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東京ガス×鷺宮製作所【都市対抗東京第1代表決定戦】

5/28 都市対抗東京第1代表決定戦
東京ガス×鷺宮製作所@メットライフドーム

試合経過

勝った方が東京第1代表として都市対抗出場が決まるこの試合。東京ガスは大方の予想通りこの秋のドラフト指名が濃厚なエース臼井、それに対して鷺宮製作所は左腕の長田。長田は今年から先発の機会も増えていたが、エース西村の先発が予想された中でやや意外であった。

しかし長田はそんな意外さを吹き飛ばすかのように、1回表は東海大相模の同期である臼井から三振を奪うなど完璧な立ち上がりを見せる。するとその裏、鷺宮製作所打線は1番土谷のヒット→送りバント→茶谷のヒット→四球と立ち上がりどこか波に乗れない臼井から1死満塁のチャンスを作る。しかし臼井はこれで目覚めたか、5番吉濱をアウトローのストレートで見逃し三振に斬って取ると、続く津久井もライトフライに打ち取り、初回のピンチを無失点で凌ぐ。鷺宮製作所は2回裏にも、1死から酒井の放ったセンター前の当たりがポトリと落ちて2ベースになるも、ここでまた臼井がギアをあげて長澤・土谷を連続三振に斬ってとる。序盤は両投手の投げ合いで0-0のまま試合が進むこことなる。

試合が動いたのは4回裏、鷺宮製作所は先頭の吉濱がライト前ヒットからバント→四球で1死1・2塁のチャンスを作るも、8番酒井は三振。またピンチで臼井がギアをあげて三振で凌ぐパターンかと思いきや、9番長澤は見事にセンター前に弾き返して、吉濱が生還し鷺宮製作所が先制する。

長田の前に1安打に抑えられていた東京ガスだが、もともとのプラン通りなのか鷺宮製作所は5回1死をとったところで、そこから右バッターが続くということもあってかピッチャーを交代し、2番手としてルーキーの川畑をマウンドに送る。しかしこれが都市対抗をかけた試合のプレッシャーか…これまで好リリーフを続けていた川畑がいきなり四球を与え、山内にもヒットを浴びてピンチを招く。続く9番小林の打球は運よく正面をつくレフトライナーであったが、この内容を見た目良監督は川畑を早くも下げて、マウンドにエースの西村を送る。西村はこの2死1・2というピンチは凌ぐが、続く6回表に3番石川にソロホームランを浴びてしまい同点に追いつかれる。結果として長田の降板で、東京ガスは息を吹き返した形となった。
20180528東京ガス 石川
同点ホームランを放った東京ガスの3番石川

鷺宮製作所は7回から4番手として野口をマウンドに送るなど、代表決定戦の初戦から主力投手を総動員。その野口は小林のヒットを皮切りにエラーなども絡んで満塁のピンチを背負うも、最後は前の打席でホームランを放っている石川を三振に仕留める。

するとその裏、鷺宮製作所は2死から9番長澤の放ったライト前のライナー性の打球に対して、ライト笹川は前に突っ込みダイレクトキャッチを試みるも及ばず…ボールがライト後方を転々とする間に長澤は一気に3塁へ進む(記録はヒット+エラー)。そして続く1番土谷は簡単に追い込まれてしまうも、そこから臼井の低めの変化球をうまくとらえて右中間へのタイムリーで勝ち越し。打った土谷は勢いよくヘッドスライディングで2塁を陥れるも、その途中で足を痛めて負傷交代というオチはついてしまったが、見事な勝ち越し打であった。前橋育英では3年夏には3番ショートとして、高橋光成を擁して優勝を果たし、中央大でも4年秋に首位打者を獲得するなど見事な実績を誇るルーキーが初の大舞台へ大きな仕事を果たした。一方東京ガスとしては難しい打球であったが、2死からは長打警戒をいうセオリーに反してトライをした笹川のプレーは非常に痛かった。
20180528鷺宮 土谷
勝ち越しタイムリーを放った鷺宮製作所のルーキー土谷

追いつきたい東京ガスは8回表にも2本の内野安打と四球で満塁のチャンスを作るも、この日当たっていた9番小林の打球は惜しくもセカンド正面で無得点。1番からの好打順となった9回表の攻撃も3人で仕留められてしまいゲームセット。鷺宮製作所が2-1で勝利して東京第1代表での都市対抗出場を決めた。

20180528鷺宮 野口
ピンチを招きながらも7回から3イニング無失点の鷺宮製作所の野口

20180528鷺宮製作所
都市対抗出場をきめた鷺宮製作所ナイン


20180528東京ガス×鷺宮製作所
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください

まず勝った鷺宮製作所は見事な戦いぶりであった。東京ガスの臼井のような完投できるほどの実亮をもったエースはいないが、長田→川畑→西村→野口と主力4投手の継投で1失点と見事に乗り切った。特に先発の長田は5回途中まで1安打無失点という文句のつけようのない内容で仕事を果たし、最後に登板した野口はピンチを招きながらも粘り強いピッチングが光った。第1代表を手にしたことによって、これにどこかのチームのエース級を加えることも可能で、そうなれば都市対抗本戦でも非常に心強い。

この試合で最優秀選手に輝いたのはキャッチャーの長澤。打っては先制のタイムリーに加えて、7回にも2死からヒットを放ち決勝のホームを踏んだ。守っても上記の4投手を巧みにリードして1失点で凌いだ。チームの副主将も務める長澤は、第1代表が決めって男泣き。これまで東京予選では苦汁をなめることが多かった鷺宮製作所は、今年の2次予選でもいきなりクラブチームのREVENGE99(と言っても元プロ3人いるが)に敗れそうになるなど苦しいスタートであったが、接戦をモノにしてここまで勝ち上がった。第1代表といっても楽な試合はなく、それだけに長澤にもくるものがあったのだろう。
20180528鷺宮 長澤
攻守にチームを牽引してこの試合の最優秀選手に選ばれた鷺宮製作所のキャッチャー長澤

東京ガスとしてはエース臼井は決して悪くないピッチングであった。序盤は波に乗れずにランナーを得点圏に背負ってしまったが、徐々に調子をあげていくと、140㌔前半だったストレートは中盤にはこの日Maxの148㌔をマークするまでになり、持ち前のフォークとカットボールを駆使した投球。エースの意地をみせて8回2失点(自責点1)で完投し、スカウトも見ていても納得の内容であっただろう。今年がラスト都市対抗になることは濃厚なので、是非とも東京ガスのエースとしての活躍を見たいものだ。
20180528東京ガス 臼井
8回2失点完投とエースらしいピッチングをみせた東京ガスの臼井


打線は今年から3番を務める石川が、3番らしい力のある1発を見せた以外は正直いいところがなかった。注目の4番笹川も決死のヘッドスライディングで内野安打2本であったが、内容としては物足りない。それよりは上述もした通り7回のエラーは非常に
痛く、これは社会人に入って1年目から日本代表の4番も務めるなど順風満帆であった笹川にとっては大きな挫折となるだろうが
、これも糧にして秋のプロ入りまでにさらにレベルアップして欲しい。また左投手を打てなかった中で、右の代打が出てこなかったのもチームとしては不安材料だ…。小野田は守備で途中出場のみであったし、他にも村田や我如古といったあたりはベンチにいたが、起用がなかったということは彼らの調子の問題であろう。選手層としては本来はそんなに薄井チームでないはずなので、この日ベンチにいた選手の奮起にも期待したい。


Pickup Player
長田竜斗 鷺宮製作所 ピッチャー
~打者を翻弄するとはこのピッチングのこと~
4投手の継投で見事1失点に抑えて勝利をあげた鷺宮製作所だが、その中で1番の立役者はやはり先発して5回途中まで無失点の好投をみせた長田であろう。

長田は変化球が武器のスリークウォーター左腕として東海大相模では2年秋から近藤(JR東日本東北)・庄司(日本通運)との3本柱として活躍。3年春のセンバツ決勝では、三好・高城擁する九州国際大付相手に先発すると5回無失点というピッチングでセンバツ優勝に大きく貢献した。ちなみにこのチームには田中俊(巨人)、菅野(ロッテ)、渡辺(中日)らプロでも活躍する実力者や、センター臼田であり、ベンチには1個下の後輩の石川もいるなど、この日の東京ガスの2・3番も当時のチームメイトであった。国際武道大では主にリリーフとして活躍し、そのまま鷺宮製作所でもリリーフとしての登板が多かったが、今年は先発も務めるようになっていた。

とはいえこの重要な1戦の先発マウンドが長田というのは正直予想外であった。でも長田はそんな下馬評を覆すピッチング。左サイドスローから繰り出されるストレートはMax134㌔であったが、ともに120㌔前半と同じ球速でありながら正反対の方向に曲がるスライダーとスクリュー(シュート?)は厄介であり、110㌔ちょっとのカーブはしっかりと腕が振れているためにしっかりと緩急がついていて、地引や笹川といった右の強打者に有効であった。基本的には変化球中心のところに、ストレートが来る感じなので130㌔前後でもそれなりに打者が差し込まれる場面も目立ち、このコンビネーションで5回途中まで5個と三振も奪えていた。まさに打者を翻弄するという言葉を体現したようなピッチングで、結局5回途中まで投げて許したヒットは黒田に詰まりながらセンター前にもっていった1本のみの4回1/3無失点の好投。もともと継投でつなぐこと前提であったので交代となったのだろうが、見ていて「なんで代えてしまうの?」と思わせる素晴らしいピッチングであった。是非とも都市対抗の舞台でも今日のようなピッチングを期待したい。

20180528鷺宮 長田
5回途中まで1安打無失点と素晴らしいピッチングをみせた鷺宮製作所の先発長田


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大阪桐蔭×日体大【オープン戦】

5/27 オープン戦
大阪桐蔭×日体大 @日体大健志台球場

試合スコア

前日に明石で近畿大会初戦を戦った大阪桐蔭が、関東に移動してきて行った大学との異例のオープン戦。大阪桐蔭が来るとあって日体大健志台球場は試合開始40分前に着いたわたしでも立見となるほどの超満員。迎え撃つ日体大は、4年生は教育実習などで不在らしいですが、3年生以下ではほぼフルメンバー。大阪桐蔭が金属バット、日体大が木製バットというハンデの中での試合となった。

日体大は1回裏、制球の定まらない大阪桐蔭の先発横川から連続四球でチャンスを作ると、4番高垣が左中間に先制のタイムリーヒット。宮木のヒットで2死満塁とすると。8番橋本がカウント3B2Sから3球ファールで粘った末に押し出しの四球を選んで日体大が2点目をあげる。

大阪桐蔭の反撃は3回表、普段は控え捕手であるがDH有ということで打力を生かして先発出場した飯田が左中間を破る2ベースを放ち出塁すると、1番藤原も左中間にタイムリー2ベース。日体大の先発の森の前はキレのあるスライダーで藤原・中川から三振を奪うなど「さすがは大学生」というピッチングで初回は大阪桐蔭を圧倒していたが、その藤原が2打席目には完璧な当たりを放つなど適応力の高さを見せる形で1点を返した。
20180527大阪桐蔭 藤原
適応力の高さを見せつけ2打席目にはタイムリーを放った大阪桐蔭の藤原

日体大は4回から、3年生以下であればエースといえる吉田をマウンドに送るもこの吉田が大誤算。先頭の根尾に粘られて四球を与えてしまうと、石川のライト前ヒットで無死1・3塁。山田にうまくライト前に落とされて同点とされると、続く井阪には左中間を破る2点タイムリー2ベースを浴びて逆転を許すと、飯田のヒットを挟んで、小泉にも右中間へ2点タイムリーを浴びてしまい(3塁を狙った小泉はタッチアウト)、まさかの1死とるまでに5失点であった。吉田の球も甘いところはあり、この日の出来はいいとはいえなかったし、大阪桐蔭が使っているのは金属バットである。それでも吉田は春のリーグ戦では防御率0.43をマークしたプロ注目の右腕に対して、しっかりと自分のスイングをしてこれだけの結果を残したのはさすが大阪桐蔭というところである。

リードされた日体大は5回裏。大木がエラーで出塁すると、3番三野原が右中間にタイムリー3ベース。2死3塁となってから5番エドポロも強烈な打球のレフト前ヒットを放ち、この回2点目。6回裏には橋本がライトフェンスを越えるソロホームランを放ち、5-6と1点差に迫る。
20180527日体大 橋本
6回裏にホームランを放った日体大の橋本

しかし大阪桐蔭は7回表、先頭の藤原がこちらもライトフェンスを越える特大のホームラン。前の回からマウンドにあがっていた日体大の左腕春田の変化球を見事に捉えた1発であった。春田はこの後、連続四死球にボークとペースを乱したところで降板。4番手としてはMax150㌔を誇る北山がマウンドに上がるが、5番石川は北山の威力のあるストレートを弾き返すと打球は前進守備のセンターの頭を越える2点タイムリー2ベース。石川はこれでこの試合4安打目で、レフト・ライト・センターと全方向にヒットを放ったこととなる。この春のセンバツからやっと大阪桐蔭のレギュラーを掴んだ石川であるが、センバツ以降の活躍で西谷監督の信頼を見事に勝ち取ったようで、この試合では5番とクリーンアップで起用されると、2試合目も1番打者として含めてフル出場するなどチーム内では根尾・藤原・中川・山田という前チームからのレギュラー陣に次ぐ評価を獲得しつつある。
20180527大阪桐蔭 石川
2点タイムリー2ベースを含む4安打を放った大阪桐蔭の石川


大阪桐蔭は投げては、根尾・柿木が前日の近畿大会で投げてしまったこともあり、先発の横川が162球完投。初回は制球が定まらない場面もあったが、その後は安定したピッチングを展開。センバツあたりからストレートは物足りないが、それでもスライダー・カーブ・チェンジアップといったところで相手打線のタイミングを外すことができていたので早く見せるということはできていたと思う。打線に関してはほぼレギュラーといえる日体大を5失点完投というのは1つ十分な結果であった。ということで試合は大阪桐蔭が金属バットというハンデはあるものの10ー5で勝利した。
20180527大阪桐蔭 横川
162球の力投で5失点完投勝利をあげた大阪桐蔭の横川


20180527大阪桐蔭×日体大
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください


まず大阪桐蔭であるが、金属バットというハンデはあるものの、この結果は評価できるものだ。特に打線でいえば、対戦した投手は森・吉田・北山といった高校球界ではお目にかかれないレベルの投手であったにも関わらず、積極的にバットを振っていき、しっかりとそのボールを打ち返すなど対応力の高さが目立った。それも打線の中軸だけでなく、井阪や飯田といったセンバツではレギュラーでなかった選手までそれができているのだから本当に大したものだ。

4年生を除けばフルメンバーといえる布陣で臨んだ日体大はとって結果は寂しいものであったが、早くも来年のチームの姿が垣間見えたという意味では興味深かった。この試合のキャプテンは馬場が務めていて、リーグ戦ではセカンドを務めていた高垣がショートに回って4番ショートとまさにチームの中心を担っていた。現在の日体大の野手はレギュラーにもともと3年生以下が多く、投手陣も森・吉田・北山と揃っているので来年のチームも戦力が非常に充実していると感じた。
20180526日体大 馬場
3年生以下のこのチームで日体大の主将を務めた馬場

その中でも非常に元気な姿を見せたのが三野原・橋本という1年生の2人。三野原はリーグ戦後半からスタメン出場の機会も増えていたが、非常にミート力の高い選手であり、この日も右中間へのタイムリー3ベースを含む3打数2安打で四球も2個選んでいた。一方春はリーグ戦での出場機会のなかった橋本は1打席目に粘った末に押し出し四球を選ぶと、第3打席ではライトスタンドにホームランを放つなど3打数2安打2打点(1四球)。2人とも左腕である横川を苦にせずしっかりと結果を出していて、秋に向けてのスタメン争いはさらに激化しそうである。
20180527日体大 三野原
高いミート力でタイムリー3ベースを含む2安打を放った日体大の3番三野原


Pickup Player
井阪太一 大阪桐蔭3年 ファースト
~2本のタイムリーで早くもアピール~

井阪は178㎝85㎏というがっちりとした体格で、強靭な下半身から力強いスイングを繰り出す左の強打者である。2年秋から背番号3でベンチ入りを果たすと、主に6番ファーストを務めた。秋ただ持ち前のパンチ力を生かしたホームランはなく、打率も3割ちょっとというのは大阪桐蔭の打線においては決して満足できる数字ではなかった。冬場には石川が台頭してきて、センバツでは背番号11。主に根尾がピッチャーのときにファーストを務めたが、9打数ノーヒットとセンバツでヒットを放つことができずに、優勝はしたものの井阪個人としては不満の残る大会となってしまった。

センバツ後は大阪大会では藤原が、そして近畿大会+この日は宮崎がそれぞれメンバー外となったために石川が外野に回り、ファーストのレギュラーとして活躍している井阪は、この試合も7番ファーストでスタメン出場した。この日の井阪の最大の見せ場は同点に追いついた後に無死1・2塁で回ってきた第2打席で、初球はバントに失敗(ファール)したもののヒッティングに切り換えると
、2球目のストレートを逆らわずにうまく左中間にもっていく勝ち越しの2点タイムリー2ベース。7回の第4打席でも北山の威力のあるストレートを詰まりながらもライト前に運ぶタイムリーヒット。結果的にこの試合で2本のタイムリーを放ち、4打数2安打3打点であった。

現状では宮崎が復帰すればスタメンからまた外れてしまうという立場にある井阪にとっては西谷監督に対する大きなアピールとなったことであろう。またスタンドにいた日体大部員の話によると「1試合目のファーストはうちに来るらしい」とのことなので、それを信じるならば井阪は日体大への進学が決まっていることとなり、来年からの首脳陣に対しても早くもアピールをできたことにもなるだろう。

20180527大阪桐蔭 井阪
タイムリー2本を放って両首脳陣へのアピールに成功した大阪桐蔭の井阪



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東芝×JX-ENEOS【都市対抗西東京予選】

5/26 都市対抗西関東予選
東芝×JX-ENEOS @横浜スタジアム


試合経過

今年も東芝・JX-ENEOS・MHPSの三つ巴の戦いとなった都市対抗西関東予選。初日は東芝がMHPSを4-2で下して迎えた2日目は東芝×JX-ENEOS。東芝は勝てば都市対抗出場が決定となる。東芝は昨年の都市対抗本戦でも岡野に次ぐ先発として活躍した左腕加嶋が、一方これが初戦となるENEOSは新人の大場が先発する。

20180526JX-ENEOS 大場
新人ながらENEOSの初戦の先発を任された大場

試合は1回裏、ENEOSは先頭の渡邉がセンター前ヒットで出塁すると小豆澤が送って2塁へ。4番山崎の三遊間へのゴロはショート内野安打となり、さらにこのショートからの送球をファースト服部が後ろに逸らしてしまい、渡邉がホームインしてENEOSが先制。しかし直後の2回表、初回は大場の前に完璧に抑えれた東芝打線であったが先頭の4番吉田が左中間へ2ベースを放ってチャンスメイクすると、2死3塁となってから小川がうまくレフト前に運んで同点に追いつく。

20180526東芝 小川
2回表に同点タイムリーをはなった東芝の小川


4回表、東芝は服部の四球から2死2塁のチャンスを作ると、8番柴原がインコースのボールを詰まりながらもうまくライト線に運ぶ2ベース。続く堀米も初球をライト線に運んで、東芝が8・9番の連続タイムリーで2点を勝ち越す。ENEOSはその裏に先頭の岡部が左中間に2ベースを放つと、1死1・3塁から山田が犠牲フライを放ち1点差。一気に同点といきたいENEOSであったが。1塁ランナーの田中は加嶋の牽制に刺されてしまう。

5回からは両チームともに継投に入る。まずENEOSは2番手として江口をマウンドに送るも、先頭の佐藤旭にヒットを浴びてしまうと、続く松本は右中間にタイムリー3ベース。さらに5番服部の犠牲フライとあっという間に東芝が2点をあげる。東芝のマウンドには岡本が上がると、ENEOSは小林・松本の連打でチャンスを作るも、後続が続かずに無得点。東芝が5-2とリードした状態で試合は前半戦を終了する。

20180526東芝 松本
5回表に貴重なタイムリー3ベースを放った東芝の3番松本

6回になるとENEOSはキャッチャーが小林→猪又に代わったこともあり、江口が6回・7回と東芝の攻撃を2人ずつで抑える。ENEOSは8回表には西島がマウンドに上がり東芝の攻撃を無得点に抑える。。ENEOSは右のサイド気味のフォームの岡本に対し、高橋・川端と左の代打を送り込むも不発で、東芝の岡本は6~8回の3イニングをパーフェクトピッチングを許してしまう。

試合はこのように両リリーフ陣の踏ん張りにより、東芝が5-2とリードしたまま最終回へ。ENEOSは9回表に、3点ビハインドにも関わらず明日の先発も予想されたエース格の柏原をマウンドに送る。桐光学園出身の柏原は、福山(東海大相模出身)・佐藤旭(慶応高出身)・松本(横浜高出身)と神奈川のライバルたちを見事に3人で抑えて、最後の味方の攻撃に臨みを託す。

20180526JX-ENEOS 柏原
9回の東芝の攻撃を見事3人で抑えたENEOSの柏原


するとこれが都市対抗へのプレッシャーか?ここまでコントロール抜群であった岡本がいきなり先頭の岡部にストレートの四球を与えてしまい、続く山崎のファースト内野安打で、無死にも関わらずいきなりホームランで同点というピンチを迎えてしまう。しかしここから高橋をレフトフライ、川端をサードゴロに打ち取りランナーを進めることすら許さない。後がなくなったENEOSは代打に須藤を送ると、東芝はここで岡本から左腕の福本にスイッチ。ENEOSは岡本に対して左バッターを7人並べた打線にしていて、もっと早い段階で福本の投入というのはあるかと思ったが、9回も岡本続投で無死1・2塁とした段階でもベンチは動かなかった。つまり福本投入のタイミングはいくらでもあったのに、あと1人というところでの福本投入は意外であった。ただ福本はボールが120㌔ちょっとながら、左バッターのアウトコースにボールを投げ込み、須藤はなんと3球三振に抑えるという最高の仕事を果たしゲームセット。東芝が西関東の第1代表として都市対抗本戦出場を決めた。一方のENEOSは第2代表の座をかけて、翌日にMHPSとの一騎打ちを行うことになった。

20180526東芝 福本
最後のバッターを3球三振に仕留めた東芝の3番手福本

20180526東芝優勝
都市対抗本戦出場を決めた東芝


20180526東芝×JX-ENEOS
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください


この日のスタメンは対照的であった。若くても入社3年目という円熟期に入った東芝に対して、バッテリーを含めて新人4人が名を連ねたENEOS。これには会社事情もあってあまり新人を獲れない東芝、昨秋も3人がプロ入りした上に谷田も退社してしまい、それを補うべく新人8人が入社したENEOSという対照的なそのまま反映されていた。

ENEOS投手陣はこの日登板した4投手ともにストレートは140㌔後半をマークし、130㌔を超えるスライダー系の変化球を操っていた。それに対して東芝は加嶋も岡本もストレートはよくて140㌔ちょっと、福本に関しては120㌔であった。単純に球の力でいえばENEOSの方が上であったが、バリエーション豊かな東芝投手陣がその経験値も生かして勝利したこととなる。他にもENESOUは新人の小豆澤・田中が加嶋の牽制に刺されてしまったりしていて経験不足は否めなかった。最終回のチャンスでも高橋・川端というところを迎えたが、やはり実績がまだない分怖さはなく、代打を出さずに山田がいた方が東芝としては嫌であっただろう。キャッチャーも新人の小林→猪又に代わった後半は無失点であった。結果としてENEOSの若さ・勢いを東芝の経験が凌いだという試合であった。ただENEOSの若い力もスカウトの観点から見れば楽しみであるし、またチームとしての伸びしろも十分にあるようだ。


Pickup Player
岡本拓也 東芝 投手
~予想外のロングリリーフでも見事に無失点~
東芝にとってこの試合の勝利の最大の立役者といえるのは、5回から登板して9回途中まで投げて無失点と、ENEOSの反撃を完全に断ち切った岡本である。

岡本は北大津で1年秋からエースとなると、2年夏には甲子園出場を果たし、常葉橘・前橋商を撃破した。当時は1球ごとにオーバーであったり、サイドであったり、アンダーであったりとフォーム変えながら投げて、相手に的を絞らせないこと目的としてピッチングであった。九州共立大ではMax146㌔を投げるまでに成長して、3年春に32イニング連続無失点をマークするなど、先発にリリーフに活躍した。東芝でも1年目からリリーフとして活躍して、昨年は日本選手権で優秀投手賞を獲得していた。

この日2番手として5回裏のマウンドにあがった岡本は躍動感のあるサイド気味のスリークウォーターからMax143㌔のストレートと、ともに130㌔ちょっとのスライダーとシンカーを繰り出す投球。基本的にはテンポよく投げ込んでいくが、ランナーがいなくてもクイック気味に投げたり、あるいはちょっと足をゆっくり上げたりと打者のタイミングを外すべく様々な工夫もしながらテンポよく投げていた。5回裏こそ小林・松本に連打を浴びてピンチを招くもこれを凌ぐと、6~8回まではパーフェクトピッチングであった。サイド気気味の右腕の岡本に対して、ENEOSは左の代打を送りだし9人中7人が左バッターという状態を作り出す。ただ左バッターに対しては外に逃げていくシンカーが有効で、このシンカーが手元に食い込んでくるスライダーと同じスピードで来るのが厄介であったことだろう。東芝ではそれほど長いイニングは投げていなかった岡本であったが、あまりにもいいピッチングであったために、左キラーの福本や球威のある宮川のリリーフを仰ぐことなく最終回もマウンドに上がり、最後の1人は福本に託したものの、計4回2/3を投げて無失点という好投であった。

甲子園のときから小柄で器用な選手で、どちらかというと内野手向きだと思っていたが、ついに投手として大成のときを迎えようとしているようだ。このような活躍を続けていれば、プロも放ってはおかないかもしれない。

20180526東芝 岡本
4回2/3を無失点リリーフでチームに勝利を呼び込んだ東芝2番手の岡本


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花咲徳栄×東海大相模【春季関東大会2回戦】

5/20 春季関東大会2回戦
花咲徳栄×東海大相模 @ゼットエーボールパーク

試合経過
春季関東大会2日目で昨年の夏の甲子園の覇者花咲徳栄と、3年前の夏の甲子園の覇者東海大相模という対戦が実現。前日に専大松戸を14-9と大打撃戦の末に破った花咲徳栄に対して、センバツベスト4による推薦で出場の東海大相模はこれが初戦となる。花咲徳栄は前日と全く同じスタメンで。対する東海大相模は不動の1番ショート主将の小松がケガでこの日は3塁ランナーコーチャー、代わりに1番にはプロ注目の強打者森下が入り、空いた3番には2番であった山田。ショートには1年生の加藤を起用し、キャッチャーにも不動の正捕手であった佐藤でなく、2年生の萩原を起用した。

先制したのは花咲徳栄で2回表に倉持・井上の連打で無死1・3塁のチャンスを作ると、9番田谷野の犠牲フライで先制。花咲徳栄の先発中田はストレートが高めに抜けていた前日とはうって変わってコントロールがよく、ストレートとスライダーのコンビネーションで相模打線に的を絞らせず、4回まで萩原のヒット1本それ以外はパーフェクトという見事な立ち上がりを見せる。東海大相模の公式戦では久しぶりの先発となるエース斎藤は序盤毎回のようにランナーを背負うも粘りのピッチングで失点は2回の1点のみでしのぐ。

試合が動いたのっは5回裏、相模は先頭の井上が右中間への2ベースで出塁すると、続く渡辺の打球は風の影響もあって左中間にポトリと落ちる2ベースとなって同点。続く加藤がセンター前にタイムリーを放ち一気に逆転する。さらに齋藤のヒットで1・3塁とすると1番森下は敬遠気味に歩かされて迎えた2番本間の打球は風にも乗り右中間スタンドに飛び込む満塁ホームラン。そして3番山田にも2者連続となるソロが飛び出して、東海大相模がこの回一挙7点をあげて大逆転に成功する。

20180520東海大相模 本間1
満塁ホームランを放った東海大相模の本間


逆転を許した花咲徳栄は6回表に、この日が誕生日の3番韮澤が左中間に2ベースを放ちチャンスを作ると、6番倉持がタイムリーヒット。8回表には韮澤がファーストゴロの投内連携ミスで出塁すると、この日の強風により野村・井上の内野フライがそれぞれヒットとなり1点を返す。この日のゼットエーはとにかく風が強く、陽気な天気であるにも関わらず見ている側も寒いほど…バックスクリーンの旗も常に全開で振れている状態であって。まさにZOZOマリンをもしのぐレベルであった。そんな試合は東海大相模が7-3とリードして9回を迎える。

東海大相模は9回のマウンドにもエース斎藤が上がるが、4回以外は毎回ランナーを背負うピッチングであったために、球数は8回が終わった時点で142球。練習試合ではあったかもしれないが公式戦でこれほど投げるのは久しぶり、さらに超強風の中ではスタミナの消耗もいつもより激しかったことだろう…制球が乱れ始め、橋本のヒットを挟んで3連続四球で押し出しを与えてしまう。そしてホームランが出れば逆転というピンチで迎えるは花咲徳栄の4番野村…野村は初球を打つと打球はレフトに高々とあがったがあとひと伸び足らずにレフトフライ(犠牲フライ)。徳栄は羽佐田が四球を選んで再び満塁とすると、倉持の犠牲フライを放ち、1点美ハンド2死1・3塁という場面で7番の1年生井上を迎える。

井上はカウント1B1Sからの3球目のストレートをとらえると打球はライト線にワンバンして、そのままスタンドに入るエンタイトル2ベース。ワンバンしてスタンドに入っていなければ1塁ランナーも生還して逆転していたという一打であった。中学時代は生駒ボーイズに所属し、世界少年野球大会の日本代表にも選ばれた井上は、スイングスピードに秀でる1年生らしくない立派な体格右の強打者として入学直後からライトのレギュラーを獲得。例年花咲徳栄でいきなり1年生がレギュラーということは極めて少なく、それだけに井上の逸材ぶりがうかがえる。春季埼玉大会でも2ホーマーを放った強打者は、前日の専大松戸戦でも逆方向のライトスタンドに2ランとこれまでパンチ力が目立っていたが、この日は3安打を放ち、うち1本は9回2死からの同点タイムリーと勝負強さも発揮した。

20180520花咲徳栄 井上
9回2死から同点タイムリーを放つ花咲徳栄の井上


同点に追いついた花咲徳栄のマウンドには7回から登板していた2年生右腕の岩崎。岩崎はこの日はとにかく変化球が冴えていて、7・8回は東海大相模打線を3奪三振無失点に抑えていて、9回裏も代打細田をショートゴロ、萩原を三振に仕留める。ここで迎える1番森下も3球変化球のあとのストレートを見逃し(ストライク)、カウントは2B2S。しかし5球目のストレートを森下が振りぬくと、打球は左中間スタンドに飛び込む高校通算49号のサヨナラホームラン。主砲が悪い流れを一掃する一振りで試合を決めた。好投を続けていた岩崎にとってみれば、まさに1球に泣いた形となってしまった。その直前にいい形でストレートで追い込んだというのもあるが、強打者の森下に対してやはり最後はこの日冴えていたスライダーで投じるべきであったと個人的には思った。

20180520東海大相模 
サヨナラホームランの森下を迎える東海大相模ナイン


20180520花咲徳栄×東海大相模
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください

まず花咲徳栄であるが、前日に続き終盤の攻撃は見事であり、攻撃陣のレベルの高さを証明した。ヒット数も東海大相模を上回る11本であったが、最後の差は主砲の出来であった気がした。花咲徳栄の主将といえば、昨夏に2年生ながら4番として全国制覇を経験した野村。この日の野村は3打数1安打1打点であるが、そのヒット1本は高く上がったキャッチャーフライが風の影響で落ちたもの。最終打席に放ったレフトへの犠牲フライもやや甘めの球であったし、スタンドまで届かせたかったところである。ずっとノーヒットであったが最後にはサヨナラホームランを放った森下との差が、この試合の差となってしまった気もする。

20180520花咲徳栄 野村
この日は当たりがなかった花咲徳栄の4番野村


ただ花咲徳栄の課題はやはり投手陣で、前日の9失点に続いて、この日も8失点。残念ながらまだ全国レベルでは通じる投手力でないという結果になってしまった。継投でしのいだ昨秋とは違い、この春はエース中田を独り立ちさせるべく先発中田の完投を全体に投手陣を回した。この日も前日に続いて中田がマウンドに上がると4回までは素晴らしいピッチングであったが、5回にはついに東海大相模打線に捕まってしまい7失点。やはり本格派としてやるには、今一つ球威が足りないところであり、前日に続いてのKOで残念ながら中田を独り立ちさせるという岩井監督の目論見はこの春季大会では実現しなかったといえる。この日の収穫であったのは2番手の岩崎で、最後にはサヨナラ弾を浴びてしまったが、東海大相模の打者10人に対してヒット2本三振4個というのは評価できる内容だ。夏に向けては中田を脅かす存在として期待したい。この2人に加えて左腕の和田、サイド右腕の斎藤もいて、さらにはこの春は投手を完全封印した144㌔右腕の野村もいる。この春の封印は岩井監督の何か意図もあってのことだろうが、夏にはここぞの場面で野村の力が必要になってくることだろう。

20180520花咲徳栄 岩崎
最後はサヨナラ弾を浴びたものの7回好リリーフをみせた花咲徳栄の岩崎


東海大相模も勝ちはしたが、センバツ以来どこか波に乗れていない感じが続いている。エース斎藤はよくいえば粘りのピッチングだが、本来の実力を発揮できたとはいえない。それでも最後まで投げさせたのは何か門馬監督の意図もあってのことだろうが、野口はベンチ外、遠藤も急遽登録変更でベンチ入りという状態で最後にあの場面を託せる投手がいなかったともとれる。

20180520東海大相模 齋藤
9回178球を投げ切った東海大相模のエース齋藤


打線は初回攻勢が得意の東海大相模らしくなく、序盤は中田の前に停滞で、中盤にやっと火がついた感じであった。集中打は評価できる一方、5回と最終回以外は淡白な攻撃で点の入る気配がなかった。ただ小松の穴埋めでの起用は成功していて、1番森下は本来の意図のようにいきなり打線を活気づけることはできなかったが、最後のサヨナラホームランに加え、森下を1番に置くことで敬遠→本間勝負の満塁ホームランという流れもあり結果的には大成功。3番山田もこれまでの粘りに小技と典型的な2番打者とは違ってホームランに2ベースと3番らしい活躍を見せた。代わりにショートに入った加藤も守備は動きがよく安定していて、打っても2安打の活躍で凡退した打席もしっかりと自分のスイングができていたので「えっ、1年生なの?」という感じであった。その他にも満塁弾の本間をはじめとして、井上・萩原らがこの関東大会の舞台を経験したのは収穫で、夏に向けてのレギュラー争いがさらに激化してくることだろう。

20180520東海大相模 加藤
見事に小松の代役ショートをつとめあげた東海大相模の1年生加藤



Pickup Player
本間巧真 東海大相模2年 外野手
~2番起用に応える貴重な満塁弾~
最後は森下に持っていかれる形になってしまったが、5回に飛び出した本間の満塁ホームランは非常に大きかった。

本間は俊足を武器にした広い守備範囲、強肩を兼ねそろえた守備に、シュアなバッティングも持ち味の外野手として1年春より強豪東海大相模でベンチ入り。ちょうど1年目の関東大会の準決勝作新学院戦では代打で出場すると貴重な同点タイムリーを放った。1年夏も背番号16の外野の控えとしてベンチ入りを果たすと鶴見大付戦では3打数3安打の活躍を見せ、準決勝・決勝でも途中出場を果たしている。1年秋の新チームからはレギュラー獲得が期待されたが、1年秋の神奈川大会では背番号19、関東大会では背番号17と外野の控えで、ベスト4まで進出した2年春のセンバツも背番号15でベンチ入りするも出場機会はなく控えからの
脱却ができなかった。

しかしこの春の関東大会ではライトのレギュラーであった梶山がベンチ外となったこともあり、背番号9を背負うと、この日は2番ライトでスタメン出場した。本間は1打席目はセンターフライ、2打席目はセカンドゴロと、序盤の東海大相模打線を象徴するかのように1・2打席目は倒れる。しかし逆転した後、前のバッターの森下が敬遠気味にあるかさせれて1死満塁で迎えた第3打席では2球目のストレートを捉えると高く上がった打球は風も味方して、打球は右中間のフェンスを越える満塁ホームランとなった。本間のこのヒットはこの1本のみで、4打数1安打4打点という結果であったが、この満塁ホームランは東海大相模がリードを広げる上で貴重な1発であった。

どちらかというとアベレージヒッタータイプのイメージがある本間であったが、一冬越えて体重も増えてパワーがついた。その成果をセンバツという舞台では発揮できなかった分、この関東大会で発揮した。相変わらず守備は流れるような動きでレベルが高いだけに、打撃面で今日のように結果を出していけば、夏も背番号9が手に入ることだろう。

20180520東海大相模 本間2
5回裏に満塁ホームランを放つ東海大相模の本間


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日大三×桐光学園【春季関東大会1回戦】

5/19 春季関東大会1回戦
日大三×桐光学園@天台球場

試合経過
関東大会初日にいきなり実現した日大三×桐光学園という強豪対決。桐光学園は谷村、日大三は中村と両エースが先発のマウンドに上がった。

1回裏、桐光学園は先頭の鈴木がいきなり逆方向のレフトオーバーの2ベースを放ち、楠本が送って1死3塁と願ってもないチャンスを作るも、頼りの3番山田のバットは低めの変化球に空を切ってしまう。そして迎えるのは4番の谷。桐光学園はこの春の神奈川大会では鈴木・鵜沢・安達とさまざま打者が4番を務めていたが、2年生中心のチームにおいてここで神奈川大会ではあまり出番のなかった3年生の谷が4番に抜擢されたのは意外であった。その谷は果敢に初球を打ちにいくもサードゴロに倒れ無得点となってしまった。

桐光学園は3回裏、先頭の渡邊がヒットで出塁すると2盗を決めてチャンスを作ると、1番鈴木の打球はセンターに抜けようかという打球であったがセカンド木代がこれをダイビングキャッチ。しかし鈴木の足では1塁はセーフでさらに、ショーバンとなってしまった送球をファースト飯村がはじく間に渡邊がホームインして桐光学園が先制。さらに鈴木も盗塁を決めると、4番谷の打球をサード金子がエラーし、鈴木がホームライン。桐光学園が日大三の守備の乱れに乗じて2点をリードする。

20180519桐光学園 鈴木
先制のきっかけとなる内野安打を放った桐光学園の鈴木


4回まで桐光学園のエース谷村の前に抑えられていた日大三打線は5回表、先頭の柳澤が崩されながらも見事なバットコントロールでライト前に運ぶと、続く8番佐藤コビィはバントに失敗した後で強硬策にでると、放った打球はライナーでライト線のフェンスに直撃し、クッションボールが大きく跳ね返る間に3ベースとなり日大三が1点を返す。続く佐藤英も前進守備のショートの横を抜くレフト前ヒットを放ち日大三が同点に追いつく。

谷村・中村の両エースは互いに2点を失う結果となったが、それ以外のイニングは無失点と素晴らしいピッチング。谷村はストレートの球質がさらに良くなっていて、これをコントロールよくインアウトに投げ分けることができていた。スライダー・カーブ・チェンジアップなども交えた投球は、「本当にまだ2年生か?」という落ちを放っていて、7回6安打2失点で四死球は1個のみという安定したピッチング。冨田とのエース争いも1歩リードという状態であった。

20180519桐光学園 谷村
安定したピッチングで7回2失点の好投をみせた桐光学園の谷村


対する中村は球速表示はなかった優に140㌔は超えているというストレートは威力抜群で、変化球はこちらもスライダー・カーブ・チェンジアップであった。特に中村のチェンジアップは落ち方がしっかりしていて、これが今日は効いていたという印象だ。このスライダーとチェンジアップは決め球としても使えていて、三振も奪えていた。こちらは6回6安打2失点(自責点0)で三振も8個奪えていた。センバツでは初戦の由利工戦で先発するも4回で降板、次の試合では井上に先発のマウンドを譲るなどエースでありながら、その地位は確固たるものでなかった中村であるが、春の東京大会、そして今日の好投を見る限りはエースの地位を確固たるものにしたといえる。

20180519日大三 中村
6回2失点(自責点0)の好投をみせた日大三の中村


そして両チームともに継投に入る。まず日大三は打順巡り合わせの関係もあり、7回裏から河村が登板。河村はテイクバックの小さなフォームからのストレートの威力が抜群の左腕。昨秋は背番号1をつけて2試合に先発するもともに序盤に降板してしまうなど、球威と裏腹に制球力に課題のある投手であったが、この春はそれが改善されている。高橋・鈴木からともにストレートで三振を奪うなど7回裏を3人で抑える。8回裏には完全に詰まらせた打球がショートの前にポテンと落ちる不運なヒットで楠本に出塁を許すも、続く山田・辻にはともにバントすらさせず、最後は真骨頂となる緩く大きく曲がる変化球で代打落合を三振に斬ってとった。

20180519日大三 河村
7・8回と桐光学園を完全に抑えつけた日大三の2番手河村


一方の桐光学園も8回表から松井裕樹2世こと冨田が登板。冨田もリリーフだからと言わんばかりにストレートを思いっきり投げ込み、さらには得意の大きく曲がるスライダー、そして本家松井裕樹に倣うかのようにチェンジアップもうまく使えるようになっていて、危なげなく8・9回と日大三打線を抑えた。

日大三は9回表に勝ち越しを狙って河村に代打を送った関係で、9回裏のマウンには3番手として広澤が上がる。広澤はセンバツではベンチ外であったが、この春の東京大会では決勝戦で先発すると国士舘を5回無失点に抑えるなど頭角を現してきた右腕。身長189㎝の長い腕を思いっきり振って、威力のあるストレートを投げ込んでいて、落ちる変化球もなかなかのものであった。まだまだ粗さは残るものの、このまま成長を続ければ来年には井上との強力な2枚看板を形成するかもしれない。この広澤が桐光学園の9回裏の攻撃を0点に抑えたことで試合は2-2のまま延長戦に入る。

延長10回表、日大三は先頭の佐藤英が死球で出塁すると、金子の送りバントは失敗するも、1死から木代が送って2死2塁とサヨナラのチャンスを迎える。冨田は10回に入ってからややバランスを崩していた感があり、続く日置の4球目にストレートがワンバンになりワイルドピッチ。日置を歩かせてしまい、2死1・3塁で4番大塚を迎える。ここまでこの試合2安打を放っていて、日大三打線の中でもNo1打者といえる大塚。それに対して5番の飯村はこの日はいいところがなくノーヒットという状態で、認められるなら深刻敬遠してしまいたいくらいの場面であったが、桐光バッテリーは大塚との勝負を選択。すると大塚はカウント2B1Sからの変化球を打つと、これが三遊間に転がりサード山田のグラブの下をかすめて(記録はヒット)、2者が生還して勝ち越し。送球間に2塁へ進塁していた大塚は、続く飯村のタイムリーで生還して日大三が3点のリードを奪う。

20180519日大三 大塚
延長10回の2点タイムリーを含む3安打を放った日大三の4番大塚


その裏桐光学園は1死から楠本がヒットで出塁し、続く山田のドライブのかかったレフト前の打球をレフト柳澤が後逸して楠本がホームイン。最後はホームランで同点という場面で途中出場ながら、神奈川大会の準決勝・決勝では4番を務めていた安達を迎えるも、最後は広澤の前に三振でゲームセット。日大三が激闘を制して2回戦進出を決めた。

20180519日大三×桐光学園
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください

日大三は中村・河村・広澤、桐光学園は谷村・冨田と両チームともに投手陣のレベルの高さがうかがえた試合であった(特にこの日の1試合目が14-9という試合であったためにそれが際立った)。こう投手のレベルが高いせいか、得点は守備のミスが絡んだものが多かった。日大三投手陣は自責点が0であるし、10回の大塚の決勝タイムリーもサード山田は十分にとれた打球であった。

この日の山田は初回のチャンスで明らかなボール球を振って三振するなど当たりがなく、8回裏には送りバントを命じれれる(普段の山田なら打たせていただろうなというところ)もピッチャーフライ。10回裏には何とか1本は出したものの、攻守においてと完全に打撃で精細を欠いていた。レギュラーに2年生が桐光学園だが、山田が主将も務めていることもあり、野呂監督も現在のチーム「山田のチーム」と評する。山田がダメならチームも乗ってこないという意味で、今日はその「山田のチーム」が悪い面で出てしまった。ただそれだけに山田という選手の存在感が大きいということでもある。

20180519桐光学園 山田
桐光学園の中心であることを再認識する結果となった山田


2回戦で山梨学院と対戦する日大三の不安材料としては、1~3番がノーヒットであったことだ。当たっている4番大塚にランナーを置いて回せたのは10回のみであり、これが強力打線を有しながらも9回まで2点しか上げられなかった要因である。対照的にスタメンに抜擢された8番・9番の2人の佐藤は期待に応える見事な活躍であった。5回にはこの2人の連続タイムリーで得点をあげた。佐藤英はその他にもバントに、10回には先頭バッターとして出塁を果たすなど、齊藤の代役としては攻撃面ではまずまずの結果を残した。守備面では盗塁を3個許してしまい(まぁ盗塁の刺殺に関しては齊藤も課題であるが…)これが得点に繋がってしまったが、10回を3失点に抑えるなどリード面では悪くはなかった。昨秋の明治神宮大会では斎藤のケガにより延長戦から出場すると、サヨナラのパスボールをしてしまった佐藤英。この時の経験を糧に、今回は見事代役を務めたといえる。

20180519日大三 佐藤英
負傷の正捕手齊藤の代役を務めた日大三の佐藤英


Pickup Player
佐藤コビィ 日大三3年 外野手
~期待のハーフ外野手が強烈なインパクトのタイムリー3ベース~
5回裏にはタイムリー3ベースを放つなど、スタメンに抜擢された佐藤コビィは見事に結果を出した。

ガーナ人の父をもつ佐藤コビィは2年秋より外野の控えとしてベンチ入り。センバツでは背番号7を背負うも、出番はなし。春季東京大会でも、同じく右の外野の控えである上野が決勝戦ではホームランを放つなど活躍していたこともあり、出番はほとんどなかった。185㎝83㎏という体格で高い身体能力を持つ選手として期待されているが、ここまで公式戦ではヒットはなかった。そんな佐藤コビィであったが、この関東大会の初戦で8番レフトでスタメンに起用される。

すると3回裏の先頭打者として迎えた第1打席では谷村の変化球にうまくくらいついてショートの横を破り、自身の公式戦初安打となるセンター前ヒットで出塁。無死1塁で迎えた5回裏の第2打席では、初球にバントを失敗し、小倉監督も諦めたのかヒッティングに切り替えるも、空振りで追い込まれてしまう。ここで桐光バッテリーは4球目にアウトコースのボール球のストレートを投じるが、コビィは持ち前の腕の長さを生かしてこれを捉えると、打球はまさに弾丸ライナーでライトポール際のフェンスに直撃。アウトコースのボール球なので振り切ることもできず、当てただけだが素晴らしい打球でそのパワーを発揮したといえる。この日はライト方向に風が吹いていて、第1試合では右バッターのライトスタンドへのホームランが3本飛び出したという状況で、コビィの打球ももう少し高ささえあれば間違いなくスタンドに入っていたことだろう。クッションボールが大きく跳ね返ると、一気に3塁を陥れるタイムリー3ベース。続く佐藤英のタイムリーで生還するなど、5回裏の2点はまさにコビィのおかげといえる。

ただ第3打席にはサードゴロに倒れてしまうと、ピッチャー交代の関係もあり(エース中村が外野に入るため)、ここでお役御免。3打数2安打とインパクトのある活躍をみせた一方で、まだまだレギュラー確保までの道のりは簡単でなさそうだ。それでも日置・大塚以外は主力が左バッターばかりである日大三にとって、この右の強打者佐藤コビィが覚醒のきっかけを掴みつつあることは大きな収穫だ。

20180519日大三 佐藤コ
タイムリー3ベースを含む2安打をはなった日大三の佐藤コビィ



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強豪揃いの関東大会とその展望

春季関東大会が明日から千葉県で開幕する。

今年の参加チーム&組み合わせは以下の通り↓

2018春関東大会

今年の参加校はなんといっても強豪揃いである。花咲徳栄・作新学院・東海大相模と夏の甲子園のここ3年の優勝校が揃い踏みであり、甲子園の出場経験がないのは千葉黎明と青藍泰斗のみ。春季大会というのは夏に向けての戦力のテスト場であることが多く、エースが投げないといったことはざらで、そのため強豪校でもあっけなく負けてしまい、いわゆるその県のトップ層ではないチームができたりすることも少なくない。個人的な感覚でいえば、例年は春の関東大会の初日は「ん~まだ強豪どうし当たらないから~」と行くか悩んだりしている(でも結局行く)のだが、今年はいきなり花咲徳栄×専大松戸、日大三×桐光学園と好カードが実現して、行くっきゃないという感覚だ。

そんな強豪揃いの関東大会の展望ですが、優勝候補筆頭は横浜であろうか。もともと大阪桐蔭に次ぐレベルの黄金世代と言われていた横浜だが、昨秋は神奈川大会準々決勝で投手陣が総崩れで鎌倉学園にまさかまさかのコールド負け。しかしこの春は秋に負けた鎌倉学園にも5回10-0コールドとリベンジを果たすなど圧倒的な強さを見せて、全試合7点差以上の勝利、秋に崩れた投手陣が奮起して失点は大会通じて2点のみであった。板川はやっとエースと呼べるべき投手になったし、2年生左腕の及川はついに150㌔をマークして、同じく2年生サイド右腕の黒須も宿敵鎌倉学園を完封した。打線もどこからでも点がとれる打線でレギュラー争いも激しく、神奈川の準決勝・決勝では(確かに不振ではなった)あの万波がスタメンから外れた。ただ昨年も長南が春の大不振→背番号18に降格から関東大会ではホームランを打って復調の兆しをみせて、夏の大会では3試合連続ホームランを放つまでになったので万波にも同様にこの関東大会での復調を期待したい。ただ横浜にとって1番の懸念点はいきなり明秀日立と当たってしまったことだろう。

20180415横浜 板川
エースとしての自覚ができて神奈川大会では見事なピッチングをみせた板川


一方横浜のライバル東海大相模も優勝候補であるが、関東大会へ臨む状態は横浜とは正反対だ。センバツでベスト4進出を果たしたためにこの関東大会は推薦で出場できるが、神奈川の準決勝では桐光学園に完敗。センバツ後の疲労や、関東大会が決まっているということによるモチベーションの問題やお試しの選手起用もあったが、それでのも同じ北神奈川のライバルに完敗というのは厳しい結果だ。さらに福岡での招待試合では主将の小松、ダブルエースの野口がメンバー外になるなど負傷者の面でも戦力が心配だ。ただ神奈川大会の間に休めただろうエース斎藤に、センバツでは不調であった森下も神奈川大会で徐々に調子をあげてきていて、投打の柱は準備万端である。

20180428東海大相模 小松
主将で1番ショートの小松が出れるかが東海大相模を大きく左右する


センバツでは2回戦で三重にまさかの完封負けを喫してしまった日大三も、東海大相模と同じくセンバツ直後は低調な戦いが
続いた。それでもくじ運に恵まれたことと、エース中村が投打に好調であったために東京大会を勝ち上がると、準決勝では前チームで死闘の末に2度も敗れた早稲田実業を撃破。決勝は4番手・5番手の投手が完封リレーして、国士舘に圧勝するなど、終わってみれば日大三の完勝という状態であった。中村・井上に加えて、河村・広澤らも台頭してきて投手陣の枚数は充実しているので連戦にも強く、日置・大塚の3・4番をはじめとしてどこからでも点のとれる強力打線も健在だ。

20180414日大三 中村
投打で日大三優勝の最大の立役者となったエース中村


不気味なのは春季大会にめっぽう強い浦和学院。この春は佐野・渡邉という左右2枚看板をケガで欠きながらも、近野・河北といった投手陣の快投で、ロースコアの試合を勝ちあがると、決勝では花咲徳栄に逆転サヨナラ勝ち。打線は決勝でやっと蛭間がホームランを打つなどはしたが、全体的には非常に低調。ただ関東大会からは佐野・渡邉も復帰する見込みであり、また低調な打線とこの埼玉大会の勝ち上がりが昨年の春季関東大会を制したときに似ており不気味である。

20180426浦和学院 蛭間
浦和学院打線の中心である蛭間には完全復調が期待される


健大高崎は関東5枠目の大本命であったが、まさかのセンバツでは選考漏れ。野手では山下・高山・大越・今井・大柿と咋春のセンバツベスト8を経験した選手たちが揃い、打力は健大高崎至上トップといっても過言でない。吉田・藤原という左右の2年生投手はボールとしては非常にいいものもっているので、この2人が経験を積んで本来の力を発揮すれば優勝もあり得る。

20171024健大高崎 山下
健大高崎随一のスラッガーである山下はこの春は1番打者を務めた


以上の5校が優勝争いの中心になると思われる。

この他にはセンバツベスト16で大阪桐蔭とも互角の戦いを演じた明秀日立も、エース細川に、打撃陣も増田・池田・芳賀とタレントが揃う。細川に次ぐ投手がいないために、連戦を戦っての優勝は少し厳しいかもしれないが、初戦でいきなり本命横浜を倒してしまう可能性も十分にある。木更津総合も選手のレベル高く、地元の千葉県1位というのも推したい要因だ。他にも桐光学園・常総学院さらにも優勝の可能性はある。

いずれにせよこれだけの強豪が揃うと本当に楽しみな関東大会。
土日は現地で観戦する予定です。



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東大×法政大【東京六大学野球連盟】

5/13 東京六大学野球連盟第5週2日目
東大×法政大

試合経過

前日の初戦は法政が中山のサイクル安打などで17-2と大勝して迎えた、東大×法政の2試合目。東大は先発のマウンドに前日に続き左腕の小林を送る。前の週に早稲田大相手に9回途中1失点(0-1でサヨナラ負け)の好投を見せてから完全に東大の投手陣の1番手となっている。そんな小林はカットボール、スライダー、カーブと緩急をつけたピッチングで1・2回と法政打線をノーヒットに抑えていた。しかし法政は3回裏に先頭の安本に内野安打で出塁し、高田がバントで送ると、1番相馬の打球は詰まりながらもセンター前に落ち、またこの詰まったことが幸いして2塁ランナーの安本が一気にホームインを果たし先制する。

20180513東大 小林
前日に続き先発のマウンドにあがり3回1失点とまとめた東大の小林


法政の先発は3週連続で2戦目に先発と、先発2番手に定着した高田。高田は3回まで東大打線を無得点に抑えるが、先制点をもらった直後の4回表、1死から東大の4番岡に左中間スタンドにホームランを浴びて同点。2年生ながら東大の4番を務めているだけはあるという見事なリーグ戦初ホームランであった。

東大は4回裏から2番手宮本をマウンドに送り継投に入る。小林は前日に5回に捕まっていたこともあり、3回1失点であるが早めの継投となった。2番手で登板したのは背番号1を背負う宮本で、宮本はストレートは130㌔前半であるが、同じように腕を思いっきり振ったフォームからスライダーを投じることができるのは非常に魅力であり、東大投手陣の中では小林と左右の双璧をなす存在といえる。宮本は4回は法政打線を見事に打ち取るが、迎えた5回裏…法政は1死から安本がレフト線への2ベースで出塁すると、続く9番高田が自らのバットでレフトオーバーのタイムリー2ベースを放ち勝ち越しに成功。さらに2番川口にもタイムリーが飛び出して2点を勝ち越す。

これ以上突き放されたくない東大は6回裏から3番手として有坂をマウンドに送るも、先頭の4番中山が右中間を破る3ベース。中山といえば186㎝90㎏という巨漢で大学球界屈指のパワーヒッターであるが、身体能力は高いために走力もスピードに乗るとなかなかのもので一気に3塁を陥れガッツポーズ。クールなキャプテン向山とはまた異なった形で気迫を全面に押し出して、ここまで勝ち点0と低迷していたチームを牽引していると感じた。この中山を中村浩が犠牲フライで返し、4-1。

20180513法政大 中山
この日は足でも魅せた法政の主砲中山


続く7回裏にも三度安本のヒットからチャンスを作ると、川口のライトフェンス直撃の2打席連続となるタイムリー、さらに2・3塁から3番向山のセンター前ヒットで2者が生還し、とどめはここまでリーグ首位打者の6番中村浩のタイムリーでこの回一挙4点。8回裏にも東大5番手の山下大がいきなり連続死球を与えて降板すると、相馬のヒットで満塁としてから、川口・向山の連続犠牲フライで2点を加えた。ここまで打率1割台と不調に苦しんでいた川口だが、この日は3打席目から3打席連続で打点を挙げていて復調の兆しが見られたのは大きかった。

20180513法政大 川口
タイムリー2本を含む3安打の活躍と復調してきた法政大の川口


法政は投げては高田が6回1失点、2番手で登板した石川は7・8回を6人パーフェクト。石川はこの日はストレートは141㌔止まりであったが、藤平(楽天)と横浜の左右2枚看板として活躍していた高校時代と相変わらず、キレに加えてオーバースローからの縦に角度のあるストレートであった。変化球に関しては大きく曲がる縦のスライダーに、チェンジアップと高校時代よりもレベルがあがっていて、ストレートの最速が146㌔に伸びたことばかりが話題になっているが、変化球をうまく使えるようになったことがこの春からリリーフ投手として活躍できる要因であると感じた。

20180513法政大 石川
7・8回をパーフェクトに抑えた法政2番手の石川


立教との3回戦、慶応との1・2回戦に続いて最終回には朝山が登板。先頭打者のライト前ヒットを向山が突っ込んで逸らして3ベースになってしまった関係でこの春初失点を喫してしまうが、やや癖のあるMax145㌔のストレートを中心に押すピッチングで後続3人を抑えてゲームセット。法政が10-2と快勝して、東大に連勝で今季初の勝ち点を手に入れた。

20180513東大×法政大

法政としては前日の試合に続いての快勝で、相手は東大といえども投打ともにいい内容の試合で、咋秋東大に勝ち点を献上してしまったという経験も生きている感じた。中でも大きな収穫であったのは先発の2年生高田が投打にわたる活躍で、リーグ戦初勝利をあげたこと。高田はストレートこそMax141㌔であったが、その他にスライダー・カーブ・フォーク・チェンジアップ(?)など多彩な変化球を操り、四死球も0個と非常に安定したピッチングで6回1失点。あとはこのピッチングが今後早稲田・明治に対してどれだけ通用するかというところであるが、平塚学園では1年秋に翌年の夏に甲子園を制した東海大相模を破った右腕がその実力を発揮しつつあるといえる。打線も前日からスタメンに抜擢された安本が2日連続で起用に応える3安打で、不調であった川口も3打点をあげるなど全体的に活気を取り戻しつつある。この世代は菅野・中山・川口・中村浩・大西といった下級生頃からチームの中心を担ってきた選手たちがいて期待されたいた代だけに、もう春は優勝はなくなってしまったが、秋に向けてどんどん勢いをつけていき優勝を狙って欲しい。

20180513法政大 高田
投打にわたる活躍でリーグ戦初勝利をあげた法政大の高田


一方の東大はやはりまだまだ戦力が整っていないと感じた。昨年の宮台(日本ハム)のように絶対的エースが不在であり、継投でつないだ投手陣は小林・宮本に次ぐ投手が明らかに力不足。やはり継投に持ち込むのであれば、もう1人出てきて3人で回したいところであり、昨秋は先発2番手を務めていた濱崎ら経験のある選手に期待したい。打線は結果から見ればこちらもまだまだであるが、この日のスタメンで4年生は2人のみ。2年生の4番岡がホームランを放つなど収穫もあり、投手陣の小林・宮本も3年生であることを考えると、このメンバーで経験を積んでいけば、ちょうど昨年のチームと同じような境遇だけに勝ち点をあげられるようなチームになるかもしれない。

20180513東大 岡
2回に同点ホームランを放った東大の2年生の4番岡


Pickup Player
安本竜二 法政大3年 ファースト
~この日はチャンスメークに大活躍~
法政大が先制した3回、勝ち越した5回、ビックイニングとなった7回の攻撃は全て8番の安本のヒットから始まっていた。

安本は静岡高で高校通算14発を誇った強打と安定した守備で主軸を担った。2年夏・3年春は5番ショート、3年夏は5番サードとして3度も甲子園出場を果たしていて、同期に堀内(楽天)・内山(明治大)・平野(駒澤大)、1個下に村木(筑波大)・鈴木(西武)とタレントが揃ったチームの中心であった。法政大では入学前のオープン戦からトップチームに帯同していたが、1年目はリーグ戦出場はなく、2年目にリーグ戦デビューを果たすも打席は1打席のみ。3年になった今季はチームの開幕戦で7番ファーストでスタメン出場を果たすも2三振にノーヒットと結果を残せずにいると、1度はベンチ外も経験。しかしベンチ復帰即スタメンとなった前日の東大戦で5打数4安打4打点という大活躍を見せると、この試合でもその活躍が評価されて2試合連続でスタメン出場(8番ファースト)を果たした。

安本は1打席目は決していい当たりでなかったが。サードのとりづらいベース付近のゴロとなると懸命に走って内野安打。相馬のタイムリーで先制のホームを踏んだ。2打席目には宮本のスライダーをうまくレフト線に運ぶ2ベースで出塁すると、高田のタイムリー2ベースで勝ち越しのホームを踏んだ。第3打席でもレフト前ヒットを放ち、7回のビックイニングの口火を切った。上述もした通り、先制した3回、勝ち越した5回、4得点とビックイニングとなった7回とこの試合の法政の攻撃のキーとなったイニングの攻撃はいずれもランナー無しの場面から安本がヒットを放つことで始まっている。この試合の安本は3打数3安打という結果であったのが、そういう意味でこの3安打はいずれも法政の攻撃の口火を切る非常に貴重な3安打であった。

この東大2連戦では8打数7安打と素晴らしい結果を残した安本。ただここ2試合とも相手ピッチャーが左腕だったこと、戦力層の厚い法政でのファーストのレギュラー争いはし烈を極めていることから、まだレギュラーに定着とは言い切れない状態である。この活躍を来週も継続してもらい、是非ともレギュラーの座を確固たるものにして欲しいものだ。

20180513法政大 安本
得点イニングの口火をきる3安打を放った法政安本大の安本


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東海理化×Honda【オープン戦】

5/12 オープン戦
東海理化×Honda @県営大宮球場

試合スコア
※ちょっと書き方変えてみました
※カメラの電池が入っていないという失態を犯したのでNoPictureでお送りします

東海理化は1回表、先頭の井貝が四球で出塁するも、2番大谷のところで仕掛けたエンドランはサード正面の強烈なゴロとなりゲッツー。3番安藤がレフト線に2ベースを放ち再びチャンスを作るも4番齋藤はレフトフライに倒れて無得点。3回表にも同じように先頭の井貝がヒットで出塁すると、2番大谷の打球はセカンドゴロとまたもやゲッツーコースに飛んでしまうがセカンド→ショートと渡った後、1塁への送球はそれてしまい、逆に大谷が2塁へ進塁してしまう。俊足の大谷は続く打者の4球目に3盗を決めると、4番齋藤がピッチャー強襲のタイムリーヒットを放ち先制。

齋藤の打球が直撃してしまったHondaの先発田村であったが、スピードこそMax134㌔であったがコースへの角度のあるストレートが決まり、スライダー・カーブ・スクリュー(?)などを織り交ぜたピッチング。特に3回あたりから多くなったカットボールが有効で5回を1失点とまとめあげた。エース福島に、社会人の中ではNo1ドラフト候補といえる齋藤に、スポニチ杯の決勝で先発したルーキー東野と先発投手陣の層も厚いHonda。ただこの日は東野の投球がイマイチであったこともあり、先発左腕の座を奪くべく名乗りをあげたといえる。

対する東海理化の先発の立野は初回から木浪・辻野を連続三振に斬って取るなど素晴らしいピッチング(詳細はPickUp Playerで…)。4回までHonda打線を1安打無失点に抑えるが、迎えた5回裏に四球→鈴木のセーフティバント→松田のセンター前ヒットで満塁とされてしまうと、9番篠塚にレフトへ犠牲フライを浴びてしまい、Hondaが同点に追いついて1-1で前半戦を終える。

6回からは両チームともに継投に入る。Hondaは田村ー辻野の白鴎大バッテリーから、齋藤ー山崎のバッテリーに交代。齋藤はMax145㌔(大宮のスピードガンが厳しいので実際はもう少しでていそう)のうなるようなストレートに変化球はスライダーのみという投球で制球にやや苦しんで四球を2個出してしまうも、他は全員ピッチャーゴロと力で押さえつけて1回無失点。

しかしHonda7回に登板した東野は、先頭の井貝に右中間に2ベースを浴びてしまう。さらにセカンド牽制で井貝が3塁へスタートを切ってしまうと、これを刺そうとしたセカンド→3塁への送球が暴投となり、井貝が1人でホームインして東海理化が勝ち越し。東野は2死から駒大の先輩の4番齋藤(東野が1年のときに齋藤が4年で明治神宮大会を制覇した)にヒットを浴びると、続く5番は米満。昨年東都1部復帰を果たしたエースが東野、主将で3番が米満という駒大同期の対決はレフトフライと東野に軍配があがり、東海理化は1点リードのみ。

齋藤・東野とプロも注目する若手が登板したHondaに対して、東海理化は6回から17年目のベテラン左腕の川脇が登板。川脇はストレートは表示上は120㌔程度であったが、持ち前の投球術で6回・7回と6人パーフェクトピッチ。しかし8回から3番手内田が登板すると、Hondaは松田のセンター前→篠塚のバント→木浪のセンター前で1死1・3塁のチャンスを作ると、山崎のショートゴロの間に1点をあげて同点に追いつく。

Hondaの投手陣の中でこの日1番よかったのは8回から4番手で登板した幸良。130㌔後半の勢いのあるストレートに加えて、スライダー・チェンジアップというピッチングで東海理化から2回で5奪三振。特に打者の手元で急激に沈み込むチェンジアップは健在で、最初の三振3個はチェンジアップ、東海理化打線がチェンジアップを意識し始めると今度は大胆にストレートで三振を奪った。東農大時代は典型的な先発投手であったが、Hondaに入ってから見事にリリーフ適正も証明した。

試合は8回裏にHondaが追いつくと、そのまま2-2で引き分けとなった。

20180512東海理化×Honda
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください

両チームともに都市対抗予選開始の1週間後に控え、スタメンの顔ぶれなどはほぼフルというオープン戦。とりあえずは都市対抗出場が目標となるであろう東海理化にとっては、スポニチ杯とJABA四国大会を制するなど1番実績をあがえているHonda相手に引き分けというのはトータルで見れば良い結果といえるだろう。特に先発した立野が強豪相手に素晴らしいピッチングを見せたのは好材料だ。打線で光ったのは1番の井貝で5打席中送りバント以外の4打席で出塁し、2打数2安打の活躍。7回には俊足も絡めてまさに1人でを奪った形であった。この井貝の他にも、大谷・齋藤・米満・中野と左の巧打者が並ぶのが東海理化打線の特徴であった。

一方のHondaとしては立野が良かったとはいえ計2得点というのは打線として物足りないところであろう。鈴木・松田の7・8番はともに2安打と元気であったが、それ以外は木浪のヒット1本のみと2~6番はさっぱりであった。鈴木・松田に関してはこの調子で、都市対抗予選では是非上位を打って欲しいバッターであり、そこで活躍すればプロという話も見えてくる2人である。投手陣は先発として合格点を与えらえるピッチングの田村、リリーフ適正を見せた幸良をはじめとして良かった。ただ失った2点が、篠塚・木浪という鉄壁を誇るはずの二遊間のエラー絡みというのはやや気になるところであった。


Pickup Player
立野和明 東海理化 投手
~強豪相手に見事すぎる5回1失点~
東海理化がHonda相手に引き分けと大善戦できた最大の要因は5回まで1失点の好投をみせた先発の立野であろう。

立野は中部大一高で2年秋からエースを務めるも、5-6と至学館にサヨナラ負けを喫して敗退。この悔しさをバネに冬場のトレーニングで球速を大幅アップさせて140㌔を超える右腕として春・夏と注目されていたが、ともに愛知大会の3回戦で敗退。しかし140㌔超えという球速に加えて、非常に綺麗なフォームとコントロールの良さなども評価されて、東海理化に入社すると、1年目から自己最速を更新する144する㌔をマークするなど活躍していた。

この日先発のマウンドにあがった立野はいきなり木浪・辻野を連続三振に仕留めるなど上々の立ち上狩りを見せると、まるでHonda打線を圧倒するようなピッチングで4回まで許したランナーは鈴木のヒットのみという完璧なピッチング。綺麗なオーバースローか放たれるストレートは表示で最速143㌔(大宮の表示辛いので144㌔を更新している可能性が高い)をマークしたが、球にノビがあるので打者はそれ以上に感じることであろう。120㌔後半のカットボールも効いていて、縦のスライダーもなかなかの代物であり、この他に130㌔のフォーク(?)を投げていて、この球の精度が上がってくればもっと三振を奪える投手だと感じた。5回には満塁のピンチを招くと篠塚に犠牲フライを打たれ1点を失ってしまい5回で降板。しかしまともに打たれたヒットは2本のみで、5回1失点という結果は本当に見事であった。

まだ高卒2年目でこれだけ投げられるのであれば、ドラフト解禁となる来年には十分にドラフト候補として名前が挙がってくる投手。さらにはチーム初の都市対抗勝利に導くことができれば、2013年の金平以来の東海理化からの指名は現実味を帯びてきて、3年目の活躍次第では上位指名もあり得る逸材であろう。


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常総学院×霞ヶ浦【春季茨城大会準決勝】

5/6 春季茨城大会準決勝
常総学院×霞ヶ浦@J:COM土浦スタジアム

試合スコア
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
20180506常総学院×霞ヶ浦

常総学院は2回表、大久保・斉藤の連打で2・3塁のチャンスを作ると、先発の谷田部がレフトに犠牲フライを放ち先制。続く3回表にも二瓶・水野の1・2番コンビが連打でチャンスを作ると、霞ヶ浦は先発の福浦を諦めて2番手の海野を投入。しかし常総学院はその海野から4番藤川が犠牲フライ、5番大久保がライト線へのタイムリー3ベースを放ち2点を追加する。4回表にも3番菊田・4番藤川に連続タイムリーが飛び出して2点を追加し、常総学院が5点をリードする。

3回まで常総学院の谷田部の前に9人で抑えられていた霞ヶ浦は4回裏、小儀の四球と森田のライト線への2ベースで無死2・3塁のチャンスを作るも、そこで放った2つのレフトフライはいずれもタッチアップには十分とならず無得点。続く5回裏にも四球に鈴木和・小儀のヒットで満塁のチャンスを作ると、2番森田の犠飛で初得点をあげる。

常総学院は6回表に水野・菊田・藤川の3連打で1点をあげると、さらに2死となってから途中出場の吽野にもタイムリーが飛び出して2点を追加。その裏に霞ヶ浦は無死満塁のチャンスを作るも、ライトフライで斉藤の好返球もありホームタッチアウトのダブルプレーで無得点。7回裏にも代わった常総の2番手岡田の制球難から3四死球で満塁のチャンスを作るも無得点と、霞ヶ浦は4回から4イニング連続で満塁のチャンスを作るも得点は1点のみと拙攻ぶりが響いてしまった。8・9回は立ち直った岡田の前になすすべなくゲームセット。常総学院が霞ヶ浦に快勝して関東大会出場を決めた。

20180506常総学院 水野
猛打賞の活躍をみせた常総学院の2番水野

20180506常総学院 藤川
タイムリー2本に犠牲フライと3打点の活躍をみせた常総学院の4番藤川

20180506霞ヶ浦 森田
2ベースに犠牲フライの活躍をみせた霞ヶ浦の2番森田


Topic
◆上位打線のつながりで得点を奪った常総学院
この試合際立ったのが常総学院の上位打線の好調ぶりであった。2番水野の3安打をはじめとして1~5番まで全員がマルチヒットを記録。得点をあげた2回・3回・4回・6回にはそれぞれ、長打こそ大久保の3ベース1本と少なかったものの、この上位打線がヒットのヒットが続いていた。チームの安打10/12、打点5/7、得点6/7がこの日は1~5番まででマークしていて、まさにこの上位打線のつながりで得点を奪ったといる。

その中でも個人的にこれはと思ったのが3番の菊田。1年夏からベンチ入りを果たし、昨秋は明秀日立の細川から逆方向のライトスタンドに1発を放った2年生の強打者は、打球のスピードが常総打線の中でもとびぬけていた。打順は3番であるが、これは3番に1番強いバッターを置くというチームの方針であると考えられる。非常に単打の多かった常総学院打線であり、この日は菊田も単打2本であったが、長打を打てることのできるバッターである。2年時のレベルではいえば昨年の宮里を越える強打者であり、今後さらなる成長が楽しみである。

20180506常総学院 菊田
強烈な打球で2安打をはなった常総学院の3番菊田


◆評価しづらい岡田のピッチング
常総学院の2番手として7回1死からマウンドにあがったのは背番号10をつける2年生右腕の岡田。ただその岡田はストレートが高めに浮いてストライク入らずに、連続四球を与えてしまい、なんとか森田をショートゴロに打ち取るも、3番天野には頭部に死球を与えてしまうなど全く制球が定まらない。そこでキャッチャーの菊地はストライクの入らないストレートを諦めて、全球スライダーで何とか4番菅野を打ち取ると、次の回以降もストライクをとるのはほぼスライダーというピッチングで霞ヶ浦打線を抑えた。結果的には2回2/3をなげてノーヒット3四死球の無失点であった。

岡田のスライダーは縦に大きく曲がるなかかかの代物であり、途中からスライダーとわかっている霞ヶ浦打線も捉えることができなかった。かといってスライダーのみでの投球には限界があり、ストレートでストライクがとれないというのは大きな問題だ。結果的には無失点であったが、その内容は決して評価できるものではない。

岡田はU15日本代表にも選なれ、常総学院では1年夏からベンチ入り、昨秋は1年生ながら背番号1を背負った逸材である。ストレートはこの日最速142㌔をマークしていたし、縦のスライダーとともにボール自体は素晴らしい。ただ投球に安定感がなく、これがこの春のエースナンバー剥奪に繋がったと思われる。常総学院が夏の甲子園に出て、全国レベルのチームを倒すためには、この岡田の投球が必須なだけに、早々に安定感が戻ってくることが期待される。

20180506常総学院 岡田
制球を乱しながらも7回途中から無失点リリーフをみせた常総学院の岡田


◆孤軍奮闘の1番小儀
霞ヶ浦打線で1番の実力者といえるのが、1年夏から5番を務めるなど非常に高い打撃技術をもつ小儀。昨秋は3番を打っていた小儀だが、霞ヶ浦はこのチームNo1打者をこの春は1番で起用した。1回裏の第1打席ではカウント2B0Sからであるが、低めの難しいコースをうまくライト前に弾き返すヒット。4回の先頭打者として迎えた第2打席も四球で出塁し、第3打席でも初球のスライダーを捉えると強烈な打球のレフト前ヒットとして満塁のチャンスを作りだした。結果的にこの日は3打数2安打2四球、5打席中4打席で出塁し、見事に1番としての仕事を果たしたと言える。ただ4回も出塁したが小儀の得点は0。小儀の代わりに3番に入った期待の2年生天野はノーヒットであり、中軸にポイントゲッターがいなくなってしまった。

とはいえ小儀は本来は1番を打つようなタイプの選手であると思うし、小儀にはこのまま1番を打ち続けてもらい、しっかりとした中軸が育つことが霞ヶ浦の打線の最高系であると思う。

20180506霞ヶ浦 小儀
5打席で4出塁をした霞ヶ浦の1番小儀


Pickup Player
谷田部健太 常総学院3年 ピッチャー
~粘りの投球で見せた常総のエースの意地~
常総学院はエース谷田部が先発し、中盤以降は3イニング連続で満塁のピンチを迎えたりするも、粘りの投球で7回1失点と試合を作った。

谷田部はしなやかな腕の振りから繰り出す130㌔中盤のストレートに、スライダー・カーブなどの変化球の精度も高い右腕。昨夏もリリーフとして登板していて、新の新チームでは背番号10をつけて先発にロングリリーフに活躍。昨秋背番号1をつけた岡田とは対照的に安定したピッチングが持ち味で、この春はついに背番号1を背負った。

関東大会出場をかけたこの大一番でも先発のマウンドに上がった谷田部は序盤から快調で、3回まで霞ヶ浦打線を3人で抑えるピッチングでストレートも最速137㌔をマークしていた。しかし4回~6回は3イニング連続で満塁のピンチを招いてしまう。それでも味方の好守もあり、粘りのピッチングで許した得点は5回の犠牲フライによる1点のみ。まさにエースの意地をみせるピッチングで7回途中1失点と結果を出した。

これまでリリーフが多かったからか、この日も4回から球速が落ちてくるなど、まだスタミナにはやや不安のありそうな谷田部。夏に向けては不可欠な要素となってくるので、関東大会出場も含めて強化していきたいポイントだ。ただそれでも佐々木監督が「谷田部に次ぐ投手が課題~」というほど信頼は厚い。エースを争う岡田は球の力自体は谷田部よりあるものの、また安定感がなく、今日のピッチングからだとやはり抑え向きである。谷田部が先発して試合を作って、岡田に回すという形が常総学院にとって最も適している形であろう。

翌日には咋春にはコールド負け、昨秋にも接戦の末に敗れた明秀日立相手に8回1失点とリベンジを果たした谷田部。夏の甲子園出場に向けても、このエースの活躍が欠かせない。

20180506常総学院 谷田部
7回途中まで1失点の好投をみせた常総学院のエース谷田部


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東洋大×駒澤大【東都学生野球連盟】

5/1 東都学生野球連盟 第4週1日目
東洋大×駒澤大 @神宮球場

試合スコア
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
20180501東洋大×駒澤大

駒澤大は1回裏、先頭の緒方がレフト前ヒットで出塁すると、2番菅野は送れずに追い込まれてしまうが、そこからしぶとくライト前に持っていき無死1・3塁。3番酒井のセカンドゴロ併殺の間に緒方が生還して1点を先制する。駒澤大は5回裏にも2死から緒方が内野安打で出塁すると、2番菅野がライトオーバーのタイムリー2ベースを放ち2点目をあげる。

5回まで駒澤大の辻本の変化球を有効につかったピッチングの前に無得点に抑えられていた東洋大打線だが、6回表に4番中川の一振り(ソロホームラン)で初得点。続く7回表にも先頭の津田が死球で出塁し送ってチャンスを作ったところで、駒澤大はリリーフエースの白銀を投入。しかし岡崎・小川の連打で満塁となると、山本の犠牲フライで東洋大が同点に追いつく。

6回以降は東洋大の上茶谷は駒澤大打線にヒットを許さないピッチングで試合は2-2のまま9回を迎える。9回表、東洋大は1死から堀北がヒットで出塁すると盗塁を決めて1死2塁とすると、岡崎がセンター前に勝ち越しのタイムリーヒット。さらに岡崎が3塁まで進むと、2番納のところで白銀がまさかのワイルドピッチで東洋大が2点のリードを奪う。東洋大は9回裏に抑えの甲斐野をマウンドに送ると、甲斐野が3人で抑えてゲームセット。

20180501駒澤大 辻本
7回途中まで2失点の好投をみせた駒澤大先発の辻本

20180501東洋大 中川
6回に追撃となる今シーズン第1号を放った東洋大の4番中川

20180501東洋大 上茶谷
8回2失点の好投をみせた今シーズン4勝目をあげた上茶谷


Topic
◆~上茶谷を攻略した駒大1・2番コンビ~
昨年まではリーグ戦通算0勝であったものの、今季一躍プロも注目する東洋大エースとなった上茶谷はここまで4戦に先発して3勝負けなしであり、東都でもNo1といえる先発投手となった。駒澤大にとってはこの上茶谷をどう攻略するかが、東洋大撃破の焦点となっていた。

その上茶谷を攻略したのが駒澤大の緒方・菅野と1・2番コンビであった。初回には緒方がレフト前ヒットで出塁すると、2番菅野はバントができずに追い込まれてしまうがヒッティングに切り替えるとしぶとく1・2塁間を抜いて無死1・3塁として先制点に繋げた。3回には緒方が粘って四球で出塁すると、菅野が今度はセンター前に弾き返してまたもや1・3塁とした。5回には2死から緒方が内野安打で出塁すると、菅野がライトオーバーのタイムリー2ベース。5回までの3打席では2人とも1回もアウトになることなく、ほぼ2人だけで2得点を叩き出した。その一方でこの2人以外で駒澤大が放ったヒットは1本のみであり、2人が作ったチャンスも有効に生かすことができなかった。1・2番は上茶谷を攻略したが、3番以降が大沈黙で結局チームとしては上茶谷攻略とはならなかったようだ。

20180501駒澤大 菅野
上茶谷からタイムリーを含む3安打を放った駒澤大の2番菅野


◆~白銀攻略采配が見事に的中~
駒澤大は先発の辻本が好投していたが、7回に同点のランナーを出したところで、プロも注目のリリーフエース白銀を投入。すると東洋大の杉本監督も、サイドに近いところから投げ込んでくる白銀の攻略のために左バッターと次々と送り込んだ。

まず1死2塁という場面で白銀がマウンドに上がると、代打で岡崎を送る。岡崎は白銀のボールに苦戦しながらもなんとか食らいつくとショートへの内野安打。続く小川のヒットで満塁とすると、途中出場の山本がセンター後方に犠牲フライを放ち同点。一気に逆転を狙おうと代打で納を送るも、納の打球はセンター正面のライナーとなってしまう。しかし9回表にも堀北がヒットで出塁すると、岡崎が勝ち越しのタイムリーと白銀相手に見事逆転に成功した。ここで白銀攻略に貢献した岡崎・小川・山本・堀北は全員左バッターであり、白銀に対して左バッターを送り込んだ杉本采配は見事に成功したといえる。


◆~本当に凄いのはフォーク~
9回に2点をリードした東洋大は最終回に満を持して抑えの甲斐野をマウンドに送る。甲斐野といえば前の週に157㌔(神宮の表示でなくてメジャーのスカウトのスピードガンらしいが…)をマークしたことでも話題になっているが、この日の甲斐野の投球で目をひいたのはこのストレートでなくフォークであった。

甲斐野はこの日打者3人に対して15球を投じたが、そのうちストレートは5球のみ。そのストレートも最速152㌔をマークしているのだが凄いのだが、2個の三振を奪った球はいずれもフォークであった。甲斐野のフォークの凄さを語る要因の1つが落差であり、2点ビハインドという場面で駒澤大のバッターはカウント3B1Sからワンバンのフォークを空振りしていて、どれだけストライクに見えたボールなんだという話だ。2つ目が球速でなんと変化球であるにもかかわらずこの日は最速138㌔をマーク。正直こんな球、大学生はおろかプロでも打てるのかというレベルである。正直ストレートよりずっと厄介なゴールであり、今季から抑えにまわった甲斐野であるが、すでにプロの抑えとしてもやれる実力を兼ねそろえているとまで感じた。

20180501東洋大 甲斐野
最終回を2奪三振パーフェクトに抑えた東洋大の甲斐野


Pickup Player
岡崎心 東洋大1年 外野手
~決勝打は途中出場の1年生~
激戦に終止符を打つ決勝打を放ったのは途中出場の1年生であった。

岡崎は高い打撃技術を誇り、1年夏から帝京の4番を打った選手。守備にもセンスがあり、最初はライトであったが、ファースト・ショートなども経験。しかし最終学年を迎えた2年秋・3年春はケガでベンチ外となり、何とか復帰した3年夏も背番号16の6番打者
。結局高校3年間では甲子園に出場することもできなかった。

東洋大ではこの1年春から背番号30でベンチ入りを果たし、開幕戦の中央大戦で代打で出場するとタイムリー3ベースデビュー。3戦目にはスタメン出場も果たしていた。この試合では帝京時代からの同期の佐々木が1番打者としてスタメン出場を果たす一方、岡崎はベンチスタート。しかし7回裏の1死2塁、相手ピッチャーが白銀に代わった場面で代打として起用される。東都屈指のリリーフ投手でありプロ注目の白銀のボールに圧倒された感もあったが、何とか食らいつくと打球は三遊間に飛んで内野安打となりチャンスを広げ、山本の犠牲フライ(同点打)に繋げた。そのままライトに入ると、最大の見せ場は9回表1死2塁で回ってきた2打席目。カウント2B2Sからの低めの変化球をうまくセンター前に運ぶ勝ち越しのタイムリーヒット。結果的にこれがこの試合の決勝打となった。

1年生ながら高い打撃技術が東都の舞台でも通用することを証明した岡崎。次の試合ではスタメン出場を果たし。同じく駒澤大との3戦目ではサヨナラ打を放つ活躍をみせた。東洋大の東都3連覇に向けて勢いのある1年生の活躍は大きなファクターとなりそうだ。

20180501東洋大 岡崎
9回表に決勝打となるセンター前ヒットを放つ東洋大の1年生岡崎


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