ちょっとだけ東海の選考を擁護してみる
センバツ出場校が発表されてから、巷では東海大会で準優勝の聖隷クリストファーが落選し、ベスト4の大垣日大が選ばれたことが話題となっていて、批判も殺到している。個人的な感想を言えば、この結果に驚きはしたものの、無しではない、少なくとも猛烈に批判するような選考結果でないと思っている。
そもそもセンバツの選考基準は以下のようになっている。
(1) 大会開催年度高校野球大会参加者資格規定に適合したもの。
(2) 日本学生野球憲章の精神に違反しないもの。
(3) 校風、品位、技能とも高校野球にふさわしいもので、各都道府県高校野球連盟から推薦された候補校の中から地域的な面も加味して選出する。
(4) 技能についてはその年度の新チーム結成後よりアウトオブシーズンに入るまでの試合成績ならびに実力などを勘案するが、勝敗のみにこだわらずその試合内容などを参考とする。
(5) 本大会はあくまで予選をもたないことを特色とする。従って秋の地区大会は一つの参考資料であって本大会の予選ではない
引用:日本高校野球連盟HP
上記に当てはめると、地区大会の結果はあくまで参考資料であって、勝敗のみにこだわらず試合内容も参考にして技能を評価するようなので、今回の大垣日大の選考は何の問題もない。ただ上記はいかにも曖昧な選考基準であり、結局のところは、センバツ選考なんてものは、選考員の裁量で決められるものなのだ。例えるなら、会社の採用選考と同じようなものであり、それに関して外野が文句を言ってもしょうがないと思う。
それでも今回批判が殺到しているのは、上記の選考基準とは別にある通例に反しているからだと思う。
後者について説明をすると、今回のように東海大会で準優勝校が選出されなかったのは、実に44年ぶりらしい。他の地区をみても、秋の地区大会の成績の上位者が落選する逆転選考が起きる場合は、その上位者が準決勝or決勝で大敗している場合のみである。つまり決勝でよっぽどの大差がつかない限りは、準優勝がそのまま選出されるのが通例となっており、だから今回は聖隷クリストファーもセンバツ当確と思っていたのである。これはちょうどオリンピックのジャンプ混合団体の失格の話に似ており、失格にしたことはルール上は問題ないけど、いつもとやり方が違うじゃない?という話なのだ。
これとは別に、鬼嶋一司・選考委員長は「(大垣日大の方が)個々の能力が高い」「甲子園で勝つ可能性がある」という内容を批判している(=聖隷クリストファーの方が強いと言っている)人もいるが、これはお門違いかと思うし、これを言っているのは高校野球素人のみだ。そもそもこの両チームは直接対戦しているわけでもないので、客観的にどちらかということは言い切れない。実際に東海大会の試合を全て見た人(=選考員)が主観で選考しているものを、主観で批判しても埒が明かないだろう。
例えば、「大垣日大の方が投手力に勝る」といった話に対して、「聖隷クリストファーはエースの弓達と正捕手の河合がケガで不在だった」という人もいるが、ではその2人はセンバツまでにケガを治して万全の状態で出場できるのかという話になる。さらに大垣日大も、2年夏にはエースナンバーを背負っていた三松がケガで登板は東海大会の1イニングのみであったという事実もある。これに関して、これ以上議論をしてもどうしようもないだろう。
ただ客観的に見ても、大垣日大は昨秋の戦績だけ見ても、本当に強かった。岐阜大会では本命とされていた県岐阜商を準決勝で8-2で破り、東海大会でも初戦で好投手吉田を攻略して静岡に7-2で快勝、準々決勝では東海大会の本命とされていた愛知1位の享栄を破っている。対する聖隷クリストファーが、静岡大会・東海大会を通していわゆる超強豪というチームと対戦しない、恵まれたくじ運で勝ち上がってきたことを考慮すると、大垣日大の方が強そうと思うのは自然なことだ。
ただ残念ながら、現状この選考に関する批判は止むことがない。昨今の現象として、賛成派と反対派がいても、SNSなどに書くのは否定派ばかりなので、あたかも否定派が多いように感じられる。今回もそんな状況もあり、批判の声が多いので、記者さんたちも高野連の選考を批判する記事しかかかない(肯定してしまうと炎上するので)。なのでリスクのない素人が、こうやって多少は高野連の選考を肯定するようなことを書いてみた次第である。
聖隷クリストファーのOB会は、33校目での出場を嘆願するために署名活動を始めたらしいが、そんなことは実現するわけがない(こんなことを認めたら他地区の落選校に説明がつかずに、もっと炎上することとなる)。どうやっても選考が、覆ることはないだろう。今後の選考のやり方を検討しようという話をするのはいいと思うが、出場枠が限られているセンバツにおいては、透明性100%
の選考を行うのは難しいだろう。
センバツ開幕まで1ヶ月ほどとなったので、このような騒ぎは終わりにして、そろそろ気持ちよくセンバツを迎える準備をして欲しいものです。
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そもそもセンバツの選考基準は以下のようになっている。
(1) 大会開催年度高校野球大会参加者資格規定に適合したもの。
(2) 日本学生野球憲章の精神に違反しないもの。
(3) 校風、品位、技能とも高校野球にふさわしいもので、各都道府県高校野球連盟から推薦された候補校の中から地域的な面も加味して選出する。
(4) 技能についてはその年度の新チーム結成後よりアウトオブシーズンに入るまでの試合成績ならびに実力などを勘案するが、勝敗のみにこだわらずその試合内容などを参考とする。
(5) 本大会はあくまで予選をもたないことを特色とする。従って秋の地区大会は一つの参考資料であって本大会の予選ではない
引用:日本高校野球連盟HP
上記に当てはめると、地区大会の結果はあくまで参考資料であって、勝敗のみにこだわらず試合内容も参考にして技能を評価するようなので、今回の大垣日大の選考は何の問題もない。ただ上記はいかにも曖昧な選考基準であり、結局のところは、センバツ選考なんてものは、選考員の裁量で決められるものなのだ。例えるなら、会社の採用選考と同じようなものであり、それに関して外野が文句を言ってもしょうがないと思う。
それでも今回批判が殺到しているのは、上記の選考基準とは別にある通例に反しているからだと思う。
後者について説明をすると、今回のように東海大会で準優勝校が選出されなかったのは、実に44年ぶりらしい。他の地区をみても、秋の地区大会の成績の上位者が落選する逆転選考が起きる場合は、その上位者が準決勝or決勝で大敗している場合のみである。つまり決勝でよっぽどの大差がつかない限りは、準優勝がそのまま選出されるのが通例となっており、だから今回は聖隷クリストファーもセンバツ当確と思っていたのである。これはちょうどオリンピックのジャンプ混合団体の失格の話に似ており、失格にしたことはルール上は問題ないけど、いつもとやり方が違うじゃない?という話なのだ。
これとは別に、鬼嶋一司・選考委員長は「(大垣日大の方が)個々の能力が高い」「甲子園で勝つ可能性がある」という内容を批判している(=聖隷クリストファーの方が強いと言っている)人もいるが、これはお門違いかと思うし、これを言っているのは高校野球素人のみだ。そもそもこの両チームは直接対戦しているわけでもないので、客観的にどちらかということは言い切れない。実際に東海大会の試合を全て見た人(=選考員)が主観で選考しているものを、主観で批判しても埒が明かないだろう。
例えば、「大垣日大の方が投手力に勝る」といった話に対して、「聖隷クリストファーはエースの弓達と正捕手の河合がケガで不在だった」という人もいるが、ではその2人はセンバツまでにケガを治して万全の状態で出場できるのかという話になる。さらに大垣日大も、2年夏にはエースナンバーを背負っていた三松がケガで登板は東海大会の1イニングのみであったという事実もある。これに関して、これ以上議論をしてもどうしようもないだろう。
ただ客観的に見ても、大垣日大は昨秋の戦績だけ見ても、本当に強かった。岐阜大会では本命とされていた県岐阜商を準決勝で8-2で破り、東海大会でも初戦で好投手吉田を攻略して静岡に7-2で快勝、準々決勝では東海大会の本命とされていた愛知1位の享栄を破っている。対する聖隷クリストファーが、静岡大会・東海大会を通していわゆる超強豪というチームと対戦しない、恵まれたくじ運で勝ち上がってきたことを考慮すると、大垣日大の方が強そうと思うのは自然なことだ。
ただ残念ながら、現状この選考に関する批判は止むことがない。昨今の現象として、賛成派と反対派がいても、SNSなどに書くのは否定派ばかりなので、あたかも否定派が多いように感じられる。今回もそんな状況もあり、批判の声が多いので、記者さんたちも高野連の選考を批判する記事しかかかない(肯定してしまうと炎上するので)。なのでリスクのない素人が、こうやって多少は高野連の選考を肯定するようなことを書いてみた次第である。
聖隷クリストファーのOB会は、33校目での出場を嘆願するために署名活動を始めたらしいが、そんなことは実現するわけがない(こんなことを認めたら他地区の落選校に説明がつかずに、もっと炎上することとなる)。どうやっても選考が、覆ることはないだろう。今後の選考のやり方を検討しようという話をするのはいいと思うが、出場枠が限られているセンバツにおいては、透明性100%
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