敬愛大×国際武道大【千葉学生野球連盟】
4/19 千葉学生野球連盟第2節2日目
敬愛大×国際武道大@ZOZOマリンスタジアム
試合経過

※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
前日にまさかの敗北を喫した国際武道大は2回裏、川畑の四球と鮎ヶ瀬のヒットで2死1・2塁のチャンスを作る。ここで敬愛大バッテリーにミスが出て2・3塁となると、9番赤木は詰まりながらもしぶとくレフト前に落として、2者が生還して国際武道大が2点を先制する。

先制の2点タイムリーを放った国際武道大の赤木
ただ敬愛大の先発の勝又はそれ以降は粘りのピッチング。3回~5回いも毎回ヒットを浴びてランナーを出すも、国際武道大にあと1本を許さずに無失点。勝又はストレートこそ130㌔中盤であるがか182㎝から放たれると球は角度があり、スライダー・フォークといった縦に曲がる変化球も使って、国際武道大打線を縦に揺さぶることができていた。結局5回まででリリーフに託すことになるが、王者相手に5回2失点というのは見事なピッチングであった。

5回2失点と先発としての役割をきっちりと果たした敬愛大の勝又
一方国際武道大の先発の尾身は、初回こそピンチを背負ったものの、それ以降は敬愛大打線を寄せ付けないピッチング。試合は国際武道大が2-0とリードしたまま後半戦に突入する。
6回裏、敬愛大は2番手としては林がマウンドに上がるが、いきなり先頭の川畑を四球で歩かせてしまう。国際武道大はまたもや鮎ヶ瀬がヒットで繋いで、得点をあげた2回と全く同じ展開で1・2塁のチャンスを作る。そして続く9番赤木は今度は綺麗にセンターに弾き返すが、センター秋山の好返球でホームを狙った川畑はタッチアウト。国際武道大は7回裏、8回裏にも沼田・梶井と敬愛大のリリーフ陣からチャンスを作るも、なかなか追加点が奪えない状態が続いた。
国際武道大としては普通なら嫌な展開であるが、今日の尾身にはそんなのは関係なかった。結局最後まで球威も落ちることがなく投げきり、3安打完封。国際武道大が2-0で勝利し、1勝1敗のタイに持ち込んだ。

見事3安打完封勝利をあげた国際武道大の尾身
国際武道大としては2点というのはやや物足りないところはある。この試合でもヒット10本を放ち、3者凡退に終わった回は1回もなかったのに、得点は2回の赤木の2点タイムリーのみであり、それ以外にはあと1本が出なかった。またこの日はZOZOマリン特有の強風(7~10mほど)がレフト→ホーム方向に向かって吹いていて、打球が押し戻される状況であり、川畑のセンターフライや梅田のレフトフライは風さえなければ入っていたのでは?という打球でもあった。
この日は尾身が素晴らしいピッチングを見せたので、2点でも十分であった。ただ今年の国際武道大はエースであった平川・伊藤が卒業して、経験のある投手がいない状況。逆に打線は1年春からスタメンを務めていた勝俣・豊田・磯網・三河の4人が最終学年を迎える。この試合では4番豊田は3安打の活躍であったが、その前後の勝俣・磯網がノーヒットでチャンスを生かすことができなかった。さらに注目なのが赤木で、打順こそ9番であるがもとは作新学院の4番を打っていた強打者であり、2年春には首位打者も獲得した実力者である。この試合でも唯一の得点となる2点タイムリーときっちり仕事を果たしている。今年の国際武道大としてはカルテッド(+赤木)を中心とした打線のチームであり、この打線が機能することこそが、悲願である全日本大学野球選手権制覇(昨年と一昨年は準優勝)には必須であろう。

3安打とカルテッドの中で唯一この試合で存在感を発揮した国際武道大の4番豊田
一方敬愛大は敗れたものの、王者国際武道大相手に手ごたえはつかめたことだろう。前日には勝利し、この日も投手陣は9回2失点結果は残すことだできた。決してエースと呼べる柱はいないものの、勝又が5回2失点と粘ると、その後もリリーフ陣がそれぞれ1イニングを何とか無失点に抑えた。ちょうど1年前に37年ぶりにAクラス入りを果たしたチームは、その勢いのままこの春も上位進出を狙いたいところだ。
Pickup Player
尾身健太朗 国際武道大3年 ピッチャー
~今年から先発の座を獲得した右腕が圧巻の完封劇~
この試合はなんといっても、尾身の圧巻のピッチングが国際武道大を救った。
尾身は成田高時代から140㌔前後の重いストレートを武器に活躍し、鈴木との2枚看板でチームを支えた。4番には今年から東洋大でも4番を打つ酒巻を擁したチームであったが、成績としては3年春の千葉ベスト4が最高で甲子園出場はならなかった。国際武道大に進学した尾身は、2年秋から主にリリーフとして登板。冬季特別トレーニングに参加した際には、元巨人の監督でもある堀内氏のブログでも、面白い投手として紹介されていた。そして平川・伊藤という2枚看板が抜けたこの春は、投手陣の競争を制して先発2番手の座を手に入れた。
この試合の先発マウンドにあがった尾身は初回こそ、先頭の今吉にヒットを浴びて2死3塁というピンチを背負うが、4番石原を自慢のストレートで三振に仕留めると、以降は3塁すら踏ませないピッチングを展開した。尾身の武器はなんといってもコーナーにきっちりと決まるストレートで、球速はこの試合ではMax146㌔であるが、バックネット裏で見ているとそれ以上にボールが離れてからあっという間にミットに納まるイメージで、敬愛大打線も振り遅れていた。おそらく尾身は非常に球持ちがいいために、そのように感じるのだろう。変化球としてはスライダー・カーブ・チェンジアップをもっていて、それなりに使えていたが、勝負ところではストレートであり、奪った三振10個のうち7個がストレートで奪ったものであった。尾身は4~8回は敬愛大打線をノーヒットに抑えるピッチングで、終盤になっても球の力が衰えることはなかった。成田時代からあまり完投というケースは少ない投手であったが、スタミナも十分にあるようだ。
結局尾身は9回を118球で投げ抜いて、わずか3安打10奪三振の完封という圧巻の投球内容であった。あえて課題ををあげるとすれば四死球5というところだろうか?尾身はコントロールはいいのだが、1度ズレるとそのボールが続いてしまい、四球はいずれも2ストライクまでもいかずに簡単に出してしまったものであった。この四球を減らすことができればさらにいい投手へと成長することだろう。そしてそれが改善できれば、先発1番手への昇格も十分にあり、来年にはドラフト候補と呼ばれる投手となることだろう。

圧巻のピッチングをみせた国際武道大の尾身
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試合経過

※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
前日にまさかの敗北を喫した国際武道大は2回裏、川畑の四球と鮎ヶ瀬のヒットで2死1・2塁のチャンスを作る。ここで敬愛大バッテリーにミスが出て2・3塁となると、9番赤木は詰まりながらもしぶとくレフト前に落として、2者が生還して国際武道大が2点を先制する。

先制の2点タイムリーを放った国際武道大の赤木
ただ敬愛大の先発の勝又はそれ以降は粘りのピッチング。3回~5回いも毎回ヒットを浴びてランナーを出すも、国際武道大にあと1本を許さずに無失点。勝又はストレートこそ130㌔中盤であるがか182㎝から放たれると球は角度があり、スライダー・フォークといった縦に曲がる変化球も使って、国際武道大打線を縦に揺さぶることができていた。結局5回まででリリーフに託すことになるが、王者相手に5回2失点というのは見事なピッチングであった。

5回2失点と先発としての役割をきっちりと果たした敬愛大の勝又
一方国際武道大の先発の尾身は、初回こそピンチを背負ったものの、それ以降は敬愛大打線を寄せ付けないピッチング。試合は国際武道大が2-0とリードしたまま後半戦に突入する。
6回裏、敬愛大は2番手としては林がマウンドに上がるが、いきなり先頭の川畑を四球で歩かせてしまう。国際武道大はまたもや鮎ヶ瀬がヒットで繋いで、得点をあげた2回と全く同じ展開で1・2塁のチャンスを作る。そして続く9番赤木は今度は綺麗にセンターに弾き返すが、センター秋山の好返球でホームを狙った川畑はタッチアウト。国際武道大は7回裏、8回裏にも沼田・梶井と敬愛大のリリーフ陣からチャンスを作るも、なかなか追加点が奪えない状態が続いた。
国際武道大としては普通なら嫌な展開であるが、今日の尾身にはそんなのは関係なかった。結局最後まで球威も落ちることがなく投げきり、3安打完封。国際武道大が2-0で勝利し、1勝1敗のタイに持ち込んだ。

見事3安打完封勝利をあげた国際武道大の尾身
国際武道大としては2点というのはやや物足りないところはある。この試合でもヒット10本を放ち、3者凡退に終わった回は1回もなかったのに、得点は2回の赤木の2点タイムリーのみであり、それ以外にはあと1本が出なかった。またこの日はZOZOマリン特有の強風(7~10mほど)がレフト→ホーム方向に向かって吹いていて、打球が押し戻される状況であり、川畑のセンターフライや梅田のレフトフライは風さえなければ入っていたのでは?という打球でもあった。
この日は尾身が素晴らしいピッチングを見せたので、2点でも十分であった。ただ今年の国際武道大はエースであった平川・伊藤が卒業して、経験のある投手がいない状況。逆に打線は1年春からスタメンを務めていた勝俣・豊田・磯網・三河の4人が最終学年を迎える。この試合では4番豊田は3安打の活躍であったが、その前後の勝俣・磯網がノーヒットでチャンスを生かすことができなかった。さらに注目なのが赤木で、打順こそ9番であるがもとは作新学院の4番を打っていた強打者であり、2年春には首位打者も獲得した実力者である。この試合でも唯一の得点となる2点タイムリーときっちり仕事を果たしている。今年の国際武道大としてはカルテッド(+赤木)を中心とした打線のチームであり、この打線が機能することこそが、悲願である全日本大学野球選手権制覇(昨年と一昨年は準優勝)には必須であろう。

3安打とカルテッドの中で唯一この試合で存在感を発揮した国際武道大の4番豊田
一方敬愛大は敗れたものの、王者国際武道大相手に手ごたえはつかめたことだろう。前日には勝利し、この日も投手陣は9回2失点結果は残すことだできた。決してエースと呼べる柱はいないものの、勝又が5回2失点と粘ると、その後もリリーフ陣がそれぞれ1イニングを何とか無失点に抑えた。ちょうど1年前に37年ぶりにAクラス入りを果たしたチームは、その勢いのままこの春も上位進出を狙いたいところだ。
Pickup Player
尾身健太朗 国際武道大3年 ピッチャー
~今年から先発の座を獲得した右腕が圧巻の完封劇~
この試合はなんといっても、尾身の圧巻のピッチングが国際武道大を救った。
尾身は成田高時代から140㌔前後の重いストレートを武器に活躍し、鈴木との2枚看板でチームを支えた。4番には今年から東洋大でも4番を打つ酒巻を擁したチームであったが、成績としては3年春の千葉ベスト4が最高で甲子園出場はならなかった。国際武道大に進学した尾身は、2年秋から主にリリーフとして登板。冬季特別トレーニングに参加した際には、元巨人の監督でもある堀内氏のブログでも、面白い投手として紹介されていた。そして平川・伊藤という2枚看板が抜けたこの春は、投手陣の競争を制して先発2番手の座を手に入れた。
この試合の先発マウンドにあがった尾身は初回こそ、先頭の今吉にヒットを浴びて2死3塁というピンチを背負うが、4番石原を自慢のストレートで三振に仕留めると、以降は3塁すら踏ませないピッチングを展開した。尾身の武器はなんといってもコーナーにきっちりと決まるストレートで、球速はこの試合ではMax146㌔であるが、バックネット裏で見ているとそれ以上にボールが離れてからあっという間にミットに納まるイメージで、敬愛大打線も振り遅れていた。おそらく尾身は非常に球持ちがいいために、そのように感じるのだろう。変化球としてはスライダー・カーブ・チェンジアップをもっていて、それなりに使えていたが、勝負ところではストレートであり、奪った三振10個のうち7個がストレートで奪ったものであった。尾身は4~8回は敬愛大打線をノーヒットに抑えるピッチングで、終盤になっても球の力が衰えることはなかった。成田時代からあまり完投というケースは少ない投手であったが、スタミナも十分にあるようだ。
結局尾身は9回を118球で投げ抜いて、わずか3安打10奪三振の完封という圧巻の投球内容であった。あえて課題ををあげるとすれば四死球5というところだろうか?尾身はコントロールはいいのだが、1度ズレるとそのボールが続いてしまい、四球はいずれも2ストライクまでもいかずに簡単に出してしまったものであった。この四球を減らすことができればさらにいい投手へと成長することだろう。そしてそれが改善できれば、先発1番手への昇格も十分にあり、来年にはドラフト候補と呼ばれる投手となることだろう。

圧巻のピッチングをみせた国際武道大の尾身
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