二松学舎大付×帝京【秋季東京大会】
各地方大会が始まる中、東京は2回戦を迎えます。そんな2回戦で二松学舎大付と帝京という西東京の超強豪どうしがぶつかりました。
試合スコア
二 市川・●岸川・長島ー松江
帝 〇松澤ー山名
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
二松学舎大付

帝京


チームで唯一マルチヒットの永野

3回に同点2ランを放つ金村

巧みなバットコントロールで3安打3打点の活躍の佐々木
Topic
試合を決めたのは破天荒なセンター
帝京のセンターを守るのは、背番号16の1年生の志田。この本大会になってからスタメンに起用された選手だ。
まずセンターの守備であるが、何といっていいのかよく分からない…。
☓市川の1つで止められるんじゃいなかというヒットを3ベースにした
△定位置ちょっと後ろのセンターフライを前進して、観客をどよめかせたのちに危なっかしくキャッチ
◎後方のセンターフライをフェンスにぶつかって倒れこみながらキャッチ
そんな感じで帝京でセンターで起用されているのだから、それなりの能力はあるのだろうが、非常に評価しづらいような破天荒な守備…。見ている分には面白いけど、前田監督はヒヤヒヤしているのではないだろうか?
そんな志田ですが、打っては2点を勝ち越された直後の4回裏の先頭バッターとして打席に立つと、初球を叩いてレフト線への2ベース。佐々木のヒットで生還して、1点差に迫る貴重な得点を挙げた。そして最大の見せ場は7回裏の第4打席、5-5の同点で1死1・3塁という場面。その初球、サードランナーはスタートし、志田はバントをピッチャー横に転がして、見事にスクイズ成功。結局これが決勝点となり、志田は大仕事を果たした。
1年生でまだまだ不安なところもあるが、志田のこれからのさらなる活躍に期待したいです。

センターの志田。あとは守備の安定感さえ増してくれれば…。
背番号はグチャグチャ
帝京は非常にコンバートなどが多いチームで、いつも背番号と守備位置は一致しない傾向にある。この試合も背番号と守備位置が一致したのはピッチャー松澤、キャッチャー山名、ショート佐々木の3人のみ。あとの6人は背番号と守備位置が一致しない状態。初戦の錦城学園戦だと先発が背番号19の仁田(2年)だったので、一致するのは2人だけだったんだな…。
この一因は1年夏から4番を務めるなどし主軸として活躍していた岡崎(2年=背番号7)の不在。ノックにも入っていなかったし、こんな緊迫した試合でも出てこなかったので、ケガか何かで出られる状態じゃないのだろう…(ただ代わりの背番号7は見当たらなかったな)。この岡崎自身も外野にファーストにショートと色々なポジションを守ってきた選手なので、岡崎が復帰すれば、またポジションも色々代わるでしょう。
まぁそんな感じでポジションが固定されず、まだお試し段階の帝京だが、それでも二松学舎大付を撃破。まだまだ道のりは険しいが、5年ぶりとの甲子園に向けてまずは大きな関門を突破した。

キャプテンの浅野は本職はキャッチャー、背番号は9、守っているのはファースト
大きかった大江の存在
野手陣は前チームからの経験者が多く残る二松学舎大付だが、対照的にピッチャーは大江(3年)が入学してからずっと主戦を張っていたため、経験不足が否めない。そんな新チームのエースは市川。今年の春は大江と交互に先発するなどして経験を積んだ182㎝の左腕ですが、夏はほぼ大江が1人で投げ抜き、市川自身も入学時からレギュラーをはる本職の外野での出場だった。
この日もエースとして先発した市川は、腕の長さを生かしたゆったりとしたフォームから、コントロール重視の丁寧なピッチング。四死球も2と少ない一方、三振も0でした。ただ帝京打線に11安打を浴びて6回途中に同点に追いつかれたところで降板し、ライトに回る。市川に関していえば、現在のチームではエースなのだろうが、本人の将来のことを考えたら野手だろうなという感じだ。
代わった1年生右腕の岸川は、コンパクトなフォームからテンポよくストレートを投げ込む投手。市川の後を受け継いだ6回は、帝京4番金村を併殺打に打ち取って逆転のピンチを凌ぐが、続く7回には決勝点となるスクイズを決められてしまい負け投手になった。
結局3回もリードを奪うも、投手陣が3回追いつかれ、最後は逆転されての敗北となってしまった。二松学舎にとっては久しぶりの名長い冬。その間に市川を外野に専念させられるような投手陣になってほしいものだ。

大江から背番号1を引き継いだ市川
Pickup Player
松澤海渡 帝京1年 ピッチャー
代える気配のなかった新エース
中学時代は軟式で135㌔を投げ、軟式のU-15日本代表にも選ばれる。帝京では入学当初から出番を得て、夏は1年生ながら抑えとして活躍した。同じく1年から登板経験のある大胡(2年)や、春の背番号1で初戦で完封した仁田(2年)ら先輩がいるが、この秋は松澤が背番号1を背負い、今日の大一番も先発を果たした。
松澤は勝手に速球派というイメージをもっていたのだが、投げ終わりにぐらつくことのない安定したフォームからテンポよくボールを投げこむ。序盤はストレートが走らなかったこともあり、変化球中心のピッチングであったが、チームが流れに乗るのとともにストレートの勢いが増してきて、後半は割合が多めになったストレートがコーナーに決まりだして安定したピッチング。特に9回表に追い込んでから二松学舎4番の永井にストレートを3球続けて三振に斬ったのは見事であった。
ただ序盤~中盤にかけては2度もチームが同点においついてくれても、その直後に勝ち越しを許す苦しい展開。正直この試合で松澤を代えるタイミングは何度もあったが、それでも前田監督は松澤を代える気配すら見せなかった。どうやらこの秋は基本はエース松澤にすべてを託すようである。そんな前田監督の我慢も実ってか、上述のように調子をあげていき、5失点ながらも強打の二松学舎相手に見事完投勝利☆本人にとっても大きな自信になったことだろう。

5失点ながらも完投勝利をあげた松澤
試合スコア
Team | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | ||
二松学舎大 | 2 | 0 | 0 | 2 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 5 | ||
帝京 | 0 | 0 | 2 | 1 | 0 | 2 | 1 | 0 | X | 6 |
二 市川・●岸川・長島ー松江
帝 〇松澤ー山名
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
二松学舎大付

帝京


チームで唯一マルチヒットの永野

3回に同点2ランを放つ金村

巧みなバットコントロールで3安打3打点の活躍の佐々木
Topic
試合を決めたのは破天荒なセンター
帝京のセンターを守るのは、背番号16の1年生の志田。この本大会になってからスタメンに起用された選手だ。
まずセンターの守備であるが、何といっていいのかよく分からない…。
☓市川の1つで止められるんじゃいなかというヒットを3ベースにした
△定位置ちょっと後ろのセンターフライを前進して、観客をどよめかせたのちに危なっかしくキャッチ
◎後方のセンターフライをフェンスにぶつかって倒れこみながらキャッチ
そんな感じで帝京でセンターで起用されているのだから、それなりの能力はあるのだろうが、非常に評価しづらいような破天荒な守備…。見ている分には面白いけど、前田監督はヒヤヒヤしているのではないだろうか?
そんな志田ですが、打っては2点を勝ち越された直後の4回裏の先頭バッターとして打席に立つと、初球を叩いてレフト線への2ベース。佐々木のヒットで生還して、1点差に迫る貴重な得点を挙げた。そして最大の見せ場は7回裏の第4打席、5-5の同点で1死1・3塁という場面。その初球、サードランナーはスタートし、志田はバントをピッチャー横に転がして、見事にスクイズ成功。結局これが決勝点となり、志田は大仕事を果たした。
1年生でまだまだ不安なところもあるが、志田のこれからのさらなる活躍に期待したいです。

センターの志田。あとは守備の安定感さえ増してくれれば…。
背番号はグチャグチャ
帝京は非常にコンバートなどが多いチームで、いつも背番号と守備位置は一致しない傾向にある。この試合も背番号と守備位置が一致したのはピッチャー松澤、キャッチャー山名、ショート佐々木の3人のみ。あとの6人は背番号と守備位置が一致しない状態。初戦の錦城学園戦だと先発が背番号19の仁田(2年)だったので、一致するのは2人だけだったんだな…。
ポジション | 名前 | 背番号 | 夏のポジション |
ピッチャー | 松澤 | 1 | 抑え投手 |
キャッチャー | 山名 | 2 | ??? |
ファースト | 浅野 | 9 | 控え捕手 |
セカンド | 田中麟 | 5 | ファースト |
サード | 金村 | 3 | ??? |
ショート | 佐々木 | 6 | センター |
レフト | 高橋 | 15 | ??? |
センター | 志田 | 16 | ??? |
ライト | 田中悠 | 8 | サード |
この一因は1年夏から4番を務めるなどし主軸として活躍していた岡崎(2年=背番号7)の不在。ノックにも入っていなかったし、こんな緊迫した試合でも出てこなかったので、ケガか何かで出られる状態じゃないのだろう…(ただ代わりの背番号7は見当たらなかったな)。この岡崎自身も外野にファーストにショートと色々なポジションを守ってきた選手なので、岡崎が復帰すれば、またポジションも色々代わるでしょう。
まぁそんな感じでポジションが固定されず、まだお試し段階の帝京だが、それでも二松学舎大付を撃破。まだまだ道のりは険しいが、5年ぶりとの甲子園に向けてまずは大きな関門を突破した。

キャプテンの浅野は本職はキャッチャー、背番号は9、守っているのはファースト
大きかった大江の存在
野手陣は前チームからの経験者が多く残る二松学舎大付だが、対照的にピッチャーは大江(3年)が入学してからずっと主戦を張っていたため、経験不足が否めない。そんな新チームのエースは市川。今年の春は大江と交互に先発するなどして経験を積んだ182㎝の左腕ですが、夏はほぼ大江が1人で投げ抜き、市川自身も入学時からレギュラーをはる本職の外野での出場だった。
この日もエースとして先発した市川は、腕の長さを生かしたゆったりとしたフォームから、コントロール重視の丁寧なピッチング。四死球も2と少ない一方、三振も0でした。ただ帝京打線に11安打を浴びて6回途中に同点に追いつかれたところで降板し、ライトに回る。市川に関していえば、現在のチームではエースなのだろうが、本人の将来のことを考えたら野手だろうなという感じだ。
代わった1年生右腕の岸川は、コンパクトなフォームからテンポよくストレートを投げ込む投手。市川の後を受け継いだ6回は、帝京4番金村を併殺打に打ち取って逆転のピンチを凌ぐが、続く7回には決勝点となるスクイズを決められてしまい負け投手になった。
結局3回もリードを奪うも、投手陣が3回追いつかれ、最後は逆転されての敗北となってしまった。二松学舎にとっては久しぶりの名長い冬。その間に市川を外野に専念させられるような投手陣になってほしいものだ。

大江から背番号1を引き継いだ市川
Pickup Player
松澤海渡 帝京1年 ピッチャー
代える気配のなかった新エース
中学時代は軟式で135㌔を投げ、軟式のU-15日本代表にも選ばれる。帝京では入学当初から出番を得て、夏は1年生ながら抑えとして活躍した。同じく1年から登板経験のある大胡(2年)や、春の背番号1で初戦で完封した仁田(2年)ら先輩がいるが、この秋は松澤が背番号1を背負い、今日の大一番も先発を果たした。
松澤は勝手に速球派というイメージをもっていたのだが、投げ終わりにぐらつくことのない安定したフォームからテンポよくボールを投げこむ。序盤はストレートが走らなかったこともあり、変化球中心のピッチングであったが、チームが流れに乗るのとともにストレートの勢いが増してきて、後半は割合が多めになったストレートがコーナーに決まりだして安定したピッチング。特に9回表に追い込んでから二松学舎4番の永井にストレートを3球続けて三振に斬ったのは見事であった。
ただ序盤~中盤にかけては2度もチームが同点においついてくれても、その直後に勝ち越しを許す苦しい展開。正直この試合で松澤を代えるタイミングは何度もあったが、それでも前田監督は松澤を代える気配すら見せなかった。どうやらこの秋は基本はエース松澤にすべてを託すようである。そんな前田監督の我慢も実ってか、上述のように調子をあげていき、5失点ながらも強打の二松学舎相手に見事完投勝利☆本人にとっても大きな自信になったことだろう。

5失点ながらも完投勝利をあげた松澤
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