慶応大☓法政大【東京六大学野球】
この日は埼玉に高校野球の準決勝を見に行っていたのですが、2試合目が雨天中止ということで唯一やっていた東京六大学を見に神宮にやってきました。
※ちょっと試験的に電子スコアブック導入したので、ブログの構成変えてみました。
スコアの内容が見づらい人は画像クリックしてもらえれば見えると思います。
それでも環境によっては見えないよって人いたら教えてほしいです。
試合内容
慶 ●加藤拓ー郡司
法 菅野・内沢・三浦・〇熊谷ー伊藤士
慶応スコア

法政スコア


4回に2号ソロを放った山口

2ランに犠飛と3打点をあげた中山

サヨナラタイムリーを放った柴田
Topic
加藤拓頼みの慶応
慶応のエース加藤拓は、前週の東大戦のノーヒットノーランに続き、この試合も5回までは法政大をヒット1本と完璧に抑え込みます。しかしグランド整備明けの6回以降は毎回ピンチを招き、同点に追いつかれると、最後は柴田にサヨナラタイムリーを浴びて敗れてしまいました。
今の加藤拓は前までのようにひたすら全力投球という感じではないので、6回からも格別に球威が落ちたということはありませんでした。ただこの試合は前の東大☓立教戦が雨で中断+延長戦ということで、開始が15:40と東京六大学にしては劇遅。先発ピッチャーとしては集中力をこの時間まで保ち続けるのも難しいところはあったのかと思います。またチームとしても打線は6回以降もチャンスを作るものの追加点が奪えない…そこらへんも大きく影響したのかな?と思います。
慶応にとっての1番の問題はこういう悪い流れになったときでもピッチャーを交代できないこと。ブルペンで小原大(4花巻東)や高橋佑(1川越東)らは投げてはいましたが、この競った場面で投入するほどの信頼はなく、結局加藤拓と心中するしかないという状態でした。
加藤拓を完投させてまで負けたというのは慶応にとっては非常に痛いです。是非とも明日、小原大や高橋佑らが奮起してこの流れを断ち切ってもらいたいものです。
意外だったリリーフ特性
法政の9回のマウンドに上がったのは2戦目の先発も予想される熊谷。この熊谷が、(手元の集計では)10球全部がストレート(しかもMaxは自己最速を更新する150㌔)で、慶応打線を完璧に3人で抑えて、9回裏のサヨナラにつないで勝ち投手となった。
熊谷は非常にゲームメイクに優れるピッチャーで、140㌔前半~中盤のストレートにカーブなどで緩急をつけたピッチイングが持ち味。まさに先発タイムという印象であった。しかしこの日はイニングが短いこともあり、フルパワーで押せ押せのピッチング。見事な抑え適正を見せました。このところ先発でうまく結果も出ていないし、守護神に添えるのもありかと思います(ただそうなると2枚目の先発投手もいないけどね…)。
甲子園を沸かせた1年正捕手対決
この日は慶応:郡司、法政:伊藤士とともに1年生のキャッチャーがマスクを被りました。郡司は昨夏仙台育英の4番キャッチャーとしてで甲子園準優勝、伊藤士は中京大中京のキャッチャーとして甲子園ベスト8.U-18日本代表ではチームメイトとしてプレーしました。
この日の伊藤士は上述の通り菅野をひらすらストレートで押すリードをするも、4点をとられてしまいます。その後はなんとか無失点で、ピッチャーの粘りのピッチングをサポートしまいたが、打つほうがさっぱり。加藤拓のアウトコースのストレートに全くついていけずに4打数4三振。うち2つが3球三振というバッティングでは散々な内容でした。しかしそれでもベンチには主将で大学日本代表の森川がいるのに最後まで起用され続けるところには期待感の高さがうかがえます(森川ケガとしていないよね?)。
一方郡司はバッティングでは1安打も、2ストライクから粘ってピッチャーにボールを投げさせていたりもしたので、バッティングでは普及点。ところが守備面では記録に残らない細かい送球ミスが2つありました。1つ目は6回裏にオーバーランした3塁ランナーへの送球したのですが、これがランナーと重なりサードがとれずにランナーホームイン。しかしチームの主軸であるサード沓掛がランナーと交錯して負傷交代という痛いおまけつき…。8回裏にも無死2塁からのキャッチャー前のバントを、ファンブル。1塁はアウトにしましたが、タファンブルしていなければ3塁で刺せたというバントで、ここで刺せなかったランナーが同点のホームを踏んできます。
というわけで期待の1年生捕手2人ですが、この日は苦い経験をすることとなってしまいました。とはいえまだ1年生なので、この経験を糧にさらに成長してほしいものです。

法政のスタメンマスクをかぶった佐藤士

慶応のスタメンマスクをかぶった郡司
Pickup Player
菅野秀哉 法政大2年 ピッチャー
ほとんどストレートで慶応打線に挑んだエース
高校時代は小高工(福島)で有名な投手で、福島大会で史上初となる完全試合を達成し、最後の夏も聖光相手に0-2で敗れるも王者相手に見事なピッチングを披露して、ドラフト候補にもなったが法政大へ進学。法政大では1年時からリーグ戦に出場。1年秋終わりに右肘の靭帯を痛めて離脱するも、遅れて復帰した2年初は3勝0敗と法政のエースになりつつある。
この菅野を見たのは約1年ぶりだが、その印象は大きく異なるものであった。昨年の菅野のストレートはMax140㌔中盤で変化球を交えたピッチングというイメージであったが、この日は初回から150㌔をマークするストレートでガンガン押していくピッチング。手元の集計では3回まで45球中変化球は3球のみと少年野球かよ言いたくなるくらいのストレート縛りのピッチングであった。
しかしその3回までに2点をとられてしまったからか、あるいはもともとそういう計画だったのかは知らないが、4回以降は変化球を少し増やした(といっても7/35とかいうレベル)。ただそこから明らかに菅野のピッチングのリズムは悪くなり、結果的に5回4失点で降板となってしまった。
やはり東京六大学レベルの先発ではほぼストレートオンリーというのは厳しいだろう。それでも菅野のストレートに素晴らしいものはあり、スカウトなどは非常に魅力に感じたと思う。個人的にも見ていて非常に気持ちのいいピッチングであった。まだ2年生であるし、あと2年ちょっと法政のエースとして君臨して欲しいところだ。

ほぼストレートだけで慶応打線に挑んだ菅野
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試合内容
Team | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | ||
慶応大 | 0 | 1 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | ||
法政大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 1 | 1 | 5 |
慶 ●加藤拓ー郡司
法 菅野・内沢・三浦・〇熊谷ー伊藤士
慶応スコア

法政スコア


4回に2号ソロを放った山口

2ランに犠飛と3打点をあげた中山

サヨナラタイムリーを放った柴田
Topic
加藤拓頼みの慶応
慶応のエース加藤拓は、前週の東大戦のノーヒットノーランに続き、この試合も5回までは法政大をヒット1本と完璧に抑え込みます。しかしグランド整備明けの6回以降は毎回ピンチを招き、同点に追いつかれると、最後は柴田にサヨナラタイムリーを浴びて敗れてしまいました。
今の加藤拓は前までのようにひたすら全力投球という感じではないので、6回からも格別に球威が落ちたということはありませんでした。ただこの試合は前の東大☓立教戦が雨で中断+延長戦ということで、開始が15:40と東京六大学にしては劇遅。先発ピッチャーとしては集中力をこの時間まで保ち続けるのも難しいところはあったのかと思います。またチームとしても打線は6回以降もチャンスを作るものの追加点が奪えない…そこらへんも大きく影響したのかな?と思います。
慶応にとっての1番の問題はこういう悪い流れになったときでもピッチャーを交代できないこと。ブルペンで小原大(4花巻東)や高橋佑(1川越東)らは投げてはいましたが、この競った場面で投入するほどの信頼はなく、結局加藤拓と心中するしかないという状態でした。
加藤拓を完投させてまで負けたというのは慶応にとっては非常に痛いです。是非とも明日、小原大や高橋佑らが奮起してこの流れを断ち切ってもらいたいものです。
意外だったリリーフ特性
法政の9回のマウンドに上がったのは2戦目の先発も予想される熊谷。この熊谷が、(手元の集計では)10球全部がストレート(しかもMaxは自己最速を更新する150㌔)で、慶応打線を完璧に3人で抑えて、9回裏のサヨナラにつないで勝ち投手となった。
熊谷は非常にゲームメイクに優れるピッチャーで、140㌔前半~中盤のストレートにカーブなどで緩急をつけたピッチイングが持ち味。まさに先発タイムという印象であった。しかしこの日はイニングが短いこともあり、フルパワーで押せ押せのピッチング。見事な抑え適正を見せました。このところ先発でうまく結果も出ていないし、守護神に添えるのもありかと思います(ただそうなると2枚目の先発投手もいないけどね…)。
甲子園を沸かせた1年正捕手対決
この日は慶応:郡司、法政:伊藤士とともに1年生のキャッチャーがマスクを被りました。郡司は昨夏仙台育英の4番キャッチャーとしてで甲子園準優勝、伊藤士は中京大中京のキャッチャーとして甲子園ベスト8.U-18日本代表ではチームメイトとしてプレーしました。
この日の伊藤士は上述の通り菅野をひらすらストレートで押すリードをするも、4点をとられてしまいます。その後はなんとか無失点で、ピッチャーの粘りのピッチングをサポートしまいたが、打つほうがさっぱり。加藤拓のアウトコースのストレートに全くついていけずに4打数4三振。うち2つが3球三振というバッティングでは散々な内容でした。しかしそれでもベンチには主将で大学日本代表の森川がいるのに最後まで起用され続けるところには期待感の高さがうかがえます(森川ケガとしていないよね?)。
一方郡司はバッティングでは1安打も、2ストライクから粘ってピッチャーにボールを投げさせていたりもしたので、バッティングでは普及点。ところが守備面では記録に残らない細かい送球ミスが2つありました。1つ目は6回裏にオーバーランした3塁ランナーへの送球したのですが、これがランナーと重なりサードがとれずにランナーホームイン。しかしチームの主軸であるサード沓掛がランナーと交錯して負傷交代という痛いおまけつき…。8回裏にも無死2塁からのキャッチャー前のバントを、ファンブル。1塁はアウトにしましたが、タファンブルしていなければ3塁で刺せたというバントで、ここで刺せなかったランナーが同点のホームを踏んできます。
というわけで期待の1年生捕手2人ですが、この日は苦い経験をすることとなってしまいました。とはいえまだ1年生なので、この経験を糧にさらに成長してほしいものです。

法政のスタメンマスクをかぶった佐藤士

慶応のスタメンマスクをかぶった郡司
Pickup Player
菅野秀哉 法政大2年 ピッチャー
ほとんどストレートで慶応打線に挑んだエース
高校時代は小高工(福島)で有名な投手で、福島大会で史上初となる完全試合を達成し、最後の夏も聖光相手に0-2で敗れるも王者相手に見事なピッチングを披露して、ドラフト候補にもなったが法政大へ進学。法政大では1年時からリーグ戦に出場。1年秋終わりに右肘の靭帯を痛めて離脱するも、遅れて復帰した2年初は3勝0敗と法政のエースになりつつある。
この菅野を見たのは約1年ぶりだが、その印象は大きく異なるものであった。昨年の菅野のストレートはMax140㌔中盤で変化球を交えたピッチングというイメージであったが、この日は初回から150㌔をマークするストレートでガンガン押していくピッチング。手元の集計では3回まで45球中変化球は3球のみと少年野球かよ言いたくなるくらいのストレート縛りのピッチングであった。
しかしその3回までに2点をとられてしまったからか、あるいはもともとそういう計画だったのかは知らないが、4回以降は変化球を少し増やした(といっても7/35とかいうレベル)。ただそこから明らかに菅野のピッチングのリズムは悪くなり、結果的に5回4失点で降板となってしまった。
やはり東京六大学レベルの先発ではほぼストレートオンリーというのは厳しいだろう。それでも菅野のストレートに素晴らしいものはあり、スカウトなどは非常に魅力に感じたと思う。個人的にも見ていて非常に気持ちのいいピッチングであった。まだ2年生であるし、あと2年ちょっと法政のエースとして君臨して欲しいところだ。

ほぼストレートだけで慶応打線に挑んだ菅野
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