東邦×豊川【秋季愛知大会】
9/20 秋季愛知大会2回戦
東邦×豊川 @豊橋市民球場
試合経過
雨降りしきる中始まった強豪どうしの対戦は、両チームのエースが素晴らしい立ち上がりを見せる。
まず豊川の1年生エース白須は、しなやかな腕の振りから繰り出すストレートはMAX135㌔をマークし、さらにノビもあるので序盤は東邦打線が高めのストレートに手を出してしまう場面も目立った。スライダー・カーブ・チェンジアップといった変化球も操って、緩急もつけることのできる好右腕である。またバックも白須を盛り立て、特に目立ったのはショート小林。雨が降っていたにもかかわらず、土のギリギリという深い守備位置をとり、そこから左右のゴロに対してもうまい体勢で入り、正確に送球することができていた。白須は1巡目の東邦打線をパーフェクトに抑えるのだが、9個のアウトのうち4個がショートゴロであった。

深い守備位置を守れる豊川のショート小林
ただ東邦打線もこのまま大人しくしているはずもなく、2巡目になると白須を捉え出す。4回表、この回の先頭1番三浦は高めのボール球ともみえるストレートを捉えると打球はレフトフェンス直撃の2ベースとなり、チーム初出塁。さらに2番岡田はバスターで三遊間を破り無死1・3塁としたところで、3番金森が1・2塁間を破る先制タイムリー。なおも無死1・3番という場面であったが、ここは白須が踏ん張り、東邦のこの回の得点は1点のみとなる。

東邦の先制タイムリーを放った金森
東邦の先発は注目の左腕知崎。知崎はクロスファイヤー気味に角度のあるストレートに加えて、最大の武器であるチェンジアップを使った安定した投球を展開。2回には5番河合にレフト前ヒットを浴びるものの、5回まで打たれたヒットはこの1本のみという好投で無失点。試合は東邦が1ー0とリードして後半戦を迎える。
6回表、東邦は簡単に2死となってしまうも、ここで4番鈴木が低めのボールをうまくライト前に運び出塁。さらに5番梁瀬、6番知崎が連続で四球を選んで、2死から満塁のチャンスを作る。ここで迎えた7番の1年生捕手の落合の打球は、フラフラと上がってショートとレフトの間に落ちて2点タイムリーとなる。今大会ラッキーボーイ的な存在になりつつある落合のタイムリーで東邦が3ー0とリードを広げる。

満塁の場面で2点タイムリーを放つ東邦の落合
東邦は8回にも先頭の金森が死球で出塁して、この試合2個目の盗塁を決めると、5番柳瀬のレフト前ヒットで1死1・3塁。6番知崎は自らのバットで二遊間を破るタイムリーを放ち4点目。さらに盗塁を決めて2・3塁としてから、落合がライト前にポトリと落ちるヒットを放つものの、落ちてから遅れてスタートを切った3塁ランナーの柳瀬はまさかのホームタッチアウト。4回に続いて、大量点のチャンスを逃してしまう。

自らのバットで追加点をあげる東邦のエース知崎
ただそれでも4点という点数は今日の知崎には十分すぎた。知崎は試合の後半、ストレートこそやや抑え気味になったものの、相変わらず安定感抜群の投球を展開。結局9回を投げ切り、打たれたヒットはわずか2本、9個もの三振を奪って完封勝利。東邦が4ー0で豊川を破った。

※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
エース知崎の素晴らしい投球が目立った東邦であるが、それを支えた2人の1年生の活躍も心強かった。まず知崎をリードした落合は、チェンジアップを有効に使い、終始豊川打線を手玉にとるリードで完封をアシスト。中学時代にボーイズ日本代表にも名を連ねた逸材は、打っても6回には貴重な2点タイムリーを放つなど、3安打1打点の前の試合に続いて打撃でも活躍。前の試合に続いてそれほどいい当たりでなくてもヒットになっているあたりは、東邦のラッキーボーイ的存在になっている。ショートを守る三浦はとくかくスピード感のある守備が魅力。守備範囲もさることながら、その送球はなぜその低さでワンバンにならないというノビとスピードを兼ねそろた送球で肩の強さはピカイチ。個人的には是非マウンドにも立たせてみたいと感じた。打っても2回にはチーム初ヒットとなるレフトフェンス直撃の2ベースを放ち、先制点の起点となるなどリードオフマンとしての役割を果たした。

スピード感あふれるショート守備が魅力の東邦の1年生三浦
敗れてしまった豊川であるが、上述の通りエース白須はフォームもきれいだし、球にノビもある。まだ1年生ということで線は細いが、冬場のトレーニングなどで力がついてくれば、愛知を代表する右腕になることだろう。それより課題であったのは、やはり打線の方でこの試合では知崎の前に、なすすべ無しという状態であった。今年の愛知私学4強は、中京大中京が151㌔右腕の畔柳、愛工大名電が1年時から経験のある田村・寺嶋・野嵜、東邦が本日完封の知崎、享栄も竹山・菊田・肥田と145㌔超えが3人とそれぞれ好投手が揃っており、豊川がこの4強を超えて上位に進出するためには、これらの投手を打ち崩す打力が必要となってくることだろう。

今後の成長にも期待したい豊川の1年生エース白須
Pickup Player
知崎滉平 東邦 投手
~2安打完封で愛知を代表する左腕に~
豊川打線相手に2安打完封と、この試合は本当に知崎素晴らしい投球をみせた。
知崎は地元のドラゴンズJr出身で名古屋ドジャースを経て東邦に入学すると、1年秋よりベンチ入りを果たし、主にリリーフとして登板。Max139㌔を誇る左腕はこの秋から東邦のエースとなると、1回戦では中部大一から6安打1失点完投勝利。この豊川戦でも、当然のことながら先発のマウンドに上がった。
この試合の知崎のストレートはMax137㌔であり、このボールが右バッターから見るとクロスファイア気味にインコースに決まっていた。最大の武器であるのがチェンジアップであり、握りがやや挟み気味であることもあり、大きく沈むいわゆるサークルチェンジアップというようなボールであり、カウントをとりながらも、三振を奪う決めた球としても有効であった。変化球でいうとこの他にスライダー・カーブも投げており、全体としてコントロールも非常に良かった。知崎は初回を3者凡退で終える好スタートを切ると、2回には河合に初ヒットを浴びるものの後続を抑えると、3回~7回は四球を2個出したものの、それ以外はパーフェクトに抑える好投。中盤以降は雨の影響もあってかストレートはやや抑え気味であったが、コントロールなどは相変わらず整っていて、豊川打線に付け入る隙を与えずに、わずか107球で2安打9奪三振完封勝利。打っても6番打者として、8回にはダメ押しとなるタイムリーを放つ活躍であった。
これで中部大一から1失点完封勝利に続いて、豊川を完封と、強豪相手に2試合連続で見事な投球をみせた知崎。今年の愛知の左腕としては田村(愛工大名電)が有名であるが、前日に2回で降板した姿を見ていたこともあり、現状では知崎の方がレベルが高いといえ、愛知No1左腕とも言っても過言でない。体格的にもスピードもまだまだ伸びる余地がありそうであり、そうばれば来年には十分にドラフト候補と呼ばれる投手となってくることだろう。

見事2安打完封勝利をあげた東邦のエース左腕知崎
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東邦×豊川 @豊橋市民球場
試合経過
雨降りしきる中始まった強豪どうしの対戦は、両チームのエースが素晴らしい立ち上がりを見せる。
まず豊川の1年生エース白須は、しなやかな腕の振りから繰り出すストレートはMAX135㌔をマークし、さらにノビもあるので序盤は東邦打線が高めのストレートに手を出してしまう場面も目立った。スライダー・カーブ・チェンジアップといった変化球も操って、緩急もつけることのできる好右腕である。またバックも白須を盛り立て、特に目立ったのはショート小林。雨が降っていたにもかかわらず、土のギリギリという深い守備位置をとり、そこから左右のゴロに対してもうまい体勢で入り、正確に送球することができていた。白須は1巡目の東邦打線をパーフェクトに抑えるのだが、9個のアウトのうち4個がショートゴロであった。

深い守備位置を守れる豊川のショート小林
ただ東邦打線もこのまま大人しくしているはずもなく、2巡目になると白須を捉え出す。4回表、この回の先頭1番三浦は高めのボール球ともみえるストレートを捉えると打球はレフトフェンス直撃の2ベースとなり、チーム初出塁。さらに2番岡田はバスターで三遊間を破り無死1・3塁としたところで、3番金森が1・2塁間を破る先制タイムリー。なおも無死1・3番という場面であったが、ここは白須が踏ん張り、東邦のこの回の得点は1点のみとなる。

東邦の先制タイムリーを放った金森
東邦の先発は注目の左腕知崎。知崎はクロスファイヤー気味に角度のあるストレートに加えて、最大の武器であるチェンジアップを使った安定した投球を展開。2回には5番河合にレフト前ヒットを浴びるものの、5回まで打たれたヒットはこの1本のみという好投で無失点。試合は東邦が1ー0とリードして後半戦を迎える。
6回表、東邦は簡単に2死となってしまうも、ここで4番鈴木が低めのボールをうまくライト前に運び出塁。さらに5番梁瀬、6番知崎が連続で四球を選んで、2死から満塁のチャンスを作る。ここで迎えた7番の1年生捕手の落合の打球は、フラフラと上がってショートとレフトの間に落ちて2点タイムリーとなる。今大会ラッキーボーイ的な存在になりつつある落合のタイムリーで東邦が3ー0とリードを広げる。

満塁の場面で2点タイムリーを放つ東邦の落合
東邦は8回にも先頭の金森が死球で出塁して、この試合2個目の盗塁を決めると、5番柳瀬のレフト前ヒットで1死1・3塁。6番知崎は自らのバットで二遊間を破るタイムリーを放ち4点目。さらに盗塁を決めて2・3塁としてから、落合がライト前にポトリと落ちるヒットを放つものの、落ちてから遅れてスタートを切った3塁ランナーの柳瀬はまさかのホームタッチアウト。4回に続いて、大量点のチャンスを逃してしまう。

自らのバットで追加点をあげる東邦のエース知崎
ただそれでも4点という点数は今日の知崎には十分すぎた。知崎は試合の後半、ストレートこそやや抑え気味になったものの、相変わらず安定感抜群の投球を展開。結局9回を投げ切り、打たれたヒットはわずか2本、9個もの三振を奪って完封勝利。東邦が4ー0で豊川を破った。

※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
エース知崎の素晴らしい投球が目立った東邦であるが、それを支えた2人の1年生の活躍も心強かった。まず知崎をリードした落合は、チェンジアップを有効に使い、終始豊川打線を手玉にとるリードで完封をアシスト。中学時代にボーイズ日本代表にも名を連ねた逸材は、打っても6回には貴重な2点タイムリーを放つなど、3安打1打点の前の試合に続いて打撃でも活躍。前の試合に続いてそれほどいい当たりでなくてもヒットになっているあたりは、東邦のラッキーボーイ的存在になっている。ショートを守る三浦はとくかくスピード感のある守備が魅力。守備範囲もさることながら、その送球はなぜその低さでワンバンにならないというノビとスピードを兼ねそろた送球で肩の強さはピカイチ。個人的には是非マウンドにも立たせてみたいと感じた。打っても2回にはチーム初ヒットとなるレフトフェンス直撃の2ベースを放ち、先制点の起点となるなどリードオフマンとしての役割を果たした。

スピード感あふれるショート守備が魅力の東邦の1年生三浦
敗れてしまった豊川であるが、上述の通りエース白須はフォームもきれいだし、球にノビもある。まだ1年生ということで線は細いが、冬場のトレーニングなどで力がついてくれば、愛知を代表する右腕になることだろう。それより課題であったのは、やはり打線の方でこの試合では知崎の前に、なすすべ無しという状態であった。今年の愛知私学4強は、中京大中京が151㌔右腕の畔柳、愛工大名電が1年時から経験のある田村・寺嶋・野嵜、東邦が本日完封の知崎、享栄も竹山・菊田・肥田と145㌔超えが3人とそれぞれ好投手が揃っており、豊川がこの4強を超えて上位に進出するためには、これらの投手を打ち崩す打力が必要となってくることだろう。

今後の成長にも期待したい豊川の1年生エース白須
Pickup Player
知崎滉平 東邦 投手
~2安打完封で愛知を代表する左腕に~
豊川打線相手に2安打完封と、この試合は本当に知崎素晴らしい投球をみせた。
知崎は地元のドラゴンズJr出身で名古屋ドジャースを経て東邦に入学すると、1年秋よりベンチ入りを果たし、主にリリーフとして登板。Max139㌔を誇る左腕はこの秋から東邦のエースとなると、1回戦では中部大一から6安打1失点完投勝利。この豊川戦でも、当然のことながら先発のマウンドに上がった。
この試合の知崎のストレートはMax137㌔であり、このボールが右バッターから見るとクロスファイア気味にインコースに決まっていた。最大の武器であるのがチェンジアップであり、握りがやや挟み気味であることもあり、大きく沈むいわゆるサークルチェンジアップというようなボールであり、カウントをとりながらも、三振を奪う決めた球としても有効であった。変化球でいうとこの他にスライダー・カーブも投げており、全体としてコントロールも非常に良かった。知崎は初回を3者凡退で終える好スタートを切ると、2回には河合に初ヒットを浴びるものの後続を抑えると、3回~7回は四球を2個出したものの、それ以外はパーフェクトに抑える好投。中盤以降は雨の影響もあってかストレートはやや抑え気味であったが、コントロールなどは相変わらず整っていて、豊川打線に付け入る隙を与えずに、わずか107球で2安打9奪三振完封勝利。打っても6番打者として、8回にはダメ押しとなるタイムリーを放つ活躍であった。
これで中部大一から1失点完封勝利に続いて、豊川を完封と、強豪相手に2試合連続で見事な投球をみせた知崎。今年の愛知の左腕としては田村(愛工大名電)が有名であるが、前日に2回で降板した姿を見ていたこともあり、現状では知崎の方がレベルが高いといえ、愛知No1左腕とも言っても過言でない。体格的にもスピードもまだまだ伸びる余地がありそうであり、そうばれば来年には十分にドラフト候補と呼ばれる投手となってくることだろう。

見事2安打完封勝利をあげた東邦のエース左腕知崎
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