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2021年の夏の甲子園のベストナインを勝手に選んでみた

智弁和歌山の優勝で終わった2021年の夏の甲子園。
そんな大会のベストナインを個人的に選んでみました。

ちなみに選考基準は大会中の活躍のみであり、プロ注だから本当は能力高いとかは関係ないので悪しからず…。
また今回は無観客ということで、当たり前ですが写真は甲子園のものではないですがご了承ください。


ピッチャー
中西聖輝 智弁和歌山3年

準決勝では近江相手に10奪三振1失点完投勝利とあげると、決勝戦では4回途中からマウンドに上がると最後まで智弁学園打線を無得点に抑えて胴上げ投手。大会通じて23回2/3をなげて自責点2(失点4)という活躍で、投手層の厚い智弁和歌山の中でもエースとしての役割をしっかりと果たしチームを優勝に導いた。
20210529智弁和歌山 中西


キャッチャー
西川侑志 神戸国際大付3年

長崎商戦ではホームランに、延長10回2死からの逆転サヨナラタイムリーの活躍、続く近江戦でもノーヒット投球を続けていた山田からホームランを放ち、大会通じて打率.423、OPSは1.4を越える活躍。守備面でも投手陣を好リードし、主将としても1点差ゲームを3勝したチームを支えた。
20210319神戸国際大付 西川3


ファースト
新野翔大 近江3年

大阪桐蔭戦では反撃のソロホームランに、同点タイムリーとチームの大逆転勝利の立役者となると、神戸国際大付戦でも先制ホームラン。春先から苦しんでいた主砲が、準々決勝以降は4番に復帰するなど持ち前の長打力を甲子園の舞台で発揮した。


セカンド
大仲勝海 智弁和歌山3年

準決勝の近江戦では左寄りの守備のレフト線を破るタイムリー2ベース、決勝では4打数4安打の活躍で、石見智翠館戦に続く猛打賞をマークし、打率.588は今大会の首位打者に輝く。2番打者として犠打も3個マークするなど貢献度の高い打撃で、チームの優勝に貢献した。
20210529智弁和歌山 大仲


サード
山下陽輔 智弁学園3年

強打の智弁学園の4番として各チームから警戒される中で、8個もの四死球も選び、持ち前の1発こそ見られなかったものの、要所でタイムリーを放ち、日本航空戦では3安打を放つなどして打率.421の活躍。またチームの主将としても智弁学園を準優勝に導いた。
20210529智弁学園 山下


ショート
大西拓磨 智弁和歌山3年

再三の好守でチームを救ったショートストップは、打っても打順は9番ながら石見智翠館戦では猛打賞をマークするなど、大会通じて打率.467の活躍。上位打線への貴重なつなぎ役を果たし、6得点はチームトップタイであった。
20210529智弁和歌山 大西


外野
前川右京 智弁学園3年
横浜戦ではバックスクリーンへのホームランを含む3安打4打点、日本航空戦でも3ランホームラン、決勝でも3安打を放ち、大会通じて打率.455の活躍。センバツでは不完全燃焼に終わった世代屈指のスラッガーが、夏の甲子園ではその実力を遺憾なく発揮した。
20210323智弁学園 前川


宮坂厚希 智弁和歌山3年
決勝ではプレイボール直後の初球をセンターオーバー2ベースとしてチームに流れを手繰り寄せたリードオフマンは、準々決勝の石見智翠館戦では3安打、準決勝の近江戦でも4安打を放ち大会通じて打率.500をマーク。主将としても智弁和歌山を全国制覇に導いた。
20210529智弁和歌山 宮坂


森田空 智弁学園3年
今大会屈指の強肩と、守備範囲の広いセンター守備は一級品であり、打撃でも2番・5番などでマルチな役割を発揮。初戦の倉敷商戦ではスクイズ2個を含む4打点、準々決勝では最終回にバントをせずに強打で逆転の起点となるヒットを放つなど、打率.400の活躍をみせた。
20210529智弁学園 森田



以下、今回は惜しくも選ばれませんでしたが、各ポジションに(勝手に)ノミネートされていた選手たち。
投手:西村(智弁学園)、小畠(智弁学園)、森下(京都国際)、山田(近江)、代木(明徳義塾)、吉村(明徳義塾)、渡邊(盛岡大付)
捕手:渡部(智弁和歌山)、植垣(智弁学園)、中川(京都国際)、島滝(近江)
一塁:鬼塚(長崎商)
二塁:南(盛岡大付)
三塁:高嶋(智弁和歌山)、上加世田(敦賀気比)、大坪(長崎商)
外野:松下(京都国際)、明石(近江)、春山(近江)、森松(明徳義塾)、小針(盛岡大付)


以上です。異論は認めます。


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京都国際✕智弁学園【春季近畿大会】

5/19 春季近畿大会準決勝
京都国際✕智弁学園 @皇子山球場

試合経過

春季近畿大会の準決勝2試合目は、ともにセンバツに出場した京都国際と智弁学園の戦いとなった。京都国際は2年生の左右2枚看板のうち、右の平野が先発。対して智弁学園は西村・小畠の2枚看板でなく、2年生左腕の藤本が先発のマウンドに送った。

京都国際は2回表、この回先頭の4番森下は甘く入った藤本のスライダーを捉えると、打球はライトフェンスに直撃する3ベース。ここから藤本が制球を乱し、辻井・金田に連続四球を与えて満塁としてしまうと、7番平野には押し出しの死球。京都国際は8番松下がセンターに犠牲フライを放ち2点目をあげる。
20210529京都国際 森下2
先制点の起点となる3ベースを放った京都国際の4番森下

小坂監督はそれでも藤本を続投されると、続く1死2・3というピンチであったが、9番高橋を力のないショートライナーに打ち取ると、1番武田もファーストフライに打ち取り、期待に応えるピッチングをみせる。藤本は左のサイドススローであり、右バッターの外なんどにコントロールよく投げられるストレートと、横に曲がるスライダーが武器に、3回以降は京都国際打線を打ちとっていく。結局藤本は5回まで投げて、失ったのは2回の2点のみと、先発の役割はしっかりと果たして見せた。
20210529智弁学園 藤本
5回2失点と先発の役割を果たした智弁学園の藤本

ただ智弁打線は、京都国際の先発の平野の前に沈黙。平野は柔らかい肩関節を生かして、全身をしならせる非常に綺麗なフォームであり、球持ちもよく、この試合ではストレートが走っており、変化球は大きく曲がるスライダーに加えて、カーブで緩急をつけられていた。智弁学園は1番にいきなり強打者の前川を置く布陣であったが、初回はその前川から高めのストレートで空振り三振を奪うという最高のスタートを切ると、3回までは打者9人で片づけるというピッチング。4回に岡島に初安打を浴びてピンチは招いたものの、無失点で切り抜けると、5回も智弁学園の攻撃を3者凡退で片づけ、5回まで1安打無失点。試合は京都国際が2-0とリードした状態で後半戦へ突入する。
20210529京都国際 平野
5回まで智弁学園打線を1安打に抑えた京都国際の先発平野

智弁学園は6回裏、1死から1番前川が四球で出塁すると、2番岡島が1・2塁間を抜くヒットで続き、4番山下は四球を選んで2死満塁のチャンスを作る。5番にはセンバツではベンチ外であったものの、この試合では3回からライトの守備に就いていた谷口が座っており、この谷口がライト前に運んで、前川・岡島が生還。小坂監督の起用がずばり的中する形で、智弁学園が2-2の同点に追いついた。
20210529智弁学園 谷口
6回に同点タイムリーを放った智弁学園の谷口

智弁学園は6回から2番手として2年生右腕の大坪がマウンドに上がっていたが、この大坪に対して京都国際は7回表、1死から8番松下がファースト強襲のヒットで出塁すると、9番高橋が送って2死2塁のチャンス。ここで1番武田は低めのスライダーに三振したが、キャッチャーが後逸し振り逃げ。さらにキャッチャー植垣がボールを見失ったこともあり、2塁ランナーの松下は一気にフォームを狙うも、これは間一髪アウトとなってしまい、京都国際が勝ち越しとはならなかった。

6回に同点に追いつかれた京都国際は7回から、背番号1をつけた左のエース森下を投入。ただ智弁学園は8回裏、1死から前川が守備が極端に右によった前川シフトの間を抜くセンター前ヒットで出塁すると、2番岡島が三遊間を破るヒットで続き、3番植垣が送って1死2・3塁とすると、4番山下は当然のごとく申告敬遠で1死満塁となる。前の打席では同じく満塁のチャンスで2点タイムリーを放っている谷口の打席で、小坂監督はカウント1B1Sからスクイズを決行するも、これを京都国際が見事に外して、飛び出した3塁ランナーを挟むものの、キャッチャー中川のサードへの送球が暴投となってしまい、この間に前川と岡島が生還して智弁学園が2点を勝ちこす。

智弁学園2番手の大坪は、コンパクトなテイクバックのフォームからストレートのスライダーをテンポよく投げこむ。京都国際打線を打ち取っていく。2点のリードをもらった後の、9回表も京都国際の攻撃を3人で打ち取り、結局4回無失点の好リリーフを披露。智弁学園が4-2で勝利して、秋の近畿大会にに続いて大阪桐蔭の決勝にコマを進めた。
20210529智弁学園 大坪
4回無失点の好リリーフで智弁学園を承知に導いた大坪


20210529京都国際✕智弁学園
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください


春季大会は結果もさることながら、新戦力の発掘を求められているところもある。そういう意味では、この試合の智弁学園はこの2つを達成したといえ、非常に実りのある試合であったといえる。特に投手陣に関しては、1年夏から2枚看板として活躍してきており、センバツでも2人で試合を全て投げ抜いた、西村・小畠の2枚看板の登板は無し。代わりに藤本・大坪という来年の智弁学園を担うだろう2人の2年生投手が登板。2人ともまだ球威はないものの、それぞれ持ち味を発揮した投球で京都国際打線を2点に抑えたというのは大きな収穫であった。そしてこの試合で、西村・小畠の2人を京都国際に見せなかったことが大成功であったということは、3か月後に分かるのであった。
20210529智弁学園 西村
この試合は登板のなかった智弁学園のエース西村

2年生投手陣ということであれば、京都国際も素晴らしい投球をみせた。先発の平野は6回を投げて2失点、リリーフした森下は2回2失点(自責点0)という内容で、センバツでは大阪桐蔭の投手陣を打ち砕き、前川・山下という左右のスラッガーを中心に、全国でも屈指の破壊力のある打線を4点に抑えたというのは褒められる内容である。2人ともまだまだ伸びしろも感じられる2年生投手であり、他にもリードオフマンの武田や中軸の辻井も2年生というチームで、今年は京都大会を秋春と連覇した京都国際の躍進は来年まで続きそうだ。
20210529京都国際 森下1
この試合ではリリーフ登板した京都国際の左のエース森下


Pickup Player
岡島光星 智弁学園3年 ショート
~打線のつなぎ役として3安打の活躍~
智弁学園打線でいえば、4得点全てに絡み、3安打を放った岡島の活躍が大きかった。

岡島は走攻守揃ったショートストップであり、智弁学園では2年秋からレギュラーを獲得。1・2番打者を務めた近畿大会では15打数1安打と不振に陥ったものの、1番ショートとして出場した3年春のセンバツでは大阪桐蔭・広島新庄・明豊といずれも好投手を擁する3チームからヒットを放ち打率.385という活躍をみせた。今大会では前川が1番を打っていることもあり、岡島はその後を打つ2番打者を務めている。

この試合での岡島は、第2打席ではそれまでチームとしても完璧に押さえられていた平野から、ライト前に弾き返すチーム初ヒットをマーク。第3打席では1死1塁の場面で、1・2塁間を破るという理想的なバッティングをみせチャンスを広げ、自ら同点のホームを踏むなどチームの2得点に大きく貢献。8回裏に同点で迎えた第4打席では、無死1塁で2番ということもありバントも考えられる場面であったが、小坂監督は強硬策に出ると、それに見事に応える形でレフト前に弾き返して、これもまたチームの2点勝ち越しに大きく貢献した。左右に打ち分けるなど持ち前のバットコントロールが光る打撃で、3安打をマークし、2番打者として非常にいい打線の潤滑油となっていた。

守備ではこの試合では、何と9回も守備機会があったものの、持ち前のフットワークと安定感のある守備で、その全てをアウトにしてみせ、2年生投手陣を盛り上げた。前川・山下というスラッガーが目立つ智弁学園の現チームであるが、攻守においてチームの中心として重要な役割を果たしてる岡島の活躍からも目が離せない。

20210529智弁学園 岡島
全得点に絡む3安打の活躍をみせた智弁学園の2番岡島


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二松学舎大付×帝京【選手権東東京大会】

8/1 選手権東東京大会準決勝
二松学舎大付×帝京 @東京ドーム

試合経過

東東京大会の準決勝2試合目は、秋・春ともに早々に敗退してしまい今大会はノーシードから勝ち上がってきた昨夏の東東京大会王者の帝京と、秋・春ともにベスト4で今大会は関東一と並ぶ東東京の本命と目されている二松学舎大付の戦い。継投で繋ぐ帝京はいつも通りに1年生右腕の高橋蒼が、対する二松学舎大付は勝てば翌日が決勝ということもあり、絶対的エース秋山でなく、2年生左腕の布施に先発のマウンドを託した。

先手をとったのは帝京であった。1回裏、1番小島がセンター前ヒットで出塁すると、2番本村が送って、3番高橋大もセカンド内野安打で1死1・3塁のチャンスを作る。ここで4番尾瀬は地を這うような速い打球で1・2塁間を破り帝京が先制。ただし3塁を狙った高橋大は、ライト丸山が好返球でアウトにし、帝京の初回の攻撃はこの1点止まりとなってしまう。
20210801二松学舎大付 丸山
好返球で初回を最少失点にとどめた二松学舎大付のライト丸山

帝京の先発の1年生右腕の高橋蒼は、ストレートはMax140㌔をマークし、スライダーとのコンビネーションが武器。テクバックのコンパクトなフォームからコントロールよくボールを投げこみ、とても1年生とは思えないくらいマウンド裁きの良い投手である。1・2回とピンチを招くも無失点で切り抜けると、4回には3四死球を与えてしまうも、1死1・2塁のピンチではしっかりと修正し、浅野・栗本を打ち取ってピンチを凌いだ。
20210801帝京 高橋蒼
帝京の先発の1年生右腕高橋蒼

二松学舎大付の先発も布施も。2・3回は帝京打線にヒットすら許さず抑えていた。ただ4回裏には簡単に2死を捕るものの、そこから稲垣に死球を与えると、7番田巻にはストレートの四球を与えてしまいピンチを。暗雲が立ち込めてきたところで、市原監督はマウンドにエース秋山を送り、秋山が8番川本を抑えこのピンチを脱する。

二松学舎大付は5回表、先頭の鎌田の打球はショート内野安打となり、さらにショートからの送球が逸れ、鎌田は一気に2塁へ到達。9番には前の回からマウンドに上がった秋山が入っていたが、フルカウントから秋山の放った打球は東京ドームのライトフェンスに直撃するタイムリーとなり二松学舎大付が同点に追いつく。さらに1番永見が四球で続くと、2番親富祖のバントはサード前の絶妙な打球となり、捕ったサードがどこにも投げられずに内野安打で無死満塁となる。続く3番瀬谷の打球は大きく跳ねてファーストの頭上を越える2点タイムリー2ベースとなり、二松学舎大付が勝ち越し。さらに5番丸山の犠牲フライで、二松学舎大付が4-1とリードを広げ、高橋蒼をKOした。
20210801二松学舎大付 秋山1
自らのバットで同点タイムリーを放った二松学舎大付の秋山

リードをもらった秋山はリリーフということもありエンジン全開。5回には昼間の東京ドームの特有のフライを見失うことによるヒットは浴びたものの、アウト3個は全て三振。6回には内野安打→フィルダースチョイス・エラーと投手にはほぼ責任の内容で満塁のピンチを招くも、ここでギアをあげて川本を三振に仕留め、最後は安川をサードゴロに打ち取り無失点。

帝京の2番手安川は福山(楽天)を彷彿とされるようなバネを使ったフォームから、Max141㌔のストレートにスライダーを交えた投球で、6・7回と二松学舎大付の攻撃を0点に抑える。8回には8番鎌田に2ベースを浴びると、前田監督は9番秋山の途中で左腕の新垣にスイッチすると、新垣は秋山には四球を与えたものの、1番永見をピッチャーゴロに打ち取り、二松学舎大付に追加点を与えない。

なんとか秋山を打ち崩したい帝京打線は、秋山のコントロールの良さとストレートの割合の多さから、6回以降は初球からストレートをどんどん打っていくという作戦にチェンジ。7回にはアウトは全部外野フライなど、それまでは力負けしていた秋山のストレートに対して対応できるようになってきたものの、打球が外野を越えるまではいかず、得点につなげられずに、1-4とビハインドのまま最終回を迎えてしまう。

9回裏、代打攻勢に出た帝京は1死から代打大塚が右中間を破る3ベースを放ち出塁。1番小島は犠牲フライを放ち、秋山から初得点をあげるものの、これでランナーがいなくなり、2点差となってしまう。ただここから2番本村は初球をライト前に運ぶと、3番高橋大は死球で2死1・2塁、長打が出れば同点、ホームランが出れば逆転という場面で4番尾瀬を迎える。ただ尾瀬の放った打球も外野の頭を越えることはなく、センターフライとなってしまいゲームセット。二松学舎大付が4-2で勝利し、決勝進出を決めた。
20210801帝京 大塚
最終回に代打で出場して3ベースを放った帝京の大塚


20210801二松学舎大付×帝京
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください

二松学舎大付の先発布施は正直驚きであった。二松学舎大付は昨秋は秋山が準決勝まで秋山が1人で投げ切ったように、絶対的エース秋山がいる一方、2番手以降に不安を抱えるチームであった。春以降は布施の起用も増え、今大会でも2試合に先発して計13回1失点と結果は残していたものの、相手は強豪といえるチームでないので、まさかこの帝京にぶつけてくるとはと思った。試合は結果として秋山の登場によって流れを変えた二松学舎大付が勝利したわけだが、4回途中まで1失点と試合を作った布施の存在は大きく、結果として秋山の球数を71球に抑えて翌日の決勝に臨める。また布施と秋山は同じ左腕でも、布施がこの試合Max131㌔だったのに対して、秋山はMax145㌔と同じストレートでも球速差がある。帝京打線が秋山攻略にてこづったのは、布施の後の秋山だったらより速く見えたといった要因もあるかもしれない。いずれにせよ、二松学舎大付の先発布施は結果的に大成功であったといえる。
20210801二松学舎大付 布施
先発起用に応えた二松学舎大付の2年生左腕の布施

そして上記の大成功には、継投のタイミングもあった。市原監督もさすがに布施の完投で帝京に勝てるとは思ったいなかったであろうし、布施をどこまで引っ張って秋山に繋ぐかというところを悩んでいたと思う。そういう意味では4回のピンチで、また1点しかとられていなかったものの、布施→秋山にスイッチしたことは、次の回の攻撃で秋山が同点タイムリーを放ったことも含めて最適のタイミングであった。

一方の帝京も、今大会は先発高橋蒼、リリーフに背番号1の安川、場合によっては最後に大塚or新垣を起用するというパターンで勝ち上がってきており、継投でいえば帝京の方がお手の物のはずだった。ただこの試合に限って言えば、5回にとられた4点は結果として全て高橋蒼の失点であり、安川への継投が遅れてしまった。4回までは高橋蒼がいい投球をしていたこと、さらに5回裏の攻撃は高橋蒼から始まること(=代えるならここで代打を出したい)といった要因もあるのだろうが、ここで継投が遅れて失点が4に広がってしまったのは痛かった。帝京の敗因の主要因は、秋山を打てなかったことであるが、ここで点差が3でなく、1や2であれば秋山の心情も変わっていただろうし、違う展開になっていたかもしれない。
20210801帝京 安川
もう少し登板が早ければ…という帝京のせばん1の安川

帝京は敗れてしまったが。秋は2回戦で小山台にコールド負け、春は1回戦で日本学園に敗退というところからの夏の大会であった。準決勝まで進出したことには、3年生の意地もあっただろうが、この試合では稲垣・川本・高橋蒼と3人の1年生がスタメンに名を連ねたように、リードオフマンを務めた3安打を放った2年生の小島など下級生が夏の起爆剤になったようにも思える。この試合でスタメンのうち5人を締めた下級生は、チームにも残るわけで、来年の帝京には大いに期待したいところだ。


Pickup Player
秋山正雲 二松学舎大付3年 投手
~試合の流れを変えたエース登場~
エース秋山が4回の途中から登板したことで、試合は一気に二松学舎大付のペースとなり、見事に逆転勝利をおさめた。

秋山は身長170㎝と小型ながら、体の芯がしっかりとしており、強いボールを投げることのできる左腕で、「大江2世」と呼ばれている。二松学舎大付では1年秋よりエースとして活躍。2年秋には全5試合を1人で投げ切り、準決勝の日大三戦では8回途中までノーヒットピッチングを見せるも、そこから2失点して敗れてしまった。ちなみに兄は、八戸学院光星の正捕手として甲子園に出場し、現白鴎大の秋山龍正になる。

この夏も二松学舎大付も、東京成徳大戦と広尾戦では完封勝利をあげるなど、計19イニングを投げて無失点。そんな二松学舎大付の絶対的エースは、この準決勝ではベンチスタートとなった。ただ1点ビハインドの4回に先発の布施がピンチを招くと、これ以上点をやれないとばかりに、市原監督は秋山をマウンドに送った。

いきなり2死1・2塁というピンチであったが、帝京の8番川本を力のないセカンドライナーに打ち取りピンチ脱出。その直後の5回表に回ってきた初打席では、ライトフェンス直撃の同点タイムリーを放ち、さらにチームは逆転に成功した。この日の秋山のストレートはMax145㌔をマークし、このストレートを中心に110㌔台のカーブ、120㌔前後のチェンジアップを投じていた。コントロールは抜群で、右バッターのインコースの際どいところにもストレートが決まっていた。5回裏には不運なヒットは許したものの、アウト3個を全て三振で奪うなど、リリーフということもありエンジン全開であった。

そんな秋山に対して上述の通り帝京は初球からストレートを積極的に打ちに行く戦法をとるが、ストレートが来ると分かっていても簡単に打てない。6回には内野安打→野選→エラーとまたもや不運な形で満塁のピンチを迎えるも、ここでギアを入れなおして8番川本を三振、9番安川をサードゴロに仕留めてピンチを脱した。7回以降は帝京打線が初球から積極的に打ちに来ていることもあって三振こそ減ったものの、打球は外野フライ止まりであった。最終回には大塚の3ベースから1点を失い、最後は同点のピンチも招いたものの、しっかりと凌いで見せて、結果的に5回1/3を投げて、5安打4奪三振1失点という投球内容でチームの逆転勝ちの立役者となった。

帝京打線の積極性もあって、この試合で秋山が投じたボールは71球のみ。もともとスタミナ抜群の秋山であるし、翌日の決勝に向けてもかなり余裕のある状態で臨めると思う。高校生でこれだけ強いボールを投げれる左腕はそうそういないし、ストレート頼みの投球も逆に見れば、変化球の使い方次第でまだまだ伸びしろがある。体こそ小さいものの、実際に大江もそうであったように、決勝に勝って甲子園の舞台で実績を残せばドラフト指名も十分にあり得る投手である。

20210801二松学舎大付 秋山2
リリーフ登板して5回1/3を1失点に抑える好投をみせた二松学舎大付のエース秋山


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修徳✕関東一【選手権東東京大会】

8/1 選手権東東京大会準決勝
修徳✕関東一 @東京ドーム

試合経過

東京ドーム開催となった東東京大会の1試合目は、プロ注目のエース床枝を擁して2試合連続サヨナラホームラン勝利で勢いをつけてこの準決勝にコマを進めた修徳と、こちらもプロ注目のエース市川を擁し、春は東京大会優勝・関東大会準優勝と結果を残し、今大会の大本命とされる関東一の対戦となった。

まずマウンドに上がった関東一の市川であるが、初回からエンジン全開、初球からいきなり自己最速タイとなる146㌔をマークすると、2番鈴木悠に対しては自己最速を更新する149㌔をマーク。鈴木悠からストレートで空振り三振を奪うと、打者としても注目の3番床枝からも149㌔で三振を奪い、修徳打線を圧倒する立ち上がえりをみせる。

対する関東一の初回は、1番染谷がセカンドへの内野安打で出塁すると、2番五十嵐は粘った末に四球を選び、パスボールで2・3塁となったために、3番初谷は敬遠気味に歩かさせれて、いきなり無死満塁のチャンスを迎える。ただここから床枝が本領を発揮し、4番石見に対してはボール球に変化するスライダー2球で追い込むと、最後もスライダーで空振り三振。5番津原は、145㌔のストレートで追い込むと、ショートゴロ併殺に仕留め、初回の大ピンチを無失点で凌ぐ。

関東一は3回裏、1番染谷のヒットと初谷の2打席連続の四球で1死1・2塁とし、初回と同じくチャンスの場面で4番石見を迎える。前の打席では床枝のスライダーの前に完敗であった石見だが、今度はフルカウントからやや浮いたスライダーをセンター前に弾き返す先制のタイムリー。さらに5番津原も初球の高めのカットボールを捉えると打球はレフトスタンドへと吸い込まれる3ラン。初回に無死満塁のチャンスをつぶしてしまった2人が見事に床枝にリベンジを果たし、関東一が4点を先制した。
20210801関東一 石見
先制タイムリーを放つ関東一の4番石見
20210801関東一 津原2
3ランホームランを放った関東一の5番津原

3回まで市川の前に四球1個のみで、まさに手も足も出ていなかった修徳打線。4回表も2番鈴木悠から始まる好打順であったが、2番鈴木悠・3番床枝と連続三振。ただ4番佐藤は持ち前のフルスイングで、初球を叩くと、レフトフライかと思われた高く上がった打球はそのままレフトスタンドに飛び込むホームランとなり、修徳が市川から初得点をあげた。
20210801修徳 佐藤1
ホームランを放った修徳の4番佐藤

ただ市川は佐藤にホームランを打たれた直後の5番芦川の打席では、ついに大台に乗るストレート151㌔をマークするなどして三振に仕留める。佐藤の1発で崩れることもなく、その後も威力のあるストレートに加えて、カットボール・スライダーを中心にカーブやチェンジアップなどの多彩な変化球を織り交ぜた投球で、修徳打線をその後も寄せ付けない投球をみせた。

一方の修徳の床枝も、ストレートはMax145㌔をマークし、この試合では130㌔台のカットボールを多めに、スライダーも織り交ぜた投球を展開。上述の通り3回に4失点はしたものの、それ以降はランナーは出すものの、要所は締める投球で関東一打線に追加点を許さずに、試合は両エースの投げ合いで4-1のまま進んでいくこととなる。
20210801修徳 床枝
3回以外は関東一打線に得点を許さない投球をみせた修徳のエース床枝

修徳は7回表に先頭の佐藤が、市川のスライダーをうまくレフト前に運んでチーム3本目のヒットを放つが、これがまた市川に火をつけてしまったのか、そこから3者連続三振。その後はスタメンに入っていた八木・萩原の2人の1年生に代打を送るなどして勝利への執念を見せるものの、8回・9回も市川の前に3人ずつで抑えられしまいゲームセット。関東一が4-1で勝利して、翌日の決勝へコマを進めた。
20210801関東一 市川2
1失点完投勝利をあげてガッツポーズの関東一の市川


2021081修徳✕関東一
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください


関東一のエース市川がついに覚醒した。1年夏より甲子園のマウンドを経験している関東一のエースは、スライダー・カットボール・カーブ・フォーク・チェンジアップといった多彩な変化球も持ち合わせ、非常に丁寧な投球が持ち味な投手である。ストレートは140㌔を越えるものの、その184㎝という投手らしい立派な体格、さらには丁寧に投げているところもあり、まだまだ本気を出せばスピードも出るだろうと思っていた。この試合前までMaxは146㌔(それもリリーフ時)であった市川だが、この試合では東京ドームのマウンドということもあってか初回からエンジン全開で、自己最速を更新する149㌔をマークし、4回には151㌔をマークした。なお報道ではMax152㌔となっているが、これは初回に確かに152㌔という表示があったが、これは打者が打った時の表示であり、打球スピードが誤って表示されてしまった可能性が高い(東京ドームのスピード表示あるある)。ただいずれにせよこの試合でスケールアップした姿が見られたのは事実で、スカウトの評価は大きく上がったことであろう。
20210801関東一 市川1
Max151㌔をマークするなどそのスケールアップした姿をみせた関東一の市川

修徳のプロ注目のエース床枝は、局点を取られたのは3回のみで最後まで投げ切った。Max145㌔のストレートに加えて、この試合ではカットボールを多めにして関東一をうまく打ち取る投球をみせるなどうまさも光る投球であった。市川との投げ合いには敗れたものの、雪谷や小山台からは完封勝利をあげるなど、間違いなくこの夏の東東京を盛り上げた立役者であった。

そんな市川の前に沈黙してしまった修徳打線であるが、2年生の4番佐藤だけは違った。準々決勝の小山台戦ではサヨナラ満塁ホームラン放っている佐藤は、左足を大きく上げて、全身を使ってのフルスイングが魅力で、空振りでも東京ドームの観客がどよめくほどであった。第2打席には初球の市川のストレートを捉えると、最初はレフトフライかと思った滞空時間の長い打球はそのままレフトスタンドに飛び込み、3試合連続となるホームランをマーク。第3打席では初球のストレートに豪快な空振りをしたと思ったら、2球目の変化球をうまくレフト前に運ぶなど、フルスイングの中にもうまさも見せつけた。チームの大黒柱であるエース床枝こそ3年生であるものの、この試合の修徳はスタメン6人が下級生というチームであり、佐藤を中心とした新チームには大いに期待できる。
20210801修徳 佐藤2
フルスイングが魅力の修徳の2年生4番佐藤


Pickup Player
津原璃羽 関東一3年 ファースト
~1打席目のリベンジを果たす3ランホームラン~
4得点で勝利した関東一において、5番津原の放った3ランホームランはまさに値千金の1本であった。

津原は関東一では2年秋から背番号14でベンチ入りをはたし、準決勝の東海大菅生戦では5番レフトとしてスタメン出場。174㎝70㎏とそこまで大柄ではないものの、しっかりとボールを叩くことができて、勝負強い打撃を武器に、レギュラー争いの激しい関東一の中で3年春には背番号3を獲得し、関東大会では常総学院戦では4番に座るなど3試合全てでヒットを放ち準優勝に貢献。この夏もファーストのレギュラーとして迎えてた津原は、主に5番ファーストとして活躍。唯一代打出場となった岩倉戦では満塁ホームランを放つなど、ここまで7打数6安打という驚異的な数字をマークしていた。ちなみに兄は、日大三の正捕手として甲子園に出場した津原瑠斗(日本大4年)である。

この試合でも5番ファーストとして出場した津原は、1打席目にいきなり1死満塁というチャンスで打席が回ってきたものの、あっという間に追い込まれてしまうと、最後は高めのストレートを打つもショートゴロ併殺という最悪の結果となってしまう。ただ1点を先制した直後の2死1・3塁というチャンスで回ってきた第2打席では、初球の高めに甘く入ったカットボールを捉えると打球は東京ドームのレフトスタンドに飛び込む3ランホームランとなり、関東一に貴重な追加点をもたらせた。その後も、四球・バントときっちり仕事をこなした。

これで今大会は9打数7安打2ホーマー8打点という活躍。秋までは控えだった選手だが、厳しいレギュラー争いを勝ち抜いて、まさに関東一の主軸となりつつある津原の打撃に、決勝戦でも注目していきたい。

20210801関東一 津原1
貴重な3ランホームランを放つ関東一の津原


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世田谷学園×東海大菅生【選手権西東京大会】

7/31 選手権西東京大会準決勝
世田谷学園×東海大菅生 @東京ドーム

試合経過

夏の甲子園をかけた西東京大会の準決勝2試合目は、センバツに出場し、この西東京大会の大本命と評されている東海大菅生に、ここまで5試合中4試合が1点差勝利と接戦での強さが際立ち準決勝まで進出してきた世田谷学園が挑む形となった。

世田谷学園のエース建守は初回にいきなり千田にヒットを浴びるも、珍しく2番福原のバントがバントに失敗すると、3番堀町・4番小池のクリーンアップも抑えて初回無失点。建守はスリークウォーターから繰り出すストレートはMax137㌔をマークし、スライダー・カーブといった変化球を交えて打者を打ち取る投手。2回も菅生打線を3者凡退に抑えるなど上々のスタートを切る。
20210731世田谷学園 建守
世田谷学園の先発のエース建守

ただそれ以上のピッチングをみせたのは、菅生の先発の背番号10の左腕櫻井。こちらは何と3回まで世田谷学園打線をパーフェクトに抑えるという最高の立ち上がりをみせる。さらに櫻井はバットでも魅せ、3回に迎えた初打席でレフト前ヒットを放つと、福原のピッチャー強襲ヒットと、四球で菅生は2死満塁のチャンスを作る。ここで迎えるのは2年生ながら今大会から4番に座っている小池(父はDeNAの小池正晃コーチ)。建守は小池を追い込み最後は得意のスライダーを低めに投げこむも、小池がこれをうまく取らせてセンター前は運ぶ2点タイムリーヒット。さらに5番岩井もセンターオーバーの2点タイムリー2ベースで続き、菅生が3回に4点を先制する。
20210731東海大菅生 岩井
2点タイムリー3ベースを放つ東海大菅生の5番岩井

これで勢いにのった菅生打線は、3回・4回とヒットが飛び出してチャンスを作るも、世田谷学園は建守の粘りのピッチングとライト石郷岡のファインプレーもあって追加点を許さない。ただ打線は今大会当たっている1番雪竹が4回にチーム初のヒット放ちチャンスを作るものの、クリーンアップに1本が出ずに無得点。5・6回は再び櫻井のペースとなり、3者凡退でなかなか反撃の糸口を掴めずにいた。
20210731世田谷学園 雪竹
チーム初ヒットを放った世田谷学園の1番雪竹

すると菅生は6回裏、この回先頭の主将榮がライト前に運び、バントを挟んで、8番金谷もヒットで続いて1死1・3塁のチャンスを作る。投打に好調の9番櫻井は三遊間を破るタイムリーを放つと、1番千田も同じく三遊間を破る連続タイムリー。2死となってから3番堀町はライトオーバーの当たりを放ち、これで櫻井と千田が生還して、この回も4得点をあげてリードを8-0と広げる。
20210731東海大菅生 堀町
ライトオーバーの2点タイムリー2ベースを放った東海大菅生の堀町

菅生はこのままいけばコールドで最終回という7回のマウンドにはエース本田が登板。決勝戦で投げる前に東京ドームのマウンドに慣れておいて欲しいというのが若林監督の思惑だろう。本田はストレートはMax139㌔をマークし、ヒットと四球でランナーは出したものの、アウトは全て三振で取るという投球で無失点で締めてゲームセット。東海大菅生が8-0(7回コールド)で勝利して、決勝進出を決めた。
20210731東海大菅生 本田
最終回を締めた東海大菅生のエース本田


20210731世田谷学園×東海大菅生
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください


東海大菅生がまさに盤石の体制で、決勝に臨むこととなった。先発の櫻井が6回1安打無失点という素晴らしい投球をみせて、エース本田は最終回に東京ドームのマウンドに慣れるために登板ということで、エース本田の温存に成功。本田は肩の違和感から、センバツでは本来の投球もできずに、春季大会は完全休養で、いわゆるこの夏は病み上がりだけに、決勝に休養十分で望めるのは大きい。打線も、今大会ここまで13打数2安打と不調だった4番小池に先制タイムリーが飛び出すなど、スタメンでは小山以外の全ての選手がヒットを放つ活躍で8得点。決勝に向けて投打がまさに万全の状態であり、春夏連続での甲子園出場に向けて視角はないといった状態であろう。
20210731東海大菅生 小池
先制の2点タイムリーを放ち復調の兆しをみせた東海大菅生の4番小池


Pickup Player
櫻井海理 東海大菅生3年 投手
~6回1安打無失点の好投でエース温存に成功~
東海大菅生がエース本田を温存して、代わりに先発マウンドに送った櫻井が、6回1安打無失点と最高の投球をみせた。

櫻井は若林監督曰く、「いいボールを投げるものの、精神面に課題がある投手」ということであり、センバツでは背番号10としてベンチ入りをしていた左腕だが、登板機会無し。ただ課題を克服し、3年春の東京大会では東京成徳大から完封勝利をあげると、八王子戦でも6回無失点の好投をみせるなど、エース本田が離脱した投手陣を支えた。この夏も準々決勝の駒大高戦で先発して5回無失点の好投をみせるなど、計9イニングを投げて無失点という成績を残しており、この準決勝でも先発投手として起用された。

櫻井のは肩が柔らかく腕のでどころが見づらく、インステップ気味のスリークウォーターのフォームが特徴的であり、右バッターのインコースにストレートなどには角度がある。この試合でいえばストレートはMax132㌔であったが、それ以上に威力を感じるものであった。変化球は110㌔台中盤のスライダーが多く、この球とストレートのコンビネーションが基本であった。コントロールが抜群でテンポもよいために、この日の世田谷学園打線のように術中にはまってしまうとあっという間に試合が進んでいく。

立ち上がりはいきなり4連続ライトフライと変わった立ち上がりであったが、5番木原からスライダーで見逃しの三振を奪ったあたりからは完全に櫻井のペース。3回までパーフェクトピッチングを見せると、4回には先頭の雪竹に初ヒットを浴びたものの、2番鈴木にはバントもさせずに後続を打ち取り無失点。5回・6回も世田谷学園を3人で抑えて、6回1安打3奪三振無失点という内容でマウンドを降りた。打撃でもレフトへ2本のヒットを放ち、ともに3回と6回の4得点に大きく貢献しており、バットでも大仕事を果たした。

これで櫻井はこの西東京大会で15イニングを投げて未だに無失点。エース本田が病み上がりで、本来は2番手である2年生右腕の鈴木泰がここまで登板なしという東海大菅生投手陣において、櫻井の存在は大きく、決勝に勝って、是非ともセンバツでは立てなかった甲子園のマウンドで躍動するところを見たいものだ。

20210731東海大菅生 櫻井
6回1安打無失点という素晴らしい投球をみせた東海大菅生の先発櫻井


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立正大✕JR東日本【オープン戦】

8/9 オープン戦
立正大✕JR東日本 @JR東日本柏グランド

試合経過

立正大✕JR東日本のオープン戦は、立正大が山本、JR東日本が山口という共に背番号17をつける左腕の先発。台風が通り過ぎた翌日ということもあり、強風が吹き荒れる中での試合となった。

JR東日本は1回裏、先頭の菅田が死球で出塁すると、3番丸子が広陵の後輩の山本から強烈な当たりを放って三遊間を破り、1・3塁とチャンスを広げる。山本は4番大城からは三球三振を奪うものの、5番服部にはレフト線に運ばれてしまい、JR東日本が先制。さらに山本は、昨年まで東都1部で対戦していた倉石に四球を与えて満塁としてしまうと、続く小室にはインコースを攻めたボールが死球となってしまい、押し出しでJR東日本が2点目をあげる。
20210809立正大 山本
立正大の先発山本

ただJR東日本の先発の山口は、履正社では寺島(ヤクルト)と2枚看板を組み、ドラフトでは日本ハムから指名されるも入団拒否でJR東日本に入った左腕も、もう5年目を迎える。もともとサイドK気味のフォームの左腕であったが、さらに腕の位置をさげたようで、JR東日本のチームメイトの西居を彷彿とさせるようなザ・サイドスローというフォームになっていた。ストレートは145㌔をマークしており、左バッターのアウトコースに決まる球は素晴らしかったが、その球が続かずに甘く入ったボールは立正大打線に打たれてしまっていた。
20210809JR東日本 山口
JR東日本の先発山口

立正大打線は2回表に、1死からこの試合ではマスクを被った8番中嶋が初球のスライダーを右中間に運ぶ2ベースで出塁。すると2死2塁から1番佐々木もスライダーをうまくレフト前に運ぶタイムリーで得点をあげる。ただ1・3回もランナーを出すものの、山口の牽制に2度も引っ掛かってしまうなどしていた。それでも4回表、1死から6番宮﨑が出塁したところで、早くもベンチが動き右の代打の木村を送る。するとJR東日本はどこかパッとしない山口に代えて、2番手として石井をマウンドに送る。ただ立正大は木村のポテンヒットと四球で満塁とすると、代打の梶原がスクイズを決めて同点とする。
20210809立正大 梶原
同点となるスクイズを決めた立正大の梶原

2-2のまま後半戦へ突入した試合は6回裏、立正大はこの回から3番手として1年生右腕の山下がマウンドに上がる。183㎝84㎏という体格から力のあるストレートに加えて、この試合ではスライダー・フォークといった変化球も巧に操っていた山下は金子・内野とJR東日本が繰り出してきた代打から2三振を奪うも、JR東日本は福武がボテボテのサードゴロが内野安打として盗塁を決めるなど足で魅せると、1番菅田が1・2塁間を破るヒットを放ち勝ち越しに成功する。さらにJR東日本は7回裏、立正大の4番手の梅田から四球と服部のヒットで1死1・2塁のチャンスを作ると、代打近森もレフト前ヒット、2塁ランナーの大西はレフトが浅かったために1度は3塁で止まるも、ファンブルするのを見ると、一気にホームを陥れ、JR東日本がリードを4-2と広げる。
20210809JR東日本 菅田
6回に勝ち越しタイムリーを放ったJR東日本の菅田

5~7回までJR東日本の3番手の河浦にパーフェクトに抑えられてしまった立正大打線であるが、JR東日本が8回からピッチャーを柴田に交代すると再び息を吹き返す。先頭の代打土岐がヒットを放ち、4番桂川が四球を選んで1死1・2塁とチャンスを作ると、JR東日本はリリーフエース西田を投入するものの、5番小林の1・2塁間の打球を丸子が捕れずに、土岐の代走の楠本が一気にホームイン。さらに6番宮﨑も1・2塁間を破るヒットで続いて1死満塁と一気に逆転のチャンスを作るものの、後続は西田に抑えられて同点ならず。最終回は、西田が本来の力を見せつけて、佐々木・楠本から連続三振を奪うなど3人で抑えて、JR東日本が4-3で勝利した。
20210809JR東日本 西田
試合を締めたJR東日本のリリーフエース西田


20210809立正大✕JR東日本
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください

台風が通り過ぎた後で、3回には雨で試合が中断し、さらに終始バックネット方向に向けて強い風が吹き付ける中で試合が行われた。風に関しては、見ている方もツラいような状況なので、プレーする選手たちは大変だったことであろう。特に打者に関しては逆風なので打球が飛ばず、両チームともに外野は常時前進守備であり、それでもホームランはおろか外野の頭を越えるような打球は0という試合であった。風の中で投げる投手も大変だろうが、それ以上に打者には不利な試合となった。

入替戦で敗れてしまい、秋からは東都2部で戦うこととなる立正大。課題は何といってもエース不在の投手陣であるが、この試合では社会人屈指の強豪に対して、下級生投手がいいピッチングをみせたのは大きな収穫であった。まず4回から2番手として登板した2年生右腕の杉田は、ゆったりと足をあげてバランスのとれたフォームから、勢いよく腕を振り出すので、勢いのあるストレートはさらにタイミングがとりずらく、スライダー・フォークといった変化球も冴えており、2回1安打無失点という投球であった。失点はしてしまったものの、6回を投げた山下、7回を投げた梅田の両1年生もそれほど捉えられたという内容でもなく、秋のリーグ戦で十分に戦力になりそうであり、課題の投手陣のレベルアップに期待できそうだ。
20210809立正大 杉田
2回無失点の好投をみせた立正大の2番手杉田

相手が大学生ということもあり、渡辺・杉崎・糸野・佐藤といった一部の主力がお休みのJR東日本で、4番に座ったのは大城であった。左の強打者である大城だが、これまではファーストのレギュラーの丸子とキャラが被っていることもあり、出場機会も多くなかったが、ここ最近は打撃が好調のようで出場機会を増やしている。この試合では3打数1安打と持ち前の打撃では可もなく不可もなくという成績であったが、守備では本職のファーストでなく、レフトをまもり丸子との共存が可能なことも示した。来月からの都市対抗予選で、大城がレギュラーを掴むようなことがあれば、JR東日本の打線のパワフルさは増すことであろう。
20210809JR東日本 大城
この試合のJR東日本の4番に座った大城


Pickup Player
河浦圭佑 JR東日本 投手
~腕を下げて3回パーフェクトリリーフ~
5回からJR東日本の3番手として登板した河浦が、3回パーフェクトリリーフをみせてチームの勝利に大きく貢献した。

小倉高自体からストレートはMax145㌔をマークしてコントロールもよく、総合力の高い右腕として注目されていた河浦。2年秋には、その後センバツに出場した東筑の石田(法政大)と、延長線まで投げ合う大接戦を展開。3年春には九産大九州や九州国際大付といった強豪を破り福岡大会を制覇(ただし九州大会は不祥事で辞退)。3年夏もエースとして5試合全てをほぼ1人で投げぬくも、飯塚に敗れた。プロからも注目されたが、進学校の小倉なので河浦も大学進学かと思われたが、高卒で社会人野球の名門JR東日本に入社した。

投球の完成度は高いので1年目からオープン戦などでは登板を重ねており、今年もJABA大会では登板を果たしているものの、二大大会での登板はまだなし。今年ドラフト解禁となる3年目を迎えた右腕は、そんな事情もあってかフォームを改造した。もともとはコンパクトなテイクバックからボールを投げこむ本格派右腕タイプであったが、この試合で見た河浦は、コンパクトなテイクバックは一緒だが、そこからサイド気味に腕を振りぬいていた。

5回から3番手としてマウンドにあがると、世代的には同じ(河浦は大学3年生世代)立正大の選手たちに対して、140㌔中盤をマークしたストレートを勢いよく投げていく。変化球は120後半~130㌔台の手元で鋭く曲がるスライダーを投げており、このコンビネーションで、3回を投げてパーフェクトの4奪三振という投球内容で立正大を圧倒した。

腕の位置を下げたことでリリーフとしては非常に貴重な戦力となったであろうが、(リリーフということもあるだろうが)変化球の種類が少なくなっているなど気がかりなところもあった。まだ高卒3年目であり、本格派右腕としてチームのエースに成長して欲しい選手でもあり、このフォームチェンジは賛否両論あるものかと思われる。今年はJR東日本が日本選手権の本戦出場を果たせなかったので、解禁となるドラフト会議前に大舞台を踏むことができずにドラフト指名は厳しい状況。それでも高卒での社会人野球選手は伸びしろがあり、本格派右腕であれサイドスローであれ、プロからの期待はまだ十分な投手であろう。

20210809JR東日本 河浦
腕の位置を下げたフォームで3回無失点の好リリーフをみせたJR東日本の河浦



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夏の甲子園に出場するドラフト候補たちを勝手にランク付け

明日から開幕する夏の甲子園に出場するドラフト候補を勝手にランク付けしてみました。

Sランク:ドラフト1位筆頭
Aランク:ドラフト上位候補
Bランク:志望届出せば指名確実
Cランク:ドラフト境界線


~Sランク~
風間球打(明桜)投


~Aランク~


~Bランク~
木村大成(北海)投
皆川岳人(前橋育英)投外
深沢凰介(専大松戸)投
秋山正雲(二松学舎大付)投
高須大雅(静岡)投
田村俊介(愛工大名電)投内
高木翔斗(県岐阜商)捕
松浦慶斗(大阪桐蔭)投
池田陵真(大阪桐蔭)外
前川右京(智弁学園)外
花田侑樹(広島新庄)投内


~Cランク~
宮下朝陽(北海)内
松本龍哉(盛岡大付)内
外丸東真(前橋育英)投
吉岡道泰(専大松戸)外
本田峻也(東海大菅生)投
千田光一郎(東海大菅生)外
金井慎之介(横浜)投外
安達大和(横浜)外
今井英寿(松商学園)投
寺嶋大希(愛工大名電)投
大島正樹(敦賀気比)外
関戸康介(大阪桐蔭)投
花田旭(大阪桐蔭)外
阪上翔也(神戸国際大付)投外
山下陽輔(智弁学園)内
中西聖輝(智弁和歌山)投
徳丸天晴(智弁和歌山)外
山崎琢磨(石見智翠館)投
古和田大耀(新田)投捕
代木大和(明徳義塾)投
加藤晴空(東明館)捕
京本真(明豊)投


Sランクは風間(明桜)のみで、Aランクは今ところ該当者なしという結果に…。やはり畔柳(中京大中京)・小園(市和歌山)・達(天理)・森木(高知)といったあたりはS or Aランクの投手なのですが、今回はこの4人が予選で敗退してしまったのが要因でしょう。ただ甲子園の活躍次第では、スカウトの評価が大きく変わるのが甲子園。個人的には大型左腕の松浦(大阪桐蔭)、捕手の高木(県岐阜商)あたりはプロからの需要もあるので、活躍すればすぐにAランクになれる選手かと思います。


20210323大阪桐蔭 松浦
松浦(大阪桐蔭)

20210323県岐阜商 高木
高木(県岐阜商)



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夏の甲子園の組み合わせとベスト8予想

夏の甲子園は組み合わせも決まって、いよいよ明後日開幕となります。
今回は初戦の注目カードとベスト8予想をしてみたいと思います。

まずは組み合わせ↓
夏の甲子園の組み合わせ_2021.

初戦の注目カードは?
個人的に注目しているカードをランキングにしてみました。

5位 北海×神戸国際大付
センバツの開幕戦でもあったこのカードは、(両チームが出場した)甲子園では3回連続での初戦での対戦となる。センバツでは北海のエース木村が素晴らしい投球をみせるも、終盤に追いついた神戸国際付が延長戦の末にサヨナラ勝ちを収めている(観戦記はコチラ)。北海がリベンジを果たすのか、(対北海)2連勝中の神戸国際大付が返り討ちにするのか注目です。
20210319北海 木村
木村(北海)

4位 広島新庄×横浜
今年の中国地方ではNo1の実力者といえる広島新庄と、名門横浜の対決。広島新庄といえば左腕王国であり、今年のチームは1年秋からエース格の秋山に加えて、故障から復帰した西井が広島大会では大車輪の活躍。投手としては不調だった背番号1の145㌔右腕の花田もいる。対する横浜は、甲子園からは1年生左腕の杉山が背番号1を背負い、この広島新庄戦でも先発が予想される。本来はエースとして期待されていた148㌔左腕の金井の登板があるかも注目であり、ハイレベルなサウスポー対決となることだろう。
20210323広島新庄 秋山
秋山(広島新庄)

3位 県岐阜商×明徳義塾
世間では県岐阜商の鍛治舎監督と、明徳義塾の馬淵監督という名将対決として注目が集まっているが、両チームともにセンバツにも出場しており、総合力が高く優勝の可能性もあるチームだ。明徳義塾はエース左腕の代木の投球で試合を作り、高知大会では終盤に森木(高知)を攻略した試合巧者ぶりが光り、県岐阜商はエース左腕の野崎に加えて、岐阜大会では2年生右腕の小西台頭して投手陣の層がさらに厚くなり、プロ注目の4番捕手の高木にも注目である。
20210319明徳義塾 代木
代木(明徳義塾)

2位 明豊×専大松戸
センバツベスト4の中で唯一、春夏連続で甲子園出場を果たしたのが明豊。京本・太田・財原のタイプの異なる3本柱に加えて、ミート力のある黒木を中心にどこからでも繋いで点の取れる打線は健在。ただ専大松戸はセンバツで初戦で敗れたものの、サイドスローのエース深沢はMax144㌔を誇り投球術もハイレベルな投手であるために、打ち崩すのは容易ではない。チームとしても関東大会を制し、千葉大会は決勝で吉岡のサヨナラ満塁弾でライバル木更津総合を破るなど勢いに乗っており、センバツ準Vのチームが初戦から互角の戦いを強いられることとなりそうだ。
20210717専大松戸 深沢1
深沢(専大松戸)

1位 大阪桐蔭×東海大菅生
優勝候補の本命である西の横綱の大阪桐蔭の初戦は、センバツベスト8でこの世代の東京では無類の強さを誇った東海大菅生。東海大菅生はケガから復帰したエース本田、キャッチャー福原というU15日本大学バッテリーで臨むが、大阪桐蔭にも同じU15日本代表であった3番池田&4番花田の中軸に加えて、ピッチャー竹中、控え捕手キャッチャー坂と本田-福原とレギュラーを争った選手もそろっている。ただですら注目の東西の横綱対決だけあって、U15日本代表どうしの甲子園での対決にも注目だ。
20210731東海大菅生 本田
本田(東海大菅生)


ベスト8予想
前橋育英
智弁和歌山
敦賀気比
浦和学院
智弁学園
愛工大名電
専大松戸
大阪桐蔭



以上です。


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2021年の夏の甲子園出場校を勝手にランク付けしてみた

今回も甲子園出場校を独断と偏見でにランク付けしてみました。

2021夏の甲子園出場校勝手にランク付け

優勝候補の筆頭といえるAランクは3校。

まずは毎度のことですが大阪桐蔭。大阪大会では準決勝・決勝と大接戦でしたが、個々の選手の能力はずば抜けているし、2年前の最強世代と言われたチームも、大阪大会の準決勝(履正社戦)では9回2死まで敗けていましたし、この大阪大会での苦戦もいい経験になるかと思います。さらにこの準決勝・決勝で、センバツ以来パッとしなかったエース松浦が復調の兆しをみせ、その間に安定感のある投球をみせていた竹中との2枚看板が成立。関戸に登板がなかったは懸念点ですが、川原・別所といった2年生投手陣も健在。打線では主将の池田が、準決勝では9回に同点弾、決勝ではサヨナラ打を放つなど打率6割超えの活躍でチームを牽引。花田が成長して4番に座り、この池田を3番にできるようになるなど打線の底上げもできており、優勝候補筆頭といえる。
20210529大阪桐蔭 池田
池田(大阪桐蔭)

センバツでその大阪桐蔭を破った智弁学園も、黄金世代が最後の夏を迎えて大いに期待できる。た左腕の西村、右腕の小畠の2枚看板は、1年夏から甲子園のマウンドを経験しており、コロナによる中止さえなければ甲子園皆勤賞も見えたほど経験は豊富。1年夏から4番を打つ左の主砲前川は、センバツから不調が続いていたが、打順を1番にして臨んだ奈良大会では.643をマークするなど復調し、右の主砲で主将も務める山下が4番とともに打線を牽引している。
20210323智弁学園 前川
前川(智弁学園)

超高校級のと3本柱を擁する愛工大名電も優勝候補といえる。1年夏から背番号1を背負う左腕の田村は、主将も務めるまさにチームの大黒柱であり、愛知大会ではエース格として活躍した寺嶋はMax148㌔のストレートに安定感抜群の投手であり、野嵜も馬力があり140㌔後半をマークする。打線も打ってもプロ注目の3番田村を中心に、パンチ力のある4番宮崎・1番利光らが揃い、ここ1番で畳みかける勝負強さもある。愛知大会では、東邦→中京大中京→享栄とともにどこが甲子園に出場しても優勝候補となりえるような強豪を撃破して勝ち上がってきた実力は本物である。
20200919愛工大名電 田村
田村(愛工大名電)


Bランクには関東の6校を中心に、甲子園での経験もあり、今年も優秀な選手が揃ったチームがいる。12チームもいるので、ここでは詳細な説明は省くが、この12チームにも十分に優勝の可能性はあるだろう。



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2021年夏の甲子園出場校決定+答え合わせ

昨日東西東京大会の決勝が行われ、これで第103回高校野球選手権大会の出場49校が全て決まりました。
なので大会前の予想の答え合わせをしてみたいと思います。

2021夏の甲子園出場校


今年は予想としては22校的中。まぁ数としては例年と同じくらいなので、波乱が多いとか言われてしまたが、そんなこともないと思います。ただ帯広農業、東北学院、日大東北あたりは正直当てるのが不可能だったと思います。

雑誌対決で行くと、ホームラン20対15報知高校野球ということでホームランの圧勝ですね。とりあえず報知高校野球は予想の中味より表紙を変えることから始めて欲しいものです。

以上です。


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