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夏の甲子園出場校予想(2023)

今年も夏の甲子園の代表校の予想です。
自分の予想を書くだけではもとないので、ホームラン、報知高校野球の予想とも合わせて出してみました。

2023夏の甲子園出場校予想.


さぁ今年はいくつ当たるでしょうか?


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明治大×青山学院大【全日本大学野球選手権】

6/11 全日本大学野球選手権決勝
明治大×青山学院大 @神宮球場

試合経過

全日本大学野球選手権決勝は、東京六大学野球連盟代表の明治大と、東都大学野球連盟代表の青山学院大という、今大会の本命2チームの対戦となった。両チーム共に前日の準決勝ではエースの温存に成功したため、明治大は村田、青山学院大は常廣と両エースが満を持して先発のマウンドに上がった。

青山学院大は1回裏、2番佐々木が死球で出塁し、3番小田がヒットでチャンスを広げる。4番西川は初球のインコースの変化球を捉えると、レフト線へのタイムリー2ベースとなり1点を先制。なおも2・3塁から、松本のファーストゴロの間に小田が生還して、2点目をあげる。
20230611青山学院大 西川2
先制タイムリーを放った4番西川

青山学院大は3回裏にも、先頭の中島がエラーで出塁すると、4番西川の三遊間への打球は、ショート宗山がさすがの好捕も、ファーストが送球を取れずに1・3塁。ここで5番松本が1・2塁間を破るタイムリーを放ち3点目。さらに4回裏にも初谷がヒットで出塁すると、9番中野のライト線へのタイムリーで生還。リーグ戦では3勝敗けなしで、防御率0.80と抜群の投球をみせていた村田をKOする。
20230611青山学院大 松本
この試合2打点目となるタイムリーを放った松本

ただそこは層の厚い明治大投手陣。2番手で登板した左腕の藤江が、なおも1死2塁というピンチで、中島・佐々木を打ち取り凌ぐと、5回も無失点。6回からは蒔田が登板すると、3イニングを1安打無失点に抑え、以降青山学院大に追加点を与えなかった。
20230611明治大 藤江
2番手としてマウンドに上がりピンチの場面で好投をみせた藤江

一方の明治大打線は、常廣の前にランナーは出すものの、回の先頭打者が出塁できなかったこともあり、なかなか得点が入る気配がなく、スコアボードに0を重ねていった。

終盤7回には1死から小島がライト線へ2ベースを放ちチャンスを作るも、代打に送られた1年生の榊原は三振、堀内も常廣にファーストゴロに打ち取られてしまう。8回にはこの試合初めて、先頭打者の飯森が出塁するも、4点差があるためになかなか自慢の足を使うこともできずに、クリーンアップがそこから3者凡退。ランナーを出してはギアをあげた常廣の前に、決定打を放てずにいた。
20230611明治大 小島
常廣から2安打目となる2ベースを放つなど明治大ではあたっていた小島

最終回も木本、代打の水谷が連続三振も、そこから小島・榊原が連打を放ちチャンスメイク。ただ最後は堀内がピッチャーゴロに打ち取られゲームセット。常廣が完封で、青山学院大が4ー0で勝利し、全日本大学野球選手権の優勝を果たした。
20230611青山学院大 優勝
優勝を決めた青山学院大ナイン


20230611明治大×青山学院大
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください


両エースの出来がそのまま結果に繋がった試合であった。明治大の村田は、やや本来の出来ではなかったのか、4回途中で4失点。リーグ戦では先発した全試合で、2失点以下という抜群の安定感をみせていたので、まさかであった。それでも、準決勝までの全試合無失点という強力投手陣は、リリーフした藤江→蒔田が青山学院大打線を完璧に抑えた。準決勝ではエース村田のみならず、同じくドラフト候補の2番手蒔田も温存して、完封勝利をあげた。決勝の結果は結果であるが、明治大投手陣の底力がみえた大会であった。
20230611明治大 蒔田
この試合では3回無失点の好投を見せた蒔田

青山学院大の優勝の最大の原動力は、常廣・下村・松井の4年生投手トリオであろうが、スタメン9人中7人が下級生という野手陣の活躍も目立った。特に3人の4年生投手をリードするキャッチャーは、なんと1年生の渡部。智弁和歌山では2年夏に甲子園で優勝を果たし、3年夏はU18日本代表にも選ばれた逸材であるが、1年春から3つも学年が上の投手をリードして、日本一に輝くとはなかなかである。渡部だけに限らず、4番としてリーグ戦MVPに輝いた西川や、5番打者としてこの試合で2打点をあげた松本は、この春からレギュラーを獲得した選手であり、そういった新戦力が青山学院大を今回の優勝に向けて大きく突き上げたといえるだろう。
20230611青山学院大 渡部
1年生ながら正捕手として優勝に貢献した渡部


Pickup Player
常廣羽也斗 青山学院大4年 投手
~決勝の舞台で見事な完封勝利~
青山学院大のエース常廣は、決勝の舞台で7安打10奪三振完封で、チームを春の大学日本一に導いた。

大分舞鶴では1年夏から試合に出場し、1年秋からエースとなり、3年春には大分4強。当時からMax142㌔であったが、有名大学からは声がかからず、青山学院大には指定校推薦で進学した。同期の下村と松井が1年春から活躍する中で、常廣は2年春にリーグ戦デビューを果たし149㌔をマークするも成績は冴えず、2年秋はリーグ戦登板なしに終わっていた。3年春もリーグ戦登板は4試合のみであったが、3年秋にはチームのリリーフエースに成長し、リーグ2位の防御率0.30をマーク。今年はエースとして主に1戦目の先発を担い、3勝0敗、防御率1.44という成績でチームを優勝に導いた。この全日本大学野球選手権では準々決勝の中部学院大戦に先発して6回無失点。前日の準決勝は下村→松井のリレーで勝利したため、常廣が満を持して、この決勝の先発のマウンドに上がった。

常廣は楽天の岸を彷彿とさせるバランスの良いフォームから繰り出すストレートは、Max151㌔という数字以上に質の良さを感じさせ、コントロールもよく、右バッターのアウトローのストレートで見逃し三振が目立った。変化球は得意の130㌔後半のフォークを中心に、スライダー・カーブ・チェンジアップなどを投げており、ストレート同様にコントロールもまとまっており、四球も出さない。明治大打線は常廣から散発でヒットは出るものの、回の先頭打者を出すことができずに、なかなか大きなチャンスにつながらない。常廣は落ち着いた投球で、淡々とスコアボードに0を並べていった。

終盤になると明治大は、小島が2ベースを放ったり、俊足の飯森が先頭打者として出塁するなどチャンスを作るものの、ここぞという場面では常廣はギアをあげて、三振を奪うなど余力も残していた。最終回にも2死から連打ピンチを招くも、最後の打者の堀内を打ち取り完封勝利。被安打7四死球1、10奪三振という見事な投球であった。

今大会は結局15イニングを投げて無失点という内容で、大会のMVPと最優秀投手賞を受賞。意外にリーグ戦ではタイトル受賞がなかったので、これで初めて拍がついた形になる。もともとポテンシャルの高い153㌔右腕という評価であったが、これで完成度の高さも見せつけた形となり、大学生右腕としてはNo1との声も聞かれる。この調子でいけば、ドラフト1位は固いであろう。
20230611青山学院大 常廣



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夏の神奈川大会の展望は?

◎横浜
○慶応義塾、東海大相模
△桐光学園、相洋



横浜
優勝候補筆頭にあげる理由は、慶応義塾・東海大相模・桐光学園と決勝まで当たらない逆の山に入れたことと、エース左腕杉山の存在である。1年夏の甲子園からエースナンバーを背負う左腕の杉山は、冷静な投球が持ち味で、2年夏も神奈川大会決勝では東海大相模を完封してチームを甲子園に導いた。U18日本代表候補にも選ばれたこの春は、球威もアップし、スカウトの見る目もまだ一段と変わったころだろう。その一方投手陣は、杉山に頼り切りなところがあり、昨夏は杉山と交互に先発していた鈴木(ロッテ鈴木昭汰の弟)の復調や期待の2年生右腕の青木朔の台頭にも期待したい。その投手陣の後ろを守る主将の緒方の守備は一級品で、1年夏に逆転サヨナラ弾を放った甲子園に今年も帰りたいところ。打線も春の桐光学園戦では、6番打者以降の4人で5ホーマーとレベルの高さを見せている。全体的なレベルが高い一方で、軸となる打者がおらず、ここぞという場面で波があるのは難点。前チームからの主軸である萩の復調、勝負強い2年生捕手の椎木、強打者として期待される同じく2年生の小森・井上らがその位置に座ることができるかが鍵である。
20230418横浜 杉山
今年の神奈川では間違いなくNo1投手といえる杉山


慶応義塾
秋は神奈川準Vでセンバツに出場、春は神奈川Vと、今年の神奈川で1番好成績を収めているのが慶応義塾である。2年生エースのスリークウォーター右腕小宅は、センバツでは仙台育英相手に8回1失点の好投をみせ、ストレートも145㌔にまで伸びてきている。同じタイプの右腕松井に加え、春は2年生左腕の鈴木も台頭してきており、投手陣は層が厚くなった。打線も春にブレイクして神奈川大会で5ホーマーを放った渡辺千に加え、福井・加藤・渡辺憩・清原(清原和博の次男)ら1発の打てる選手が目白押しである。ほかにも1年夏からショートストップを務める八木や勝負強い打撃が売りの延末など攻撃陣にもタレントが豊富で、夏は加藤や清原ですらベンチになる可能性もあるほど、ハイレベルだ。
20220910慶応義塾 鈴木
春季大会で台頭した期待の左腕鈴木


東海大相模
今年のチームは秋春と関東大会にも出場していないなど、結果は残せていないものの、選手層は神奈川でもトップだろうし、決して侮ることはできない。エース子安は、もともと総合力が高く安定感のある投手であったが、ストレートも145㌔をマークするまでに成長し、さらに心強くなった。ストレートに重さのある2年生右腕高橋、左腕の高清水、1年生の福田らまわりを固める投手陣も豊富。攻撃の柱は山内で、長打もアベレージも残すことができ、この山内を引き続き1番にもっていくのか、中軸に回すのか起用に注目。守備の中心でもある主将の及川、同じく内野を固める安達・板垣らが中軸候補で、他には超大型スラッガーの松本ジョセフ、1年生ながら春季大会で2ホーマーに高打率をマークした金本にも注目だ。
20220910東海大相模 山内
東海大相模打線の柱となる山内


桐光学園
春は3回戦で横浜と当たり敗れてしまい、夏はノーシードとなってしまったが、シード校からすれば桐光学園が近くに来ることを恐れたくなるほどの実力をもったチームだ。エース中平はスリークウォーターからクロス気味にMax145㌔のストレートを投げ込み、コントロールや度胸もいい投手だ。打線は1年春からレギュラーを務める現2年生トリオが軸となる。俊足巧打の1番センター矢竹、春季大会では横浜の杉山からの1発を含む3試合連続弾を放った185㎝の大型の3番ショート森、ショートからキャッチャーにコンバートとしたんばかりだが、その能力の高さを見せつけ、打っても4番を務める中村には、来年も含めて大いに注目である。
20230418桐光学園 中平
ノーシードから甲子園を目指す桐光学園のエース中平


相洋
春季大会では、横浜・東海大相模という神奈川2強を破って準Vを果たし、関東大会でも作新学院を破るなど躍進を果たした相洋。まだまだ自力では上位校に及ばないところもあるが、2年生の3枚看板の活躍次第では、再び下剋上を果たす可能性もある。エースナンバーを背負う大谷はストレートが140㌔を越える本格派右腕で、背番号10の大場は必殺チェンジアップで作新学院から面白いように三振を奪い、背番号11の左腕中島も投球のテンポがよく度胸も満点だ。このタイプの異なる3投手のリレーがうまくはまれば、強豪校でも簡単に打ち崩すことはできない。この3投手をリードする捕手の渡辺は、横浜戦でも決勝打を打つなど攻守においてチームの中心である。
20230520相洋 大谷
相洋3本柱の中でもエースナンバーを背負う大谷


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中部学院大×日本文理大【全日本大学野球選手権】

6/5 全日本大学野球選手権1回戦
中部学院大×日本文理大 @東京ドーム

試合経過

この日に始まった全日本大学野球選手権、東京ドームの第2試合は、3日間に及ぶ(最短1日で決まるもの)東海3連盟の激戦を勝ち抜いて代表権を手にした中部学院大と、もはや常連でマシンガン継投でお馴染みの日本文理大の試合となった。

日本文理大は1回裏に東門の先頭打者ホームランで先制するも、中部学院大は2回表に大江と北野と2本の内野安打で1・3塁のチャンスを作ると、8番の竹中が右中間にタイムリー3ベースを放ち逆転に成功。
20230606中部学院大 竹中
逆転のタイムリーで2ベースを放つ竹中

日本文理大は3回裏、連続四球で無死1・2塁のチャンスを作るも、そこからバントで送れずに三振、レフトフライトランナーを動かせずに2死になる嫌な展開。しかし4番で主将の飯塚は、この嫌な流れを一振りで一掃。中部学院大の先発小川のストレートを左中間スタンドに運ぶ3ランで、日本文理大が再逆転。小川は3回までに6奪三振を奪い、打たれたヒットも2本のみであったが、この2本が東門と飯塚のホームランと手痛く、この回でKOとなってしまった。
20230605日本文理大 飯塚
一振りで試合の流れを変える逆転3ランを放った飯塚

中部学院大は4回表から2番手として、左腕の木村が登板するも、いきなり2四球でピンチを招いてしまうと、日本文理大9番島袋がレフト線へ2点タイムリー2ベース。日本文理大は4回までに3安打で6打点と効率のよい攻撃。投げては4回からリリーフした左腕の新垣が、4~6回を無失点に抑える好投をみせ、日本文理大が完全に試合の主導権を握った。
20230605日本文理大 新垣
4~6回は中部学院大を無失点に抑えた新垣

中部学院大は6回裏から、3番手としてリーグ戦では3勝をあげている、大型右腕の北田を投入。高校時代には正智深谷を強豪ひしめく埼玉で、夏の独自大会準Vに導いた右腕は、スリークウォーターから繰り出すストレートは角度があり、Max149㌔をマーク。ランナーは許すものの、ピンチの場面では得意のカットボールを多投して乗り切り、以降日本文理大打線に追加点を与えない好投をみせる。
20230606中部学院大 北田
Max149㌔をマークした大型スリークウォーター右腕北田

中部学院大の反撃は7回、1死から北野がヒットで出塁すると、日本文理大は好投していた新垣→新里に投手交代。しかし新里が竹中のヒットと四球で満塁とピンチを広げると、4番手として小倉を投入。小倉に対して中部学院大打線は佐藤のセカンドゴロの間に1点をあげると、さらに森が2点タイムリーヒットを放ち、5ー6と1点差に迫る。

中部学院大は9回表には1死から桂が四球で出塁すると、相手エラーでチャンスを広げるも、2番田中の捉えた打球はショートライナーとなり2死。日本文理大はあと1人で勝利という場面までこぎつけたが、中部学院大は3番森がライト前にタイムリーを放ち、土壇場で同点。9回裏は北田が2四死球でピンチを背負うものの、最後は山崎から三振を奪う、試合は6-6のまま延長戦へ突入する。

10回からは無死1・2塁スタートのタイブレークとなり、先行の中部学院大は代打の江川が左中間にタイムリー2ベースを放ち2得点、後攻の日本文理大は、8番粟國がバントは決められなかったものの、追い込まれてからしぶとく1・2塁間を破ると、島袋の犠飛と東門のタイムリーで同点。ただなおも1・2塁とサヨナラのチャンスでは、北田が踏ん張り、タイブレークは2イニング目に突入する。

11回表の中部学院大は、9番桂がこの試合3個目となる四球を選んで満塁とすると、佐藤の犠飛と田中のタイムリーで2得点。そしてとどめは3番森の3打席連続タイムリーとなる、ライトフェンス直撃の2点タイムリー3ベースが飛び出して4得点をあげる。その裏に日本文理大は飯塚のタイムリーで1点を返すものの、北田が6イニング連続となるピンチを最後は遠矢・山崎から連続三振を奪って締めてゲームセット。中部学院大が大逆転勝利で、全日本大学野球選手権の初戦を制した。
20230606中部学院大 森2
2点タイムリー3ベースを放ちガッツポーズの森


20230605中部学院大×日本文理大

※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください


日本文理大といえば、先発投手でもすぐに交代し(以前初球を先頭打者に打たれて1球で交代した投手もいました)、投手を小刻みに繋ぐマシンガン継投で有名。しかしこの試合では先発の永谷は2失点した後も続投し3回まで投げ、2番手の新垣が7回途中までと、2人の投手で終盤まできた(個人的にこれは異例)。ただ3番手以降の後続投手はパッとせず、次々に投手を交代させていくも、4点のリードを守れずに追いつかれてしまい、気づけば延長11回にはベンチ入り最後の投手である城戸が投げていた。日本文理大のマシンガン継投は以前は、いい投手を後に残しつつの継投であった。ただこの日の日本文理大はいい投手から使っていったことにあり、以前の攻めの継投とは異なり、ひょっとしたら代えざるを得ないという状況に陥った可能性もある。頼りになる北田を残しておいた中部学院大とは対照的で、これが終盤中部学院大優位となった要因といえる。
20230605日本文理大 城戸
日本文理大ベンチ入り最後の投手としてマウンドに上がった城戸

にしても9回2死から追いつくなど、中部学院大の粘りは素晴らしいものがあった。静岡・岐阜・三重の3つの大学野球の優勝チームによる、全日本大学野球選手権出場の座をかけて争う東海地区大学野球春季選手権大会を経て今大会に出場した中部学院大。1日で3チーム総当たりを行い2勝したチームが出場という大会では、初日・2日目共に1試合目で敗れて、後がないという状況から2試合目に勝利して、翌日の再度決定戦に持ち込むという脅威の粘りをみせて、3日目(ここからはトーナメント)で2連勝して今大会の出場権を得た。予選からの勢いを継続している中部学院大が、今大会の台風の目となるかもしれない。


Pickup Player
森翔太郎 中部学院大3年 サード
~試合終盤に貴重すぎる3打席連続タイムリー~
中部学院大は3番森が、7回以降3本のタイムリーを放ち5打点をマークする活躍でチームを勝利に導いた。

森は熊本工では2年夏の甲子園に5番サードとして出場し、山梨学院戦ではタイムリー2ベース、関東一戦では2安打を放つ活躍。3年夏は4番を打ち、左の強打者としてプロからも注目されていた。中部学院大に進むと、1年春よりファーストのレギュラーを掴み、1年秋には6番サードとして神宮大会に出場。ファースト・サードのほ他にショート・DHなど様々なポジションで出場し、この全日本大学野球選手権の初戦には3番サードとして出場した。

この試合での森は序盤は、ファーストフライ→セカンドフライ→三振と日本文理大投手陣に対して全くあっていなかった。ただ2死満塁のチャンスで迎えた7回表の第4打席では小倉の141㌔のストレートをライト前にはじき返す2点タイムリー。9回2死2塁とアウトになれば試合終了という場面で迎えた第5打席では同じく小倉のストレートをライト前にはじき返す貴重な同点タイムリーを放った。タイブレーク延長11回の1死1・2塁の場面では、桝屋の高めのストレートを捉え、打球はもう少しでホームランというライトフェンス直撃のタイムリー3ベースヒット。追い上げ、同点打、試合を決定づける一打と試合終盤のチャンスをことごとくモノにするタイムリーを放ち、3安打5打点の活躍でチームの勝利に貢献した。

森はスイングが鋭く、ホームランをたくさん打つような打者ではないものの、速い打球でヒットを量産できる選手である。それに加えて、この試合ではことごとくチャンスをものにした勝負強さも魅力で、高校時代からプロも注目しており、この試合の活躍でスカウトも来年のドラフト候補として再認識ことだろう。

20230606中部学院大 森



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全日本大学野球選手権のベストナインを選んでみる(2023)

青山学院大の優勝で幕を閉じた2023年の全日本大学野球選手権。
そんな大会のベストナインを個人的に選んでみました。
なおドラフト候補だからとか、本来は実力があるからとか関係なく、本大会の活躍のみを基準として選んでおります。

ピッチャー
常廣羽也斗 青山学院大4年(大分舞鶴)

楽天岸のような脱力感のあるフォームから繰り出すMax153㌔のストレートとフォークを武器とした投球で、中部学院大戦では6回無失点、決勝の明治大戦では7安打10奪三振完封。エースとして大会通じて無失点で、チームを優勝に導き、MVPと最優秀投手賞を受賞した。
20230611青山学院大 常廣


キャッチャー
小島大河 明治大2年(東海大相模)

今年から明治大の正捕手となった小島は、準決勝までは無失点と多彩な投手陣を牽引。打っても仙台大戦では2ベースを2本放ち、決勝戦の青山学院大戦では常廣から2安打と1人気を吐き、大会打率は.500をマーク。攻守にわたる活躍で、敢闘賞を受賞した。
20230610明治大 小島


ファースト
小田康一郎 青山学院大2年(中京)

高い打撃技術を誇る青山学院大の3番打者は、初戦となった国際武道大戦で3ランホームランを含む4安打4打点(チームは5得点)の大活躍。決勝の明治大戦でも先制点につながる貴重なヒットを含む2安打を放ち、大会打率は.412をマークした。
20230611青山学院大 小田


セカンド
堀内祐我 明治大4年(愛工大名電)

明治大のリードオフマンは、日体大戦と白鷗大戦ではタイムリーを放つなど.308という打率に加えて、4個もの四死球を選ぶなど高い出塁率を誇りチームに貢献。軽快な守備も魅力で、宗山との二遊間は今大会No1であった。
20230611明治大 堀内


サード
上田希由翔 明治大4年(愛産大三河)

大学球界を代表する強打者としては、準決勝・決勝でノーヒットの打率.214という数字は納得いかないものかもしれないが、日体大戦では早々に試合を決定づける3ランホームラン、仙台大戦でもタイムリー2ベースを放ち、大会トップの6打点をマークした。
20230611明治大 上田


ショート
辻本倫太郎 仙台大4年(北海)

昨年から大学日本代表に名を連ねるショートストップは、その軽快な守備とキャプテンシーでチームを盛り上げ8強進出。桐蔭横浜大戦では延長10回に試合を決める貴重な2点タイムリー、東日本国際大戦では決勝3ランを放った。
20230606仙台大 辻本


外野
西川史礁 青山学院大3年(龍谷大平安)
東都のMVPにも輝いた青山学院大の頼りになる4番打者は、中部学院大戦ではホームランを含む3安打を放つと、決勝の明治大戦では初回に相手エース村田の出鼻を挫く貴重なレフト線へのタイムリー2ベース。大会通じて.467の高打率をマークした。
20230610青山学院大 西川


飯森太慈 明治大3年(佼成学園)
東京六大学で首位打者を獲得した巧打者は、今大会も白鷗大戦では3安打を放つなど、全4試合でヒットを放ち、打率.500で今大会でも首位打者を獲得。四球も3個選ぶなど出塁率も高く、自慢の俊足で相手守備陣の脅威となった。
20230611明治大 飯森


渡部聖弥 大阪商業大3年(広陵)
関西六大学野球連盟屈指の強打者は、リーグ戦では本来の力を発揮できなかったものの、今大会にはきっちりと照準を合わせてきて、初戦の星槎道都大戦では4打数4安打2打点、続く花園大戦では逆方向のライトスタンドに2ランを放つなど3安打の活躍で、大会打率は驚異の.667をマークした。
20230605大商大 渡部


DH
松本龍我 青山学院大2年(盛岡大付)
今年から青山学院大のクリーンアップを務め、東都1部のベストナイン(DH)も獲得した強打者は、今大会では準決勝までは目立った活躍はなかったが、明治大との決勝戦では内野ゴロで2点目をたたき出すと、3回には貴重な追加点となるタイムリーを放ち2打点をあげる活躍が光った。
20230611青山学院大 松本



その他にノミネートされていた選手は以下の通り
投手:蒔田(明治大)、松永(白鷗大)、佐藤(仙台大)
捕手:渡部(青学大)、秋葉(白鷗大)
一塁:渡邉(富士大)
二塁:藤原(青学大)、菅原(仙台大)
三塁:
遊撃:初谷(青学大)、宗山(明治大)
外野:中野(青学大)
DH :木本(明治大)


以上です。異論は認めます。


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健大高崎×帝京【春季関東大会】

5/24 春季関東大会準々決勝
健大高崎×帝京 @サーティーフォー保土ヶ谷球場

試合経過

春季関東大会の準々決勝は、初戦サヨナラ勝ちで勢いに乗る健大高崎と、センバツ優勝校の山梨学院に打ち勝った帝京の対戦。エース小玉が大会直前にベンチ外となった健大高崎は1年生の石垣が、帝京は背番号10の3年生左腕安藤が先発のマウンドに上がった。

まず帝京の安藤は、ストレートのスピードはMAX129㌔と数字はそれほどでもなかったが、ボールは走っていたようで、またコントロールも良かった。スライダー・カーブ・チェンジアップといった変化球も良かったが、この試合ではストレート多めの投球で、健大高崎打線を次々と打ち取っていき、5回まで許したヒットはわずか2本で無失点という素晴らしい投球をみせる。
20230524帝京 安藤
好投をみせる帝京先発の安藤

対する健大高崎の石垣は、ゆったりと足を上げてから、いきなりスピードアップして腕を振り抜くフォームで、MAX140㌔をマークしたストレートに加え、変化球なども含めてコントロールが良く、三振こそ0個だったが、こちらも帝京打線を次々と討ち取っていく。5回まで許したランナーは死球の1人のみのノーヒットピッチングと、この上ない公式戦先発デビューを果たすこととなった。

帝京の6回裏の先頭安藤の打球は、ショート守備範囲だが、強烈な打球でうまくバウンドを合わせられなかったショートは取れず、打球は外野に抜けていった。Hのランプが灯ると、観衆からは溜息が漏れ、帝京は川本が送って1死2塁というチャンスで1番に戻る。しかしここでも1年生らしからず動じなかった石垣は、野村・杉山を討ち取りピンチを脱した。

この日の保土ヶ谷は風が強い上に、両チームの各打者がフライを打ち上げるケースも多く、守備としては難しい対応が迫られたが、そこは鍛えられている両チームでそのフライを見事にキャッチしていた。しかし8回表の健大高崎の攻撃では、先頭の高山の打ち上げたフライを帝京のサード奈良が落球してしまい、バントで送って1死2塁のチャンスとなる。続く森の打球はレフトフェンス際まで飛ぶも、あと1歩及ばずにレフトフライ。ランナーがタッチアップして2死3塁となったところで、青柳監督は好投の石垣のところで、代打に元4番の強打者佐藤志を送る。佐藤志は粘るも、最後は安藤が変化球で三振に仕留め、帝京がこのピンチを脱した。

代打の関係で8回裏の健大高崎のマウンドに多田が上がると、今度は帝京の流れとなる。先頭の大石のヒット、さらに川本の内野安打と、7回まで1安打だった帝京打線がヒット2本を放つも、最後は小玉不在の今大会で健大高崎投手陣の中心として期待される多田が、帝京1番の野村を討ち取り無得点。試合は0ー0のまま9回に突入することとなった。
20230524帝京 大石
帝京は大石が投手の代わりっぱなにヒットを放ちチャンスを作ったが無得点

9回表、健大高崎の先頭の團之原が左中間を破る2ベースを放ったところで、帝京はエース高橋をマウンドに送る。ただ健大高崎は1番半田が送ると、2番狩野が左中間へ先制のタイムリーヒット。一気に3塁を狙った狩野はアウトになってしまったものの、続く森田のサードゴロを奈良が暴投してしまい2塁に進むと、箱山の高く上がったフライを、今度はキャッチャーが落球してしまい、帝京の連続エラーで2点目をあげる。
20230524健大高崎 狩野
左中間を破る先制タイムリーを放った狩野

最終回の帝京の攻撃は2死となるも、そこからショートエラーと四球で2死1・2塁とホームランが出れば逆転サヨナラというチャンスを作る。しかし6番大石の打球はライトフライとなり、ゲームセット。健大高崎が石垣→多田の完封リレーで帝京を下し、横浜スタジアムで行われる準決勝にコマを進めた。
20230524健大高崎 多田
8・9回を抑えて完封リレーを完成させた多田


20230524健大高崎×帝京
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください

ともにエースが先発でなく、帝京はどちらかと言うと軟投派の左腕、健大高崎は1年生投手ということで、両チームともこの試合は、投手を繋いでいくものと予想された。しかしフタを空けてみると、両投手が素晴らしい投球で、得点が入らない、予想外の投手戦。特に帝京打線は、センバツ優勝投手であり、初戦では5回参考ながら横浜隼人相手にノーヒットノーランを達成していた山梨学院のエース林を打って、9得点もあげて勝利したチームだ。風が打者には不利な方向に吹いていたという要素はあるものの、それが1年生投手にノーヒットに抑えられてしまうのだから、「打線は水物」という言葉に尽きるだろう。両チーム共に、エースに次ぐ投手という点では、大きな収穫のあった試合だろう。

大阪桐蔭などがずば抜けている近畿大会に対して、群雄割拠となっている関東大会だが、その中でも近年の優勝回数でいえばトップに位置するのが健大高崎。エース小玉はベンチ外ながら、この試合の後も準決勝・決勝と勝利して、関東大会を制している。強さをキープしていく上で、1番必要なのは、まず安定した守備力であるが、この試合では1年生の石垣が7回無失点の好投。世代最強左腕といわれた佐藤と共に、早くもベンチ入りをしており、順調にいけばあと2年半は投手は安泰だ。それどころかドラフト候補投手を2人抱えることになり、育成指名を除けば、健大高崎から初の高卒投手プロ入りも見えてくる。正捕手の箱山も現2年生世代ではNo1捕手との呼び声も高く、今年だけでなく来年以降もディフェンス面に目途が立っている健大高崎は、関東大会で常勝軍団として君臨する日がくるかもしれない。
20230524健大高崎 箱山
来年以降も健大高崎の柱として期待される箱山


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石垣元気 健大高崎1年 投手
~1年生右腕が7回1安打無失点の好投~
エース小玉不在の中で、先発を任された1年生右腕の石垣が7回1安打無失点と見事すぎる投球をみせた。

洞爺湖リトルシニア時代から北海道選抜にも選ばれるなど名をはせていた右腕は、数ある誘いの中から健大高崎へ進学すると、群馬大会決勝ではリリーフとして公式戦デビューし、1回無失点で145㌔をマークした。その後は桐光学園との練習試合で完封するなど結果を残し、この関東大会ではエース小玉が直前にケガでメンバーを外れたこともあり、メンバー変更でベンチ入りを決めた。すると初戦の土浦日大戦ではリリーフで3回無失点の好投をみせ、この試合では先発のマウンドを任された。

石垣はゆっくりと足をあげて、そこからスピードを上げて勢いよく腕を振るフォームで、非常に安定感がある。この試合ではストレートはMax140㌔で、ほとんどが130㌔台とリリーフの時ほどのスピードは出ていなかったものの、コントロールもよく、スライダー・カーブ・チェンジアップといった変化球もうまく使えていた。三振こそ取れなかったものの、少ない球数で帝京打線を次々と打ち取っていった。5回までは許したランナーは、インコースのボールがかすった死球の1人のみであり、わずか48球で準パーフェクト投球をみせた。6回に打たれたヒットも、エラー?とも思われるような当たりであり、ピンチの場面でも1年生らしからぬ落ち着いた投球でしのいだ。7回裏の先制のチャンスの場面で打席が回ってきたので、代打を送られてしまったが、山梨学院のエース林を攻略した帝京打線相手に、7回1安打無失点と素晴らしい投球をみせた。

やはり145㌔というスピードの話が先行していたが、この日の石垣はスピードよりも、総合力が高く、打たせてとるクレバーな投球が目立った。同じくスーパー1年生としてベンチ入りしている佐藤龍月よりも、現段階での完成度は上であろう。あとはもっと力がついてきて、先発でも140中盤などを安定して出せるようになると心強いが、まだ高校野球が2年生以上もあることを考えると、それは石垣にとっては低い目標かもしれない。現在の1年生の中ではトップクラスの投手で、再来年のドラフト候補となることは間違いないだろう。

20230524健大高崎 石垣


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