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東海大高輪台×帝京【選手権東東京大会5回戦】

7/21 選手権東東京大会5回戦
東海大高輪台×帝京 @神宮球場

昨年の夏は準々決勝で激突した東海大高輪台×帝京の試合が5回戦で実現。昨年は東海大高輪台が帝京にサヨナラ勝ちして、そのままの勢いで決勝まで進出した。今年も東海大高輪台が勢いづくか、帝京がリベンジに成功するかという試合です。


試合経過

20180721東海大高輪台×帝京
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください

帝京の先発は今大会初登板となる松澤。しかし東海大高輪台はその松澤の立ち上がりを攻めたて、宮下の内野安打を皮切りに四球→覚田のセンター前ヒットでいきなり無死満塁のチャンスを作る。注目の4番伊東はファーストゴロに打ち取るも、5番瀬戸はセンター前に弾き返し、さらにこれをセンター志田が後逸する間に走者一掃となり東海大高輪台が3点を先制する。
20180721東海大高輪台 瀬戸
先制のタイムリーを放った東海大高輪台の5番瀬戸

帝京の松澤は軟式のU15日本代表に選出されると、帝京では1年夏から抑えを務め、1年秋以降は実質的なエース。2年夏(去年の夏)は東海大高輪台相手にサヨナラ打を浴びて敗北。今年の東海大高輪台戦に人一倍強い思いを持つだろうエースだが、そのフォームはまさかのサイドスロー。昨夏はトルネード投法にするなどフォームを変えることはあったが、3年春までずっと本格派であった右腕が、OBで元日本ハムの芝草コーチの助言もあり最後の夏にサイドスローに転向したようだ。

初回に3点を失ってしまった松澤であったが、2回以降はボールを低めに集めることができていて、ランナーを得点圏に背負うことは多かったが要所を締めるピッチング。この松澤のピッチングもあり、試合の流れは徐々に帝京へと傾いていく。

帝京は2回裏、1死から8番の1年生澤石がセンター前ヒットで出塁すると、2死から1番トランがセンターオーバーの3ベースを放ちまず1点。続く3回には白石・田中の連打から志田が送って1死2・3塁のチャンスを作ると、6番笹川の犠牲フライで1点差に迫る。

東海大高輪台の先発はこちらもサイド右腕の梅澤であったが、1点差に迫られた4回からはエース左腕の西原が登板。昨夏の対戦では背番号20ながら先発を果たすと、帝京打線を5回1安打無失点に抑えた投手である。しかしそれからケガもありこの1年は苦労した西原はストレートには球威がなく、スライダー・チェンジアップといった変化球でかわすピッチング。4回は帝京を無得点に抑えるが、5回には先頭の田中にあわやホームランというレフトフェンス直撃の3ベースを浴びてしまうと、続く志田の犠牲フライで同点とされてしまう。さらに竹田のヒットと四球でピンチを招くとチェンジアップがワイルドピッチとなるが、これで一気に2塁からホームを狙った竹田はタッチアウトとなる。
20180721東海大高輪台 西原
4回から2番手として登板した東海大高輪台のエース西原

ただこの他にも西原のチェンジアップがワンバンになり、キャッチャーが捕れないというケースが度々見られ、これが西原の投球の幅を狭めることになってしまう。6回裏に帝京は先頭のトランのヒットから1死2塁のチャンスを作ると、3番白石がうまく三遊間を破って勝ち越しに成功。春から松澤との2枚看板として活躍していた背番号10の白石であるが、元々ファーストのレギュラーでもあったように打力もあり、今大会でも初戦では9番であったが、前の試合からは3番に昇格。1打席目には左中間に3ベースを放つなど逆方向へのバッティングがこの日は光っていた。続く4番田中も三遊間を抜いて連続タイムリーとなり、帝京が2点を勝ち越す。この回の西原のボールはストレートの割合が増え、打たれたヒットは3本ともストレートであった。
20180721帝京 白石
勝ち越しのタイムリーを含む3安打の帝京3番白石

さらに帝京は7回裏、先頭の竹田が四球で出塁して送って1死2塁とすると松澤のたたきつけた打球はワンバンでサードの頭を越えてレフト前タイムリーヒット。続く1番トランはライトスタンドに2ランホームランを放ち、帝京が8-3とコールドも見えるレベルのリードを奪い、西原をKOする。
20180721帝京 トラン2
7回裏にトドメの2ランを放つ帝京の1番トラン

松澤は7~9回は東海大高輪台打線をパーフェクトに抑えるなど、2回以降は無失点ピッチング。実に16個もの内野ゴロを打たせるピッチングで3失点完投勝利。個人的には本格派でやって欲しいという思いもあるが、サイドに転向したばかりとは思えないピッチングであった。
20180721帝京 松澤
サイドスローらしいピッチングで見事9回3失点完投勝利をあげた帝京の松澤


今年の帝京のチームについては前田監督が「上級生が不甲斐ない~」と言って、一時は1年生が4~5人スタメン入りするとの噂もあったが、フタを開けてみれば3年生の活躍が目立った試合であった。エース松澤は色々あっただろうけど、最後の夏を前にして決意のサイド転向で、2回以降は得点を与えず9回3失点完投勝利。打線でも1番トラン・3番白石・4番田中の主軸3人がそれぞれ猛打賞の活躍で牽引した。小松・澤石の1年生二遊間も打っては1安打ずつであったがバントも決めるなどしっかり仕事を果たしていて、守っては2人とも球際が強く、とても1年生とは思えない安心して見ていられる二遊間であった。上級生と下級生がかみ合ったチームとなり、2011年夏以来の甲子園にむけて順調に進めている感じであった。

一方の東海大高輪台は初回に3点を先制して、昨年のように帝京をヒヤッとさせてはしたが中盤以降は完敗。打線はチャンスを
作りながらもあと1本が出ずに2回以降は無得点…1年時から中軸を打っていた注目の大型スラッガーの伊東もノーヒットに抑えられてしまった。エース西原も春のケガからまだまだ本調子ではなかったようで、昨年の宮路のような大黒柱もいなかった。

両チームとも今日投げた計4投手は今大会初登板と、前の試合では温存して満を持して挑んだ決戦。昨年同様に熱い試合となったが、今年は帝京が見事な逆転劇で昨年のリベンジを果たしベスト16入りを果たした。


Pickup Player
トラン・ヒー・キエン 帝京3年 外野手
~3安打3打点の新1番~

帝京の新1番トラン が1点目のタイムリー3ベースに、トドメの2ランにと打線を牽引した。

ベトナム国籍を持つトラン は、元は投手であったが外野に転向すると2年秋からレギュラーを獲得。強肩に加えて、持ち前の打力で秋春5〜7番を務めていた。秋春は長い腕を生かして外角の球をうまく打つという印象の打者であった。しかしソフトバンク柳田のフォームを参考にしたりもしてパワーアップして迎えたこの夏は1番を務めることとなった。すると初戦となった海城戦でいきなり先頭打者ホームランを放つなど強打の1番としての存在感を発揮していた。

この試合も1番ライトで先発すると、2死1塁で回ってきた第2打席では帝京の反撃の狼煙となるセンターオーバーのタイムリー3ベース。同点で迎えた6回には先頭打者としての打席に立つと、1・2塁間に内野安打を放ちチャンスメイクし、勝ち越しのホームを踏んだ。極め付けが7回の第5打席で打った瞬間それと分かる2ランホームランをライトスタンドに放り込み、東海大高輪台のエース西原をKOした。結果的に4打数3安打3打点という見事な活躍で、白石・田中ともに打線を牽引した。

身体能力が高くまだまだ伸びしろもありそうなだけにこれからのさらなる活躍にも期待したい。

20180721帝京 トラン1
トドメの2ランを含む3安打3打点の活躍の帝京の新1番トラン



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