FC2ブログ

東海大相模×東海大甲府【選抜高校野球大会】

3/20 選抜高校野球大会1回戦
東海大相模×東海大甲府 @阪神甲子園球場

試合経過

センバツ1回戦で実現した東海大対決。ユニフォームがそっくりというだけでなく、東海大甲府の村中監督は東海大相模で選手・監督として活躍している、昨秋の関東大会の準々決勝でも対決して、その時は東海大甲府がサヨナラ勝ちを収めているなど、色々と話題のつきない2チームの対戦となった。

まずスターティングメンバーで驚いたのは、相模の先発投手だ。当然プロも注目するエース左腕の石田で来ると思われたが、先発に指名されたのは昨秋はベンチ外であり直前のメンバー変更でベンチ入りしたばかりの背番号18の右腕石川。ただこの石川はMax144㌔のストレートを各打者のアウトコースに見事にコントロールできており、スライダー・SFFといった変化球も操る素晴らしい投手。「なぜこんな投手が今までベンチ入りしていなかったの?」と試合を見ていた誰もが思うような出来で、3回まではランナーを出しながらも甲府打線を抑えていく。さらに4~6回は甲府の攻撃を3人ずつで抑えるなど、公式戦の雰囲気にも慣れたのはどんどん調子をあげていく。
20210320東海大甲府 石川
東海大相模の先発に抜擢された石川

甲府の先発は予定通りのエース若山。体をひねって、コンパクトなテイクバックからサイドよりのスリークウォーターで腕を振り抜く左腕は、ストレートはMax138㌔をマークし、各打者の低めに決まる。スライダー・カーブ・チェンジアップといった変化球も投げており、特にスライダーに近い曲がりをする110㌔前後のカーブは有効に使えていた。昨秋には相模から1失点完投勝利をあげており、この試合でも順調に相模打線を打ち取っていく。試合は両投手の投手戦となり、0-0のまま6回まで終了する。
20210320東海大甲府 若山
譲らす6回まで相模打線を無得点に抑える東海大甲府のエース若山

7回表、相模は1死から4番柴田が強烈な打球で二遊間を、5番百瀬がうまく三遊間に流し打ち、連打で1死1・2塁のチャンスを作る。6番加藤のセカンドゴロの間にランナーが進塁して。2死2・3塁となったところで迎える7番綛田に対してカウント2B2Sからの5球目はアウトコースのボール球となるストレートであったが、これを甲府のキャッチャー三浦がまさかのパスボールしてしまい、相模が待望の先制点をあげる。

甲府は8回裏、1番猪ノ口がセンター前ヒットで出塁すると、2番桑島のバントはサード前にうまく転がり1塁もセーフとなる内野安打。3番木下は強硬策に出るも、ショートゴロの間にランナーがそれぞれ進塁して1死2・3塁という場面で4番久井を迎える。イニングこそ違えと、秋の相模戦では同じような場面で逆転サヨナラタイムリーを放っている久井は、初球のスライダーを捉えると打球は三遊間を抜ける。猪ノ口がホームインし、さらに桑島も逆転のホームを狙うものの、ここは相模のレフト門馬のストライク送球でタッチアウトとなり、同点止まりとなる。
20210320東海大甲府 久井
同点タイムリーを放った東海大甲府の4番久井

9回表には先頭の大津かが出塁したものの、バント失敗→牽制死で得点ができず、悪い流れで1点でも取られればサヨナラ負けという9回裏の守りについた相模は、流れを変えるべく、マウンドにエース石田を送る。石田は先発できなかった鬱憤を晴らすように力のあるストレートを投げ込み、自己最速を更新する146㌔をマーク。甲府打線を全く寄せ付けず、試合は1-1のまま延長戦へ突入する。
20210320東海大相模 石田
9回からマウンドに上がった東海大相模のエース石田

10回は両チームともに無得点で終わり迎えた11回表、相模は1死から1番門馬が左中間へ強烈な打球を放つと、甲府のレフト木下はスライディングキャッチを試みるも、ボールはグラブからこぼれてしまい2ベースとなる。続く2番の主将大塚は、低めのボールに食らいついて、1・2塁間を破ると、門馬が生還して相模が勝ち越し。さらに2死2塁から4番柴田は、変化球に体制を崩されながらもレフト線に強烈なタイムリー2ベースを放ち、相模が3-1と2点の勝ち越しに成功する。
20210320東海大甲府 柴田
タイムリー2ベースを放った東海大相模の4番柴田

これでさらに気合の入った石田は11回裏、3番木下・4番久井と甲府中軸を連続三振に仕留める。ここから5番中澤にセンター前ヒットを許し、石田としては初のランナーを背負うこととなるも、最後は6番後藤から見逃しの三振を奪いゲームセット。結局石田は3回をなげて、1安打7奪三振という圧倒的な投球であった。東海大相模が3-1で東海大甲府を破り、秋のリベンジに成功した。


20210320東海大相模×東海大甲府
※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください


甲府のエース若山は、延長戦では力尽きてしまったものの、9回までみれば、昨秋に続いての1失点の好投である。秋に対戦して、それから研究もされたにも関わらず、この甲子園という大舞台で同じピッチングができるのは本物である。決して球が凄い速いというタイプではないが、相模を2回も1失点に抑えられる投手がどれだけ全国にいるだろうかということを考えると、若山のレベルの高さが感じられる。甲府にしてみれば若山は期待通りの投球をしてくれたが、やはり打線が援護できなかったことが敗因であろう。

相模の門馬監督にしれみれば、してやったりであろう。門馬監督は石川の先発起用を奇策ではないと言っていたが、甲府にしてみれば完全に予想はしていなかっただろう。その石川が予想以上の好投をみせ、そしてリリーフに回した石田も完璧な投球内容をみせた。門馬采配が見事すぎるくらいに的中した勝利であり、石川のような投手がいることの相模の選手層の厚さ、次男を相模のリードオフマンに育て上げた父親としての能力まで踏まえて、門馬監督の手腕が際立った試合であった。

また相模で際立ったのはやはりショート大塚の守備だ。もともと今大会でもNo1ショートとの呼び声も高かったが、とくにかく動きが早く、捕ってから送球までがあっという間である。この試合では初回にいきなり甲府の1番猪ノ口(50㍍6.0秒の俊足)、センターに抜けようかという当たりをキャッチし、素早い送球でアウトにしてみせるなど、9個ものゴロを難なくさばいてみせた。石川の好投の影にはこの大塚の存在も大きかった。決勝打を放つなど打撃でも存在感を残した大塚は、主将としても相模に欠かせない選手である。
20210320東海大甲府 大塚
一級品の守備で東海大相模の投手陣を助けたショート大塚


Pickup Player
石川永稀 東海大相模 新3年 投手
~なぜこんな投手が公式戦初先発?~
まさかのサプライズでの公式戦初先発となった石川が8回1失点の好投をみせたことは、東海大相模にとって非常に大きかった。

今年で3年生になる東海大相模の石川であるが、公式戦での登板は1年秋の神奈川大会の藤嶺藤沢戦での1イニングのみ。その後はケガなどもあり、昨秋はベンチ外であり、このセンバツでも当初はメンバー登録されていなかったが、直前の登録変更により滑りこみで背番号18を手にした投手だ。門馬監督はそんな石川に、何とセンバツの初戦、それも相手は昨秋に敗けており投手温存の余地などない東海大甲府との試合の先発を任せた。

ただいきなりの甲子園のマウンドでも石川は落ち着いており、全身の反動を使って投げるフォームから繰り出すストレートはMax144㌔をマークし、右左にかかわらず、各打者のアウトコースに決まった。変化球は130㌔前後のSFFと、120㌔後半のスライダーを投げており、当初はカウントを捕るのに使っていたが、中盤以降はこの変化球の割合を増やすなどして、甲府打線に的を絞らせないようにしていた。また2回の1・2塁のピンチでは、9番赤井のサードゴロかと思われた、ボテボテの打球を素早く処理するなどフィールディングの能力も高く、全体として総合力の高い右腕である。

石川は1~3回は全てランナーを背負ったものの、4~7回にかけては4イニング連続で甲府打線を3者凡退に抑える投球をみせる。正直どこで石田にスイッチするのかと思っていたが、石川の投球内容が良すぎて、代え時が難しくなっていた。門馬監督もチャンスの場面でも石川に代打を送らず、信頼しているようであった。ただ8回には3本のヒットを浴びて同点に追いつかれると、このイニングで交代。それでも公式戦初先発で8回1失点という素晴らしい投球内容で、石川が8回も投げたことにより、9回からは石田が全開の投球をすることもできた。

それまではほぼ無名であったが、甲子園のマウンドで一躍相模の全国に名をとどろかせた右腕。相模の投手陣に強力な1枚が加わったことが事実であり、今後の石川の投球が楽しみである。

20210320東海大甲府 石川2
公式戦初先発で8回1失点と好投した東海大相模の石川


ランキングに参加しています
よろしければクリックをお願いします↓
にほんブログ村 野球ブログ 高校野球へ
にほんブログ村


スポンサーサイト



テーマ : 高校野球
ジャンル : スポーツ

コメントの投稿

非公開コメント

最新記事
ランキング
おススメ
カレンダー
03 | 2021/04 | 05
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
カテゴリ
プロフィール

ぶるーたす

Author:ぶるーたす
高校野球~社会人野球までアマチュア野球なら何でも好きです

アクセスカウンター
月別アーカイブ
検索フォーム
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

注目ブログ