龍谷大平安×津田学園【選抜高校野球大会】
3/25 選抜高校野球第3日目
龍谷大平安×津田学園 @阪神甲子園球場
試合経過

※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
近畿王者の龍谷大平安と148㌔右腕の前を擁する津田学園の試合は、両エースの白熱した投手戦となった。
まずマウンドに上がった津田学園のエース前は、ストレートこそ自己最速の148㌔には及ばないMax141㌔であったがノビがあり、なかなかいいボールが来ていた。フォームも非常に均等が取れていて綺麗で、そこからストレートと同じ腕の振りでスライダー・カーブ・フォークなどの変化球を投げ込む。4回には突如制球を乱して、連続四球とバントで1死2・3塁というピンチを招くも、そこでギアをあげると三尾・西川を連続三振に仕留める。他にピンチらしいピンチはなく、許したヒットも1本のみという内容で8回まで平安打線を無得点に抑える。

8回まで平安打線を無失点に抑えるなど好投をみせた津田学園のエース前
一方の龍谷大平安の野澤は、前とは異なって力強さはないものの丁寧なピッチングが光った。ストレートはMax133㌔であったがきっちりとコーナーに投げ分け、得意のスライダーとチェンジアップで津田学園打線のタイミングを外していくピッチング。そんな野澤に対して、津田学園打線で唯一合っていたのが7番の小林。3回と5回には先頭打者としてヒットで出塁するなどチャンスを作るなど、センター前ヒット、ライト前ヒット、レフト前ヒットと三方向に見事に打ち分けて、この試合両チーム通じて唯一の猛打賞。ただ小林の作ったチャンスも後続が続かず、津田学園も8回まで0を並べる。

レフト・センター・ライトと3安打を放った津田学園の小林
9回表、龍谷大平安は1死から4番水谷がヒットで出塁すると、2盗を決めて先制のチャンスを作る。昨夏の甲子園では同点で迎えた9回に水谷がヒットで出塁すると、盗塁を2個決めてサヨナラ勝ちに繋げて、甲子園通算100勝をあげた龍谷大平安。京都勢の甲子園通算200勝がかかるこの試合でも同じような展開でチャンスを作るも、5番奥村は前のストレート攻めにレフトフライに倒れ、続く三尾もセカンドゴロに倒れてしまう。9回裏の津田学園の攻撃は3人で終わってしまい、試合は0-0のまま延長戦へ突入することとなる。

9回にチャンスを作った龍谷大平安の4番水谷
延長11回表、龍谷大平安は先頭の北村が死球で出塁すると、2盗を決めてチャンスを作る。1死2塁で4番水谷を迎えると、津田学園バッテリーは敬遠を選択して、前の打席では見事に打ち取っている奥村との勝負を選択する。奥村に対しては前の打席同様にストレート攻めをする津田学園バッテリーであったが、ファールになっていたもののだんだんと奥村のタイミングも合ってきたいた。すると奥村は8球目のストレートをついに捉え、打球はレフトポール際に落ちる先制のタイムリー2ベース。なおも1死2・3塁で三尾がレフトへ犠牲フライを放ち、平安が2点目を奪う。

均衡を破る先制のタイムリー2ベースを放ってガッツポーズの龍谷大平安奥村
ついに援護を貰った野澤は9回以降の3イニングはパーフェクトピッチで津田学園打線を寄せ付けず、見事に11回完封勝利。龍谷大平安が投手戦を制して、見事に2回戦へコマを進めた。

見事11回完封勝利を飾った龍谷大平安のエース野澤
Pickup Player
近畿王者の平安打線の前に立ちはだかった前のピッチングは素晴らしかったが、この好投を支えた守備陣の存在も見逃せない。昨秋は13試合で16失策と乱れた津田学園の守備陣は、大会前に守備位置の大シャッフルを行い、その結果ファーストの石川は背番号7、セカンドの大音は背番号6、サードの前川は背番号4、ショートの小林は背番号3、レフトの松尾は背番号5という状態であった。それでもこの甲子園という大舞台でエラーは1個のみという堅守ぶりで、前の投球をサポートした。ただ秋は大垣日大・中京大中京からコールド勝ちを納めた自慢の打線は、野澤の前に完全に不発となってしまった。

背番号3ながら津田学園のショートを務めた小林
龍谷大平安はさすがの甲子常連校だけあって、接戦の戦い方に強い。0-0の試合でも序盤は流れは津田学園にあったが、7回以降は野澤がパーフェクトピッチングを展開するなど、終盤は完全に龍谷大平安ペースであった。龍谷大平安は近畿大会の決勝でも、この試合と同じように先発した野澤の好投で11回まで0-0。延長12回に先制されるも、その裏に2点を奪って逆転勝利をおさめ近畿大会を制した。龍谷大平安の現チームは戦力的に決して恵まれている世代とは言い難いが、このように接戦に強さで今大会も上位に進出してくることだろう。
Pickup Player
奥村真大 龍谷大平安2年 サード
~前の打席の悔しさを晴らす見事な決勝タイムリー~
延長11回に一振りで試合を決めたのは、龍谷大平安の5番打者の奥村であった。
奥村は龍谷大平安に入学すると、昨夏も1年生で唯一ベンチ入りを果たし、日大三戦では代打で甲子園デビューを果たした。新チームでは5番サードでレギュラーを獲得した奥村は、近畿大会準々決勝の市和歌山戦ではサヨナラ打を含む3安打の活躍、続く準決勝の履正社戦では3ランホームランを放つなどここ1番で強い打撃を武器に、チームの近畿大会制覇に貢献していた。
この試合でも5番サードでスタメンに名を連ねた奥村であったが、第4打席までは3打数ノーヒットと前に完全に封じ込められる。特前のストレートに振りまけている感はあり、1死2塁で迎えた9回表の第4打席では全球ストレート勝負で打ち取られていた。延長11回には前打者である4番水谷が敬遠されて、1死1・2塁という場面で打席が回ってきた。この場面でもストレートで押す津田学園バッテリーに対して、奥村もファールで粘って、徐々にタイミングを合わせていくと、ついに8球目をはじきかえす。打球はもう少しでフェンス直撃というレフトのポール際落ちて、0-0の試合の均衡をついに破る先制のタイムリー2ベースとなった。前の打席での悔しさを晴らすべく放った見事な決勝打であった。
奥村の父は甲西高校(滋賀)の監督、兄はヤクルトの奥村展征という野球一家の選手。父と兄はともに甲子園でホームランを放っていて、奥村には次戦で史上初の親子兄弟での甲子園でホームランも期待される。

延長11回にタイムリー2ベースを放つ龍谷大平安の奥村
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龍谷大平安×津田学園 @阪神甲子園球場
試合経過

※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
近畿王者の龍谷大平安と148㌔右腕の前を擁する津田学園の試合は、両エースの白熱した投手戦となった。
まずマウンドに上がった津田学園のエース前は、ストレートこそ自己最速の148㌔には及ばないMax141㌔であったがノビがあり、なかなかいいボールが来ていた。フォームも非常に均等が取れていて綺麗で、そこからストレートと同じ腕の振りでスライダー・カーブ・フォークなどの変化球を投げ込む。4回には突如制球を乱して、連続四球とバントで1死2・3塁というピンチを招くも、そこでギアをあげると三尾・西川を連続三振に仕留める。他にピンチらしいピンチはなく、許したヒットも1本のみという内容で8回まで平安打線を無得点に抑える。

8回まで平安打線を無失点に抑えるなど好投をみせた津田学園のエース前
一方の龍谷大平安の野澤は、前とは異なって力強さはないものの丁寧なピッチングが光った。ストレートはMax133㌔であったがきっちりとコーナーに投げ分け、得意のスライダーとチェンジアップで津田学園打線のタイミングを外していくピッチング。そんな野澤に対して、津田学園打線で唯一合っていたのが7番の小林。3回と5回には先頭打者としてヒットで出塁するなどチャンスを作るなど、センター前ヒット、ライト前ヒット、レフト前ヒットと三方向に見事に打ち分けて、この試合両チーム通じて唯一の猛打賞。ただ小林の作ったチャンスも後続が続かず、津田学園も8回まで0を並べる。

レフト・センター・ライトと3安打を放った津田学園の小林
9回表、龍谷大平安は1死から4番水谷がヒットで出塁すると、2盗を決めて先制のチャンスを作る。昨夏の甲子園では同点で迎えた9回に水谷がヒットで出塁すると、盗塁を2個決めてサヨナラ勝ちに繋げて、甲子園通算100勝をあげた龍谷大平安。京都勢の甲子園通算200勝がかかるこの試合でも同じような展開でチャンスを作るも、5番奥村は前のストレート攻めにレフトフライに倒れ、続く三尾もセカンドゴロに倒れてしまう。9回裏の津田学園の攻撃は3人で終わってしまい、試合は0-0のまま延長戦へ突入することとなる。

9回にチャンスを作った龍谷大平安の4番水谷
延長11回表、龍谷大平安は先頭の北村が死球で出塁すると、2盗を決めてチャンスを作る。1死2塁で4番水谷を迎えると、津田学園バッテリーは敬遠を選択して、前の打席では見事に打ち取っている奥村との勝負を選択する。奥村に対しては前の打席同様にストレート攻めをする津田学園バッテリーであったが、ファールになっていたもののだんだんと奥村のタイミングも合ってきたいた。すると奥村は8球目のストレートをついに捉え、打球はレフトポール際に落ちる先制のタイムリー2ベース。なおも1死2・3塁で三尾がレフトへ犠牲フライを放ち、平安が2点目を奪う。

均衡を破る先制のタイムリー2ベースを放ってガッツポーズの龍谷大平安奥村
ついに援護を貰った野澤は9回以降の3イニングはパーフェクトピッチで津田学園打線を寄せ付けず、見事に11回完封勝利。龍谷大平安が投手戦を制して、見事に2回戦へコマを進めた。

見事11回完封勝利を飾った龍谷大平安のエース野澤
Pickup Player
近畿王者の平安打線の前に立ちはだかった前のピッチングは素晴らしかったが、この好投を支えた守備陣の存在も見逃せない。昨秋は13試合で16失策と乱れた津田学園の守備陣は、大会前に守備位置の大シャッフルを行い、その結果ファーストの石川は背番号7、セカンドの大音は背番号6、サードの前川は背番号4、ショートの小林は背番号3、レフトの松尾は背番号5という状態であった。それでもこの甲子園という大舞台でエラーは1個のみという堅守ぶりで、前の投球をサポートした。ただ秋は大垣日大・中京大中京からコールド勝ちを納めた自慢の打線は、野澤の前に完全に不発となってしまった。

背番号3ながら津田学園のショートを務めた小林
龍谷大平安はさすがの甲子常連校だけあって、接戦の戦い方に強い。0-0の試合でも序盤は流れは津田学園にあったが、7回以降は野澤がパーフェクトピッチングを展開するなど、終盤は完全に龍谷大平安ペースであった。龍谷大平安は近畿大会の決勝でも、この試合と同じように先発した野澤の好投で11回まで0-0。延長12回に先制されるも、その裏に2点を奪って逆転勝利をおさめ近畿大会を制した。龍谷大平安の現チームは戦力的に決して恵まれている世代とは言い難いが、このように接戦に強さで今大会も上位に進出してくることだろう。
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奥村真大 龍谷大平安2年 サード
~前の打席の悔しさを晴らす見事な決勝タイムリー~
延長11回に一振りで試合を決めたのは、龍谷大平安の5番打者の奥村であった。
奥村は龍谷大平安に入学すると、昨夏も1年生で唯一ベンチ入りを果たし、日大三戦では代打で甲子園デビューを果たした。新チームでは5番サードでレギュラーを獲得した奥村は、近畿大会準々決勝の市和歌山戦ではサヨナラ打を含む3安打の活躍、続く準決勝の履正社戦では3ランホームランを放つなどここ1番で強い打撃を武器に、チームの近畿大会制覇に貢献していた。
この試合でも5番サードでスタメンに名を連ねた奥村であったが、第4打席までは3打数ノーヒットと前に完全に封じ込められる。特前のストレートに振りまけている感はあり、1死2塁で迎えた9回表の第4打席では全球ストレート勝負で打ち取られていた。延長11回には前打者である4番水谷が敬遠されて、1死1・2塁という場面で打席が回ってきた。この場面でもストレートで押す津田学園バッテリーに対して、奥村もファールで粘って、徐々にタイミングを合わせていくと、ついに8球目をはじきかえす。打球はもう少しでフェンス直撃というレフトのポール際落ちて、0-0の試合の均衡をついに破る先制のタイムリー2ベースとなった。前の打席での悔しさを晴らすべく放った見事な決勝打であった。
奥村の父は甲西高校(滋賀)の監督、兄はヤクルトの奥村展征という野球一家の選手。父と兄はともに甲子園でホームランを放っていて、奥村には次戦で史上初の親子兄弟での甲子園でホームランも期待される。

延長11回にタイムリー2ベースを放つ龍谷大平安の奥村
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