二松学舎大付×東海大高輪台 【全国高校野球選手権東東京大会】
7/29 全国高校野球選手権東東京大会 決勝
二松学舎大付×東海大高輪台 @神宮球場
東東京大会の決勝。関東一ら強豪を破って決勝まで進み、2年ぶりの甲子園を目指す二松学舎に、東海大系列で唯一甲子園出場経験のない東海大高輪台が挑みます。
試合スコア
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください

二松学舎は2回表に内野安打とバント処理暴投で無死2・3塁のチャンスを作ると8番主将の松江がライト前に先制のタイムリー。さらにこの回鳥羽・平間・秋広にもタイムリーが飛び出して、この回打者一巡の猛攻で5点を先制する。続く3回表にも2四死球でチャンスを作ると平間のタイムリー、永井の左中間への2点タイムリー2ベースで3点を追加し試合の主導権を握る。
この展開に東海大高輪台は3回にして早くも、この大会リリーフとして活躍するプロ注目のエース宮路を投入。宮路は続くピンチを凌ぐとその後も粘りの投球を披露。5回表にエラーから畠山のタイムリーで1点を失うも、失点はこの1点のみで最後まで投げ切る。
しかし打線は3回裏に米澤のタイムリーで1点は返したものの、それ以外は二松学舎のエース市川の緩急をつけたピッチングの前に沈黙し、3安打のみに抑えてしまった。二松学舎が9-1で勝利し、3年ぶり2回目の夏の甲子園出場を決めた。

東海大高輪台で唯一の得点となるタイムリーを放った米澤

3安打2打点3盗塁の大活躍をみせた鳥羽

優勝の瞬間マウンドに集まる二松学舎大付ナイン
Topic
◆5回で先発全員安打の強力打線
二松学舎打線は2回表には6番秋広とでチャンスを作り先制すると、その流れのまま上位打線に繋げて3本のタイムリーで追加点。続く3回表にも9番永野からチャンスを作り、3番平間・4番永井のタイムリーで追加点。ともに下位打線でチャンスを作り出し、上位打線で返すという形で大量得点を生んだ。
そんな打線は4回の段階で5番畠山以外はヒットを放っているという状態。そして畠山も2死2塁で迎えた5回の第4打席でレフト前にタイムリーヒットを放ち、5回で先発全員安打を達成した。
6番にはこの夏2ホーマーの秋広が、7番にはピッチャーだが元は4番も打っていた市川が座るという強力打線はどこからでもヒットが出て、どこからでも得点がとれる強力打線。甲子園でのこの打線の爆発に期待したい。

5回にタイムリーを放った畠山
◆プロ注目の宮路が粘りのピッチング
東海大高輪台の注目はドラフト候補にも名を連ねる147㌔右腕の宮路。背番号1を背負い、この夏はおもに試合終盤にリリーフエースとして登板している宮路はこの日もベンチからのスタート。しかし継投パターンである西原・鵜飼が序盤から二松学舎打線に捕まり、宮路が登板したのは3回で8点リードされた場面であった。
この日の宮路は持ち前のストレートで押すだけでなく、100㌔台のカーブなどの緩急も多用するピッチング。おそらくロングリリーフということもあり、いつもと投球の構成をやや変えたのであろう。それでもストレートは9回に144㌔をマークしたように勝負どころでは威力のある球がいっていた。毎回のようにランナーを背負う展開となってしまったが、それでも粘り強く投げ抜き、得点を与えたのはエラーによる5点の1点のみで、6回1/で自責点0という内容であった。
期待の右腕の夏は終わってしまったが、身体は高く、また二松学舎に完全に盗まれての盗塁がいくつか見られたようにクイックなどには課題も多い分伸びしろもある。即プロとはいなないかもしれないが、大学での成長を大いに期待したい。

粘りのピッチングで6回を自責点0に抑えた宮路
◆悲願はならなかったものの素晴らしい戦いぶり
決勝で敗れてしまった東海大高輪台であるが、その戦いぶりは当初の予想を覆す見事なものであった。この大会の序盤は王子総合、大森学園といったチームに何とか勝利という状態…。宮路とともにダブルエースとして期待された増子はベンチ外で、宮路もエースとして先発完投できるほどの出来ではなかった。
それでも何とか勝ちあがると準々決勝では、第1シードの帝京から接戦の末にサヨナラ勝ちを納めると、準決勝では9回2死からの9得点で勢いに乗っていた東亜学園も撃破。このころから宮路をリリーフエースとした継投の流れも定まってきた。
東海大系列で唯一甲子園未出場というレッテルは残ってしまったが、4番の伊東、先発した左腕西原に、1年生ながら正捕手を務めた木下らチームの中心選手は来年も残るので次のチームに悲願の甲子園出場を期待したい。
Pickup Player
市川睦 二松学舎大付 ピッチャー
~緩急自在で優勝の最大の立役者に~
市川は1年成夏よりライトのレギュラーとして活躍した強打者であったが、2年春よりピッチャーも兼任し大江(現:巨人)と交互に先発をして東京準Vを達成。しかし2年夏は結局大江頼みになってしまい、重要な場面では登板がなく、4番ライトとして出場していた。2年秋よりエースを務めるも、どこかエースとして結果を残すことができずに3年春は日大三に16失点5回コールド負けとなってしまった。しかしここから市川の成長が見られ、ストレートは140㌔を超え、ピッチングの安定度も増してきた。
この日はMax140㌔のストレートに、スライダー・カーブを交えた安定したピッチング。特にカーブは100㌔以下にもなるスローカーブ、110㌔前後のカーブと2種類の緩いカーブを使っていて、これに東海大高輪台打線はあっておらず、有効にカウントを稼ぐことができていた。ちょうど2年前に全日本大学野球選手権を制した際に早稲田大の大竹が披露していたようなピッチングであった。打者を見ながら冷静な投球ができていて、ここが秋などから大きく成長していた部分だと感じた。
市川は3回裏に米澤のタイムリーで1点を失うも、4回以降は東海大高輪台に2塁を踏ませないピッチング。また奪った三振7個も全て4回以降ということで、まさに失点を機にギアをあげて東海大高輪台打線を完全に封じた形だ。これで市川は準々決勝以降3試合連続で1失点完投勝利。この大会では計35回4失点という抜群の内容で、甲子園出場の最大の立役者となった。

3安打1失点完投勝利をあげた市川
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二松学舎大付×東海大高輪台 @神宮球場
東東京大会の決勝。関東一ら強豪を破って決勝まで進み、2年ぶりの甲子園を目指す二松学舎に、東海大系列で唯一甲子園出場経験のない東海大高輪台が挑みます。
試合スコア
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください

二松学舎は2回表に内野安打とバント処理暴投で無死2・3塁のチャンスを作ると8番主将の松江がライト前に先制のタイムリー。さらにこの回鳥羽・平間・秋広にもタイムリーが飛び出して、この回打者一巡の猛攻で5点を先制する。続く3回表にも2四死球でチャンスを作ると平間のタイムリー、永井の左中間への2点タイムリー2ベースで3点を追加し試合の主導権を握る。
この展開に東海大高輪台は3回にして早くも、この大会リリーフとして活躍するプロ注目のエース宮路を投入。宮路は続くピンチを凌ぐとその後も粘りの投球を披露。5回表にエラーから畠山のタイムリーで1点を失うも、失点はこの1点のみで最後まで投げ切る。
しかし打線は3回裏に米澤のタイムリーで1点は返したものの、それ以外は二松学舎のエース市川の緩急をつけたピッチングの前に沈黙し、3安打のみに抑えてしまった。二松学舎が9-1で勝利し、3年ぶり2回目の夏の甲子園出場を決めた。

東海大高輪台で唯一の得点となるタイムリーを放った米澤

3安打2打点3盗塁の大活躍をみせた鳥羽

優勝の瞬間マウンドに集まる二松学舎大付ナイン
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◆5回で先発全員安打の強力打線
二松学舎打線は2回表には6番秋広とでチャンスを作り先制すると、その流れのまま上位打線に繋げて3本のタイムリーで追加点。続く3回表にも9番永野からチャンスを作り、3番平間・4番永井のタイムリーで追加点。ともに下位打線でチャンスを作り出し、上位打線で返すという形で大量得点を生んだ。
そんな打線は4回の段階で5番畠山以外はヒットを放っているという状態。そして畠山も2死2塁で迎えた5回の第4打席でレフト前にタイムリーヒットを放ち、5回で先発全員安打を達成した。
6番にはこの夏2ホーマーの秋広が、7番にはピッチャーだが元は4番も打っていた市川が座るという強力打線はどこからでもヒットが出て、どこからでも得点がとれる強力打線。甲子園でのこの打線の爆発に期待したい。

5回にタイムリーを放った畠山
◆プロ注目の宮路が粘りのピッチング
東海大高輪台の注目はドラフト候補にも名を連ねる147㌔右腕の宮路。背番号1を背負い、この夏はおもに試合終盤にリリーフエースとして登板している宮路はこの日もベンチからのスタート。しかし継投パターンである西原・鵜飼が序盤から二松学舎打線に捕まり、宮路が登板したのは3回で8点リードされた場面であった。
この日の宮路は持ち前のストレートで押すだけでなく、100㌔台のカーブなどの緩急も多用するピッチング。おそらくロングリリーフということもあり、いつもと投球の構成をやや変えたのであろう。それでもストレートは9回に144㌔をマークしたように勝負どころでは威力のある球がいっていた。毎回のようにランナーを背負う展開となってしまったが、それでも粘り強く投げ抜き、得点を与えたのはエラーによる5点の1点のみで、6回1/で自責点0という内容であった。
期待の右腕の夏は終わってしまったが、身体は高く、また二松学舎に完全に盗まれての盗塁がいくつか見られたようにクイックなどには課題も多い分伸びしろもある。即プロとはいなないかもしれないが、大学での成長を大いに期待したい。

粘りのピッチングで6回を自責点0に抑えた宮路
◆悲願はならなかったものの素晴らしい戦いぶり
決勝で敗れてしまった東海大高輪台であるが、その戦いぶりは当初の予想を覆す見事なものであった。この大会の序盤は王子総合、大森学園といったチームに何とか勝利という状態…。宮路とともにダブルエースとして期待された増子はベンチ外で、宮路もエースとして先発完投できるほどの出来ではなかった。
それでも何とか勝ちあがると準々決勝では、第1シードの帝京から接戦の末にサヨナラ勝ちを納めると、準決勝では9回2死からの9得点で勢いに乗っていた東亜学園も撃破。このころから宮路をリリーフエースとした継投の流れも定まってきた。
東海大系列で唯一甲子園未出場というレッテルは残ってしまったが、4番の伊東、先発した左腕西原に、1年生ながら正捕手を務めた木下らチームの中心選手は来年も残るので次のチームに悲願の甲子園出場を期待したい。
Pickup Player
市川睦 二松学舎大付 ピッチャー
~緩急自在で優勝の最大の立役者に~
市川は1年成夏よりライトのレギュラーとして活躍した強打者であったが、2年春よりピッチャーも兼任し大江(現:巨人)と交互に先発をして東京準Vを達成。しかし2年夏は結局大江頼みになってしまい、重要な場面では登板がなく、4番ライトとして出場していた。2年秋よりエースを務めるも、どこかエースとして結果を残すことができずに3年春は日大三に16失点5回コールド負けとなってしまった。しかしここから市川の成長が見られ、ストレートは140㌔を超え、ピッチングの安定度も増してきた。
この日はMax140㌔のストレートに、スライダー・カーブを交えた安定したピッチング。特にカーブは100㌔以下にもなるスローカーブ、110㌔前後のカーブと2種類の緩いカーブを使っていて、これに東海大高輪台打線はあっておらず、有効にカウントを稼ぐことができていた。ちょうど2年前に全日本大学野球選手権を制した際に早稲田大の大竹が披露していたようなピッチングであった。打者を見ながら冷静な投球ができていて、ここが秋などから大きく成長していた部分だと感じた。
市川は3回裏に米澤のタイムリーで1点を失うも、4回以降は東海大高輪台に2塁を踏ませないピッチング。また奪った三振7個も全て4回以降ということで、まさに失点を機にギアをあげて東海大高輪台打線を完全に封じた形だ。これで市川は準々決勝以降3試合連続で1失点完投勝利。この大会では計35回4失点という抜群の内容で、甲子園出場の最大の立役者となった。

3安打1失点完投勝利をあげた市川
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