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中央大新加入選手(2020)

大学の新入部員情報の2回目は中央大です。

~中央大スポーツ推薦合格者~

【投手】
岩本大地(石岡一)
西舘勇陽(花巻東)
石田裕太郎(静清)
大栄陽斗(仙台育英)
【捕手】
高橋隆慶(明秀学園日立)
村田凜(札幌第一)
【内野手】
中前祐也(浦和学院)
石井巧(作新学院)
池本仁志(小山台)
渡辺直紀(福島商)
【外野手】
根本翔吾(習志野)
佐伯和希(岩国)

投手陣ではまず石岡一を21世紀枠でのセンバツ出場に導いた岩本に注目。Max147㌔のストレートに加えて、スライダー・チェンジアップなどの多彩な変化球を操る完成度の高い右腕で、センバツでは盛岡大付相手にあと1死で完封という投球をみせた。東北の強豪の2人のエース右腕。仙台育英のエース大栄はMax145㌔のストレートに加えて、スライダーが最大の武器の右腕。夏の甲子園ではサードからマウンドに上がることが、多くどんな場面でも自分の投球ができるリリーフは大学でも即戦力となる可能性があり、甲子園で15打数10安打をマークした打力を封印して投手として大学では勝負する。西舘は1年夏から菊池・大谷らの背負った出世番号17をつけて期待された右腕で、1年秋にはエース格として東北大会準V。その後は腰痛などに苦しみ結果は出せなかったが、ストレートは150㌔をマークするまでになり、多彩な変化球も操る器用さも兼ねそろえていてポテンシャルは十分だ。静清の石田も同じく145㌔に多彩な変化球を操る右腕として注目されている。下級生の投手陣が次々と出てきている中央大投手陣だけにあって、この4人の右腕にも期待したい。

20190325石岡一 岩本
↑岩本(石岡一)
20190814仙台育英 大栄
↑大栄(仙台育英)

野手では関東を代表する2人のショートに注目。作新学院の石井巧は左右こそ異なるもののの、兄の石井一成(日本ハム)同様に走攻守揃ったショートで、3番ショート主将として夏の甲子園では打率.455に1ホーマーの活躍でチームをベスト8に導いた。浦和学院で1年秋からショートを務める中前は、バランスのとれた内野手で、2年夏の南埼玉大会では打率.480をマークすると、敗れたものの甲子園でも大阪桐蔭戦で2安打、最終学年では主将も務め、強打の2番としてチームを牽引していた。牧が今年同様にセカンドに固定されれば、ショートは激戦区となるために、この2人にも1年目からチャンスはありそうだ。習志野の根本は走攻守揃っていて、またダイビングキャッチなどガッツあふれるプレーも魅力の外野手で、3番センター、ダブル主将のうちの1人としてセンバツ準優勝に貢献した。明秀日立の高橋と、札幌第一の村田はともに強打の捕手。中央大では正捕手として、古賀があと2年は君臨することが予想され鵜ために、その打力を生かして野手としての活躍も期待される。2年連続で小山台を東東京大会準優勝に導いた池本はミート力の高い内野手で、伊藤(現MHPS)以来の小山台からの選手となる。
20190811作新学院 石井
↑石井(作新学院)
20181118浦和学院 中前3
↑中前(浦和学院)
20190324習志野 根本2
↑根本(習志野)

昨年は春秋ともに入替戦を経験したが、この秋は東都を制覇した中央大。その立役者となったのは、下級生たちでこれは近年中央大のスカウトレベルが上がり、古賀や森下ら高校野球での実績もある有望な新人を獲得できたことにある。そういう意味では今年もかなりレベルの高い新人が入ってくることになり、その流れは継続できそうだ。ただちょっと気になるのは、新人のタイプが偏っていること。植田・後藤・皆川と主力投手が軒並み右腕で、左腕が不足しているところに右腕が4人。野手に関してもキャッチャーの2人はパンチ力のある捕手、他は走攻守揃ったバランス型の選手が多い。



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早稲田大新加入選手(2020)

2020年度の新加入選手情報は、今年もいち早く発表をした早稲田大からです。

スポーツ推薦合格者

【投手】
飯塚脩人(習志野)
清水大成(履正社)

【内野手】
熊田任洋(東邦)

【外野手】
野村 健太(山梨学院)


飯塚はクロスステップのスリークウォーターのフォームから繰り出すMAX151㌔のストレートで押すピッチングが魅力の右腕で、習志野ではリリーフエースとして活躍。センバツでは18イニング連続無失点を見せるなどして準優勝に貢献すると、U18日本代表でも抑えを務めた。リリーフとしての経験が大きいのが強みなので、1年目からリリーフとしての登板もありそうだ。履正社のエース清水は、MAX145のストレートに鋭いスライダーが武器で、そのフォームから桜井(DeNA)を彷彿とさせる左腕。昨年までは奪三振が多い一方、投球の波も大きかったが、今年はコンスタントな投球ができるようになり、強力打線の援護あり、夏の甲子園を制した。こちらはすぐとうよりは、早川・今西が卒業して左腕がいなくなる再来年以降に先発としての活躍を期待したい。早稲田大は近年ライバルの大阪桐蔭からの選手が多い一方、履正社からの選手というのはあまり記憶になく、今後の新規ルート開拓の今でも大きな加入となりそうだ。
20190324習志野 飯塚
飯塚(習志野)
20190813履正社 清水
清水(履正社)

走攻守揃った内野手である熊田は石川(中日D1位)ともに1年夏から東邦のレギュラーとして活躍。1番ショートを務めた1年秋には打率.458本3点12の活躍で東海大会準優勝に貢献すると、2年連続でのセンバツ出場となった3年春には4番打者としてチームのセンバツ優勝にも大きく貢献。U18日本代表では本職ショートのメンバーが6人を締めた中で、正ショートの座を獲得したという実績も大きい。2年時からショートを務めていた檜村が卒業し、早稲田大の来年のショートはまさに白紙状態であるために1年目からのレギュラー獲得を期待したい。「山梨のデスパイネ」の異名で知られる野村は山梨学院の中軸を務めた右打者としては世代屈指のスラッガーであり、その打球のスピード・飛距離は群を抜いている。甲子園には2年夏から3季連続で出場していて、2年夏と3年春にはホームランを放ち、高校通算53発をマークしている。早稲田の中ではなかなかタイプとしていない右のスラッガーであるために、1年目から神宮でアーチをかける姿に期待したい。
20190331東邦 熊田
熊田(東邦)
20190810山梨学院 野村
野村(山梨学院)


例年通り4人の選手がスポーツ推薦で入学した早稲田大であるが、今年は例年以上に甲子園で実績のある4人となった。他にも系列校から伊藤、生沼(ともに早稲田実業)らの入学も予定されている。2015年以来優勝から遠ざかっていて、小宮山政権2年目を迎える早稲田大にとっては貴重な戦力となることだろう。



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法政大×JX-ENEOS【オープン戦】

12/8 オープン戦
法政大×JX-ENEOS @ENEOSとどろきグランド

試合経過

ともに武蔵小杉にグランドを構える、法政大とJX-ENEOSの「武蔵小杉ダービー」となったオープン戦。今年最後の試合、またENEOS大久保監督の復帰戦とあって、ENEOSとどろきグランドには多くの人が詰めかけた。

ENESOは1回裏、先頭の小豆澤がレフト前ヒットで出塁すると、続く法政大出身の2番の川口は送らずに強硬策に出ると、見事にライト前ヒットを放ち無死1・3塁のチャンスを作る。3番田中はライトに犠牲フライを放ち、ENEOSが社会人の意地を見せてあざやかに先制する。さらにそこから岡部のヒットと四球で満塁のチャンスを作る。ここで法政の先発高田は7番小林を追い込むも、そこからインコースの変化球を小林にぶつけてしまい、ENEOSが2点目をあげる。
20191208ENEOS 田中
先制の犠牲フライを放った田中

ENESOの先発は都市対抗西東京予選では初戦の先発を務め、補強選手にも選ばれるなど、1年目からエース格として活躍した左腕の藤井。藤井は初回に1死1・2塁のピンチを招くも、4番羽根・5番村田をともに内野フライに打ち取りピンチを脱すると、2回に神野・佐藤の連打で無死2・3塁のピンチを迎えるも、そこからギアをあげると8番後藤・9番宮本を連続三振とこの場面で最高の投球をみせたまたもやピンチを脱する。2回ともランナーを背負ってしまったが、ピンチの場面では持ち前のストレートを軸にさすがというピッチングをみせた。
20191208ENEOS 藤井
ENEOS先発の藤井はピンチを招きながらも2回無失点に抑えた

法政大の反撃は3回表、この回からENEOSのマウンドにあがった2番手の大場に対して、3番の新主将中村は変化球をうまくすくううと打球はライトスタンドに飛び込むホームランとなる。
20191208法政大 中村1
反撃のソロホームランを放った中村

法政大は5回にもENEOS3番手の山岡から、先頭の齊藤大が四球で出塁して、前の打席ホームランの中村が送るなどして2死3塁のチャンスを作ると、5番村田のショートへの打球が内野安打となり、法政大が横浜コンビの活躍で同点に追いつく。さらにそこから神野がヒットでつないで、佐藤が四球を選んで満塁とすると、途中からマスクを被っていた8番渡邉は粘った末に四球を選んで押し出しで法政大が逆転に成功する。
20191208法政大 村田
同点タイムリーを放った村田

逆転に成功した法政大は6回から5番手として三浦が登板。本来はエース的存在であるが、この秋はコンディション不良のためリリーフに回るも、8試合に登板して防御率0.00と活躍した右腕は法政大投手陣の中でも1つのレベルが上の存在。6回はENEOSの下位打線を完璧に3人で抑えると、7回は先頭の小豆澤にセンターオーバーの2ベースを浴びて、バントで1死3塁のピンチを迎えるも、1番欲しい場面で見事に3番田中から三振を奪い、続く4番岡部もファーストゴロに打ち取って2回無失点リリーフをみせた。
20191208法政大 三浦
2回無失点の好リリーフをみせた三浦

しかし法政大は8回に6番手としてマウンドに上がった石川が大誤算。先頭の村上に死球を与えてしまうと、続く7番大平にはセンターオーバーの2ベースを浴びてしまい、無死2・3塁。7番小林の打席ではストレートが高めに抜けてしまいワイルドピッチとなり同点に追いつかれると、小林にも死球。続く高橋の初球もボールとなったところで、オープン戦にも関わらず青木監督は石川をベンチに下げて、杉下をマウンドに送る。ただ杉下も準備不足であったか、高橋に四球を与えてしまい満塁とすると、1番小豆澤には粘られた末に、この回3個前の死球を与えてしまい、押し出しでENEOSが逆転。ENEOSは2番川口にタイムリーが飛び出し、さらに3番田中がこの試合2本目の犠牲フライを放って、6-3と大逆転に成功する。
20191208ENEOS 小豆澤
粘った末に押し出し四球をもらうなど、この試合の活躍が光った1番小豆澤

後がなくなった法政大は、9回のマウンドにあがったENEOS江口の前に簡単に2死とされてしまうも、ここで3番中村がこの試合2本目となる意地の1発を放つ。ただ反撃もここまでで4番野尻が三振に倒れ、試合はENEOSが6-4で勝利し、大久保監督の復帰後初勝利となった。

20191208法政大×JX-ENEOS
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
※場内アナウンスがなかったので、一部法政大の選手が分からないですがご了承ください


やはりこの試合の最大の注目は、JX-ENEOSの大久保監督復帰であった。日本石油(現:JX-ENEOS)では在籍5年で4度のベストナインに輝き、アトランタオリンピックでは正捕手も務めた大久保は、近鉄で代打の切り札として活躍すると、その後は横浜のコーチを経て、新日本石油ENEOS(現:JX-ENEOS)の監督に就任すると、田澤や大城といった投手陣を育て、都市対抗を3度も制覇するなどJX-ENEOSの黄金時代を築く。2015年には母校である慶応大の監督に就任すると、この秋の日本一を含め、3度のリーグ制覇。ただその反面、大久保監督が去ったJX-ENEOSは低迷を続け、ここのところ3年連続で都市対抗本戦出場を逃すという憂き目にあっていた。そんな低迷したENEOSを救うべく、復帰した大久保監督にとっては、この試合が復帰後初戦となっていた。
20191208ENEOS 大久保監督
復帰後初勝利を飾ったENESOの大久保監督

まずはチームの状態を見るとういことで、投手陣は主力級が軒並み投げて7人を起用。特に最終回に中村に1発を浴びたもののの、それ以外は法政打線をノーヒットに抑えた6回以降の宮崎→西島→柏原→江口といったあたりはさすがであった。野手陣も大学生相手ということもあり、柏木・山崎・松本といったベテラン勢を除いたフルメンバーで臨んだ。結果的には法政投手陣の乱調につけこんでの逆転勝ちということで、内容としては褒められるものではなかったが、今日出場した若い逸材たちはポテンシャル十分であり、新制大久保ENEOSには大いに期待したい。

法政大の新チームの不安は攻撃陣であった。この秋のリーグ戦で規定打席に達したのは、宇草・相馬・伊藤・福田・毛利・船曳と6人全員が4年生であり、下級生は実績不足感が否めない。そんな中で新チームを牽引したのは、新主将でもある中村迅であり、この試合では3番に座ると2ホーマーの活躍をみせた。その他にもこの試合ではフル出場を果たした斉藤大・佐藤の二遊間はチームの中核をなすと思われる。その一方外野はまだまだ競争が激しいようだが、この試合でともに2安打と結果を残してフル出場を果たした村田・神野の2人は1歩リードといったところであろうか。
20191208法政大 中村2
2ホーマーを放ち新主将としてチームを牽引した中村


Pickup Player
川口凌 JX-ENEOS ショート
~後輩の前で見せつけた実力~
法政大出身のJX-ENEOSの川口が、後輩たちの前でその力を見せつけた。

小柄ながら走攻守揃った内野手として、横浜高では1年夏より、浅間・高濱(ともに日本ハム)とともにショートのレギュラーを獲得するも、当時2年生の松井(楽天)率いる桐光学園に敗れて準々決勝敗退。ただ2年夏には準々決勝で3年生になった松井にリベンジを果たして桐光学園を破ると、準決勝では東海大相模にコールド勝ち、決勝では熊谷(NTT東日本)率いる平塚学園を破り神奈川を制覇。1番サードとして臨んだ甲子園では、3回戦で優勝した前橋育英に敗れた。3年春もセンバツ出場を果たすも、3番サードとして臨んだ3年夏は神奈川大会の準決勝で、全国制覇を果たした東海大相模に敗れてしまう。

法政大に進学すると、1年春よりリーグ戦に出場し、1年秋にはサードのレギュラーを獲得し、打率.333の活躍。2年春も打率.321と活躍するも、その後は2年秋~4年春まで打率は1割台に落ち込むこともあるなど不調に陥った。しかし4年秋には打率.373と復活を遂げ、ショートのベストナインこそ横浜高校の同期である渡邊(明治大→楽天)に譲ったものの、見事な活躍でリーグ制覇に貢献した。

JX-ENEOSに入社した今年は1年目ながらレギュラ―を獲得し、都市対抗の西東京予選では6番サード、優勝したJABA北海道大会では2番セカンド、日本選手権では2番ショートを務めるなどマルチに内野をこなした。

この試合でも2番ショートでスタメン出場すると、初回に1番小豆澤がヒットで出塁して迎えた第1打席では、送りバントすることなく強硬策に出ると、引っ張ってライト前ヒットを放ち1・3塁という理想的な結果を出してみせた。2打席目は四球を選び、3打席目には持ち前のシュアな打撃を発揮するも惜しくもショートライナー。第4打席には小豆澤が2ベースを放って無死2塁という場面で迎えると、今度は見事にバントを成功させた。そして逆転した直後に迎えた第5打席ではセンター前にはじき返す貴重なタイムリーを放った。

結局3打数2安打1打点という活躍であったが、どの打席も無駄な打席はなく、バントもできて強硬策もできるという2番らしい活躍であった。長年ENEOSのショートを務めてきた渡邊は来年からコーチ兼任となることも発表されて、いよいよ来年からは本格的に川口にショートとしての期待もかかる中、また昨年法政大を卒業したばかりで、一緒にプレーしていた後輩たちの前でも社会人らしい見事なプレーをみせた。来年はドラフト解禁年であり、横浜高の同期である浅間・高濱・渡邊に続くプロ入りにも期待したい。

20191208ENEOS 川口
後輩たちの前で2番打者として見事な働きをみせた川口



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桐蔭横浜大×立教大【オープン戦】

12/1 オープン戦
桐蔭横浜大×立教大 @立教大新座グランド

試合経過

立教大の先発は期待の左腕川端。秀岳館時代にはU18日本代表にも選ばれた左腕は、1年春からリーグ戦では防御率1.93をマークするなど活躍したが、2年生になった今年は秋に2試合に登板するのみとなっていた。エース田中誠、さらには2番手の手塚と両先発が抜ける立教大にとっては、リリーフエースの中川はいるものの、川端には先発の柱として期待したいところである。そんな川端の武器は左腕ながら完全なるオーバースローから放たれる角度のあるストレートであるが、この日のストレートはスピードでいえば甲子園のときの148㌔には遠く及ばない状態。さらにコントロールはイマイチで3回までに4四球を出していた。ただキャッチャー竹葉の2盗塁をさすアシストもあって、またストレートも角度があり決まれば簡単に打てるボールではない。またスライダー・カーブに加えてカットボールも操るようになるなど投球術は向上していて、ピンチの場面では要所を締めるピッチングをみせて3回無失点でマウンドを降りる。
20191201立教大 川端
コントロールには苦しんだものの3回無失点と先発の役割を果たした川端

桐蔭横浜大の投手陣は2イニングずつの継投。先発の森屋はスライダーがキレていて、初回には道原・柴田からともにこのスライダーで三振を奪うと、2回には4番東からもアウトコースいっぱいのストレートで見逃しの三振を奪い3者連続三振。そのあと2四球でピンチを招くも、7番太田からはまたもや三振を奪うと、竹葉も詰まらせてセカンドゴロに打ち取り、2回無失点と先発の役割を果たす。
20191201桐蔭横浜大 森屋
2回を無失点に抑えた桐蔭横浜大の先発森屋

桐蔭横浜大の2番手は左腕のメンディス海。市立川越時代には浦和学院から完封勝利を奪ったことでも有名な左腕は、成瀬のようなフォームから緩急も巧みに使って、3回・4回と立教打線を6人で打ち取り、こちらもしっかりと役割を果たし、桐蔭横浜大は4回まで立教打線をノーヒットに抑える。
20191201桐蔭横浜大 メンディス
桐蔭横浜大の2番手として2回をノーヒットに抑えたメンディス

立教大は4回から2番手として根岸がマウンドに上がる。193㎝の大型右腕のストレートは威力抜群でほぼこのストレートで勝負していく。まだ球に多少のバラツキはあったものの、5回にピンチを招いた場面で、山ノ井→加賀と桐蔭横浜大が送った実力者の代打を連続三振に仕留めたあたりは痺れたものがあった。ポテンシャルは一級品の右腕だけに、その開花の兆しが見えつつあるのは立教にとっては非常に明るいことだろう。
20191201立教大 根岸
ポテンシャルの高さが光った立教大2番手の根岸

5回裏、桐蔭横浜大はこの回から3番手として、1年生左腕の穂坂をマウンドに送ったが、1死から太田に四球を出すと、さらに9番宮慎にも四球を与えて2死1・2塁のピンチを招く。すると立教の1番宮崎は低いライナーで二遊間を破り、チーム初ヒットは貴重な先制のタイムリーヒットとなる。
20191201立教大 宮崎
先制タイムリーを放つ宮崎

先制した立教大は6回から3番手として登板した1年生左腕の宮海土が2回をノーヒット無失点。8回には腕の位置をさげた栗尾が登板すると、(横に)角度のあるボールを武器に3人で抑える。立教大は追加点を奪おうと、中嶋・三井といった実力者を代打で送り込むも、7回・8回と桐蔭横浜大の4番手大久保の前に無得点。ただ9回表の回のマウンドには前日に3失点を喫してしまった赤嶺が上がると、内山・伊藤の青森山田コンビから連続三振を奪うなど、見事に前日の雪辱を果たし、3人で絞めてゲームセット。立教大が5投手の完封リレーで、唯一の得点を守り切り、1-0で勝利した。

20191201桐蔭横浜大×立教大
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください


やはり光ったのは多彩な立教大の投手陣たちだ。先発の川端は左オーバー、2番手の根岸は右の本格派、3番手の宮や小柄な左腕で、4番手には腕の位置を下げてクロスステップのサイド気味のフォームとなった栗尾。最後は変化球が得意の右腕赤嶺が締めるなど、タイプ的に異なった5投手のリレーで、桐蔭横浜大打線にしても的は絞りづらかったと思われる。大学日本代表候補合宿に参加しているアンダースローの中川というさらにタイプの異なる投手もいて、春は0.96→秋は1.38と素晴らしい防御率をマークした中﨑もいて、数はいるのであとは誰がエースになってくれるのかというところである。ただ打線に関しては、前日に神奈川大に完封敗けを喫して、この日も2安打のみというのは不安である。

それは桐蔭横浜大に関しても同じことで、立教打線を2安打に抑えた投手陣は称賛に価する。立教大と違って高校時代に甲子園で名をはせた投手たちではないが、森屋→メンディス→穂坂→大久保と1・2年生の投手たちが台頭してきているのは、実績のある投手がいないというチーム事情からすると非常に心強い。ただ打線は途中出場の星野の2安打のみで、終盤は正直ヒットが出る気はしなかった。この試合では全ポジションの選手を交代させて、計18人が打席にたったが、その雰囲気を打破できる選手はいなかった。日本代表候補合宿でこの試合は不在であった渡部の存在感の大きさをまじまじと感じさせられてしまった。
20191201桐蔭横浜大 星野
チームの全ヒットとなる2安打を放った星野



Pickup Player
宮海土 立教大1年 投手
~~
5投手で完封リレーを果たした立教大投手陣の中で、その投球内容がNo1といえたのは3番手で登板した宮海土であった。

国学院栃木では2年春に背番号1を背負った小柄な左腕は、キレのあるボールを強気にインコースに投げ込む投球が持ち味。2年秋には水澤・渡辺とともに「3本の矢」と評され、その中でも背番号10をつけて抑えの役割を担う。栃木大会では宿敵の作新学院を破って優勝を果たすと、関東大会では市立川越戦で3回無失点リリーフを見せて関東8強入りに貢献。翌春のセンバツに出場すると、英明戦では3回無失点、延岡学園戦では4回無失点、智弁和歌山戦では3回無失点と、すべてリリーフとして計10としてイニングを投げて無失点であった。立教大に進学すると、1年秋の明治大2回戦でリーグ戦デビュー(1回投げて1失点)を果たすと、その後もフレッシュトーナメントでも登板をしていた。

この試合では6回に3番手としてマウンドに上がった宮海土。いきなり3番の稲葉をインコースのストレートで見逃し三振に仕留めると、続く4番関口も低めのストレートで三振、5番内山もショートフライと6回を完璧に3人でしのぐ。宮海土のストレートはそれほどスピードがあるというわけでないが、特に右バッターのインコースにノビのあるボールを投げることができていた。そのストレートを勢いよくどんどん投げ込んでいくために、スライダーとともにチェンジアップも有効であった。6回には四球を出すものの、外野フライ3個に打ち取り、結局2回を無安打無失点に抑えた。1点を先制した後に、流れをそのまま立教大に引き付ける見事なピッチングであった。

立教大には右のリリーフ投手はたくさんいるが、左のリリーフ候補は意外と少ない。この試合のように度胸満点のピッチングを来年は神宮のマウンドで行ってほしいところである。
20191201立教大 宮海
2回をノーヒット無失点に抑えた立教大3番手の宮海土



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