東海大菅生×早稲田実業 【全国高校野球選手権西東京大会】
7/30 全国高校野球選手権西東京大会決勝
東海大菅生×早稲田実業 @神宮球場
甲子園出場をかけた西東京大会の決勝です。清宮率いる第1シードの早稲田実業と、ライバル日大三に完封勝利をあげて勝ち上がってきた東海大菅生の対戦。両チームは2年前の決勝でも対戦していて、このときは8回まで東海大菅生が5点リードするも、8回に早実が8得点と大逆転で甲子園の切符を手に入れています。これも含めて東海大菅生は3年連続西東京準Vとあと1歩のところで甲子園に手が届かずにいます。
試合スコア
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください

菅生は初回にセカンドエラーと死球で1死1・2塁のチャンスを作ると、4番片山が強烈な打球で1・2塁間を抜くタイムリーを放ち先制。しかし早実は2回裏に野村のヒットからチャンスを作ると、7番福本が右中間にタイムリー3ベースを放ち同点に追いつく。
菅生は5回表に2死ランナーなしから、2番松井が内野安打で出塁。続く小玉のサードゴロをサード生沼が1塁でショーバン送球すると清宮がこれをはじき、その間に一気に1塁ランナーの松井が生還。これを機に片山が左中間に、奥村がセンター前に連続タイムリーを放ち菅生が3点を勝ち越す。
早実は6回裏に野村の3ベースからワイルドピッチで1点を返す。さらに前回の決勝では魔の回となった8回裏に先頭の清宮がヒットで出塁し一気に反撃ムードを高めるも野村がショートゴロ併殺。逆に9回表に1死1塁からファーストゴロ(記録は内野安打)で清宮と雪山の投内連携がうまくいかず、ボールが転々とする間に一気に1塁ランナーが生還。さらに片山にこの日3本目のタイムリーが飛び出し菅生が2点を追加。投げては松本が2失点完投勝利で、菅生が2年前のリベンジを果たす快勝で甲子園の切符を手にした。

3安打の活躍をみせた野村

3安打3得点の活躍をみせた松井

優勝を決めた東海大菅生
Topic
◆日大三・早実を破った右腕:松本
東海大菅生の先発は背番号11の松本。ケガなどの影響もあり結果を残せて田舎ttが、Max145㌔を誇り強力な東海大菅生投手陣の中心となる存在で、準々決勝では日大三を8回無失点に抑えて決勝進出の立役者となった右腕である。
この日の松本はMax142㌔のストレートにフォーク、SFF、スライダーなどの変化球を有効に使ったピッチングで、コントロールもよく与えた四球は1個と、終始安定したピッチングで連打を許すことはないピッチングであった。特にキーとなったのは早実の1・2番を完璧に抑え(1度の出塁も許さなかった)、清宮・野村の3・4番の前に1度もランナーを出さなかったことだ。結局清宮・野村には計4安打を打たれてしまったが、ランナーがいなかったために得点にはあまり結びつかなかった。
結局9回2失点完投という見事なピッチング。春の東京大会決勝で計33得点という大打撃線を繰り広げ、その後もあらゆる好投手を大打撃戦に巻き込んだ日大三・早実という強力打線の2校を破った右腕の名は全国は甲子園の登板を前に全国に響き渡ったことであろう。

9回2失点完投で日大三に続き早実も撃破した松本
◆最後まで急造エースに託した夏
この夏早実の背番号1を背負ったのは、春の東京大会では正捕手として活躍していた雪山であった。中学時代は神戸中央シニアのエースとして活躍した雪山であったが、早実入学後は野手に転向し、1年秋からは正捕手、2年春の関東大会からは外野を務めると、その後ピッチャーへと再転向し、この夏はエースとなった。
この日の雪山はMax139㌔のストレートと変化球のコンビネーションで打ち取るテンポのよいピッチングを披露。初回に1点を失うも、その後は4回まで無失点の投球。しかし5回に2死からエラーで1点を失うとその後に連続タイムリーを浴びて3失点、同様に9回にも2死からエラーで1点を失うとその次の打者にタイムリーを浴びるなど、味方のエラーに対して踏ん張ることができなかった。
それでも投手陣が課題と言われた早実において、この夏2イニングを除いて全て1人で投げ切り、チームを決勝まで導いた。決勝も上記ように踏ん張り切れなかったが、成績だけでみれば自責点1の完投。バッテリーを組む野村とともにまだ2年生であり、本格的にピッチャーとして迎えるであろう秋は非常に楽しみである。

9回投げ抜いて自責点は1のみであった雪山
◆新記録の108号は幻に…
準決勝の八王子戦で高校通算最多タイとなる107号を放ち、この決勝では新記録更新が期待された清宮。しかしこの日は松本の前に第3打席までノーヒットに抑えられてしまう。迎えた第4打席では、初球のSFFをとらえると打球は弾丸ライナーでライトポール際へ向かうも、わずかにポールの外側でファール。直後の球をライト前に運んでこの日初ヒットを放ったが、これが早実:清宮としての最後の打席になってしまった。
2年前の春の関東一戦で放った高校通算1号から見てきたスラッガーの新記録(108号)は見たかった。それでも個人的にはこれまで見てきた中で高校野球界でNo1のスラッガーであり、この2年半高校野球界の話題の中心となり、常に球場を超満員にしてきた清宮の活躍は本当に素晴らしかった。
ただU18日本代表に選ばれることがほぼ確実な清宮。U18日本代表で放つホームランも高校通算に含めることができるのなら、まだまだ記録更新の可能性は十分にある。

高校通算ホームランの新記録はお預けとなってしまった清宮
Pickup Player
片山昂星 東海大菅生2年 ファースト
~見事にタイムリー3本の4番打者~
この試合で清宮よりも野村よりも打撃で目立ったのは東海大菅生の2年生の4打者の片山であった。片山は咋秋はベンチ外であったが、冬を越えて一気に才能が開花し、春以降で16ホーマーを放つ活躍をみせてこの夏は4番ファーストの座を射止めた選手である。
この日の片山はまず第1打席で強烈な打球で1・2塁間を破る先制のタイムリーヒット。5回の第3打席では左中間を破るタイムリー2ベース、さらに9回の第5打席では今度はライト線を破るタイムリー2ベースとタイムリー3本を放った。いずれのタイムリーも2アウトという場面であり、また後の2本は早実のエラーによって回ってきたチャンスをモノにしたということでとても有効であった。4打数3安打3打点1四球と4番らしい見事な活躍であった。
片山の最大の魅力は見ていて気持ちいいフルスイングとそれによる打球の速さである。この日はそこまで見れなかったが飛距離も十分で、まだ2年生ながら若林監督が「(U18日本代表の4番を務めた)勝俣よりも飛ばす」と評するほどである。フルスイングだがしっかりとボールを見てミートすることができていて、第3打席のヒットのように左中間に流すこともでき、また3回のチャンスを全てモノにした勝負強さも魅力であった。
清宮・安田が不在でスラッガーといわれる選手が不足気味の甲子園。まだ急速に成長しているまだ2年生のスラッガーがその代役となる可能性もある。

3本のタイムリーを放つ活躍をみせた片山はこのフルスイングが魅力
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東海大菅生×早稲田実業 @神宮球場
甲子園出場をかけた西東京大会の決勝です。清宮率いる第1シードの早稲田実業と、ライバル日大三に完封勝利をあげて勝ち上がってきた東海大菅生の対戦。両チームは2年前の決勝でも対戦していて、このときは8回まで東海大菅生が5点リードするも、8回に早実が8得点と大逆転で甲子園の切符を手に入れています。これも含めて東海大菅生は3年連続西東京準Vとあと1歩のところで甲子園に手が届かずにいます。
試合スコア
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください

菅生は初回にセカンドエラーと死球で1死1・2塁のチャンスを作ると、4番片山が強烈な打球で1・2塁間を抜くタイムリーを放ち先制。しかし早実は2回裏に野村のヒットからチャンスを作ると、7番福本が右中間にタイムリー3ベースを放ち同点に追いつく。
菅生は5回表に2死ランナーなしから、2番松井が内野安打で出塁。続く小玉のサードゴロをサード生沼が1塁でショーバン送球すると清宮がこれをはじき、その間に一気に1塁ランナーの松井が生還。これを機に片山が左中間に、奥村がセンター前に連続タイムリーを放ち菅生が3点を勝ち越す。
早実は6回裏に野村の3ベースからワイルドピッチで1点を返す。さらに前回の決勝では魔の回となった8回裏に先頭の清宮がヒットで出塁し一気に反撃ムードを高めるも野村がショートゴロ併殺。逆に9回表に1死1塁からファーストゴロ(記録は内野安打)で清宮と雪山の投内連携がうまくいかず、ボールが転々とする間に一気に1塁ランナーが生還。さらに片山にこの日3本目のタイムリーが飛び出し菅生が2点を追加。投げては松本が2失点完投勝利で、菅生が2年前のリベンジを果たす快勝で甲子園の切符を手にした。

3安打の活躍をみせた野村

3安打3得点の活躍をみせた松井

優勝を決めた東海大菅生
Topic
◆日大三・早実を破った右腕:松本
東海大菅生の先発は背番号11の松本。ケガなどの影響もあり結果を残せて田舎ttが、Max145㌔を誇り強力な東海大菅生投手陣の中心となる存在で、準々決勝では日大三を8回無失点に抑えて決勝進出の立役者となった右腕である。
この日の松本はMax142㌔のストレートにフォーク、SFF、スライダーなどの変化球を有効に使ったピッチングで、コントロールもよく与えた四球は1個と、終始安定したピッチングで連打を許すことはないピッチングであった。特にキーとなったのは早実の1・2番を完璧に抑え(1度の出塁も許さなかった)、清宮・野村の3・4番の前に1度もランナーを出さなかったことだ。結局清宮・野村には計4安打を打たれてしまったが、ランナーがいなかったために得点にはあまり結びつかなかった。
結局9回2失点完投という見事なピッチング。春の東京大会決勝で計33得点という大打撃線を繰り広げ、その後もあらゆる好投手を大打撃戦に巻き込んだ日大三・早実という強力打線の2校を破った右腕の名は全国は甲子園の登板を前に全国に響き渡ったことであろう。

9回2失点完投で日大三に続き早実も撃破した松本
◆最後まで急造エースに託した夏
この夏早実の背番号1を背負ったのは、春の東京大会では正捕手として活躍していた雪山であった。中学時代は神戸中央シニアのエースとして活躍した雪山であったが、早実入学後は野手に転向し、1年秋からは正捕手、2年春の関東大会からは外野を務めると、その後ピッチャーへと再転向し、この夏はエースとなった。
この日の雪山はMax139㌔のストレートと変化球のコンビネーションで打ち取るテンポのよいピッチングを披露。初回に1点を失うも、その後は4回まで無失点の投球。しかし5回に2死からエラーで1点を失うとその後に連続タイムリーを浴びて3失点、同様に9回にも2死からエラーで1点を失うとその次の打者にタイムリーを浴びるなど、味方のエラーに対して踏ん張ることができなかった。
それでも投手陣が課題と言われた早実において、この夏2イニングを除いて全て1人で投げ切り、チームを決勝まで導いた。決勝も上記ように踏ん張り切れなかったが、成績だけでみれば自責点1の完投。バッテリーを組む野村とともにまだ2年生であり、本格的にピッチャーとして迎えるであろう秋は非常に楽しみである。

9回投げ抜いて自責点は1のみであった雪山
◆新記録の108号は幻に…
準決勝の八王子戦で高校通算最多タイとなる107号を放ち、この決勝では新記録更新が期待された清宮。しかしこの日は松本の前に第3打席までノーヒットに抑えられてしまう。迎えた第4打席では、初球のSFFをとらえると打球は弾丸ライナーでライトポール際へ向かうも、わずかにポールの外側でファール。直後の球をライト前に運んでこの日初ヒットを放ったが、これが早実:清宮としての最後の打席になってしまった。
2年前の春の関東一戦で放った高校通算1号から見てきたスラッガーの新記録(108号)は見たかった。それでも個人的にはこれまで見てきた中で高校野球界でNo1のスラッガーであり、この2年半高校野球界の話題の中心となり、常に球場を超満員にしてきた清宮の活躍は本当に素晴らしかった。
ただU18日本代表に選ばれることがほぼ確実な清宮。U18日本代表で放つホームランも高校通算に含めることができるのなら、まだまだ記録更新の可能性は十分にある。

高校通算ホームランの新記録はお預けとなってしまった清宮
Pickup Player
片山昂星 東海大菅生2年 ファースト
~見事にタイムリー3本の4番打者~
この試合で清宮よりも野村よりも打撃で目立ったのは東海大菅生の2年生の4打者の片山であった。片山は咋秋はベンチ外であったが、冬を越えて一気に才能が開花し、春以降で16ホーマーを放つ活躍をみせてこの夏は4番ファーストの座を射止めた選手である。
この日の片山はまず第1打席で強烈な打球で1・2塁間を破る先制のタイムリーヒット。5回の第3打席では左中間を破るタイムリー2ベース、さらに9回の第5打席では今度はライト線を破るタイムリー2ベースとタイムリー3本を放った。いずれのタイムリーも2アウトという場面であり、また後の2本は早実のエラーによって回ってきたチャンスをモノにしたということでとても有効であった。4打数3安打3打点1四球と4番らしい見事な活躍であった。
片山の最大の魅力は見ていて気持ちいいフルスイングとそれによる打球の速さである。この日はそこまで見れなかったが飛距離も十分で、まだ2年生ながら若林監督が「(U18日本代表の4番を務めた)勝俣よりも飛ばす」と評するほどである。フルスイングだがしっかりとボールを見てミートすることができていて、第3打席のヒットのように左中間に流すこともでき、また3回のチャンスを全てモノにした勝負強さも魅力であった。
清宮・安田が不在でスラッガーといわれる選手が不足気味の甲子園。まだ急速に成長しているまだ2年生のスラッガーがその代役となる可能性もある。

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