浦和学院×埼玉栄【春季埼玉大会】
4/28 春季埼玉大会3回戦
浦和学院×埼玉栄 @県営大宮球場
試合経過
春季埼玉大会は3回戦で、浦和学院と埼玉栄という強豪どうしが激突。浦和学院はこの春からエースナンバーを背負う渡邉、埼玉栄は背番号18の2年生左腕水野の先発で試合は始まった。
1回表、水野は最初制球が定まらずに1・2番に連続四球を与えてしまうと、浦和学院は3番濱野が送って、4番喜屋武はシフトを引かれて狭くなった1・2塁間を破る2点タイムリーを放ち先制。さらに三井がファースト強襲ヒットで1死1・3塁とチャンスを広げる。続く6番篠崎の当たりも二遊間を抜けようとしたところを、ショート楯が好捕して2塁へトス、これをセカンド井上が素手で捕ってそのまま1塁へ送球というメジャーリーガーのようなプレーで併殺を完成させて、浦和学院の追加点を阻んだ。
これで勢いに乗った埼玉栄は平日ながらもブラバン・チアリーダー勢揃いの本格的応援を受けて1回裏、1番中村がヒットで出塁すると、2番井上はバスターで空いた三遊間を破る。バント失敗を挟んで、4番新川のヒットで満塁とすると、5番倉田が押し出しの四球を選び初得点。さらに6番越前谷の1・2塁間を破るタイムリーで逆転すると、7番酒井のセカンドゴロの間にも得点して、初回で埼玉栄4ー2とリードを奪う。

初回に逆転の2点タイムリーを放った越前谷
浦和学院は2回表、渡邉のサード強襲のヒットから、まだ制球の定まらない水野が2個の四球で満塁のピンチを招くと、ワイルドピッチで渡邉が生還。ここで投手が花塚に代わるも、さらにワイルドピッチで同点とすると、4番喜屋武の打球は風の影響もあり、深く守っていた外野の前にポトリと落ちる2ベースとなり、浦和学院が6ー4と再逆転に成功する。
浦和学院の勢いは止まらず、3回には西田和の2ベースから小林のタイムリー。埼玉栄は4回からエース山下を投入するも、月山が四球から盗塁でチャンスメイクして濱野のタイムリー、5回には先発の渡邉が自らのバットでレフトスタンドにソロホームラン、6回には篠塚のレフト線へのタイムリー2ベース、7回には喜屋武のこの試合3本目のタイムリーが飛び出し、なんと3回〜7回まで5イニング連続で1得点ずつをあげる。

自らのバットでホームランも放った渡邉
この春から浦和学院のエースナンバーを背負う先発の渡邉は、MAX145㌔と言われているストレートにはスピードがあり、スライダーにSFF(2シーム?)といった変化球を繰り出し、2回以降は素晴らしい投球を展開。5回には埼玉栄の4番新川にタイムリーを浴びたものの、2回〜7回は埼玉栄打線を3安打無四球に抑えた。ただこの日は気温も高く、7回には足を攣ってしまったようで、この回で降板となる。

初回以外は背番号1に恥じない見事な投球をみせた渡邉
浦和学院は8回から田中が登板するも、埼玉栄は四球と4番新川のこの試合3安打目となる2ベースで無死2・3塁のチャンスを作ると内野ゴロの間、さらには越前谷のタイムリーで2点をあげて、4点差に迫る。

浦和学院相手に3安打と気を吐いた4番新川
最終回も代打渡邉が粘って四球を選び、好守を連発した井上もヒットで繋いで、スタンドは盛り上がりを見せるも、最後は3番楯・4番新川の中軸が、田中の力のあるストレートの前に連続サードフライに倒れてしまいゲームセット。浦和学院が打撃戦を11ー7で制して、8強入りを決めた。

※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
浦和学院の攻撃力の高さが際立った試合であった。浦和学院はこれまで左腕に弱いということもあり、埼玉栄は水野を先発に立てたのだろうが、初回に左打者の喜屋武と三井が、強烈な打球でのヒットを放ち、力強さ強さを見せつけた。以降も投手が変わっても、7回まで毎回得点。野球においては、1イニングに多くの点が入るなど流れから大量得点となるケースが多いが、このように毎回得点できるのは、本物の実力であるといえる。上述の喜屋武・三井の左打者に加えて、この春から3番を務めて3安打を放った濱野、昨秋は5番レフトで出場しており、この試合でもホームランを放つなど打力のあるエース渡邉ら右打者も結果を出した。秋は横浜の杉山に抑えられてセンバツ出場を逃してしまったが、一冬越えて、打線全体の破壊力は、ここ近年の浦和学院の中でもトップクラスまでに成長したといえる。

3番に起用され3安打と結果を残した濱野
逆に埼玉栄としては投手力に課題の残る試合となってしまった。登板した水野・花塚・山下の投手はともに、スピードというよりはキレやコントロールで勝負するタイプに見えた。ある程度打たれることはしょうがないにせよ、強打の浦学打線に慎重になり過ぎてしまったのか、計12四死球は多すぎる。それでも4回から登板したエース山下は、得点は許したものの、4イニング連続で最少失点で切り抜けたのは評価できる。また守備もよく、特にセカンドの井上は4回には二遊間抜けようという強烈な当たりを横っ飛びでキャッチし、続く打者の難しいバウンドのあたりも捕ってホームでアウトにするなど好守が目立った。登板した3投手、キャッチャー倉田、セカンド井上、サード長岡(1年)と下級生の多いチームでもあるので、この浦和学院との試合は良い経験として欲しいものだ。

得点は許したものの大崩れしなかった埼玉栄のエース山下
Pickup Player
喜屋武夢咲 浦和学院3年 外野手
~強烈な打球の新4番が4安打5打点の活躍~
この試合で浦和学院の4番に座った喜屋武が、4安打5打点の大活躍をみせた。
喜屋武は沖縄から浦和学院に入学すると、その打力を武器に1年秋からライトのレギュラーを獲得し、2年春のセンバツにも出場。2年秋には埼玉大会で1番打者を務め、武蔵越生戦では2ホーマーを放ち、そこから聖望学園戦・山村学園戦と3試合連続でマルチ安打をマーク。2年秋の関東大会では3番を務め、この3年春の埼玉大会では4番を務めている。
この試合の第1打席は1回表1死2・3塁という場面で、埼玉栄は前進守備はせずに、逆に喜屋武の引っ張りを警戒して、守備陣を右より配置するシフトをとった。しかし喜屋武はカウント2B2Sからのストレートを打つと、スピードのある打球は狭くしていた1・2塁間を抜けていき、先制の2点タイムリーとなった。2死1・3塁という場面で回ってた第2打席では打球を打ち上げてしまうも、喜屋武の長打を警戒していた外野は後ろにおり、なおかつ風の影響もあって、センターの左のポトリと落ちる打球となり、これが2点タイムリー2ベースとなった。第3打席はセカンドゴロも、これは二遊間抜けようという当たりを、埼玉栄のセカンド井上がダイビングキャッツで抑えたという超ファインプレーであった。第4打席でも1・2塁間よりの打球を井上に好捕されるも、ファーストが飛び出しており、ベースカバーの投手との競走に勝って内野安打。第5打席でも変化球をうまくショートの頭上に持っていき、センターへのタイムリーヒット。結局この試合の喜屋武は、6打数4安打5打点という大活躍であった。
身長は175㎝と大きい部類ではないが、スイングスピードがあり、強烈な打球を放つ左の強打者。ちょうど今年西武にドラフト1位で入団した、浦和学院の先輩の蛭間も身長は176㎝で同じタイプである。まだトータルで見ると確実性や、打撃以外の部分でも及ばないところもあるが、この試合のような打撃を続けていけば「蛭間2世」と呼ばれる日も近いと思う。

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浦和学院×埼玉栄 @県営大宮球場
試合経過
春季埼玉大会は3回戦で、浦和学院と埼玉栄という強豪どうしが激突。浦和学院はこの春からエースナンバーを背負う渡邉、埼玉栄は背番号18の2年生左腕水野の先発で試合は始まった。
1回表、水野は最初制球が定まらずに1・2番に連続四球を与えてしまうと、浦和学院は3番濱野が送って、4番喜屋武はシフトを引かれて狭くなった1・2塁間を破る2点タイムリーを放ち先制。さらに三井がファースト強襲ヒットで1死1・3塁とチャンスを広げる。続く6番篠崎の当たりも二遊間を抜けようとしたところを、ショート楯が好捕して2塁へトス、これをセカンド井上が素手で捕ってそのまま1塁へ送球というメジャーリーガーのようなプレーで併殺を完成させて、浦和学院の追加点を阻んだ。
これで勢いに乗った埼玉栄は平日ながらもブラバン・チアリーダー勢揃いの本格的応援を受けて1回裏、1番中村がヒットで出塁すると、2番井上はバスターで空いた三遊間を破る。バント失敗を挟んで、4番新川のヒットで満塁とすると、5番倉田が押し出しの四球を選び初得点。さらに6番越前谷の1・2塁間を破るタイムリーで逆転すると、7番酒井のセカンドゴロの間にも得点して、初回で埼玉栄4ー2とリードを奪う。

初回に逆転の2点タイムリーを放った越前谷
浦和学院は2回表、渡邉のサード強襲のヒットから、まだ制球の定まらない水野が2個の四球で満塁のピンチを招くと、ワイルドピッチで渡邉が生還。ここで投手が花塚に代わるも、さらにワイルドピッチで同点とすると、4番喜屋武の打球は風の影響もあり、深く守っていた外野の前にポトリと落ちる2ベースとなり、浦和学院が6ー4と再逆転に成功する。
浦和学院の勢いは止まらず、3回には西田和の2ベースから小林のタイムリー。埼玉栄は4回からエース山下を投入するも、月山が四球から盗塁でチャンスメイクして濱野のタイムリー、5回には先発の渡邉が自らのバットでレフトスタンドにソロホームラン、6回には篠塚のレフト線へのタイムリー2ベース、7回には喜屋武のこの試合3本目のタイムリーが飛び出し、なんと3回〜7回まで5イニング連続で1得点ずつをあげる。

自らのバットでホームランも放った渡邉
この春から浦和学院のエースナンバーを背負う先発の渡邉は、MAX145㌔と言われているストレートにはスピードがあり、スライダーにSFF(2シーム?)といった変化球を繰り出し、2回以降は素晴らしい投球を展開。5回には埼玉栄の4番新川にタイムリーを浴びたものの、2回〜7回は埼玉栄打線を3安打無四球に抑えた。ただこの日は気温も高く、7回には足を攣ってしまったようで、この回で降板となる。

初回以外は背番号1に恥じない見事な投球をみせた渡邉
浦和学院は8回から田中が登板するも、埼玉栄は四球と4番新川のこの試合3安打目となる2ベースで無死2・3塁のチャンスを作ると内野ゴロの間、さらには越前谷のタイムリーで2点をあげて、4点差に迫る。

浦和学院相手に3安打と気を吐いた4番新川
最終回も代打渡邉が粘って四球を選び、好守を連発した井上もヒットで繋いで、スタンドは盛り上がりを見せるも、最後は3番楯・4番新川の中軸が、田中の力のあるストレートの前に連続サードフライに倒れてしまいゲームセット。浦和学院が打撃戦を11ー7で制して、8強入りを決めた。

※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
浦和学院の攻撃力の高さが際立った試合であった。浦和学院はこれまで左腕に弱いということもあり、埼玉栄は水野を先発に立てたのだろうが、初回に左打者の喜屋武と三井が、強烈な打球でのヒットを放ち、力強さ強さを見せつけた。以降も投手が変わっても、7回まで毎回得点。野球においては、1イニングに多くの点が入るなど流れから大量得点となるケースが多いが、このように毎回得点できるのは、本物の実力であるといえる。上述の喜屋武・三井の左打者に加えて、この春から3番を務めて3安打を放った濱野、昨秋は5番レフトで出場しており、この試合でもホームランを放つなど打力のあるエース渡邉ら右打者も結果を出した。秋は横浜の杉山に抑えられてセンバツ出場を逃してしまったが、一冬越えて、打線全体の破壊力は、ここ近年の浦和学院の中でもトップクラスまでに成長したといえる。

3番に起用され3安打と結果を残した濱野
逆に埼玉栄としては投手力に課題の残る試合となってしまった。登板した水野・花塚・山下の投手はともに、スピードというよりはキレやコントロールで勝負するタイプに見えた。ある程度打たれることはしょうがないにせよ、強打の浦学打線に慎重になり過ぎてしまったのか、計12四死球は多すぎる。それでも4回から登板したエース山下は、得点は許したものの、4イニング連続で最少失点で切り抜けたのは評価できる。また守備もよく、特にセカンドの井上は4回には二遊間抜けようという強烈な当たりを横っ飛びでキャッチし、続く打者の難しいバウンドのあたりも捕ってホームでアウトにするなど好守が目立った。登板した3投手、キャッチャー倉田、セカンド井上、サード長岡(1年)と下級生の多いチームでもあるので、この浦和学院との試合は良い経験として欲しいものだ。

得点は許したものの大崩れしなかった埼玉栄のエース山下
Pickup Player
喜屋武夢咲 浦和学院3年 外野手
~強烈な打球の新4番が4安打5打点の活躍~
この試合で浦和学院の4番に座った喜屋武が、4安打5打点の大活躍をみせた。
喜屋武は沖縄から浦和学院に入学すると、その打力を武器に1年秋からライトのレギュラーを獲得し、2年春のセンバツにも出場。2年秋には埼玉大会で1番打者を務め、武蔵越生戦では2ホーマーを放ち、そこから聖望学園戦・山村学園戦と3試合連続でマルチ安打をマーク。2年秋の関東大会では3番を務め、この3年春の埼玉大会では4番を務めている。
この試合の第1打席は1回表1死2・3塁という場面で、埼玉栄は前進守備はせずに、逆に喜屋武の引っ張りを警戒して、守備陣を右より配置するシフトをとった。しかし喜屋武はカウント2B2Sからのストレートを打つと、スピードのある打球は狭くしていた1・2塁間を抜けていき、先制の2点タイムリーとなった。2死1・3塁という場面で回ってた第2打席では打球を打ち上げてしまうも、喜屋武の長打を警戒していた外野は後ろにおり、なおかつ風の影響もあって、センターの左のポトリと落ちる打球となり、これが2点タイムリー2ベースとなった。第3打席はセカンドゴロも、これは二遊間抜けようという当たりを、埼玉栄のセカンド井上がダイビングキャッツで抑えたという超ファインプレーであった。第4打席でも1・2塁間よりの打球を井上に好捕されるも、ファーストが飛び出しており、ベースカバーの投手との競走に勝って内野安打。第5打席でも変化球をうまくショートの頭上に持っていき、センターへのタイムリーヒット。結局この試合の喜屋武は、6打数4安打5打点という大活躍であった。
身長は175㎝と大きい部類ではないが、スイングスピードがあり、強烈な打球を放つ左の強打者。ちょうど今年西武にドラフト1位で入団した、浦和学院の先輩の蛭間も身長は176㎝で同じタイプである。まだトータルで見ると確実性や、打撃以外の部分でも及ばないところもあるが、この試合のような打撃を続けていけば「蛭間2世」と呼ばれる日も近いと思う。

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