの春のリーグ戦の内容は芳しくなく、生田監督は「秋の事だけを考えて、1年生2年生でどれだけ秋に繋げられるかという」と発言していた生田監督。しかしまだ春のリーグ制覇の可能性も残している亜大。優勝のためには、この日遅咲きのデビューをかざった比嘉健や、2回~9回まで好リリーフを見せた嘉陽といった4年生の力が必要だ。

初回のピンチでリリーフ登板した見事に無失点で切り抜けた比嘉健
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