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聖光学院×利府 【秋季東北大会準々決勝】

10/15 秋季東北大会準々決勝
聖光学院×利府 @あづま球場

試合スコア
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
20171015聖光学院×利府


聖光学院は1回表、先頭の田野がエラーで出塁すると、2番横堀の左中間への2ベースであっという間に先制。さらに四球と犠打で2・3塁とすると5番須田の犠牲フライ、6番星の左中間へのタイムリー2ベースで初回に3点をあげる。2回表にも9番衛藤からの3連打で利府のエース長谷川を早くもKO。2番手の野崎からも矢吹のタイムリー、五味の犠牲フライが飛び出し、2回にも3点をあげて、試合の主導権を完全に握る。

打線の勢いが止まらない聖光学院は3回表に、7番小室から四球を挟んで5番須田までなんと7連打。衛藤・田野・五味・須田の4本のタイムリーで6点を追加する。4回表にも田野の犠牲フライで、5回表には五味のソロホームランと馬場のタイムリー3ベースでそれぞれ追加点をあげて5回までに15得点。

投げてはエースの衛藤が、利府の5番水野にヒット2本を打たれただけで、それ以外は4回を無失点。最終回は2番手のサイド左腕の高坂が抑えて完封リレー。聖光学院が15-0の5回コールドと圧勝すぎる展開で、ベスト4にコマを進めた。

20171015聖光学院 横堀
初回に先制タイムリー2ベースを放つ聖光学院2番横堀

20171015聖光学院 五味
5回にソロホームランを放った聖光学院の五味

20171015利府 水野
チームの全ヒットなる2安打をはなった利府の主将水野


Topic
◆史上最強チームと評判通りの実力
夏の福島大会11連覇中の聖光学院の斎藤監督が「秋では史上最強」と評する聖光学院の新チーム。その評価に違わない、いやむしろそれ以上の実力を試合で見せたといえる。相手は青森山田を倒して勝ち上がってきた利府であったが、まるで地方大会の初戦を見ているような圧倒ぶりで15-0という完勝。福島大会の初戦が3-0であったが、それ以降は7点差以上をつけて他のチームを圧倒して福島大会を制し、そしてこの東北大会でも仙台南・利府と連続でコールド勝ちである。打ちまくるし、点はとられないし…正直死角がなさすぎる。

この土日で東北大会を見させてもらい、結果的にベスト4に残った4チーム全てに目を通すことができたが、この聖光学院の実力はずば抜けている。地元開催ということもあり、また最大のライバルと評されていた仙台育英も敗れてしまい、センバツへの切符、東北大会の優勝はもはや手中にあるといっても過言ではない。


◆どこからでも点がとれ、つながる強力打線
打線の中心は矢吹・五味・須田という前チームから経験のあるクリーンアップで、やはりこの3人の打球スピードは他とは一味違った。前チームからの唯一のレギュラーである矢吹は2四球とあまり勝負してもらえなかったが、2回には2番手野崎の代わりっぱを叩いて速い打球で1・2塁間を抜くタイムリーヒット。4番五味は3回に満塁のチャンスでセカンドの横を抜くタイムリーヒットに、5回には待望の(これだけ打ちまくった聖光学院だがあと少しというところでホームランは出ていなかった)の1発を放つなどして4打点。5番須田は182㎝82㎏というチーム1の体格で、3回にはまさにレフトフェンス一直線という強烈なライナーを放っていた。

だたこの3人が凄いがまわりの打者もレベルは高い。それを象徴するのが1回表の攻撃で、先頭の田野が出たあとに、2番横堀は簡単に送らず、結果的に打って左中間を抜いてあっという間に先制した。またピッチャー9番衛藤ですら2打数2安打と力強いバッティングを見せるなどどこからでも点が取れ、3回で早くもチームとしても先発全員安打を達成。2回には4連打、3回には7連打(四球を挟んで)と繋がりも凄まじかった。

「打線は水物」という言葉は本当にその通りだと思っているが、今の聖光打線を抑えるイメージは湧かないのはわたしだけではないはずだ。

20171015聖光学院 五味2
4打点の活躍をみせた聖光学院4番の五味


◆大黒柱がやられ、なすすべなかった利府
利府のチームを大黒柱4番でエースの長谷川である。長谷川は前の青森山田戦では、自らのバットで同点打を放ち(その後チームは勝ち越し)、投げては完投勝利をあげた。

そんな長谷川がいきなり聖光打線に捕まってしまう。長谷川はストレートは120㌔ちょっとで、スライダー・カーブなどで打たせてピッチングが持ち味だが、聖光打線は長谷川の球を打ち損じることなく、初回に3点、2回にも3連打を浴びたところで降板となり、レフトに回り、次々と飛んでくる聖光打線のボールを処理することとなった。4番であるが初めて打席が回ってきたときには6点ビハインドで自分は降板しているという状態で、打撃でも持ち味を発揮できず、第2打席で死球を受けたところで代走を送られて(別に死球でケガとかいうわけではなさそうだった)交代。

いきなり大将がやれてしまったことは利府にとっては点差だけでなく、精神的にも大きなダメージであったことだろう。もちろん長谷川頼みでないチームを作っていくことも大事であるが、長谷川自身にとってもチームの中心としての自覚はいっそう高まったのではないだろうか。

20171015利府 長谷川
利府の大黒柱でエースの長谷川


Pickup Player
衛藤慎也 聖光学院2年 ピッチャー
~エース~
やはり15得点もあがると打線ばかりに目がいってしまうが、聖光学院のエース衛藤の投球は、今年の聖光は史上最強かもしれないと思わせる要因であった。

聖光学院に入学してから素質を見込まれて投手に転向した衛藤であるが、右肘の疲労骨折が続いて、今年の7月には手術。そこから何とか秋に間に合わせると、福島大会では背番号11で初のベンチ入りを果たし、初戦の喜多方桐桜戦で完封勝利をあげるなど活躍すると、この東北大会では背番号1を背負うようになり、前の試合でも仙台南を完封していた。

この試合も引き続き先発のマウンドにあがった衛藤は、しっかりとした下半身から癖のない安定したフォームから投げ込むストレートは最速139㌔をマーク。この2日間のあづま球場のスピードガンでは断トツの数字であった。それに加えてスライダーやカーブをはじめとした多彩な変化球を操っていて、利府打線は完全に的を絞れていなかった。コントロールもよく四球は1個もなかった。

打線がいきなり強力な援護をしてくれて(自らも2打数2安打の活躍であるが…)、投げやすい状況ではあったが、安定したピッチングで利府打線をよせつけなかった。これだけ点差が開いてしまったので4回で降板となったが、利府の5番水野にヒットを2本打たれたのみの4回2安打無失点という完璧な内容であった。

これで東北大会でも2試合連続完封の11イニング連続無失点。夏までベンチにすら入っていなかった選手とは思えない活躍ぶりで、こういう選手が出てくることが聖光学院の強さの源であると感じた。

20171015聖光学院 衛藤
安定したピッチングで4回無失点の聖光学院先発の衛藤


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