JR西日本×ソフトバンク【練習試合】
2/22 練習試合
JR西日本×ソフトバンク @生目の社第2球場
ソフトバンクのキャンプ地である生目の社に、キャンプ終わりのJR西日本がやってきて行われたソフトバンクの2軍との練習試合。ただソフトバンクはこの日は1軍は試合がない日とあって、1軍からは昨年までJR西日本でプレーをしていた佐藤をはじめ、九鬼・リチャードと期待の若手も参加した。
試合経過
ソフトバンクの先発松本はストレートが威力もあり、コントロールも抜群で、いきなり1番田中をアウトコースいっぱいで見逃し三振に仕留める最高のスタート。2死から3番大倉に四球を与えるも、これを女房役の九鬼が見事に刺すと、出したランナーはこの大倉のみ。それ以降はストレートはいいのが分かったから、今度はスライダーを多めに試すという感じの投球で、2回・3回ともにJR西日本の攻撃を3人ずつで抑えて、3回を四球のランナー1人のみの9人で抑えるという完璧なピッチングをみせる。

3回無失点の好投をみせたソフトバンク先発松本
ソフトバンクは4回から板東がマウンドに上がり、JR東日本×JR西日本対決が実現。板東は先頭の田中に対しては制球が定まらずに四球を与えてしまうが、それ以降はストレートは低めに集め、また大きく曲がるカーブなども有効に使ってJR西日本打線を打たせてとる投球をみせて、こちらも3回を四球のランナー1人のみの9人で抑えるという投球をみせる。

こちらも3回無失点の好投をみせたソフトバンクの2番手板東
JR西日本の先発は齋藤が、初回の先頭打者としていきなりむかえた佐藤との元チームメイト対決を3球三振で制して、最高のスタートを切るも、2死から3番西田にヒットを浴びると、リチャードに死球、黒瀬にも四球と珍しく制球を乱し満塁のピンチを迎える。しかしここで6番九鬼をファーストフライに打ち取って、何とか初回のピンチを凌ぐと、2回以降はすべてソフトバンクの攻撃を3人ずつで抑えて5回まで無失点の好投をみせる。

5回無失点の好投をみせたJR西日本の先発齋藤
前半戦は投手戦となった試合の均衡が破れたのは6回裏。この回から2番手としてJR西日本のマウンドに上がっていた、アンダーハンドの前元は明石・西田と1軍での実績もある2人を打ちとって2死とする。しかしここで迎えた売り出し中のソフトバンクの4番リチャードは、前元の球を捉えると打球はレフトスタンドに飛び込む先制ホームランとなり、ソフトバンクが先制する。

先制弾を放つソフトバンクの4番リチャード
追いかけるJR西日本のチャンスは8回表、先頭の西山の三遊間よりの打球をショート川瀬が好捕するも、ハーフバウンドとなった送球をファースト三森が後逸してしまい無死2塁とする。蔵桝の進塁打で1死3塁としたところで、JR西日本は本来であれば4番を打つ田村を代打に送る。ただここはソフトバンク4番手の小澤がスライダーを武器に、田村をサードファールフライに打ち取ると、四球を挟んで奥谷もセカンドに打ち取り、JR西日本は絶好の同点のチャンスを逸してしまう。

チャンスを広げる働きを見せた蔵桝
するとソフトバンクは8回裏、1死から明石が高めに甘く入ったストレートを捉え、右中間を破る3ベース出塁。JR西日本はこの回から3番手として岡田がマウンドに上がっていたが、続く3番川瀬の5球目にバッテリーミスが出てしまい明石がホームイン。ソフトバンクが貴重な追加点をあげ、リードを2点に広げる。

3ベースを放ち追加点となるホームを踏んだ明石
9回表、引き続きマウンドにあがった小澤の前に、四球でランナーは出すものの、後続が続かずに無得点で完封負け。気づけばJR西日本はヒット0本であり…ソフトバンクが継投ながらノーヒットノーランで2-0で勝利した。

※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
この試合の1番の注目といえば、昨年までJR西日本でプレーし、ドラフト1位で入団して、このキャンプからソフトバンクの一員となっている佐藤の凱旋であろう。キャンプでは1軍メンバーに名を連ねているものの、この日は1軍は実戦形式の練習ではない日とあって、リチャード・九鬼とともにこの試合に参戦したルーキーは1番センターでスタメン出場。ここらの演出はアマチュア野球ファンからいえば、非常に気が利いているとソフトバンクを賞賛したいところである。ただその佐藤は気合が空回りしてしまったのか、1打席目はボール球のスライダーを振らされ3球三振、2打席目はライトフライ、3打席目も最後はストレートにバットが空を切り、JR西日本では1個先輩の齋藤の前に3打数ノーヒットに抑えられ、その後ベンチに退くこととなってしまった。佐藤としては古巣の前で全くもって、いいところを見せられずに悔しい限りであろう。

古巣に完璧に抑えられてしまった佐藤
佐藤を完璧に抑えただけでなく、JR西日本の投手陣については、2失点で被安打も4ということで、褒められる内容であった。近年はやはりエース加賀美に大きく依存している台所事情なので、この試合先発で結果を出した齋藤の投球などはまさに好材料であり、失点を喫したものの前元・岡田の両投手の投球内容も悪くはなかった。逆にいえばソフトバンク打線は得点に絡んだのはリチャードや明石といった1軍レベルの選手のみであり、2軍で光るものをみせられた選手はいなかったといえる。

JR西日本の3番手で登板した岡田
この試合ではノーヒットノーランという残念な結果に終わってしまったJR西日本打線であるが、ここまでプロとの練習試合では広島(2軍)相手に7-5、巨人(3軍)相手に10-4と結果を残してきた。ただやはりソフトバンクの投手陣のレベルはこの2チームよりははるかに上であったということだろう。松本・板東といったあたりは実力的には1軍にいてもおかしくないレベルの投手なのでさすがの一言だが、3番手の渡邉雄も1イニングを3者三振、小澤もピンチの場面では素晴らしい投球をみせていた。負傷者が続出している投手事情からすれば嬉しい限りであろう。

1イニングを3者三振に仕留めた渡邉雄
Pickup Player
齋藤祐太 JR西日本 投手
~期待の加賀美に次ぐ先発に~
JR西日本の先発の齋藤は、ソフトバンク相手に5回2安打無失点と見事なピッチングをみせた。
齋藤は中学時代はオール枚方ボーイズに属し、今日対戦した九鬼はその時の1年後輩にあたる。智弁和歌山に進学すると、スライダーとテンポのいいピッチングが武器の好左腕として、2年春のセンバツ初戦の明徳義塾戦では先発のマウンドにあがり、岸(西武)との投げ合い、12回途中まで2失点の好投をみせた。以降は齋藤が先発、1個上の東妻(ロッテ)がリリーフという体制が出来上がるも、2年夏は決勝で市立和歌山に敗れて連続での甲子園出場はならず。ただ3年夏はエースとして和歌山大会の準決勝の簑島戦では6回無失点、決勝では和歌山商を完封してチームを甲子園に導いた。卒業後はバッテリーを組んでいた西山とともにJR西日本に入社。2年目には都市対抗で登板を果たすなど、貴重な左のリリーフとして活躍していた。ただ昨年から先発も務める機会も増えてきて、この試合でも先発のマウンドに上がった。
齋藤はいきなり迎えた、後輩の佐藤との対決をキレのあるスライダーで3球三振に仕留める最高のスタートを切るも、2死から西田にヒットを浴びると、そこから齋藤にしては珍しくコントロールを乱し、死球→四球で満塁とされてしまう。しかしこのピンチでオール枚方ボーイズの後輩の九鬼を打ち取りピンチを脱すると、2回以降は本来のピッチングを取り戻す。スリークウォーターから放たれる角度のあるストレートはコーナーに決まり、持ち味のスライダーはキレがあり、ソフトバンク打線が低めのボール球に手を出す姿も多く見られた。2回以降はすべてのイニング3人で片づけ、5回2安打無失点5奪三振という内容でマウンドを降りた。
JR西日本の投手陣はエース加賀美に依存しているところが大きく、加賀美に次ぐ先発の存在が必須。そこでリリーフから先発として白羽の矢が立てられた齋藤への期待は大きく、今年から湧川の背番号19を受け継いでいる。今日の内容であれば先発としては十分であり、まだ高卒5年目なので結果を残せば、リリーフもできるなど左腕としての使い勝手もいいのでプロへの道も見えてくることだろう。

5回2安打無失点と先発としての役割を十分に果たした齋藤
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JR西日本×ソフトバンク @生目の社第2球場
ソフトバンクのキャンプ地である生目の社に、キャンプ終わりのJR西日本がやってきて行われたソフトバンクの2軍との練習試合。ただソフトバンクはこの日は1軍は試合がない日とあって、1軍からは昨年までJR西日本でプレーをしていた佐藤をはじめ、九鬼・リチャードと期待の若手も参加した。
試合経過
ソフトバンクの先発松本はストレートが威力もあり、コントロールも抜群で、いきなり1番田中をアウトコースいっぱいで見逃し三振に仕留める最高のスタート。2死から3番大倉に四球を与えるも、これを女房役の九鬼が見事に刺すと、出したランナーはこの大倉のみ。それ以降はストレートはいいのが分かったから、今度はスライダーを多めに試すという感じの投球で、2回・3回ともにJR西日本の攻撃を3人ずつで抑えて、3回を四球のランナー1人のみの9人で抑えるという完璧なピッチングをみせる。

3回無失点の好投をみせたソフトバンク先発松本
ソフトバンクは4回から板東がマウンドに上がり、JR東日本×JR西日本対決が実現。板東は先頭の田中に対しては制球が定まらずに四球を与えてしまうが、それ以降はストレートは低めに集め、また大きく曲がるカーブなども有効に使ってJR西日本打線を打たせてとる投球をみせて、こちらも3回を四球のランナー1人のみの9人で抑えるという投球をみせる。

こちらも3回無失点の好投をみせたソフトバンクの2番手板東
JR西日本の先発は齋藤が、初回の先頭打者としていきなりむかえた佐藤との元チームメイト対決を3球三振で制して、最高のスタートを切るも、2死から3番西田にヒットを浴びると、リチャードに死球、黒瀬にも四球と珍しく制球を乱し満塁のピンチを迎える。しかしここで6番九鬼をファーストフライに打ち取って、何とか初回のピンチを凌ぐと、2回以降はすべてソフトバンクの攻撃を3人ずつで抑えて5回まで無失点の好投をみせる。

5回無失点の好投をみせたJR西日本の先発齋藤
前半戦は投手戦となった試合の均衡が破れたのは6回裏。この回から2番手としてJR西日本のマウンドに上がっていた、アンダーハンドの前元は明石・西田と1軍での実績もある2人を打ちとって2死とする。しかしここで迎えた売り出し中のソフトバンクの4番リチャードは、前元の球を捉えると打球はレフトスタンドに飛び込む先制ホームランとなり、ソフトバンクが先制する。

先制弾を放つソフトバンクの4番リチャード
追いかけるJR西日本のチャンスは8回表、先頭の西山の三遊間よりの打球をショート川瀬が好捕するも、ハーフバウンドとなった送球をファースト三森が後逸してしまい無死2塁とする。蔵桝の進塁打で1死3塁としたところで、JR西日本は本来であれば4番を打つ田村を代打に送る。ただここはソフトバンク4番手の小澤がスライダーを武器に、田村をサードファールフライに打ち取ると、四球を挟んで奥谷もセカンドに打ち取り、JR西日本は絶好の同点のチャンスを逸してしまう。

チャンスを広げる働きを見せた蔵桝
するとソフトバンクは8回裏、1死から明石が高めに甘く入ったストレートを捉え、右中間を破る3ベース出塁。JR西日本はこの回から3番手として岡田がマウンドに上がっていたが、続く3番川瀬の5球目にバッテリーミスが出てしまい明石がホームイン。ソフトバンクが貴重な追加点をあげ、リードを2点に広げる。

3ベースを放ち追加点となるホームを踏んだ明石
9回表、引き続きマウンドにあがった小澤の前に、四球でランナーは出すものの、後続が続かずに無得点で完封負け。気づけばJR西日本はヒット0本であり…ソフトバンクが継投ながらノーヒットノーランで2-0で勝利した。

※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
この試合の1番の注目といえば、昨年までJR西日本でプレーし、ドラフト1位で入団して、このキャンプからソフトバンクの一員となっている佐藤の凱旋であろう。キャンプでは1軍メンバーに名を連ねているものの、この日は1軍は実戦形式の練習ではない日とあって、リチャード・九鬼とともにこの試合に参戦したルーキーは1番センターでスタメン出場。ここらの演出はアマチュア野球ファンからいえば、非常に気が利いているとソフトバンクを賞賛したいところである。ただその佐藤は気合が空回りしてしまったのか、1打席目はボール球のスライダーを振らされ3球三振、2打席目はライトフライ、3打席目も最後はストレートにバットが空を切り、JR西日本では1個先輩の齋藤の前に3打数ノーヒットに抑えられ、その後ベンチに退くこととなってしまった。佐藤としては古巣の前で全くもって、いいところを見せられずに悔しい限りであろう。

古巣に完璧に抑えられてしまった佐藤
佐藤を完璧に抑えただけでなく、JR西日本の投手陣については、2失点で被安打も4ということで、褒められる内容であった。近年はやはりエース加賀美に大きく依存している台所事情なので、この試合先発で結果を出した齋藤の投球などはまさに好材料であり、失点を喫したものの前元・岡田の両投手の投球内容も悪くはなかった。逆にいえばソフトバンク打線は得点に絡んだのはリチャードや明石といった1軍レベルの選手のみであり、2軍で光るものをみせられた選手はいなかったといえる。

JR西日本の3番手で登板した岡田
この試合ではノーヒットノーランという残念な結果に終わってしまったJR西日本打線であるが、ここまでプロとの練習試合では広島(2軍)相手に7-5、巨人(3軍)相手に10-4と結果を残してきた。ただやはりソフトバンクの投手陣のレベルはこの2チームよりははるかに上であったということだろう。松本・板東といったあたりは実力的には1軍にいてもおかしくないレベルの投手なのでさすがの一言だが、3番手の渡邉雄も1イニングを3者三振、小澤もピンチの場面では素晴らしい投球をみせていた。負傷者が続出している投手事情からすれば嬉しい限りであろう。

1イニングを3者三振に仕留めた渡邉雄
Pickup Player
齋藤祐太 JR西日本 投手
~期待の加賀美に次ぐ先発に~
JR西日本の先発の齋藤は、ソフトバンク相手に5回2安打無失点と見事なピッチングをみせた。
齋藤は中学時代はオール枚方ボーイズに属し、今日対戦した九鬼はその時の1年後輩にあたる。智弁和歌山に進学すると、スライダーとテンポのいいピッチングが武器の好左腕として、2年春のセンバツ初戦の明徳義塾戦では先発のマウンドにあがり、岸(西武)との投げ合い、12回途中まで2失点の好投をみせた。以降は齋藤が先発、1個上の東妻(ロッテ)がリリーフという体制が出来上がるも、2年夏は決勝で市立和歌山に敗れて連続での甲子園出場はならず。ただ3年夏はエースとして和歌山大会の準決勝の簑島戦では6回無失点、決勝では和歌山商を完封してチームを甲子園に導いた。卒業後はバッテリーを組んでいた西山とともにJR西日本に入社。2年目には都市対抗で登板を果たすなど、貴重な左のリリーフとして活躍していた。ただ昨年から先発も務める機会も増えてきて、この試合でも先発のマウンドに上がった。
齋藤はいきなり迎えた、後輩の佐藤との対決をキレのあるスライダーで3球三振に仕留める最高のスタートを切るも、2死から西田にヒットを浴びると、そこから齋藤にしては珍しくコントロールを乱し、死球→四球で満塁とされてしまう。しかしこのピンチでオール枚方ボーイズの後輩の九鬼を打ち取りピンチを脱すると、2回以降は本来のピッチングを取り戻す。スリークウォーターから放たれる角度のあるストレートはコーナーに決まり、持ち味のスライダーはキレがあり、ソフトバンク打線が低めのボール球に手を出す姿も多く見られた。2回以降はすべてのイニング3人で片づけ、5回2安打無失点5奪三振という内容でマウンドを降りた。
JR西日本の投手陣はエース加賀美に依存しているところが大きく、加賀美に次ぐ先発の存在が必須。そこでリリーフから先発として白羽の矢が立てられた齋藤への期待は大きく、今年から湧川の背番号19を受け継いでいる。今日の内容であれば先発としては十分であり、まだ高卒5年目なので結果を残せば、リリーフもできるなど左腕としての使い勝手もいいのでプロへの道も見えてくることだろう。

5回2安打無失点と先発としての役割を十分に果たした齋藤
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