2021年ドラフトで意外すぎた指名
2021年のドラフト会議で、個人的にこれは意外であったという指名を、勝手にランキング方式で紹介していきます。
9位 北山亘基(京都産業大→日本ハム8位指名)
Max153㌔のストレートに、カットボール・スライダー・カーブ・チェンジアップといった多彩な変化球も冴えわたる、関西六大学野球連盟が誇る屈指の本格派右腕は、当初は上位指名も噂されるほどの逸材であった。ただこの秋のリーグ戦では開幕から4連敗と結果を残せずにおり、指名順位が下がることも予想はしていたが、支配下指名で全体の後ろから2番目、日本ハムからのドラフト8位という順位には正直驚いた。本来の実力が発揮できれば、8位で指名できた日本ハムは相当ラッキーであったといえる投手であろう。

8位 野村勇(NTT西日本→ソフトバンク4位指名)
パンチ力があり、走力があり、内野ならどこでも、さらには外野も守れるユーティリティ性もあって、非常にいい選手である野村。ただ社会人3年目でドラフト解禁は昨年、二大大会では結果を残せていない、さらに直前の都市対抗予選では当初は4番に座っていたものの当たりがなく、最終的には9番に降格となるなど、ドラフト指名に向けて流れがいいとは言えず、野村の指名を予想していた人は少なかったと思う。さらに指名したのが、ソフトバンクというのも意外で、確かに右打ちの即戦力の内野手は補強ポイントであったものの、高卒選手の指名が多いチームであるために、大卒の社会人野手を指名したのはソフトバンクになってから初めてのようだ。

7位 上川畑大悟(NTT東日本→日本ハム9位指名)
日本ハムのドラフト9位ということで、支配下選手の指名で最後に名前が呼ばれたのが上川畑。守備力が最大の魅力で、走力、ミート力も高いショートストップは、昨年はドラフト候補として注目されていたものの指名漏れ。そこから目立った上澄みはなく、今年もNTT東日本での打順は7番と下位を打っていたが、直前の都市対抗東京第2代表決定戦ではサヨナラ打を放ち最後にアピールに成功したのか指名を勝ち取った。ただ日本ハムは3位で全く同じタイプの水野(JR四国)も指名しており、9位という順位からいっても決して楽な道のりではないと思われる。

6位 福永奨(国学院大→オリックス3位指名)
インサイドワークに優れ、セカンド送球1.8秒という東都トップの強肩も誇る捕手だが、3位という指名順位の高さには驚いた。捕手としての守備力は高く、また横浜高→国学院大で主将を務めたキャプテンシーもあるものの、打撃に関しては4年春までで通算打率.171という成績であった。同じ東都でいうと古賀(中央大)の方が打力も含めて、評価は高いというのが大方の予想であったが、その古賀よりも早く指名され、即戦力の捕手としてはNo1の評価とも受け取れる。この秋は4番に座るなど打力の向上も見られるものの、複数捕手制が主流となる現在では、即戦力の捕手として求められるのはもはや打撃より守備力という印象を受けた指名であった。

5位 廣畑敦也(三菱自動車倉敷オーシャンズ→ロッテ3位指名)
社会人投手としてはNo1の実力者である廣畑に関しては、正直1位指名は固いと思っていたので、指名順位が3位というのは意外であった。帝京大ではいわゆるドラフト候補というレベルではなかったものの、昨年三菱自動車倉敷オーシャンズに入社するとストレートがMax154㌔をマークするなど力強さが増し、都市対抗では前年度王者のJFE東日本から完投勝利をあげるなどして若獅子賞を受賞。今年はチームの抑えも務めるなど、先発・リリーフどちらでもいけることも証明していたが、直前の都市対抗予選では打ち込まれたり、また今年は各チームがこぞって即戦力投手は左腕を取りに行ったあたりが順位を下げてしまった原因であろうか?

4位 安田悠馬(愛知大→楽天2位指名)
愛知大学野球の2部に凄い選手がいると評判になっていたのが安田。直前の試合でも130㍍弾を放つなど、185㎝105㎏という体格からのパワフルな打球は規格外であり、また強肩が売りの捕手としても需要はある。ただ戦っている舞台が愛知の2部リーグなので、その実績には疑問点がついてしまうこともあり、2位という指名順位の高さは驚きであった。今年の楽天は1位の吉野に始まり、まるでヤクルトのように(まぁGMがヤクルト出身だし)、独自路線を貫いた、傍から見れば意外という指名のオンパレードであったが、その象徴となるのが、この安田であった。
3位 畔柳享丞(中京大中京→日本ハム5位指名)
センバツでみせたMax152㌔のストレートを武器とした、馬力のある投球はスカウトをうならせ、当初はドラフト1位候補と言われていた畔柳。ただそのセンバツで負傷し、復帰が遅れたことは懸念されたものの、夏には春夏連続の甲子園出場こそ逃したものの元気な姿を見せていたのでドラフト上位候補と思われていた。個人的にも高校生投手ではトップ3が小園・風間・森木、その次に来るのが達・畔柳と思っていたが、畔柳が指名されたのは5位というのは意外であった。やはり春に負ったケガの内容が、スカウトから見れば懸念されるようなものであったのだろうか?
2位 大竹風雅(東北福祉大→ソフトバンク5位指名)
失礼ながらこの選手については全く知らなかった。東北福祉大では公式戦では登板は2試合のみであり、昨年の冬には右肘を手術までしているという。185cm90kgという体格でMax150㌔、投手としての経験もまだ少ないということで、ソフトバンクが指名したからにはポテンシャルが高いのだろう。昨年も履正社では外野手だった田上を、ソフトバンクはドラフト5位で投手として指名しており、それに非常に被るところもある。それでも他チームなら指名していたか…という選手だ。東北福祉大では同期に右のエース椋木(オリックス1位)と左のエース三浦がいるが、ソフトバンクはこの三浦を育成4位で指名しており、まさに東北福祉大での実績と指名順位が逆転したような複雑な状況にもなっている。
1位 吉川 雄大(JFE西日本→楽天7位)
吉川は広陵ではエースとして、楽天ではチームメイトとなる太田とバッテリーを組んで甲子園に出場したものの、東海大では投手層の厚いチームにおいて登板は少なく、JFE西日本でも今年は日本選手権で登板なし、都市対抗予選でも登板無しということで決して主力といえる選手でもなかった。タイプとしても小柄だが非常に勢いのあるボールをコントロールよく投げる投手で、ポテンシャルを評価されてというような形でもなく、また解禁年は去年であって、タイミング的にもしっくりこない。ドラフト候補を紹介する媒体でも、残念ながら吉川を候補にいれたものはなかったであろう。ただ楽天の指名ということで、ちょうど高梨と被るものがある。高梨も当時はENEOSで全く公式戦での登板がなく、クビ寸前だったところを楽天が指名し、正直理由がさっぱり分からなかったが、そこから球界を代表する左のリリーフ投手に成長した。今回の吉川指名の理由も正直よく分からないが、楽天のスカウト陣は高梨と同じ何かを吉川に見たのかもしれない。

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9位 北山亘基(京都産業大→日本ハム8位指名)
Max153㌔のストレートに、カットボール・スライダー・カーブ・チェンジアップといった多彩な変化球も冴えわたる、関西六大学野球連盟が誇る屈指の本格派右腕は、当初は上位指名も噂されるほどの逸材であった。ただこの秋のリーグ戦では開幕から4連敗と結果を残せずにおり、指名順位が下がることも予想はしていたが、支配下指名で全体の後ろから2番目、日本ハムからのドラフト8位という順位には正直驚いた。本来の実力が発揮できれば、8位で指名できた日本ハムは相当ラッキーであったといえる投手であろう。

8位 野村勇(NTT西日本→ソフトバンク4位指名)
パンチ力があり、走力があり、内野ならどこでも、さらには外野も守れるユーティリティ性もあって、非常にいい選手である野村。ただ社会人3年目でドラフト解禁は昨年、二大大会では結果を残せていない、さらに直前の都市対抗予選では当初は4番に座っていたものの当たりがなく、最終的には9番に降格となるなど、ドラフト指名に向けて流れがいいとは言えず、野村の指名を予想していた人は少なかったと思う。さらに指名したのが、ソフトバンクというのも意外で、確かに右打ちの即戦力の内野手は補強ポイントであったものの、高卒選手の指名が多いチームであるために、大卒の社会人野手を指名したのはソフトバンクになってから初めてのようだ。

7位 上川畑大悟(NTT東日本→日本ハム9位指名)
日本ハムのドラフト9位ということで、支配下選手の指名で最後に名前が呼ばれたのが上川畑。守備力が最大の魅力で、走力、ミート力も高いショートストップは、昨年はドラフト候補として注目されていたものの指名漏れ。そこから目立った上澄みはなく、今年もNTT東日本での打順は7番と下位を打っていたが、直前の都市対抗東京第2代表決定戦ではサヨナラ打を放ち最後にアピールに成功したのか指名を勝ち取った。ただ日本ハムは3位で全く同じタイプの水野(JR四国)も指名しており、9位という順位からいっても決して楽な道のりではないと思われる。

6位 福永奨(国学院大→オリックス3位指名)
インサイドワークに優れ、セカンド送球1.8秒という東都トップの強肩も誇る捕手だが、3位という指名順位の高さには驚いた。捕手としての守備力は高く、また横浜高→国学院大で主将を務めたキャプテンシーもあるものの、打撃に関しては4年春までで通算打率.171という成績であった。同じ東都でいうと古賀(中央大)の方が打力も含めて、評価は高いというのが大方の予想であったが、その古賀よりも早く指名され、即戦力の捕手としてはNo1の評価とも受け取れる。この秋は4番に座るなど打力の向上も見られるものの、複数捕手制が主流となる現在では、即戦力の捕手として求められるのはもはや打撃より守備力という印象を受けた指名であった。

5位 廣畑敦也(三菱自動車倉敷オーシャンズ→ロッテ3位指名)
社会人投手としてはNo1の実力者である廣畑に関しては、正直1位指名は固いと思っていたので、指名順位が3位というのは意外であった。帝京大ではいわゆるドラフト候補というレベルではなかったものの、昨年三菱自動車倉敷オーシャンズに入社するとストレートがMax154㌔をマークするなど力強さが増し、都市対抗では前年度王者のJFE東日本から完投勝利をあげるなどして若獅子賞を受賞。今年はチームの抑えも務めるなど、先発・リリーフどちらでもいけることも証明していたが、直前の都市対抗予選では打ち込まれたり、また今年は各チームがこぞって即戦力投手は左腕を取りに行ったあたりが順位を下げてしまった原因であろうか?

4位 安田悠馬(愛知大→楽天2位指名)
愛知大学野球の2部に凄い選手がいると評判になっていたのが安田。直前の試合でも130㍍弾を放つなど、185㎝105㎏という体格からのパワフルな打球は規格外であり、また強肩が売りの捕手としても需要はある。ただ戦っている舞台が愛知の2部リーグなので、その実績には疑問点がついてしまうこともあり、2位という指名順位の高さは驚きであった。今年の楽天は1位の吉野に始まり、まるでヤクルトのように(まぁGMがヤクルト出身だし)、独自路線を貫いた、傍から見れば意外という指名のオンパレードであったが、その象徴となるのが、この安田であった。
3位 畔柳享丞(中京大中京→日本ハム5位指名)
センバツでみせたMax152㌔のストレートを武器とした、馬力のある投球はスカウトをうならせ、当初はドラフト1位候補と言われていた畔柳。ただそのセンバツで負傷し、復帰が遅れたことは懸念されたものの、夏には春夏連続の甲子園出場こそ逃したものの元気な姿を見せていたのでドラフト上位候補と思われていた。個人的にも高校生投手ではトップ3が小園・風間・森木、その次に来るのが達・畔柳と思っていたが、畔柳が指名されたのは5位というのは意外であった。やはり春に負ったケガの内容が、スカウトから見れば懸念されるようなものであったのだろうか?
2位 大竹風雅(東北福祉大→ソフトバンク5位指名)
失礼ながらこの選手については全く知らなかった。東北福祉大では公式戦では登板は2試合のみであり、昨年の冬には右肘を手術までしているという。185cm90kgという体格でMax150㌔、投手としての経験もまだ少ないということで、ソフトバンクが指名したからにはポテンシャルが高いのだろう。昨年も履正社では外野手だった田上を、ソフトバンクはドラフト5位で投手として指名しており、それに非常に被るところもある。それでも他チームなら指名していたか…という選手だ。東北福祉大では同期に右のエース椋木(オリックス1位)と左のエース三浦がいるが、ソフトバンクはこの三浦を育成4位で指名しており、まさに東北福祉大での実績と指名順位が逆転したような複雑な状況にもなっている。
1位 吉川 雄大(JFE西日本→楽天7位)
吉川は広陵ではエースとして、楽天ではチームメイトとなる太田とバッテリーを組んで甲子園に出場したものの、東海大では投手層の厚いチームにおいて登板は少なく、JFE西日本でも今年は日本選手権で登板なし、都市対抗予選でも登板無しということで決して主力といえる選手でもなかった。タイプとしても小柄だが非常に勢いのあるボールをコントロールよく投げる投手で、ポテンシャルを評価されてというような形でもなく、また解禁年は去年であって、タイミング的にもしっくりこない。ドラフト候補を紹介する媒体でも、残念ながら吉川を候補にいれたものはなかったであろう。ただ楽天の指名ということで、ちょうど高梨と被るものがある。高梨も当時はENEOSで全く公式戦での登板がなく、クビ寸前だったところを楽天が指名し、正直理由がさっぱり分からなかったが、そこから球界を代表する左のリリーフ投手に成長した。今回の吉川指名の理由も正直よく分からないが、楽天のスカウト陣は高梨と同じ何かを吉川に見たのかもしれない。

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