共栄学園×早稲田実業【春季東京大会】
4/9 春季東京大会4回戦
共栄学園×早稲田実業 @神宮第二球場
試合スコア
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください

早実は1回裏に1死2塁から清宮のこの大会初打点となるタイムリーで先制。2回裏にも西田の3ベースから白井の内野安打で1点を加えると、その後共栄の先発大西が制球を乱し満塁となると、雪山が右中間に走者一掃のタイムリー2ベースを放ち、共栄学園のエースで主将の大西をKOする。共栄学園は4回表にショートゴロの間に1点を返すも、その裏に野村が2ランを放ち4回終わって7点差とコールドが目前に迫る。
しかし5回表には青木の2点タイムリーで早実の先発服部を降板に追い込む。6回表には代わった石井も雨の中ペースを乱して連続四球、ワイルドピッチでピンチを招くと途中出場の神山が2点タイムリー。8回にも神山がタイムリーを放ち共栄学園が2点差に迫る。しかしここで雨脚が強くなり中断…。
中断で流れが途絶えてしまった共栄学園は、再開直後の8回裏に途中出場の板谷に痛恨の2ランを浴びてジーエンド。早実がなんとも言えない内容でしたが、ベスト8にコマを進めた。

2回途中からリリーフ登板して。5~7回は早実打線を無得点に抑えた菊地

2試合連続となるホームランを放った4番野村

途中出場ながら8回裏に試合を決定づける2ランを放った板谷
Topic
◆コールド目前から2点差まで深刻な投手陣たち
4回終わって8-1。正直この試合は早実のコールド勝ちですぐに終わるものだと思っていた。しかし5回には先発の服部が2失点を喫し、次の打席で代打を送られた。これは正直エースとしてあるまじきピッチングであった。代わった石井も雨の影響もあったのか、連続四球→ワイルドピッチ→2点タイムリーという最悪の滑り出しを見せた。石井は結局9回まで投げ、打たれたヒットは2本のみだがその2本がともにタイムリーという状態。雨や味方のエラーなどもあり、最後までよく粘って投げたという評価もあるが、やはり投手の流れが悪く、それに引っ張られてか打線も5回~7回は沈黙し、格下の相手に一時は2点差まで詰め寄られてしまった。
この春季大会では3試合全てで服部が先発し、石井がリリーフするという流れで来ている早実。咋秋エース格であった中川はセンバツでも代打出場のみでこの大会もベンチ外、同じく咋秋リリーフとして活躍した左腕赤嶺も登録はされているが本当にベンチに入っているのか?という状態。センバツの明徳義塾戦で先発を務めた池田も登板していない状態だ。
こういうときにこそ投手陣唯一の3年生で、この春背番号1を背負っている服部に踏ん張ってほしいところであったが、コールド真際に捉えてれて降板という状態。もともと課題であった早実の投手陣は深刻な状態であり、早くも新1年生の茅野らに期待したくなってしまう。

先発した服部は5回3失点という残念な内容であった
◆天は早実に味方した
上記のとおり中盤から見事な追い上げをみせた共栄学園。特に7回裏にはチャンスで清宮を打ち取り(この試合清宮を初めてアウトにした瞬間でもあった)、大盛り上がり、直後の攻撃で1点差まで詰め寄り、まさかの試合はわからなくなってきたという展開であった。しかしここで雨脚が強くなり、試合は中断。
この展開でコールドにするわけにはいかない(by高野連)ということで長時間の中断ののち試合は再開するが、こうなったら流れも完全にリセット。再開は8回裏の早実の攻撃からであったが、こういう場合にはいきなり守備側が不利。早実の板谷に2ランを浴びて、共栄学園は完全に息の根を止められてしまった。
とはいえ、センバツ出場校相手に一時は2点差にまで迫る猛追をみせた共栄学園にはアッパレをあげたい。その一方で中盤に勝ちきれなかった早実は喝ですね。
◆心配な清宮
この日の清宮は3打数2安打1打点。しかしそのうちの1本のヒットは、単なるセカンドゴロが大きく後ろに下がったセカンドの守備位置によりセーフになったもので実施上のヒットは1本。残りの2打席は引っ掛けてのセカンドゴロ、ものすごく高く上がったフライアウトとセンバツから続く凡退の悪い形が続いている。
春季東京もこの試合で3試合目だが、いまだにホームランは0でこの日の初回のタイムリーが初打点という状態。3試合とも相手が全て強豪といえるチームではなく、3試合とも狭くホームランが出やすい神宮第二球場ということを考えると、今の清宮の状態はこれまでにないほど悪いといえる。咋秋に桜井から5三振を食らった後も、明治神宮大会では復活しただけに、今回の長期にわたる不調(?)は心配である。
野村はこの日も2ランを放ち、実力は発揮したが、やはり早実は清宮のチームである。主将でもある清宮が打てないと、球場の雰囲気ごと盛り上がってしまう。はやり清宮といえばホームラン。次週は清宮の高校通算80号がみられることを期待する半面、清宮にホームランが出なければ早実が関東大会に出ることはないと言いたい。

打撃の状態が心配な清宮
Pickup Player
雪山幹太 早稲田実業2年 キャッチャー
~起用さを買われて新2番に~
この春季東京大会から早実打線の2番を務めるのがキャッチャーの雪山である。この日も第1打席は、ヒットで出塁した1番野田を送って、3番清宮の先制タイムリーに繋げた。1死満塁で回ってきた第2打席では右中間に走者一掃のタイムリー2ベースを放った。本来ならば試合を決めたといってもいいほどの見事な打撃であった。
神戸中央シニアで投手を務めていた雪山は、ちょうど1年前に早実入学とともに野手に転向。内外野をこなしていたが、夏に八王子に敗れた翌々日には和泉監督からキャッチャーへのコンバートを告げられた。さらにその1週間後の8月には、今度は左打者への転向。立て続けに攻守に大きな転向を行った。ただ4番を務める野村は夏こそサードであったが、春季大会後の練習試合では4番キャッチャーで出ていたほどで、野村が正捕手となるものだと思っていた。
しかし雪山は持ち前の器用さですぐに頭角を現すと、秋季大会では背番号2の正捕手の座を獲得した。不安視されていた投手陣をリードして、明治神宮大会準Vに貢献し、左打席の打撃も最初は9番であったが、最後は5番にまで昇格した。そんな打撃も一冬をこえて、打撃フォームがちょうど同じく背丈のない左打ちの捕手である森友哉(西武)のように重心を低くして、どっしりして、器用さに加えて力強さも増していた。
清宮・野村という屈指の3・4番がいる早実にとって、その前を打つ2番というのは非常に貴重な打順である。雪山が2番に座ることによって、早実打線はさらに脅威なものとなることだろう。

この日2番に座ってバントに走者一掃のタイムリー2ベースに活躍した雪山
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試合スコア
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください

早実は1回裏に1死2塁から清宮のこの大会初打点となるタイムリーで先制。2回裏にも西田の3ベースから白井の内野安打で1点を加えると、その後共栄の先発大西が制球を乱し満塁となると、雪山が右中間に走者一掃のタイムリー2ベースを放ち、共栄学園のエースで主将の大西をKOする。共栄学園は4回表にショートゴロの間に1点を返すも、その裏に野村が2ランを放ち4回終わって7点差とコールドが目前に迫る。
しかし5回表には青木の2点タイムリーで早実の先発服部を降板に追い込む。6回表には代わった石井も雨の中ペースを乱して連続四球、ワイルドピッチでピンチを招くと途中出場の神山が2点タイムリー。8回にも神山がタイムリーを放ち共栄学園が2点差に迫る。しかしここで雨脚が強くなり中断…。
中断で流れが途絶えてしまった共栄学園は、再開直後の8回裏に途中出場の板谷に痛恨の2ランを浴びてジーエンド。早実がなんとも言えない内容でしたが、ベスト8にコマを進めた。

2回途中からリリーフ登板して。5~7回は早実打線を無得点に抑えた菊地

2試合連続となるホームランを放った4番野村

途中出場ながら8回裏に試合を決定づける2ランを放った板谷
Topic
◆コールド目前から2点差まで深刻な投手陣たち
4回終わって8-1。正直この試合は早実のコールド勝ちですぐに終わるものだと思っていた。しかし5回には先発の服部が2失点を喫し、次の打席で代打を送られた。これは正直エースとしてあるまじきピッチングであった。代わった石井も雨の影響もあったのか、連続四球→ワイルドピッチ→2点タイムリーという最悪の滑り出しを見せた。石井は結局9回まで投げ、打たれたヒットは2本のみだがその2本がともにタイムリーという状態。雨や味方のエラーなどもあり、最後までよく粘って投げたという評価もあるが、やはり投手の流れが悪く、それに引っ張られてか打線も5回~7回は沈黙し、格下の相手に一時は2点差まで詰め寄られてしまった。
この春季大会では3試合全てで服部が先発し、石井がリリーフするという流れで来ている早実。咋秋エース格であった中川はセンバツでも代打出場のみでこの大会もベンチ外、同じく咋秋リリーフとして活躍した左腕赤嶺も登録はされているが本当にベンチに入っているのか?という状態。センバツの明徳義塾戦で先発を務めた池田も登板していない状態だ。
こういうときにこそ投手陣唯一の3年生で、この春背番号1を背負っている服部に踏ん張ってほしいところであったが、コールド真際に捉えてれて降板という状態。もともと課題であった早実の投手陣は深刻な状態であり、早くも新1年生の茅野らに期待したくなってしまう。

先発した服部は5回3失点という残念な内容であった
◆天は早実に味方した
上記のとおり中盤から見事な追い上げをみせた共栄学園。特に7回裏にはチャンスで清宮を打ち取り(この試合清宮を初めてアウトにした瞬間でもあった)、大盛り上がり、直後の攻撃で1点差まで詰め寄り、まさかの試合はわからなくなってきたという展開であった。しかしここで雨脚が強くなり、試合は中断。
この展開でコールドにするわけにはいかない(by高野連)ということで長時間の中断ののち試合は再開するが、こうなったら流れも完全にリセット。再開は8回裏の早実の攻撃からであったが、こういう場合にはいきなり守備側が不利。早実の板谷に2ランを浴びて、共栄学園は完全に息の根を止められてしまった。
とはいえ、センバツ出場校相手に一時は2点差にまで迫る猛追をみせた共栄学園にはアッパレをあげたい。その一方で中盤に勝ちきれなかった早実は喝ですね。
◆心配な清宮
この日の清宮は3打数2安打1打点。しかしそのうちの1本のヒットは、単なるセカンドゴロが大きく後ろに下がったセカンドの守備位置によりセーフになったもので実施上のヒットは1本。残りの2打席は引っ掛けてのセカンドゴロ、ものすごく高く上がったフライアウトとセンバツから続く凡退の悪い形が続いている。
春季東京もこの試合で3試合目だが、いまだにホームランは0でこの日の初回のタイムリーが初打点という状態。3試合とも相手が全て強豪といえるチームではなく、3試合とも狭くホームランが出やすい神宮第二球場ということを考えると、今の清宮の状態はこれまでにないほど悪いといえる。咋秋に桜井から5三振を食らった後も、明治神宮大会では復活しただけに、今回の長期にわたる不調(?)は心配である。
野村はこの日も2ランを放ち、実力は発揮したが、やはり早実は清宮のチームである。主将でもある清宮が打てないと、球場の雰囲気ごと盛り上がってしまう。はやり清宮といえばホームラン。次週は清宮の高校通算80号がみられることを期待する半面、清宮にホームランが出なければ早実が関東大会に出ることはないと言いたい。

打撃の状態が心配な清宮
Pickup Player
雪山幹太 早稲田実業2年 キャッチャー
~起用さを買われて新2番に~
この春季東京大会から早実打線の2番を務めるのがキャッチャーの雪山である。この日も第1打席は、ヒットで出塁した1番野田を送って、3番清宮の先制タイムリーに繋げた。1死満塁で回ってきた第2打席では右中間に走者一掃のタイムリー2ベースを放った。本来ならば試合を決めたといってもいいほどの見事な打撃であった。
神戸中央シニアで投手を務めていた雪山は、ちょうど1年前に早実入学とともに野手に転向。内外野をこなしていたが、夏に八王子に敗れた翌々日には和泉監督からキャッチャーへのコンバートを告げられた。さらにその1週間後の8月には、今度は左打者への転向。立て続けに攻守に大きな転向を行った。ただ4番を務める野村は夏こそサードであったが、春季大会後の練習試合では4番キャッチャーで出ていたほどで、野村が正捕手となるものだと思っていた。
しかし雪山は持ち前の器用さですぐに頭角を現すと、秋季大会では背番号2の正捕手の座を獲得した。不安視されていた投手陣をリードして、明治神宮大会準Vに貢献し、左打席の打撃も最初は9番であったが、最後は5番にまで昇格した。そんな打撃も一冬をこえて、打撃フォームがちょうど同じく背丈のない左打ちの捕手である森友哉(西武)のように重心を低くして、どっしりして、器用さに加えて力強さも増していた。
清宮・野村という屈指の3・4番がいる早実にとって、その前を打つ2番というのは非常に貴重な打順である。雪山が2番に座ることによって、早実打線はさらに脅威なものとなることだろう。

この日2番に座ってバントに走者一掃のタイムリー2ベースに活躍した雪山
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