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東洋大×立正大【東都学生野球連盟】

9/10 東都学生野球連盟第1週1日目
東洋大×立正大@神宮球場

試合経過

20190910東洋大×立正大
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください

台風の影響により1日遅れた秋の東都学生野球連盟の開幕戦は、連覇を狙う春の王者:東洋大と、昨年の秋を制してそのまま一気に明治神宮大会も制した立正大の対決となった。

東洋大は1回表、先頭の松本がレフトにうまく運んで出塁すると、2番小峰が送ってチャンスメイク。2死2塁から、新4番山崎が内野安打でつなぐと、今度は打順を5番に下げた佐藤がセンター前にタイムリーを放ち東洋大が先制点をあげる。
20190410東洋大 佐藤都
先制タイムリーを放った佐藤都

東洋大の先発は春のリーグ戦のタイトルを総なめにしたエース村上。村上は1・2回を3人ずつで片づける順調な滑り出しを見せるも、3回に立正大打線が牙をむく。1死から8番風岡がレフト前ヒットで出塁すると、続く9番奈良間もセンター前にはじき返して、ともにこの秋からレギュラーを獲得し、新三遊間を組む2人の活躍で1・2塁のチャンスを作る。しかし上位打線を迎えたところで村上もギアをあげて、1番神保・2番根本から連続三振に仕留めてピンチを脱する。
20190410立正大 風岡
3回にヒットを放ちチャンスを作った風岡

この日の村上は序盤は130㌔台のストレートも多くみられるなど、春には150㌔もマークしていたことを考慮すると、決して球が走っていなかったといえる。それでもストレートは回転が非常にいいので、上記の連続三振もともにストレートで奪うなど、空振りのとれるストレートであった。これに加えて120㌔前後のスライダー、130㌔ちょっとのフォークを中心に、110㌔ちょっとのカーブなども交えて、持ち前のコントロールで立正大打線を封じ込めていった。
20190410東洋大 村上
球は走っていなくても好投を続ける村上

対する立正大の先発の倉田も、初回に先制パンチこそ浴びたものの以降は素晴らしいピッチング。右サイドから繰り出すストレートはMax141㌔で、最大の武器は2種類のスライダー。120㌔台で小さく曲がるスライダーは、左バッターのアウトコースに絶妙に決まるなど素晴らしくコントロールされていて、もう1つ110㌔台の大きく曲がるスライダーも操っていた。これに加えて中盤以降は130㌔前後のシンカー(?)も交えて東洋大打線を抑えていた。初回の3安打の後、2回には津田にもヒットを浴びたものの、3回以降はなんと東洋大をノーヒット、4回以降はパーフェクトと立正大の開幕投手にふさわしい投球をみせた。
20190410立正大 倉田
3回以降東洋大打線をパーフェクトに抑えた倉田

ただ春もリーグ3位の防御率(1.64)をマークしながら未勝利に終わるなど、打線の援護を受けることができなかった倉田。この日も同じように打線の援護を受けることができずに、1失点完投も敗戦投手。東洋大が初回にあげた1点を、村上が5安打12奪三振完封で守り切り、開幕戦に勝利した。



東都の開幕戦は両投手の素晴らしい投手戦となった。だが終わってみれば東洋大のエース村上が完封で、春に続いてその実力が東都No1の投手であるということを証明した。上述もした通りこの日の村上の球は決して走っていはいなかった。それでもキャッチャー佐藤都の好リードもあり、立正大のスコアカードに0を重ねていき、5~8回は倉田に負けじとこちらもパーフェクトピッチング。調子がそこまでよくない中でこのようなピッチングをさせると、相手としてはたまったものではないだろう。

立正大の倉田も本当に素晴らしいピッチングで、開幕投手としての起用に見事に応えた。ただ春もリーグ3位の防御率1.64をマークしながら未勝利に終わるなど、打線からの無援護状態はこの秋も継続しているようで、リーグ戦初勝利はお預けとなった。春は5位に沈んでしまった立正大は、この秋には多くの選手を新たに抜擢している。咋秋の神宮大会制覇の立役者である糸川でなく、倉田を開幕投手にしたのもその1つであるし、奈良間・風岡に三遊間を組ませ、ショートだった主将根本は桐光学園時代と同じセカンドへ。4番には1年生の小林俊を起用した。小林俊はまるで阿部慎之助のように、しっかりとして下半身と軸を持っている強打者で、2打席目には村上を強襲する強烈なヒットを放った。ただ最終回に2死2塁と同点のチャンスで迎えた4打席目にはセカンドフライに倒れてしまい、今後4番としては勝負強さを手に入れたいところだ。
20190410立正大 小林俊
1年生ながら立正大の4番を務めた小林俊


Pickup Player
佐藤都志也 東洋大4年 捕手
~キャッチャーとしてのプロ入りに向けて好発進~
東洋大の扇の要である佐藤都が、攻守にわたり存在感を示し、この秋のドラフト指名に向けて、リーグ戦で好発進した。

佐藤都は聖光学院では打力のある捕手として活躍。エース船迫(西濃運輸)、攻守の要に八百板(楽天)というチームで1年秋には正捕手を獲得するも、2年夏の甲子園では準々決勝の日本文理戦で代打で出場してマスクを被るのみの出場となった。2年秋の新チームでは4番捕手とチームの中心となり、3年夏の甲子園には強打の1番捕手として出場するも、初戦で優勝した東海大相模に敗退。秋にはプロ志望届を提出するも、指名漏れで東洋大に進学することとなる。

東洋大では1年春から代打などでリーグ戦出場を果たすと、2年春にはファーストのレギュラーを獲得。5番打者として打率.438をマークし、首位打者・ベストナインを受賞して、チームの優勝に大きく貢献。2年秋にもリーグ3位となる打率.345の活躍で引き続きベストナインを獲得すると、3年春から本職である正捕手となり、上茶谷(DeNA)・甲斐野(ソフトバンク)・梅津(中日)の3本柱をリードして、東都1部3連覇を達成。3年夏には大学日本代表に選出されると、その走力を含めた野球センスを買われライトとして活躍。最終学年となりチームの主将も務めると、4年春には4番キャッチャーとしてチームを優勝に導き、捕手としては初のベストナイン獲得。大学日本代表では6番ファーストとして活躍した。

ドラフト会議に向けて最後のアピールとなるこの秋の開幕戦では5番キャッチャーとしてスタメンに名を連ねた佐藤都。初回の2死1・3塁で迎えた第1打席では、春にもホームランを放っているお得意様の倉田から先制のセンター前タイムリーヒット。その後は3打席ノーヒットに終わってしまったが、結果的に初回のこのタイムリーが決勝打となった。捕手としては調子のよくない村上をうまくリードして序盤を凌ぐと、中盤以降は調子を取り戻させて、見事に完封をアシスト。杉本監督も成長を認める見事なリードで攻守にわたり勝利の立役者となった。

この試合の3日後にプロ志望届を提出した佐藤都。ドラフトでの指名は確実な状態だが、問題は捕手としてどれだけ評価されているかである。上述の通り大学日本代表ではファーストやライトを務め、強肩強打に加えて、走力もあるなど万能な選手である佐藤都。その一方、本職である捕手では大学日本代表の正捕手になれなかったのも事実である。チームによっては外野として佐藤都を指名する可能性もあるが、やはり本職の捕手でプロ入りを目指したいところ。そのためにはこの試合でのリーグは大きなプラスになったはずである。

20190410東洋大 佐藤都2
村上を好リードして、ドラフトに向けて捕手としてもアピールに成功した佐藤都


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