静岡×早稲田実業【明治神宮大会】
さぁ始まりました明治神宮大会。2日目の第1試合の静岡VS早稲田実業です。
試合スコア
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| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |||||
静岡 | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | |||||
早稲田実業 | 1 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | X | 5 |
静 ●池谷ー森
早 池田・服部・○赤嶺ー雪山
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
早稲田実業

静岡


静岡のエース池谷は5失点完投

清宮は3打数2安打3得点とチームに貢献

7回からリリーフした3回無失点で勝利を呼び込んだ赤嶺
Topic
サプライズ先発池田
この日早実の先発マウンドに上がったのは1年生右腕の池田。誰もが予想していなかった先発ピッチャーであった。
横浜青葉シニアから入った期待の1年生であった池田だが、この秋の東京大会では背番号17でベンチ入りを果たすもピッチャーの序列としては5番手。ベンチ入りメンバーが20人→18人に減る明治神宮大会では当初はベンチ漏れするも、直前の変更で背番号11を手に入れた。ということで大会パンフには池田は載っていないので、メンバー発表のときにはマジで誰となった。しかし東京大会で先発として活躍し、この大会から背番号1を背負う中川が体調不良で投げられず…池田に先発のチャンスが回ってきたのだ。
池田は130㌔前後のストレートにスローカーブ・チェンジアップなどで緩急をつけたピッチング。初回に2死から3連打で先制を許すも、2・3回はコントロールがよくなり、静岡打線を3者凡退に抑えた。しかし4回に2本のタイムリーを浴びて同点とされると、次の回からは服部に交代となってしまった。
4回3失点ということで先発の役割は果たせなかった池田。事情が事情でもあるが、まだ神宮のマウンドは早かったかなということろはある。ただこの貴重な経験をもとに冬場の練習に励めば、センバツでは中川・赤嶺・石井とすでに3人の1年生投手が活躍する早実に、もう1枚1年生投手が加わる可能性は十分にある。

先発に抜擢された池田であったが4回3失点で降板
清宮以上に勝負してもらえない野村
東京大会の決勝戦では清宮が5三振の中、サヨナラホームランという最高の結果を出して、その名をさらに全国に轟かせた早実の1年生4番野村。この日の野村の打席成績はその表れとなった。
①死球
②四球
③四球
④四球
なんと4打席とも四死球で打球を前に飛ばすことなく、全国デビューの初戦は終わってしまった。3打席目はランナー無しの場面だったのでファールで粘った末の四球であったが、ほかのランナーがいる場面での3打席ではバットを振ることすらしていない。この日は清宮は死球1個だけであったので、いかに野村が警戒されているかがわかる。
3打席目の四球以外は全て得点に繋がり、打線への貢献度は高かった野村であるが、次戦は豪快なバッティングを見てみたいものだ。
最後に地をみた1年生4番
東海大会を制した静岡の4番を務めるのは1年生の成瀬であった。成瀬は第1打席・第2打席でともに池田の球をセンター前に弾き返し、ともに得点に絡むヒットを2本放つなど、この日チームで唯一マルチヒットを記録。1死2塁で迎ええた第3打席では4球連続ボールで歩かされた。第4打席も併殺に倒れてしまったが、サードを襲った打球は強烈であった。
そんな打撃では4番の仕事を果たした成瀬であったが、神宮は苦い思い出の場となってしまった。同点で迎えた7回裏2死1・3塁で早実の5番小西の放った打球は成瀬の守るレフトの後方へ。成瀬は1度は追いついたように見えたが、風の影響もあっただろうか、ボールを捕れずに、決勝点となる2点が早実に入ってしまった。記録はヒットであったが、これは成瀬のミスと言われてもおかしくない打球であった。
1年で経験できたこの悔しさを、是非とも来年のセンバツで晴らしてほしい。

レフトを守る成瀬
Pickup Player
小西優喜 早稲田実業 2年 外野手
清宮・野村の後を打つ打者
清宮に続いて、上述のように野村も規格外の打者となってきて、簡単に勝負をしてもらえずにいる早実。となってくると、その2人の後を打つ打者はランナーが溜まった状態で回ってくることが多く、早実打線のキーマンとなってくる。
清宮・野村の後、新チームから早実の5番を務めているのが小西である。175㎝81㎏というガッチリした体格の小西はスラッガーとして1年秋からサードとして期待されていたが、イマイチ結果を出すことができずにいると、2年春には入学してきてた野村がキャッチャー→サードにコンバートされると完全にレギュラーポジションを失った。新チームでも東京大会は背番号14であったが、持ち前の打撃で5番ライトの座を掴むと、この明治神宮大会では背番号7に昇格した。
この日の小西は満塁のチャンスで回ってきた初回は押し出しの死球、清宮・野村の連続四死球で回ってきた第2打席では送りバントを決めるなど、打ってはいないものの得点には貢献してきた。そして最大の見せ場は同点の7回裏2死1・3塁で迎えた第4打席である。小西の放ったレフトへの大飛球は、上述のようにレフト成瀬の守備や風も逢いまみえて、レフトオーバー2点タイムリー3ベースというこの試合の決勝打となった。
決してすごくいい当たりというわけではなかったが、清宮・野村が歩かされるチームにおいて、この5番小西が結果を残したということは和泉監督にとっても大きなことであっただろう。

決勝タイムリーを放つ5番小西
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