バイタルネット×ENEOS
7/14 都市対抗野球大会1回戦
バイタルネット×ENEOS @東京ドーム
試合経過
2023年の都市対抗開幕戦は、昨年の都市対抗を制したENEOSに、北信越代表のバイタルネットが挑む。ENEOSは昨年の大会で5試合全てに登板した柏原、バイタルネットは左腕の江村の先発で試合が始まった。
王者に対してバイタルネットは2回表、1死から5番嘉瀬がチーム初ヒットを放つと、大橋・大野も連続レフト前ヒットで続き1死満塁。ここで迎えた8番のルーキー宮内も、ストレートをライトに弾き返して2者が生還。バイタルネットがいきなり4連打で、2点を先制する。

先制の2点タイムリーを放ったルーキー宮内
バイタルネットの先発江村は、球速がアップしており、初回には150㌔をマークし3者凡退。しかし2回には先頭の山崎を歩かせてしまうと、注目の度会からは三振を奪うも、そこから連続四死球で満塁のピンチ。ENEOSはここで村上がセンターへの犠牲フライを放ち1点を返すと、瀬戸西が四球を選んで再び満塁とし、さらに瀧澤も最後は際どい変化球を見極めて、押し出しで同点に追いつく。

初回のインパクトは抜群であったバイタルネット先発の江村
すぐ追いついたENEOSは、4回表の守備ではキャッチャー柏木が難しい体勢からストライク送球で三振ゲッツー。さらには瀬戸西が難しい三遊間の高いバウンドのゴロをアウトにするなど、守備で好プレーをみせて、流れを呼び込む。
するとENEOSは5回裏、直前の開会式で選手宣誓もした主将川口のライト線への2ベースを起点に、四球と度会の今大会初安打で1死満塁のチャンスを作る。ここで6番小豆澤の放った打球は、強烈なライトへのライナーとなり、3塁ランナーの川口がタッチアップで生還して、ENEOSが勝ち越しに成功する。

勝ち越しの起点となったENEOS主将の川口
グランド整備、さらには応援合戦明けの6回表、5回から登板していたENEOSの 2番手加藤に対して、バイタルネットは4番梅田がレフトフェンス直撃の2ベース。続く5番嘉瀬も、初球のカーブを右中間へ持っていき、タイムリー2ベースでバイタルネットがすかさず同点に追いつく。
しかし6回裏には、ついに前年度王者が力を見せつける。ENEOSは9番瀬戸西がライト線に2ベースを放つと、1番瀧澤はレフト線へタイムリー2ベースを放ち勝ち越し。さらに川口のタイムリーに、丸山もヒットで続いて、バイタルネットの2番手西納をKO。代わった松田からも、山崎のヒットで満塁とすると、度会のショートゴロの間に1点を追加し、とどめは6番小豆澤が右中間へ3ランホームランで、この回一挙6得点をあげる。

勝ち越しのタイムリー2ベースを放った瀧澤
8回にも小豆澤・柏木の連続2ベースで追加点をあげたENEOSは、2番手の加藤が4回1失点の好投、最終回は関根が締めて、終盤はバイタルネット打線を完璧に抑えて、開幕戦を勝利した。

2番手として4回1失点の好投をみせた加藤

※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
前回王者の都市対抗開幕戦というのは難しいものだ。予選がない分、熾烈な戦いを経験できておらず、また補強選手もいないので、前回王者が開幕戦で敗れるということも少なくない。過去にはENEOSで都市対抗連覇を経験している大久保監督は、それを熟知してか、盤石の戦いぶりをみせた。まずスタメンをみると、今年JABA大会などで起用されていた山田・与倉・片山のルーキートリオはベンチスタートで、補強選手を除けば、昨年の都市対抗決勝とほぼ同じ布陣で、先発にも経験豊富な柏原を添えた。大きくリードを奪った後も、加藤を続投させ、最終回には関根が登板。柏原→加藤→関根とチームの3本柱のリレーで、バイタルネット打線を封じた。まさに盤石の戦いぶりで、ENEOSは都市対抗連覇を目指す。

最終回のマウンドに上がり盤石リレーを締めた関根
敗れたバイタルネットだが、中盤まではENEOSと互角の戦いを見せた。そんなチームの中で、谷元(中日)以来のプロ入りが期待できる選手が2人いち。先発の江村はもともとキレのあるボールが武器の左腕であったが、球速が大きくアップし、この試合ではMAX150㌔をマーク。単なる150㌔でなく、ボールに横の角度があり、スライダーとのコンビネーションも光った。2回以降はややスピードも落ちるなど課題もあったが、プロでも左の中継ぎとして使えそうだ。もう1人が入社直後から4番捕手を務め、2年目の今年ドラフト解禁となる梅田。大学4年秋には神宮大会を制した経験豊富な捕手は、この試合でもレフトフェンス直撃の2ベースを放つなど打撃も魅力。やはりプロ野球選手を輩出すると、チームも注目され、いい新人も入ってくるなど好循環になるので、バイタルネットが今後ENEOSのようなチームを倒すためにも、2人のドラフト指名に期待したい。

今年のドラフト候補のバイタルネットの4番キャッチャー梅田
Pickup Player
小豆澤誠 ENEOS セカンド
~試合を決定づける3ランを含む4打点~
ENEOSは小豆澤が5回に試合を決定づける3ランホームランを放つなど4打点の活躍をみせた。
170cm70kgという小柄な部類の内野手である小豆澤は、もともとは守備力が魅力の内野手。飛龍では2年秋に1番セカンドとして東海大会に出場し、3年夏は聖隷クリストファーに敗れるも、その秋に中日からドラフト1位指名を受けた鈴木翔太から先頭打者弾を含む3安打を放っている。上武大に進学すると、2年春からセカンドのレギュラーを獲得し、いきなりベストナインも受賞。4年春にはショートを務め、打率.438の活躍で首位打者、さらにはMVPをs受賞・上武大では全日本大学野球選手権に3度、明治神宮大会に2度と全国大会も多く経験。同級生には宮川(西武)や島田(阪神)がいた。
2018年にENEOSに入社すると、1年目は主にショート、2年目からはセカンドのレギュラーとして活躍。課題であった打力も、スイングの力強さが増して、3年目の都市対抗では3番打者を務めるようになる。昨年の都市対抗では主に7番セカンドを務め、決勝戦ではホームランも放つなどして優勝に貢献した。鉄壁の守備力は健在で、本職はセカンドの度会も外野を守るなど、毎年入ってくる有望新人にもポジションを明け渡すことなく、今年で7年目を迎える。
今年の都市対抗開幕戦でも6番セカンドとして出場した小豆澤は、第1打席では四球を選び、押し出しで同点のホームを踏んだ。同点の1死満塁で迎えた第3打席では、カウント2B2Sからのストレートをライトへはじき返した。強烈な打球ではあったが、ライトの守備範囲でアウトとなったものの、3塁ランナーの川口がヘッドスライディングでホームインして、勝ち越しの犠牲フライ(ライナー?)となった。再度同点に追いつかれるも、3点をあげて、なおお2死1・3塁という場面で迎えら第4打席では、左腕の松田に対してカウント2B2Sからの甘く入ったカーブを捉えると打球は右中間スタンドに飛び込む3ランホームランで試合を決定づけた。第5打席でも右中間に2ベースを放ち、続く柏木のタイムリー2ベースで生還。この試合の小豆澤は、3打数2安打4打点3得点という活躍で、開幕戦勝利に貢献した。
もう7年目を迎えるが持ち味の守備力は健在で、打力に関しては小柄ながらどんどんパワーアップをみせている小豆澤。社会人野球選手としてはまだまだ脂ののった状態で、連覇を目指すENEOSとしては欠かせない選手の1人である。


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バイタルネット×ENEOS @東京ドーム
試合経過
2023年の都市対抗開幕戦は、昨年の都市対抗を制したENEOSに、北信越代表のバイタルネットが挑む。ENEOSは昨年の大会で5試合全てに登板した柏原、バイタルネットは左腕の江村の先発で試合が始まった。
王者に対してバイタルネットは2回表、1死から5番嘉瀬がチーム初ヒットを放つと、大橋・大野も連続レフト前ヒットで続き1死満塁。ここで迎えた8番のルーキー宮内も、ストレートをライトに弾き返して2者が生還。バイタルネットがいきなり4連打で、2点を先制する。

先制の2点タイムリーを放ったルーキー宮内
バイタルネットの先発江村は、球速がアップしており、初回には150㌔をマークし3者凡退。しかし2回には先頭の山崎を歩かせてしまうと、注目の度会からは三振を奪うも、そこから連続四死球で満塁のピンチ。ENEOSはここで村上がセンターへの犠牲フライを放ち1点を返すと、瀬戸西が四球を選んで再び満塁とし、さらに瀧澤も最後は際どい変化球を見極めて、押し出しで同点に追いつく。

初回のインパクトは抜群であったバイタルネット先発の江村
すぐ追いついたENEOSは、4回表の守備ではキャッチャー柏木が難しい体勢からストライク送球で三振ゲッツー。さらには瀬戸西が難しい三遊間の高いバウンドのゴロをアウトにするなど、守備で好プレーをみせて、流れを呼び込む。
するとENEOSは5回裏、直前の開会式で選手宣誓もした主将川口のライト線への2ベースを起点に、四球と度会の今大会初安打で1死満塁のチャンスを作る。ここで6番小豆澤の放った打球は、強烈なライトへのライナーとなり、3塁ランナーの川口がタッチアップで生還して、ENEOSが勝ち越しに成功する。

勝ち越しの起点となったENEOS主将の川口
グランド整備、さらには応援合戦明けの6回表、5回から登板していたENEOSの 2番手加藤に対して、バイタルネットは4番梅田がレフトフェンス直撃の2ベース。続く5番嘉瀬も、初球のカーブを右中間へ持っていき、タイムリー2ベースでバイタルネットがすかさず同点に追いつく。
しかし6回裏には、ついに前年度王者が力を見せつける。ENEOSは9番瀬戸西がライト線に2ベースを放つと、1番瀧澤はレフト線へタイムリー2ベースを放ち勝ち越し。さらに川口のタイムリーに、丸山もヒットで続いて、バイタルネットの2番手西納をKO。代わった松田からも、山崎のヒットで満塁とすると、度会のショートゴロの間に1点を追加し、とどめは6番小豆澤が右中間へ3ランホームランで、この回一挙6得点をあげる。

勝ち越しのタイムリー2ベースを放った瀧澤
8回にも小豆澤・柏木の連続2ベースで追加点をあげたENEOSは、2番手の加藤が4回1失点の好投、最終回は関根が締めて、終盤はバイタルネット打線を完璧に抑えて、開幕戦を勝利した。

2番手として4回1失点の好投をみせた加藤

※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
前回王者の都市対抗開幕戦というのは難しいものだ。予選がない分、熾烈な戦いを経験できておらず、また補強選手もいないので、前回王者が開幕戦で敗れるということも少なくない。過去にはENEOSで都市対抗連覇を経験している大久保監督は、それを熟知してか、盤石の戦いぶりをみせた。まずスタメンをみると、今年JABA大会などで起用されていた山田・与倉・片山のルーキートリオはベンチスタートで、補強選手を除けば、昨年の都市対抗決勝とほぼ同じ布陣で、先発にも経験豊富な柏原を添えた。大きくリードを奪った後も、加藤を続投させ、最終回には関根が登板。柏原→加藤→関根とチームの3本柱のリレーで、バイタルネット打線を封じた。まさに盤石の戦いぶりで、ENEOSは都市対抗連覇を目指す。

最終回のマウンドに上がり盤石リレーを締めた関根
敗れたバイタルネットだが、中盤まではENEOSと互角の戦いを見せた。そんなチームの中で、谷元(中日)以来のプロ入りが期待できる選手が2人いち。先発の江村はもともとキレのあるボールが武器の左腕であったが、球速が大きくアップし、この試合ではMAX150㌔をマーク。単なる150㌔でなく、ボールに横の角度があり、スライダーとのコンビネーションも光った。2回以降はややスピードも落ちるなど課題もあったが、プロでも左の中継ぎとして使えそうだ。もう1人が入社直後から4番捕手を務め、2年目の今年ドラフト解禁となる梅田。大学4年秋には神宮大会を制した経験豊富な捕手は、この試合でもレフトフェンス直撃の2ベースを放つなど打撃も魅力。やはりプロ野球選手を輩出すると、チームも注目され、いい新人も入ってくるなど好循環になるので、バイタルネットが今後ENEOSのようなチームを倒すためにも、2人のドラフト指名に期待したい。

今年のドラフト候補のバイタルネットの4番キャッチャー梅田
Pickup Player
小豆澤誠 ENEOS セカンド
~試合を決定づける3ランを含む4打点~
ENEOSは小豆澤が5回に試合を決定づける3ランホームランを放つなど4打点の活躍をみせた。
170cm70kgという小柄な部類の内野手である小豆澤は、もともとは守備力が魅力の内野手。飛龍では2年秋に1番セカンドとして東海大会に出場し、3年夏は聖隷クリストファーに敗れるも、その秋に中日からドラフト1位指名を受けた鈴木翔太から先頭打者弾を含む3安打を放っている。上武大に進学すると、2年春からセカンドのレギュラーを獲得し、いきなりベストナインも受賞。4年春にはショートを務め、打率.438の活躍で首位打者、さらにはMVPをs受賞・上武大では全日本大学野球選手権に3度、明治神宮大会に2度と全国大会も多く経験。同級生には宮川(西武)や島田(阪神)がいた。
2018年にENEOSに入社すると、1年目は主にショート、2年目からはセカンドのレギュラーとして活躍。課題であった打力も、スイングの力強さが増して、3年目の都市対抗では3番打者を務めるようになる。昨年の都市対抗では主に7番セカンドを務め、決勝戦ではホームランも放つなどして優勝に貢献した。鉄壁の守備力は健在で、本職はセカンドの度会も外野を守るなど、毎年入ってくる有望新人にもポジションを明け渡すことなく、今年で7年目を迎える。
今年の都市対抗開幕戦でも6番セカンドとして出場した小豆澤は、第1打席では四球を選び、押し出しで同点のホームを踏んだ。同点の1死満塁で迎えた第3打席では、カウント2B2Sからのストレートをライトへはじき返した。強烈な打球ではあったが、ライトの守備範囲でアウトとなったものの、3塁ランナーの川口がヘッドスライディングでホームインして、勝ち越しの犠牲フライ(ライナー?)となった。再度同点に追いつかれるも、3点をあげて、なおお2死1・3塁という場面で迎えら第4打席では、左腕の松田に対してカウント2B2Sからの甘く入ったカーブを捉えると打球は右中間スタンドに飛び込む3ランホームランで試合を決定づけた。第5打席でも右中間に2ベースを放ち、続く柏木のタイムリー2ベースで生還。この試合の小豆澤は、3打数2安打4打点3得点という活躍で、開幕戦勝利に貢献した。
もう7年目を迎えるが持ち味の守備力は健在で、打力に関しては小柄ながらどんどんパワーアップをみせている小豆澤。社会人野球選手としてはまだまだ脂ののった状態で、連覇を目指すENEOSとしては欠かせない選手の1人である。


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