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小山台×二松学舎大附【選手権東東京大会決勝】

7/29 選手権東東京大会決勝
小山台×二松学舎大附 @神宮球場

夏の甲子園出場をかけた東東京大会の決勝は、準決勝で帝京を破り、都立勢としては03年以来の夏の甲子園出場を目指す小山台と2年連続での出場を目指す二松学舎大附の対戦となった。

試合経過

20180729小山台×二松学舎大附
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください

二松学舎の先発は背番号1の左腕海老原かと思われたが、そんな大方の予想に反して先発のマウンドに上がったのは背番号11の右腕大庭。これまでほぼ全試合にリリーフ登板をしていて、準決勝では3回から登板して関東一を最後まで無失点に抑えた右腕であった。しかしこの大会では初先発、さらにそれが甲子園出場をかけた決勝のマウンドとなると話が違うのか、持ち前のコントロールが乱れて球が浮く場面が目立ち、ボール先行がやや目立つ展開に…。初回こそ小山台の攻撃を3人で抑えるも、2回表には先頭の4番會川にヒットを打たれると、続く宮崎に見事にバスターエンドランを決められて(ライト前ヒット)無死1・3塁。6番南の犠牲フライで先制を許してしまう。
20180729二松学舎大附 大庭
決勝の大一番で二松学舎大附の先発を託された大庭

先制された二松学舎は2回裏、野村・有馬の連続バントヒットで無死1・2塁。セオリー通りであればもう1回バントという場面であったが、スーパー1年生の山田の打力にかけて強硬策に出るもショートゴロ併殺。チャンスが潰れたかに見えたが、続く9番大庭がピッチングの汚名返上とばかりに、小山台のエース戸谷のストレートに詰まりながらもセンター前に運び同点に追いつく。

それでもパッとしない大庭に対して小山台は4回表、宮崎の2打席連続となるヒットを皮切りに四球→西脇のバントヒットで1死満塁とすると、8番の吉田がしぶとく1・2塁間を抜く2点タイムリーを放ち勝ち越しに成功する。
20180729小山台 吉田
4回に勝ち越しの2点タイムリーを放った小山台の吉田

対する二松学舎は4回裏、野村のライト線への2ベースと有馬バントヒットで無死1・3塁とすると山田の犠牲フライで1点差。一気に同点といきたいところで関東一戦では代打ホームランを放ち、1年夏には3番も務めていた中澤を代打起用するが同点に追いつくことはできなかった。

代打を出した関係もあり、5回の二松学舎のマウンドには背番号10の3年生右腕の岸川が上がる。岸川は先頭の佐藤晃に対していきなり145㌔をマークし、神宮の大観衆をどよめかせると、この回2個の三振を奪って3人で片づける。4回まではどこかバタバタしていた二松学舎の守りはこの岸川のピッチングで落ち着きを取り戻すこととなる。

すると5回裏、二松学舎は平間と畠山のヒットに野村の四球で2死満塁のチャンス。ここで7番有馬は戸谷のフォークの前に三振するもキャッチャーが後逸。ボールを拾ったキャッチャー吉田は満塁ということで近いホームフォースアウトを狙ってホームにトスするも、息が合わなかったようで戸谷のホームベースカバーは遅れ、ボールは転々として振り逃げが成功。吉田は1塁へ普通に送球してもアウトというタイミングであっただけに小山台としては非常にもったいない形で同点に追いつかれる。さらに続く山田の三遊間深いところへのショートゴロは内野安打となり、二松学舎がこの回逆転に成功する。

岸川が6回以降も快調なピッチングで小山台打線を抑えて流れに乗った二松学舎は7回裏、1死2塁から野村が左中間にタイムリー2ベース。野村は続く有馬のところで3盗を決めると、有馬の内野安打で生還し、二松学舎が貴重な2点を追加しリードを3点に広げる。

岸川は終盤小山台打線にヒットは許すもこれが散発であり得点を許さず…5回~9回まで見事無失点のロングリリーフ。二松学舎大附が逃げ切って、2年連続での夏の甲子園出場を決めた。
20180729二松学舎大附優勝
優勝を果たした二松学舎大附ナイン


敗れはしたものの小山台は都立ながら見事な戦いぶりであった。序盤は二松学舎がバタついていたこともあり、先に得点を奪って試合の主導権を握っていた。決して大きいのを打つバッターがいるわけではないが、2安打の4番會川、2回のバスターエンドランなど3安打を放ち全得点に絡んだ5番宮崎、バントヒットなど器用さが光った西脇などコンパクトなスイングからしっかりとヒットを打つことができていて、チームとしては計11安打を放った。ただ中盤以降は岸川のボールに押されてしまい、また作ったチャンスでも1本を出すことができなかった。
20180729小山台 宮崎
3安打を放ち小山台の全ての得点に絡んだ5番宮崎

小山台の躍進の立役者は帝京から2失点完投勝利をあげるなどの活躍をみせたエースの戸谷であろう。この日もストレートはMax137㌔をマークし、これにスライダーやフォークなどの多彩な変化球を交えたピッチング。コントロールも安定していて、崩れることのなさそうな投手であった。それだけに5回の逆転の場面は、中盤から二松学舎打線に有効であったフォークを思い通りにつかって三振をとったものの振り逃げになってしまったのは悔やまれるところだろう。2年生捕手の吉田もそれまでは、ワンバンするような玉球でも戸谷のフォークをうまく止めていたが、有馬の最後の球だけは後逸してしまい、そこに戸谷との連携ミスも重なってしまった。試合後に「筑波大への進学を目指す」と言った戸谷。小山台の躍進を支えたエースということで伊藤(中央大4年)とも非常に被るところもあるので、是非とも4年後には筑波大で活躍し、伊藤のようにプロからも注目される投手となって欲しい。
20180729小山台 戸谷
小山台の躍進の最大の立役者であるエース戸谷


二松学舎といえば強打のイメージが強いがこの試合では、下位打線の機動力が目立った試合であった。その下位打線の1・2番というのが6番野村、7番有馬の2年生コンビでこの試合で二松学舎があげた全得点にこの2人が絡んでいた。特に野村は2本の2ベースを含む3打数3安打の活躍であり、7回の2ベースの後にすかさず決めた3盗も効果的であった。野村はこの大会は絶好調で、大会通じて18打数14安打7打点6盗塁と驚異的な数字を残し、この東東京大会のMVPともいえる活躍であった。有馬も内野安打のみえ猛打賞に盗塁も2個決めるなどその俊足ぶりを発揮した活躍であり、この2人で1・2番を組ませたいくらいであった。
20180729二松学舎大附 野村
この試合でも3打数3安打1打点3得点の活躍で東東京大会のMVPともいえる活躍をみせた二松学舎大附の野村

またこの試合でキーマンとなったのは二松学舎の1年生捕手の山田。上述の通り6番野村・7番有馬が出塁するので、ことごとくチャンスで打席が回ってきた。最初はショートゴロ併殺という最悪の結果となってしまったが、ここで意気消沈することなく次の打席ではきっちりと犠牲フライを放つと、5回には勝ち越しのタイムリーヒットとしっかり結果を出した。守っても1年生ながら度々マウンドに出向いては、ポンと腰を叩いて帰ってくるなど先輩投手陣に臆することなくリード。この日は岸川が覚醒気味で素晴らしい内容であったが、決して投手力が高いとは言えない現チームが甲子園出場を果たせたのはこの1年生捕手の役割も大きく、市原監督も優勝インタビューで「山田に頼り切っていた」と話していた。さすがは昨年のU15日本代表で主将を務めていた逸材だけある。
20180729二松学舎大附 山田
1年生ながら正捕手として攻守に活躍をみせた二松学舎大附の山田

二松学舎大附には甲子園でもさらなる活躍を期待したい。


Pickup Player
岸川海 二松学舎大附3年 ピッチャー
~3年生が意地の好リリーフが流れを変えた~
この試合で流れを一気に二松学舎大附に手繰り寄せたのが、5回~9回まで無失点リリーフをみせた岸川であった。

岸川は二松学舎大附では1年秋から背番号18でベンチ入りを果たすなど期待されていた右腕であるが、3年春になっても背番号は17とその期待に応えることはできていなかった。この夏は背番号10を背負い、ともにリリーフとして王子総合戦では4回1失点、成立学園戦では3回無失点と好投を見せていたが、それ以降は登板がなく、投手陣は海老原・大庭の両2年生に、1年生の
大型右腕香山がメインとなっていた。それだけに先発の大庭が代わるのは見えていたが、2番手としてマウンドに上がったの海老原でなく岸川だったときは少々驚いた。

そしてマウンドに上がった岸川はまた別の意味で神宮の観衆に驚きを与える。先頭の佐藤晃の2球目に143㌔をマークすると、次の球は何と145㌔をマーク。もともと球に力のあるピッチャーであったが、球速がここまで伸びているとは正直思わなかった。岸川はこのストレートに加えて、120㌔前半のスライダー、時より110㌔前後のカーブでタイミングをはずすピッチング。登板した5回は佐藤晃・會川の2人から三振を奪い、小山台の攻撃をあっという間に3人で終わらせて、ここまでバタバタしていた二松学舎の守備陣に落ち着きを与えた。

6回からはストレートは130㌔後半に抑えて、スライダーの割合を少し増やしつつも、追い込むと140㌔を超えるボールを投げるというピッチング。小山台打線は基本的に岸川のストレートに押されていて、二松学舎は右バッターであってもセンターが右中間に大寄るなど全体的に振り遅れを意識したシフトを引いていた。四死球も0とコントロールもよく、特にストレートを右バッターのアウトコースに制球することができていた。6回・7回は2死からヒットを浴びるも危なげない投球。8回には連打で無死1・2塁とされるも、ここからギアをあげて無失点で切り抜けると、9回も無失点で抑えて、5イニングを5安打無失点という素晴らしい投球を見せた。

優勝インタビューでは市原監督が「本来はエースとなるべき投手」と称した岸川。これまでは1・2年生中心の投手陣であったが、最後はその期待に応えるべく、また3年生としての意地を見せて見事にチームを甲子園に導いた。今日の投球で甲子園では背番号1の岸川が見れる可能性も出てきたと思われる。

20180729二松学舎大附 岸川
5回~9回まで無失点リリーフをみせた二松学舎大附の岸川


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お疲れ様です。

https://sports.yahoo.co.jp/m/column/detail/201807300006-spnavi

https://sportiva.shueisha.co.jp/smart/clm/baseball/hs_other/2018/08/01/___split_61/

結局、今年は予選を観に1回も球場へ行けませんでした…
【茨城】明秀日立
【三重】三重
【奈良】天理の太田
【大分】明豊の浜田
【宮崎】聖心ウルスラの戸郷    
ら観たかった選手・学校が敗れてしまいましたが、全体的にどうなんでしょ?まずまずの面子が揃った感じなんですかね?

今夏の甲子園に出れない2年生に目を移すと…
【岩手】大船渡の佐々木
【愛知】東邦の石川
【三重】菰野の岡林
【熊本】有明の浅田
学校としては西千葉決勝で中央学院に敗れた東京学館浦安。
2番キャッチャー遠藤
3番ライト長尾
4番ファースト池永
5番ショート増田
7番レフト下村
代打で魅せた内山
ら多くの下級生で西千葉決勝まで勝ち上がりましたし、投手陣がしっかりすれば秋以降の新チーム、非常に楽しみな印象受けました。
https://www.chibanippo.co.jp/news/sports/518649

投打に多くの逸材に出会える事を期待して、今大会も8/9に日帰りで甲子園に行ってきます。
あまり注目されてませんが?中越の坂井の打撃が印象に残ってます(バーチャル高校野球で観て)

ぶるーたすさんの一押しは誰ですか?(^o^)

Re: タイトルなし

>好投手さん

一押し選手といっても色々いますので…8/9に甲子園に行かれるということであれば…

花巻東:谷、中村
下関国際:鶴田、木村
創志学園:西、金山、中山
土浦日大:冨田、井上、小菅

あたりは個人的には推したいところです。

とりあえず台風の影響がなく、無事に行けるといいですね…。
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