横浜×桐蔭学園【春季神奈川大会】
4/22 春季神奈川大会4回戦
横浜×桐蔭学園 @サーティーフォー保土ヶ谷球場
3回戦で横浜と桐蔭学園が激突してしまうといういかにも神奈川らしいカードです。
試合スコア
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください

桐蔭学園の先発小諸は初回制球が定まらずに4四死球で押し出しを与えて1点を失うも、続く満塁のピンチでは1塁牽制でアウトをとる。すると桐蔭学園はその裏に2死から柿崎がヒットで出塁すると、4番南木が左中間スタンドに2ランを放ち逆転。しかし横浜も2回表に市村の2ベースからショートのエラーで同点に追いつく。
さらに横浜は3回表に増田が2ランを放ち再逆転。5回に1点差に迫られるも、6回に2死1・2塁から山崎がセンターオーバーの2点タイムリー3ベースを放ち突き放す。山崎は8回にもレフト線にタイムリー2ベースを放った。投げてはエース板川が2回以降は土田にしかヒットを打たれない好投で3失点完投勝利をあげた。横浜が7-3で勝利してベスト8に1番乗り。

3回に勝ち越しの2ランを放つ増田

6回・8回にそれぞれタイムリーとなる長打を放った山崎

4安打の活躍をみせた土田
Topic
◆勝負してもらえない中でさすがの増田
プロ注目の横浜の4番増田。この日は1打席目は1死2・3塁ということで当然のように歩かされるも、第2打席には見事勝ち越しとなる2ランホームラン。これに桐蔭学園はさらに警戒を強めることとなり、また次の打者である万波が当たっていたなかったこともあり。2・3打席目も四球と、5打席で四球は3個であった。
ただ第5打席でもレフト前ヒットを放つなど、この日は2打数2安打2打点の活躍。なかなかストライクが来ない中で、その数少ない球を確実に仕留める打撃はさすがとしか言いようがない。また塁に出た後もこの日は2盗塁と走塁に関しても一級品で、こうなるとさ四球もより出しづらくなる。
打者としてのレベルの高さをさらに見せつける結果となり、ドラフト上位候補との呼び声もさらに高まり、この秋のドラフトがさらに楽しみである。

勝負を避けられることが多い中でも2打数2安打2打点ときっちり結果を出した増田
◆桐蔭学園の大コンバート
桐蔭学園は秋からポジションを大きく変更してこの春に望んだ。まず前チームからショートのレギュラーの土田がサードへ回り、代わりに主将で秋はセンターであった柿崎がこの春は背番号6。この試合のスタメンは熊谷であったが、途中から柿崎がショートへ回った。キャッチャーには1年秋に正捕手の林と、1年生ながら夏にマスクも被った星野という2人がいるが、ここにあえてファーストであった南木をコンバートさせて、林は俊足を生かしてかライトを守っていた。いずれも昨夏からレギュラー格のチームの中心選手のコンバートであり、そこには桐蔭学園の大きな決意が感じられた。
しかし内容はというと、2回には林がやや目測を誤り2ベースを許すと、そのランナーがショート熊谷のエラーで生還して同点に追いつかれるなど守備にはまだ不安の残る状態。ただそんな中でも捕手の南木だけは、斎藤の盗塁を刺すなど、低く正確なセカンドストーができていて、しっかり体でワンバンを止めることもできていて、捕手として成功していた。これが打撃にも表れたか、この大会から4番に座り、1回裏には見事な逆転2ランを左中間スタンドに運んだ。
夏に向けてこの桐蔭学園の新布陣がどこまで完成度をあげていくのか楽しみである。

キャッチャーにコンバートした南木
打っても4番として初回に逆転2ランを放った
◆エースを育てろ
桐蔭学園の現チームの課題は投手陣であり、秋からエースといえる投手が不在の状態。そんな中、この日の横浜戦ではこの春から背番号1をつける小諸が先発。小諸は初回は球か乱して4四死球を与えて押し出しで1点を先制されるという最悪のスタート。ただ2回以降はある程度立ち直り、1イニングにヒットを2本以上打たれることのない安定したピッチング。小諸は前を大きくテイクバックの小さくといったフォームから、ランナーがいなくてもクイックを交えたり、足の上げ方を変えたりとして相手のタイミングをずらそうとするなど打ちづらそうなピッチャーであった。横浜の万波はこの小諸に完全にタイミングをはずされていて、4タコの2三振と完全に抑えられていた。結局8回を7失点であったものの、横浜打線にビックイニングを作らせることはなかった。
4年前の土屋監督ラストイヤーに斎藤(現:明治大)を擁して春季神奈川大会を制した桐蔭学園。代わった大川監督は基本は継投路線であり、1人の投手をずっと引っ張るようなことはなかった。だがこの日は崩れることはなかったもの7失点の小諸を8回まで引っ張った。これまでの采配であれば、間違いなく代えていたところだろう。前の城山戦でも左腕の徳永を完投させたことなどを見ると、この春はある程度主力投手に長いイニングを任せているようだ。そこで目指しているのはやはり小諸や徳永といった投手がエースとして1人立ちするということではないだろうか?

Pickup Player
板川圭矢 横浜2年 ピッチャー
~一冬越えて完全に横浜のエースに~
咋秋に当時1年生ながら横浜のエースナンバーを背負った板川。最終的には浦和学院を2失点完投するなど結果も残した一方、神奈川大会では不安定なピッチングもあり、横浜のエースとしてはまだ力不足感は否めなかった。
そんな板川であるが、一冬越えたこの春はまた違った姿を見せた。冬場に鍛えたのは投球時に下半身がしっかりしいて、よりタメを作れるようになったことでボールの力が増していた。またコントロールも非常によくなり、特に右バッターのアウトコースの際どいコースにストレートを投げ込むことができていて、変化球とのコンビネーションもさえていた。これにより前までは1試合に数個しかなかった奪三振も多くなり、全体的に見ていても、安心して見ていられるピッチングであった。
この試合でも初回こそ南木に2ランを浴びるも、その後は併殺崩れの1点のみであり、2回以降はヒットを打たれたのは土田のみというピッチングで、三振も7個奪った。3失点完投という結果であったが、その結果以上に内容のある素晴らしピッチングであった。一冬越えて完全に横浜のエースとなったといえるだろう。
秋には増田や万波が登板するなど投手力に課題のあった横浜。エース板川が真のエースに成長し、2番手として塩原も復活。増田・万波も引き続き投げることもでき、及川・黒須といった有望な1年生もいる。こうなってくると本当に死角のないチームとなりそうだ。

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横浜×桐蔭学園 @サーティーフォー保土ヶ谷球場
3回戦で横浜と桐蔭学園が激突してしまうといういかにも神奈川らしいカードです。
試合スコア
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください

桐蔭学園の先発小諸は初回制球が定まらずに4四死球で押し出しを与えて1点を失うも、続く満塁のピンチでは1塁牽制でアウトをとる。すると桐蔭学園はその裏に2死から柿崎がヒットで出塁すると、4番南木が左中間スタンドに2ランを放ち逆転。しかし横浜も2回表に市村の2ベースからショートのエラーで同点に追いつく。
さらに横浜は3回表に増田が2ランを放ち再逆転。5回に1点差に迫られるも、6回に2死1・2塁から山崎がセンターオーバーの2点タイムリー3ベースを放ち突き放す。山崎は8回にもレフト線にタイムリー2ベースを放った。投げてはエース板川が2回以降は土田にしかヒットを打たれない好投で3失点完投勝利をあげた。横浜が7-3で勝利してベスト8に1番乗り。

3回に勝ち越しの2ランを放つ増田

6回・8回にそれぞれタイムリーとなる長打を放った山崎

4安打の活躍をみせた土田
Topic
◆勝負してもらえない中でさすがの増田
プロ注目の横浜の4番増田。この日は1打席目は1死2・3塁ということで当然のように歩かされるも、第2打席には見事勝ち越しとなる2ランホームラン。これに桐蔭学園はさらに警戒を強めることとなり、また次の打者である万波が当たっていたなかったこともあり。2・3打席目も四球と、5打席で四球は3個であった。
ただ第5打席でもレフト前ヒットを放つなど、この日は2打数2安打2打点の活躍。なかなかストライクが来ない中で、その数少ない球を確実に仕留める打撃はさすがとしか言いようがない。また塁に出た後もこの日は2盗塁と走塁に関しても一級品で、こうなるとさ四球もより出しづらくなる。
打者としてのレベルの高さをさらに見せつける結果となり、ドラフト上位候補との呼び声もさらに高まり、この秋のドラフトがさらに楽しみである。

勝負を避けられることが多い中でも2打数2安打2打点ときっちり結果を出した増田
◆桐蔭学園の大コンバート
桐蔭学園は秋からポジションを大きく変更してこの春に望んだ。まず前チームからショートのレギュラーの土田がサードへ回り、代わりに主将で秋はセンターであった柿崎がこの春は背番号6。この試合のスタメンは熊谷であったが、途中から柿崎がショートへ回った。キャッチャーには1年秋に正捕手の林と、1年生ながら夏にマスクも被った星野という2人がいるが、ここにあえてファーストであった南木をコンバートさせて、林は俊足を生かしてかライトを守っていた。いずれも昨夏からレギュラー格のチームの中心選手のコンバートであり、そこには桐蔭学園の大きな決意が感じられた。
しかし内容はというと、2回には林がやや目測を誤り2ベースを許すと、そのランナーがショート熊谷のエラーで生還して同点に追いつかれるなど守備にはまだ不安の残る状態。ただそんな中でも捕手の南木だけは、斎藤の盗塁を刺すなど、低く正確なセカンドストーができていて、しっかり体でワンバンを止めることもできていて、捕手として成功していた。これが打撃にも表れたか、この大会から4番に座り、1回裏には見事な逆転2ランを左中間スタンドに運んだ。
夏に向けてこの桐蔭学園の新布陣がどこまで完成度をあげていくのか楽しみである。

キャッチャーにコンバートした南木
打っても4番として初回に逆転2ランを放った
◆エースを育てろ
桐蔭学園の現チームの課題は投手陣であり、秋からエースといえる投手が不在の状態。そんな中、この日の横浜戦ではこの春から背番号1をつける小諸が先発。小諸は初回は球か乱して4四死球を与えて押し出しで1点を先制されるという最悪のスタート。ただ2回以降はある程度立ち直り、1イニングにヒットを2本以上打たれることのない安定したピッチング。小諸は前を大きくテイクバックの小さくといったフォームから、ランナーがいなくてもクイックを交えたり、足の上げ方を変えたりとして相手のタイミングをずらそうとするなど打ちづらそうなピッチャーであった。横浜の万波はこの小諸に完全にタイミングをはずされていて、4タコの2三振と完全に抑えられていた。結局8回を7失点であったものの、横浜打線にビックイニングを作らせることはなかった。
4年前の土屋監督ラストイヤーに斎藤(現:明治大)を擁して春季神奈川大会を制した桐蔭学園。代わった大川監督は基本は継投路線であり、1人の投手をずっと引っ張るようなことはなかった。だがこの日は崩れることはなかったもの7失点の小諸を8回まで引っ張った。これまでの采配であれば、間違いなく代えていたところだろう。前の城山戦でも左腕の徳永を完投させたことなどを見ると、この春はある程度主力投手に長いイニングを任せているようだ。そこで目指しているのはやはり小諸や徳永といった投手がエースとして1人立ちするということではないだろうか?

Pickup Player
板川圭矢 横浜2年 ピッチャー
~一冬越えて完全に横浜のエースに~
咋秋に当時1年生ながら横浜のエースナンバーを背負った板川。最終的には浦和学院を2失点完投するなど結果も残した一方、神奈川大会では不安定なピッチングもあり、横浜のエースとしてはまだ力不足感は否めなかった。
そんな板川であるが、一冬越えたこの春はまた違った姿を見せた。冬場に鍛えたのは投球時に下半身がしっかりしいて、よりタメを作れるようになったことでボールの力が増していた。またコントロールも非常によくなり、特に右バッターのアウトコースの際どいコースにストレートを投げ込むことができていて、変化球とのコンビネーションもさえていた。これにより前までは1試合に数個しかなかった奪三振も多くなり、全体的に見ていても、安心して見ていられるピッチングであった。
この試合でも初回こそ南木に2ランを浴びるも、その後は併殺崩れの1点のみであり、2回以降はヒットを打たれたのは土田のみというピッチングで、三振も7個奪った。3失点完投という結果であったが、その結果以上に内容のある素晴らしピッチングであった。一冬越えて完全に横浜のエースとなったといえるだろう。
秋には増田や万波が登板するなど投手力に課題のあった横浜。エース板川が真のエースに成長し、2番手として塩原も復活。増田・万波も引き続き投げることもでき、及川・黒須といった有望な1年生もいる。こうなってくると本当に死角のないチームとなりそうだ。

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