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【夏の代表予想 2017】 西東京編  ~日大三・早実の最終決戦はどうなるか~

有力校紹介
◎日大三
○早稲田実業 東海大菅生
△国士館 八王子


◎日大三
春秋と決勝で早実に敗れたが、センバツでは準優勝の履正社相手に9回まで同点で内容的には押していた実力の持ち主。エース桜井はMax145㌔のストレートに打者から消えると評されるスライダーが武器。清宮・安田・若林といった屈指の強打者からそれぞれ1試合で3個以上の三振を奪った奪三振力は高校生No1といえる。ただ強打者には無類の力を発揮する一方、球に力がある分スタミナを消耗し、下位打線などに打たれることも少なくない。他には右肘痛からの復活を目指す岡部、小柄ながら勢いのある球を投げ春にブレークした柿澤、ストライクが入るようになってきた150㌔左腕の金成らで負担を軽減することができるかがポイントだ。

強力打線は今年も健在である。その中心は前チームから唯一のレギュラーである桜井であり3番を務める。桜井は日大三にしては珍しくエース・主砲・主将と全ての中心である。4番には193㎝101㎏と話題のスラッガー金成が座り、5番には春季大会で5ホーマーの2年生日置が座る。1番井上も秋・春それぞれ3ホーマーとパンチ力があり、1度打ち出すと止まらない。その他にも8番の津原も関東大会で2ホーマーを放つなど、どこからでも1発のある強力打線だ。

20170521日大三 桜井
投げるだけでなく今年の日大三のすべての中心は桜井


○早稲田実業
清宮の最後の夏に何としても甲子園に出たい早実。清宮はもはや説明不要の高校No1スラッガーであり、高校通算は100本を超えて記録更新も間近である。4番の野村も左右にホームランを打ち分け、もはや清宮より頼りになることも珍しくない状態。2年生ながら高校通算は40本を超える。重要なこの2人の前は野田・雪山の2年生コンビが務める。野田は右打ちが得意でセンバツの明徳義塾戦では決勝打を含む4安打の活躍、雪山は春の日大三戦では7打席7出塁を成し遂げた。橘内は打順こそ下位であるが、清宮・野村に次ぐほどの打力の持ち主で、5番の副主将を務める福本も好打者だ。

打撃陣が強力な一方、いつも大味な試合にしてしまうのが投手陣。1年夏の甲子園で抑えを務めた服部は、打ち取る技術を身に着けたものの、当時ほどの球威がなく物足りない。秋にエースとして活躍した中川もセンバツ以降は故障である。赤嶺・石井の両左腕や先発を任せらえることが多かった池田といった2年生投手陣もどこか一皮むけてきれないところがあり、エースは不在状態。この春には野村が捕手へ復帰し、それまで正捕手だった雪山も投手陣に加わった。中学時代には実績のある投手ばかりなので、誰かがエースとなってほしいところだが、現状は強力打線を抑えるのは難しく、「打線は水物」という言葉を聞くと怖くなる状態である。

20161112早実 清宮
最後の清宮フィーバーは甲子園でも見れるのか


○東海大菅生
投手陣の数と質という意味では1番充実しているといえるのが東海大菅生。春は日大三に惜しくも3-4と敗れたものの、修徳・二松学舎・早実といったチームが15点以上とられていることを引き合いにすると、この4失点というのはかなりハイレベルだ。エースはMax142㌔でキレと力強さを兼ねそろえる小玉。松本・2年生の戸田も140㌔を超える実力がある。2年生左腕の中尾は日大三戦で先発した実力者で、他にも制球力のある山内や、1年生左腕の中村も控える。

打線でも柱となるのは投げないときにはセカンドを守る小玉。非常に高い身体能力をもち、打席はもちろんのこと瞬足にも定評がある。4番にはまだ実績はないものの若林監督が絶賛する2年生スラッガーの片山が座り、その前後を松井・奥村の3年生が固める。昨年1年生ながらシ小柄なショートとして大活躍した田中も健在で、今年は新たにセンター小山・セカンド石田といったスーパー1年生もスタメンで出場しそうだ。

△国士館
春は早実に大逆転負けを喫してしまった国士館だが、関東一などを破ってのベスト4は立派であり、大逆転を許してしまった投手陣も戦力としては充実している。エースの187㎝の本格派右腕の深澤は持ち前のストレートに加え、最終学年になって多彩な変化球が充実してきた。1年夏に気迫のこもった好リリーフをみせた城田はそれ以来低迷していたが、Maxは144㌔にまで達し。再び夏の好リリーフが期待される。左サイドの2年生石井はコントロールがよく、先発もリリーフもこなせる。

打撃陣は4番を打つ予定であった山本が離脱してしまったのは痛いが、パンチ力とミート力を兼ねそろえる水野谷は健在。これに嶋崎・田中といった2年生の強打者が続く。1年時からレギュラーとして活躍していた上原も復調すれば、十分に1番や中軸を打てる存在だ。

20160718国士舘 深澤
エースの187㎝右腕の深澤


△八王子
昨夏の優勝校である八王子はその立役者の早乙女・米原の左右看板が残っていて、打線も含めて昨年より充実した戦力である。米原はストレートのMaxを147㌔にまで伸ばし、コントロールが武器の早乙女も130㌔前半から130㌔後半まで球速を伸ばした。この2人が予定通りに機能すれば、そう簡単に点はとられない。

打線は春の東亜学園戦で2本ほホームランを放った、主将も務める桜井。全体的に大きなバッターはいないが、1年夏に1番を務めた加藤など巧打者が揃い、投げているほうからすると非常に嫌な打線といえる。残念ながら昨年と違って本命がいる西東京だが、昨年のように粘り強く戦えば2年連続の甲子園もあり得る。

20160718八王子 早乙女
春は背番号10だった早乙女だが背番号1を奪還できるか


展望と優勝予想
予想:日大三
やはり野球の神様は清宮を甲子園に連れていきたいのか?と思うくらい、春に続いて早実に有利な組み合わせになった。準決勝の八王子まで強豪校といわれるところとは当たらず組み合わせは相当有利だ。一方のライバル日大三は初戦から国学院久我山で、準々決勝には春に苦戦した東海大菅生と嫌な組み合わせである。春も決勝で大激戦を繰り広げた両チームであるが、このときは日大三はエース桜井を温存し、2番手岡部も肘痛ですぐ降板と投手陣は見せていないでこの結果。まだ日大三には余力があったということで、戦力的にも日大三が上とみる。難しいところだが、日大三がこの不利な組み合わせを圧倒的戦力で跳ね返すと予想して日大三を優勝予想とする。
2017夏 西東京



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【夏の代表予想 2017】 東東京編  ~帝京・関東一・二松学舎の三つ巴の戦い~

有力校紹介

○帝京 関東一 二松学舎大付
△東海大高輪台


○帝京
名門帝京もここ5年ほど甲子園から遠ざかっている。しかし今年はグランドも人工芝に一新し、春季大会では東東京で唯一のベスト4に進出した。

投手陣の柱となるのが2年生の松澤。昨夏に1年生ながら抑えをつとめた右腕は、140㌔を超えるストレートにスライダーやSFFをを低めに集められるようになり、安定感が増した。同じく140㌔を超えるストレートを誇る仁田や、春の背番号1の大胡の3年生右腕2人も控える。

打線は1番の佐々木は非常にミート力が高く、春には日大三の桜井から2打席連続ホームランを打つ活躍をみせた。3・4番を務める田中麟・田中悠のコンビは春のコンバートでそれぞれキャッチャー・ショートと守備でも中枢を担うようになった。この後に主将の浅野、秋の4番金村とパンチ力のあるバッターが続き打線は強力だ。あとは1年夏から4番を務めたものの、秋・春とケガでベンチ外になっていた岡崎の復活を待つばかりである。

20170408帝京 佐々木
帝京打線を引っ張るのは1番の佐々木


○関東一
夏3連覇を目指す関東一は、なかなかスタメンを固定できずに、個々の力はあるもののチームとしてはまだまだ発展途上。それでも高橋・小川の2枚看板は大注目だ。高橋は186㎝からMax147㌔のストレートが武器でプロからも注目される右腕で主将も務める。春に背番号1を背負った小川は、140㌔を超える重たいストレートが魅力でコントロールもいい。2人とも球の力からいえば東京屈指だが、まだまだ本来の実力を発揮できていない感はある。

打線は小林・齋藤の1・2番は打力と俊足を兼ねそろえ、春好調であった増田の前にランナーをためたいところ。春は1年夏からクリーンアップを打っていた石橋をケガで欠いたが、キャッチャーも務める石橋が復帰すればチーム力は一段と上がる。また高橋・小川は打撃も魅力であり、投げないときはどこに入るのかも注目である。

20170408関東一 小川
ダブルエースの一角として期待される小川


○二松学舎大付
選手個々の能力でいえば二松学舎大付もレベルが高い。エースで182㎝の長身左腕の市川は、長身を生かせずにあと少し球威が足りないという感じであったが、この春の練習試合では前橋育英を完封するなど成長。2年生右腕の岸川らが台頭して、市川の負担をなくすことも必要である。

打線の軸はなんといっても181㎝90㎏ながら俊足と高い身体能力を誇る4番の永井。昔はあった荒っぽさも改善し、右方向へも強力な打球を打てるようになったスラッガーは、高校通算を45発まで伸ばしプロからも注目される。1番の堀川は積極的な打撃でヒットを量産し、2番鳥羽も非常にミート力が高く、3番平間は繋ぐこともホームランを打つこともできる選手である。5番以降も激しいレギュラー争いを繰り広げる能力の高い選手たちが揃っている。チームとしての力を高めていくことができれば、2年ぶりの甲子園も十分にあり得る。

20161016二松学舎大付 市川3
エース左腕市川の真価が夏に発揮されるかが二松学舎大付の大きなカギとなる


△東海大高輪台
春は1回戦負けながらエースの宮路を中心に力のある選手が揃うのが東海大高輪台。宮路は185㎝83㎏の体格からMax148㌔を誇るプロ注目の右腕。もとはセンターを守っていた俊足・強打も魅力である。昨年1年生ながら4番も務めた98㎏のスラッガー伊東に、1年秋に4番を務めていた青木も左打席から鋭いスイングを見せる。青木の他にも主将でキャッチャーを務める山木、ショートの米澤らは1年秋の東京ベスト4メンバーで経験値が高い。


展望と優勝予想
予想:帝京
今年も帝京・関東一・二松学舎大付の3強であるが、秋春ともに東京大会は西東京勢どうしの戦いとなるなど、この3チームとも結果を残しているとはいえない。正直このチームの実力は甲乙つけがたい状態で、始まってみないとわからない状態だ。こうなってくると、関東一と二松学舎大付が準決勝で当たるのに対し、決勝までこの両者とぶつからない帝京がやや有利かと思う。

2017夏 東東京組み合わせ




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JR東日本×社会人日本代表【オープン戦】 ~日本代表候補が総勢39人で意地を見せて勝利~

6/25 オープン戦
JR東日本×社会人日本代表 @JR東日本柏グランド

侍ジャパン社会人代表一次選考合宿の最終日に行われた、社会人日本代表候補チームとJR東日本とのオープン戦を観戦してきました。

試合スコア
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
20170625JR東日本×社会人日本代表
※雨で1度は断念したこともあり、到着したのが4回表だったため、3回までの詳細スコアは不明です

日本代表は1回に原田の、2回には仮谷のソロと2本のホームランで先手を取ると、3回にも1点を加え3-0とリードする。しかしJR東日本も4回に登板した蔭地野に襲い掛かり、嘉数と小室のタイムリーなど4安打を集中させて3点を奪って同点に追いつく。

その後は両チーム投手陣が踏ん張って、試合は3-3のまま8回を迎える。日本代表は8回裏に長谷川がレフト前ヒットで出塁すると、その後多木・藤岡が四球を選んで満塁のチャンスを作ると、北村がレフト前に勝ち越しタイムリーと3人のトヨタ勢で勝ち越し。さらに続く代打菅野が特大の満塁ホームランを放ち、8-3とリードする。

最終回は鈴木博が無死満塁のピンチを背負うも、そこから本領を発揮して無失点に抑えると、特別ルールによる9回裏にも多木の犠飛で1点を加えて9-3で勝利。総勢39人の選手が出場した日本代表が、代表の意地をみせてJR東日本を破った。

20170625JR東日本 佐藤拓
フェンス直撃打を放つなど2安打と気を吐いた佐藤拓

20170625大阪ガス 猿渡
6回・7回と2イニングをパーフェクトに抑えた猿渡

20170625トヨタ自動車 北村
決勝打となるタイムリーを放つ北村


Topic
◆両チームにヤジられながら…
この試合はJR東日本から代表候補に選ばれている長谷川。JR東日本がホームの白いユニフォームの一方、長谷川はビジター用の緑のユニフォームに身を包んで日本代表として出場した。

長谷川が8回裏に代打として出場すると、1塁側・3塁側のベンチから色々な応援・ヤジなどが飛んだ。そんな注目されるなから、カウント2B1Sからチームメイトの國松のストレートを捉えると打球は三遊間を抜けるヒットとなった。日本代表はこのヒットを皮切りにこの回5得点を奪い勝利。ビックイニングの口火を切る見事な活躍で代表入りにも、そして自チームの堀井監督にも大きくアピールした。

20170625JR東日本 長谷川
8回のビックインの口火を切るヒットを放つ長谷川


◆まさかの形で同期キャッチャー対決
この試合はオープン戦という位置づけであるが、JR東日本は代表候補に選ばれた丸子・長谷川を除けば基本はフルメンバー。ただキャッチャーは主将の石川でなく、2年目の鈴木が務めた。日大三で夏の甲子園制覇に貢献し、立教大でも正捕手・主将を務めた鈴木であるが、社会人となってからはまだまだレギュラー獲得とはいえない状態であった。

その一方日本代表には大学時代には基本控えであったものの、社会人1年目からその実力を開花させて代表に選ばれたキャッチャーがいた。それが西濃運輸の2年目松本直である。強肩が売りの好捕手であった松本だが、丸亀高では香川準Vが最高で甲子園経験もなく、進学した立教大でも3年時までは公式戦出場はなし。4年時には少し出場機会を得たが、正捕手獲得とはならなかったが、西濃運輸では1年目から正捕手の座を獲得して、一躍ドラフト候補に躍り出た。

もうわかると思うが、この2人は立教大の同期のキャッチャー。9回表に松本がマスクを被ると、両チームのキャッチャーが鈴木ー松本という構図が完成したのであった。鈴木が正捕手、松本直が控え捕手であった。しかしこの日は、松本が日本代表候補、一方鈴木はその選考のための試合の1チームのキャッチャーということで立場が逆転していた。

しかし鈴木もオープン戦とはいえ、この試合でマスクを被るということは期待されている証。まずはJR東日本で正捕手の座を獲得して、今度はともに日本代表で正捕手の座を争うというところも見たいものだ。

20170625西濃運輸 松本直
9回にマスクを被った松本直


◆劇場型のドラ1候補
8回に5点を勝ち越した日本代表が最終回のマウンドに送ったのは、この代表候補の中で1番注目されているといってもいいだろう、この合宿初日に155㌔をマークするなど今年のドラ1位候補と目されているヤマハの鈴木博であった。鈴木博の181㎝90㎏という立派な体格から放たれるストレートは、この猛者たちが集う試合の中でも1ランク上といった感じで、まだまだ軽く投げているように見えるが威力は抜群であった。

しかしややストレートに頼り切りなところがあり狙われたか、いきなり影山・小室に連打を浴びて、さらに2番東條にも粘られた上に四球を与えてしまい、無死満塁のピンチを背負う。しかしこれでスイッチが入ったか、JR東日本のクリーンアップを迎えたところで、拝崎を完全に詰まらせてピッチャーゴロ、ミスター社会人ともいえるべき4番のベテラン松本をストレートで押しに押した後最後はフォーク(?)で三振、山口もセカンドゴロに打ちとり、無死満塁のピンチを見事無失点で切り抜けた。

日本代表でも抑えとして期待される剛腕。最初の入り方が単調であったことが課題であるが、その後に本来の実力を見事に示した。
20170625ヤマハ 鈴木博
無死満塁のピンチを招くも、無失点で切り抜けた鈴木博



Pickup Player
菅野剛士 日立製作所 外野手
~1番強烈なインパクトを残して代表へ猛アピール~
この試合1点を勝ち越して、なおも満塁のチャンスで代打として打席にたったのは日立製作所の4番を務める菅野であった。

菅野は東海大相模で1年秋よりレフトのレギュラーとなると、2年春から3季連続で甲子園出場。2年夏には甲子園準V、3年春には5番打者として決勝戦で九州国際大付の三好(現:楽天)からホームランを放つなどしてセンバツVに大きく貢献した。東海大相模から明治大という異色の進学を果たすと、明治大では2年春からレフトのレギュラーを掴み、その後は4番なども務め、東京六大学では2度のベストナインを獲得。放った二塁打28本はリーグの歴代No1の記録である。日立製作所では1年目より4番を務め、いきなり都市対抗準Vに貢献し、高校時代からのチームメイトの田中俊とともに1年目から社会人外野ベストナインに選ばれた。

代打で登場した菅野に対し、JR東日本の國松はストライクが入らずにいきなり3B0S。四球だと押し出しという場面なので、そこから1球ストライクを入れてカウント3B1Sとなった後の5球目、ボールは明らかに高めのボールであったが、それを菅野は迷いなく振り抜くと、ライトポール際がどうかというだけで飛距離は十分すぎる特大の1発を放った。見逃せば押し出しという場面であったが、この日投げたピッチャーの中で2番手に威力があった(と個人的には思った)國松の高めのストレートを捉えたのだから、見事なものであった。

大学時代は上記ように明治の4番を務め、リーグ新記録なる二塁打数をマークしたものの、プロで活躍する高山(阪神)や吉田(オリックス)、この日のライトでスタメン出場した谷田や相手チームの佐藤拓らに及ばず代表落選。昨年は社会人日本代表も経験したが、今年は今年で候補51人からのスタート。この日はインパクトでいえばNo1となる活躍で代表入りに向けて大きくアピールした。

20170625日立製作所 菅野
8回に満塁ホームランを放った菅野


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【夏の代表予想 2017】 神奈川編  ~横浜・慶応・東海大相模が3強~

各地で夏の抽選結果も出てきたところで、このブログも代表予想に入っていきたいと思います。
まず1回目は全国でも屈指の激戦区で、6/10にいち早く抽選結果が出ていた神奈川です。


有力校紹介
◎横浜
○東海大相模 慶応
△桐光学園 桐蔭学園 星槎国際湘南


◎横浜
戦力的に1番充実しているといえるのは、秋・春ともに神奈川準Vの横浜であろう。投手陣が不安定で危なっかしい戦いをしていた秋から、投手陣が充実してきた。エース左腕板川は、冬を越えて球速・変化球・コントロール全ての面でパワーアップし、安定感のある投球をみせて、2年生ながら「横浜のエース」と呼ぶには十分の存在。2番手の塩原もフォームが安定して、春は平塚学園戦などで好投を見せ、つい先日は練習試合で大阪桐蔭から勝利をあげた。他に万波は投げてもMax145㌔をマークするし、ともに1年生左腕の及川・アンダー気味のサイドスローの黒須も戦力になる力は秘めている。

打線はプロ注目の増田が、厳しいマークの中でも数少ないストライクを確実にとらえて活躍。増田の次を打つだろう万波の出来が非常に重要である。他にもミート力に加えこの春はパワーも加わった3番斎藤や不振から脱出して関東大会では先頭打者ホームランを放った1番長南など2年生が打線の中核を占める。それでもチームの中心といえるのは増田に加え、主将で正捕手の福永、ファースト・サード・ショートを務める強打の副主将市村の3人であり、春の決勝では2回に10点を失うも、この3人が揃ってからは怒涛の反撃で東海大相模に1点差まで迫った。

20170520横浜 万波
増田の後を打つだろう万波の出来が横浜打線に大きな影響を与える


○東海大相模
この春の神奈川を制して、関東大会でも準Vをはたしたのが東海大相模。選手層の厚さは神奈川でもNo1といえるレベルであり、小笠原・吉田らを擁して甲子園を制覇して以来、神奈川ベスト4以上に入れていなかったが、ここにきてやっと戦力に結果も伴ったといえよう。今年の相模は馬力があり変化球の精度も高い右腕秋田、秋のエースでケガから復帰してサイド気味のフォームに変えた左腕安里、安定した投球をみせるサイド右腕の大和田の3年生トリオが3本柱を形成し、これに関東大会で好投した2年生右腕の齋藤らが加わってくる。

春の県大会では1試合平均10点以上をマークした打線は、ここ1番の集中打が魅力で関東大会でも1イニング10点以上のビックイニングを作った。その打線の柱となるのが、昨年も1年生ながら4番を務めた森下。咋夏は途中からベンチとなってしまったが。この春は新の4番として、ほとんどの試合でマルチ安打を記録するなどチームを牽引した。同じく2年生で二遊間、1・2番のコンビを組む小松・山田拓はともに好守巧打が光り、相手にとっては非常に嫌な存在だ。3年生で3番を打つ黒澤、昨年からのレギュラーでこの春から主将も務める喜友名秋らがその前後をカバーする。

20170429東海大相模 安里
3本柱の中でも、秋のエースでありケガから復帰した安里には期待したいところ


○慶応
昨夏の準Vメンバーの主力が残り、チームとしての完成度が1番高いといえるのは慶応だ。その完成度の高さで秋は神奈川を制するも、春はエース森田の不調もあり、準々決勝で星槎国際湘南の本田の前に1得点と打線も元気がなかった。ただ森田の不調の間に、生井・渡邊の両左腕に使えるメドが立ち、夏に向けて投手の枚数は揃った。

打線の中心は昨夏に東海大相模から2ホーマーを放つなど、右打者としては世代No1スラッガーと言っても過言でない正木。3番の綿引は打撃センス抜群で、1番宮尾も小柄ながらパンチ力がある。この宮尾の守備力は一級品で、矢澤と組む二遊間はとてもレベルが高い。あとは春はケガでベンチ外となっていた、昨夏の1年生1番バッターの下山の復帰に期待したいところだ。

20170415慶応 正木3
高校球界屈指の右のスラッガー正木


△桐光学園
ここ最近は安定して上位の成績を残しつつあるのが桐光学園。咋秋はエース不在であった投手陣だが、この春は棒田がエースとしてのメドが立った。先発は他の投手にして、この棒田がリリーフするという形で予想される。先発としては咋夏も先発を務めた大工原、春予選で背番号1を背負った2年生右腕の二ツ橋、松井裕樹2世と言われている1年生左腕の冨田らが候補となる。

打線は前チームからのレギュラーが多く、1年春からレギュラーのセンター渡部を筆頭に経験値が高い。この渡部と渡邊の1・2番コンビでかき回し、中学時代に清宮と3・4番を組んでリトル世界一を成し遂げた逢澤が3番、中村剛(西武)を彷彿とさせるフォームの4番桂川と並ぶ。6番の齋藤も選手抜群で鋭いライナー性の打球を連発する。守備もキャッチャーの桂川にやや不安が残るが、その他は非常にレベルが高い。

20170429桐光学園 棒田
この春の途中から背番号1の棒田

△桐蔭学園
昨夏ベスト4の桐蔭学園も、その時の経験者が残っていて、戦力としては充実している。プロ注目の強打者である3番柿崎が主将もつとめチームの柱。その柿崎の前には土田・林の巧打俊足の2人の左バッターがチャンスを作る。春から4番に入った南木は横浜線で弾弾丸ライナーの逆転2ランを放つ活躍を見せている。

課題はやはり投手陣か?この春は小諸・徳永の2人が主に先発を務めて、継投が多い大川監督にしては珍しく、先発ピッチャーが我慢して使い続けた。この経験を通して、夏にはどちらかがエースと言えるべき存在となれば、十分優勝争いに加わってくる。

20170422桐蔭学園 小諸
エース候補として期待されている小諸

△星槎国際湘南
今年の神奈川の台風の目となっていたのは間違いなく星槎国際湘南である。元桐蔭学園の土屋監督が就任して4年目の今季は、プロ注目の148㌔右腕の本田を中心に快進撃を見せている。秋には鎌倉学園・向上らを破ると、この春は秋優勝の慶応を破ってベスト4に輝き、第1シードを獲得した。野手陣も4番キャッチャーの田島を中心に、前チームからのレギュラーが多く、まさにこの夏が勝負となる。

課題としては本田が横浜には秋・春ともに打ち込まれていることと、連戦に連戦となる夏の大会でいかに本田を温存して勝ち上がれるかということろになってくる。

20170624星槎国際湘南 本田

神奈川No1投手との呼び声も高い本田


展望と優勝予想
予想:横浜

実力では横浜がやや抜けているかな?というところであるが、この横浜に秋の王者慶応と、春の王者東海大相模を加えた3強が中心となる。組み合わせでいうと、この3チームのうち唯一反対側のブロックに入った東海大相模がかなり有利。その一方、慶応は桐光・桐蔭や春に苦戦した三浦学苑を倒す必要があり、やや不利な結果となってしまった。それでもいわゆる強豪校が順当にシード権を得ていたこの夏は全体としてはばらけていると言える。そうなるとやはり自力にまさる横浜が1番確率が高いと予想した。

2017夏_神奈川組み合わせ




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成蹊大の1年生が東都4部じゃない件について

大学野球も春のシーズンが完全に終わり、いよいよオフシーズン。

昨日まで神宮球場では東都の入替戦が行われていて、2部最下位の国士館大が3部優勝の大正大に2連勝して残留を決めた。
国士館大は初戦勝ったにもかかわらずプロ注目の195㎝右腕の椎野(4村上桜ケ丘)が連投で先発したのはどうかと思うが、それでも結果として、やはり2部と3部の壁は分厚いと再認識した。

その試合の前に行われていたのが3部4部の入替戦である成蹊大×芝浦工大。
申し訳ないことに普段は東都の3部や4部の結果などあまり見ていなかったのだが、この日は東都のHPのトップに出てきたこともあり、詳細を見てみた。

すると成蹊大には高校野球界で記憶に新しい名前が見られたので、成蹊大のメンバーを調べてみた。すると成蹊大の1年生は昨年甲子園初出場を果たした八王子の1番センター山口・3番レフト椎原の2人をはじめとして、桐光学園で背番号1を背負ったこともある左腕の石山、2年春に東京準Vに輝いた佼成学園の俊足強打の川口、昨年川越東のセンターを務めていたスイッチヒッターの小泉はピッチャーとしてリーグ戦で登板していた。これらの選手は十分に野球大学に推薦でいけるようなレベルである(成蹊大の野球部はとHPによると野球推薦はない)。

人数も全体の半分ほどが1年生となり、今年から力を入れているのかなという感じのなかなかのメンバーであった。正直最初は成蹊大が3部で、芝浦工大が4部だと勘違いしていた(実際には成蹊大が4部で、芝浦工大が3部)。成蹊大の野球部のHPを見ると、野球推薦もなく、練習時間は11-15時(高校のグランド使っているのかな?)、監督も大学生ということで強豪といえるほど感じではない。それでも東都4部で全勝優勝を飾ると、この入替戦でも2連勝で3部復帰を果たした。

さて3部の次は2部昇格が目標となるのだろうが、東都は1部と2部の差が少ないのに対して、上にも書いた通り3部と4部の壁は大きい。ただ今年の1年生が上級生になったころには戦力的にも3部では上位のレベルになることだろう。

正直野球でそんなに有名ではなかったですが、東都3部の成蹊大もよかったら注目してみてください。

20160704佼成学園 川口2
2年春に東京準Vに貢献し、昨年は佼成学園の5番ライトを務めた川口

20160718八王子 山口
1番バッターとして八王子を初の甲子園に導いた山口



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U18日本代表におススメしたい3人の選手

前回(U18日本代表の1次候補発表 ~1番のサプライズは望洋の鯨井?~)の続きでU18日本代表ネタです。
30人の候補選手が選ばれた一方、候補にならなかった選手たちも…。

主な候補外の選手は以下の通り
・田浦(秀岳館3):投手
・西巻(仙台育英3);内野手
・峯村(木更津総合3):内野手
・安田(履正社3):内野手
・嶋谷(宇部鴻城3):内野手
・正木(慶応3);外野手
・若林(履正社3):外野手

特に清宮と双璧をなす西のスラッガーとして注目されている履正社の安田が選ばれなかったことについては、驚きが大きかったと思う。

そんな候補外になった選手の中でも、個人的に代表におススメしたい3選手を紹介したい。U18日本代表は昨年の18人から20人になったわけだが、それでも連戦でピッチャーを多く確保しなければいけないことを考えると、野手は12-13人くらいの枠しかなく少ない。そういう意味でも、いろいろな役割を果たせる3人である。


・篠原翔太 報徳学園3年 キャッチャー
この春のセンバツベスト4の報徳学園の4番キャッチャーの篠原。強肩は目にひくものがあるが、外野→キャッチャーに転向したのは昨夏以降ということもあり、まだまだ守備の評価は一流レベルとはいかないか…。ただ練習試合で堀(広島新庄→日本ハム)から2打席連続弾を放った打撃は魅力で、右のスラッガーとしての評価は高く、このセンバツでは右方向へのバッティングなどもできるようになり打率.500をマークした。

上記の通り守備面で正捕手というのはまだ厳しいかもしれないが、チームにはキャッチャーが3人ほど必要ということを考えると、打力があって代打としても使えて、場合によっては外野も守れるということで非常に代表にとっては有意な存在になりえる。

20161030報徳学園 篠原


・柿崎颯馬 桐蔭学園3年 外野手兼内野手
名門:桐蔭学園で1年夏からセカンドのレギュラーを掴んだ柿崎。その後体重を増やしてパンチ力が向上すると、2年夏には3番センターとして神奈川ベスト4に貢献し、プロからも注目される打者となった。ホームランも打てるが、あらゆる球に対応して鋭いライナーを飛ばすことのできるのが魅力であり、海外の初見の投手にも対応できそう。

ポジションもセカンド・センターの他に、この春はショートにも挑戦し、ピッチャーもできるなどどこでも守れるのが魅力的である。

20170422桐蔭学園 柿崎


・難波侑平 創志学園3年 ピッチャー兼外野手
創志学園のエースとしてセンバツに出場した難波。スライダー・SFF・カーブ・チェンジアップなど多彩な変化球を操る右腕で、この春はMaxを149㌔にまで伸ばした。野手としても4番打者を務める打力の持ち主で野球センスは抜群だ。昨年はエースに高田(巨人)がいたことからレフトを務め、春は50㍍5.9秒の俊足を武器に1番打者として、夏は勝負強い4番打者として活躍した。

俊足強打の外野手として活躍し、場合によっては投手としても十分に使えるという存在として代表でも使えそうである。

20160327創志学園 難波


まぁあくまでも個人的なおススメという話ですが…。
もう十分に注目されている3人ですが、高野連さんいかがですか?w



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U18日本代表の1次候補発表 ~1番のサプライズは望洋の鯨井?~

U18日本代表の1次候補が発表になりました。
まぁ1次候補っていっても必ずこの中から選ばれるわけじゃなくて、実際は夏の甲子園で活躍したメンバーが主になるので、この1次候補って毎年何の意味あるんだって感じはしますが…

一応いま現在高野連が評価している30人ということで注目しておきます。

メンバー↓
U18日本代表1次候補2017-2

選ばれたメンバーは基本的にまぁ順当というところでしょうか?

ちょっと意外だなと思ったのは3人。
1人目は久保田(藤枝明誠)。正直知らない投手でした…。ただ昨年静岡選抜の主力として活躍した投手ということで、貴重なサイドスローということもあり選ばれたようです。

2人目は湯浅(健大高崎)。センバツでベスト8に入った健大高崎の主将だが、湯浅本人はケガでベンチにはいたものの出場はなし。咋秋には打率.458、機動破壊のチームトップの8盗塁をマークしたリードオフマンだが、全国の舞台では全くアピールをできていなかったので、そういう意味では湯浅も意外であった。


そして個人的にこれが1番のサプライズというのが鯨井(東海大市原望洋)だ。この鯨井についはもっと詳しく書かせてもらおうと思う。

20161002鯨井 20161002鯨井2


鯨井は高い守備力を誇る東海大市原望洋のセカンド。中学時代は佐倉シニアに所属し、高校でもチームメイトで同じくU18代表候補の金久保らを擁してシニア選手権とジャイアンツカップのダブル優勝を果たすも、鯨井自身はレギュラーではなかった。東海大市原望洋では1年秋は金久保がセカンドを務めていたが、2年春から投手に専念する都合もありセカンドのレギュラーを獲得。派手さはないものの、球際に強い守備が魅力で、佐倉シニア時代からのチームメイトの藤本との二遊間はまさに鉄壁である。プロでいうと菊地(広島)より藤田(楽天)といったタイプの選手である。ただ打順は下位が主で、粘り強さや勝負強さのあるいいバッターではあるが、打撃が魅力という選手ではない。このセンバツでも打順は9番で5打数1安打と打撃ではアピールできていなかった。

そんな感じで派手さはないが、まさに玄人好みのいい選手であるが、日本代表候補に選ばれるのは意外であった。
(まぁでも鯨井を選ぶということは少しはちゃんと見てるなU18代表の首脳陣とは言いたい)

要因としては
・小枝監督が打撃より守備や走塁を重視していること
・ほかにセカンドを主戦場とする選手がいない
ということがあると思う。

まだ候補(それもあまり参考にされない)の段階なので…
これから代表に選ばれるには打撃の向上や、どこかでセカンド以外も守れますよアピールができればいいかなと思います。

けどぜひこれからも鯨井には注目していきたいと思います。

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星稜×高岡商【春季北信越大会】 ~星稜が投手層の厚さを見せつけるコールド完封勝ち~

6/4 春季北信越大会2回戦
星稜×高岡商 @HARD OFF ECOスタジアム新潟

昨年の春季北信越大会の覇者である星稜(石川2位)は、前日の1回戦で新潟明訓をコールド勝ち。センバツにも出場した高岡商(富山1位)と2回戦を戦います。

試合スコア
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
20170604星稜×高岡商

星稜は3回表に2個のショートエラーとバントヒットから2死満塁のチャンスを作ると、4番木倉がセンター前に2点タイムリーを放ち先制。続く4回にも四球と内野安打から1死2・3塁のチャンスを作るも、またもショートエラーが飛び出し、さらに若宮が犠牲フライをなって2点。5回には木倉がヒット→盗塁でチャンスを作ると、川岸にタイムリーが飛び出し星稜が5-0とリードして前半を終える。

高岡商は6回表から2番手に速球派左腕の山田を投入するも、球が荒れていて3四死球で満塁とされると、2番前野の当たりはレフト前わずかに届かず2点タイムリーとなり7-0。5回まで無得点だった高岡商打線は6回に突如制球の乱れた小倉から1死満塁のチャンスを作るも、リリーフした河村に三振、ファーストゴロと抑えられてしまう。

7回も河村の前に3人に抑えられてしまい、7回終わって7-0でコールド負け。星稜が2試合連続のコールド勝ちで、ベスト4入りを果たした。

20170604高岡商 土合
土合は悪いピッチングではなかったがいかんせんバックに足を引っ張られてしまった

20170604星稜 小倉
6回途中まで無失点の好投をみせた小倉

20170604星稜 前野
2点タイムリー2ベースを含む2安打の前野


Topic
◆エースは投げる気配なくとも完封勝ち
この日の星稜の先発は背番号13の左腕小倉であった。小倉は動くストレートと得意の変化球を低めに集めるピッチングで5回まで散発の3安打無失点のピッチング。6回はやや疲れたか突如制球を乱して連続四球で満塁のピンチを招いたところで降板となってしまったが、5回1/3無失点というピッチング。これまで中継ぎでの登板が多かったものの。昨年の練習試合で完封した相性の良さを買われての先発起用に見事に応えた。

この小倉が招いたピンチで登板したのが、直前のメンバー変更で初となるベンチ入りを果たした2年生右腕の河村。河村は独特のスリークウォーターのフォームから勢いのあるストレートと、低めコントロールされた変化球を投げ込み、このピンチを三振→ファーストゴロで凌ぐと、7回も3者凡退で締めた。

この日エースの149㌔右腕清水はブルペンにすら入らずに、外野とのキャッチボールで出てきたのみ。星稜が投手層の厚さを見せつける完封リレーで、昨年の春季北信越大会決勝と同じカードの試合を制した。

20170604星稜 河村
6回の満塁のピンチから好リリーフをみせた河村


◆ゴジラ2世の現在地
星稜の注目といえば昨夏の甲子園で4番ピッチャーを務めた寺西。身長192㎝という体格もさることながら、星稜の大先輩である松井秀喜と出身中学が同じということで「ゴジラ2世」との呼び声も高い。寺西は咋秋同様に打順は6番。ポジションはファーストで最近はピッチャーをやっているという話は聞かない。上記の通り現在の星稜の投手陣は層が厚いということもあり、現在は野手に専念しているようだ。

打順は6番でもやはり警戒されているからか、第1打席・第2打席は歩かされてしまった寺西、しかし第3打席では土合の変化球の前に完全にタイミングがあっておらずに三振。第4打席では2ベースを放つも、これは打ち損じた打球が特殊な回転でレフト前に落ちたものであり、バッティングの調子としてはイマイチなのかなと感じた。

上記のような状態で寺西の現在地は6番打者というとこなのであろう。しかしまだまだ本来の力を発揮できておらず、星稜としては寺西が4番に復帰して、夏を迎えるのがチームにとってはベストであるとうことは明らかだ。

20170604星稜 寺西
やはり4番を打っているところがみたい192㎝の大型スラッガー寺西


◆センバツ後のコンバートの目的は?
この日の高岡商のスタメンの面子はセンバツと同じであった。
ただポジションは
島村 ファースト→ライト
谷内 ライト→レフト
扇谷 レフト→ファースト
と変わっていた。

新しい選手がスタメンに入ってくるならまだしも、この夏を直前に迎えた時期にこのようなコンバートは珍しい。だが、その狙いが分ったのは6回表であった。エースの土合は打っては5番を務めるなど打撃もいい。この打撃を生かすために降板してファーストの守備位置についた。これまではファーストはこちらも打力があり3番を務める島村だったので下げることができなかったが、島村を外野にすることで、島村を残したまま土合も残すということが可能になったのだ。

これが功を奏したか、6回には土合のヒットを皮切りに1死満塁というこの日最大のチャンスを作った。全体として無得点に終わってしまったことは課題であるが、夏に向けて打線が強化できたということであろう。

20170604高岡商 土合2
マウンドを降りた後にファーストを守る土合


Pickup Player
木倉朋輝  星稜3年 セカンド
~まさに4番な先制タイムリー~
上記のように寺西に代わって、秋の新チームから4番を務めているのが木倉。咋春はショートを務め準決勝の遊学館戦ではサヨナラ打を放つなど打率.538をマークし優勝に貢献(ただし北信越大会では代打出場のみ)、夏の甲子園では背番号9をつけ5番ファーストで出場し3打数1安打であった。新チームからは副主将もつとめ、秋は4番ショート、この春は4番セカンドを務めている。

この日の見せ場は3回に2死満塁で回ってきた第2打席。カウント2B1Sからの4球目をしぶとくセンター前にはじき返すと、先制の2点タイムリー。これを機に星稜打線は得点を重ねることとなり、持ち前の地勝負強さを発揮した「まさに4番のバッティング」であった。第3打席でもヒットで出塁すると盗塁を決めて、直後の川岸のヒットで生還。高校通算15ホーマーを放ち、決しパワーがないわけではないが、どちらかというとヒットを稼ぐタイプの選手であり、守備や走塁にも秀でている木倉。ちょうど北村兄弟や虎谷といった、亜細亜大で活躍する先輩たちに被るタイプの選手である。

よって本来は3番あたりに置きたい選手ではあるが、寺西の調子が今一つである以上は、4番木倉が「打の柱」としてチームを牽引していくしかないだろう。

20170604星稜 木倉
先制の2点タイムリーを放つ木倉



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なぜ投球制限でなくタイブレークなのか?結局変わらない高野連の姿勢

「来春のセンバツでタイブレークが決定的」という記事が見られる今日この頃…。
・決定的ってなんだよ?あんなけ言ってるのに、まだ決まりじゃないのかよ?
・なんで春からなんだよ?本当に必要なの夏だろ?
というツッコミは置いておいて…

なんか今年のセンバツ以降、
あたかもタイブレークしかないという風潮で話が進んでいることが気になる。


この件について高野連は…
対案としては「投手の球数制限」、「投球回数の制限」などが挙がっていた。この2つは何人も投手がいる強豪校であれば対応できるが、エース1人に頼るチームは不利になるケースが出てくる。この日も議論されたが、竹中事務局長は「できるだけフェアな形がいいという意見が大勢を占めた」と話した。
ソース→来春のセンバツでタイブレーク制導入決定的 11月理事会で最終決定

何をもってフェアとか言っているのかさっぱりわからない!!

ピッチャーが何人もいるかってことも含めてチームの実力であり、
こんなこと言っている高野連の明らかなアンチ強豪校の姿勢こそが1番フェアじゃないよなw

結局のところ高野連の
・エースが1人で投げ切るのが美学
・弱い高校が番狂わせを起こすのがよい
という姿勢は変わらないんだな…。

結局のところタイブレークにせよ何にせよ、
この高野連の姿勢が1番の問題で、仕組みより先に頭ん中を変えろって話ですね…。

タイブレークにしたところで、勝ったら延長10回投げたピッチャーがまた翌日投げたりするんだろう。
本当に肩肘のことを考えるなら、明らかに投球制限・回数制限といったルールのほうが効果的であり、恒久的である。


というわけで久しぶりに毒吐いてみました。

まぁタイブレーク自体に反対なわけではないけど、
・チンタラしないでとっと決めて実行に移せ
・ちゃんと投球制限という恒久対策を検討しろ
ってことで終わらせたいと思います。


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全日本大学野球選手権 個人的なベストナイン

立教大の59年ぶりの優勝で幕を閉じた全日本大学野球選手権。
今回は家でJ-Sports見れるようになったこともあり、結構見れたので個人的な大会のベストナインを決めてみました。

※なおこのベストナインは完全に大会の活躍だけで判断したもので、過去の成績とか本来の実力とかは関係ないです。

ピッチャー
中川颯 立教大1年
準々決勝から3試合連続でリリーフ登板し、計12イニング無失点の好投を見せた1年生サブマリン。特に天理大戦で10回裏のタイブレークを0点に抑えたのは見事。最優秀投手賞を獲得したが、1年生でのMVPに選ばれていてもおかしくなかった。
20170608立教大 中川


キャッチャー
新井章太 東海大北海道4年
太田・徳橋さ左腕をうまくリードして東洋大を撃破するなどして、チームをベスト4に導いた。桐蔭横浜大戦では逆転の狼煙となるソロホームランを放つなど打撃でも貢献。
20170610東海大北海道 新井


ファースト
岩城駿也 九州産業大3年
初戦の日本文理大戦では走者一掃のタイムリー2ベースに3ランと6打点の活躍。四国学院大学でも猛打賞とチームが「岩城に回せ」を合言葉にするほど当たっていて、リーグ戦MVPの実力を発揮した。
20170605九州産業大 岩城


セカンド
山脇竜二 上武大4年
準決勝の国際武道大戦では俊足でショートゴロを内野安打にする先制タイムリー。その俊足は盗塁でも見せつけ、小豆澤との二遊間コンビは大会でも屈指の守備力であった。
20170610上武大 山脇


サード
鳥巣誉議 上武大4年
初戦の福井工大戦ではタイブレークで決勝の2点タイムリーを放つなど3安打、続く和歌山大戦でも2安打を放って、大会屈指のヒットメーカーとしての実力を見せつけるとともに、主将として部員220人をまとめて2年連続ベスト4に導いたのも評価できる。
20170610上武大 鳥巣


ショート
井上幸司 国際武道大4年
準々決勝以降の3試合で2安打ずつを放ち、決勝戦では2得点をあげるなど、打率.400をマーク。2番打者として重要な得点源ともなって準優勝に貢献。安定したショートの守備も選出理由。
20170610国際武道大 井上


レフト
山根佑太 立教大4年
準々決勝では1点差に迫る特大の2ランホームラン、決勝戦でも初回に逆転タイムリーを放つなど、溝口監督が「神っている」と表現したほど、貴重な場面での1打を放ち、チームの優勝に大きく貢献した。
20170608立教大 山根



センター
服部創太 国際武道大4年
国際武道大の4番打者として全試合でヒットを放つ活躍。準決勝の上武大戦ではタイブレークの先頭打者に指名されると、決勝打となるタイムリーを放った。また主将としてもチームを初の決勝に導いた。
20170610国際武道大 服部


ライト
赤木陸哉 国際武道大2年
9番打者ながら打率.467をマークし、見事に首位打者に輝いた。準決勝の上武大戦では逆転2ランをライトスタンドに叩き込み、これも非常に重要な一打であった。
20170610国際武道大 赤木


DH
大東孝輔 立教大4年
富士大戦、決勝の国際武道大戦ではそれぞれ3ランを放ち、大会MVPに選ばれた。特に決勝の3ランは、立教大の優勝を大きく手繰り寄せるものであち値千金のホームランであった。
20170610立教大 大東


大東もいいところでは打ったけど、やっぱり個人的には中川をMVPにしたかったな…。

以上です。
異論は認めます。



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