本当に日大三が投打で慶応より上なのか?
今回のセンバツ選考で1番の焦点となったのは関東最後の枠で、関東大会ベスト8の慶応と東京準Vの日大三の比較であった。
これに関してはメディアでは「日大三が投打で慶応より上位/関東センバツ選考事情」と書かれている。果たして本当にそうなのか?
ちなみに最初に言っておくがわたしは日大三が選ばれたことに異議を唱えたいわけではない。
日大三も慶応もどちらもセンバツに出場するのに十分な実力を兼ねそろえていて、明治神宮大会の決勝では早実が優勝して日大三・慶応の両校がセンバツに選ばれることを願っていた。ただどちらか片方というのならば、地元ということもあり個人的には日大三のほうがセンバツで見たいチームではあった。
まずは【投手】
日大三といえば清宮から5連続三振を奪った左腕桜井。Max145㌔のストレートに鋭く落ちるスライダーが武器で、秋の奪三振率は脅威の13となっている。その一方、中学時代は投手であったらしいが高校で投手を始めたのは昨夏からという経験の浅さもあり、球種はほぼストレートとスライダーのみ、決勝の早実戦の終盤はスタミナ切れという課題も抱える。秋に背番号1をつけていた岡部も足を高く上げる躍動感のあるフォームから140㌔を超えるストレートに多彩な変化球を操る実力のある右腕である。さらにほぼストレートだけで三振が奪える左腕田口、話題の金成ももとは140㌔を超える193㎝左腕ということで数も豊富だ。
慶応のエースは森田。140㌔前後のストレートに最大の武器であるスライダー、タイミングをはずすカーブ・チェンジアップなどを投げ込む右腕。とりあえあけスゴい球があるわけでないが、コースの出し入れをするコントロールもあり、フィールディングや牽制も含めて総合力の高い右腕である。昨夏からエースとして神奈川準Vと経験は豊富で、昨秋の神奈川大会では失点はすべての試合で3点以下という安定感でチームを優勝に導いた。控えには渡辺・生井などの左腕もいるが実績に乏しく、基本的には森田が完投の投手陣であった。
投手面をまとめると
実績・安定感などは慶応が、
球の質・ポテンシャル・投手陣の層は日大三が勝っていると思う。
トータルでいえば引き分けかな?

慶応のエース森田
続いて【打撃】
日大三では193㎝101㎏の超大型スラッガーのデカプリオこと金成が注目されている。激闘となった早実との決勝戦では5打点と大爆発し、それ以降の練習試合では4番に座るなど絶賛ブレイク中であるが、その一方野手に転向したのは咋夏で東京大会の準々決勝までは不調でスタメンを外されることもあり、まだまだ実績には乏しい。実際に日大三打線の核は、3番打者であり、前チームから唯一スタメンであった桜井である。そのほか東京大会で2打席連続ホームランを放った井上や、前チームでは代打として活躍し、秋の東京大会では4番に座った比留間ら上位打線は活発。しかし下位打線に目を向けてみるとメンバーが固定されていないこともあり迫力不足で、例年の日大三に比べれな全体的にもまだまだ感はある。1試合あたり1.9本塁打は出場チームで最多だが、これも序盤に神宮第二で稼いだ感+地区大会がなかったからである。
慶応打線の中心は高校通算35ホーマーを誇る4番正木。昨夏には2連発で東海大相模を鎮めると、この秋も神奈川では3発、関東大会では花咲徳栄からレフト上段への特大ホームランを放つなど、右のスラッガーとしてはNo1との呼び声も高い。この正木の前後にも咋夏神奈川準Vに貢献した、ミート力の高い3番打者の綿引、1年生ながら1番を打って高打率を残した下山、東海大相模から1発を放った強打の2番矢澤などのメンバーが残り、それに小柄ながらパンチ力のあるショート宮尾や、もとは正木とレギュラー争いをしていた森野の復活など全体的に好打者の揃った打線であり、機動力も使えて繋がり
もよい。
打線をまとめると、
ポテンシャルは日大三が勝っているが、
全体的な打力・経験・繋がり・機動力では慶応が勝っている。
トータルでいえば打線は慶応のほうが上なのではないか?

打線でもチームを牽引する桜井
とういわけで投打という面で見れば、秋の姿を見る限りは慶応のほうが上では?と思う。
ただ日大三のポテンシャルは本当に魅力的であり、冬場を超えると一気に慶応を上回る可能性は大いになる。
ちなみに投打ということでちょっとは省かせてもらったが、
守備力でいえば日大三<<慶応である。
となると投打で日大三が上回るというのはいささか???となる。
まぁ両校が直接対決をしているわけではないので、そんな相まみれていない者同士を比較すること自体が難しい。
ただそもそも「投打で日大三が上回る」というワードはどこから来たのか?
以下の記事によると高野連はそんなことは言っていなさそうだ。
17年センバツ出場32校の選考理由 その過程で感じられた改革とは
「総合力の慶応と投打に迫力のある日大三」という表現はすごく適していると思う。たしかに桜井・金成に象徴されるように迫力があるのは日大三だ。でもスモールベースボールという言葉がある昨今、必ずしも迫力=実力というわけではないだろう。この言葉がどこからかメディア側で「投打で実力のある」という解釈になってしまったのではないかと思う。
高野連としてみれば最終的には実力は同じくらい、ならばと話題性で上回る日大三にしたということだろう。
まぁでも最初にも言ったが、どちらが選ばれても文句のないほどの実力をもつ両校。残念ながら落選してしまった慶応も激戦区神奈川の夏の本命であることには変わりなく、この悔しさをバネに夏には甲子園にやってきてほしいものだ。
これに関してはメディアでは「日大三が投打で慶応より上位/関東センバツ選考事情」と書かれている。果たして本当にそうなのか?
ちなみに最初に言っておくがわたしは日大三が選ばれたことに異議を唱えたいわけではない。
日大三も慶応もどちらもセンバツに出場するのに十分な実力を兼ねそろえていて、明治神宮大会の決勝では早実が優勝して日大三・慶応の両校がセンバツに選ばれることを願っていた。ただどちらか片方というのならば、地元ということもあり個人的には日大三のほうがセンバツで見たいチームではあった。
まずは【投手】
日大三といえば清宮から5連続三振を奪った左腕桜井。Max145㌔のストレートに鋭く落ちるスライダーが武器で、秋の奪三振率は脅威の13となっている。その一方、中学時代は投手であったらしいが高校で投手を始めたのは昨夏からという経験の浅さもあり、球種はほぼストレートとスライダーのみ、決勝の早実戦の終盤はスタミナ切れという課題も抱える。秋に背番号1をつけていた岡部も足を高く上げる躍動感のあるフォームから140㌔を超えるストレートに多彩な変化球を操る実力のある右腕である。さらにほぼストレートだけで三振が奪える左腕田口、話題の金成ももとは140㌔を超える193㎝左腕ということで数も豊富だ。
慶応のエースは森田。140㌔前後のストレートに最大の武器であるスライダー、タイミングをはずすカーブ・チェンジアップなどを投げ込む右腕。とりあえあけスゴい球があるわけでないが、コースの出し入れをするコントロールもあり、フィールディングや牽制も含めて総合力の高い右腕である。昨夏からエースとして神奈川準Vと経験は豊富で、昨秋の神奈川大会では失点はすべての試合で3点以下という安定感でチームを優勝に導いた。控えには渡辺・生井などの左腕もいるが実績に乏しく、基本的には森田が完投の投手陣であった。
投手面をまとめると
実績・安定感などは慶応が、
球の質・ポテンシャル・投手陣の層は日大三が勝っていると思う。
トータルでいえば引き分けかな?

慶応のエース森田
続いて【打撃】
日大三では193㎝101㎏の超大型スラッガーのデカプリオこと金成が注目されている。激闘となった早実との決勝戦では5打点と大爆発し、それ以降の練習試合では4番に座るなど絶賛ブレイク中であるが、その一方野手に転向したのは咋夏で東京大会の準々決勝までは不調でスタメンを外されることもあり、まだまだ実績には乏しい。実際に日大三打線の核は、3番打者であり、前チームから唯一スタメンであった桜井である。そのほか東京大会で2打席連続ホームランを放った井上や、前チームでは代打として活躍し、秋の東京大会では4番に座った比留間ら上位打線は活発。しかし下位打線に目を向けてみるとメンバーが固定されていないこともあり迫力不足で、例年の日大三に比べれな全体的にもまだまだ感はある。1試合あたり1.9本塁打は出場チームで最多だが、これも序盤に神宮第二で稼いだ感+地区大会がなかったからである。
慶応打線の中心は高校通算35ホーマーを誇る4番正木。昨夏には2連発で東海大相模を鎮めると、この秋も神奈川では3発、関東大会では花咲徳栄からレフト上段への特大ホームランを放つなど、右のスラッガーとしてはNo1との呼び声も高い。この正木の前後にも咋夏神奈川準Vに貢献した、ミート力の高い3番打者の綿引、1年生ながら1番を打って高打率を残した下山、東海大相模から1発を放った強打の2番矢澤などのメンバーが残り、それに小柄ながらパンチ力のあるショート宮尾や、もとは正木とレギュラー争いをしていた森野の復活など全体的に好打者の揃った打線であり、機動力も使えて繋がり
もよい。
打線をまとめると、
ポテンシャルは日大三が勝っているが、
全体的な打力・経験・繋がり・機動力では慶応が勝っている。
トータルでいえば打線は慶応のほうが上なのではないか?

打線でもチームを牽引する桜井
とういわけで投打という面で見れば、秋の姿を見る限りは慶応のほうが上では?と思う。
ただ日大三のポテンシャルは本当に魅力的であり、冬場を超えると一気に慶応を上回る可能性は大いになる。
ちなみに投打ということでちょっとは省かせてもらったが、
守備力でいえば日大三<<慶応である。
となると投打で日大三が上回るというのはいささか???となる。
まぁ両校が直接対決をしているわけではないので、そんな相まみれていない者同士を比較すること自体が難しい。
ただそもそも「投打で日大三が上回る」というワードはどこから来たのか?
以下の記事によると高野連はそんなことは言っていなさそうだ。
17年センバツ出場32校の選考理由 その過程で感じられた改革とは
「総合力の慶応と投打に迫力のある日大三」という表現はすごく適していると思う。たしかに桜井・金成に象徴されるように迫力があるのは日大三だ。でもスモールベースボールという言葉がある昨今、必ずしも迫力=実力というわけではないだろう。この言葉がどこからかメディア側で「投打で実力のある」という解釈になってしまったのではないかと思う。
高野連としてみれば最終的には実力は同じくらい、ならばと話題性で上回る日大三にしたということだろう。
まぁでも最初にも言ったが、どちらが選ばれても文句のないほどの実力をもつ両校。残念ながら落選してしまった慶応も激戦区神奈川の夏の本命であることには変わりなく、この悔しさをバネに夏には甲子園にやってきてほしいものだ。
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