徹底している国際武道大の投手起用
9/17(月)に長生の森公園野球場に千葉学生野球連盟のリーグ戦を見に足を運んだ。1番のお目当てはやはり2年連続で全日本大学野球選手権で準Vを果たしている国際武道大である。
その国際武道大の先発は伊藤(横浜)であったのだが、それに驚いた。
なぜなら伊藤は前日の試合ではベンチ入りしていなかったからである。
伊藤は体が開くことのない出どころの見づらいフォームからキレのいい球を投げ込む左腕で、横浜高では2年春からエースを務め、2年夏には松井裕樹の桐光学園を破って甲子園出場。国際武道大でも2年時から大学日本代表にも選出され、昨年はエースとして全日本大学野球選手権準Vの立役者となった。しかし今年はケガの影響で思うように登板もできず、全日本大学野球選手権の決勝でのピッチングも残念なものであった。
国際武道大はTwitterで毎試合メンバー表を出してくれるので、前日の日曜日にチェックしたところ、そこに伊藤の名前はなかったので、完全にケガの影響だと思っていた(実は前の週にも先発していたのでちゃんとチェックしていればそうでないと気づいたのだが…)。
この試合ではバックネット裏に伊藤目当てのスカウトが陣取るも、伊藤はやはり本調子でなく、本来は持ち前であるはずのコントロールが冴えずに四球の多いピッチング。それでもツーシームなどを駆使しして何とか4回まで中央学院打線を無得点に抑えていたが、5回に連続四球とワイルドピッチから先制を許してしまうとマウンドを横浜の後輩である塩原に譲った。この2日後に伊藤はプロ志望届を提出するのだが、スカウトへのアピールという意味では厳しい内容となってしまった。

2戦目の先発のマウンドにあがった伊藤であるがスカウトの前で結果を残せなかった
この伊藤を見ていたときにさらに驚いたのはバックネット裏に国際武道大のエース平川がいたことだ。平川は3年時は抑えのエースであったが、今年は離脱もあり先発に回ってエースとなると春には5勝0敗の防御率1.03という成績でMVPを含めてタイトルを総なめにした。前日の1戦目では好投をみせたエースもベンチに入っていないということで、国際武道大は先発の前日or翌日の投手はベンチ入りしていないことが分かる。

この日はベンチ入りしていなかった国際武道大のエース平川
実際に今年の全日本大学選手権では準決勝で延長10回を投げ切ったエース平川は、重要な決勝戦ではリリーフですらマウンドに立たなかったという徹底ぶり。これには昨年の大会では4試合中3試合に先発した伊藤が(実際の因果関係は分からないが)今年はケガで春のリーグ戦で登板できなかったという教訓もあるのかもしれない。それでも先発投手を前後の試合でベンチ外にするのは大学野球界では極めて異例である。
近年では減ってきたがエースが連投で先発というな話も0ではなく、今年の春には東洋大×細亜大で上茶谷×中村がそれぞれ3連投で先発したが、こんな話は暴挙としか言いようがない。そこまでいかなくても1戦目に投げたエースが、2戦目の重要な場面でリリーフとして出てくるというのはよくある話だ。しかし短いイニングのリリーフであっても、ブルペンではそれなりに投げなければいけないし、1日完全に休むのとはわけが違う。ましてや3戦目になるとエースはまた先発させられるという状況なので、ここの中1日の休みは大きい。また2戦目の先発投手も通常であれば、そのチームで2番目にいい投手であり、1戦目にエースが降板した際などには、リリーフ登板させたくなるものだ。
エースの連投、あるいは2戦目の先発を1試合目にも登板させるという話は勝利のためには有効な手段である。投手の疲労度などを考えて、その選択肢を捨てた岩井監督の決断は勇気のあるものである。これは投手陣が充実しているから成せるという話もあるが、上記の東洋大と亜細亜大に本当に投手がいないわけはない。結局最後は監督の決断次第なので、この背景にはこの徹底した投手起用は是非とも他のチームも見習って欲しいものだ。
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その国際武道大の先発は伊藤(横浜)であったのだが、それに驚いた。
なぜなら伊藤は前日の試合ではベンチ入りしていなかったからである。
伊藤は体が開くことのない出どころの見づらいフォームからキレのいい球を投げ込む左腕で、横浜高では2年春からエースを務め、2年夏には松井裕樹の桐光学園を破って甲子園出場。国際武道大でも2年時から大学日本代表にも選出され、昨年はエースとして全日本大学野球選手権準Vの立役者となった。しかし今年はケガの影響で思うように登板もできず、全日本大学野球選手権の決勝でのピッチングも残念なものであった。
国際武道大はTwitterで毎試合メンバー表を出してくれるので、前日の日曜日にチェックしたところ、そこに伊藤の名前はなかったので、完全にケガの影響だと思っていた(実は前の週にも先発していたのでちゃんとチェックしていればそうでないと気づいたのだが…)。
この試合ではバックネット裏に伊藤目当てのスカウトが陣取るも、伊藤はやはり本調子でなく、本来は持ち前であるはずのコントロールが冴えずに四球の多いピッチング。それでもツーシームなどを駆使しして何とか4回まで中央学院打線を無得点に抑えていたが、5回に連続四球とワイルドピッチから先制を許してしまうとマウンドを横浜の後輩である塩原に譲った。この2日後に伊藤はプロ志望届を提出するのだが、スカウトへのアピールという意味では厳しい内容となってしまった。

2戦目の先発のマウンドにあがった伊藤であるがスカウトの前で結果を残せなかった
この伊藤を見ていたときにさらに驚いたのはバックネット裏に国際武道大のエース平川がいたことだ。平川は3年時は抑えのエースであったが、今年は離脱もあり先発に回ってエースとなると春には5勝0敗の防御率1.03という成績でMVPを含めてタイトルを総なめにした。前日の1戦目では好投をみせたエースもベンチに入っていないということで、国際武道大は先発の前日or翌日の投手はベンチ入りしていないことが分かる。

この日はベンチ入りしていなかった国際武道大のエース平川
実際に今年の全日本大学選手権では準決勝で延長10回を投げ切ったエース平川は、重要な決勝戦ではリリーフですらマウンドに立たなかったという徹底ぶり。これには昨年の大会では4試合中3試合に先発した伊藤が(実際の因果関係は分からないが)今年はケガで春のリーグ戦で登板できなかったという教訓もあるのかもしれない。それでも先発投手を前後の試合でベンチ外にするのは大学野球界では極めて異例である。
近年では減ってきたがエースが連投で先発というな話も0ではなく、今年の春には東洋大×細亜大で上茶谷×中村がそれぞれ3連投で先発したが、こんな話は暴挙としか言いようがない。そこまでいかなくても1戦目に投げたエースが、2戦目の重要な場面でリリーフとして出てくるというのはよくある話だ。しかし短いイニングのリリーフであっても、ブルペンではそれなりに投げなければいけないし、1日完全に休むのとはわけが違う。ましてや3戦目になるとエースはまた先発させられるという状況なので、ここの中1日の休みは大きい。また2戦目の先発投手も通常であれば、そのチームで2番目にいい投手であり、1戦目にエースが降板した際などには、リリーフ登板させたくなるものだ。
エースの連投、あるいは2戦目の先発を1試合目にも登板させるという話は勝利のためには有効な手段である。投手の疲労度などを考えて、その選択肢を捨てた岩井監督の決断は勇気のあるものである。これは投手陣が充実しているから成せるという話もあるが、上記の東洋大と亜細亜大に本当に投手がいないわけはない。結局最後は監督の決断次第なので、この背景にはこの徹底した投手起用は是非とも他のチームも見習って欲しいものだ。
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