MHPS×青山学院大【オープン戦】
3/27 オープン戦
MHPS×青山学院大 @青山学院大グランド
試合経過
青山学院大の先発マウンドに上がったのは、新1年生の下村。しかしいきなり先頭打者のショートゴロを泉口がエラーして出塁を許してしまうと、そこから下村が2死までとるものの、MHPSの4番二橋はややアウトコース寄りのちょうどバットが届きやすいゾーンに甘く入ったスライダーを取られ、打球は左中間スランドに飛び込む2ランとなった。

先制2ランを放った二橋
下村は2~4回MHPS打線をノーヒットに抑える好投を見せていたものの、5回表には矢野と久保に四球を与えてしまい、2死1・2塁のピンチを背負う。ここでMHPSの3番久木田はカウント1B1Sからのストレートを捉えると、打球はレフトスタンドに飛び込む3ランホームラン。さらに4番二橋も2本目となる1発をバックスクリーンややライト寄りに放ち、MHPSが3・4番の連続ホームランで4点を追加する。

貴重な追加点となる3ランを放った久木田
グランド整備明けの6回も続投した下村であったが、MHPSは6回表に新主将の常道が右中間スタンドに運ぶソロホームランで7点目。結局1発攻勢に泣いた下村は6回7失点という結果でマウンドを降りることとなる。ただ下村が打たれたヒットはこのホームランによる4本のみ。九州国際大付時代から評判の高かった右腕は、バランスのいいフォームから放たれるストレートは140㌔中盤をマークしていて、スライダー・カーブ・チェンジアップ(?)といった変化球も交えた投球は非常に魅力的であった。コントロールは悪くないものの、6四死球を与えてしまい、久木田の3ランに繋がってしまったあたりは課題だが、1年目から十分に先発してもやっていくことのできる投手だと感じた。

先発して6回まで投げた1年生右腕の下村
ただ下村とは対照的に、社会人の投手として格の違いを見せつけたのがMHPSの先発の大野。昨年ケガから復帰して、今年もMHPSのエースとして期待される右腕は、ストレートに加えて、得意のカットボール、スライダー・カーブ・チェンジアップといった多彩なボールを抜群のコントロールで操り、青学打線に的を絞らせない。6回まで投げて、打たれたヒットは散発の4安打のみであり、無四球、6奪三振無失点という投球をみせて、余裕をもってマウンドから降りた。

6回無失点で格の違いを見せつけた大野
青学は7回からバッテリーを仲澤ー佐藤英と交代させたものの、仲澤は久木田・二橋に連打を浴びて、さらに四球を出すなどピりっとせずに1死満塁のピンチを招いたことろで、安藤監督は早くもピッチャーを交代。佐藤和をマウンドに送ったものの、この佐藤和が加治前・代打の河野と2者連続で押し出しの四球を与えてしまい降板。青学は昨年までは広陵の正捕手であったが大学では投手に再挑戦している1年生の秋山をこの厳しい場面でマウンドに送るものの、やはり荷が重すぎたか8番矢野に対してストレートの四球で、3者連続の押し出し。しかし続く9番長井の当たりはベース付近の鋭いサードライナーとなり、3塁ランナーが戻れずに併殺となり、幸運も味方して秋山がこの負の連鎖を何とか断ち切る。
なんとか流れを変えたい青学は7回裏、主将の西川に代打で1年生の手塚を送ると、この手塚が期待に応えてレフト戦に2ベース。佐藤英もセンター前ヒットで続いて、この回から登板したMHPSのルーキー福本から無死1・3塁という絶好のチャンスを作る。この1年生2人で作ったチャンスに対して、同じく1年生の中野も続きたいところであったが福本の低めのスライダーの前に三振に倒れると、続く代打の久保もキャッチャーフライ、最後は田野がレフトフライと青学にとってはホームが遠い展開となってしまった。

代打で登場して2ベースを放った手塚
MHPSは8回は上野、9回は荒川とリリーフ陣が青学を3者凡退に抑えて完封リレー。MHPSが1発攻勢で10-0で青山学院大に快勝し、社会人の意地を見せつけた。

※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
濱屋(西武ドラフト2位)の穴埋めが課題となるMHPSの投手陣であるが、エース大野はこの日も健在であり、もう1つの先発の枠には昨年はリリーフとして活躍した2年目の伊藤を先発でテストするなどしている。そのリリーフの座を狙うべく、この試合では2人の元ライバルのルーキー2人が登板した。2015年の愛知大会決勝では愛工大名電のエース(福本)、中京大中京のエース(上野)として戦った2人は、今年からMHPSでは同期にとなった。福本はいきなり無死1・3塁というピンチを迎えるも、そこから本領を発揮して3人を抑えると、上野はわずか9球で8回を締めてみせた。この2人は先発もできるので、濱屋の穴埋め候補の筆頭として期待したい。

この日はリリーフで好投したが先発としても期待したい上野
1発攻勢で10得点を奪った打線では、2人で3発6打点の久木田・二橋の3・4番コンビの成長が頼もしかった。これにより龍・常道といった中軸を打っていてもおかしくない2人が下位打線にいて、打線全体として厚みを増していた。ただMHPSの選手にとっては予断を許さない事態が待っている。三菱重工のチームは来年から4チーム(横浜・名古屋・神戸高砂・広島)が2チーム(横浜・神戸高砂)に統合されることが発表されていて、このMHPS(横浜)にも多くの選手がやってくることとなる。ただですら長崎と横浜が合併してから大所帯(現在31名)なので、来年のことを考えるともうこれからアピールを始めていかなければいけない。
完敗してしまった青山学院大にとって、唯一の収穫といえるのは下村の投球であろうか。7失点したとはいえ、社会人のチーム相手に6回4安打という投球は評価できる面もある。この試合ではともに、昨年からの経験もあり先発として期待されている仲澤・佐藤和の2人がリリーフで1イニングも持たずに降板。あとは先発候補としては森もいるが、そんな事情もあって下村がリーグ戦でも先発を務める可能性も非常に高い。
また下村以外にも楽しみな1年生もいた。野手でいえば昨年の大阪桐蔭の主将である中野は、このところのオープン戦ではずっとスタメンで起用されていて、この試合でもフル出場。佐藤英も正捕手争いに絡んでいるし、手塚もこの試合では代打で結果を出した。また昨年は広陵の正捕手であった秋山だが、青山学院大には投手として入学し、早くもこのオープン戦ではマウンドに立っているのは驚きであった。この試合では押し出し四球を与えたものの、その後は運も味方して、なんとか7回のピンチを切り抜けて、8回は無失点。広陵の1年秋以来の投手ということを考慮すれば、まだまだ伸びしろは十分であり、今後の成長が楽しみだ。

大学で投手に再転向して、もうオープン戦で登板を果たしている秋山
Pickup Player
二橋大地 MHPS ファースト
~4番打者として期待される大谷キラーが2ホーマー~
MHPSの1発攻勢の主役は、2ホーマーを放った4番の二橋であった。
二橋は瀬谷ボーイズ→盛岡大付属というお決まりルートで進学すると、3年夏には4番サードを務め、岩手大会決勝の花巻東戦では相手エース大谷の高めのボール球のストレートを捉えると打球はレフトポール際へ飛び込む3ランとなり、盛岡大付が5-3で花巻東を破った。甲子園では初戦の立正大淞南戦で2安打を放つも、チームは延長12回で敗れてしまった。高校通算39発のスラッガーとして注目された一方、「大谷を倒した男」としても有名となった。
東日本国際大に進学すると、1年秋からサードを務め打点王・新人王・ベストナインを獲得すると、以後4番打者として活躍し、4年春にはMVPを獲得。5度のリーグ制覇を経験し、全日本大学野球選手権では3年春に大体大戦で3本の2ベースを放ち、4年春には立命館大の東(現:DeNA)からホームランを放った。卒業後は地元の神奈川に戻り、さらに大谷の父が所属していた三菱重工横浜から名前が変わったMHPSに入社。MHPSでは2年目には都市対抗で9番ファーストでスタメン出場を果たすとHonda鈴鹿戦では平尾からホームラン。昨年は7番打者として出場するも、初戦でトヨタ自動車に敗れるが、5番打者として出場した日本選手権ではそのトヨタ自動車に見事リベンジを果たしてみせた。
徐々に打順をあげてステップアップを果たしてきている二橋は、この試合では4番DHとしてスタメン出場を果たした。するといきなり2死1塁で迎えた第1打席で、ややアウトコースよりに入ってきたスライダーを逃さずに捉えて左中間のフェンス越える先制の2ランホームラン。前の打者の久木田がホームランを放って迎えた第3打席ではカウント2b2Sからのストレートを捉えると、今後はバックスクリーンややライトよりに飛び込む2者連続のホームラン。第4打席でも二遊間を抜けるヒットを放ち、結局この試合では4打数3安打2ホーマー3打点という活躍で、4番としての仕事を十分すぎるほどに果たした。
右のスラッガーとして是非とも首脳陣からも4番としての期待が大きいだろう二橋。今日のようなバッティングを続けて、公式戦が始まっても、この座を1年通して死守したいところである。

2ホーマーで3打点をあげた4番二橋
ランキングに参加しています。
よろしければクリックをお願いします↓

にほんブログ村
MHPS×青山学院大 @青山学院大グランド
試合経過
青山学院大の先発マウンドに上がったのは、新1年生の下村。しかしいきなり先頭打者のショートゴロを泉口がエラーして出塁を許してしまうと、そこから下村が2死までとるものの、MHPSの4番二橋はややアウトコース寄りのちょうどバットが届きやすいゾーンに甘く入ったスライダーを取られ、打球は左中間スランドに飛び込む2ランとなった。

先制2ランを放った二橋
下村は2~4回MHPS打線をノーヒットに抑える好投を見せていたものの、5回表には矢野と久保に四球を与えてしまい、2死1・2塁のピンチを背負う。ここでMHPSの3番久木田はカウント1B1Sからのストレートを捉えると、打球はレフトスタンドに飛び込む3ランホームラン。さらに4番二橋も2本目となる1発をバックスクリーンややライト寄りに放ち、MHPSが3・4番の連続ホームランで4点を追加する。

貴重な追加点となる3ランを放った久木田
グランド整備明けの6回も続投した下村であったが、MHPSは6回表に新主将の常道が右中間スタンドに運ぶソロホームランで7点目。結局1発攻勢に泣いた下村は6回7失点という結果でマウンドを降りることとなる。ただ下村が打たれたヒットはこのホームランによる4本のみ。九州国際大付時代から評判の高かった右腕は、バランスのいいフォームから放たれるストレートは140㌔中盤をマークしていて、スライダー・カーブ・チェンジアップ(?)といった変化球も交えた投球は非常に魅力的であった。コントロールは悪くないものの、6四死球を与えてしまい、久木田の3ランに繋がってしまったあたりは課題だが、1年目から十分に先発してもやっていくことのできる投手だと感じた。

先発して6回まで投げた1年生右腕の下村
ただ下村とは対照的に、社会人の投手として格の違いを見せつけたのがMHPSの先発の大野。昨年ケガから復帰して、今年もMHPSのエースとして期待される右腕は、ストレートに加えて、得意のカットボール、スライダー・カーブ・チェンジアップといった多彩なボールを抜群のコントロールで操り、青学打線に的を絞らせない。6回まで投げて、打たれたヒットは散発の4安打のみであり、無四球、6奪三振無失点という投球をみせて、余裕をもってマウンドから降りた。

6回無失点で格の違いを見せつけた大野
青学は7回からバッテリーを仲澤ー佐藤英と交代させたものの、仲澤は久木田・二橋に連打を浴びて、さらに四球を出すなどピりっとせずに1死満塁のピンチを招いたことろで、安藤監督は早くもピッチャーを交代。佐藤和をマウンドに送ったものの、この佐藤和が加治前・代打の河野と2者連続で押し出しの四球を与えてしまい降板。青学は昨年までは広陵の正捕手であったが大学では投手に再挑戦している1年生の秋山をこの厳しい場面でマウンドに送るものの、やはり荷が重すぎたか8番矢野に対してストレートの四球で、3者連続の押し出し。しかし続く9番長井の当たりはベース付近の鋭いサードライナーとなり、3塁ランナーが戻れずに併殺となり、幸運も味方して秋山がこの負の連鎖を何とか断ち切る。
なんとか流れを変えたい青学は7回裏、主将の西川に代打で1年生の手塚を送ると、この手塚が期待に応えてレフト戦に2ベース。佐藤英もセンター前ヒットで続いて、この回から登板したMHPSのルーキー福本から無死1・3塁という絶好のチャンスを作る。この1年生2人で作ったチャンスに対して、同じく1年生の中野も続きたいところであったが福本の低めのスライダーの前に三振に倒れると、続く代打の久保もキャッチャーフライ、最後は田野がレフトフライと青学にとってはホームが遠い展開となってしまった。

代打で登場して2ベースを放った手塚
MHPSは8回は上野、9回は荒川とリリーフ陣が青学を3者凡退に抑えて完封リレー。MHPSが1発攻勢で10-0で青山学院大に快勝し、社会人の意地を見せつけた。

※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
濱屋(西武ドラフト2位)の穴埋めが課題となるMHPSの投手陣であるが、エース大野はこの日も健在であり、もう1つの先発の枠には昨年はリリーフとして活躍した2年目の伊藤を先発でテストするなどしている。そのリリーフの座を狙うべく、この試合では2人の元ライバルのルーキー2人が登板した。2015年の愛知大会決勝では愛工大名電のエース(福本)、中京大中京のエース(上野)として戦った2人は、今年からMHPSでは同期にとなった。福本はいきなり無死1・3塁というピンチを迎えるも、そこから本領を発揮して3人を抑えると、上野はわずか9球で8回を締めてみせた。この2人は先発もできるので、濱屋の穴埋め候補の筆頭として期待したい。

この日はリリーフで好投したが先発としても期待したい上野
1発攻勢で10得点を奪った打線では、2人で3発6打点の久木田・二橋の3・4番コンビの成長が頼もしかった。これにより龍・常道といった中軸を打っていてもおかしくない2人が下位打線にいて、打線全体として厚みを増していた。ただMHPSの選手にとっては予断を許さない事態が待っている。三菱重工のチームは来年から4チーム(横浜・名古屋・神戸高砂・広島)が2チーム(横浜・神戸高砂)に統合されることが発表されていて、このMHPS(横浜)にも多くの選手がやってくることとなる。ただですら長崎と横浜が合併してから大所帯(現在31名)なので、来年のことを考えるともうこれからアピールを始めていかなければいけない。
完敗してしまった青山学院大にとって、唯一の収穫といえるのは下村の投球であろうか。7失点したとはいえ、社会人のチーム相手に6回4安打という投球は評価できる面もある。この試合ではともに、昨年からの経験もあり先発として期待されている仲澤・佐藤和の2人がリリーフで1イニングも持たずに降板。あとは先発候補としては森もいるが、そんな事情もあって下村がリーグ戦でも先発を務める可能性も非常に高い。
また下村以外にも楽しみな1年生もいた。野手でいえば昨年の大阪桐蔭の主将である中野は、このところのオープン戦ではずっとスタメンで起用されていて、この試合でもフル出場。佐藤英も正捕手争いに絡んでいるし、手塚もこの試合では代打で結果を出した。また昨年は広陵の正捕手であった秋山だが、青山学院大には投手として入学し、早くもこのオープン戦ではマウンドに立っているのは驚きであった。この試合では押し出し四球を与えたものの、その後は運も味方して、なんとか7回のピンチを切り抜けて、8回は無失点。広陵の1年秋以来の投手ということを考慮すれば、まだまだ伸びしろは十分であり、今後の成長が楽しみだ。

大学で投手に再転向して、もうオープン戦で登板を果たしている秋山
Pickup Player
二橋大地 MHPS ファースト
~4番打者として期待される大谷キラーが2ホーマー~
MHPSの1発攻勢の主役は、2ホーマーを放った4番の二橋であった。
二橋は瀬谷ボーイズ→盛岡大付属というお決まりルートで進学すると、3年夏には4番サードを務め、岩手大会決勝の花巻東戦では相手エース大谷の高めのボール球のストレートを捉えると打球はレフトポール際へ飛び込む3ランとなり、盛岡大付が5-3で花巻東を破った。甲子園では初戦の立正大淞南戦で2安打を放つも、チームは延長12回で敗れてしまった。高校通算39発のスラッガーとして注目された一方、「大谷を倒した男」としても有名となった。
東日本国際大に進学すると、1年秋からサードを務め打点王・新人王・ベストナインを獲得すると、以後4番打者として活躍し、4年春にはMVPを獲得。5度のリーグ制覇を経験し、全日本大学野球選手権では3年春に大体大戦で3本の2ベースを放ち、4年春には立命館大の東(現:DeNA)からホームランを放った。卒業後は地元の神奈川に戻り、さらに大谷の父が所属していた三菱重工横浜から名前が変わったMHPSに入社。MHPSでは2年目には都市対抗で9番ファーストでスタメン出場を果たすとHonda鈴鹿戦では平尾からホームラン。昨年は7番打者として出場するも、初戦でトヨタ自動車に敗れるが、5番打者として出場した日本選手権ではそのトヨタ自動車に見事リベンジを果たしてみせた。
徐々に打順をあげてステップアップを果たしてきている二橋は、この試合では4番DHとしてスタメン出場を果たした。するといきなり2死1塁で迎えた第1打席で、ややアウトコースよりに入ってきたスライダーを逃さずに捉えて左中間のフェンス越える先制の2ランホームラン。前の打者の久木田がホームランを放って迎えた第3打席ではカウント2b2Sからのストレートを捉えると、今後はバックスクリーンややライトよりに飛び込む2者連続のホームラン。第4打席でも二遊間を抜けるヒットを放ち、結局この試合では4打数3安打2ホーマー3打点という活躍で、4番としての仕事を十分すぎるほどに果たした。
右のスラッガーとして是非とも首脳陣からも4番としての期待が大きいだろう二橋。今日のようなバッティングを続けて、公式戦が始まっても、この座を1年通して死守したいところである。

2ホーマーで3打点をあげた4番二橋
ランキングに参加しています。
よろしければクリックをお願いします↓



にほんブログ村
スポンサーサイト