八戸学院光星×明石商【選手権大会1回戦】
8/11 第100回全国高校野球選手権記念大会1回戦
八戸学院光星(青森)×明石商(西兵庫)
試合経過

※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
光星は1顔思いて、先頭の近藤のセンター前ヒットと武岡のバントで2死2塁のチャンスを作る。迎えた4番東が変化球をうまくすくいあげると、打球はライトのポール際に飛び込む2ランとなり八戸学院光星が2点を先制する。

先制の2ランを放つ八戸学院光星の4番長南
明石商は1回裏に、先頭のスーパー1年生来田がサード強襲ヒットで出塁し、バントと3番で主将の田渕のライト前ヒットで1死1・3塁のチャンスを作る。ここで1塁ランナーの田渕がわざと挟まれて、その間に3塁ランナーの俊足来田がホームインし1点を返す。
八戸学院光星は2回表、秋山の2ベースと四球で1死1・2塁としたところで明石商は先発の加田を早くも諦めて背番号1の福本を投入。この夏背番号3ながら実質的なエースとして投手陣を牽引してきた加田だが、この日はコントロールが甘くも持ち前のコントロールで打ち取るピッチングができなかった。そして代わった福谷も光星打線の勢いを止めることができず、近藤・武岡に連続タイムリーを浴びてしまう。さらに長南のセカンドゴロエラー、4番東のレフト前タイムリーと継投もむなしくこの回4点を失ってしまう。
福谷は4回にも近藤に2ベース、武岡にセンター前タイムリーと同じく連打を浴びてしまい1点を失う。八戸学院光星の1番近藤、2番武岡はともにバットコントロールのいい左の巧打者で4回まで2人合わせて5打数5安打(1犠打)と大活躍であった。

この試合では4安打を放った八戸学院光星の1番近藤
明石商の反撃は4回裏、光星のファースト但井のエラーから植田のヒットで1・3塁とすると山本のヒットでまず1点。続く福谷がタイムリーで2点目をあげると、四球と水上のヒットで満塁としてから3番田渕に2点タイムリーが飛び出し5-7と2点差に迫る。そんな明石商の追い上げムードであったが、光星は5回表に先頭の4番東が今度は左中間にソロホームランを放ちリードを3点に広げる。

追撃の2点タイムリーを放った明石商の3番で主将の田渕
八戸学院光星は6回からエース福島に代わり、左腕の成田をマウンドにあげる。成田は昨夏は大一番の青森山田戦で先発するなど福山と左右の2枚看板として期待されていた投手だが、春に左肘靱帯を部分損傷し、青森大会ではベンチ外。甲子園からベンチ入りメンバーに復帰していて、これが久しぶりのマウンドとなった。6回はヒットを2本浴びながらも、相手のベントミスなどにも助けられて無失点で切り抜けたが、7回に明石商打線につかまってしまう。四球→右田のヒット→送りバントで1死2・3塁のピンチを招いてしまうと、続く植本の内外野の間のフライはセカンド近藤が深追いしすぎたこともありポテンヒットになってしまう。続く植田は今後は綺麗にセンター前に運ぶタイムリーを放つと、8番山本はサード前に見事にスクイズを決めて、明石商が最大6点あった差を縮めて同点とする。八戸学院光星としては4回・7回と明石商にビックイニングを作られてしまったのだが、4回は但井のエラー、7回は同様に明らかに捕れたフライをポテンヒットするなど、両イニングともに守備のミスが大きく起因してしまっていた。
次にどちらが点をいれるかがそのまま勝敗に直結するともいえる試合終盤。光星は8回表にファーストエラーと近藤のヒットで2死1・3塁と勝ち越しのチャンス。すると明石商はここでピッチャーを福谷→1年生の中森に交代。中森は西兵庫大会では投球回数1/3のみであったためにこの起用は驚きであった。しかしこのピンチは近藤の盗塁死により逃れると、続く9回はMax145㌔のストレートを軸に、ここまで2ホーマーの東が三振を奪うなど光星の2番からの好打順を完璧に抑えてみせた。一方の明石商も、8回・9回ともに先頭打者を四球で出して光星の3番手中村を攻め立てるも、要所では中村が踏ん張って、試合は8-8のまま延長戦に突入する。
10回表、光星は1死から矢野が四球で出塁すると、続く下山は頭部へのデットボールで負傷交代。これには1年生ながら堂々としてピッチングを見せていた中森も動揺したか、その後2死1・2塁からピッチャ-の中村のに三遊間を破られてしまう。ただもともと外野は前目に守っていて、2塁ランナーの矢野も3塁を回って1度は足を止めたが、これをレフト来田がファンブルする間に一気にホームイン。その裏を中村が3人で抑えて、光星が勝利。夏の甲子園初出場初勝利を狙った明石商は惜しくも敗れた。
敗れてしまった明石商だが2人のスーパー1年生は強烈なインパクトを残した。まず来田は高校入学時には大阪桐蔭を含めた30校近くから誘いがあった(と噂の)選手であるが、明石商で昨年3番を打っていた兄(日体大1年の来田渉悟)の無念を晴らすべく、市立の明石商に入学。西兵庫大会では1番バッターとして打率.350に7盗塁の活躍を見せ、1年夏で早くも兄の無念を晴らすという目標を達成した。この試合でも1番レフトとしてスタメン出場すると、4度の出塁をするなど1番バッターとしての仕事を果たした。中森は西兵庫大会では1/3イニングのみの登板であったが、この試合では同点の8回のピンチという重要な場面で登板。相手の盗塁死で切り抜けると、続く9回もそのままマウンドにあがり、この大会で1年生最速となる145㌔をマークして光星打線を圧倒した。それでも10回のピンチでは中森がヒットを浴びてしまい、それをレフトの来田がファンブルする間にランナーが一気にホームイン。つまりはこの2人が決勝点に起因してしまったのだ。ただ2人ともにこのまま成長しれいけばドラフト候補ともいえる存在であるために、この悔しさをバネに秋以降はチームの中心として頑張って欲しい。

今大会1年生最速となる145㌔をマークするなど素晴らしい投球をみせた明石商の中森
序盤は久しぶりに持ち前の強力打線が甲子園で見られたという感想。上述した近藤・武岡の1・2番コンビがチャンスを作って、4番東が返すという攻撃パターン。この日は東と並ぶ打線の中軸である3番長南は5打数ノーヒットとブレーキとなってしまったが、それでもこれだけ点がとれたのは心強い。
光星にとっては、東邦に大逆転負けを喫したあの試合以来の甲子園の舞台。この試合も中盤以降、明石商が追い上げると、明石商が地元の市立校というこも合い重なって、甲子園の観衆は明石商びいきとなっていた。そして同点に追いつかれることとなったが、そこで踏みとどまり延長戦の勝ち越しに繋げたのは1つチームとして成長できた部分なのではないか?その立役者は8回から3番手としてマウンドにあがった中村。中村は8回・9回ともに先頭の四球で出してピンチを招いてしまうが、ピンチの場面ではMax137㌔のストレートにそれと球速差の少ないスライダーを右バッターのアウトコースにきっちり投げることができていて得点を許さない。10回には自らのバットで勝ち越すと、その裏の攻撃を3人で抑えてゲームセット。結局中村は打っては決勝打、投げては3回無安打無失点の好リリーフであった。

3回無失点リリーフに決勝打となるヒットも放った八戸学院光星の3番手中村
Pickup Player
東健太郎 八戸学院光星3年 外野手
~予選の不調を吹き払う左右への2発~
八戸学院光星の強力打線を牽引したのは、2ホーマーにタイムリーで3安打4打点の活躍をみせた4番の東であった。
東は2年秋からベンチ入りを果たし、5番レフトでレギュラーを獲得。ホームランが増えてきた3年春からは4番を務め、春季東北大会では準決勝・決勝でそれぞれ2安打ずつを放つ活躍をみせた。しかし夏の青森大会では準決勝までで12打数2安打と不調に陥り、決勝戦では2ベースと3ベースを放つ活躍を見せるも、大会通して打点2と成績を残せなかった。
それでもこの甲子園の初戦でも4番に座ると2死2塁で迎えた第1打席、加田のインコースのチェンジアップをとらえると打球はライナー性でライトポール際に飛び込む2ランとなり光星に貴重な先制点をもたらす。続く第2打席では今度はレフト方向にうまく流し打ってタイムリーヒット。そして圧巻であったのが第3打席、明石商の追い上げで2点差に迫られた直後の攻撃の先頭打者であった東は福谷のストレートをとらえると打球は左バッターにとっては1番深いところであろう左中間スタンドに吸い込まれた。東は180㎝80㎏と今回の光星のメンバーの中でも1番ガッチリした体格で、しっかりと重心を低くしたフォームからボールを引き付けて捉えることができるのが魅力のバッターであった。
光星では3番で主将の長南が注目される中、この日は長南が5打数ノーヒットとブレーキに…。まるで青森大会の逆のように、その長南の不調を補うべく4番東の素晴らしい活躍であった。

2ホーマーを含む3安打4打点の活躍をみせた八戸学院光星の4番長南
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八戸学院光星(青森)×明石商(西兵庫)
試合経過

※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
光星は1顔思いて、先頭の近藤のセンター前ヒットと武岡のバントで2死2塁のチャンスを作る。迎えた4番東が変化球をうまくすくいあげると、打球はライトのポール際に飛び込む2ランとなり八戸学院光星が2点を先制する。

先制の2ランを放つ八戸学院光星の4番長南
明石商は1回裏に、先頭のスーパー1年生来田がサード強襲ヒットで出塁し、バントと3番で主将の田渕のライト前ヒットで1死1・3塁のチャンスを作る。ここで1塁ランナーの田渕がわざと挟まれて、その間に3塁ランナーの俊足来田がホームインし1点を返す。
八戸学院光星は2回表、秋山の2ベースと四球で1死1・2塁としたところで明石商は先発の加田を早くも諦めて背番号1の福本を投入。この夏背番号3ながら実質的なエースとして投手陣を牽引してきた加田だが、この日はコントロールが甘くも持ち前のコントロールで打ち取るピッチングができなかった。そして代わった福谷も光星打線の勢いを止めることができず、近藤・武岡に連続タイムリーを浴びてしまう。さらに長南のセカンドゴロエラー、4番東のレフト前タイムリーと継投もむなしくこの回4点を失ってしまう。
福谷は4回にも近藤に2ベース、武岡にセンター前タイムリーと同じく連打を浴びてしまい1点を失う。八戸学院光星の1番近藤、2番武岡はともにバットコントロールのいい左の巧打者で4回まで2人合わせて5打数5安打(1犠打)と大活躍であった。

この試合では4安打を放った八戸学院光星の1番近藤
明石商の反撃は4回裏、光星のファースト但井のエラーから植田のヒットで1・3塁とすると山本のヒットでまず1点。続く福谷がタイムリーで2点目をあげると、四球と水上のヒットで満塁としてから3番田渕に2点タイムリーが飛び出し5-7と2点差に迫る。そんな明石商の追い上げムードであったが、光星は5回表に先頭の4番東が今度は左中間にソロホームランを放ちリードを3点に広げる。

追撃の2点タイムリーを放った明石商の3番で主将の田渕
八戸学院光星は6回からエース福島に代わり、左腕の成田をマウンドにあげる。成田は昨夏は大一番の青森山田戦で先発するなど福山と左右の2枚看板として期待されていた投手だが、春に左肘靱帯を部分損傷し、青森大会ではベンチ外。甲子園からベンチ入りメンバーに復帰していて、これが久しぶりのマウンドとなった。6回はヒットを2本浴びながらも、相手のベントミスなどにも助けられて無失点で切り抜けたが、7回に明石商打線につかまってしまう。四球→右田のヒット→送りバントで1死2・3塁のピンチを招いてしまうと、続く植本の内外野の間のフライはセカンド近藤が深追いしすぎたこともありポテンヒットになってしまう。続く植田は今後は綺麗にセンター前に運ぶタイムリーを放つと、8番山本はサード前に見事にスクイズを決めて、明石商が最大6点あった差を縮めて同点とする。八戸学院光星としては4回・7回と明石商にビックイニングを作られてしまったのだが、4回は但井のエラー、7回は同様に明らかに捕れたフライをポテンヒットするなど、両イニングともに守備のミスが大きく起因してしまっていた。
次にどちらが点をいれるかがそのまま勝敗に直結するともいえる試合終盤。光星は8回表にファーストエラーと近藤のヒットで2死1・3塁と勝ち越しのチャンス。すると明石商はここでピッチャーを福谷→1年生の中森に交代。中森は西兵庫大会では投球回数1/3のみであったためにこの起用は驚きであった。しかしこのピンチは近藤の盗塁死により逃れると、続く9回はMax145㌔のストレートを軸に、ここまで2ホーマーの東が三振を奪うなど光星の2番からの好打順を完璧に抑えてみせた。一方の明石商も、8回・9回ともに先頭打者を四球で出して光星の3番手中村を攻め立てるも、要所では中村が踏ん張って、試合は8-8のまま延長戦に突入する。
10回表、光星は1死から矢野が四球で出塁すると、続く下山は頭部へのデットボールで負傷交代。これには1年生ながら堂々としてピッチングを見せていた中森も動揺したか、その後2死1・2塁からピッチャ-の中村のに三遊間を破られてしまう。ただもともと外野は前目に守っていて、2塁ランナーの矢野も3塁を回って1度は足を止めたが、これをレフト来田がファンブルする間に一気にホームイン。その裏を中村が3人で抑えて、光星が勝利。夏の甲子園初出場初勝利を狙った明石商は惜しくも敗れた。
敗れてしまった明石商だが2人のスーパー1年生は強烈なインパクトを残した。まず来田は高校入学時には大阪桐蔭を含めた30校近くから誘いがあった(と噂の)選手であるが、明石商で昨年3番を打っていた兄(日体大1年の来田渉悟)の無念を晴らすべく、市立の明石商に入学。西兵庫大会では1番バッターとして打率.350に7盗塁の活躍を見せ、1年夏で早くも兄の無念を晴らすという目標を達成した。この試合でも1番レフトとしてスタメン出場すると、4度の出塁をするなど1番バッターとしての仕事を果たした。中森は西兵庫大会では1/3イニングのみの登板であったが、この試合では同点の8回のピンチという重要な場面で登板。相手の盗塁死で切り抜けると、続く9回もそのままマウンドにあがり、この大会で1年生最速となる145㌔をマークして光星打線を圧倒した。それでも10回のピンチでは中森がヒットを浴びてしまい、それをレフトの来田がファンブルする間にランナーが一気にホームイン。つまりはこの2人が決勝点に起因してしまったのだ。ただ2人ともにこのまま成長しれいけばドラフト候補ともいえる存在であるために、この悔しさをバネに秋以降はチームの中心として頑張って欲しい。

今大会1年生最速となる145㌔をマークするなど素晴らしい投球をみせた明石商の中森
序盤は久しぶりに持ち前の強力打線が甲子園で見られたという感想。上述した近藤・武岡の1・2番コンビがチャンスを作って、4番東が返すという攻撃パターン。この日は東と並ぶ打線の中軸である3番長南は5打数ノーヒットとブレーキとなってしまったが、それでもこれだけ点がとれたのは心強い。
光星にとっては、東邦に大逆転負けを喫したあの試合以来の甲子園の舞台。この試合も中盤以降、明石商が追い上げると、明石商が地元の市立校というこも合い重なって、甲子園の観衆は明石商びいきとなっていた。そして同点に追いつかれることとなったが、そこで踏みとどまり延長戦の勝ち越しに繋げたのは1つチームとして成長できた部分なのではないか?その立役者は8回から3番手としてマウンドにあがった中村。中村は8回・9回ともに先頭の四球で出してピンチを招いてしまうが、ピンチの場面ではMax137㌔のストレートにそれと球速差の少ないスライダーを右バッターのアウトコースにきっちり投げることができていて得点を許さない。10回には自らのバットで勝ち越すと、その裏の攻撃を3人で抑えてゲームセット。結局中村は打っては決勝打、投げては3回無安打無失点の好リリーフであった。

3回無失点リリーフに決勝打となるヒットも放った八戸学院光星の3番手中村
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東健太郎 八戸学院光星3年 外野手
~予選の不調を吹き払う左右への2発~
八戸学院光星の強力打線を牽引したのは、2ホーマーにタイムリーで3安打4打点の活躍をみせた4番の東であった。
東は2年秋からベンチ入りを果たし、5番レフトでレギュラーを獲得。ホームランが増えてきた3年春からは4番を務め、春季東北大会では準決勝・決勝でそれぞれ2安打ずつを放つ活躍をみせた。しかし夏の青森大会では準決勝までで12打数2安打と不調に陥り、決勝戦では2ベースと3ベースを放つ活躍を見せるも、大会通して打点2と成績を残せなかった。
それでもこの甲子園の初戦でも4番に座ると2死2塁で迎えた第1打席、加田のインコースのチェンジアップをとらえると打球はライナー性でライトポール際に飛び込む2ランとなり光星に貴重な先制点をもたらす。続く第2打席では今度はレフト方向にうまく流し打ってタイムリーヒット。そして圧巻であったのが第3打席、明石商の追い上げで2点差に迫られた直後の攻撃の先頭打者であった東は福谷のストレートをとらえると打球は左バッターにとっては1番深いところであろう左中間スタンドに吸い込まれた。東は180㎝80㎏と今回の光星のメンバーの中でも1番ガッチリした体格で、しっかりと重心を低くしたフォームからボールを引き付けて捉えることができるのが魅力のバッターであった。
光星では3番で主将の長南が注目される中、この日は長南が5打数ノーヒットとブレーキに…。まるで青森大会の逆のように、その長南の不調を補うべく4番東の素晴らしい活躍であった。

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