日程により球数制限が不公平になると言う人へ
今年のセンバツから、甲子園でも「1週間で500球」という投球制限が採用されている。そして準決勝まで勝ち上がってきている4チームのうち、天理のエース達、中京大中京のエース畔柳の2人はほぼ1人でここまで投げ抜いている。両チームともにプロ注目のエースを抱えるが、控え投手のレベルは高いとは言えない。また実力があるので、勝ちがっているために500球制限でエースが強制的に降板する可能性がでてきる。

天理のエース達
達(天理)のここまでの投球数
3/20 VS宮崎商 9回完投 161球
3/25 VS健大高崎 9回完封 134球
3/29 VS仙台育英 8回 164球
合計459球
畔柳(中京大中京)のここまでの投球数
3/25 VS専大松戸 9回完封 131球
3/27 VS常総学院 7回 110球
3/29 VS東海大菅生 9回完封 138球
合計379球
3/31に行われる準決勝でみれば、達は、初戦が早く準決勝の1週間以上前であるために、初戦の球数はもはや含まれずに準決勝では202球の投球が可能と、事実上の制限はないといえる。ただし畔柳は初戦も1週間以内にフックまれてしまうため、121球しか投げることができず、これは完投する上では致命的である。対する
4/1に行われる決勝に進出した場合でも、達は164+準決勝での球数が対象となるのに対して、畔柳は248+準決勝での球数が、500球の対象となり、達は投球制限にひっかかることがないだろうが、畔柳また投球制限の影響をうける可能性が大である。
つまり達と畔柳で比較してみると、準々決勝までの投球数が多い達は今大会で投球制限にひっかかる可能性はほぼなく、対照的に準々決勝の投球数が少ない畔柳の方は投球制限に引っ掛かる可能性が高いという状況になる。これに対しては、不公平という声が聞かれる。
この不公平は、初戦が大会2日目と早かった天理と、初戦の登場が最後だった中京大中京の差からくるものである。つまりはくじ運による差異である。ただくじは公平であり、天理が初戦が最終日に来る可能性も、また中京大中京の初戦が早くなる可能性も同様にあった。くじを不公平といってしまえばキリがないし、個人的にいえば球数制限による影響よりも、トーナメントである以上は初戦で強い相手に当たったチームの方がよっぽど不幸である。そういう意味では公平なくじで決めたことなので、この結果もある意味公平といえる。
つまりは個人的には、この天理と中京大中京の差について不公平とか言っても意味がないと思う。そもそも球数制限は、投手のケガを防止することが本来の目的であり、それが達成できればいいという話もある。
何度も言うが、球数制限の根本にあるのは、「1人のエースが投げ抜くことが美しい」という高校野球に対する偏った美学である。今回の500球ルールも、複数投手のいるチームであれば、早々に引っ掛かるようなルールではない。いい加減に小手先のルールでなく、上記の美学を変えられるような根本対策を講じないと、投球数の問題はいつまでも、「あ~でない。こうでない」と言い続けるだけになってしまうことだろう。
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天理のエース達
達(天理)のここまでの投球数
3/20 VS宮崎商 9回完投 161球
3/25 VS健大高崎 9回完封 134球
3/29 VS仙台育英 8回 164球
合計459球
畔柳(中京大中京)のここまでの投球数
3/25 VS専大松戸 9回完封 131球
3/27 VS常総学院 7回 110球
3/29 VS東海大菅生 9回完封 138球
合計379球
3/31に行われる準決勝でみれば、達は、初戦が早く準決勝の1週間以上前であるために、初戦の球数はもはや含まれずに準決勝では202球の投球が可能と、事実上の制限はないといえる。ただし畔柳は初戦も1週間以内にフックまれてしまうため、121球しか投げることができず、これは完投する上では致命的である。対する
4/1に行われる決勝に進出した場合でも、達は164+準決勝での球数が対象となるのに対して、畔柳は248+準決勝での球数が、500球の対象となり、達は投球制限にひっかかることがないだろうが、畔柳また投球制限の影響をうける可能性が大である。
つまり達と畔柳で比較してみると、準々決勝までの投球数が多い達は今大会で投球制限にひっかかる可能性はほぼなく、対照的に準々決勝の投球数が少ない畔柳の方は投球制限に引っ掛かる可能性が高いという状況になる。これに対しては、不公平という声が聞かれる。
この不公平は、初戦が大会2日目と早かった天理と、初戦の登場が最後だった中京大中京の差からくるものである。つまりはくじ運による差異である。ただくじは公平であり、天理が初戦が最終日に来る可能性も、また中京大中京の初戦が早くなる可能性も同様にあった。くじを不公平といってしまえばキリがないし、個人的にいえば球数制限による影響よりも、トーナメントである以上は初戦で強い相手に当たったチームの方がよっぽど不幸である。そういう意味では公平なくじで決めたことなので、この結果もある意味公平といえる。
つまりは個人的には、この天理と中京大中京の差について不公平とか言っても意味がないと思う。そもそも球数制限は、投手のケガを防止することが本来の目的であり、それが達成できればいいという話もある。
何度も言うが、球数制限の根本にあるのは、「1人のエースが投げ抜くことが美しい」という高校野球に対する偏った美学である。今回の500球ルールも、複数投手のいるチームであれば、早々に引っ掛かるようなルールではない。いい加減に小手先のルールでなく、上記の美学を変えられるような根本対策を講じないと、投球数の問題はいつまでも、「あ~でない。こうでない」と言い続けるだけになってしまうことだろう。
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