木更津総合×中央学院【春季千葉大会】
4/23 春季千葉大会2回戦
木更津総合×中央学院 @県営千葉球場
昨年は春・夏と甲子園出場を果たしたものの、秋は千葉英和に早々に敗れてしまい。この春シードを逃した木更津総合。前日の初戦でいきなり東海大浦安と当たり、次は秋準優勝で関東大会ベスト8の中央学院と、2回戦にしていきなりの強豪対決です。
試合スコア
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください

木更津総合は2回表に大木が3ベースで出塁すると、野尻のタイムリーで先制。投げては山下が3回までパーフェクト7奪三振という最高の立ち上がりを見せるが、4回裏に2個の四球と初ヒットで無死満塁のピンチを招くと、ファーストゴロを野尻がファンブルする間に同点に追いつかれる。
しかしその直後の5回表に野尻・山中のヒットと四球で満塁のチャンスを作ると、3番峯村が右中間に走者一掃のタイムリー3ベースを放ち勝ち越し。中央学院は先発の市川→西村→藤井とつなぐも、木更津総合打線の勢いを止められず、細田・山下にもタイムリーを浴びてこの回一挙に6点を勝ち越される。
木更津総合は7回表に大木のこの2本目の3ベースとなるタイムリーで1点を追加し、7点差とする。その裏に中央学院は2死ランナー無とコールド寸前までいくが、そこから連打でチャンスを作ると、サード小池のエラーで1点をあげる。しかし序盤の勢いこそなくなったものの、山下は安定したピッチングで以降得点を許さずに2失点完投。木更津総合が8-2で勝利して、3回戦にコマを進めた。一方秋準Vの中央学院は夏はノーシードで戦うことになってしまった。

先制タイムリーを放った野尻

5回に決勝打となる走者一掃のタイムリー3ベースを放つ峯村

この春背番号1をつけた藤井であったが木更津総合打線の勢いを止められなかった
Topic
◆右中間を狙い打ち
木更津総合打線は11安打8得点と順調なスタートを切った。その中でも全て得点に絡んだ長打4本が効果的であった(その4本の詳細は以下)。
①先制のホームを踏むこととなる大木の3ベース
②峯村の走者一掃のタイムリー3ベース
③山下の2点タイムリー3ベース
④2死1塁からの大木のタイムリー3ベース
この4本はいずれも右中間に放ったものであり、非常に効果的であった。
中でも右中間に3ベースを2本放った大木は、第2打席のライト前ヒットも右中間寄りの打球でまさに右中間を狙いうち。採取打席の打球も右中間にライナー性で飛ばしたが、これはさすがにライト寄りに守備位置を変えていたセンターのグラブに収まった。大木はパンチ力があり、どちらかというと引っ張り気味のバッターであったが、この春にはきれいにセンターから右方向へも打てるように成長していた。
この大木に代表されるように、この日の木更津総合打線は引っ張ることがなく、基本に忠実に打ちかえすバッティングが目立った。
秋3回戦敗退と沈黙してしまった打線が、基本に立ち戻って復活しつつあるようだ。

3ベース2本を含む右中間に3本のヒットを放った大木
◆ホロ苦さを味わった小池弟
木更津総合では入学早々の1年生2人がベンチ入りし、そのうち小池柊稀が9番サードでスタメン出場した。小池という名だけでピンとくる人も多いだろうが、この小池柊稀は、木更津総合の前チームの主将で、U18日本代表でも主将を務めた小池航貴の弟である。プレースタイルも兄に似ていて、機敏な動きで安定した守備、打撃面でもノーヒットではあったが絶妙なバントを決めていた。
だがそんな小池に高校野球の洗礼が待ち受けていた。7点リードで迎えた7回裏、この回を無失点で切り抜ければコールド勝ちという場面で、中央学院は2死から粘って連打でチャンスを作った。それでも次のバッターを打ち取ればゲームセットという場面で、打球は小池の前に飛んだ。しかしボールは小池のグラブに収らず、エラーとなり試合は9回まで続くこととなってしまった。
それでもその直後の打席で代打を送られることもなくフル出場と期待の高さがうかがえる。サード守備では2試合連続でエラーを喫してしまったが、中学時代は投手とのことでまだ不慣れな部分もある。動き自体は前述の通り兄のように機敏でいい動きをしているので、これからにも十分期待がもてる。

9番サードで出場した小池弟
◆本家と同じく開幕を迎えた大谷
中央学院の注目はなんといっても、昨秋の関東大会ではあわやノーヒットノーランという完封劇を演じるなど、2年生エースで打撃もいい「二刀流の大谷」。しかしこの春は大谷の背番号は20で、この日もピッチャーでなく、1番ライトでの出場となった。ちなみに秋は3番or5番であったので、いきなり1番で起用されるあたりがちょっと本家(日本ハムの大谷)に近い。しかし打撃面ではこの日は山下の前に3三振とさっぱりであった。
投げる方ではベンチ前でキャッチボールをしていたものの登板なし。シートノックではライトで強肩と披露していたので、決して投げられないわけではないのだろうけど、背番号20というところからするとどこか万全の状態でないと考えられる。昨秋準Vの中央学院は予選免除であり、この日が春の開幕戦。こちらの大谷も投手を封印して、野手一本で開幕を迎えたようだ。

注目の二刀流大谷はこの日はライトで出場し登板はなかった
Pickup Player
山下輝 木更津総合3年 ピッチャー
~ついに大型左腕が開花~
山下は1年夏から強打の左打者としてファーストのレギュラーを掴み、1年秋には4番打者として関東大会Vに貢献。2年春夏の甲子園では5番or6番打者をつとめ、2年春には打率.364をマークした。そんな山下であったが、早川をはじめとして3年生ばかりだった投手陣が抜けたことにより、この山下が2年秋からはピッチャーに再転向してエースとなった。しかしチームは3回戦で千葉英和に敗れ、長い冬を過ごすこととなってしまった。
そんな冬をこえた山下はエースとしてこの大事な初戦に先発し、成長した姿をみせた。ストレートは前よりも指にしっかりかかった球になっていて、この日は最速141㌔と187㎝という体格に似合う球となってきた。スライダーも打者の手元で曲がり、中央学院の打者は序盤は低めのスライダーに面白いようにバットが回っていた。そしてこれらの球のコントロールがよく、特に右バッターのインコース・左バッターのアウトコースに徹底して投げることができていた。またフォームも開きが少なく、先輩の早川に教わった?というような感じになっていた。
中央学院の打者1巡目をパーフェクト、7奪三振という圧巻のスタートを切る。4回には連続四球などから無死満塁のピンチを招くも、ここでギアをあげて4番塚越を三振。続く永長も完全に詰まらせるがこをファースト野尻がファンブルして1点を失う。その後は3回までの勢いはなくなるものの、終始安定したピッチング。7回にはあと1人というところから1点を失ってコールドを逃すも、8回・9回は兜の緒を締めなおして抑えて、秋準Vのチーム相手に、見事9回2失点12奪三振という内容であった。
打っても最初の2打席は完全にタイミングが合っていなかったが、3打席目では右中間に2点タイムリー3ベース。この日は7番を打っていたが、元4番として打撃にも期待したいところだ。
巨人のスカウトも評価するなど、注目の187㎝左腕がついに開花。秋は早々に姿を消してしまった木更津総合がこの春は大暴れしそうな予感だ。

9回2失点12奪三振で完投勝利をあげた山下
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木更津総合×中央学院 @県営千葉球場
昨年は春・夏と甲子園出場を果たしたものの、秋は千葉英和に早々に敗れてしまい。この春シードを逃した木更津総合。前日の初戦でいきなり東海大浦安と当たり、次は秋準優勝で関東大会ベスト8の中央学院と、2回戦にしていきなりの強豪対決です。
試合スコア
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください

木更津総合は2回表に大木が3ベースで出塁すると、野尻のタイムリーで先制。投げては山下が3回までパーフェクト7奪三振という最高の立ち上がりを見せるが、4回裏に2個の四球と初ヒットで無死満塁のピンチを招くと、ファーストゴロを野尻がファンブルする間に同点に追いつかれる。
しかしその直後の5回表に野尻・山中のヒットと四球で満塁のチャンスを作ると、3番峯村が右中間に走者一掃のタイムリー3ベースを放ち勝ち越し。中央学院は先発の市川→西村→藤井とつなぐも、木更津総合打線の勢いを止められず、細田・山下にもタイムリーを浴びてこの回一挙に6点を勝ち越される。
木更津総合は7回表に大木のこの2本目の3ベースとなるタイムリーで1点を追加し、7点差とする。その裏に中央学院は2死ランナー無とコールド寸前までいくが、そこから連打でチャンスを作ると、サード小池のエラーで1点をあげる。しかし序盤の勢いこそなくなったものの、山下は安定したピッチングで以降得点を許さずに2失点完投。木更津総合が8-2で勝利して、3回戦にコマを進めた。一方秋準Vの中央学院は夏はノーシードで戦うことになってしまった。

先制タイムリーを放った野尻

5回に決勝打となる走者一掃のタイムリー3ベースを放つ峯村

この春背番号1をつけた藤井であったが木更津総合打線の勢いを止められなかった
Topic
◆右中間を狙い打ち
木更津総合打線は11安打8得点と順調なスタートを切った。その中でも全て得点に絡んだ長打4本が効果的であった(その4本の詳細は以下)。
①先制のホームを踏むこととなる大木の3ベース
②峯村の走者一掃のタイムリー3ベース
③山下の2点タイムリー3ベース
④2死1塁からの大木のタイムリー3ベース
この4本はいずれも右中間に放ったものであり、非常に効果的であった。
中でも右中間に3ベースを2本放った大木は、第2打席のライト前ヒットも右中間寄りの打球でまさに右中間を狙いうち。採取打席の打球も右中間にライナー性で飛ばしたが、これはさすがにライト寄りに守備位置を変えていたセンターのグラブに収まった。大木はパンチ力があり、どちらかというと引っ張り気味のバッターであったが、この春にはきれいにセンターから右方向へも打てるように成長していた。
この大木に代表されるように、この日の木更津総合打線は引っ張ることがなく、基本に忠実に打ちかえすバッティングが目立った。
秋3回戦敗退と沈黙してしまった打線が、基本に立ち戻って復活しつつあるようだ。

3ベース2本を含む右中間に3本のヒットを放った大木
◆ホロ苦さを味わった小池弟
木更津総合では入学早々の1年生2人がベンチ入りし、そのうち小池柊稀が9番サードでスタメン出場した。小池という名だけでピンとくる人も多いだろうが、この小池柊稀は、木更津総合の前チームの主将で、U18日本代表でも主将を務めた小池航貴の弟である。プレースタイルも兄に似ていて、機敏な動きで安定した守備、打撃面でもノーヒットではあったが絶妙なバントを決めていた。
だがそんな小池に高校野球の洗礼が待ち受けていた。7点リードで迎えた7回裏、この回を無失点で切り抜ければコールド勝ちという場面で、中央学院は2死から粘って連打でチャンスを作った。それでも次のバッターを打ち取ればゲームセットという場面で、打球は小池の前に飛んだ。しかしボールは小池のグラブに収らず、エラーとなり試合は9回まで続くこととなってしまった。
それでもその直後の打席で代打を送られることもなくフル出場と期待の高さがうかがえる。サード守備では2試合連続でエラーを喫してしまったが、中学時代は投手とのことでまだ不慣れな部分もある。動き自体は前述の通り兄のように機敏でいい動きをしているので、これからにも十分期待がもてる。

9番サードで出場した小池弟
◆本家と同じく開幕を迎えた大谷
中央学院の注目はなんといっても、昨秋の関東大会ではあわやノーヒットノーランという完封劇を演じるなど、2年生エースで打撃もいい「二刀流の大谷」。しかしこの春は大谷の背番号は20で、この日もピッチャーでなく、1番ライトでの出場となった。ちなみに秋は3番or5番であったので、いきなり1番で起用されるあたりがちょっと本家(日本ハムの大谷)に近い。しかし打撃面ではこの日は山下の前に3三振とさっぱりであった。
投げる方ではベンチ前でキャッチボールをしていたものの登板なし。シートノックではライトで強肩と披露していたので、決して投げられないわけではないのだろうけど、背番号20というところからするとどこか万全の状態でないと考えられる。昨秋準Vの中央学院は予選免除であり、この日が春の開幕戦。こちらの大谷も投手を封印して、野手一本で開幕を迎えたようだ。

注目の二刀流大谷はこの日はライトで出場し登板はなかった
Pickup Player
山下輝 木更津総合3年 ピッチャー
~ついに大型左腕が開花~
山下は1年夏から強打の左打者としてファーストのレギュラーを掴み、1年秋には4番打者として関東大会Vに貢献。2年春夏の甲子園では5番or6番打者をつとめ、2年春には打率.364をマークした。そんな山下であったが、早川をはじめとして3年生ばかりだった投手陣が抜けたことにより、この山下が2年秋からはピッチャーに再転向してエースとなった。しかしチームは3回戦で千葉英和に敗れ、長い冬を過ごすこととなってしまった。
そんな冬をこえた山下はエースとしてこの大事な初戦に先発し、成長した姿をみせた。ストレートは前よりも指にしっかりかかった球になっていて、この日は最速141㌔と187㎝という体格に似合う球となってきた。スライダーも打者の手元で曲がり、中央学院の打者は序盤は低めのスライダーに面白いようにバットが回っていた。そしてこれらの球のコントロールがよく、特に右バッターのインコース・左バッターのアウトコースに徹底して投げることができていた。またフォームも開きが少なく、先輩の早川に教わった?というような感じになっていた。
中央学院の打者1巡目をパーフェクト、7奪三振という圧巻のスタートを切る。4回には連続四球などから無死満塁のピンチを招くも、ここでギアをあげて4番塚越を三振。続く永長も完全に詰まらせるがこをファースト野尻がファンブルして1点を失う。その後は3回までの勢いはなくなるものの、終始安定したピッチング。7回にはあと1人というところから1点を失ってコールドを逃すも、8回・9回は兜の緒を締めなおして抑えて、秋準Vのチーム相手に、見事9回2失点12奪三振という内容であった。
打っても最初の2打席は完全にタイミングが合っていなかったが、3打席目では右中間に2点タイムリー3ベース。この日は7番を打っていたが、元4番として打撃にも期待したいところだ。
巨人のスカウトも評価するなど、注目の187㎝左腕がついに開花。秋は早々に姿を消してしまった木更津総合がこの春は大暴れしそうな予感だ。

9回2失点12奪三振で完投勝利をあげた山下
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