専大松戸✕東海大市原望洋【選手権千葉大会】
7/17 選手権千葉大会5回戦
専大松戸✕東海大市原望洋 @ZOZOマリンスタジアム
試合経過
ZOZOマリンスタジアムを舞台に行われた千葉大会5回戦の専大松戸✕東海大市原望洋の試合。勝った場合には翌日に準々決勝が控えるこの試合ですが、互いに大一番と踏んだのか、専大松戸は深沢、東海大市原望洋は木村と両エースがマウンドに上がった。
チームNo1打者との呼び声が高い片桐を1番に起用している望洋打線は、初回にその片桐が2球目のスライダーをレフト線に運んで出塁すると、相原が送って、徳蔵がライト前ヒット、4番日高は死球を受けて1死満塁というチャンスを作る。専大松戸の絶対的エース深沢の立ち上がりを攻めることに成功した望洋であったが、深沢はここで目を覚ましたか、5番西田をサードゴロ、6番梅木は全てストレートで3球三振に仕留めて、初回のピンチを脱する。

東海大市原望洋の強打の1番打者片倉
すると専大松戸は直後の2回表、1死から6番山口が右中間に2ベースを放ってチャンスメイク。2死2塁となって迎えた8番加藤は、2球で追い込まれるものの、3球目をしぶとくライト前に運ぶタイムリー。女房役がエース深沢に貴重な先制点をプレゼントする形となる。

先制タイムリーを放った専大松戸の加藤
追いつきたい望洋は3回裏、片桐が出塁して、徳蔵がヒットで繋ぐという初回と同じパターンでチャンスを作るものの、2年生の4番日高はサードゴロ併殺に打ち取られてしまう。すると4回以降は完全に深沢の投球にはまってしまい、3イニング連続でノーヒットと攻略の糸口を見いだせない。
ただ望洋のエース木村も3回以降は素晴らしい投球をみせる。ストレートはMax139㌔をマークして、120㌔台後半のカットボールをうまく使って投球を組立てており、専大松戸打線は8回まで1回も先頭打者が出塁することができずに、追加点が奪えない。試合は専大松戸が1-0とリードしたまま、終盤へ突入することとなる。

追加点を許さない東海大市原望洋のエース木村
望洋は7回裏、この回先頭の沖倉が四球で出塁すると盗塁を決めて、さらに7番望月の内野安打で無死1・2塁と同点、さらには逆転に向けて絶好のチャンスを作る。ただ8番木村がバント失敗すると、9番齊藤もインフィールドフライとランナーを進められず、期待の1番片桐も最後は深沢の143㌔のストレートの前にバットが空を切ってしまう。
ただそれでも諦めない望洋は9回裏、先頭の5番西田がレフト線に2ベースを放つと、沖倉が送って1死3塁と三度同点のチャンスを作る。ただ7番主将望月の打球は、前進守備のセカンド正面の打球となって2アウト。相川監督は2死3塁という場面でも、8番のエース木村に代打を送らずに全てを託したものの、木村もセカンドゴロに打ち取られてしまいゲームセット。専大松戸がハイレベルな投手戦を1-0で制して、準々決勝進出を決めた。

完封勝利をあげた専大松戸のエース深沢

※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
過去には、望洋に島(元ロッテ)・金久保(ヤクルト)がいたときには、丸茂が島から逆転サヨナラホームランを放ったり、金久保が延長戦で決勝ホームランを放ったりと専大松戸とは大激戦を繰り広げてきていたカードであったが、ここ数年は東海大市原望洋は元気はなく、この試合も専大松戸が有利という見方が大きかった。ただ試合は始まってみれば望洋のエース木村の好投もあり、試合は緊迫した投手戦となった。結局木村は、春の関東大会を制した専大松戸相手に9回6安打1失点という素晴らしい投球。ただ専大松戸の深沢は9回5安打無失点とそれを上回る投球をみせ、まさに深沢様様で専大松戸が勝利した。
1得点に抑えられてしまった専大松戸であるが、打線のキーマンはやはり1年春からレギュラーを務め、プロからも注目される強打者の吉岡だ。この夏は春に続いて2番を務めており、以前よりも重心を低くしたフォームが印象的であった。この試合ではいわゆる快音という当たりこそ見られなかったものの、2打席目にはライト前にうまく落とすと、スピードを緩めずに一気に2塁を陥れた。第4打席ではセカンド内野安打で出塁して、盗塁を決めるなど、この試合では足で魅せてチームのチャンスメイクに貢献していた。まずますの活躍であったが、準々決勝以降は持ち前の長打で打線を引っ張る姿に期待したいところだ。

専大松戸の打線の軸となる2番吉岡
Pickup Player
深沢鳳介 専大松戸3年 投手
~最後は足を攣ってもエースが魂の完封勝利~
1-0で勝利した専大松戸は、完封勝利をあげたエースの深沢様様であった。
サイドスローの深沢は、専大松戸では1年秋よりベンチ入りを果たし、2年夏の千葉独自大会でも、石井とともに下級生で2人のみのベンチ入りを果たし準優勝に貢献。2年秋からはエースとなると、関東大会では鹿島学園、鎌倉学園から2試合連続で完封勝利をあげてチームを関東4強に導いた。3年春のセンバツでは、中京大中京相手に好投をみせるも、ランニング2ランホームランを浴びて、完投するものの畔柳との投手戦に0-2で破れた。3年春の関東大会では、2番手以降の投手を育てるチームの方針もあって、登板機会は少なかったものの、駿台甲府からは完封勝利をあげるなどして優勝に貢献した。
この夏もエースとして臨み、2回戦の西武台千葉戦、4回戦の千葉経大付戦ではともに5回無失点の好投を見せており、準決勝まででは最大の山となるだろう、この東海大市原望洋戦でも先発のマウンドに上がった。初回にはいきなり満塁のピンチを背負うも、これでエンジンがかかったか、5番西田をサードゴロに仕留めると、続く6番梅木にはストレート3球連続で、最後はサイドスロー独特の高めの球を振らせて三振。初回のピンチを凌ぐと、そこから深沢の本来のピッチングを披露。サイドスローからのストレートはMax144㌔をマークし、これがコーナーに吸い込まれるように決まっていく。スライダーは110㌔台後半のもの、100㌔台のものの2種類があるようで、途中から右バッターが9人並んだ望洋打線から見れば、手元で逃げていくような球であったことだろう。3回と7回にはチャンスを作ったものの、それ以外は望洋打線を淡々と打ち取っていった。最終回にも1死3塁のピンチを招いたものの、そこから2人をセカンドゴロに仕留めてゲームセット。炎天下での投球で途中足を攣っていたらしく、最後の打者の打ち取った後は、その場で動けなくなったものの、エースらしく最後まで投げ抜き、122球5安打9奪三振で完封勝利をあげた。
ストレートも140㌔オーバーが基本となり、その投球の安定感からいっても、現世代で高校No1サイドスローといっても過言でない深沢。まずは春には初戦敗退となってしまった甲子園のマウンドに再び立つことが先決であろうが、個人的にはその後のU18日本代表に呼びたい選手である。専大松戸からは一昨年にサイドスローの横山がロッテに入っているが、間違いなく現状では深沢の方が上であり、プロ志望届を提出すれば、高卒プロ入りも十分にあり得る投手だろう。

足を攣りながらも完封勝利をあげた専大松戸のエース深沢
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専大松戸✕東海大市原望洋 @ZOZOマリンスタジアム
試合経過
ZOZOマリンスタジアムを舞台に行われた千葉大会5回戦の専大松戸✕東海大市原望洋の試合。勝った場合には翌日に準々決勝が控えるこの試合ですが、互いに大一番と踏んだのか、専大松戸は深沢、東海大市原望洋は木村と両エースがマウンドに上がった。
チームNo1打者との呼び声が高い片桐を1番に起用している望洋打線は、初回にその片桐が2球目のスライダーをレフト線に運んで出塁すると、相原が送って、徳蔵がライト前ヒット、4番日高は死球を受けて1死満塁というチャンスを作る。専大松戸の絶対的エース深沢の立ち上がりを攻めることに成功した望洋であったが、深沢はここで目を覚ましたか、5番西田をサードゴロ、6番梅木は全てストレートで3球三振に仕留めて、初回のピンチを脱する。

東海大市原望洋の強打の1番打者片倉
すると専大松戸は直後の2回表、1死から6番山口が右中間に2ベースを放ってチャンスメイク。2死2塁となって迎えた8番加藤は、2球で追い込まれるものの、3球目をしぶとくライト前に運ぶタイムリー。女房役がエース深沢に貴重な先制点をプレゼントする形となる。

先制タイムリーを放った専大松戸の加藤
追いつきたい望洋は3回裏、片桐が出塁して、徳蔵がヒットで繋ぐという初回と同じパターンでチャンスを作るものの、2年生の4番日高はサードゴロ併殺に打ち取られてしまう。すると4回以降は完全に深沢の投球にはまってしまい、3イニング連続でノーヒットと攻略の糸口を見いだせない。
ただ望洋のエース木村も3回以降は素晴らしい投球をみせる。ストレートはMax139㌔をマークして、120㌔台後半のカットボールをうまく使って投球を組立てており、専大松戸打線は8回まで1回も先頭打者が出塁することができずに、追加点が奪えない。試合は専大松戸が1-0とリードしたまま、終盤へ突入することとなる。

追加点を許さない東海大市原望洋のエース木村
望洋は7回裏、この回先頭の沖倉が四球で出塁すると盗塁を決めて、さらに7番望月の内野安打で無死1・2塁と同点、さらには逆転に向けて絶好のチャンスを作る。ただ8番木村がバント失敗すると、9番齊藤もインフィールドフライとランナーを進められず、期待の1番片桐も最後は深沢の143㌔のストレートの前にバットが空を切ってしまう。
ただそれでも諦めない望洋は9回裏、先頭の5番西田がレフト線に2ベースを放つと、沖倉が送って1死3塁と三度同点のチャンスを作る。ただ7番主将望月の打球は、前進守備のセカンド正面の打球となって2アウト。相川監督は2死3塁という場面でも、8番のエース木村に代打を送らずに全てを託したものの、木村もセカンドゴロに打ち取られてしまいゲームセット。専大松戸がハイレベルな投手戦を1-0で制して、準々決勝進出を決めた。

完封勝利をあげた専大松戸のエース深沢

※お手数ですが、もしスコアが見づらい場合には画面を拡大してみてください
過去には、望洋に島(元ロッテ)・金久保(ヤクルト)がいたときには、丸茂が島から逆転サヨナラホームランを放ったり、金久保が延長戦で決勝ホームランを放ったりと専大松戸とは大激戦を繰り広げてきていたカードであったが、ここ数年は東海大市原望洋は元気はなく、この試合も専大松戸が有利という見方が大きかった。ただ試合は始まってみれば望洋のエース木村の好投もあり、試合は緊迫した投手戦となった。結局木村は、春の関東大会を制した専大松戸相手に9回6安打1失点という素晴らしい投球。ただ専大松戸の深沢は9回5安打無失点とそれを上回る投球をみせ、まさに深沢様様で専大松戸が勝利した。
1得点に抑えられてしまった専大松戸であるが、打線のキーマンはやはり1年春からレギュラーを務め、プロからも注目される強打者の吉岡だ。この夏は春に続いて2番を務めており、以前よりも重心を低くしたフォームが印象的であった。この試合ではいわゆる快音という当たりこそ見られなかったものの、2打席目にはライト前にうまく落とすと、スピードを緩めずに一気に2塁を陥れた。第4打席ではセカンド内野安打で出塁して、盗塁を決めるなど、この試合では足で魅せてチームのチャンスメイクに貢献していた。まずますの活躍であったが、準々決勝以降は持ち前の長打で打線を引っ張る姿に期待したいところだ。

専大松戸の打線の軸となる2番吉岡
Pickup Player
深沢鳳介 専大松戸3年 投手
~最後は足を攣ってもエースが魂の完封勝利~
1-0で勝利した専大松戸は、完封勝利をあげたエースの深沢様様であった。
サイドスローの深沢は、専大松戸では1年秋よりベンチ入りを果たし、2年夏の千葉独自大会でも、石井とともに下級生で2人のみのベンチ入りを果たし準優勝に貢献。2年秋からはエースとなると、関東大会では鹿島学園、鎌倉学園から2試合連続で完封勝利をあげてチームを関東4強に導いた。3年春のセンバツでは、中京大中京相手に好投をみせるも、ランニング2ランホームランを浴びて、完投するものの畔柳との投手戦に0-2で破れた。3年春の関東大会では、2番手以降の投手を育てるチームの方針もあって、登板機会は少なかったものの、駿台甲府からは完封勝利をあげるなどして優勝に貢献した。
この夏もエースとして臨み、2回戦の西武台千葉戦、4回戦の千葉経大付戦ではともに5回無失点の好投を見せており、準決勝まででは最大の山となるだろう、この東海大市原望洋戦でも先発のマウンドに上がった。初回にはいきなり満塁のピンチを背負うも、これでエンジンがかかったか、5番西田をサードゴロに仕留めると、続く6番梅木にはストレート3球連続で、最後はサイドスロー独特の高めの球を振らせて三振。初回のピンチを凌ぐと、そこから深沢の本来のピッチングを披露。サイドスローからのストレートはMax144㌔をマークし、これがコーナーに吸い込まれるように決まっていく。スライダーは110㌔台後半のもの、100㌔台のものの2種類があるようで、途中から右バッターが9人並んだ望洋打線から見れば、手元で逃げていくような球であったことだろう。3回と7回にはチャンスを作ったものの、それ以外は望洋打線を淡々と打ち取っていった。最終回にも1死3塁のピンチを招いたものの、そこから2人をセカンドゴロに仕留めてゲームセット。炎天下での投球で途中足を攣っていたらしく、最後の打者の打ち取った後は、その場で動けなくなったものの、エースらしく最後まで投げ抜き、122球5安打9奪三振で完封勝利をあげた。
ストレートも140㌔オーバーが基本となり、その投球の安定感からいっても、現世代で高校No1サイドスローといっても過言でない深沢。まずは春には初戦敗退となってしまった甲子園のマウンドに再び立つことが先決であろうが、個人的にはその後のU18日本代表に呼びたい選手である。専大松戸からは一昨年にサイドスローの横山がロッテに入っているが、間違いなく現状では深沢の方が上であり、プロ志望届を提出すれば、高卒プロ入りも十分にあり得る投手だろう。

足を攣りながらも完封勝利をあげた専大松戸のエース深沢
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