八戸学院光星×智弁学園【全国高校野球選手権2回戦】
8/12 全国高校野球選手権2回戦
八戸学院光星×智弁学園 @阪神甲子園球場
試合経過

※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
夏の甲子園も大会6日目に智弁学園が登場して、これで49校全てが登場。相手は開幕戦で誉を破って、今大会2試合目の八戸学院光星。ともに強打が持ち味の強豪どうしが、2回戦で激突した。
その強打をまず発揮したのは八戸学院光星。初回に2死から3番近藤がレフトスタンドに先制のホームラン。3回表に1番武岡のソロホームランで2点目をあげると、続く2番島袋・3番近藤も連打で続いてチャンスを作る。智弁学園の先発は注目の1年生右腕の小畠であったが、ここで早くも2番手として背番号1の山本をマウンドに送る。ただ山本も6番下山にタイムリーを浴びてしまい。八戸学院光星が4-0とリード。

智弁学園の先発小畠は残念ながら3回途中KOとなってしまった
八戸学院光星の先発は背番号10の左腕横山。初戦は後藤が先発して5回無失点と好投したが、後藤は故障明けということもあり。この試合は横山が甲子園初マウンドとなった。横山は130㌔中盤のストレートに加えて、スライダー・カーブ・チェンジアップという変化球を操る、非常に左腕らしい投手。序盤はコントロールもよく強打の智弁学園打線を4回まで1安打無失点5奪三振と完璧に抑える。

八戸学院光星の先発の横山
智弁学園は5回裏、先頭の吉村がヒットで出塁すると、1死から山本のセカンドゴロで併殺を狙った伊藤の送球が暴投となり、1死2・3塁のピンチ。さらに1番塚本の4球目がワイルドピッチとなり、智弁学園が1点を返す。
それでも光星学院は6回表、先頭の伊藤がヒットで出塁してバントで送ると、横山が自らのバットで追加点をたたき出す。さらに武岡・島袋の連打で満塁とすると、3番近藤がレフト線にタイムリー2ベースを放ち、智弁学園の山本をKO。代わった1年生左腕の西村は原を歩かせて再び満塁とするも、ここから1年生らしからぬ度胸を発揮して、大江・下山を打ち取ってピンチを凌ぐ。ただこの回の3点で光星学院のリードは7-1と6点に広がり、勝負は決まったかに思えた。
ただ智弁学園は6回裏、先頭の3番坂下の強烈な打球はファーストが捕れず、ライト前ヒットとなったところを好走塁で2ベースとしてチャンスメイクすると、1年生4番前川がライトにタイムリーを放ちまず1点。ここから横山が制球を乱し、2四死球で満塁とすると、8番西村にも押し出し死球を与えてしまう。光星学院はマウンドに背番号1の山田を送るも、山田も塚本に2点タイムリーを浴びるなど勢いを止められない。智弁学園が打者一巡して坂下の打球がファーストのエラーを誘い1点差に迫ると、4番前川の強烈な打球はショートの手前でイレギュラーして左中間に抜ける2点タイムリー2ベース。ツキも味方した智弁学園がこの回一挙7点をあげて逆転に成功した。

6回裏の攻撃で2本のタイムリーを放った智弁学園の4番前川
追う立場となった光星学院だが8回表、3番近藤がこの日4本目のヒットで出塁して2死2塁のチャンスを作ると、6番下山がレフト線にタイムリー2ベースを放って8-8の同点に追いつく。光星学院の2番手山田の球には光るものがあった。サイドスローからのストレートはMax144㌔をマークし、120㌔後半のスライダーは打者の手元で曲がり、130㌔前後のチェンジアップ(?)を操り、智弁学園打線から次々に三振を奪っていった。7回・8回はともにピンチを迎えるものの、無失点で切り抜け、試合は8-8のまま最終回を迎える。

7回以降は追加点を許さない八戸学院光星の背番号1の山田
9回表、光星学院は先頭の太山がヒットで出塁するも、山田はバント失敗で、武岡もライトフライをランナーを進められずに2死1塁。ただ2番島袋はライト前ヒットで1・3塁とチャンスを広げて、ここまで4安打4打点と大当たりの3番近藤を迎える。しかし光星学院はこの日全然当たっていたなかったこ4番原をすでに引っ込めてしまった状態であったために、智弁学園は1・3塁だが躊躇することなく近藤を敬遠を選択し、2死満塁で原の代わりにライトに入っていた4番澤波を迎える。すると澤波は初球を振り抜き、強烈な打球はファースト吉村を強襲、ボールがファールグラウンドを転がる間に2塁ランナーまでもが生還して光星学院が2点を勝ち越す。このリードを9回裏も山田が守り切って、光星学院が10-8と智弁学園との打撃戦を制した。

勝ち越しタイムリーを放った八戸学院光星の澤波
予想通りの打撃戦となった試合を制した八戸学院光星。スコアでいえば2点差であったが、放ったヒットは智弁学園の倍以上の18本とその強力打線ぶりは際立っていた。武岡・近藤とうつべき選手がホームランを打ったのもさることながら、投手の横山・山田もタイムリーを放ち、決勝打は途中出場の澤波ということで選手層の厚さもみせた。また澤波の決勝打に関しては、当たっていなかったとはいえ青森大会で5ホーマーの4番原をベンチに下げるという決断を下した仲井監督の采配が見事に的中した形となった。
投手陣も6回こそ智弁学園にビックイニングを作られてしまったものの、これには守備の乱れや不運なイレギュラーなども含まれていて、それ以外のイニングでは1失点のみ。投手陣も5回まで1失点と見事に試合を作った左腕の横山、144㌔をマークしたリリーフエースの山田、この試合では登板がなかったがケガ明けといえ本来はエース右腕の後藤、サードの下山も青森大会の決勝では先発していて投手陣はバラエティに富んでいる。後藤がケガをしたときにはどうなるかと思ったが、山田を中心に投手陣が台頭してきて枚数も揃って、連戦に向けても心強い限りだ。
敗れた智弁学園も6回の攻撃は見事であり、奈良大会の奈良大附属戦で7点ビハインドから逆転した試合の再現とばかりに6点のビハインドを一時は跳ね返して見せた。ただやはりエースといえる存在のいない投手陣の不安がこの試合では露呈してしまい、打線の援護に応えることはできなかった。それでも先発の小畠、3番手でリリーフとして粘りのピッチングをみせた左腕の西村と1年生の2人が甲子園のマウンドを経験。打線も1年生4番前川をはじめとして、白石・山崎の外野手コンビに、正捕手の佐藤とスタメンの半分以上が下級生であり、不調でスタメンを外れたものの三田などの逸材も揃う。今回の敗戦の経験を是非とも新チームには繋げることができれば、来年の高校野球界の中心となれることだろう。

リリーフとして粘りの投球をみせた智弁学園の1年生左腕西村
Pickup Player
近藤遼一 八戸学院光星3年 ファースト
~強打爆発の4安打4打点~
強力光星打線の中でも、ひときわその打力が光ったのは4安打4打点の3番近藤であった。
近藤は175㎝90㎏という体格からのパワフルなスイングが武器の右スラッガー。八戸学院光星では2年秋より4番に座ると、秋の公式戦では打率.457、15打点、2ホーマーとチームの三冠王の活躍で、東北大会優勝に貢献。この夏は青森大会から3番を務めるが、これは田村(ロッテ)が3番であったように、最強打者を3番に置くという仲井監督の方針。6試合に3番打者として出場すると、6ホーマー20打点は甲子園出場全チームの中でトップの数字。甲子園の初戦でも誉戦でも、犠牲フライにタイムリー2ベースを放つ活躍をみせた。
この試合でも3番ファーストでスタメン出場した近藤は、初回に2死ランナー無しで回ってきた第1打席でいきなり高めに浮いたスライダーを捉えると打球はレフトスタンドに飛び込む先制ホームラン。さらに3回に無死2塁で回ってきた第2打席では今度はフルカウントからスライダーを捉えセンターに弾き返すタイムリーヒット。この1打で智弁学園の先発小畠をKOしたわけだが、小畠にとってみれば近藤はまさに天敵であったことだろう。1死満塁で回ってきた第4打席ではレフト線へ2点タイムリー2ベース。8回の先頭打者で迎えた第5打席でもレフト前ヒットを放ち同点のホームを踏んだ、ここまで打つと1死1・3塁で迎えた第6打席で敬遠されてしまうのは当然なことで、結局5打数4安打4打点の活躍。放ったヒット4本は全て得点に絡むという貢献度の高い打撃を披露した。
力強さはもともと折り紙付きであった近藤に、確実性が増してきた印象。右打者としては甲子園トップクラスのスラッガーの活躍に今後も注目していきたい。

4安打4打点の活躍をみせた八戸学院光星のスラッガー近藤
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八戸学院光星×智弁学園 @阪神甲子園球場
試合経過

※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
夏の甲子園も大会6日目に智弁学園が登場して、これで49校全てが登場。相手は開幕戦で誉を破って、今大会2試合目の八戸学院光星。ともに強打が持ち味の強豪どうしが、2回戦で激突した。
その強打をまず発揮したのは八戸学院光星。初回に2死から3番近藤がレフトスタンドに先制のホームラン。3回表に1番武岡のソロホームランで2点目をあげると、続く2番島袋・3番近藤も連打で続いてチャンスを作る。智弁学園の先発は注目の1年生右腕の小畠であったが、ここで早くも2番手として背番号1の山本をマウンドに送る。ただ山本も6番下山にタイムリーを浴びてしまい。八戸学院光星が4-0とリード。

智弁学園の先発小畠は残念ながら3回途中KOとなってしまった
八戸学院光星の先発は背番号10の左腕横山。初戦は後藤が先発して5回無失点と好投したが、後藤は故障明けということもあり。この試合は横山が甲子園初マウンドとなった。横山は130㌔中盤のストレートに加えて、スライダー・カーブ・チェンジアップという変化球を操る、非常に左腕らしい投手。序盤はコントロールもよく強打の智弁学園打線を4回まで1安打無失点5奪三振と完璧に抑える。

八戸学院光星の先発の横山
智弁学園は5回裏、先頭の吉村がヒットで出塁すると、1死から山本のセカンドゴロで併殺を狙った伊藤の送球が暴投となり、1死2・3塁のピンチ。さらに1番塚本の4球目がワイルドピッチとなり、智弁学園が1点を返す。
それでも光星学院は6回表、先頭の伊藤がヒットで出塁してバントで送ると、横山が自らのバットで追加点をたたき出す。さらに武岡・島袋の連打で満塁とすると、3番近藤がレフト線にタイムリー2ベースを放ち、智弁学園の山本をKO。代わった1年生左腕の西村は原を歩かせて再び満塁とするも、ここから1年生らしからぬ度胸を発揮して、大江・下山を打ち取ってピンチを凌ぐ。ただこの回の3点で光星学院のリードは7-1と6点に広がり、勝負は決まったかに思えた。
ただ智弁学園は6回裏、先頭の3番坂下の強烈な打球はファーストが捕れず、ライト前ヒットとなったところを好走塁で2ベースとしてチャンスメイクすると、1年生4番前川がライトにタイムリーを放ちまず1点。ここから横山が制球を乱し、2四死球で満塁とすると、8番西村にも押し出し死球を与えてしまう。光星学院はマウンドに背番号1の山田を送るも、山田も塚本に2点タイムリーを浴びるなど勢いを止められない。智弁学園が打者一巡して坂下の打球がファーストのエラーを誘い1点差に迫ると、4番前川の強烈な打球はショートの手前でイレギュラーして左中間に抜ける2点タイムリー2ベース。ツキも味方した智弁学園がこの回一挙7点をあげて逆転に成功した。

6回裏の攻撃で2本のタイムリーを放った智弁学園の4番前川
追う立場となった光星学院だが8回表、3番近藤がこの日4本目のヒットで出塁して2死2塁のチャンスを作ると、6番下山がレフト線にタイムリー2ベースを放って8-8の同点に追いつく。光星学院の2番手山田の球には光るものがあった。サイドスローからのストレートはMax144㌔をマークし、120㌔後半のスライダーは打者の手元で曲がり、130㌔前後のチェンジアップ(?)を操り、智弁学園打線から次々に三振を奪っていった。7回・8回はともにピンチを迎えるものの、無失点で切り抜け、試合は8-8のまま最終回を迎える。

7回以降は追加点を許さない八戸学院光星の背番号1の山田
9回表、光星学院は先頭の太山がヒットで出塁するも、山田はバント失敗で、武岡もライトフライをランナーを進められずに2死1塁。ただ2番島袋はライト前ヒットで1・3塁とチャンスを広げて、ここまで4安打4打点と大当たりの3番近藤を迎える。しかし光星学院はこの日全然当たっていたなかったこ4番原をすでに引っ込めてしまった状態であったために、智弁学園は1・3塁だが躊躇することなく近藤を敬遠を選択し、2死満塁で原の代わりにライトに入っていた4番澤波を迎える。すると澤波は初球を振り抜き、強烈な打球はファースト吉村を強襲、ボールがファールグラウンドを転がる間に2塁ランナーまでもが生還して光星学院が2点を勝ち越す。このリードを9回裏も山田が守り切って、光星学院が10-8と智弁学園との打撃戦を制した。

勝ち越しタイムリーを放った八戸学院光星の澤波
予想通りの打撃戦となった試合を制した八戸学院光星。スコアでいえば2点差であったが、放ったヒットは智弁学園の倍以上の18本とその強力打線ぶりは際立っていた。武岡・近藤とうつべき選手がホームランを打ったのもさることながら、投手の横山・山田もタイムリーを放ち、決勝打は途中出場の澤波ということで選手層の厚さもみせた。また澤波の決勝打に関しては、当たっていなかったとはいえ青森大会で5ホーマーの4番原をベンチに下げるという決断を下した仲井監督の采配が見事に的中した形となった。
投手陣も6回こそ智弁学園にビックイニングを作られてしまったものの、これには守備の乱れや不運なイレギュラーなども含まれていて、それ以外のイニングでは1失点のみ。投手陣も5回まで1失点と見事に試合を作った左腕の横山、144㌔をマークしたリリーフエースの山田、この試合では登板がなかったがケガ明けといえ本来はエース右腕の後藤、サードの下山も青森大会の決勝では先発していて投手陣はバラエティに富んでいる。後藤がケガをしたときにはどうなるかと思ったが、山田を中心に投手陣が台頭してきて枚数も揃って、連戦に向けても心強い限りだ。
敗れた智弁学園も6回の攻撃は見事であり、奈良大会の奈良大附属戦で7点ビハインドから逆転した試合の再現とばかりに6点のビハインドを一時は跳ね返して見せた。ただやはりエースといえる存在のいない投手陣の不安がこの試合では露呈してしまい、打線の援護に応えることはできなかった。それでも先発の小畠、3番手でリリーフとして粘りのピッチングをみせた左腕の西村と1年生の2人が甲子園のマウンドを経験。打線も1年生4番前川をはじめとして、白石・山崎の外野手コンビに、正捕手の佐藤とスタメンの半分以上が下級生であり、不調でスタメンを外れたものの三田などの逸材も揃う。今回の敗戦の経験を是非とも新チームには繋げることができれば、来年の高校野球界の中心となれることだろう。

リリーフとして粘りの投球をみせた智弁学園の1年生左腕西村
Pickup Player
近藤遼一 八戸学院光星3年 ファースト
~強打爆発の4安打4打点~
強力光星打線の中でも、ひときわその打力が光ったのは4安打4打点の3番近藤であった。
近藤は175㎝90㎏という体格からのパワフルなスイングが武器の右スラッガー。八戸学院光星では2年秋より4番に座ると、秋の公式戦では打率.457、15打点、2ホーマーとチームの三冠王の活躍で、東北大会優勝に貢献。この夏は青森大会から3番を務めるが、これは田村(ロッテ)が3番であったように、最強打者を3番に置くという仲井監督の方針。6試合に3番打者として出場すると、6ホーマー20打点は甲子園出場全チームの中でトップの数字。甲子園の初戦でも誉戦でも、犠牲フライにタイムリー2ベースを放つ活躍をみせた。
この試合でも3番ファーストでスタメン出場した近藤は、初回に2死ランナー無しで回ってきた第1打席でいきなり高めに浮いたスライダーを捉えると打球はレフトスタンドに飛び込む先制ホームラン。さらに3回に無死2塁で回ってきた第2打席では今度はフルカウントからスライダーを捉えセンターに弾き返すタイムリーヒット。この1打で智弁学園の先発小畠をKOしたわけだが、小畠にとってみれば近藤はまさに天敵であったことだろう。1死満塁で回ってきた第4打席ではレフト線へ2点タイムリー2ベース。8回の先頭打者で迎えた第5打席でもレフト前ヒットを放ち同点のホームを踏んだ、ここまで打つと1死1・3塁で迎えた第6打席で敬遠されてしまうのは当然なことで、結局5打数4安打4打点の活躍。放ったヒット4本は全て得点に絡むという貢献度の高い打撃を披露した。
力強さはもともと折り紙付きであった近藤に、確実性が増してきた印象。右打者としては甲子園トップクラスのスラッガーの活躍に今後も注目していきたい。

4安打4打点の活躍をみせた八戸学院光星のスラッガー近藤
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