流通経済大×創価大【新東京学生野球リーグ】
創価大:田中、流経大:生田目という2人の大学球界を代表するピッチャーの投げ合いを見に県営大宮までやってきました。両投手ともケガに悩み、実に1年半ぶりの直接対決です。
試合スコア
流 ●生田目・岡田ー串畑
創 ○田中ー賀部
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
流経大

創価大


田中から2安打をはなった4番の笹田

決勝タイムリーを放った西田

優勝に王手をかけ、勝利の瞬間ガッツポーズの田中
Topic
まだまだ復活は遠い生田目
この秋、約1年ぶりに肩痛から復帰し、先週先発にも復帰したばかりの生田目。この日も創価大相手に先発し、接戦を演じましたが、中味を見るとまだまだだな~という感じです。
この日の生田目のストレートはMax146㌔で、ほとんどが130㌔台。県営大宮のガンは辛いですが、田中と比べると5~10㌔は遅かったです。そストレートがまだ思うように走らないからか、ピッチングはスライダーがかなり多めでした。もともとスリークウォーターのピッチャーでしたが、肘の位置もやや下がったかな?という感じ。牽制球のときとは完全にサイドになってしました。7回になると完全にストライクが入らなくなり、2者連続でストレートの四球を与えたところで降板。スタミナ面でも復活はまだまだのようです。
そんな感じなので5回以外は毎回得点圏にランナーを背負う苦しいピッチング。それでも6回のスクイズを自らの見事なグラブトスで本塁で刺して雄たけびをあげるなど、去年の春とは違った気迫を全面に押し出したピッチングで、粘り強く投げぬきました。大学最後のシーズンにかける思いは本当に伝わってきました。
ドラフト3位以下なら社会人へ進む(おそらく日本通運)と言われている生田目にとっては、おそらくこれがドラフト前最後の登板。今日のピッチングを見てスカウトが、「まだまだ復活途中だから問題ない」と判断するのか、「劣化した」と判断するのかが2位以内で指名するかどうかのポイントになってくると思います。ただ個人的には厳しかな~という印象です。

生田目の復活はまだまだ遠そうだ…
機動力で田中を攻略
敗れてはしまったものの、田中から3点を奪った流経大の攻撃。そんなに打力があるとは言えない打線ですが、機動力を駆使した田中の攻略は見事なものでした。
まず2回に笹田が2ベースで出塁すると、5番大崎、6番折橋と連続バントで先制。5回には出雲、橋川がセーフティの構えをして揺さぶる。この2人は打ち取られて2死となるも、そこから9番串橋がヒットで出塁すると、次打者の初球スチール。田中はペースを乱されたか、高橋に四球→ワイルドピッチとピンチを広げると、本間に逆転のタイムリーを浴びた。
特に盗塁という面では、流経大はこの日5個の盗塁を成功させて、失敗は無し。チームとしてどうやら田中のモーションを完全に盗んでいるようで、笹田・串橋といったそれほど足があるわけでもない選手でも余裕で盗塁を成功させていた。これは単にランナーを進めるというだけでなく、モーションを盗まれていると思うとピッチャーはいつも通りに投げづらいもので、田中の投球を大いに乱せていたと思う。
ただ7~9回は1人のランナーを出すこともできずに、最後は力負け…。とはいえ他のチームにとっても、田中攻略のいいお手本となったのではないだろうか?

流経大機動力野球の要はプロ志望届も提出した俊足の1番高橋
もっと行けたよ創価大
この試合はイニングスコアから見れば、シーソーゲームを創価大が何とか制したという試合だ。しかし内容的にはだいぶ創価大に分があり、けどどこか得点を取り切れずに接戦になってしまったという試合だ。
創価大打線は結局この試合は3者凡退で終わった5回以外は、全ての回で得点圏にランナーを進めている。それでもチャンスで2つの併殺やスクイズ失敗が響いて4得点。生田目がよっく粘ったともいえるが、今日の生田目からならもっと点をとらなくてはいけなかった。
今日の勝利で新東京大学野球リーグの優勝に王手がかけた創価大。田中自身もまだ完全に復活したわけではないし、10/31始まる横浜市長杯を勝ち抜いて神宮に行くためには、打線の決定力が必要となってくる。
Pickup Player
田中正義 創価大4年 ピッチャー
~まだ完全復活とはいかないがそれでもモノが違う~
間違いなく今年の大学No1投手である田中正義。やはりアマチュア野球ファンとしては、ラストイヤーに見ないわけにはいかなかったです。
この日の田中のストレートはMax152㌔。県営大宮のガン補正をなくせば155㌔くらいでしょうか?スピードだけでなく、そのノビがあり、また重そうなストレートで、やはりほかの投手とはモノが違うなと感じました。また130㌔中盤をもマークした縦のスライダーも一級品でした。
そんな感じでボールは素晴らしかったのですが、三振は7個のみで、思ったよりはバットに当てられているという印象でした。そして上記のようにクセを盗まれたりと機動力の餌食になったこともあり、3失点。本人にとっても、スカウトにとっても決して納得のいく内容ではなかったでしょう。まだ完全復活とはいえない状態のようです。
それでも終盤の7~9回は流経大打線をパーフェクトに抑えるなどして、復帰後初となる完投勝利。最後の球が125球目で151㌔をマークするなど、スタミナ面でも問題ないことを証明しました。
ドラフト会議まであと5日。いったい何球団が田中を1位指名するか楽しみです。

田中は完全復活とはいいがたいものの3失点完投勝利
余談
今度は田中VS佐々木千
創価大が優勝に王手をかけたこの日、首都大学野球リーグでは桜美林大も優勝に王手をかけました。横浜市長杯では新東京大学野球リーグの1位と首都大学野球リーグの1位がいきなり激突することになるため、このままいけば横浜市長杯の初戦で田中VS佐々木という、そのころにはドラフト1位でプロ入りが決まっているだろうピッチャーどうしの対決が見れます。
試合スコア
Team | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | ||
流通経済大 | 0 | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | ||
創価大 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | X | 4 |
流 ●生田目・岡田ー串畑
創 ○田中ー賀部
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
流経大

創価大


田中から2安打をはなった4番の笹田

決勝タイムリーを放った西田

優勝に王手をかけ、勝利の瞬間ガッツポーズの田中
Topic
まだまだ復活は遠い生田目
この秋、約1年ぶりに肩痛から復帰し、先週先発にも復帰したばかりの生田目。この日も創価大相手に先発し、接戦を演じましたが、中味を見るとまだまだだな~という感じです。
この日の生田目のストレートはMax146㌔で、ほとんどが130㌔台。県営大宮のガンは辛いですが、田中と比べると5~10㌔は遅かったです。そストレートがまだ思うように走らないからか、ピッチングはスライダーがかなり多めでした。もともとスリークウォーターのピッチャーでしたが、肘の位置もやや下がったかな?という感じ。牽制球のときとは完全にサイドになってしました。7回になると完全にストライクが入らなくなり、2者連続でストレートの四球を与えたところで降板。スタミナ面でも復活はまだまだのようです。
そんな感じなので5回以外は毎回得点圏にランナーを背負う苦しいピッチング。それでも6回のスクイズを自らの見事なグラブトスで本塁で刺して雄たけびをあげるなど、去年の春とは違った気迫を全面に押し出したピッチングで、粘り強く投げぬきました。大学最後のシーズンにかける思いは本当に伝わってきました。
ドラフト3位以下なら社会人へ進む(おそらく日本通運)と言われている生田目にとっては、おそらくこれがドラフト前最後の登板。今日のピッチングを見てスカウトが、「まだまだ復活途中だから問題ない」と判断するのか、「劣化した」と判断するのかが2位以内で指名するかどうかのポイントになってくると思います。ただ個人的には厳しかな~という印象です。

生田目の復活はまだまだ遠そうだ…
機動力で田中を攻略
敗れてはしまったものの、田中から3点を奪った流経大の攻撃。そんなに打力があるとは言えない打線ですが、機動力を駆使した田中の攻略は見事なものでした。
まず2回に笹田が2ベースで出塁すると、5番大崎、6番折橋と連続バントで先制。5回には出雲、橋川がセーフティの構えをして揺さぶる。この2人は打ち取られて2死となるも、そこから9番串橋がヒットで出塁すると、次打者の初球スチール。田中はペースを乱されたか、高橋に四球→ワイルドピッチとピンチを広げると、本間に逆転のタイムリーを浴びた。
特に盗塁という面では、流経大はこの日5個の盗塁を成功させて、失敗は無し。チームとしてどうやら田中のモーションを完全に盗んでいるようで、笹田・串橋といったそれほど足があるわけでもない選手でも余裕で盗塁を成功させていた。これは単にランナーを進めるというだけでなく、モーションを盗まれていると思うとピッチャーはいつも通りに投げづらいもので、田中の投球を大いに乱せていたと思う。
ただ7~9回は1人のランナーを出すこともできずに、最後は力負け…。とはいえ他のチームにとっても、田中攻略のいいお手本となったのではないだろうか?

流経大機動力野球の要はプロ志望届も提出した俊足の1番高橋
もっと行けたよ創価大
この試合はイニングスコアから見れば、シーソーゲームを創価大が何とか制したという試合だ。しかし内容的にはだいぶ創価大に分があり、けどどこか得点を取り切れずに接戦になってしまったという試合だ。
創価大打線は結局この試合は3者凡退で終わった5回以外は、全ての回で得点圏にランナーを進めている。それでもチャンスで2つの併殺やスクイズ失敗が響いて4得点。生田目がよっく粘ったともいえるが、今日の生田目からならもっと点をとらなくてはいけなかった。
今日の勝利で新東京大学野球リーグの優勝に王手がかけた創価大。田中自身もまだ完全に復活したわけではないし、10/31始まる横浜市長杯を勝ち抜いて神宮に行くためには、打線の決定力が必要となってくる。
Pickup Player
田中正義 創価大4年 ピッチャー
~まだ完全復活とはいかないがそれでもモノが違う~
間違いなく今年の大学No1投手である田中正義。やはりアマチュア野球ファンとしては、ラストイヤーに見ないわけにはいかなかったです。
この日の田中のストレートはMax152㌔。県営大宮のガン補正をなくせば155㌔くらいでしょうか?スピードだけでなく、そのノビがあり、また重そうなストレートで、やはりほかの投手とはモノが違うなと感じました。また130㌔中盤をもマークした縦のスライダーも一級品でした。
そんな感じでボールは素晴らしかったのですが、三振は7個のみで、思ったよりはバットに当てられているという印象でした。そして上記のようにクセを盗まれたりと機動力の餌食になったこともあり、3失点。本人にとっても、スカウトにとっても決して納得のいく内容ではなかったでしょう。まだ完全復活とはいえない状態のようです。
それでも終盤の7~9回は流経大打線をパーフェクトに抑えるなどして、復帰後初となる完投勝利。最後の球が125球目で151㌔をマークするなど、スタミナ面でも問題ないことを証明しました。
ドラフト会議まであと5日。いったい何球団が田中を1位指名するか楽しみです。

田中は完全復活とはいいがたいものの3失点完投勝利
余談
今度は田中VS佐々木千
創価大が優勝に王手をかけたこの日、首都大学野球リーグでは桜美林大も優勝に王手をかけました。横浜市長杯では新東京大学野球リーグの1位と首都大学野球リーグの1位がいきなり激突することになるため、このままいけば横浜市長杯の初戦で田中VS佐々木という、そのころにはドラフト1位でプロ入りが決まっているだろうピッチャーどうしの対決が見れます。
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