花咲徳栄×拓大紅陵【秋季関東大会】
10/20 秋季関東大会1回戦
花咲徳栄×拓大紅陵@高崎城南球場
試合経過

※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
センバツ出場をかけた関東大会は、初戦で花咲徳栄(埼玉1位)と拓大紅陵(千葉2位)が対戦することとなった。試合は序盤から徳栄の強力打線が火を噴く。まず初回に1番南がライト前ヒットで出塁すると、2番浜岡も送らずにライト前で続き、今度は3番田村が送って1死2・3塁のチャンスを作る。1塁が空いていた場面だが、4番井上は甘く入った初球の変化球をとらえると、打球はセンターの頭上を越える2点タイムリー3ベース。さらに5番中井がタイムリーで続き、渡壁のヒットで1・3塁になってからは重盗をしかけて、1塁ランナーが挟まれる間に3塁ランナーの中井がホームを駆け抜け、徳栄が初回から4点を奪う。徳栄は2回表にも高森・南のヒットで1死1・2塁のチャンスを作ると、2番浜岡が右中間に2点タイムリー3ベース。田村もすかさず初球をライト前に運んで、徳栄が2回までに7-0と大量リードを奪う。

先制の2点タイムリー3ベースを放った井上
拓大紅陵のエース竹内は1・2回こそ徳栄打線に捕まったが、元ロッテの投手でもある和田監督が「竹内のチーム」と評するだけあって、すぐにマウンドを降りることはなかった。すると千葉大会では専大松戸を完封した実力を発揮し、Max136㌔のストレートにスライダー・SFFを交えた投球で3・4回は徳栄打線を無得点に抑える。

3・4回と徳栄打線を無得点に抑えた竹内
ただそんな拓大紅陵に絶望感を与えたのは徳栄エース高森のピッチング。ストレートはMax133㌔であったが、キレ・コントロールともに抜群で、これにスライダーそして得意のチェンジアップを交えて拓大紅陵打線を打ち取っていく。安定したピッチングでこの投手から大量点は望めないと思わせるどころか、気づけば拓大紅陵打線は5回まで高森にパーフェクトに抑えられてしまう。

5回までパーフェクトピチングをみせた徳栄のエース高森
すると徳栄は5回表、先頭の井上が死球で出塁し、中井がヒットで無死1・3塁のチャンスを作ると、6番渡壁の併殺崩れの間に追加点。結局竹内はこの回でマウンドを降りることとなり、6回からは1年生右腕の加藤がマウンドに上がるも、徳栄は南のヒット→送りバント→田村のタイムリーと理想的ともいえる1・2・3番の攻撃でさらに追加点を奪う。

タイムリーを放つ徳栄の3番田村
こうなると高森の完全試合への期待も高まっていったのだが、拓大紅陵は6回裏に1死から8番主将の篠田が四球を選んでチーム初出塁。2死2塁となってから、1番柏木がチーム初ヒットとなるタイムリーを放って、拓大紅陵が初得点をあげる。

拓大紅陵の初安打となるタイムリーを放つ柏木
ただそんな喜びも束の間の7回表。徳栄は死球と高森のヒットで1死1・2塁のチャンスを作ると、9番小林がセンター前にタイムリーヒット。さらに2番浜岡もこの日4本目のヒットなるセンター前へのタイムリーを放ち2点を追加。その裏を2番手としてマウンドにあがった鈴木が締めて、徳栄が11-1(7回コールド)で拓大紅陵を破った。
徳栄の強さが際立った試合であった。まずは強力打線だが、この試合では南・浜岡の1・2番コンビが計7安打5得点とその役割を十分に果たして、打線を牽引。夏の甲子園でもスタメンに名を連ねた田村・井上・中井の3人で構成されるクリーンアップも、それぞれタイムリーヒットを放つなどしっかりと仕事を果たした。下位打線は上位に比べると力は落ちるものの、この試合では栗島以外の先発全員がヒットを放つ活躍をみせた。投げては高森が6回1安打1失点の好投。高森に次ぐ投手の台頭はチームとしての課題であるが、センバツが決まるまではとりあえず高森1本で何とかなりそうである。台風でグランドが水没した影響も感じされない、見事な快勝ぶりであった。

1番打者として3安打でチームを牽引した南
千葉大会と違って2年生をスタメンに多く起用する布陣で臨んだものの、エース竹内が1・2回と捕まってしまい、投手が抑えてロースコアという展開には持ち込めなかった。やはり痛かったのが、初回1死2・3塁という1塁が空いている場面で、高校通算43発を誇る4番井上に対して、初球が甘く入ってしまったのが悔やまれる。自慢のブラバンが応援に駆け付けた試合であったが、打線も高森の前になすすべがなく、完敗という一言に尽きる。
Pickup Player
浜岡陸 花咲徳栄1年 サード
~7年連続を託したくなる選手~
1年生で唯一スタメンに名を連ねた浜岡が、4打数4安打3打点の大活躍をみせた。
小学校時代からU12日本代表に名を連ね、神戸須磨クラブでは3年時に主将としてチームをジャイアンツカップに導くなど注目されていた浜岡は、花咲徳栄に進学すると、この1年秋からサードのレギュラーを獲得した。走攻守揃った2番サードとして、埼玉大会の決勝では3打数3安打3打点の活躍をみせるなどして、埼玉制覇に貢献した。
この試合でも埼玉大会と同じく2番サードとして、1年生では唯一スタメンに名を連ねた浜岡は初回の第1打席からいきなり見せる。1番南がヒットで出塁すると、1度はバントの構えをみせるも「やるそぶりはなく…2球目をたたくと打球は1・2塁間を抜けるヒットとなる。ここで簡単にバントをさせないあたり、岩井監督は浜岡の打撃を評価しているのだろう。そして1死1・2塁で迎えた2打席目には今度は初球の変化球をとらえると、打球は右中間を抜ける2点タイムリー3ベース。3打席目にもライト前ヒットを放つと、2死1塁という警戒度Maxな場面で、初球からスチールを敢行し、その俊足で余裕でセーフにしてみせた。第4打席には今度は2番打者らいくサード前にきれいにバントを決めると、第5打席ではこの試合2本目のタイムリーをセンターに放った。結局4打数4安打3打点という素晴らしい成績を収めた。
守備でも4回には小野寺の3塁線の打球を好捕し、中学時代は134㌔をマークしていたという肩力で、1塁をアウトにしてみせた。高森がパーフェクト継続中であったのが、少しヒヤッとするあたりであったが、サード浜岡の見事な処理でパーフェクトを続行された。現在はサードであるが、来年にはショートをやっているに違いない守備力であった。
花咲徳栄は2015年の愛斗(西武)から、今年の韮澤(広島4位指名)まで5年連続で高卒でプロ入りを果たしている。現在の4番の井上は高校通算43発を誇りこのままいけば、プロ志望届さえ出せば指名はほぼ確実であり、6年連続も堅い。そして、この次の7年連続として期待がかかるのがこの浜岡である。バットコントロールがよく、走力もあり、肩力もある守備力も魅力的でまさに3拍子揃った選手であり、ちょうど2年前の韮澤を彷彿とさせるものがある。冬場のトレーニングを経て、もう少しパワーがついてくれば、もうドラフト候補として雑誌に名を連ねてもおかしくない存在であろう。ちょっと話が早いかもしれないが、これから再来年のドラフトに向けて要注目の選手である。


早くも徳栄の連続プロ入り記録更新の期待がかかる1年生の浜岡
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花咲徳栄×拓大紅陵@高崎城南球場
試合経過

※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
センバツ出場をかけた関東大会は、初戦で花咲徳栄(埼玉1位)と拓大紅陵(千葉2位)が対戦することとなった。試合は序盤から徳栄の強力打線が火を噴く。まず初回に1番南がライト前ヒットで出塁すると、2番浜岡も送らずにライト前で続き、今度は3番田村が送って1死2・3塁のチャンスを作る。1塁が空いていた場面だが、4番井上は甘く入った初球の変化球をとらえると、打球はセンターの頭上を越える2点タイムリー3ベース。さらに5番中井がタイムリーで続き、渡壁のヒットで1・3塁になってからは重盗をしかけて、1塁ランナーが挟まれる間に3塁ランナーの中井がホームを駆け抜け、徳栄が初回から4点を奪う。徳栄は2回表にも高森・南のヒットで1死1・2塁のチャンスを作ると、2番浜岡が右中間に2点タイムリー3ベース。田村もすかさず初球をライト前に運んで、徳栄が2回までに7-0と大量リードを奪う。

先制の2点タイムリー3ベースを放った井上
拓大紅陵のエース竹内は1・2回こそ徳栄打線に捕まったが、元ロッテの投手でもある和田監督が「竹内のチーム」と評するだけあって、すぐにマウンドを降りることはなかった。すると千葉大会では専大松戸を完封した実力を発揮し、Max136㌔のストレートにスライダー・SFFを交えた投球で3・4回は徳栄打線を無得点に抑える。

3・4回と徳栄打線を無得点に抑えた竹内
ただそんな拓大紅陵に絶望感を与えたのは徳栄エース高森のピッチング。ストレートはMax133㌔であったが、キレ・コントロールともに抜群で、これにスライダーそして得意のチェンジアップを交えて拓大紅陵打線を打ち取っていく。安定したピッチングでこの投手から大量点は望めないと思わせるどころか、気づけば拓大紅陵打線は5回まで高森にパーフェクトに抑えられてしまう。

5回までパーフェクトピチングをみせた徳栄のエース高森
すると徳栄は5回表、先頭の井上が死球で出塁し、中井がヒットで無死1・3塁のチャンスを作ると、6番渡壁の併殺崩れの間に追加点。結局竹内はこの回でマウンドを降りることとなり、6回からは1年生右腕の加藤がマウンドに上がるも、徳栄は南のヒット→送りバント→田村のタイムリーと理想的ともいえる1・2・3番の攻撃でさらに追加点を奪う。

タイムリーを放つ徳栄の3番田村
こうなると高森の完全試合への期待も高まっていったのだが、拓大紅陵は6回裏に1死から8番主将の篠田が四球を選んでチーム初出塁。2死2塁となってから、1番柏木がチーム初ヒットとなるタイムリーを放って、拓大紅陵が初得点をあげる。

拓大紅陵の初安打となるタイムリーを放つ柏木
ただそんな喜びも束の間の7回表。徳栄は死球と高森のヒットで1死1・2塁のチャンスを作ると、9番小林がセンター前にタイムリーヒット。さらに2番浜岡もこの日4本目のヒットなるセンター前へのタイムリーを放ち2点を追加。その裏を2番手としてマウンドにあがった鈴木が締めて、徳栄が11-1(7回コールド)で拓大紅陵を破った。
徳栄の強さが際立った試合であった。まずは強力打線だが、この試合では南・浜岡の1・2番コンビが計7安打5得点とその役割を十分に果たして、打線を牽引。夏の甲子園でもスタメンに名を連ねた田村・井上・中井の3人で構成されるクリーンアップも、それぞれタイムリーヒットを放つなどしっかりと仕事を果たした。下位打線は上位に比べると力は落ちるものの、この試合では栗島以外の先発全員がヒットを放つ活躍をみせた。投げては高森が6回1安打1失点の好投。高森に次ぐ投手の台頭はチームとしての課題であるが、センバツが決まるまではとりあえず高森1本で何とかなりそうである。台風でグランドが水没した影響も感じされない、見事な快勝ぶりであった。

1番打者として3安打でチームを牽引した南
千葉大会と違って2年生をスタメンに多く起用する布陣で臨んだものの、エース竹内が1・2回と捕まってしまい、投手が抑えてロースコアという展開には持ち込めなかった。やはり痛かったのが、初回1死2・3塁という1塁が空いている場面で、高校通算43発を誇る4番井上に対して、初球が甘く入ってしまったのが悔やまれる。自慢のブラバンが応援に駆け付けた試合であったが、打線も高森の前になすすべがなく、完敗という一言に尽きる。
Pickup Player
浜岡陸 花咲徳栄1年 サード
~7年連続を託したくなる選手~
1年生で唯一スタメンに名を連ねた浜岡が、4打数4安打3打点の大活躍をみせた。
小学校時代からU12日本代表に名を連ね、神戸須磨クラブでは3年時に主将としてチームをジャイアンツカップに導くなど注目されていた浜岡は、花咲徳栄に進学すると、この1年秋からサードのレギュラーを獲得した。走攻守揃った2番サードとして、埼玉大会の決勝では3打数3安打3打点の活躍をみせるなどして、埼玉制覇に貢献した。
この試合でも埼玉大会と同じく2番サードとして、1年生では唯一スタメンに名を連ねた浜岡は初回の第1打席からいきなり見せる。1番南がヒットで出塁すると、1度はバントの構えをみせるも「やるそぶりはなく…2球目をたたくと打球は1・2塁間を抜けるヒットとなる。ここで簡単にバントをさせないあたり、岩井監督は浜岡の打撃を評価しているのだろう。そして1死1・2塁で迎えた2打席目には今度は初球の変化球をとらえると、打球は右中間を抜ける2点タイムリー3ベース。3打席目にもライト前ヒットを放つと、2死1塁という警戒度Maxな場面で、初球からスチールを敢行し、その俊足で余裕でセーフにしてみせた。第4打席には今度は2番打者らいくサード前にきれいにバントを決めると、第5打席ではこの試合2本目のタイムリーをセンターに放った。結局4打数4安打3打点という素晴らしい成績を収めた。
守備でも4回には小野寺の3塁線の打球を好捕し、中学時代は134㌔をマークしていたという肩力で、1塁をアウトにしてみせた。高森がパーフェクト継続中であったのが、少しヒヤッとするあたりであったが、サード浜岡の見事な処理でパーフェクトを続行された。現在はサードであるが、来年にはショートをやっているに違いない守備力であった。
花咲徳栄は2015年の愛斗(西武)から、今年の韮澤(広島4位指名)まで5年連続で高卒でプロ入りを果たしている。現在の4番の井上は高校通算43発を誇りこのままいけば、プロ志望届さえ出せば指名はほぼ確実であり、6年連続も堅い。そして、この次の7年連続として期待がかかるのがこの浜岡である。バットコントロールがよく、走力もあり、肩力もある守備力も魅力的でまさに3拍子揃った選手であり、ちょうど2年前の韮澤を彷彿とさせるものがある。冬場のトレーニングを経て、もう少しパワーがついてくれば、もうドラフト候補として雑誌に名を連ねてもおかしくない存在であろう。ちょっと話が早いかもしれないが、これから再来年のドラフトに向けて要注目の選手である。


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