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川越東×花咲徳栄【春季埼玉大会2回戦】

4/26 春季埼玉大会2回戦
川越東×花咲徳栄@県営大宮球場

試合スコア
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
20180426川越東×花咲徳栄


川越東は1回表、2死から3番浪江がレフトスタンドにソロホームランを放ち先制。さらにここから菅原・前多の連打と四球で満塁のチャンスを作るも、花咲徳栄の先発中田が山形をセカンドゴロに抑え、初回を最少失点で切り抜ける。3回まで川越東の先発小笠原の前に抑えられていた花咲徳栄打線は4回裏、先頭の韮澤が左中間を破る2ベースを放つと、野村の内野安打、羽佐田のライト前タイムリーとクリーンアップの3連打で同点、なおも無死1・2塁のチャンスであったがバントができずに、3塁まで進んだ野村が牽制アウトになるなどして逆転とはいかない。ただ5回裏には2死から杉本が四球で出塁し盗塁を決めると、3番韮澤がセンターにタイムリーを放ち花咲徳栄が逆転して前半戦を終える。

勢い着いた花咲徳栄は7回裏、田谷野・橋本の連打と四球で満塁のチャンスを作ると4番野村がライトフェンス直撃の2点タイムリー2ベースを放ち3点差。これで勝負が決まったかに思えたが、川越東は8回表に山本・高波の連続2ベースで1点、さらに2死3塁となってから5番前多にもタイムリーが飛び出し再び1点差に詰め寄る。さらに9回表にはエラー、代打吉藤のヒット、四球で2死満塁と1打逆転のチャンスを作って、ホームランを放っている3番浪江を迎えるも、最後は中田が踏ん張って浪江をショートフライに打ち取りゲームセット。花咲徳栄が接戦をモノにして、埼玉ベスト16進出。

20180426川越東 浪江
初回に先制のホームランを放った川越東の3番浪江

20180426川越東 前多
タイムリーを含む3安打をはなった川越東の前多

20180426花咲徳栄 野村1
2点タイムリー2ベースを放つ花咲徳栄の4番野村


Topic
◆徳栄の内野を大シャッフル
花咲徳栄は昨秋から内野を大幅に入れ替えてきた。野村がライト→サード、倉持サード→セカンド、羽佐田セカンド→ファーストということでショート韮澤以外は内野は全て代わった。そして野村のいたライトには入学したばかりの1年生井上という布陣だ。

その中でやはり注目なのがサードの野村。やはり体格ががっちりしているのでサードは似合う。サード自体は遜色なくこなしていたが、投手をやっても144㌔を叩き出す強肩を生かすためには個人的にはライトの方がいいと思う。プロ入りという意味でも外野で十分じゃないかな…と。ただ2年夏までのファーストに加えて、外野・サードとオプションが増えたことはプラスであろう。

ただそんな野村だが9回表にサードゴロをファンブルしてしまいエラーを記録。これを機に1死1・2塁となってから、1番山本の打球はファーストベース付近のファーストゴロ。ファースト羽佐田がとって、そのままランナーにタッチできそうなほど1塁ランナーは進んでいたが、羽佐田が慌ててしまい打者走者はアウトにしたものの1塁走者をアウトにできず…ゲッツーで試合が終わるところを続行させてしまった。結局最後は中田が何とかしのいだが、コンバートされたばかりの2人のミスであわや逆転という状況を作り出してしまったことは、まだまだというところであろうか?

20180426花咲徳栄 野村2
この春から花咲徳栄のサードを守る野村


◆エース中田に託した初戦
花咲徳栄の初戦の先発マウンドを任されたのは秋に続いて背番号1を背負った中田。中田はゆったりタメを作ってから状態をあまり低くせずに投げるフォームで、その姿は絶対に先輩の清水(中日)を彷彿とさせるものであった。初回に浪江にホームランを浴びてしまうも、その後はストレートとスライダー(特に低めのボール球になるボールがよかった)のコンビネーションで、2回~7回は出したランナーは2人のみという見事なピッチングを見せる。

しかし疲れが見えてきたのか8回表には2本のタイムリーを浴びて1点差。中田の他に、サイド右腕の齊藤、左腕の和田、Max144㌔を誇る本格派の野村と多彩な投手を擁する花咲徳栄は昨秋は全試合継投で勝ち上がってきた。よって中田もここまでで、8回裏に打席が回った際には代打が出るかと思ったが、そのまま打席に中田が迎い、9回表のマウンドにも中田が上がった。中田は上述の通り味方の守備のミスもあり、2死満塁というピンチを招くも、最後はホームランを打たれた浪江をショートフライに打ちとってゲームセット。中田が9回3失点で見事に完投勝利をあげた。

昨秋はリレーで勝ち上がった花咲徳栄だが、裏を返せばエースと呼べる存在がいなかったということだ。そういう意味でこの試合の中田の完投にはエースとして一人立ちして欲しいという岩井監督の思いがあったのだろう。その思いに1つは答えられた中田であるが、エースへの道のりはまだまだ険しい。

20180426花咲徳栄 中田
花咲徳栄のエースとして期待される中田が見事3失点完投勝利をあげた


◆川越東復活の希望はエース小笠原
2015年春には関東大会準Vを果たし、藤野(立教大)・高橋(慶応大)・福岡(早稲田大)といった当時のメンバーが東京六大学で大活躍中の川越東。しかしここ最近は上位進出が少なく、昨秋も1回戦でふじみ野に敗れてしまい、この春はノーシードであったために、いきなり王者花咲徳栄との対戦となってしまった。ただ敗れはしたものの夏への手ごたえは感じられたと思う。それは花咲徳栄相手に3-4と1点差で最後まで追いつめた結果もさることながら、エース小笠原のピッチングにあった。

小笠原は177㎝66㎏(昨夏の名簿によると)と細身の右腕であるが、コンパクトなテイクバックのフォームから繰り出されるストレートはノビがあって、スピードは130中盤ちょっとくらい(目視で…)であったが、それ以上の威力が感じられるものであった。スライダーも打者の手元で曲がるしろものであり、コントロールも安定していた。結果的に4失点してしまったが、このピッチャーがいれば夏も結構戦えると思える選手であった。

20180426川越東 小笠原
敗れたもののその能力を高さを披露した川越東のエース小笠原


Pickup Player
韮澤雄也 花咲徳栄2年 ショート
~野村に次ぐ柱誕生か?~
打っては3安打1打点、守っても内野の中心としてこの試合で存在感を発揮したのが韮澤であった。

韮澤は新潟シニアから花咲徳栄に入学すると、1年夏から背番号16の控えショートとしてベンチ入りを果たし、現在の2年生では唯一の夏の甲子園優勝メンバーである。1年秋からはショートのレギュラーを掴み、繋ぎ役も返すこともできる2番打者として活躍。埼玉大会の終盤からは3番も務めるようになり、この春の初戦でも3番ショートでスタメン出場を果たした。

3回まで川越東のエース小笠原に抑えられて迎えた4回裏、先頭打者の韮澤はアウトコースのストレートをお手本のように左中間に弾き返し2ベースを放った。無死2塁となれば、得点が入るという雰囲気になり、それまでの花咲徳栄打線のムードを一変させた貴重な一打であった。これで同点のホームを踏むと、5回裏2死2塁で迎えた第3打席でもセンター前に勝ち越しのタイムリーを放った。打撃面では最初の貴重な2得点に絡む4打数3安打1打点という見事な活躍であった。

守備面でも安定したショート守備を披露。特にこの日は風が強く、各選手がフライをとるのに苦労していた中、韮澤だけは余裕で
キャッチという感じであった。ゴロをとる際には足の運び方がスムーズで送球も正確であり、ちょうど岡崎(オリックス)を彷彿とさせるような選手となってきた。内野は韮澤以外がコンバートされたばかりであり、2年生であるが韮澤が内野の中心である。盗塁も決めるなど走力もあり、まさに走攻守揃った内野手であり、来年のドラフト候補ともいえるだろう。

この花咲徳栄は野村中心のチームであったが、そこにもう1人の中心として韮澤が名乗りをあげてきているように感じられる試合であった。

20180426花咲徳栄 韮澤2 20180426花咲徳栄 韮澤1
攻守に渡って花咲徳栄の中心としての存在感を発揮したショートの韮澤



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