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二松学舎大付×東海大菅生 【秋季東京大会1次予選】

9/16 秋季東京大会1次予選 第5ブロック
二松学舎大付×東海大菅生 @多摩一本杉球場

なんというくじ運の斐だろうか…夏の東東京の覇者:二松学舎大付と西東京の覇者:東海大菅生がいきなり秋の1次予選で当たるという組み合わせ。負けた方は早くも夏春連続での甲子園出場の可能性がなくなるという試合です。

試合スコア
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
20170916二松学舎大付×東海大菅生

二松学舎は1回表に右田・野村の連打と盗塁でチャンスを作ると3番畠山のタイムリーといきなり3連打で先制。さらに平間の犠牲フライ、保川のタイムリーで2点を加え、いきなり3点をリードする。しかし菅生も制球の定まらない二松学舎先発の海老原からヒットと2四球で満塁のチャンスを作ると、6番中尾がライト線に2点タイムリー2ベースを放ち、すぐさま1点差に迫る。

菅生は3回裏に、先頭の2番小山がライトスタンドにソロホームランを放ち同点。ここで二松学舎大付はピッチャー石田、キャッチャー石崎とバッテリーをまるごと交換すると、これが功を奏し以降菅生打線を抑えていく。

3回・4回は菅生のエース戸田に3人ずつで抑えられていた二松学舎打線であったが、5回表にランナー1塁から2番野村がエンドランで右中間を抜いて勝ち越し。さらに平間のタイムリー2ベース、石崎のタイムリーと続いて3点を勝ち越す。続く6回表にも畠山・平間の連続タイムリーで2点を追加した。さらに8回表にはまたもや平間のタイムリーで、9回表には菅生2番手の鈴木から野村のタイムリーにエラーも絡んで3得点を奪った。

意地を見せたい菅生は9回裏2死から連打でチャンスを作ると、1番田中幹が左中間にタイムリー2ベースを放って一矢報いるも反撃もここまで。二松学舎が12-5と大勝して初戦突破、逆に東海大菅生は1次予選の初戦敗退となって早くも夏春連続の甲子園出場の望みが絶たれた。

20170916東海大菅生 小山
3回裏に同点ホームランを放つ東海大菅生の小山

20170916二松学舎大付 野村
5回表に決勝打となるタイムリーを放つ二松学舎大付の野村

20170916二松学舎大付 平間
3安打4打点の活躍をみせた二松学舎大付の4番平間


Topic
◆見事にはまったバッテリーごと交換
この試合のキーポイントとなったのは3回裏の二松学舎のバッテリー交換であろう。背番号1の左腕海老原と背番号9の畠山のバッテリーでスタートした二松学舎であったが、海老原は制球が定まらずに、3回にホームランを浴びて3点のリードをあっという間に追いつかれてしまう。

ここで市原監督はピッチャーを海老原→石田に代えると同時に、キャッチャーを畠山→石崎に代えた。代わった石田は柔らかい関節を生かて、腕が1度太ももの下にいくダイナミックで独特なフォームからボールを投げ込む。制球はやや不安であったが、ボールが続くたびに石崎がマウンドに駆け付け、何とか四球を与えないようにリードした。結局最終回に2点は失ったものの石田ー石崎のバッテリーは3回~8回を無失点に抑えて、試合の流れを二松学舎に大きく呼び込んだ。

17安打12得点という強打が目立った二松学舎であったが、1番の勝因は途中出場のバッテリーが安定して、菅生に得点を与えなかったことであると思う。

20170916二松学舎大付 石田
3回途中からリリーフし、7回2失点の好投をみせた二松学舎大付の石田


◆まさかのエースと4番が…
正直この試合は東海大菅生が優勢と個人的に思っていた。その1番の理由は菅生は夏の甲子園で青森山田から完投勝利をあげた戸田、早実との決勝ではタイムリー3本、甲子園でも青森山田戦でのホームランなど打率.444を記録した4番の片山という投打の軸が揃っていることであった。

しかしエースの戸田は結果的には8回9失点という内容。確かに戸田の変化球の精度などはイマイチであったものの、二松学舎打線が戸田に対してしっかりと対策を立てていてよく打ち崩したというところもある。また打線では片山が3度チャンスの場面で打席に立つも4タコ、2打席目のサードライナーはなかなかの打球であったが。1・3打席目は低めのボール気味の変化球に手を出してしまい三振であった。

菅生のストロングポイントであるはずの戸田・片山が機能しないとあっては、このような敗北もある意味当然の結果だったといえるかもしれない。

20170916東海大菅生 戸田
エース戸田が9失点というのが東海大菅生にとって1番の誤算であった


◆田中は健在も守備が乱れた東海大菅生
東海大菅生の田中は的確な守備位置取りと俊敏な動きでそのショート守備はまさに一級品である。この試合でも二遊間への抜けようかというあたりをアウトにしたり、満塁の場面で高いバウンドのゴロを思いっきり前進して難しいハーフバウンドで処理してホームでアウトにしたり、(結果的に送球が乱れてエラーになってしまった)がランナーと重なったライナー性のゴロをダイビングキャッチしたりと素晴らしい守備を魅せてくれた。

その一方東海大菅生としては守備のレベルはまだまだという印象。シートノックのときからエラーが目立っていたし、試合中にはとくにかくバッテリーエラーが多かった。戸田が結果的に9失点してしまったのも、キャッチャーの捕球の問題で変化球を低めに投げ切れていなかったというのもあったのかもしれない。また外野守備も二松学舎のヒットの打球で捕れたんじゃという打球や、それ2ベースになっちゃうというものもあった。

まぁ甲子園で準決勝まで進出して、そこから新チーム作って、1ヶ月も経たないうちに初の公式戦。チームとしての完成度が低いのは致し方ない部分もあるが、それは同じく甲子園に出た二松学舎にも当てはまる話。実力的には二松学舎に劣っているというわけでなかったが、チームとしての完成度の低さがこの7点差につながってしまったようだ。

20170916東海大菅生 田中幹
相変わらず一級品のショート守備をみせた東海大菅生の田中幹



Pickup Player
畠山大豪 二松学舎大付2年 外野・キャッチャー
~打ってもオールマイティーに活躍の3番打者~
この試合3番打者として4安打の活躍を見せたのが畠山であった。

畠山は1年秋にライトのレギュラーを獲得すると、2年夏には5番ライトとして、多摩大目黒戦ではホームランを放つなど打率.417、チームトップの打点10をマークして甲子園出場に貢献。甲子園では明桜戦ではノーヒットであったが、三本松戦では3安打猛打賞の活躍を見せた。打撃ではホームランというよりは左右に打ち分けるタイプの打者であり、守備は主にライトとして出場しているがセンターやファーストなどもこなすオールマイティーな選手である。

この試合で畠山は背番号9ながら3番キャッチャーでスタメン出場する。ただ守備の方では、制球が不安定であった海老原を制御することができずに、3回裏に同点に追いつかれたところで、畠山はライトに回っている。とキャッチャーとしては苦いデビューとなってしまったが、打撃の方では本来の力を発揮した。

まず初回に先制タイムリーを放つと、6回にも貴重な追加点となるタイムリー。8回・9回にもそれぞれヒットを放ち4安打2打点の活躍。返すこともできる一方、次の4番平間が4打点をあげたようにつなぎ役やチャンスメイクと言った意味でも大きな仕事を果たした。そして4本のヒットはライト前、レフト前、レフトオーバー、センター前とあらゆる方向に打ち分けていて、これも畠山の持ち味が見えたところだ。打撃では、打球の方向といい、その役割でもオールマイティーな活躍を見せたといえる。

前チームと同じく強力打線っぷりを発揮した二松学舎。その中心はこの日4番で3安打4打点の活躍をみせた平間と、同じく前のチームからクリーンアップを打つ畠山であるに違いない。

20170916二松学舎大付 畠山
4安打2打点の活躍をみせた二松学舎大付の3番畠山




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こんにちは!

ブログを拝見しました。この2チームは今年の甲子園出場校である為、結構見ごたえある試合かと思いきや、まさか試合展開ですね。
東海大菅生は甲子園ベスト4になったため、新チームの完成度はほかのところと比べるとまだまだだと思います。これからチーム力をどこまで上げてくるのかが楽しみですね。

Re: こんにちは!

>ヒロキ35さん

途中までは見ごたえある試合だったのですがね…もう最後は完全に菅生の集中力が切れて…という感じでした。
結果だけ見れば大差ついてという感じですが、まぁ秋はこんなものかな…と。

菅生は本当に長い冬になってしまいますが、戸田・田中幹・片山と戦力的には非常に楽しみなチームなので春以降には期待ですね!
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