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慶応大×早稲田大【東京六大学野球リーグ】 ~早稲田が3度逆転打で慶応の優勝を阻む~

5/28 東京六大学野球リーグ 第8週2日目
慶応大×早稲田大 @神宮球場

前日の1試合目は慶応が2本の満塁ホームランで逆転勝ち。これでこの試合に勝てば慶応大の優勝となった一方、負ければ立教大が優勝という早慶戦の2日目。神宮球場の内野席は入場制限が出るほどの満員で、早慶のライバル対決を大観衆が見守ります。


試合スコア
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
20170528慶応×早稲田大

慶大は1回表に2死1・3塁から郡司がライト前にしぶとく運んで先制。なおも四球で満塁のチャンスを迎えるが無得点であった。するとその裏に早大は3番で主将の佐藤晋の2ランであっさりと逆転する。それでも慶大は3回に表に四球と郡司の2ベースで2・3塁のチャンスを作ると、清水がセンター前に2点タイムリーを放ち、柳澤をKOして再逆転に成功する。

ただ意地をみせる早稲田は3回裏2死ランナー無しから加藤が2ベースで出塁すると、宇都口のタイムリー。さらに宇都口が盗塁でまたチャンスを作るとは長谷川のタイムリーで同点。4回裏にも2死3塁から檜村がピッチャー強襲の内野安打を放って逆転に
成功する。

しかし早大2番手の二山が突如5回に制球を乱すと、3四死球で2死満塁。さらに天野の頭部に死球を与えてしまい、押し出しで同点。代わった北濱から瀬尾がタイムリーを放ち、再再逆転に成功した。ただ北濱がその後は見事なピッチングを見せて慶大が無得点に抑える。

すると早稲田は7回に慶応のリリーフエース高橋亮から2死満塁のチャンスを作ると、代打の福岡が左中間を破る走者一掃の2ベースを放って逆転。さらに檜村にも2点タイムリーが飛び出して一挙5点。8回にも関根から2点を奪った。

8回から前日に先発したエース小島を投入して、早稲田大が逃げ切り勝利。これで慶応の優勝がなくなり、同時に立教大の優勝が決定した。

20170528慶応大 清水翔
3回に逆転タイムリーを放つ清水翔

20170528早稲田大 北濱
好リリーフをみせて勝利投手となった北濱

20170528早稲田大 檜村
2本のタイムリーを放ち3打点をあげた檜村


Topic
◆最後の最後で投手陣が…
勝てば優勝というこの春の慶応の快進撃の要因はやはり投手陣だと思う。加藤拓(現:広島)が抜けて、ほとんど経験者がおらず、不安視されていた投手陣だが、基本先発は中盤までで継投していくスタイルでここまで勝ち星をあげてきた。

この日の先発はその中でこの春唯一完投(完封)勝利をあげている菊地であったが、1回に逆転2ランを浴びてしまうと、2回表にはもう代打を送られてしまうという早めの交代。2番手には第1戦にも先発をしているエース格の高橋佑が上がったが、高橋も打線に逆転してもらったのに再逆転を許すという始末で、3回3失点で降板。3番手にはリリーフエースとして活躍していた高橋亮を送り込んだ。高橋亮は5・6回は早稲田打線をノーヒットに抑えるも、7回には逆転打を浴びるなど打者一巡の猛攻で5失点。4番手には1年生ながら開幕戦で先発を務めた関根が上がるが、ここ2カード連続で先発を外れていたのも納得であるというほど球に勢いがなく、8回にトドメの2点を献上してしまった。

勝てば優勝ということで投手陣総動員で臨んだ試合であったが、ここまで慶応を支えてきた4投手が揃いも揃って打たれてしまっては、優勝を逃したことも納得せざるを得ない。

20170528慶応大 高橋佑
前日の先発に続いてリリーフでマウンドにあがった高橋佑だが3回3失点で降板した


◆3回の逆転と早稲田がみせた意地
もう優勝の可能性のない早大にとっては、この試合はある意味消化試合。しかしそうもさせないのが早慶戦というものなのであろうか。この試合の勝利に対して執念をみせた。

慶応に1回・3回・5回とそれぞれリードを許すが、この3度に対して全て逆転。先発の柳澤、5回に突如乱れた2番手二山は失点を重ねたが、6回以降は慶応打線をノーヒットに抑えた。これには3番手の北濱の好投が大きく、北濱が6・7回をパーフェクトに抑えたのに、8回からは前日に先発したエースの小島を投入、そしてこの小島も8・9回をパーフェクトに抑えるという内容であった。

優勝を逃してもこの戦いぶりは見事であり、きっとこのような試合はちゃんと秋に繋がっていくことだろう。

20170528早稲田大 小島
8回からマウンドにあがり2イニングをパーフェクトに抑えた小島


◆期待の1年生が神宮初安打
この試合早稲田の1年生で唯一出場したのは途中からサードに入った吉澤。吉澤は昨年度の大阪桐蔭の主将であり、3番を務めた(前チームで)大阪桐蔭の中でもNo1といえるバッターであり、河原(現:トヨタ自動車)以来となる鳴り物入りでスポーツ推薦で早稲田の門をたたいた。

新人戦に出場した後、3週目からリーグ戦でベンチ入りを果たしている吉澤だが、出場のほとんどはサードの守備で打席数も少なく、いまだにリーグ戦ではヒットを打てていなかった。この日も織原に代打が出た関係で、8回表からサードの守備についた吉澤に8回裏2死3塁という場面で打席が回ってきた。吉澤は2球目のストレートを振り抜くと、打球は三遊間を抜けいき、リーグ戦初ヒットと同時に初打点もマークするタイムリーヒットを放った。

やっと神宮の舞台で1本が出た期待のスラッガー。秋は是非とも試合の最初から見たい選手である。

20170528早稲田大 吉澤
8回に初ヒットとなるタイムリーをはなつ吉澤


Pickup Player
福岡高輝 早稲田大2年 ファースト
~慶応を奈落の底に突き落とした逆転打~
7回裏1点を追う早大が、2死満塁という場面で代打に送ったのが福岡であった。福岡はどっしりとした構えからライナー性の打球を左右に打ち分けることのできるバッターで、走力・守備力も高い。川越東高では2年時から4番ショートを務め、3年時には1番ショートとして活躍し、3年春にはチームを関東大会準Vに導き、昨年スポーツ推薦で早稲田に入学した。この春からベンチ入りを果たすと主に代打として起用され、明大戦では初安打、前日の慶応戦では初打点を挙げていた。

この試合で打席に立った福岡はカウント2B2Sからの低めの変化球をうまくすくいあげると、打球は左中間後方に飛んでいき、走者一掃のが逆転タイムリー2ベースとなった。ミート力の高さがみられた福岡らしいバッティングであり、チームにとっても値千金であると同時に優勝目前の慶応を奈落の底に突き落とす一打でもあった。

この日も登板した慶応のエース格の高橋佑や、この春から立教で正捕手を務める藤野は川越東の同級生。この日はくしくも、高橋を奈落の底に落とし、藤野を優勝に導く活躍となった。先に六大学で結果を残した元同級生2人にも、追いつき、追い越したいところだ。

またこの春は主にノックではファーストを守っている福岡であるが、本職はショートなどであり守備力も非常に高い。ファーストには主将の佐藤晋がいるが、サード織原・ショート檜村といった今季からレギュラーを掴んだ選手はまだ安泰とはいいがたい。今日のような活躍を糧にして、秋のサード・ショート争いに是非とも参加したいところだ。

20170528早稲田大 福岡
左中間に逆転タイムリー2ベースを放つ福岡



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